怒りは子どものSOS! 子どものストレスの上手な受け止め方

 

 

 

小学校入学後、子どもの行動に変化が表れ、誰に相談をしたらいいのか分からない…。そんなお悩みを抱えるママも多いのではないでしょうか? 小学校入学前から入学後に生じる育児の悩みについて、児童精神科医として臨床経験豊富な市田先生に伺う当連載。第3回では、「入学後、子どもが家で怒りっぽくなった」という読者の方からの相談に対して、親としてどのようなことができるのかを市田先生に伺います。

 

 

●怒りは子どものSOS? 親はどう対処したらいい?

 

「小学校に入学してから怒りっぽくなったようで、少し注意すると怒り、わめきちらかし、時には私を強く叩いたり…。これは反抗期? 成長に伴うようなものなのでしょうか。もしくは、環境で改善できるものなのでしょうか。冷静に対応しようと頭では思っていても、いざ日々怒りの感情をぶつけられると自身が疲弊していくのを感じ、思い悩んでいます」(小一男児母)

 

子どもに対する心配はもちろん、怒りをぶつけられるママのほうも消耗してしまいますよね…。どんな原因が考えられるのでしょうか?

 

「親は学校での子どもの様子を知らないので、帰宅早々に子どもからイライラをぶつけられて戸惑ってしまう気持ちはよくわかります。ですが、お子さんが家庭で怒りやすくなった時は、学校で頑張った結果、家で爆発してしまうケースが多いです。子どもは、感情をうまく伝える方法をまだ数多くは知らず、コミュニケーションスキルも大人のようには身についていないので、自分のSOSを怒りとして爆発させてしまいます」(市田先生)

 

SOSだとしたら、どのように対応するのがよいのでしょうか?

 

「まずは学校での様子を聞き取ってみるといいと思います。大人もそうですが、子どもも自分に都合の悪いことは話したくないと思ったり、原因が自分でもよくわかっていない時には、聞いても『わからない』、『忘れた』と返事をすることがあります。ただ、これは子どもがよく使う常套句なので、安心してください。話しやすいように大人が問いかけを工夫しましょう。

 

大人だとその日に起きたことを時系列で説明できますが、1年生にはまだそれは困難です。順序立てて説明するには大人の手助けが必要なので、様子を聞きたい時は『今日は友達と何をしたの?』『算数の授業でどんなことをやった?』など、できるだけ細かく具体的に質問するのがいいでしょう。それでも原因がわからない時は、担任の先生に面談や電話で日々の学校での様子を聞いてみるといいと思います」(同)

 

先生から「学校では心配な様子は見られませんよ」と言われたら、「実は家ではこんなことがあって、少し注意して様子を見て頂けますか?」とお願いしてみるといいそうです。

 

 

●小学生も大変? 学校教育のハードルの上昇

 

小学校では問題なく過ごしているのに、家で爆発してしまうのはなぜなのでしょうか?

 

「学校で問題なく過ごせてしまう子は、よく言えば内と外との使い分けができる社会性のある子です。ただ、このようなお子さんは自分が与えられた課題や役割をこなそうと、ずっと自分でストレスを引き取ってしまいがちです。ある意味、『ストレスのいれもの』のキャパシティが大きいと言えます。

 

今は小学校でかかる負荷が昔よりも大きくなっています。自主性を大切にしていく方向にシフトしていて、これはいいことでもあるのですが、集団生活での課題や役割に高い質を求めることにつながります。1クラス35〜40人いる中で、それぞれが適切に自己主張をし、お互いを受け入れ合うというのは、子どもにとってハードルが高く、心理的な負荷の大きなことです」(同)

 

子どもも学校生活では知らず知らずのうちに無理をしていて、そのストレスが鬱憤となり家で爆発させてしまうのですね…。それを理解したうえで、実際に暴言や暴力を受けた時にはどう対応するのがいいでしょうか?

 

「『暴れるのをやめなさい!』だと、我慢、つまり自分でストレスを引き取ることを教えるだけになってしまいます。もちろん、我慢を覚えるのは成長していく上でとても大切なことですが、学校でも我慢、家でも我慢だと、お子さんのストレスのいれものが溢れて、やり場がなくなってしまいます。そのため、『暴力をやめなさい』と言うよりは、『そのやり方は不適切だから、こういう風にしたほうがいいよ』と教えてあげるといいと思います。

 

例えば、『叩かれると痛いから、お話ししよう』や、『ママが聞いたことに答えるだけでいいから教えて。嫌だったことも、お話しすれば暴力にならずに済むよ』、『イライラした時にはママだったらこうするよ』など、新しい対処の仕方を提案するようなものが好ましいです。どの声がけがその子の気持ちを落ち着かせるかは子どもごとに違うため、いろいろな声がけを試してみるといいでしょう」(同)

 

こうした一人一人のケアは学校では見きれないため、家で声がけしてフォローするのが大切だと市田先生は言います。

 

また、お子さんが怒りを爆発させて部屋にこもった際は、追いかけてしまうと火に油を注ぐことになってしまうので、少しの間そっとしておくのがいいとのこと。ママがイライラした時も同様に、少し距離を置き、落ち着いてから対話をするのがいいそうです。感情を表に出さずに押し込めてしまうよりも、適切な形で出せるようなサポートを家庭でしていけたらいいですね。

 

次回は落ち着きがないお子さん・整理整頓が苦手なお子さんに対しての親としてできることを、引き続き市田先生にお聞きします。

 

(取材・執筆:代 麻理子)

 

 

鼻炎、アデノイド…子どもの慢性的な鼻づまりは何が原因?

 

 

子どもの鼻づまりが慢性的になると、学習能力や情緒面、体の成長など、さまざまな面に影響が出るとのこと(前編参照)。保護者としては早めに気づいて対処したいところですが、「うちの子、風邪でもないのに年中鼻づまりで…」という場合、原因は何なのでしょうか? 引き続き「鼻のクリニック東京」の原亜希子先生に、子どもの鼻づまりの原因と対処法をお聞きしました。

 

 

●鼻づまりの原因、トップは「鼻炎」。効果的な治療法は?

 

鼻づまりが起きるのは何が原因なのでしょうか。さっそく教えてください。

 

「一時的なものでは、いわゆる風邪の症状のひとつとして起こることがありますが、この場合、風邪が治れば鼻づまりの症状も治まってきます。一方、当院を受診する患者さんのように長く鼻づまりの症状が続いている場合、最も多い原因は鼻炎です。なかでも、ハウスダストやダニ、花粉などによるアレルギー性の鼻炎が多くを占めています」(原先生)

 

鼻炎による鼻づまりには、どんな治療法が効果的なのでしょうか。

 

「鼻炎による鼻づまりの治療で、最も効果が高いのは『鼻洗浄とステロイド点鼻薬の併用』です。この治療を実施したお子さん300例のうち、その84%で鼻づまりの症状が改善したというデータもあります。鼻の中は結構汚れているので、歯を毎日磨くのと同じように、鼻の中の汚れ(アレルギー性鼻炎の原因となるハウスダストやダニなど)を取り除くことで鼻粘膜の炎症が和らぐんです。ちなみに同調査では、鼻づまりの改善によりQOL(Quality Of Life)が高まったというアンケート結果も出ています」(同)

 

鼻洗浄を行うには専用のキットが必要だそうですが、これは医師の処方箋がなくても(ステロイド点鼻薬は処方箋が必要)、ドラッグストアやネットショップでも購入が可能とのこと。

 

「ただし、できれば、かかりつけの耳鼻科医などに相談して、最初に正しい洗浄の方法を教えてもらうと良いでしょう。鼻うがいは、洗浄液を入れた側の鼻から出すのが正解。また、無理に力んで多量の洗浄液を通そうとすると、鼻の奥にある耳の管に入り込んで中耳炎を起こす危険性がありますので、優しく洗うことが重要です。

 

鼻洗浄はできれば朝と夜の1日2回、毎日行えると良いですね。鼻づまりは夜に悪化しやすいので、2回やるのが難しい場合は、夜だけでも行うようにしましょう。3歳くらいの子だとまだ嫌がって難しいかもしれませんが、5~6歳なら『これをすると、鼻がスーッとなるんだよ』などと説明すれば、納得してやる子が多いです。実際に鼻洗浄をして気持ち良くなることが実感できれば、嫌がることはありません。ぜひ、親御さんも一緒にやってみてください。鼻から汚いものが出てきて、親子でびっくりすると思いますよ!」(同)

 

鼻炎に効果の高い鼻洗浄ですが、大人の患者さんでは効果の現れる率が半分に低下してしまうのだとか。これは長い期間、鼻の粘膜が炎症を起こし腫れた状態が続くことで、リモデリングと言って粘膜が変性し、硬くなってしまうためで、元に戻りにくい状態になるのだそう。やはり、早くから治療を始めるのが大切ということですね。

 

 

●鼻づまりが重度の場合、手術が検討されることもある

 

鼻洗浄とステロイド点鼻薬を試しても、どうしても改善しない重症の慢性鼻炎の場合には、手術を提案することがあると原先生。

 

「当クリニックでは、鼻の中の形を整え、粘膜の腫れや鼻水が過剰に出る原因となる神経を切断する手術を行っています。これらの治療は成人では一般的なもので、当院では多くの成人の患者さんに手術を行ってきた経験を活かし、鼻の小さな小児にも治療を行っています。体への負担が少なく出血もほとんどないため、お子さんにも安全に行うことができます。

 

しかし慢性鼻炎は、今のところどんな方法をもってしても完治できる病気ではありません。ですので、手術の目的は、副作用のない安全な方法で鼻からの呼吸を取り戻すこと、良い状態を維持しやすい状況を作ることにあります。そのため手術後も、鼻洗浄を基本に、症状に応じて薬を用いるといった鼻のケアを続けていく事が重要です」(同)

 

また、鼻づまりの原因として、アデノイド増殖症(ぞうしょくしょう)や口蓋扁桃肥大(こうがいへんとうひだい)が考えられる場合も、耳鼻咽喉科などでの手術が必要になることがあるのだそう。

 

「アデノイドは鼻の奥、口蓋扁桃は喉の奥にあり、どちらも幼少期に大きくなります。アデノイドは6~7歳をピークに大きくなり、その後だんだん小さくなってくるので、年齢と症状に応じて手術が必要か検討します。口蓋扁桃に関しては、ピークが10~12歳と若干高めなうえ、重度の睡眠時無呼吸症候群を招く恐れもあるので注意が必要です。そのため、

 

・1年に4~5回扁桃炎(バイキン感染)を繰り返している

・夜寝ている間にいびきと無呼吸を引き起こしている

 

このいずれかに当てはまる場合は、耳鼻咽喉科を受診し、手術の必要があるか診察してもらうことをお勧めします」(同)

 

さまざまな原因で起こる「鼻づまり」。わが子がどれに当てはまるのかチェックして、早めに症状を改善してあげたいですね。

 

(取材・執筆:坂本洋子)

 

 

子どもの鼻づまり、学習意欲の低下につながることも…!?

 

 

冬の感染症シーズンも落ち着かないうちにスギ花粉症が始まり…と、年がら年中、鼻水や鼻づまりに悩まされている子は少なくありません。風邪などの一時的な症状であればよいものの、慢性的な鼻づまりになってしまうと、子どもの健やかな成長に大きく影響が出てくると言います。どういうことなのでしょうか? 重度の鼻づまりの治療を行う「鼻のクリニック東京」の原亜希子先生に伺いました。

 

 

●鼻づまりは学習意欲の低下や脳の成長にも影響する

 

一時的なものであれば、ほとんどの人が経験しているであろう“鼻づまり”。確かに鼻がつまった状態は不快なものですが、それが長く続くと、どのようなデメリットが生じてくるのでしょうか?

 

「鼻づまりの状態が慢性的なものになると、体や脳の成長に大きな影響を及ぼします。まず鼻づまりは、落ち着きがなくなりイライラするなどの情緒不安定や、頭がぼーっとして集中力が続かないといった状態を引き起こします。このことは、学習意欲や運動能力の低下をはじめとする“生活の質”の低下に直結します。

 

加えて、夜間は副交感神経が優位になり、鼻づまりの状態が悪化しやすくなるため、さらに問題は深刻です。睡眠時に成長ホルモンが分泌されるためには、寝入りばなの1時間以内にぐっすり眠ることが大事なのですが、鼻がつまっていて眠りが浅いと十分に分泌されません。すると、本来健やかに育つはずの脳や体が育てなくなってしまうのです」(原先生)

 

睡眠障害は、集中力や学習能力の低下、情緒面でのトラブルの元になるだけでなく、身長が伸びない、夜尿症など、身体面にも悪影響を及ぼす可能性があると原先生。保護者の目から見て夜間の鼻づまりがひどいようなら、なるべく早めに耳鼻科を受診すべきだそうです。

 

 

●口呼吸を続けることで、あごや歯並びにも影響が

 

また、鼻づまりにより口呼吸が多くなることも、さまざまなトラブルの元になると原先生は続けます。

 

「鼻呼吸には、細菌やウイルスの侵入を防ぐ防御機構や、加湿・加温の作用があります。鼻腔内の鼻毛や線毛がホコリや細菌・ウイルスなどをある程度絡め取ってくれるのはもちろん、鼻を通ることで外気の温度は33℃前後に調整され、加湿もされます。これによって、乾いた空気がダイレクトに喉や気道の粘膜を刺激することを防ぎ、また、冷たい外気が肺に直接届くことによるダメージも防げるわけです。

 

さらに、口呼吸によって常に口が開いた状態になると、口周りの筋肉がバランスよく成長しないため、あごの発達や歯並びにも影響が出てきます。あごが十分に発達しないままだと、気道が狭くなってしまうため、生涯にわたって就寝時のいびきや無呼吸に悩まされることになる可能性も。あごの発達の傾向は9歳前後でだいたい決まってくるので、鼻づまりの治療は早期に開始することをおすすめします」(同)

 

学校現場でも、口呼吸の子どもの増加は問題視されていると聞きます。クセになってしまうと、例え鼻が通っていても口呼吸になってしまうのだとか。あごの発達を考えても、早めに対策を取りたいですね。

 

 

●子どもには鼻づまりの自覚症状がない場合も…

 

お話しを聞いて、鼻づまりにはたくさんの問題があることが分かりました。では、保護者が子どもの鼻づまりの有無を確認するには、どうすればいいのでしょうか。

 

「日頃から、ほんの少し口を開けて呼吸しているだけでも、鼻づまりが疑われます。ただし、口呼吸というのは見慣れてしまうと気づきにくいもので、本人も周りもそれが普通だと思ってしまうんです。子どもは鼻づまりがあっても症状を自覚するのが難しいので、自己申告に期待せず、保護者が日中や寝ている間の様子をチェックすることが大切です」(同)

 

例えば、

 

<就寝時>

・口を開けて寝ている

・いびきをかいている

・寝相がわるい

・睡眠が浅く、覚醒しやすい

 

<日中>

・朝なかなか起きない

・起床後、ぼーっとしていたり、機嫌が悪い

・集中力に欠けたり、集中できる時間が短い

・食時の時に、噛まずに飲み込んでいる

・運動時、息苦しそう

・姿勢が悪い

 

などの様子が見られたら、鼻づまりのある可能性があるそう。さらに詳細なチェックは、『子どもの鼻づまり、ここをチェック!』の記事も合わせてご覧ください。

 

鼻づまりが引き起こすさまざまなトラブルについて、「本当に鼻づまりでそこまで?」と思う方もいるかもしれません。しかし、原先生によると、治療や手術で鼻づまりが治った子の親御さんたちからは、「集中力が続かないという問題が解消された」、「読書嫌いだった子が本を読んで集中できるようになった」、「攻撃的で感情的に不安定だった子が落ち着きを取り戻した」などといった声が寄せられるそうです。

 

後編では、鼻づまりの原因と効果的な対処法や治療法について、引き続き原先生にお話しを伺います。

 

(取材・執筆:坂本洋子)

 

 

入学後、対人関係に悩む子どもに、親ができることは?

 

 

 

幼稚園や保育園の頃に比べ、小学校では子ども同士の遊びの場に大人(先生)が介入する機会がグッと減ります。そのため、子ども自身がお友達とのやり取りに悩む場面も出てくるよう。小学1年生のお子さんをお持ちのママから寄せられた悩みを、児童精神科医の市田典子先生にお聞きする当連載。第2回では子どもの対人関係で生じた悩みについて伺います。

 

 

●子どもが対人関係で悩んでいたら、親はどう対応する?

 

「小学校のクラスメイトとうまくやりとりができていないようです。気持ちを上手に伝えられず、集団生活にストレスを感じているようなのですが、なんとアドバイスしたらいいでしょうか?」(小一女児母)

 

保育園や幼稚園では先生から園生活について聞けていましたが、小学校に入ると学校での生活が見えづらくなるため、親としても事情がわからず不安になってしまいそうです…。

 

「大人にも子どもにも共通して言えるのですが、そもそも人とのコミュニケーションは、すごく精神的コストのかかる疲れるものです。大人は経験を積んでいくうちに人との距離の取り方などを覚えていきますが、子どもにはそれはまだできなくても当然です。そのため、まず親御さんに『その状況を不安がる必要はありませんよ』とお伝えしたいです」(市田先生)

 

親としてはつい、せっかくの集団生活だし、お友達と積極的に関わってほしいなと思ってしまいます…。

 

「学校や集団に苦労を感じない子ももちろんいます。けれど、自分のテリトリーで過ごすのを心地よく感じ、家で静かに過ごすのが好きな子もいる。それは、背が高い子もいれば背が低い子もいるのと同じように、それぞれの子が持つ特性でオリジナリティとも言えますね。どちらが良い悪いという性質の問題ではないと思っています」(同)

 

友達とうまくやりとりができないのは問題だ、という前提を親自身がはずし、ひとつの個性として受け止めることが大切なのですね。

 

 

●小学校は「すり合わない世界」を覚える場所

 

読者の方から、「友達から嫌なことを言われたから学校に行きたくないと言われ困っている」というお悩みもありました。そんな時には親としてどう答えたらいいでしょうか?

 

「私は小学校というのは、『すり合わない世界』を覚える場だと考えています。私たち大人は、一見すり合っている世界に暮らしていると思いがちですが、価値観や思考がちょっとずつずれて、重なってできているのが「社会」ではないかと思うんですね。

 

人の考えは見えません。その見えない人の考えを、コミュニケーションや対話などを通して『自分の考えとは違うんだな』と知っていくことが大切です。ただし、大人であっても、違う考え方を受け入れるというのは大変な行為です。なので、ご家庭こそが、他人との考え方の違いに戸惑う気持ちの受け皿になってあげられると良いと思います」(同)

 

具体的には、どのような声がけがいいですか?

 

「『そんなこと言われたのは嫌だったね。その子はそう思ったのかもしれないけど、ママはそうは思わないよ。いろいろな考え方があるね』のように伝えられたらいいですね。まずは嫌だという気持ちを受け止めてあげるのが一番。徐々に、自分と違う考え方や感じ方の子がいるということを教えてあげられるといいですね。

 

また、子どもにとって嫌だった行為を伝えてくれた際には、『教えてくれてありがとう』や『知れてよかったよ』、『また嫌なことがあったら教えてね』と伝えてあげると、お子さんは安心すると思います」(同)

 

そのような声がけにより、子どもは「家というのは困ったことや嫌な気持ちをSOSとして発信していける場所なんだ」、「また嫌なことがあったら聞いてもらおう!」と思いやすくなるそうです。

 

 

●エネルギー切れを起こす前に、休憩をすることも必要

 

それでも学校に行きたくないと言われた場合、答えに行き詰まってしまいそうですが…。

 

「そんな時には、もしも状況が許すならば実際に1日休んでみるのもありだと思います。気持ちにはエネルギーのタンクのようなものがあり、『行きたくない』という時はそのエネルギーが減ってきている時です。その中身が減っている時に無理をするとさらに中身を減らしてしまい、ストレス状況が長引いてしまうことがあります。その無理が小さなうちに一度心の休憩をすると、エネルギーは充電され、回復にかかる時間も短くなります」(同)

 

学校を休んでもいい、と考えると親のほうも張り詰めていた気が緩む気がしますね。ただ、いざ小学校を休むとなると、この子はズルを覚えてしまうのではないか…と不安に感じる方もいるかと思うのですが…。

 

「小学校高学年や中学生になると、だんだんとズルをすることを覚えたり、自分の考え方が出てきたりします。ですが、小学校低学年というのは、基本的にはまだ親が思っている以上に真面目な年頃です。そこを親が追い詰めてしまうと、『誰も自分をわかってくれない』という気持ちが湧いてきてしまいます。SOSを出していたら、それを一度は汲み取ってあげることを心がけていただきたいです」(同)

 

あれこれ不安に感じたり、変化が気になったりするのは、親御さんがお子さんをよく見れている証拠だそうです。不安になるのは大切なことであると同時に、なり過ぎてしまうと親も子も苦しくなってしまいます。心配はしてもし過ぎない、と念頭に置いて子育てに臨みたいですね。

 

次回は、入学後に感情を爆発させやすくなった子どもに対して、親として何ができるのかを引き続き市田先生にお聞きします。

 

(取材・執筆:代 麻理子)

 

 

先輩ママに調査! 子どもだけでの外出、親子でしている約束は?

 

 

保護者の付き添いなしで、友だち同士遊びに出かける機会も出てくる1年生。そんな時、行動範囲をどうするか、どんなルールを作っておくべきかは悩みどころ。そこで、実際に1年生の子を持つ保護者にリサーチ! 子どもだけでの外出に関してどんな約束をしているのか聞きました。

 

 

●1年生のうちは「親同士が連絡の取れるおうちに」遊びに行かせる家庭が多い

 

小学生の子を持つママたち20名に聞いたところ、子どもだけで遊びに出かけるようになったのは、1年生の5~6月あたりからという回答が多数。登下校にも慣れてきた頃に、一緒に帰ってきた友達と遊ぶ約束をしてくるパターンが多いようです。

 

「習い事がない日は、ほぼ毎日子どもだけで遊びにいきます。クラスで仲の良い近所の友人ができ、誘われるようになりました。4月中は親も一緒について行っていましたが、遊んでいる様子を見てこれなら大丈夫だと思い、5月からは一人でも遊びに行かせています」(Nさん)

 

「6月頃から、同じマンションの複数の友達の家に行き来するようになりました。家に上がらせてもらっているのは親同士が連絡を取れるお家のみです。ひとつの家を溜まり場のようにしたくないので、ママ同士がお互い様の精神で、順繰りにお家を開けています」(Uさん)

 

「平日は18時まで学童に行っているため、子どもだけで出かけることはありません。休日は子どもが遊びに行きたいと言ったら、まず相手のお宅に連絡して都合を聞いています。1学期までは親も一緒にお邪魔するようにしていましたが、夏休み以降は子どもだけを預けることもあります」(Yさん)

 

子どもだけで遊ぶようになって間もない1年生のうちは、やはり親同士が連絡のとれる相手であるパターンが多いようです。

 

 

●遊びに行っていい場所と、帰宅時間の約束は?

 

では、子どもだけで遊びに行く際に、小学生のママたちはわが子とどんな約束をしているのでしょうか? 子どもだけで行ってもいい場所と帰宅時間のルールについて聞いてみました。

 

「許可している場所は、徒歩圏の公園、児童館、区民ひろば、学童クラブ、学校の友達の家です。友達の家は、親同士の面識がなくても連絡先が分かっていればOK。帰宅時間は基本的に17時、明るい夏場は17時半のこともあります。友達の家の場合は相手のご都合に合わせるようにしています」(Kさん)

 

「親同士が連絡を取れる友だちの家と児童館のみです。“友達と公園で待ち合わせ”はやらせていません(携帯を持たせていないので、大人の目があるところじゃないと心配)。17時に親が相手のお家に迎えに行くようにしています」(Yさん)

 

「一緒に行ったことがあり、帰り道に迷わない範囲ならOK。そのため、公園だけでなく、半径1キロ以内の道や商店街を友人と探検などもしています。携帯を持たせているので、友達からの急な誘いがあった場合には、電話で行き先を告げる決まりです。帰宅時間は、夏は18時(17時に一度私に電話をする決まり)、冬は17時。暗くなる時間をめやすにしています」(Nさん)

 

子どもだけで遊びに行っていい範囲は、友達の家や児童館などに限定している人が多数。中には携帯を持たせ、少し離れたところまで許可しているケースもありました。帰宅は暗くなる時間に合わせて17時~18時が多い様子でした。

 

 

●他にもある! 遊びに行く時の決まりごと

 

では、帰宅時間や行動範囲以外の約束にはどんなものがあるのでしょうか。

 

「おもちゃなどの貸し借りや、あげる・もらうはしない(交換っこをしたのに、やっぱり返して欲しい…というトラブルが何度かあったため)。ゲーム&YouTubeは1時間半まで。帰ってきたら何かごちそうになったか等を聞いています」(Yさん)

 

「友達からおやつをもらう場合には自分もあげるように言っています。アメや小分けスナックなど、小分けのおやつを持って行かせています」(Nさん)

 

物の貸し借りをしない、おやつは持参する、などの決まりごとが多く見られました。また、学校ごとに「放課後のルール」が決められていることも。今回ママたちに聞いた中には以下のような学校のルールがありました。

 

・いちど家に帰ってランドセルを置いてから遊びに行く(習い事も同様)。

・誰とどこへ行き、何時に帰るか、家の人に話して出かける。

・ものを買ってあげたり、買ってもらったりしない。

・夕焼け小焼けのチャイムが聞こえたら帰る。

 

各家庭のルールだけでなく、子どもが通う小学校にはどんなルールがあるのか、確認しておきたいですね。

 

 

●待ち合わせで会えない! 時間通りに帰ってこない! 子どもだけで遊んでいる時に起きたトラブル

 

最後に、子どもだけで遊んでいる時に起こったトラブルを聞きました。

 

「待ち合わせがうまくいかず、友達に会えないまま帰ってきたことがあります。友達同士で約束したお宅にお邪魔したら実はNGだったことも。帰宅時の認識の行き違いで親が迎えに出ている間に帰ってきてしまい、入れ違い続けて1時間くらい会えなかったこともありました」(Kさん)

 

「近所の公園で姉妹でかくれんぼをしていたら、妹の方が隠れるのがうますぎて、先に帰ってしまったと思いこんだ姉が1人で帰宅してしまったことがあります。姉が心配して探しまわるハメになりました」(Iさん)

 

「暑い時期、外で遊んでいた友達が軽い熱中症になったことがあります。どうやら一緒に遊んでいた友達は全員水筒を持参していたのに、その子だけ持ってきておらず、水分補給していなかった様子。その時は近くにいた大人が助けてくれましたが、わが子にも毎回忘れず水筒を持たせようと思いました」(Tさん)

 

まだまだ子どもだけで行動するようになって日の浅い1年生。待ち合わせで会えなかったり、体調管理ができなかったり、心配ごとは尽きませんね。

 

とはいえ、子ども達の行動範囲はこれからもどんどん広がっていきます。遊びに出かける際には親子でしっかり約束を作って、トラブルなく過ごせるように見守ってあげたいですね。

 

(取材・執筆:宇都宮薫)

 

 

自分で育てた野菜はおいしい! 家庭菜園を始めよう!

 

 

「子どもと一緒に農業体験を楽しみたい」、「できるだけ安心でおいしい野菜を食べさせたい!」そんな思いから、自分で野菜を育てる「家庭菜園」を始めるママが増えてきています。そこで今回は、貸し農園事業を行っている株式会社マイファームの間瀬文香さんに、家庭菜園のメリットや初心者でも育てやすい野菜について詳しく教えていただきました。

 

 

●家庭菜園には子育てにおけるメリットがいっぱい!

 

まずは、家庭菜園を始めることで、子どもの成長や教育にどのようなメリットがあるのかを教えてください。

 

「第一に、子どもの感性が育つということです。たとえばお天気ひとつをとってみても、『雨降りは嫌だな』だったのが、家庭菜園を始めたことで『雨が降ると野菜が育つね』と捉えられるようになったという声をよく聞きます。畑や野菜の話題が、親子の会話のきっかけにもなりますし、『水やりは自分の仕事』というように、お手伝いに積極的になる子も増えるようです。

 

第二に、感謝する気持ちが芽生えるということ。自分が育てた野菜は、進んで食べる子が多いです。手間ひまかけた“過程”を体験しているからこそ、収穫した野菜をありがたくいただけるようになるようです。好き嫌いも減るのではないでしょうか」(間瀬さん)

 

実は筆者も畑を借りていて、週末に家族で家庭菜園を楽しんでいます。子どもたちは、苦手な野菜でも「これ、今日畑で採れたやつ?」と積極的に食べるようになりました!

 

「『なぜ?』と考える力がつくこともメリットのひとつです。『こっちの畝は野菜がよく育ったのに、隣の畝はあまり成長しなかったのはなぜだろう?』などと、野菜を育てる中での成功や失敗を通して、その理由を子ども自身が考えるようになります。また、野菜の完成形から逆算して、何センチ間隔で苗を植えればいいか計画を立てることが必要になるため、長さの感覚を掴む練習にもなりますね」(同)

 

土に触れること自体が貴重な経験ですが、机の上だけでは学べない知識もたくさん身につくのですね。

 

「実際に、子どもの習い事の延長線上で畑を借りているご家族も多くいらっしゃいます。野菜を作ることで、『天候を予測しながら、どのように野菜を育てていくか』という計画性をもって物事を進める力も身につきます。さらには、土の中のいろいろな菌に触れることで免疫力がアップし、丈夫な体作りに効果的とも言われていますよ」(同)

 

 

●家庭菜園を始めるなら、1~2月がチャンス!

 

 

 

 

では、家庭菜園を始めるのにおすすめの時期はいつでしょうか。

 

「初めての方には、春が来る前に種を蒔く『夏野菜』がおすすめです。夏野菜は地上で育つため、日に日に大きく育っていく様子が直に見られてワクワクしますよ。そして、夏野菜を上手に育てるためには、冬の時期に土づくりなどの準備をスタートさせることが秘訣。つまり、1~2月が家庭菜園の始め時だと言えます」(同)

 

まだまだ寒いですが、どんなことから始めたらいいのでしょうか。

 

「野菜が育つためには準備がとても大切。つまり、土づくりがキモとなります。冬の気候を利用するなら、寒起こしと呼ばれる方法があります。やり方はクワやスキを使って土を20~30cmほど掘ってひっくり返し、1か月ほど放置して霜に晒しておくだけ。土の中にいる病原菌を殺菌することができ、春から育てる野菜に病気がつきにくくなります。また、空気が適度に含まれ、根っこが育ちやすい環境にもなります」(同)

 

なるほど! 冬は野菜づくりもお休みかと思いましたが、今の時期からできることがあるのですね。では、家庭菜園を始めるにあたって、準備すべき物を教えてください。

 

「貸し農園サービスを利用して畑を借りる場合は、必要な道具がすべて揃っているので、各自で準備する物は野菜の種や苗、軍手などのグローブだけで十分です。肥料なども提供してもらえます。自宅のベランダなどで育てる場合は、プランターと土、じょうろ、スコップ、グローブ、そして育てたい種や苗ですね。土は、ホームセンターなどに肥料入りのものが売っています」(同)

 

筆者自身、最初は「畑を借りる=ちょっと大変でハードルが高い」というイメージだったのですが、実際は道具もいらないし、わからないことはアドバイザーの方に聞けるし、失敗が少なく楽しめるのは畑かも? と感じています。

 

「プランターと畑の大きな違いは、土にあります。つまり、根っこが育つ領域が決まっているか否かという点です。プランターは根っこが伸びる範囲が限られるため、育てられる野菜の種類がある程度限定されます。たとえば、ネギやハーブ系のものをプランターで育てると、夕食に使いたい分をサッと収穫できるので便利です。一方、畑の場合は地中にたくさんの実ができるサツマイモや、背の高いトウモロコシなど、どのような種類の野菜にもチャレンジできますね」(同)

 

 

●初心者におすすめの育てやすい野菜は「トマト」!

 

初めての家庭菜園は、たくさん収穫して作る喜びを感じたいもの。初心者でも育てやすい野菜にはどんなものがありますか。

 

「夏野菜で一番おすすめなのは、トマトです。どんどん実がなるので、作っていて楽しいですよ。また、トマトは水をやりすぎると大味になってしまうので、あまり水をあげないくらいの方が甘くなります。放っておいても育つという点でもおすすめです。

 

あとは、枝豆や落花生などの豆類は収穫した瞬間からどんどん鮮度が落ちていくので、採れたてが食べられる家庭菜園ならではの醍醐味が味わえます。育てるのに少し手間がかかりますが、きゅうりやナス、トウモロコシもぜひチャレンジしてほしい野菜です。1月頃から始めるのであれば、小松菜や水菜はすぐに植えられますよ」(同)

 

ちなみに、筆者が最初に育てたのもトマトです。毎週末、甘くておいしいトマトが山のように収穫できるので、本当に楽しいですよ!

 

 

●正解を求めず、野菜ができるまでの過程を楽しもう

 

たくさんのメリットがある家庭菜園ですが、何か注意点や、気をつけるべきポイントはありますか。

 

「正解を求めず、いろいろとチャレンジしながら楽しむことでしょうか。絶対にうまく育つと思い込んで始めてしまうと、収穫できなかったときの落胆が大きいので…。うまくできなかったら、その理由を探りながら、次に生かせばいいやと考えましょう。

 

収穫して食べることはもちろんですが、野菜ができるまでの過程をじっくり観察して楽しんでください。太陽や水、根っこの力、虫たちとの関わりなど、ふだん目に見えていなかったことに気づけるのが、家庭菜園の素晴らしさです。スーパーの野菜では出会えないような発見にきっと出会えますよ」(同)

 

たくさんの気づきがあり、大人にとっても子どもにとってもメリットいっぱいの家庭菜園。家族みんなでできる趣味のひとつとしてもおすすめです。なお、マイファームでは春からの区画を無料で先行予約できる「有機野菜のトライキャンペーン」を実施中です(2月15日まで)。また、3月からは気軽に農体験イベントが楽しめる「農tice会員」もスタート。家庭菜園を始めようと思っているママは、ぜひチェックしてみてくださいね。

 

(取材・執筆:水谷映美)

 

 

2018年 販売店・メーカー別 学習机最新事情【ケユカ編】

(写真提供:ケユカ)

 

さまざまな種類がある学習机ですが、各販売店やメーカーごとにどんな特徴や違いがあるのでしょうか? 主要な学習机の販売店・メーカーに直撃取材をして、教えてもらいました。第5回は、人気のインテリアショップとして、使いやすい学習机を提案する「ケユカ」です。

 

 

●ケユカ学習机のポイント

 

・素材

温かみがあり、ナチュラルな無垢材を使用。

 

・販売時期

学習机を含むキッズ家具は家具取扱店で常設展示・販売。2019年1月31日まで、学習机とお揃いの「ニノスベッド購入でキッズマットプレゼント」キャンペーンを開催。

 

・特徴

☆リビングや寝室などに置いても溶け込む、シンプルなデザイン

☆低学年のリビング学習、少し成長して子ども部屋、さらに大人になってからも…と長く使うことを想定した商品を提案

 

 

●ケユカの人気商品紹介

 

【リビングにも置きやすい王道デザイン】

キッズ家具 ニノスデスク

(写真提供:ケユカ)

 

親子で使える王道デザインの学習机「ニノス」。オークの無垢材を使い、角に丸みを持たせた優しいデザインの安全設計。飽きのこないシンプルなデザインも人気の秘密。同じニノスシリーズのワゴン、シェルフ、ベッドなどと組み合わせが可能。

 

・幅×奥行×高さ:105×60×72cm

・通常販売価格:40,000円(税抜)

 

【2台並べて使いやすく、きょうだいでの使用に最適】

キッズ家具 アロンデスク

(写真提供:ケユカ)

 

1台置きはもちろんのこと、2台並べて置いた時も便利で使いやすいレイアウトが可能。同じアロンシリーズのシェルフ、ワゴンなどもあり。

 

・幅×奥行×高さ:120×55×72cm

・通常販売価格:44,000円(税抜)

 

 

●子ども用ながらも「家具」であることを重視して、誠実にデザイン

 

家具、インテリア雑貨、キッチン用品とさまざまな商品を取り扱うケユカ。学習机も子ども用でありながら、大人が使っても飽きのこない本格的なデザインとして人気を集めています。

 

「ケユカのダイニングテーブルなどと同じように、シンプルな学習机を誠実にデザインしています。学習机としての機能はもちろん必要ですが、専用の形状、特徴というよりも、どれだけほかの家具に溶け込むかを重視しています。近年増えているリビング学習ですが、ケユカの学習机はリビング置き専用ではなく、リビングやダイニングに置いても部屋の雰囲気を壊さないという理由で、購入される方も多いです。

 

デザインに加えて素材にもこだわり、家具と同じシンプルでナチュラルな無垢材を使用。キッズ用家具ということで、より温かみのある無垢材を使い、角に丸みを持たせた安心設計になっています。例え傷がついてもそれが成長の証となるので、小さいうちから本物の家具を肌で感じていただきたいです」(河淳株式会社 ケユカ事業部 桜井京子さん)

 

また、子どもが成長してからも、末長く使い続けられることもポイントだそう。

 

「最初はリビングやダイニングに、少し大きくなったら子ども部屋に、大人になったら一人暮らしの部屋に。さらには、子どもがひとり立ちしたあとは、家族が趣味のデスクなどに使うことも想定して商品開発をしています。長く使っていただくことを基本としているので、お客様の希望や環境に合わせて、デスクに付けるシェルフやワゴンなどは、柔軟に組み替えられることも大切にしています」(同)

 

子どもが使うだけでなく、成長したあとや家族が使うことも想定した本格派のケユカの学習机。上質なデスクを求める人におすすめです。

 

(取材・執筆:野々山幸)

 

 


特集「2019年度入学向け 販売店・メーカー別、学習机の最新事情」

 

ミシンを使わない入学グッズの作り方 <スクールバッグ>

 

 

だんだんと近づいてきた小学校入学に向けて、入学グッズを準備し始めている方もいるのでは。できれば手作りしたいけど、ミシンがないし裁縫も苦手…。そんなママ必見! 100円ショップの材料でできる「ミシンを使わない入学グッズの作り方」を、スタイリストの小泉千春さんに教えてもらいました。今回は、スクールバッグ編です。

 

 

●工作気分で楽しもう!「スクールバッグ」

 

スクールバッグ(レッスンバッグ)は、ランドセルに入らないような少し大きめの荷物や、体操服や上履き、着替えなどをまとめて入れられる便利なアイテム。持ち手を付けたり、バッグの両脇・底をぐるりと縫い付けたりと、ミシンがないとちょっと難しいと思ってしまいますが、なんと今回は手縫いなしで作る方法をご紹介します。使うのは、カシメという手芸用の金具です。

 

 

 

 

 

2種類の金具で布を挟み込み、右側の打ち具(セットで売っている場合と別売りの場合がある)を使って金づちでトントンと固定するというもの。金具の足の長さによってサイズが変わるのですが、今回は大(丸い部分が9mmサイズ)を使っています。

 

「手作りに慣れないママにとっては、針と糸を使うだけでも少し億劫に感じるという声をよく聞きます。そこで、工作気分で取り組める方法なら楽しくできるかな?と思いついたアイデアです。金づちを使うので、パパにもぜひおすすめしたい方法ですよ。100均で売っているバスマット(200円商品)を使います」(小泉さん)

 

<材料>

 

 

バスマット2枚・バッグテープ・カシメ(大)・金づち・目打ち・ハサミ

 

<作り方>

 

 

1.作りたいカバンのサイズに左右・下それぞれ5cmプラスした大きさでバスマットをカットする。このとき、持ち手側(カバン上部)はカットしないように、気をつける。

 

★小泉さんのワンポイント

「一般的なレッスンバッグは40cm×30cmくらいなので、この大きさをめやすに作ってみてください」

 

 

 

2.ほつれてこないよう、カバンの脇と底部分を5cm内側に折り、まち針で固定する。カシメをつける位置に印をつけて、目打ちで穴を開け、カシメの金具を通す。

 

★小泉さんのワンポイント

「中身が落ちないように、3cm間隔くらいでカシメをつけていくのがおすすめです。また、カシメは一度金づちで打ち込んでしまうと外れないので、穴を開ける段階から位置をしっかり調整しておきましょう」

 

 

 

3.金づちでカシメの金具を打ち込んで固定する。

 

★小泉さんのワンポイント

「カシメは表(ツルンとした丸い側)と裏(穴が開いた側)があります。向きを揃えて取り付けると、仕上がりがキレイです」

 

 

 

4.バッグテープを、「好みの持ち手の長さ+左右5cm」の長さにカットし、カバンの上部から1.5cm下、5cm下の2箇所をカシメで固定したら完成!

 

★小泉さんのワンポイント

「同じ要領でサイズを変えれば、上履き入れもできます。お揃いの生地で作っても素敵ですよ」

 

普段あまり手作りをしないという人にとっては、手芸店などで布を買い揃えても、使いきれずに余してしまうことが多いもの。その点、今回のバスマットを利用した方法なら、布を余らせずに済むので手軽で経済的ですね。ぜひ工作気分でチャレンジしてみてください!

 

(文・水谷映美/写真・小泉千春)

 

 

ミシンを使わない入学グッズの作り方 <マスク・巾着袋>

 

 

 

小学校入学に向けて、通学バッグや体操服袋などの入学グッズを準備する時期がやってきました。できれば手作りしてあげたいな…と思いつつ、ミシンも持ってないし、そもそも洋裁はあまり得意でない…と困っているママも多いのでは。そこで、スタイリストの小泉千春さんに、100円ショップの材料でできる「ミシンを使わない入学グッズの作り方」を教えてもらいました。今回は、マスクと巾着袋編です。

 

 

●手ぬぐい&刺繍糸で「カラフルマスク」

 

 

 

 

まずは、給食のときに使うことが多いマスクから。市販されている不織布のマスクは使い捨てが基本なので、意外にコストがかかります。その点、布マスクは洗濯できるので経済的。

 

「今回使うのは、手ぬぐいです。最近の100円ショップは手ぬぐいがとても充実していて、かわいい柄からシンプルなものまでさまざま。お子さんと一緒に好みの柄を選べば、世界で一つだけの手作りマスクができます。手ぬぐいは端が処理されていて、ほつれてこない点も使いやすいですよ。子ども用のサイズなら、手ぬぐい1枚で2枚のマスクが作れます。バンダナやガーゼでもOK。マスク用のゴムも100均に売っていて、ゴム通しもセットになっています」(小泉さん)

 

<材料>

 

 

手ぬぐい・刺繍糸・刺繍針・マスク用ゴム・ゴム通し・ハサミ

 

<作り方>

 

 

1.手ぬぐいを半分にハサミでカットする。

 

 

 

2.横位置にして、だいたい3等分になるように折る。

 

 

 

3.子どもの口の大きさに合わせながら、作りたいマスクの大きさになるように調整して横に折る。カットした端から糸がほつれてこないように、切った側を中に折り込むと◎。

 

 

 

4.好きな色の刺繍糸で、端から0.5~2cmほどの位置を波縫いで縫い付ける。

 

★小泉さんのワンポイント

「マスクと同色でもいいですが、あえて目立つ色の刺繍糸を選んで、ステッチっぽく縫っていくとかわいいですよ」

 

5.ゴムを通して完成!

 

 

●サイズアウトしたTシャツをリメイク!「巾着袋」

 

 

 

続いては、何かと使える巾着袋です。なんと、着なくなったTシャツを使って作れるとのこと!

 

「大人用のTシャツサイズであればお着替え袋、子どものサイズアウトしたTシャツなら給食袋くらいの大きさになります。思い出の洋服だから捨てられない…というときは、この方法でリメイクしましょう。巾着袋の底はTシャツを固結び、紐を通す部分はスナップボタンで作るので、手縫いなしで完成します」(同)

 

<材料>

 

 

Tシャツ・スナップボタン・紐・ハサミ・目打ち

 

<作り方>

 

 

1.そでの部分をカットする。

 

 

 

2.1.5cmくらいの間隔で、裾から5cmずつ切り込んでいく。Tシャツの前後の生地を一緒に切るのがコツ。

 

 

 

3.Tシャツをひっくり返して裏側にし、カットした布を前側と後ろ側で固結びにする。

 

 

 

4.すべて結び終わったら、もう一度ひっくり返して表向きにする。

 

★小泉さんのワンポイント

「表向きのまま結んで、フリンジを出してもオシャレです」

 

 

 

5.肩の部分をカットする。

 

 

 

6.ひもを通す道を作るため、スナップボタンを取り付ける。スナップボタンはオス側(部品2個)とメス側(部品2個)の計4個でワンセット。肩部分の上から3cm・外側から3cmくらいのところにメス側を、さらに10cmほど下にオス側を、目打ちで穴を開け、布を挟むようにして取り付ける。

 

 

 

★小泉さんのワンポイント

「Tシャツの布の厚さ次第ですが、目打ちがなければ針などで小さく穴を開けてもOK。スナップボタンは手でパチッとはめて固定します」

 

 

 

7.写真のように、前側2箇所、後ろ側2箇所の合計4か所にスナップボタンをつけ、パチンと留めておく。

 

★小泉さんのワンポイント

「Tシャツのサイズが大きい場合は、スナップボタンを留める箇所を増やすと、巾着を絞ったときに布がしっかりおさまります」

 

 

8.前後それぞれに紐を通し、端っこ同士を結び合わせたら完成!

 

 

ミシンがなくても簡単に作れて、しかも100均などで安く揃えられる小泉さんのアイデア、手作りが苦手なママにこそ、ぜひ試してほしい方法です!

 

(文・水谷映美/写真・小泉千春)

 

 

入学前後の子どもの不安・登校しぶりへの接し方

 

 

 

入学前や入学後、今までこんなことはなかったのに…という悩みを経験するママも多いのではないでしょうか。そこで、読者の方から寄せられた子どもの言動に関する質問に対し、親としてどのようなことができるのか、児童精神科医の市田典子先生に全5回にわたり教えていただきます。第1回では入学前の子どもの情緒変動、入学から1か月経ったタイミングでの登校しぶりについてお聞きしました。

 

 

●入学を控えて情緒不安定に…。親ができる声がけとは?

 

「いつも元気はつらつな娘ですが、年明けから情緒不安定なようです。ちょっとしたことでお友だちとケンカになったり、うまくいかないと怒りっぽくなったり…。特に思い当たるきっかけはないのですが、やはり入学を控えてプレッシャーを感じているのでしょうか? 同級生の男の子も、急におねしょをするようになったと言っています。不安を軽くするために、親ができる声がけがあれば教えてください」(年長女児母)

 

今までとは違う子どもの様子に、親は心配になってしまいますが、大きな変化を控えてプレッシャーを感じるのはむしろ当たり前のことだと市田先生は言います。

 

「子どもにとって心にかかるプレッシャーや負荷が大きいと、普段と違う様子や行動となって表れます。それはイヤな時に限らず、本人が頑張りたい・楽しみだと思っている時でも起こります。小学校への入学は、お子さんにとって今まで過ごしていた幼稚園や保育園での環境からがらりと変わるものです。環境の変化を控えて情緒不安定になるのは、ごく普通に起こり得ることであり、おかしいことではないと考えるとよいでしょう」(市田先生)

 

親から見ると「心配し過ぎじゃないの?」と感じ、「大丈夫よ」と声をかけるのですが、本人の不安は拭えない…。そんな時、親としてどのような言動を心がけたらよいでしょうか?

 

「ただ『大丈夫よ』と言われても、入学前の子どもにとって小学校は未知のもの。経験者である親がいくら『大丈夫』と言ったところで、子どもにとって経験していないものは想像がつきません。そのため、実際に通学予定の小学校までお散歩気分で何度か歩いてみる、『学校が始まっても、しばらくはママがついて行ってあげるからね』と声がけするなど、まずは入学・登校のハードルを下げるため、いろいろな方法を試してみるといいのではないかと思います」(同)

 

 

●入学後しばらく経っての登校しぶり、子どもの気持ちは?

 

「入学して1か月、疲れが出てきたのか、朝、登校しぶりをするようになりました。わが家は『お腹が痛い気がする…。学校に行けないかも…』と言うだけで、親が急かせばしぶしぶ登校するのですが、近所の同級生は毎朝泣きながら登校しているようです。登校しぶりをする子と、しない子の違いは何なのでしょうか? 本音を親に言えるだけいいかなと思いつつ、毎朝だと疲れてしまいます」(小一男児母)

 

入学後しばらくは楽しそうに通っていたのに、知らない間に学校で何かあったのかと心配になりそうです。

 

「大人でも『五月病』という言葉がありますよね。連休明けに仕事に行くのがおっくうに感じるように、子どもにとっても『登校』という負荷が大きくかかる行為は、心の負担も大きくなります。楽しそうに登校していて、本人ですら気づいていなくても、心の中では必死に頑張っているというサインかもしれません」(同)

 

頑張り過ぎのサインを、問題が小さなうちに出すのはいいことでもあるそうです。気持ちの変化が行動に表れる子もいれば、表れない子もいますが、その違いはどう捉えたらいいでしょうか?

 

「みんなそれぞれが心の中に『ストレスのいれもの』を持っています。負荷が増えてストレスが持ちきれなくなってしまうと、いれものから溢れ、SOSとして行動に変化が出てきます。元々お子さんが持っている『ストレスのいれもの』のキャパシティや性質、傾向はそれぞれが持って生まれたものなので、表れ方も違って当然なのです。

 

心の負担を自覚しやすい子もいれば、しにくい子もいます。また、負荷に気づいても『ストレスのいれもの』のキャパシティが大きくて行動に表れない子もいます。行動に表れること自体は異常なことではないので、いざ表れた時にどうしたらいいか対策を考えるのがいいのではないでしょうか」(同)

 

実際に登校をしぶられると困ってしまいそうですが…。

 

「最近は働いているお母さんも多いので、登校しないとその時間、仕事に行けずにどうしよう…となりますよね。わが家も共働きなのでよくわかります。ただ、それはあくまでも親の都合なので、お子さんにかかっている負荷とは分けて考えたいところ。お子さんが表している気持ちを、まずは引き取ってあげることが大切です。『そっかぁ、毎日頑張って学校に行っているんだね、えらいね!』と一声かけるだけでも違うかもしれませんね。

 

仕事を休むのはなかなか難しいと思いますので、『あなたが学校に行かないとお母さんは仕事に行けずに困る』ではなく、『あなたが学校に行ってくれたからお母さんも安心して仕事に行けたよ、ありがとう』と伝え方を工夫してみるのもいいと思います」(同)

 

子ども自身、家族に属している意識があるため、自分が役に立っていると思うとやってみようと思えるそうです。「学校に行けて当たり前」の前提ではなく、出来たことにスポットライトを当てていきたいですね。

 

次回も引き続き、読者の方から寄せられた相談を市田先生にお聞きします。

 

(取材・執筆:代 麻理子)

 

 

新しいことに挑戦したい! そんなママを応援する映画3選

 

 

年が明けて「今年は何か新しいことを始めてみようかな」と考えている方も多いのではないでしょうか。そろそろ仕事を始めてみたい、何か習い事を始めてみたい、子どもと一緒に勉強を始めてみるのもいいかも…! そんな気持ちを応援してくれるような、新しいことにチャレンジする女性たちを描いた映画3本をご紹介します。

 

 

●料理好きの主婦が人気料理研究家に「ジュリー&ジュリア」

 

今から60年ほど前、敷居の高かったフランス料理を一般家庭に紹介し、アメリカの食卓に革命をもたらしたといわれる人気料理研究家、ジュリア・チャイルド。ベストセラーとなった彼女の料理本のレシピをすべて再現し、毎日ブログにアップすることで人気ブロガーとなった現代のOL、ジュリー・パウエル。料理を通して夢を叶えた二人の女性の物語を、過去と現在を織り交ぜて描いていく作品です。

 

1949年、夫の転勤でパリに住むことになったアメリカ人の主婦、ジュリア。食べることが大好きなジュリアは、名門料理学校、ル・コルドン・ブルーに通い始めます。慣れないフランス語に苦戦し、男性ばかりの料理学校で邪険に扱われるなか、家で一晩中タマネギの切り方を練習するなど人一倍努力を重ね、持ち前のガッツと明るさで異国での困難を乗り越えていくジュリア。そして、卒業後に友人たちと料理教室を始めた彼女に、英語でフランス料理を紹介するレシピ本を出版する話が持ち上がります。

 

そこから半世紀が経ったアメリカ。作家の夢を諦めて忙しく働くアラサーの公務員、ジュリーは冴えない毎日を変えるため、ジュリアが記した524のレシピを365日かけて作り、そのプロセスをブログにアップすることにします。もともとあまり料理が得意でなかったジュリーは、オーブン料理を焦がしたり、シンクをつまらせてしまったりと失敗ばかりで、協力してくれる夫にも八つ当たり…。それでも「私は何をやっても中途半端」と言っていたジュリーが人気ブロガーになり、遂には出版の話が舞い込みます。

 

始めるときはワクワクするけど、続けるのは努力が必要。でも諦めずに続けていけば新しい道が開けてくる。料理で人生を変えた二人の女性の姿から学べることがたくさんあります。何より自分の好きなこと、夢中になれることを見つけることが大切なのだと気づかされる本作。失敗を恐れないジュリアとジュリーの姿は、何か始めてみたい、と思うママを勇気づけてくれるはずです。

 

 

 

 

<データ>

■2009年/2時間3分/アメリカ/監督・脚本:ノーラ・エフロン 出演:メリル・ストリープ エイミー・アダムス スタンリー・トゥッチ クリス・メッシーナ

 

 

●“石垣島ラー油”誕生物語「ペンギン夫婦のつくりかた」

 

“食べるラー油”ブームの先駆けとなり、8か月待ちになることもあった大ヒット商品「石垣島ラー油」を生み出した夫婦の、実話をもとにしたお話です。

 

東京でフリーライターをしている歩美は、カメラマンである中国人の夫、暁江(ギョウコウ・中国読みでシャオジャン)と旅行で訪れた石垣島に魅了され、移住することを決めます。歩美は沖縄料理店で、ギョウコウはウコン畑で働きながら、島の生活を楽しむ毎日。ある日、料理好きの二人は、島独自の食材を使ったラー油を作り、フリーマーケットで売ることを思いつきますが、売れたのはたった2個。しかし、仕方なく余ったラー油を周囲に配りまくったことがきっかけで大量注文が入り、知人・友人総出でラー油作りに励むことになり…。

 

移住を即決したり、ラー油を作って売ったり。アイデアをどんどん形にしていく歩美の行動力には驚かされますが、ポジティブな彼女の行動には“新しいことを始めるためのヒント”がたくさん詰まっています。ワクワクした直感を逃さないこと、わからないことは素直に人に聞くこと。歩美に押され気味なギョウコウも、真面目な性格とカメラマンの腕という強みを活かして島に馴染んでいきます。そんな二人だから島の人たちも惜しみなく協力してくれるのです。

 

これはラー油作りを始める物語でもあり、新しい土地で生活を始める物語でもあります。ちなみに、タイトルの「ペンギン夫婦」のペンギンは、実は二人の姓。なぜペンギンなのかも、本作を見てぜひ確かめてください。石垣島の自然にも癒され、南国の風が吹いているかのような心地よい気分になれる作品です。

 

 

 

 

<データ>

■2012年/1時間30分/日本/監督・脚本:平林克理/原案:辺銀愛理 出演:小池栄子 ワン・チュアンイー 深水元基 山城智二 藤木勇人

 

 

●おばあちゃんパワーで成功した“葉っぱビジネス”「人生、いろどり」

 

約半数が高齢者という過疎化しつつある小さな村を舞台に、料亭などで料理に使われる葉っぱを「つまもの」として販売するビジネスが、おばあちゃんたちの力で成功するまでを描いた、実話に基づく物語です。

 

徳島県の山間部にある小さな村、上勝町。特産のみかんが冷害で全滅し、村人の生活は苦しくなるばかり。そんな中、農協の若手男性職員の江田が、山や畑に生えている葉っぱや草を“料理のツマ”として売ることを提案します。皆の猛反対の中、小さな洋品店を営む花恵と、花恵に誘われた薫は家族に内緒で葉っぱビジネスに参加することにします。一方「黙ってオレの言うことを聞いてればいい」「お前は何もわかってない」と言う頭の固い夫たち。妻が新しいことを始めるのが面白くない、変化を嫌う男性たちとの対比も印象的です。

 

保守的な小さな村では新しいことを始めるのは簡単ではありません。初めて出荷した葉っぱは、まとめて10円の値しかつかずゴミ扱い。リサーチに行った料亭でもバカにされ悔しい思いもしますが、次第に熱意が伝わり、料亭からアドバイスを受けるように。ビジネスが軌道に乗り始め、他の女性たちが続々参加するようになっても、思わぬ妨害が入ったり、困難にも見舞われますが、それを乗り越えていく女性のたくましさに胸が熱くなります。

 

チャレンジ精神、継続する力、周りを巻き込む情熱。何もないと思うか、あるものを何か活かせないかと思うか。「笑われたって恥かいたって、そこらの石と同じにされるよりはマシ!」「私がいなくなっても誰かが種をまく。そうやって人生も仕事も続いていく」。人生を重ね経験を積んだおばあちゃんたちの姿やセリフが強く心に響きます。新しいことを始めるヒントだけでなく、人生のヒントにあふれた作品です。

 

 

 

 

<データ>

■2012年/1時間52分/日本/監督:御法川修 出演:吉行和子 富司純子 中尾ミエ 平岡佑太 藤竜也 村川絵梨 戸次重幸 キムラ緑子 大杉漣

 

紹介した3本はすべて実話をベースにした作品です。実現不可能なファンタジーではない、等身大の苦労や試行錯誤のエピソードには、何かを始めるときにぶつかる問題や、乗り越えるためのヒントがたくさんつまっています。始めることが決まっている人も、まだ子どもに手がかかるけどいつか始めたい、という人もきっと前向きなパワーをもらえるはず!

 

 


連載「親子の会話がはずむ、年長児とママのための映画ガイド」

 

考える力が身につく「こども哲学」の具体的なやり方は?

 

 

 

答えのないテーマについて子ども同士で対話をする「こども哲学」。前編では、特定非営利活動法人 こども哲学・おとな哲学 アーダコーダの設立者で代表理事を務める川辺洋平さんに、こども哲学が「聞く・話す・待つ」力を育てる活動であること、子どもによって好みのアプローチが違うことなどをお伺いしました。後編では引き続き川辺さんに、こども哲学の具体的なやり方を教えていただきます。

 

 

●年長児のこども哲学は、十分に遊ぶ時間を取ってから

 

保育士の資格も持っている川辺さんは、子どもの発達段階に合わせて「こども哲学」の進め方を変えているそう。

 

「年長児は、お友達の話を聞く楽しみを感じられる子もいますが、やはりまだ自分の意見を聞いてもらいたいと思う子が多いです。自分のママと友達の何人かで話しているなら、基本的にはママに聞いてもらいたい。ただ、子ども同士での対話が楽しめる子どももいるので、ルールを厳密にせず、楽しんで対話することが大切です。例えば、ビスケットを食べながら『おいしいってどんなこと?』をテーマに話すなど、共通体験を元に子どもから出てきた疑問について話してみると、対話がより楽しいものになります」(川辺さん)

 

また、年長児向けには、十分に遊んでから対話に入るのがポイントだそう。

 

「私の場合は、まず体が温まってポカポカになるくらい遊びます。『この大人は自分の遊びに入った』という事実があると、子どもの方も『大人に付き合ってあげてもいいよ』という気分になるんです。たくさん遊んだ後に、『さっき赤い実を見つけた子がいたね。すっぱそうって言ったけど、かじったことがあるの?』といった問いかけから対話がスタートすることもあります」(同)

 

15分ほど対話をしたら、休憩を挟むのがめやす。話し足りずにしゃべり続ける子どもがいれば、そのまま続けることもあり、休憩をした子どもが興味深そうに戻ってきて、もう15分対話するというパターンもよくあるとか。

 

 

●小1のこども哲学には、“コミュニティボール”を活用

 

小学校に上がり、授業中に手を挙げて発言する習慣がつくと、対話の形もバリエーションをつけられるようになるとのこと。

 

「コミュニティボールというものを使って、ボールを持っている人だけが話す、というルールを設けることが多いです。それにより、他の子どもが話し終わるのを待てるようになります。授業として取り入れている学校では、1年の初めにみんなでさまざまな色の毛糸を巻いてコミュニティボールを作り、それを1年間使います。『自分のクラスのボールだ』という愛着が湧き、ボールが学級のアイデンティティを表すようになります」(同)

 

時間は、学校の授業に合わせた45分ほどが上限。前後に説明を入れたり、対話の進め方を子どもと大人で相談することもあるのだそう。

 

「幼児でも小学生でも共通ですが、できれば地べたに座って対話する方がいい。もちろん椅子でも大丈夫ですが、椅子を動かしたり、足をブラブラさせたりする子どももいるので、リラックスして床に座れる方がいいと思います」(同)

 

 

●大人がファシリテーションをする際、気を付けることは?

 

こども哲学をやろうとする場合、大人がファシリテーション(司会・進行)をするケースが多いもの。どんなコツがあるのでしょうか。

 

「もっとも簡単でラクにやれる“究極の”方法は、大人自身が『私は何も知らない』ということを理解することです。例えば子どもが『水はどうして氷るの?』と聞いてきたとき、『確かに知らないな』と思えるかどうか。ファシリテーター自身が、好奇心、探求心を持っていると気づき、それを表に出すことが大事です」(同)

 

もうひとつ、大切なポイントがあるとのこと。

 

「共感できる意見に共感しすぎないよう気を付けてください。ついつい、『こんなことを考えるなんて〇〇くん、すごい』と大きくうなずいたり、褒めたりしてしまいがちですが、それは結果的に子どもの意見をコントロールすることになる。子どもは大人に感心されることを意識して発言するようになってしまいますから、『本当にそうかな?』とか『私もそう思う』といったシンプルな反応でよいのです」(同)

 

こども哲学は、一方的に教えるものではなく、子どもが対話を通して自ら考え、感じていく活動です。この記事を書いている私自身がこども哲学の活動をしていますが、子どもが考える楽しさに芽生えていく様子は何度見てもうれしいもの。さらには、大人である私たちが、毎回たくさんの気づきを子どもからもらっています。

 

学校教育ではなかなかない「正解のない疑問についてじっくり考える」という体験。ぜひ、近くのイベントに足を運んだり、家庭で取り入れたりしてみてください。

 

(取材・執筆:栃尾江美)

 

 

教科書にも載っている「こども哲学」。どんな力がつくの?

 

 

子どもたちが輪になって対話をする「こども哲学」。中学校の道徳の教科書に掲載されたり、NHK Eテレで番組が放送されたりと広まりつつありますが、何歳くらいからできて、どんな力が身につくのでしょうか。特定非営利活動法人 こども哲学・おとな哲学 アーダコーダの設立者で代表理事を務める川辺洋平さんにお話しを伺いました。

 

 

●答えのないテーマについて子ども同士で話す「こども哲学」

 

子どもが数人から20人ほどで輪になり、哲学的に対話を進める「こども哲学」とは、いったいどんなものなのでしょうか? 改めて、川辺さんにこども哲学の始まりを伺いました。

 

「哲学対話そのものは、1920年代のドイツで『ネオ・ソクラティック・ダイアローグ』として始まりました。哲学者ではなく一般人が哲学をする活動のことです。一方で、こども哲学は1970年代のニューヨーク、コロンビア大学でマシュー・リップマンが『Philosophy for Children』を掲げて始めました。哲学対話とこども哲学は対象者が違うだけで同じものですが、始まりの時期が異なります」(川辺さん)

 

こども哲学はどんなことをするのでしょうか?

 

「哲学対話とは、答えがないと思われるテーマについて、複数の人で話し合いをする活動です。最初は問いの形を取らなくてもよく、例えばテーマを『結婚』にして、『結婚ってしたほうがいいの?』『なぜ結婚するの?』といった問いを作る過程も哲学対話になりえます。こども哲学も同じで、対象が子どもになるだけ。ただし、大人がファシリテーター(進行役)などをする場合、子どもの話を理解できるのかが重要になります」(同)

 

大人が子どもの話を聞いて「こういうことでしょ」と決めつけず、しっかりと耳を傾けて理解するよう努めることが大事なのだそうです。

 

 

●「聞く」「話す」「待つ」の力が身に付く

 

こども哲学は、何かを「教える」というスタンスではないため、学校の勉強や、その他の課外活動とは趣が違うよう。この活動でどんな力が身に付くのでしょうか?

 

「よく言われるのは『人の話を最後まで聞く力』『自分の意見が言える力』『相手が話しているときに待つ力』が身に付くということ。こども哲学は3~4歳くらいから参加できるものですが、子どもたちを見ていると、この『聞く』『話す』『待つ』の三拍子は、年長くらいで『身に付いてきたな』と感じることが多いです。

 

さらに小学生にとって、授業とは違う『間違った意見を言ってもいい』『そもそも答えがない』というこども哲学には安心感があります。ほかの人がさまざまな意見を述べ、それを理解することが、校内暴力の減少につながるという研究もあります。あることをテーマに哲学対話をしていると、他の人の考え方が自分と全く違うということがわかってくるんですね」(同)

 

哲学対話には問いがつきもの。「質問をする力」も養われるのではないでしょうか?

 

「そもそも子どもは誰でも疑問を持っています。ただし、疑問を持っていても言えない子どもはいる。『こんなことを質問したら恥ずかしい』など、疑問に分厚いふたが乗っているんです。そんな疑問のふたを、こども哲学の場が持つ安心感によって開けてあげることはできるでしょう」(同)

 

 

●「何かを学ばせよう」と強く考えすぎないことがポイント

 

子どもが自分らしく育つためにとても有効に見えるこども哲学ですが、対話が向いていない子どももいるのでしょうか?

 

「スタイルによって向き・不向きはあります。たとえば、すごく仲の良い子同士なら話せる子どもと、知らない人相手の方が話せる子どもとでは、『安心感の得られる状況』が違いますよね。また、授業などで『やらされる』場合、ほとんどの子どもは嫌がります。『参加することを選択できたかどうか』が重要な子どももいるようです。

 

ほかにも、ありがちな『サンタクロースはいるのかな?』といったテーマにすると『サンタさんはお父さんだと思うけど、そう言ったらお父さんが悲しむから言えない……』と、何でも言える安心な場でなくなってしまうこともあります。

 

子どもが日常の中で気になっているのは、『どうして大人は苦いものが好きなの?』『どうして服を着なくてはいけないの?』『どうして学校に夕方から行ったらいけないの?』といった些細なこと。でもそれも、明確な答えがあるものではありません」(同)

 

子どもは考えることが好きで、あらゆることに疑問を持つもの。それを、安心できる場所で発言できることが、子どものすくすくとした成長につながるのかもしれません。川辺さんはさらに「子どもに哲学対話をさせる際、気をつけてほしいことがある」と続けます。

 

「大切なのは、『哲学を通じて何かを学ばせよう』と強く考えすぎないことです。早期教育として哲学をさせたいとか、発話が苦手なお子さんに発言できるようになってほしいとか、そんな風に考えると主催者も参加者も共倒れになってしまう。こども哲学はディベートの授業ではありません。発言せずに黙々と考え込んでいたっていいんです」(同)

 

今回は、こども哲学の考え方や、それによって身に付く力について伺いました。次回は、具体的なこども哲学の進め方、大人がファシリテーション(司会・進行)をする際に気を付けるポイントなどをお伺いします。

 

(取材・執筆:栃尾江美)

 

 

体操着袋・上履き入れ…。入学グッズ準備に便利なサイト5選

 

 

入学前の保護者会で説明された方も多いと思いますが、入学にあたって必要なものはランドセルのほかにも意外とたくさんあります。体操着袋や上履き入れ、ランチョンマットなどは、規定のサイズを設けている学校も多いようですが、「手作りは苦手」「作る時間がない」という方もいますよね。そこで今回は、通学バッグ・体操着袋・上履き入れの布製品3点セットを購入できる、入学準備グッズのおすすめサイトをご紹介します。

 

 

●作る時間はないけれど… 布から選んで手づくり感!

 

ユザワヤ「イージーオーダーメイド」

 

…手作りホビー材料の大型専門店・ユザワヤが展開するオーダーメイドサービス。ホームページでオーダーしたいグッズ(数種類の規定サイズあり)を選んだ後、実際に店舗で生地を選び、店頭スタッフにオーダーメイドを申し込む。仕上がりは4週間ほど。商品は店頭で受け取りの必要がある。

 

材料代に加え、別途加工代金がかかりますが、生地やパーツをお子さんと一緒に選べるのは楽しいかもしれません。また、店舗に行けない方は、オンラインショップでもイージーオーダーを申し込むことができます。送料などが含まれるため、店舗でイージーオーダーを頼むより、それぞれ数百円ほど高くなりますが、注文から納品までオンラインで完結できます。納品までは1~2か月かかるそうなので、早めの注文を。

 

☆加工費込みの参考価格(店頭申し込みの場合)

レッスンバッグ:3000円~、体操着袋:2000円~、上履き入れ:2200円~

(生地によって値段の幅がある)

 

 

●出品者がハンドメイドオーダーを受け付けていることも

 

メルカリ

 

…スマホから誰でも簡単に売り買いが楽しめる日本最大のフリマアプリ。ハンドメイド品も数多く出品されており、購入者側が生地を選べたり、ハンドメイドオーダーを受け付けている出品者もいる。レッスンバッグや上履き入れを単品で出品している出品者でも、交渉により、同じ生地で別アイテムの作成をお願いできる場合も。納入時期はそれぞれの出品者で異なるが、作成後、数日以内に発送してくれる出品者が多い。

 

商品が手元に届いたら、出品者さんの評価をして取引が終了となります。カスタマーサポートも充実しているため、トラブルがあった際にはメルカリがフォローしてくれます。個人間でのやりとりなので、気持ちよく取引を終えられるように購入側も心がけたいですね。

 

☆参考価格

レッスンバッグ:2000円前後、体操着袋:1500円前後、上履き入れ:1000円前後(出品者によって値段の幅が大きい)

 

 

●クリエイターの作る、おしゃれなハンドメイド品が多数!

 

Creema

 

…世界でたった一つのハンドメイド品を対象に、クリエイターと購入者が作品の売買を通じ繋がることができる日本最大級のソーシャルマーケット。利用ユーザーは月間100万人以上。全国のクラフト・ハンドメイドイベントで人気の作家の作品をはじめ、クリエイターの作るオシャレなハンドメイド品が数多く出品されている。

 

セットで販売されているものの単品販売や裏地変更など、購入者の要望に応えてくれる出品者さんもいます。色別での検索も可能なので、こだわりのあるハンドメイド品を購入したい方はぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。

 

☆参考価格

レッスンバッグ:2500円〜、体操着袋:1500円〜、上履き入れ:1800円〜

 

 

●検索項目が細かく、お気に入りを見つけやすい

 

(画像提供:COLORFUL CANDY STYLE)

 

COLORFUL CANDY STYLE

 

…子どもが「毎日使うもの」を選択するとき、ひとくくりに「幼稚園児用」、「小学校低学年用」と分類されたものや、大量生産のキャラクターだけを選択肢にするのでよいのだろうか、という疑問がこのショップの出発点。入学グッズも豊富な色・柄が展開されているうえ、検索項目も「キルティング素材」「リバーシブル」「マチ付きレッスンバッグ」など数多くあるため、好みの一品を探しやすい。インターネットで注文した際はお届けまで1週間前後。南青山と横浜みなとみらいには実店舗があり購入可能。その他全国10か所の百貨店で取り扱いがある。

 

お弁当袋、コップ袋も含めた5点セットも販売しているそう。日々の通学に直接必要ではなくても、運動会や遠足などで使える機会もあるので、5点セットで購入してもいいかもしれませんね。

 

☆参考価格

レッスンバッグ:2780円〜、体操着袋:1680円〜、上履き入れ:2280円〜

 

 

●とにかく早くお得に揃えたい方にオススメ!

 

(画像提供:ベルメゾン)

 

ベルメゾン

 

…通信販売大手のベルメゾン。通常、商品注文から受け取りまでは一週間ほど。ハンドメイド風のデザインのものが多く、それらを迅速、かつかなりお得に入手できるのが魅力。

 

写真のように、底部分は切替えデザインの二重仕立てで丈夫な作り。飽きがこないシンプルなデザインは長い間使えそう! 内側に記名タグもついているそうで、かゆいところに手が届くのがうれしいですね。

 

☆参考価格

レッスンバッグ:990円〜、体操着袋:1080円〜、上履き入れ:1043円〜

 

大切に使えば6年間使用できる通学グッズ。入学間際に慌てて揃えようと思っても、2月~3月は注文が立て込み、納期に時間がかかってしまうことが多いそうです。少し早めのこの時期から備えて、慌てることなく入学を迎えたいですね。

 

(取材・執筆:代 麻理子)

 

 

2018年 販売店・メーカー別 学習机最新事情【オカムラ編】

(写真提供:オカムラ)

 

さまざまな種類がある学習机ですが、各販売店やメーカーごとにどんな特徴や違いがあるのでしょうか? 主要な学習机の販売店・メーカーに直撃取材をして、教えてもらいました。第4回は、高品質でバリエーション豊富な学習机を作り続ける「オカムラ」です。

 

●オカムラ学習机のポイント

 

・素材

天板には、家具に広く使用されており、周囲の家具や床材とも相性の良いホワイトオークの突板を使用。また、木目が美しく、肌触りの柔らかいアルダーハギ材などを使用したデスクも品揃えしている。

 

・販売時期

カタログ配布、店舗展示ともに8月から開始。2018年からオカムラ公式インターネットショップにて限定商品を販売しており、随時キャンペーンも実施中。

 

・特徴

☆パソコンやタブレットなどの電子機器を使った学習を考慮し、ケーブル等をすっきり処理できる構造のデスクが登場

☆新入学児向けの従来型のデスクは、子どもの成長(身長)に合わせて天板の高さが調整できるなど、長い期間安心して使える仕様に

 

 

●オカムラの人気商品紹介

 

【ユーザー人気No.1】

ソラノ

(写真提供:オカムラ)

 

ソラノプリティア

(写真提供:オカムラ)

 

一番人気の「ソラノ」は、ナチュラル色で少し赤味があるアルダー材の商品。ハートのモチーフなど女の子向けのデザインが特徴の「ソラノプリティア」も同様に人気で、木目が薄く見えるホワイト色と、ナチュラル色の天板のツートーンカラー。 

 

・幅×奥行×高さ:100×55×76cm(天板高は52~76cmで調整可能)

・通常販売価格:

ソラノ 72,000円(税抜・デスクのみ)

ソラノプリティア 64,000円(税抜・デスクのみ)

 

【リビングスタイルにマッチする新商品】

VICINO:ヴィチーノ

(写真提供:オカムラ)

 

デスクにもシェルフにも、用途に合わせて組み替えが可能。デスクは天板の高さを「350H(床座位)」「720H(椅子座位)」「1000H(立位)」の3段階に設定できます。シンプルデザインで、リビング・ダイニング空間にもマッチし、子どもの学習以外の使い方も。

 

・幅×奥行×高さ:70×45×120cm(天板高35/72/100cmの3段階)

・通常販売価格:35,500円(税抜・デスクのみ)

 

【個室学習スタイルの新商品】

Latorio:ラトリオ

(写真提供:オカムラ)

 

デジタル機器を使用した学習に考慮し、ケーブル類の処理を考えた構造で、すっきりとした机上面を実現。部屋の広さや学習方法の変化に応じてアイテムを追加できるシンプルな設計のデスクシリーズです。

 

・幅×奥行×高さ:100×65×72cm

・通常販売価格:デスク46,300円(税抜・デスクのみ)

 

 

●「子どもの成長を見守る」がテーマ。環境や嗜好の変化にも対応

 

高品質な学習机が支持を集めるオカムラ。最近では勉強スタイルの多様化に対応して、バリエーションも増加。リビングに置きやすい学習机を「リビングスタイル」、子ども部屋に置きやすい学習机を「個室学習スタイル」、新入学児向けの従来型の学習机を「スタンダードスタイル」として、3つの商品カテゴリーを提案しています。

 

「『リビングスタイル』では、リビングに置いてもすっきりとしていて、永く使えるデザインを提案。また、家庭での学習環境において、パソコン、タブレット、スマホなどのデジタル機器を使用している割合は、小学生で50%以上、高校生で60%以上という結果が出ており、今後ますます高くなる傾向にあります。『個室学習スタイル』では、こうした電子機器を使った学習を考慮し、ケーブル等をすっきり処理できる構造のデスクが登場しました」(株式会社オカムラ インテリア営業部 製品開発室 丹昭吾さん)

 

従来型の学習机である「スタンダードタイプ」にもこんな工夫が。

 

「子どもの身長は、小学校6年間で平均36cmも伸びるといわれます。それにともない、『スタンダードタイプ』では、子どもの成長(身長)に合わせて天板の高さを調節でき、最適な学習姿勢で学ぶことのできる『高さ調節タイプ』を用意。また、学習スタイルや環境に合わせて天板の広さを調節でき、低学年時のリビング学習から高学年からの本格的な学習にも対応できる『広さ調節タイプ』もラインナップしています。

 

オカムラのテーマである『子どもの成長を見守る』を主軸に、子どもの環境や嗜好の変化に対応できる、シンプルデザインで長く使える学習家具づくりを目指しています」(同)

 

子どもの成長にとことん寄り添い、学習しやすい環境づくりの手助けをしてくれるオカムラの学習机。公式インターネットショップのほか、大手家具店でもカタログ配布と商品展示がされています。

 

(取材・執筆:野々山幸)

 

 


特集「2019年度入学向け 販売店・メーカー別、学習机の最新事情」

 

4月1日からスタート。学童の1年、どんなスケジュール?

 

 

 

学童保育(以下、学童)に入所する子どもにとって、そこは小学校と同様に長い時間を過ごす場所。前編では、子どもが毎日、学童でどのようなスケジュールを過ごしているのかをお聞きしました。今回は、新1年生の学童での1年間について、引き続き、関東を中心に学童を開校している放課後NPOアフタースクールの有坂絢子さんにお話しをお聞きしました。

 

 

●学童は4月1日からスタート。各自で慣らし期間を作っても

 

前編では、板橋区立上板橋第四小学校あいキッズを例にして、学童の1日のスケジュールを教えていただきました。今回は1年の流れを教えてほしいのですが、そもそも学童は何月何日から始まるのでしょうか?

 

「小学校の入学式は4月の第2週あたりですが、学童はそれより早く、4月1日から始まります。保護者の方の就労支援が目的ですから、初日でも午前8時から午後7時まで在室できます。

 

ただ、保護者の方の判断でお迎えの時間を早めることはできるので、可能ならば1日めは昼まで、2日めは夕方まで……というように、保育園でいう“慣らし保育”のような期間を設けるのもいいと思います」(有坂さん)

 

保育園児の場合、最終登園日の翌日から学童へ通所というケースもありえます。1日と置かずにガラリと環境が変わるため、できる限り子どもへのフォローをしたいものですよね。

 

「学童が4月1日から始まるのには、いい面もあります。入学前に新しい環境を経験しておけること、同学年、異学年に知り合いを作れることで、小学校という新しい環境になじむための心身の負担がやや軽減する場合もあります」(同)

 

なるほど! 確かに、入学式の圧倒的な人数の中に知り合いを見つけられれば、心強く感じられそうですね。

 

 

●1学期から夏休みまでは、新しい環境に慣れていく時期

 

4月1日から開始する学童で、子どもは1学期をどのように過ごすのでしょう? 板橋区立上板橋第四小学校あいキッズを例に挙げて教えていただきました。下記行事のほか、スタッフ主催のプログラムも月2回行われるそうです。

 

○4月

・新1年生オリエンテーリング

…新1年生に対して、学童での生活の様子やルールを説明。入所数日後と入学直後の2回行われる。他学年の子どもとの自己紹介も。

・通学路探検「あいキッズクエスト」

…新2年生が新1年生の手を引き、まだ明るい時間に集団下校をプレ体験。

・季節の工作

・お誕生日会

・避難訓練

 

※4月のうちは子どもが生活リズムに慣れていないため、下校時刻になると学童のスタッフが小学校まで子どもを迎えに行くケースも多い。

 

○5月

・母の日プレゼント工作

・お誕生日会

 

○6月

・親子向けイベント

…親子で参加できるイベントを開催。2017年は「親子のためのおそうじ学」。

・季節の工作

・お誕生日会

 

○7月

・七夕イベント「七夕たんざくをかざろう!」

・お誕生日会

 

○8月

・夏祭りイベント「あいキッズサマーフェス」

・水遊びイベント「ウォーターバトル」(月4回)

・季節の工作

・お誕生日会

 

では、新1年生にとって4月から夏休みまではどんな期間なのでしょうか?

 

「初めて過ごす場所や人になじんでいく時期なので、とにかく毎日がハードです。学童に通っていない子どもでさえ、帰宅すると疲れて食事もせずに眠ってしまうことがあるそうですから、小学校と学童の両方で新しい環境に慣れる必要がある子どもは、相当の心身の負担があるはず。わが家の子どもも、特に4月は学童が終わると疲れ切ってフラフラしていました。

 

夏休みもまた疲れます。せっかく小学校生活に慣れたころに、再び生活リズムが変わりますし、夏休みの宿題という負担もあり、フラストレーションをためがちです。学童という場所で今までにない長時間を過ごすことになるので、学童に楽しみを見出した子にとってはうれしい一方で、不自由さを感じる子もいるでしょう」(同)

 

1学期から夏休みは、子どもへの負担がとても大きいのですね。保護者は十分な睡眠をとらせたり、一緒に過ごす時間を取るようにしたりと、フォローに努めたいものです。

 

 

●2学期から冬休みは、子どもが自分のペースをつかむ時期

 

続いて、2学期から冬休みまでのスケジュールを教えていただきましょう。

 

○9月

・敬老の日イベント

・お誕生日会

・避難訓練

 

○10月

・運動会「あいキッズ運動会」

・十五夜イベント

・ハロウィーンイベント

・お誕生日会

 

○11月

・お買い物遊びイベント「あいキッズマーケット」

・季節の工作

・お誕生日会

 

○12月

・冬休みイベント「あいキッズウインターフェス」

・季節の工作

・お誕生日会

・避難訓練

 

イベントが盛りだくさんの2学期から冬休み。この期間は、子どもにとってどんな時期なのでしょうか。

 

「2学期になると、新1年生は少し落ち着いた雰囲気に変わります。通学路や小学校、学童といった場所にも慣れ、それぞれの場所での人間関係も少しずつできあがって、本人らしいペースのつかめる子が多いのだと思います。それにともなって、秋以降になると、スタッフが主導しなくても子どもが主体的にイベントを進めることができるようになります」(同)

 

小学生になると、自分のしたいことを自分で実現する力もついてくるもの。学童では上級生と協力してイベントを実現することで、学校とはまた違った成長も見られるのかもしれません。

 

 

●3学期の終わりから春休みは、子どもがぐんと成長する時期

 

最後に、3学期と春休みについて、子どもたちのスケジュールを教えていただきましょう。

 

○1月

・書初めイベント

・お正月遊び、昔遊びイベント(2回)

・季節の工作

・お誕生日会

 

○2月

・節分イベント

・バレンタインデーイベント

・お誕生日会

 

○3月

・あいキッズみんなの会

・ひなまつりイベント

・お誕生日会

 

2年生への進級を目前に控えた3学期以降は、子どもにとってどんな時期なのでしょうか。

 

「特に3月から4月にかけては、子どもの成長が目覚ましい時期です。学童のスタッフが『もうすぐ新1年生が入ってくるから、お兄さん、お姉さんになるね。自分が教わったことをきちんと教えてあげてね』と上手くモチベーションを上げてくれたりするのもあって、本当に顔つきが変わるんですよ。

 

気持ちの変化は3月くらいからあると思いますが、変化がわかりやすいのはやはり4月。新1年生が入ってくると急にしっかりして、『ランドセルは自分のボックスに入れるんだよ』『靴はぐちゃぐちゃに散らかさないでしまっておこう』など、今まで自分が言われてきたことを指導するようになるんです」(同)

 

そんな姿を目撃したら、感動で泣いてしまいそうです! なお、保護者向けには年2~3回の保護者会、年1~2回の個人面談といった機会もあるそう。

 

子どもの1年が楽しく充実したものになるよう、時期に会わせて子どもをフォローするとともに、周囲の保護者や学童のスタッフとも手を取り合っていきたいですね。

 

(取材・執筆:有馬ゆえ)

 

 

学童の1日のスケジュール。平日の放課後は? 夏休み中は?

 

 

 

4月からの新生活、学童保育(以下、学童)に入所するお子さんもいますよね。小学校と同様、学童は親にとっても新しい環境。子どもがどのように生活するのか、気になっている保護者の方も多いと思います。そこで、関東を中心に学童を開校している放課後NPOアフタースクールの有坂絢子さんに取材。学童の概要と、平日の放課後、長期休みのそれぞれの過ごし方についてお話しを伺いました。

 

 

●学童の雰囲気は地域や場所により異なる

 

放課後NPOアフタースクールは、関東圏を中心に放課後施設を運営しているとのことですが、まず、学童とはどんな場所なのかを教えてください。

 

「学童は、保護者が就労などで不在にしている家庭の児童が、放課後の時間、安全にのびのび過ごすための場所です。学童には、登録した児童だけが所属するものと、すべての児童が参加できる“一体型”と呼ばれるものがあります。

 

一体型は、放課後児童クラブ(学童・厚労省管轄)と放課後子ども教室(文科省管轄)を一体的に運営するもので、スポーツや工作、英語、職業体験など多様な活動プログラムが用意されているのが特徴です。放課後NPOアフタースクールでは、“一体型”の施設を運営しています。

 

一口に学童と言っても、一体型か否か、どんな施設で運営されているのか、また自治体によっても、雰囲気はかなり変わります。学童の利用は小1から小6まで可能ですが、低学年がメインのところもあれば、中学年、高学年の子たちが遊びに来るところもあります」(有坂さん)

 

こうした背景から、子どもたちの過ごし方や年間行事・活動プログラムなどは各学童によって差があるそう。とはいえ学童は、放課後、学年の枠を超えた友達と一緒に、スタッフの見守る安全な環境で過ごす場だというのは同じとのことです。

 

 

●学童での過ごし方(平日の放課後編)

 

では、学童の子どもたちは、学校が終わった後、どのように過ごしているのでしょうか。同NPOが運営する板橋区立上板橋第四小学校あいキッズを例にして、まずは5時間授業が終わった後の小学1年生の過ごし方を教えていただきました。

 

■平日の放課後のスケジュール

 

○午後2時半

授業が終わると学校から直接、ランドセルのまま「ただいま!」と子どもたちがやってくる。ここでは、入室の際にQRコードで打刻を行うと、入室した旨が保護者にメールで送られるシステムになっている。個々のロッカーにランドセルを置き、まずは30分程度の学習タイム。学校から解き放たれてテンションが高くなっているので、気持ちを落ち着かせる意味もある。最後に、宿題が終わったかどうかスタッフがチェック。

 

○午後3時

全員が席に着いた状態で、その日の連絡事項を伝える。例えば、『今日は雨が降っているので校庭では遊べません』など。学童によっては、ここでおやつ(補食)タイムを取る。

 

○午後3時半

室内、校庭、体育館など学童の敷地内で、自由遊びや活動プログラムを行う。行事の準備やスポーツなどの活動プログラムはここで行われる。同施設で開催されている活動プログラムは、ダンス教室(週1回)、体操教室(週1回)、そろばん教室(週1回)、フットサル教室(週1回)、プログラミング教室(月2回)、習字教室(月1回)、英会話教室(月1回)など。子ども自身がやりたいプログラムを決めて参加する。

 

○午後5時

自宅に保護者のいる児童は退室、帰宅。5時以降も在室する子どもたちはおやつタイム。提供されるおやつは、事前に伝えておけばアレルギーへの配慮もしっかりされる。なお安全確保のため、習い事や塾などのために学童を中抜けすることはできない。

 

○午後6時~

お迎えタイム。6時以降の帰宅は保護者のお迎えがマストという学童もある。

 

○午後7時

閉室。

 

なお、学童の休業日は日曜日、祝日、年末年始。土曜日は、就労の状況次第では利用することもできるそうです。

 

 

●学童での過ごし方(土曜日・長期休暇編)

 

次に、土曜日や長期休暇中など、学校に登校しない日の過ごし方を教えていただきましょう。

 

■学校に登校しない日のスケジュール

 

○午前8時から午前9時

入室した子どもから、まずは学習タイム。宿題や読書をして過ごしたのち、朝の会、室内自由遊び。2018年は猛暑だったので、午前中に外遊びという場合もあったそう。

 

○午前12時

昼食。お弁当を持たせる必要があるケースと、学童が仕出し弁当を手配してくれるケースがある。

 

○午後1時

食休みの時間。体を休めてゴロゴロしたり、室内で静かに遊んだり。なお、このタイミングで1時間程度、昼寝の時間を取っている学童も多いという。

 

○午後2時

室内、校庭、体育館など学童の敷地内で、自由遊び、体験交流活動。長期休み中は普段はできない体験活動をしたり、いつもは60分程度しか時間の取れないプログラムを数時間~半日かけてじっくり行ったり、普段より時間をかけて集中して行事の準備をしたりも。

 

○午後5時

学童に登録した子どもたちはおやつタイム、室内自由遊び。それ以外の児童は退室、帰宅。

 

○午後6時~

お迎えの保護者が来た子どもから退室、帰宅。

 

○午後7時

閉室。

 

板橋区立上板橋第四小学校あいキッズでは、長期休暇中は丸一日を使ったイベントも行われると言います。

 

「例えばここ数年は、『ウォーターバトル』が夏の定番イベントに。ウォーターガンで水をかけあって、みんなでびしょ濡れになって、すごく盛り上がるんです。お昼には本物の竹を割って流しそうめん、おやつには小さなビニールプールで冷やしたスイカでスイカ割り……と、夏を満喫できるイベントです」(同)

 

その他、遠足に行ったり、夏休みと春休みには親子参加のレクリエーションとして「フェス」を開催したりしているそう。長い時間を同じ場所で過ごす休み中、こうしたイベントは子どもが日々を楽しむモチベーションにつながりそうですね。

 

 

●学童は子どもにとってよき“第三の居場所”にも

 

有坂さんは最後に、学童に通うメリットについて話してくださいました。

 

「学童は、好きな仲間、好きなスタッフがいたり、好きな遊びが発見できたりといった場になれば、その子にとってよき“第三の居場所”になります。また、異学年交流は小学校ではなかなかできないので、上の学年、下の学年と触れることで子どもが成長する機会にもなると思います。

 

放課後は、場合によっては学校で過ごす時間よりも長かったりします。ですから私たちは、学童という放課後施設が、学校の45分の授業ではできないことを思いっきり好きなだけできる場所、失敗や試行錯誤を繰り返すことのできる場所、普段できないことを体験できる場所にしていきたいという思いがあります。ここで一人ひとりが好きなこと、得意なことを見つけ、伸ばすことができれば一番だと考えているんです」(同)

 

保護者にとっては、チームで子育てをしている感覚が得られるというメリットもあるそう。

 

「小学校は、保育園や幼稚園に比べて先生と話す機会がかなり減るので、子どもの日中の様子が見えにくくなるという面があります。一方、学童はお迎えの際にスタッフと話す機会があったり、連絡帳があったりするので、子どもを一緒に育てているという感覚が得られるはず。私自身、子どもを学童に通わせる母親ですが、子どもについて客観的な意見を聞けたりすることで、気が楽になることがあります」(同)

 

ただし、子どもによっては「ここは合わないから行きたくない」と感じることがあるのも事実。その際は、子どもやスタッフの方にじっくり話を聞きながら、学童に通う日数を調整したり、場合によっては別の放課後の過ごし方を試してみたりと、フレキシブルに対応するのがいいとアドバイスしてくださいました。

 

後編では、学童の子どもたちがどんな1年間を過ごすのか、同じく板橋区立上板橋第四小学校あいキッズを例に挙げながら解説していただきます。

 

(取材・執筆:有馬ゆえ)

 

 

漢字が苦手、不得意な子は、絵本でアプローチしてみよう

 

 

2学期から漢字の学習が始まり、家庭でも書き取りの宿題などを見る機会があると思います。1年生で習うのは「一」「二」「三」や、「手」「学校」など、比較的簡単な80字。ところが、わが子が思ったよりもつまずいているのを見て、心配されているママもいるかもしれません。そこで今回は、親子で楽しく漢字に慣れ親しむことができる本を3冊ご紹介します。「漢字」と聞いただけで逃げ出すような子も、「おっ?」と興味が持てる本ばかりです。

 

◆今回ご紹介する絵本

『かんじのえほん』(玉川大学出版部)

『漢字えほん』(戸田デザイン研究室)

『素敵な漢字』(講談社)

 

 

●「十くん探し」で漢字に親しむ『かんじのえほん』

 

 

 

 

『かんじのえほん』(灰島かり 文、小中大地 絵)は、女の子2人と男の子2人がテーブルでお絵描きをしている場面からはじまります。「ねえ、あたし、かんじでなまえかけるよ」と女の子が言い出して「川田まゆ」と名前を書いてみせました。「田」が名前に入っている子はもう1人いて、その子のお兄ちゃんがあらわれ、「田」は田んぼの形からできたんだよ、まんなかの「十」は田んぼの道なんだよと教えてくれます。

 

ところが「田」から真ん中の「十」が逃げだしちゃって……!?「かんじたんけんだん」の旗をかかげたお兄ちゃんを先頭に、子どもたちの「十くん探し」がはじまります!「川」があるところに行ってみたり、「木」の中に「十」を見つけたと思ったらまたどこかに行っちゃったり……。親しみやすいイラストを存分に生かしたおはなし絵本になっています。漢字が苦手な子も「十」を探しながら、漢字の世界で遊べますよ。

 

 

●どこから文字は生まれたの? 興味がわいてくる『漢字えほん』

 

 

 

 

『漢字えほん』(とだこうしろう 作・絵)は、1つの文字につき、その「漢字の成り立ち」が大きく美しく1つの絵で描かれているのが目を引く絵本。例えば「山」が「高くとがって重なる山を表した形」であることや、「空」が「『よこあな』と『おの』を合わせた形」であることなど、シンプルな色使いで、わかりやすく書かれています。

 

1つ1つの字の成り立ちをじっくり見ていくと、きっとわくわくするような想像が広がって、暗記だけではつまらない漢字の世界が、色鮮やかな世界に変わるかもしれません。小学校1・2年で習う最重要漢字を中心に、成り立ちだけでなく、書き順、使い方、音読み・訓読みも押さえられています。漢字が苦手な子も、漢字が好きな子も、どちらにもおすすめの絵本です。

 

 

●文字や絵を眺めるだけで楽しい『素敵な漢字』

 

 

 

 

ページを開くとぱっとパワフルな毛筆書体が目に飛び込んでくる『素敵な漢字』(五味太郎 著)は、五味太郎さんのイラストの可愛さもさることながら、1つの漢字が多面的な広がりをもつことをビジュアルで示してくれる画期的な絵本。音読み・訓読み・書き順・熟語の使用例と、それぞれにマッチしたイラストに加え、「海」=「SEA」のように英単語まで紹介。それぞれの字にまつわる豊かなイメージが、イラスト×漢字×英単語のコラボレーションで伝わってきます。

 

文字や言語の魅力に、作者が心底惚れ込んでいるといった雰囲気の、この面白さはまさに五味太郎マジックです。収録された漢字は97種。熟語は1年生に難しいものもありますが、何よりも「眺めるだけで楽しい」のが本書の魅力! デザインも美しく、大人にも読み応えがありますよ。同じ作者の同様の本に『すてきなひらがな』『ステキナカタカナ』もあります。

 

この他、長年支持されているロングセラーに『漢字の本 小学1年生(下村式 となえておぼえる 漢字の本新版)』(偕成社)や、『漢字の絵本(五味太郎のことばとかずの絵本)』(岩崎書店)があります。この2冊は、小1向けの漢字の本として、発売以来親しまれてきた本です。合わせて参考にしてくださいね。

 

「漢字」と聞くだけでイヤになるお子さんにとって、何が苦手のポイントなのでしょうか。覚えられなかったり興味が持てなかったり、理由はそれぞれかもしれません。まずは文字に興味をもつことを目標に、こうした漢字の絵本を親子で読んでみてはいかがでしょう。ビジュアルや成り立ちなど、さまざまな方法で文字の魅力にアプローチした絵本は、漢字学習に最適です。まずはぜひ1冊手にとって、親自身が面白がる気持ちで、子どもと一緒に読んでくださいね!

 

(選書・執筆:大和田佳世)

 

 

子どものスキーデビュー。道具やスクールはどうする?【後編】

 

 

「子どもが小学生になったらスキーデビューさせたい!」と考えている親御さんに向けて、前編では、スキーをすることで得られる効果や準備しておきたいものについて、新潟県南魚沼市・上越国際スキー場でインストラクターを務める相原愛彦さんにお話を伺いました。今回は、スキースクールのレッスン内容や、実際に家族でスキーに行く際のおすすめの旅行プランについて、引き続きレクチャーしていただきます。

 

 

●スクールを受講する前にやっておきたい2つのポイント

 

子どものスキーデビューとなったときに、スクールを検討する方も多いと思います。受講させる際の注意点などがあれば教えてください。

 

「上越国際スキー場では、お子様専用スキー・スノーボードスクール『スポンジ・ボブ スノーキャンプ』を開校しています。遊びの要素を取り入れながら雪に慣れてもらい、初心者でも楽しく自然に上達できるレッスンです。親御さんにスキーの経験があまりない場合は教えるのも難しいと思いますので、お子さんはこちらを受講していただくのがおすすめです。

 

ただし、スクールに入校させる際は、前もってお子さんとよく話し合っておくことが大切。お子さんにとってはせっかく家族で一緒にいられる機会なのに、突然離ればなれになって気分が台無しになることもあります。また、スクールに預けられた後、急に親御さんの姿が見えなくなると不安になってしまうお子さんもいます。レッスン中にその場から離れる場合は、あらかじめそのことをお子さんに話しておくと安心してもらえるでしょう」(相原さん)

 

確かに、ただでさえ慣れない雪の上で戸惑ってしまうのに、唐突に家族と離ればなれになったら子どもは不安ですよね。

 

不安を解消するためにも、まずは親子で雪の楽しさを体験しておくことが重要だそう。最近のスキー場は、雪上遊具で遊べるキッズパークやソリ専用のゲレンデなど子ども向けのエリアも充実しているので、まずは親子で雪山に親しむところからはじめられると良いですね。

 

 

●スキースクールではブーツの履き方から丁寧にレクチャー

 

スキースクールでは、初めにどのようなことから教えてくれますか?

 

「小学1年生~6年生を対象とした初めてスキーを体験するお子さんのクラスでは、ブーツの履き方、ウエアの正しい着方、ストックの持ち方、スキー板の着脱のやり方まで丁寧に教えます。まずはスキーブーツで雪の上を歩く練習をした後、片足だけスキー板をつけた状態で歩いてみて、板を履いた感覚をつかんでもらうことからはじめます」(同)

 

ウエアを着て、ブーツを履いて…とスキーは準備も大変です。この段階で「ブーツが上手に履けない!」などと投げやりになってしまうお子さんもいそうですが…。

 

「レッスンはグループで行いますが、インストラクターが一人ひとりのお子さんの気持ちに寄り添いながらサポートするのでご安心ください。でも、ひとりで準備ができるようになるまでにはやはり時間がかかります。レッスンを終えたあとも親子で一緒に練習してみるなど、回数を重ねることでお子さんも自信がつき、より楽しくスキーに取り組めるようになると思います。

 

親御さんも自信がないという場合は、ファミリープライベートレッスンなども開講しているので、お気軽にお問い合わせください」(同)

 

スクールはあくまできっかけとして使って、受講後も親子で練習を積むことが大事なのですね。

 

 

●スキーデビューは「のんびり宿泊プラン」がおすすめ

 

子どものスキーデビューにあたって、ほかに気をつけるべきことがあれば教えてください。

 

「お子さんのスキーデビューでは、お子さんも親御さんも体力を使いますから、泊まりがけで時間に余裕をもって計画していただくのがおすすめです。できればゲレンデ内に宿泊施設があるスキー場を選び、遊び疲れたらすぐ部屋で休めるのが理想です」(同)

 

確かに、遊び疲れた後、さらにホテルまで車で移動…となると、ぐずってしまう子もいそうです。上越国際スキー場もゲレンデ直結のホテルがあるとのこと。ゆっくり温泉に入ったり、その土地の美味しい食事を満喫することで、より家族の絆も深まりそうですね。

 

相原さんに教えていただいたことを参考に、わが子のスキーデビューを楽しく演出してあげてくださいね。

 

(取材・執筆:高野理恵)

 

 

ママたちの冬の脅威! ノロウイルスの怖い噂、ウソorホント?

 

 

突然の嘔吐や下痢・腹痛といった症状を引き起こす“ノロウイルス感染症”。感染力が非常に強く集団発生しやすいため、幼稚園や保育園の子を持つママにとっては、この時期注意したい感染症のひとつですよね。しかし巷には、ノロウイルスに関する真偽不明のウワサも溢れています。そこで今回は、ノロウイルスについての正しい知識と感染防止策について、サラヤ株式会社サニテーション事業本部・食品衛生学術室の村松寿代さんに教えていただきました。

 

 

●ノロウイルスは冬“だけ”流行する……は間違い!

 

 

 

 

 

ノロウイルスというと寒い冬の時期に流行するイメージがあります。実際、春から秋にかけての感染は少ないのでしょうか?

 

「ノロウイルス感染症の多くは、11~2月の寒い時期に発生していますが、それ以外の月に感染しないというわけではなく、感染者は年間を通して出ています。

 

ノロウイルスの感染ルートには『食品からの感染』と『人からの感染』があります。前者は、ウイルスを蓄積した加熱不十分な二枚貝(牡蠣など)を食べたり、感染者が汚染させた食品などを喫食にした場合に起こります。後者は、感染者の便や嘔吐物に含まれるウイルスが、人の手などを介して、体内に入ることが原因です。

 

気温が低くなる冬場、ノロウイルスは長期間生存が可能になると考えられていますが、これが冬場に感染者が増えることの一因です」(村松さん)

 

また「人からの感染」について特に注意すべきことがあると、村松さんは続けます。

 

「感染者の中には、下痢や嘔吐といった症状が現れない『不顕性感染者』が一定数いると言われています。不顕性感染者もウイルスは保持していますし、そのウイルスは便とともに体外に排出されるので、学校や職場に症状の出ている人がいないからと言って、安心するのは禁物。常にしっかりと手洗いをするよう心がけましょう」(同)

 

そもそもノロウイルスの潜伏期間は24~48時間。この間も、症状はなくとも感染者は便からウイルスを排出しているとのこと。トイレの後のしっかりした手洗いは、年間を通じて徹底したほうが良さそうです。

 

 

●生の魚介類を食べなければ感染しない…は間違い!

 

 

 

 

ノロウイルスは牡蠣などの二枚貝に蓄積するとのことでしたが、安全に食べる方法はあるのでしょうか。

 

「ノロウイルスに汚染されている可能性がある食材は、85~90℃で90秒以上、しっかり加熱処理を行えばウイルスは不活化します。一方、注意が必要なのはサラダなどで食べる生野菜です。野菜自体にウイルスが蓄積することはないものの、調理器具や感染者の手を介してウイルスが付着する可能性があるからです」(同)

 

料理を担当するママにとっては、注意したいポイントですね。

 

「生で食べる食材は調理器具を使い回さず、洗ってある清潔なものを使用する。そして、調理前に石けんを使ってしっかり手洗いを行うこと。これで感染リスクは大きく減らせるはずです」(同)

 

 

(写真左)医療の現場や食品衛生の現場で使用されているサラヤの泡ハンドソープ「ハンドラボ薬用泡ハンドソープ300mL」は、手荒れに配慮したうるおい成分配合。(写真右)ノンエンベローブウイルスを含む広範囲のウイルス・細菌に効く「ハンドラボ手指消毒用スプレーVH 300mL」。ともにオープン価格

 

 

●ノロウイルスは一度かかれば二度と感染しない…は間違い!

 

 

 

 

感染症というと、一度かかれば免疫ができて、二度とかからないとされるものもありますよね。ノロウイルスはどうなのでしょうか?

 

「遺伝子型の多いノロウイルスは、残念ながら何度でもかかる可能性のある感染症です。なので、家庭内で感染者が出た場合は、過去の感染歴の有無にかかわらず、家族全員で二次感染の防止を徹底しましょう」(同)

 

子どもが感染した場合、親身になって看病する親は二次感染のリスクも高いですよね。

 

「看病にあたる人はマスクの着用が必須です。また、嘔吐物を処理する場合は飛沫などが付着する可能性が高いため、使い捨ての手袋や捨ててもいいエプロン・靴下を身に着けるといいでしょう。嘔吐物が衣類などに付いた場合、それを下洗いした場所の消毒も必要になるので、できれば、捨ててもいいくらいのものを身に着けておくと、あとの処理がラクです」(同)

 

 

シューズカバーやガウン、手袋などがセットになった商品を活用する方法も。「スマートハイジーン 汚物の処理セット」オープン価格

 

 

家庭内での二次感染を防ぐために、嘔吐物の正しい処理方法も教えてください。

 

「子どもがノロウイルスに感染した場合、急に嘔吐したというのはよく聞きますよね。その時の正しい処理が、二次感染を防ぐためには大切です。まず、嘔吐物はいらないタオルや雑巾などで覆ってから、そのままゴミ袋に入れ、しっかり密封して捨てましょう。

 

その後、塩素系漂白剤を水で薄めて、0.1%の塩素系漂白剤調整液を作り、浸すようにペーパータオルなどで覆って拭き取り消毒します。吐いてしまった部分を中心に、少なくとも半径2.5mの広範囲を消毒しましょう。壁付近で吐いた場合は、壁も大人の背の高さくらいまで消毒が必要です」(同)

 

布団に吐いてしまった場合はどうしたらいいでしょうか。

 

「布団カバーなどのリネン類は、嘔吐物を取り除いた後に塩素系漂白剤調整液につけおきするか、ノロウイルスは85~90℃で90秒以上加熱すると不活化するので、煮沸消毒するという手もあります」(同)

 

ちなみに、中まで染み込んでしまった場合は、スチームアイロンや布団乾燥機で加熱する、あるいは、専門業者に依頼してクリーニングしてもらうなどの方法もあるそうです。しかし、子どもは寝たまま吐く可能性も高いので、体調が悪そうな日は、できれば布団の上に新聞紙、その上にいらないタオルを敷くなど、事前に工夫できるといいですね。

 

 

●ノロウイルスに特効薬はない…は正解!

 

 

 

 

激しい嘔吐を伴うことが多いノロウイルス感染症。子どもがかかると、何とか早く治してあげたい…という気持ちになります。特効薬や、症状を軽くする薬はないのでしょうか?

 

「ノロウイルスに効く抗ウイルス薬やワクチンは、今のところありません。予防するためには、とにかく手洗い・うがいとマスクの着用で、感染リスクを下げるに尽きます。ちなみに、ノロウイルスはノンエンベローブウイルスと言って、普通のアルコールでは消毒しきれないウイルス。予防を徹底したいなら、ノンエンベローブウイルス対応の除菌スプレーや除菌シートを活用するといいでしょう」(同)

 

 

ノンエンベロープウイルス対応で、食器や調理器具にも使える「スマートハイジーン ノロアウト ウイルス・細菌除去スプレー」オープン価格

 

 

「かかってしまったら対症療法で、とにかく脱水症状にならないよう、水分補給だけ注意しながら安静にして過ごします。通常は、発症後1~2日程度で症状は治まります」(同)

 

ちなみに、市販の下痢止め・吐き気止めは利用しないほうが良いとのこと。ウイルスの体外への排出を邪魔することになり、かえって回復を遅らせる可能性があるそうです。

 

ワクチンや特効薬がない、集団発生しやすい…などといった特徴から、予防できないもののように思われがちなノロウイルス感染症。しかし、食べ物や調理器具の取扱い方法、正しい・こまめな手洗いを心がければ、十分に感染リスクを下げることができそうです。正しい知識を身に着けて、家族でしっかり予防したいですね。

 

(SPONSORED BY サラヤ)

 

子どものスキーデビュー。道具やスクールはどうする?【前編】

 

 

スキーシーズン到来!「子どもが小学生になったらスキーデビューさせたい!」と考えている親御さんも多いのではないでしょうか? でも、教えるのは難しいし、道具を揃えるのも大変そう…と、なかなかチャレンジできないのも事実。そこで、新潟県南魚沼市にある上越国際スキー場でスキースクールのインストラクターを務める相原愛彦さんに、楽しくスキーデビューをするためのポイントを教えていただきました。

 

 

●小さい子どももおじいちゃんも! 世代を超えて楽しめるスキー

 

まず、子どもにスキーをやらせることは、どんなメリットがあるのでしょうか?

 

「スキーの一番の魅力は、小さいお子さんからおじいちゃんまで、幅広い世代が楽しめるスポーツだということです。実際にゲレンデを見ても、3世代でスキーを楽しんでいるご家族が多くいらっしゃいます。家族で楽しめるという面でも、生涯の趣味にできるという面でも、長く続けられるスポーツには魅力がありますよね。

 

たとえスキーを滑れなくても、雪山という非日常的なロケーションの中で体験したことや会話は、しっかりとお子さんの記憶に残ります。例えば、気温が低い雪山では、数種類ある雪の結晶を自分の目で見ることができるので、手のひらにのせて、親子でじっくり観察してみるのも良いでしょう。

 

また、リフトに乗っていると、ウサギの足跡を見かけることも。運が良ければ野うさぎやカモシカに出会えるチャンスもあります。リフトに乗って広大な雪景色の中、空中散歩を楽しむのも良いですね。上越国際スキー場は一部でリフトの下り線も乗車できるので、より雄大な景色を眺めることができますよ」(相原さん)

 

雪山での非日常的な体験が、子どもの感性や好奇心を刺激してくれそうです。

 

 

●子どものスキー板やウエアは、レンタルがおすすめ!

 

スキーの魅力がわかったところで、まず気になるのが道具のこと。スキー道具を持っていない場合、手ぶらで行ってもレンタルはできるのでしょうか?

 

「上越国際スキー場では、場内のホテルや日帰りセンター内にレンタルコーナーがあり、スキー板・ブーツ・ストック・ウエア上下・ヘルメットが揃っています。お子さんは成長が早く、毎年道具を準備するのは大変なので、レンタルを利用するのがおすすめです。ただし、グローブやゴーグル、ニット帽などの小物類はレンタルをしていないところが多いので、めあてのスキー場に確認してみると良いでしょう。

 

スキースクールを受講する場合は、頭部を保護するニット帽・ヘルメット、雪目防止や飛来物から目を保護するゴーグルが必要となります。スクール受付ではレンタルをしていないので、あらかじめ準備を整えてからスクールにお越しください」(同)

 

小物を準備するだけでOKなら、フットワークも軽くなりそうですね。お子さんの好きな色や柄で揃えて、さり気なく“やる気”を後押ししてみるのも手かもしれません。

 

 

●「できた!」のくり返しでスキーがますます楽しくなる

 

親がスキーを教える場合、教え方のポイントはありますか?

 

「まずは平坦なところでスキー板を履いて歩かせてみましょう。雪の上を歩くと、普通は足が雪にうまって歩きにくいですよね。でも、スキーを装着することによって、平坦なところを滑って移動することができます。お子さんにとっては、この『雪の上をスキーで歩く』という感覚が、スキーの楽しさを知る第一歩になります。

 

平坦なところを滑って移動できるようになったら、次はゆるやかな斜面を滑り降りてみる。それができたら今度は、自分の意思で止まれるように練習する。スキーはこのようにステップアップしていきますが、1ステップごとに『できた!』という喜びと自信、達成感を得ることによって、『もっと滑れるようになりたい!』という好奇心や向上心も育まれると思います。親御さんも『できたね!』とそのつど喜びを共有してあげてください」(同)

 

もちろん、最初からスムーズにできるわけではありません。「格好良く滑れているよ!」「もう少し練習したら雪だるま作ろう!」と温かい言葉をかけながら、できるまで気長に見守ってあげることも大切。

 

「さらにスキーは、他のスキーヤーとぶつからないように考えながら滑ったり、リフトの順番やマナーも守らなくてはいけません。そういったことから、協調性も養えるスポーツだと思います。スキー場では親御さんがルールを教えてあげて、トラブルやケガのないようにサポートしていただけると良いでしょう」(同)

 

スキーの魅力や道具のレンタルがわかったところで、後編では「スキースクール」のレッスン内容やおすすめの旅行プランについて、引き続き相原さんにお話しを伺います。

 

(取材・執筆:高野理恵)

 

 

「鬼ごっこ」で、キレにくい子になる? 脳と遊びの大事な関係

 

 

 

ここ数年、学校現場などでは、すぐに「疲れた」と言う子やキレやすい子が増えているという声が上がっているそうです。心当たりのある方もいるかもしれませんが、実はその原因、子どもの“ワクワク・ドキドキ”不足にあるかもしれません……。子どものからだと心・連絡会議の議長であり、日本体育大学教授の野井真吾先生に詳しく伺いました。

 

 

●子どものキレやすさは、前頭葉の発達不全が一因

 

子どもが疲れやすい体質になってしまう要因のひとつに、まず、生活習慣の乱れによる自律神経の機能不全があります。ゲームに熱中したりすることが原因で、日中に太陽光を浴びる量が少なくなる、夜に画面などから光を浴びる時間が長くなるといった状態になり、その結果、自律神経に関与するセロトニンというホルモンが不足し、疲れやすい体質につながってしまうのです(前記事参照)。

 

そしてもうひとつ、疲れやすい体質を作る要因は、意欲や創造、実行などに関わる「大脳前頭葉」の発達の遅れにあるのではないかと野井先生は語ります。

 

「子どもの大脳前頭葉にはいくつか特徴の型があるのですが、もっとも未発達なタイプが『不活発(そわそわ)型』で、成熟してくると『活発型』に変化していくと考えられています。『不活発(そわそわ)型』は、いつもそわそわしていて集中が持続しにくいのが特徴で、50年前の調査では6~7歳で1割程度だったのが、現在は5~6割に見られます」(同)

 

大脳の活動は、集中するために必要な「興奮」と、気持ちを抑えるために必要な「抑制」の過程で成り立っており、この2つの過程がバランスよく備わっていくことで大人の思考・行動に近づくと考えられているそうです。「不活発(そわそわ)型」は、「興奮」も「抑制」も強くない状態であり、本来は、ここから「抑制」よりも「興奮」が強い「興奮型」を経て、どちらも強く、そしてスムーズに切り替えができる「活発型」になっていくとのこと。

 

昔に比べ、今の6~7歳は脳の「興奮」も「抑制」も弱いままの子が増えているということですね。

 

 

●「伝承遊び」で前頭葉を刺激しよう!

 

では、子どもの大脳前頭葉の発達を促すためには、どうすればよいのでしょうか。野井先生は、まず「興奮」できることが大切だと言います。

 

「子どもが『興奮』できるようにするには、『ワクワク・ドキドキ』できる体験が大切。感情を発散させて、思い切りはしゃぐ機会をできるだけ作ってあげてください。『抑制』についてはたくさんの『興奮』過程を経ていくと、自然に育っていくものだと考えられています」(同)

 

習い事などで毎日忙しく、友だちと遊ぶ時間や空間がない現代の子どもには、ワクワク・ドキドキする機会がないのが問題なのだそう。具体的にどんなことをすればいいのでしょうか。

 

「年齢によっても違ってきます。幼児期なら、くすぐりごっこなどのじゃれつき遊びや、抱っこ、肩車などが効果的ですが、小学生なら、何と言っても鬼ごっこやかくれんぼなど、昔から親しまれている伝承遊びが一番です。伝承遊びのいいところは、遊んでいる子どもが自分たちで独自のルールを決められること。『誰かにやらされている』のではなく、子どもが主体的に遊ぶことがポイントです」(同)

 

そのためには、大人が遊びに介入するのではなく、できるだけ子ども同士で遊ぶ機会や環境を作ることが重要だと先生は言います。「子どもの集団の優れているところは、例えば鬼ごっこで遊んでいるときに、年齢の小さい子が入ってきたとき、渋々ながらも自分たちでルールを作り直して、みんながワクワク・ドキドキできるように遊ぶんです」(同)。子どもだけで遊んでいるからこそ、何がベストか自分たちで考えて工夫できるのですね。

 

 

●スポーツはワクワク・ドキドキしきれない!?

 

伝承遊び以外で、おすすめの遊びはありますか?

 

「子どもが自由な発想で夢中になれる遊び、例えば、廃材を使った秘密基地づくりなどもいいですね。ここに部屋を作るために、何をどう組み合わせればいいだろう…なんて、いろいろ考えるのが前頭葉への刺激になるんです」(同)

 

子どもが夢中になれるといえば、スポーツなどもいいのでしょうか。

 

「スポーツは大人の作ったルールに則ってするものです。例えば、サッカーの場合、ゴールをしようとした瞬間にオフサイドなどの反則があると、ゲームは中断されますよね。子どもが自分たちでルールを変えることもできない。これでは子どもはワクワク・ドキドキしきれないんです」(同)

 

子どもが大勢いないとワクワク・ドキドキできないの? と思われるかもしれませんが、「とにかく子どもが熱中できる体験をたくさんさせてあげられれば、人数を気にしなくても大丈夫です」とのこと。遊び空間や時間の減少など、いろいろな問題はありますが、保護者一人ひとりが子どもにとって何が大切かを考えて、少しでもワクワク・ドキドキできる環境を作ってあげたいですね。

 

(取材・執筆:坂本洋子)

 

 

知っておきたい、子どもの成長とゲームの関係

 

 

 

今や子どもの遊びといえばゲーム。小学校入学前からゲームに夢中になっている子も少なくありません。親としては、ゲームよりも外遊びや読書をしてほしいのが本音。だからといって、ゲームを完全に禁止にするのは難しいもの。では、子どもにゲームとの付き合い方をどのように教えていけばいいのでしょうか。長年、子どものからだと心について研究している日本体育大学教授の野井真吾先生に伺いました。

 

 

●長時間のゲームは意欲や集中力の低下の原因に

 

一度ゲームを始めると何時間でも夢中になって、親が何を話しかけようと聞かない…。そんな子に「今日からゲーム禁止!」と言っても猛反発されるだけだし、これだけさまざまなゲームが身近にある状況で、ゲームを全面禁止するのは正直難しいと考える親御さんも多いのではないかと思います

 

「確かにゲームは大人でも夢中になるくらい楽しいものですが、特に成長期の子どもにとっては受ける影響も大きくなります。まず問題になるのは生活リズムの乱れ。ゲームに夢中になって夜更かししてしまうと朝の目覚めが悪くなり、朝食が食べられない、授業に集中できない、寝不足で日中ぼーっとしているのに、夕方になると活発になってまたゲームに熱中する…という悪循環に陥ります」(野井先生)

 

近年、イライラしやすかったり、ちょっとしたことでキレやすくなったり、何事にも熱中できない…ひとことで言えば「元気のない子」が増えていると言われていますが、これは先生によると、生活習慣の乱れが原因なのだとか。

 

「食事をきちんととり、日中に光を浴びるとセロトニンという脳内神経物質が分泌されるのですが、これは精神の安定や、重力に逆らって姿勢を保つために筋肉を緊張させる働きを持っています。さらにセロトニンは、夜暗くなるとメラトニンという睡眠導入ホルモンの材料になります。メラトニンは体温を下げて眠りを誘う働きや、抗酸化作用などの働きを持っています」(同)

 

ゲームに熱中しすぎると

・外遊びをしなくなり、日中に受光が少なくなる

・睡眠時間が短くなる

・夜にゲームをすることで夜間に光を浴びる時間が長くなる

 

といった傾向が強くなるため、結果的にセロトニン不足になってしまうというわけです。

 

 

●ゲーム依存がひどくなると脳の機能にも影響が出る

 

では、ゲームそのものが子どもに影響を与えることはないのでしょうか。

 

「ゲームは慣れてくると、反射的に指を動かすだけになり、そのとき心の身体的基盤といわれている前頭葉は働いていません。長時間のゲームは、心が刺激されない時間がそれだけ長くなるということですから、子どもの成長には決してプラスにはならないと思います」(同)

 

さらに、決められた時間を過ぎてもゲームがやめられないといった状態が続いて生活に支障をきたす(つまり依存症になる)と、脳が持っている人とコミュニケーションをとる力や、困難を克服したり、先の見通しを立てて頑張る意欲を司る場所の機能が働かなくなってしまうのだそうです。

 

「なぜそうなるのかはまだわかっていませんが、この2つの機能が低下するという状態は、アルコール依存や薬物中毒の場合と共通しているのです」(同)

 

前頭葉の中でもこれらの部分は後天的に発達するため、成長途上の子どもは特に、ゲーム依存になりやすい傾向があるとのこと。「たかがゲームにちょっと大げさ」と思われるかもしれませんが、今や高校生の2〜3人に1人はゲーム依存症ではないかという専門家の意見もあるそう。小1の今から、親が真剣に向き合うことが重要なのかもしれません。

 

 

●ゲーム漬けの子にしないための3つのポイント

 

では、子どもをゲーム漬けにしないためには、どうすればよいでしょう? そのポイントをいくつか挙げていただきました。

 

1 子どもにデメリットをきちんと説明する

2 ルールを作る

3 ゲームに代わる楽しいことを提案する

 

1については、先生ご自身、当時小2だった娘さんがゲームが欲しいと言い出したときに「ゲームをすると脳や身体がどうなるのか」ということを徹底的に説明したそうです。「詳しいことは理解できなかったでしょうが、どうもダメらしいとわかったようで、そのときは諦めました。子どもであっても一方的にダメと禁止するのではなく、冷静に科学を伝えることも必要なのではないでしょうか」(同)

 

ゲームのリスクやデメリットについて、親が真剣に伝えれば、たとえ1年生でも子どもなりに理解し、納得する部分があるのかもしれません。

 

2はよく言われることですが「時間帯や時間など、各家庭でルールをしっかり決めることが大事です」とのこと。小学生のうちは、夜ふかしにならないような時間帯にすることがポイントです。

 

ただし、小学校低学年くらいでは、理屈を説明してルールを決めるだけでは、自分でゲームの時間をコントロールするのは難しいもの。そこで3が大事になってきます。

 

「子どもはほかに熱中できるものがあれば、ゲームばかりに意識が行くことはありません。特に低学年のうちは、ゲームより楽しいことがあるんだよということを、提案してあげることも必要でしょう」(同)

 

ゲームよりも楽しいことなんて何だろう? と思う方もいるかもしれませんが、「ゲームに夢中だった子が、クラスの子たちと鬼ごっこで遊んだ後、『先生、この鬼ごっこって誰が発明したの?』と聞いたそうです。ゲームよりも面白いものは意外とたくさんあって、それがわかったら子どもはそちらを選ぶのではないでしょうか」と野井先生。

 

まずは外遊びや体を使う遊びで、昼間、クタクタになるまで思い切り遊ぶ時間を作ってみてはいかがでしょう。

 

(取材・執筆:坂本洋子)

 

 

苦手意識を持たせない、はじめてのなわとびの教え方

 

 

冬は多くの小学校で「なわとび」の練習が始まります。わが子が学校のなわとび指導についていけるのか心配しているママやパパも多いのでは? そこで、学校へのなわとび訪問指導や、TV出演も多数されている、日本なわとびプロジェクト・常任理事のSADAさんに、なわとび経験の少ない小学1年生に向けた指導法についてお話を伺いました。

 

 

●「別に跳べなくたっていい」くらいの意識で

 

「跳び方をレクチャーする前に、大事なことがあります」とSADAさん。

 

「なわとびは持久力だけでなく、運動能力、創造力、骨なども強くします。遊ぶ人数に制限はなく、1人跳び、2人跳び、長なわ跳び、ダブルダッチなど遊び方も豊富です。ただし、良いことばかりではありません。なわとびは『できる/できない』がはっきりとわかってしまう運動なのです。

 

できなかった技ができるようになったときの喜びは本当に素晴らしいものですが、『できないこと』に対する自己嫌悪や、周りからの非難はとても辛いものです。まずは、子どもたちの一番の味方であるママ・パパたちが、なわとびが『難しい運動』であることを理解してください。

 

小学校の先生でなわとび指導歴40年以上の達人も、『なわとびができない子どもには、ゆっくり時間をかけて、なわとび以外のいろいろな運動も合わせて、楽しみながら体験させています』とおっしゃっています」(SADAさん)

 

「なわとびを教えるぞ」という雰囲気を出した瞬間に、やる気をなくす子もいるのだとか。これを念頭において、「“指導”を感じさせない指導を心がけることが大切」だそうです。

 

 

●まずは「とびなわ(ロープ)」を選ぶところから!

 

「初めてなわとびに挑戦する子どもは、本人が『いいな!』『これでやりたい!』と思えるとびなわを選ぶことでモチベーションが上がります」とSADAさん。本人が気に入るものを一緒に選んであげたいですが、めやすとしてはどんなものを選べばいいですか?

 

「初心者は、ある程度の重さと硬さがあるものの方が跳びやすい傾向があります。グリップとロープの接続部分の回転の良さも大切です。この部分の回転が悪いと、回しているうちにロープがよじれてしまって跳びにくくなります。最近はロープにビーズを通すことで跳びやすくなっている『ビーズロープ』というとびなわも人気ですね」(同)

 

日本なわとびプロジェクトでは、自分でとびなわを作るイベントも開催しているとのこと。道具に愛着がわくと上達が早いそうなので、お気に入りが見つけられると良いですね。

 

 

●とびなわの長さ調整の仕方は?

 

 

とびなわの長さ調整のめやす

 

とびなわを手に入れたら、次に大切なのは長さの調節ですが、これが難しいですよね。子どもにとってちょうどいい長さを教えてください。

 

「ロープの長さを調整した途端にうまく跳べるようになる子もいるくらい、長さ調節は大切です。ベストの長さは人それぞれですが、はじめはロープの中央を片足で踏んで上に引っ張り上げた時、グリップとロープの接続部分の高さが肩の高さになるようにします。上達に合わせてロープを少しずつ短くするのが一般的です。二重跳びを目指すレベルになったら、胸からおへその間で長さ調整するのがおすすめです。

 

また、たいていのとびなわは、グリップの中に収まっているロープの末端を切って調整する構造になっています。グリップの中でロープに結び目を作って長さを調整するケースも見受けられますが、これはスムーズな回転の妨げになるのでNGです。結び目で微調整する場合は、グリップの外にしましょう」(同)

 

 

●遊びの中でとびなわの扱いに慣れよう

 

とびなわが用意できたら、いきなり跳び始めるのではなく、なわとびに慣れるためのワンステップを入れるのがポイントなのだそう。

 

「思った通りに回せないし、当たると痛い。そんなわけで、なわとびに苦手意識を持ってしまう子どもは多いです。お子さん本人が『跳ぶ練習をしたい』と望んでいるならともかく、まずはロープという道具に慣れる遊びから始めることが必要です。回転させたロープを腕に巻きつけてみたり、ロープを使ったかっこいいポーズをとってみるだけでいい。私が小学校で指導する際も、かなりの時間を、ロープを跳ばないロープ操作に使い、苦手意識の前に楽しさを感じてもらっています」(同)

 

 

まずは遊びから、思った通りにロープを扱うことに慣れる

 

 

大人がやっても楽しい、的ひき遊び

 

「もう少し動きをつけるなら、正面でくるくる回して扇風機ごっこ、頭上で回してヘリコプターごっこをしたり、地面に置いたボールなどの的をロープで引っ掛けたり(弾いたり)して遊ぶのもいいですね」(同)

 

このような動きの中でロープコントロールを覚えることができ、苦手意識を持たずにとびなわを扱えるようになるのですね。

 

 

●リズムをとってジャンプする感覚をつかもう

 

次に跳ぶ練習に移りますが、まずはとびなわを使わずに、リズムをとってジャンプする感覚をつかむと良いのだそう。

 

「リズムをとってジャンプし、着地と同時に一回手を叩きます。好きな曲に合わせてやるのもいいでしょう。これができたら、今度は着地のときでなく、跳んだ時に手を叩きます。これで、ロープに引っかかることなく脚と手を上手に連携させる動作の練習ができます。さらに、手を叩くのではなくジャンプ中に太ももを叩く(タッチする)動作にかえれば、よりなわとびの動きに近づけますね」(同)

 

 

ジャンプ中に太ももを叩く動作

 

これは今後、上達して二重跳びに挑戦するときにも使える練習なのだとか。二重跳びなら手を叩く動作を一度に2回に増やせばいいのですね。

 

 

●跳ぶ練習〜前跳びに挑戦しよう

 

お子さんがなわとびに興味を持ったら、ロープを使って跳ぶ練習に入ります。

 

「まずはロープを跳び越す練習です。長なわ跳びの要領で片側を柱などに固定し、ロープを左右に大きく揺らしてあげましょう。ロープの真ん中に紙やテープなどを巻きつけると、わかりやすい目印になり、跳び越えるタイミングがつかみやすくなります。さらに、炎の絵を描いてあげると『炎が危ないから跳び越えて!』といった遊びで興味を引きやすくなりますよ。踏んでも滑りづらくしたり、少し重くなるように工夫するとより安全です」(同)

 

ロープを跳び越すことに慣れてきたら、いよいよ自分の手でとびなわを持って前跳びに挑戦してみましょう。

 

「前跳びする時のフォームは、肩の力を抜いたうえで、腕は伸ばしきらず余裕を持たせた状態に。グリップの高さは腰の脇あたりが基本です。ただし、初めからフォームを矯正しすぎないでください。はじめは肩を大きく動かしたり、ジャンプが高くなりがちですが、回数を重ねるうちに自然と無駄がなくなっていきます。お子さんが自分で試行錯誤することが大事です。そうして跳べた最初の一回は本人にとって格別の体験となるはず! 1回が難しいお子さんには、ロープの真ん中に目印をつける方法を試してください。

 

跳んだ数を一緒に数えてあげるのも励みになります。1回跳べたら1回の壁を超えたすごさ、2回、3回、10回…と連続で跳べたら、そのたびに褒めてあげてください。ただし、大人が指導モードに入ってしまうと途端にやる気をなくす子どももいます。『別に跳べなくてもいい』と思って気長に付き合ってあげることが大切です」(同)

 

小学1~2年生はとにかく「見てほしい欲」でいっぱいだとSADAさん。大人が見てあげることが一番の上達になるそうです。学校での評価だけにとらわれず、なわとびを通して親子のコミュニケーションを深めていきたいですね。

 

(取材・執筆:宇都宮薫)

 

 

2018年 販売店・メーカー別 学習机最新事情【ニトリ編】

(写真提供:ニトリ)

 

さまざまな種類がある学習机ですが、各販売店やメーカーごとにどんな特徴や違いがあるのでしょうか? 主要な学習机の販売店・メーカーに直撃取材をして、教えてもらいました。第3回は、豊富な家具、雑貨に加えて、最近では学習机も人気を集める「ニトリ」です。

 

 

●ニトリ学習机のポイント

 

・素材

天然木など

 

・販売時期

店頭にてカタログ配布中。注文は店舗とニトリネット(ネット通販)ですでに開始。

 

・特徴

☆10,000円台からあり、幅広い価格帯から選択できる

☆購入者の声を反映した商品開発で使いやすさを追求

 

 

●ニトリの人気商品紹介

 

【組み合わせデスクで大人気】

くみあわせですく リビオ

(写真提供:ニトリ)

 

書棚4分割タイプの組み合わせデスク。女の子はホワイトウォッシュ色、男の子はライトブラウン色が人気。今年から書棚の幅を変更し、デスクの奥行きと書棚の幅が同一になったことで、学習スペースが広がり、長く使える仕様に。今までできなかった組み合わせ方も可能。

 

・幅×奥行×高さ:100×50×73cm(デスクのみ)

・通常販売価格:46,204円(税抜)

 

【システムベッドデスク人気No.1】

システムベッドデスク デニッシュG

(写真提供:ニトリ)

 

成長に合わせてレイアウトを変更できて、小学1年生から大人まで使えるシステムベッドデスク。収納力も抜群ながら、コンパクトな作りで限られたスペースにも配置できる。毎年定番で人気。

 

・幅×奥行×高さ:90×57×88cm(デスクのみ)

・通常販売価格:55,463円(税抜)

 

 

●購入者アンケートから、トレンドに合わせたラインナップに

 

使いやすさと買いやすい価格帯で支持を集めるニトリ。学習机のバリエーションも豊富です。

 

「ニトリの学習机の特徴は、ずばり幅広いラインナップと価格帯。シンプルなスタンダードデスク、収納量の豊富な組み合わせデスク、簡易的な使用を想定したコンパクトなデスク、勉強・収納・睡眠とすべてがそろうシステムベッドデスクと、ニーズに合わせて約31種類を展開しています。価格帯は、学習机は14,900〜79,900円、システムベッドデスクは59,900〜119,000円を用意。家庭ごとに、最適な学習机が見つかると思います。

 

また、実際に使用した方の困りごと、要望を解決できるように、購入実態調査を毎年実施。それらの結果に基づいて、直近のトレンドに合わせた商品開発を行い、ラインナップに反映するようにしています」(株式会社ニトリホールディングス 広報部)

 

今年のラインナップの傾向は?

 

「以前は子どもらしいポップなカラーのものが人気でしたが、近年では天然木調の自然な風合いの商品が増えてきているのが特徴です。子どものときだけでなく、大人になっても使えるロングライフデスクに注目が集まっているようです。SNS映えするフォトジェニックなデザインデスクも人気。さらに、少しずつリビング学習も定着してきていますので、リビング・ダイニングに設置することを想定して、奥行の浅いデスク(奥行50~55cm程度)のラインナップを増やしています」(同)

 

購入者の声を反映して、年々使いやすく進化を遂げるニトリの学習机。店舗だけでなくウェブサイトで詳細が確認できるので、こまめな最新情報チェックがおすすめです。

 

(取材・執筆:野々山幸)

 

 


特集「2019年度入学向け 販売店・メーカー別、学習机の最新事情」 

 

小1の冬休み、どんなふうに過ごしたらいい?

 

 

 

 

年末年始をはさんで、行事がめじろ押しの冬休み。遊びだけで休み期間を過ごしてしまわないようにしたいですね。勉強や生活習慣など、冬休み中にやっておくとよいことなどを、現役小学校教諭の舟山由美子先生に伺います。

 

 

●休み明けを見据えた学習準備のポイント

 

夏休みほどではないにせよ、冬休みにも宿題はつきもの。どんな宿題がどれくらい出るのでしょうか?

 

「学校によって、また担任の先生によってもどれくらい出すか、どのように出すかは違います。書き初めと大掃除などのお手伝いだけ、という先生もいれば、冬休み明けこそ学力の増進ができると考えて、教科の宿題を重点的に出す先生もいます」(舟山先生)

 

1年生の場合、書き初め(国語)と大掃除などのお手伝い(生活科)にプラスαとして算数の計算復習プリントなどがあるといったところが平均的だそう。また、冬休みの間に3学期の学習の準備をするとしたら、国語の教科書の音読、算数なら足し算・引き算の復習などがよいとのこと。

 

「3学期制の学校は、冬休み前に2学期の通知表をもらいますが、これは学習達成度のめやすでもあります。通知表を見返しながら、少し苦手かなと思われるところを補っていくとよいでしょう。通知表の『所見欄』には、評価だけでなく、今後がんばってほしいことなども書いてあるので、そのあたりを参考にしてもいいですね」(同)

 

長いお休み期間に習慣づけたいものとして、舟山先生が勧めるのが「読書」です。「読む力」は「書く力」ととても関係があると言われているのだとか。「新年に新しい本を買って読むというのも、子どもにとってよい体験になると思います」とのことです。

 

 

●冬休み期間にやっておきたい3つのポイント

 

勉強のほかにも、舟山先生がお休みの間に、ぜひ家庭で教えてほしいと思うことがいくつかあるそうです。

 

1 毎日の食事・部屋の掃除や片付け・洗濯の手伝い

大掃除はもちろんのこと、毎日の生活の中で、できることはどんどんお手伝いをさせて、手と体を動かす習慣をつけます。

 

「1年生でも、ていねいに教えればできることがたくさんありますし、今後、とても戦力になります。好奇心旺盛で『教え』が素直に入るこの時期に仕込んでおくと、お母さん自身がとても助かるようになります」(同)

 

先生によると、もう少し学年が上がると、手伝いをしてほしいと頼んでもやってくれなくなるそうです。鉄は熱いうちに、と言いますが、まさに今がチャンスかもしれませんね。

 

2 お正月の過ごし方を教える

大掃除をはじめ、お正月の料理やしつらえなど、新しい年を迎えるための準備をすることを教えましょう。また、新年の行事や帰省で親戚の人と会ったときに、どんな新年の挨拶を言うのか、お年玉をいただいたときのお礼の言葉、会食の場での振る舞いなども、子ども自身が恥をかかないためにも、今のうちからしっかり教えておきたいですね。

 

「古くから伝えられている風習を尊び、決まり事として守っていくという感覚を習慣づけていく。これを年齢が低いうちから経験しておくと、その後の子どもの学ぶ姿勢にもプラスの影響があると感じます。新年の区切りや、家庭での過ごし方をしっかりと教えることが、人として考える力の土台を作るのだと思います」(同)

 

年中行事をきちんと行うということは、大人が考える以上に、子どもの成長に意味のあることなのですね。

 

3 学習に必要な用具や道具の管理を自分でする

「学習道具の管理を自分で行うことは、学ぶための習慣の土台を作ることになります。子どもは夏休みのときよりも成長していますから、冬休みは子ども自身で行うようにしてみてください」(同)

 

1年生の冬休みにこの習慣をつければ、今後も続けられるようになることが多いそうです。どんなことをすればよいか、具体的に挙げてみましょう。

 

・鍵盤ハーモニカは吹き口から中を水洗いして、楽器を立てて乾かす

・水彩絵の具の道具を点検し、筆やパレットをていねいに洗い、足りない絵の具を買い足す

・色鉛筆やクレパスも同様に点検する

・筆箱の中身や、教科書・ノートも一緒に点検する

 

2週間前後の冬休み期間ではありますが、イベントや行事を楽しみつつ、休み明けを見据えて少しずつ準備をしていきたいですね。

 

(取材・執筆:坂本洋子)

 

 


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クリスマスやお正月にも! 手軽に作れるパーティ料理のレシピ本3選

 

 

外にご飯を食べに行くのも楽しいけれど、友人の家族や祖父母を招いてのホームパーティでは、親も子どももくつろいだ時間を過ごせるもの。クリスマスやお正月のある年末年始は、とくに心躍るパーティシーズン! そこで今回は、ホームパーティ初心者にも試しやすいレシピ本を3冊ご紹介。クリスマスやお正月だけでなく、誕生日パーティなどにも対応できる本ばかりですよ。

 

 

●一気に作って各自で取り分け! 簡単でも豪華に見える大皿料理がいっぱいの一冊

 

大きなお皿にドンと盛りつけられた料理が出てくると、ウキウキしますよね。みんなで大皿を囲んで料理を分け合うと会話も弾みやすく、パーティは大盛り上がり! そんな楽しいパーティに欠かせないレシピが詰まった本があります。

 

『大皿料理でおもてなし上手 失敗しない裏ワザと、かんたんコーディネート術』多賀正子(世界文化社)

 

 

 

 

著者の多賀正子さんは、6人家族のお母さん。普段から大人数の料理を作り慣れている彼女は、おもてなしにも普段の食卓にも使える大皿料理がお得意! 本書のレシピはすべて6人前の分量で書かれていて、パーティ料理を作るときにとても便利です。

 

レシピページは「魚介の贅沢パエリアでおもてなし」「野菜たっぷりイタリアンメニュー」「迫力のスパイシースペアリブをほおばるパーティ」などのテーマがあり、テーマごとに5~7皿のメニューが掲載されています。「こんなにたくさんの料理を一気に作れない…」と心配しなくてもOK! 前日までにできることや、当日はどのメニューをどのタイミングで作り始め、出す直前には何をすればよいかがわかる、簡単なタイムテーブルが掲載されているので、その順に作っていけば慌てずに済みます。

 

各レシピのプロセスも「前日」「当日」「直前」がわかるようになっているので段取りがしやすい! なかには、ほとんどを「前日」に済ませておけるレシピや、「当日」と「直前」だけでサクッと作れるレシピもあります。手がかかりそうなパエリアやローストビーフなども、前日に準備しておけるものが多いので、意外に手間取りません。

 

また、さまざまなおもてなし術も掲載。テーブルコーディネートやおいしく見せる盛り方、ウェルカムドリンクのレシピなど、パーティを盛り上げるためのアイデアがいっぱいです。メインだけでなく、前菜やデザートもすべてが大皿で出される多賀さんの料理は、ボリューム満点で食欲をそそります。本書は写真も美しく、思わずパーティしたくなりますよ!

 

 

●数日前から準備できるので慌てない! パーティで便利な「作りおき」が詰まった一冊

 

ホームパーティは、当日にやることが多すぎてバタバタしそうで心配ですよね。一緒に盛り上がりたくても、キッチンにこもって料理を作り続けたり、不慣れな料理で失敗したりしそう……という気持ちはよくわかります。そんな方に最適の一冊がこちら!

 

『本当においしい!とほめられる 毎日かんたん!作りおき&ごちそうおかず』上島亜紀(ナツメ社)

 

 

 

 

ホームパーティ向けのレシピ本ではありませんが、メインとなるお肉や魚、野菜のおかずはもちろん、常備菜やサラダ、具だくさんのスープやごはんなど、ボリュームがあるレシピが230点も収められています。さまざまなバリエーションの料理が掲載されているので、パーティに来るメンバーに合わせて選びやすいでしょう。

 

本書の半分は、作りおきレシピで構成され、冷蔵や冷凍での日持ち日数が書かれています。冷蔵で3~5日持つものも多く、パーティ開催の日まで少しずつ作っておけるので安心! 定番レシピも多いですが、「ポークリエット」や「にんじんとスペアリブのオレンジ煮」「白菜の簡単キッシュ」など、パーティ受けする豪華なメニューもたくさんあります。もちろん作り方は簡単なものばかり!

 

さらに、作りおきではないものの、パーティ向けに簡単にできるレシピも満載! 「フライパン&鍋ひとつでできる ほったらかしレシピ」の章では、「オムレツピッツァ」や「鶏もも肉のカチャトーラ」など、煮込み料理やオーブン料理を中心に紹介。しばらく放置できるレシピが掲載されているので、当日に調理が必要でもキッチンから離れることができるでしょう。鍋やフライパンのまま出せば手間いらず!

 

また、パーティの途中に「あと一品ほしい!」となったときに、サッと作れる料理も。電子レンジだけで作れる「レンジのラクうまおかず」や、10分程度で作れる「家呑みおつまみ」(もちろん子どもも食べやすいレシピも)など、掲載レシピのバリエーションは豊富です。普段の食卓からパーティのときまで、重宝する一冊になるはず!

 

 

●お正月にゆっくり休むためにも…♪ 簡単に作って、作りおきにもなるお正月料理の一冊

 

おせち料理の品々は作り慣れないものが多く、買ったほうが早いと考える方も多いでしょう。でもコツを押さえれば、大みそかの一日で調理でき、保存もアレンジも効く! 手作りおせちが実は便利だとわかるのが、こちらの一冊です。

 

『12月31日でも作れるおせちと正月の簡単つくりおき』平岡淳子(枻出版社)

 

 

 

 

4部構成から成る本書。PART1は「12月31日でも作れる人気のおせち」で、大みそかの1日でおせち料理を作り切るためのコツがいっぱい。「25日までに買うもの」「26日or27日に買うもの」「30日に買うもの」のリストが掲載され、大みそかには「おせち17品を作るタイムテーブル」に沿って調理をしていきます。このタイムテーブルは優れもの! プロセスは簡単なので、同時調理が苦手な人でもトライできるはず。

 

レシピは、一の重と二の重、三の重の三段に分かれて掲載され、すべてが作りおき可能で、保存期間も掲載。さらに、子どもでは食べにくかったり、苦手なものがあったりするときのために「入れ替えおせち」として、お重ごとに別のレシピ提案もあります。

 

PART2では、おせち料理に飽きてしまったときのために「おせちをお正月のごちそうにアレンジ」と題し、PART1で紹介した料理のアレンジ版を紹介。たとえば、鯛の昆布じめを使った和風スパゲティ、黒豆と豚の角煮を使った炊き込みおこわ、伊達巻を使った天ぷらなど、アイデアがいっぱいです。

 

さらに、PART3では「お正月のごちそうレシピ」として、家族で食べたい簡単かつ華やかな作りおきレシピの数々を紹介。PART4では「お正月のもてなしメニュー」として、来客があったときに出したいボリュームのあるお鍋やご飯もの、ドリアなどを紹介しています。とくにお鍋は、手を抜きたいお正月にうってつけ! 本書を読むと、きっと「お正月も手作りしたい」と思えるでしょう。

 

手間がかかりそうで大変に感じてしまうパーティ料理ですが、どの本も「初心者でも簡単に作れるように」と、たくさんのアイデアや工夫が掲載されています。読み進めるうちに「頑張りすぎなくてもできそう」と思えてくるはず。子どもたちが大好きなメニューも多いので、家族みんなでホームパーティを楽しんでみてください!

 

(選書・執筆:富永明子)

 

 


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ママ友や夫との関係にも効く「アサーティブ」な気持ちの伝え方

 

 

夫にイライラをそのまま伝えて喧嘩になってしまったり、ママ友からの誘いをお断りしたいけどうまく伝えられなかったり、祖父母への言いづらい思いを溜めてモヤモヤしたり……。思いを伝える難しさは誰しも思い当たることがあるのではないでしょうか?

 

前編では「アサーティブ」の基本的な考え方とともに、子どもに対しての上手な気持ちの伝え方を、NPO法人アサーティブジャパン代表の森田汐生さん、牛島のり子さんに伺いました。後編ではママの対人関係、特に夫、ママ友、祖父母に自分の気持ちを伝える際に起きがちなトラブルへの具体的な対処法を伺います。

 

 

●変えるのは相手ではなく自分。パパと向き合う時のアサーティブな考え方

 

日常の家事や育児に追われていると「どうして私ばっかり?」の思いが溜まり、夫にキツく当たってしまったり、嫌味を言ってしまったり……。身内だからこそ、つい感情をそのまま伝えがちだと思うのですが、そんな時、アサーティブな方法で伝えるにはどうしたらいいのでしょうか?

 

「具体的な例で考えてみましょう。例えば、土日に子どもを習い事に連れて行かなくてはならないが、自分が習い事に連れていくと溜まっている家事が滞ってしまう。そんな中、パパは家でゴロゴロしている……どんなふうに対応しますか?」(森田先生)

 

そんなシーンでは、つい感情的に「なんでやってくれないの?」と言ってしまいそうです。

 

「苛立つ気持ちはよく分かるのですが、そのまま怒りをぶつけると、相手は責められたと感じて身構えてしまいます。まずは“お互い様”の気持ちを持ってスタートしましょう。例えば『今週もお疲れ様』などと声がけしてから、ママが伝えたい気持ちを、ぼんやりとした要望ではなく、具体的な要求にして率直に伝えます。

 

『土曜日の午前中に子どもの習い事があるでしょ、一緒に行くと家事が進まなくなってしまうの。それでお願いなんだけど、この日の習い事はあなたが一緒に行ってくれない?』といった具合です。

 

さらに、『昼間にあなたが子どもを連れ出してくれると、私も家事がはかどるし、そうしたら夜は家族でゆっくり過ごせるね』など、その要望の先々の目的まで伝えれば、より一層相手に伝わりやすいと思います」(同)

 

話し合いの目的は、パパを責めることではなく、家族で楽しい時を一緒に過ごすこと。それを伝えれば相手もとてもポジティブな気持ちになりますね。

 

「注意してほしいのは、アサーティブとは相手を動かすためのテクニックではないということです。相手を理想のパパに変えよう、という望みは残念ながらアサーティブな伝え方でも叶えられません。では、何が変えられるのかというと、自分自身です。

 

相手と向き合う時の振る舞い方、コミュニケーションの取り方を責め口調ではない形に変えていくと、結果的に相手もこちらの話に耳を傾けて、お互いの関係性がよくなるのではないでしょうか」(同)

 

自分のことを尊重すると同時に相手のことも尊重する。夫婦間ではつい忘れがちなお互いを尊重する気持ちを言葉にして表すのが大切なのですね。アサーティブな伝え方を意識すると、ママ自身も冷静になれそうです。

 

 

●ママ友からの誘いへの上手な断り方

 

ママ友がご飯やお茶に誘ってくれ、気持ちはありがたいけれど、その日はやりたいことがある。断ったら角が立つしどうしよう……。こんな時はどのように伝えたらよいでしょうか?

 

「自分都合では誘いを断りづらいという声はよく聞きます。そんな時にやりがちなのが、断れずについていく、あるいは『その日は母が来るから……』など、嘘をついて断ることではないでしょうか。正直に自分の気持ちを伝えられないと、心の中で相手を責めたり自分を責めたりする感情がわき、お互いの関係にも影響が出てきてしまいます」(森田先生)

 

自分の趣味や家事が理由だと、相手に「私よりも自分の都合が大切なの?」と思わせてしまうのではないかと心配になり、なかなか断れない気がしてしまいます。誘いを断る際には、何を意識したらよいでしょうか?

 

「断る時には3つのポイントがあります。1つめは誘ってくれる相手の気持ちを受け止めること。『いつも声をかけてくれて、ありがとう』。2つめは、自分が大切にしたいのは何かをきちんと伝えること。例えば、『この日は一週間分溜めてしまった掃除を優先したいと思っているの』や『この日は自分の趣味の〇〇のために時間をとっている日なの』などです。3つめのポイントは、代替案を出して終了することです。『今週は難しいのだけれど、来週だったら行けます』など、相手の気持ちも尊重しながら別日を提案します」(同)

 

「断ってはいけない」との思いは、思い込みである場合が多いとのこと。誠実な伝え方により、自分も相手も大切にしたいですね。

 

 

●祖父母に言いづらい気持ちを伝える時には?

 

祖父母が子どもを見てくれるのはありがたいけど、お菓子を無制限に与えるなど、家庭ではNGにしている行為をしてしまい、モヤモヤするとの声をよく聞きます。そんな時にはどのように伝えたらよいでしょうか?

 

「そういった場合にも、まずは『見ていてくれてありがとうございます』などの肯定の気持ちから伝えます。そして何について困っているかを明確にします。この場合だと、『おやつを食べ過ぎてしまうことで子どもが夕飯を食べなくなってしまい、困っています』というように、伝えづらい内容を伝える時には、その人を責めるのではなく、出来事に困っているという言い方を心がけましょう。そして、『今までそれについてきちんと言ってこなかった私も悪いのですが』など、自分の責任を伝えるとよりよいでしょう」(同)

 

相手という「人」に困っているのではなく、実際に起こっている「コト」に困っているのだと伝えることで、「ではどうしたらいいか」と問題解決に向けて前向きに考えられるのですね。

 

断る時も、困り事を伝える時も、自分の強い意思と相手への敬意の両方のバランスがとれた伝え方を心がけると、あたたかい血の通ったメッセージとなって相手に届くそうです。それぞれの家庭、それぞれの人に大切にしている思いがあるという前提を忘れずに気持ちを伝えることで、信頼関係をより深めていけたらいいですね。

 

(取材・執筆:代 麻理子)

 

 


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ママのストレスを軽くする「アサーティブ」な考え方とは

 

 

日々育児をしていると、ついイライラして子どもを必要以上に叱ってしまったり、夫に当たってしまったり……。自分の気持ちを相手にうまく伝えられないことで、小さなトラブルが起こってしまう。誰しも思い当たる経験があるのではないでしょうか。

 

そこで注目されているのが、自分の気持ちや考えを率直に表現しつつ、相手のことも大切にするという「アサーティブ」なコミュニケーション術です。今回は「アサーティブ」な考え方の基本と子育てへの応用ついて、『心が軽くなる!気持ちのいい伝え方』の著者であるNPO法人アサーティブジャパン代表の森田汐生さん、事務局長の牛島のり子さんにお話しをお聞きしました。

 

 

●気持ちの上手な伝え方 アサーティブとは?

 

日常生活に多少の不満があっても、相手と衝突したくないから自分の意見は呑み込む……。そう考える人は少なくないのではないでしょうか。ところが、それでは知らず知らずのうちにストレスが蓄積されてしまいます。

 

「人間は感情を持つ生き物ですから、一日じゅう感情を殺して過ごしなさいと言われても、必ず無理が生じます。子育てに追われているママにとって、家族や友人とゆっくりと本音で話し合う時間をとることは難しいかもしれません。しかし、ストレスをためることなく気持ちよく過ごすには、家の外でも中でも、本音で話のできる人間関係をつくっていくのが賢明です」(森田先生)

 

そんなとき、伝え方の手助けになってくれるのが「アサーティブ」という概念なのだそう。

 

「アサーティブ・トレーニングでは『誠実』『率直』『対等』『自己責任』の4つをコミュニケーションの柱として、アサーティブな能力を鍛えていきます。アサーティブなコミュニケーションが身についてくると、ちょっとしたことを頼んだり相談したりでき、お互いの信頼関係をもとに誠実なやりとりができるようになります。それが日常的になっていけば、人間関係のストレスが緩和されるばかりか、まわりの人たちとの関係も、もっと思いやりのあふれた関係に変わっていくはずです」(同)

 

 

●ママから子どもへの上手な気持ちの伝え方

 

ママは日常のタスクに追われがち。あれもこれもと慌ただしくしていると、子どもに何か伝える時もつい叱り口調に……。そんな日常を、アサーティブな伝え方を意識することでどのように変えられるでしょうか?

 

「親は子どもに、自分の言うことを伝えたい気持ちが先立ちがちです。叱れば要求を伝えることはできるかもしれませんが、それには子どもを無気力にしてしまうという落とし穴もあります。あまりにも叱ってばかりいると、その場では言うことを聞くかもしれませんが、言われないとやらない子になってしまう可能性もあるのです」(牛島先生)

 

親は目先のことだけを見てしまいがちですが、長い目で見ると、叱ってばかりのコミュニケーションは後々のツケが大きそうです。とはいえ、日々起こる、例えば散らかしっぱなしのおもちゃを片付けて欲しい場合などには、どのように伝えたらよいのでしょうか?

 

「片付けさせるという目標は目先のことですよね? 忙しい日々を送っているとなかなか難しいとも思うのですが、子育ての長期的な目標をご自身の中に持つといいでしょう。一方的に『片付けなさい!』と伝えるよりも、『どうしたら自分で片付けられるか』を話し合って進めるほうが、子どもの自立心も育ちます。自分がカーッとなっている時には話し合えないため、少しクールダウンして冷静になってから話すのがいいでしょう」(同)

 

この時に、選択肢を出すことがアサーティブな伝え方のポイント。「片付けて欲しいんだけど、お願いできる?」と聞き、「今は〇〇してるから嫌だ」と返ってきたら、「いつだったら出来る?」「ママがこの部分はやるから、〇〇の部分は片付けてくれるかな?」など歩み寄って話し合うことも大切です。このような伝え方を心がけると、それぞれの一方的な感情表現に終わることなく、一つの問題に対してお互いを尊重したたくさんの会話ができるとのことです。

 

 

●会話を繰り返すことのメリットとは?

 

前述の例のような丁寧な対話は、何をもたらしてくれるのでしょうか?

 

「一つ一つ対話をしていくと、お子さん自身に考える力や、協力しようという姿勢が身に付きます。『片付けなさい』ではお子さんが考える余地が無いですが、『片付けて欲しいんだけど、お願いできる?』ならお子さん自身がその行為について考えます。ママの希望が漠然としているとお子さんにも伝わりづらいので、『夕飯の準備でテーブルを使うから、この部分は片付けてくれる?』など、具体的に伝えると、お子さんも協力して動こうという気持ちになると思います」(同)

 

子どもに対してはどうしても一方的に物ごとを伝えがちですが、対等な話し合いを心がけるのが大切だそうです。そうはいっても、イライラして怒ってしまう時もあるでしょう。そんな際には、少し時間が経ってから、「あんな言い方をしてごめんね。ママが本当に伝えたかったのはこういうことなの」というように、冷静になった時に対話すればいいそうです。子どもに将来的にどんな人になって欲しいかを考えて、一つ一つの対話を積み重ねていきたいですね。

 

後編では、子育て以外でも有効な、パパやママ友、義父母へのアサーティブな気持ちの伝え方を引き続き森田先生に伺います。

 

(取材・執筆:代 麻理子)

 

 


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子どもが夢中になる本の見つけ方・薦め方 【後編】

 

 

冬休みを前に、子どもに読書をさせたいと思っているママたちに向けて、前回は子どもが本に興味を持つような本選びのコツや、環境づくりについてお伝えしました。今回は、子どもが本に興味を持ち始めたときのサインと、読書の幅を広げられる本の薦め方について、引き続き、元小学校の教員であり、大学の客員准教授として活躍されている塩谷京子先生に教えていただきました。

 

 

●子どもが本に興味を持ち出したサイン①「この本、読んで」

 

先生のアドバイスを元に、筆者も子どもたちの興味関心や体験に結びつけて本を薦めたり、話題にしたりしているうちに、子ども自身からも本に関する話をすることが増えてきたように思います。本屋さんに行ったとき「この本、この間図書館で借りたよ」とか「先生が朝読書の時間に持ってた本だ」と教えてくれるようになりました。下の娘も「テレビで見たあの映画と同じ本!」と興味深そうに本を手にとっています。

 

「とてもいい傾向ですね。たとえば、映画と原作の絵本では、まったく内容が同じわけではありません。実は感動するポイントまで違ったりするので、ぜひ興味を持った本は読んであげてください。本って楽しい! 面白い! と子どもが感じられるようになったら、次は自分で読みたい本を探していくステップです。

 

ステップアップのタイミングをはかるには、子どもから発せられる2つの言葉がめやすになります。ひとつめが『この本読んで!』です」(塩谷先生)

 

小1で字が読めるようになっても、読み聞かせの必要はあるのでしょうか。何度も同じ本を持ってきたりするので、「またこの本?」と思ってしまうこともあるのですが…。

 

「心に訴えかけてくる内容だと感じると、子どもは何度も読んでほしがります。ときには、こんなに長いお話を? とうんざりしてしまうこともあると思いますが、できれば何回でも繰り返し読んであげてください。『自分で読めるでしょう?』などと言わないであげてくださいね。満足すれば、自分で読んだほうが早いことに気付いて、『もういいよ、ありがとう』と自分で読むようになりますから。『この本、読んで』は子どもが本を面白いと思った合図でもあるので、見逃さないようにしましょう」(同)

 

子どもが本好きになってきたサインだと捉えると、喜んで何度でも読んであげたくなりますね。

 

 

●子どもが本に興味を持ち出したサイン②「何か面白い本ない?」

 

そしてもうひとつ、子どもが本に興味を持ち出したサインが、「何か面白い本ない?」という台詞なのだと塩谷先生。

 

「この言葉が聞けたら、子どもの中で読書が根付いてきた証拠です。はじめは自分の興味がある本しか探しませんし、そもそも興味がないジャンルの本は目に入りません。それで良いのです。そこから、ママが子どもの生活に本を取り込んで、話題に上げていくよう意識していくと、映画やドラマを見たら自然に原作の本を読んでみたいな、とか、どこかに旅行に行ったらその土地の昔話を知りたいな、などと思うようになるでしょう。そのサインが、『何か面白い本ない?』なのです。そうなったら、今度は読書の幅を広げるチャンスです」(同)

 

なるほど! となると、この段階での本の薦め方はとても重要ですね。

 

「ここで注意したいのが、『何か面白い本ない?』の主語はママではなく、子ども自身だということ。つまり『僕(私)が面白いと思う本』が知りたいわけで、ママが面白いと思うオススメの本を聞いているのではないのです」(同)

 

あ! つい、筆者自身がオススメの本を伝えようとしてしまいました(笑)。では、どんな本を薦めたらいいでしょうか。

 

「早速本屋さんに探しに行きたくなるところですが、その前に『最近読んだ本の中で一番面白い本を教えて』と子どもに尋ねてみてください。そうすることで、子どもが今興味を持っているジャンルや傾向が掴めますよね。それに近いと思う本を、書店や図書館に行って3冊くらい選び、『多分、このあたりが面白いと思うけど、どうかな?』と薦めて、子どもに1冊選ばせてみてください。きっと、子どもは本を選ぶ過程も楽しむはずです。

 

そして子どもが本を選んだら、どうしてその本にしたかも聞いてみるといいですね。『表紙が気に入った』『知りたいことが載っていた』など、その答えから、さらに子どもがいま興味を持っていることが分かりますし、発見があるでしょう」(同)

 

 

●本を薦めるポイントは「一点だけ共通している違う分野」のもの

 

いま子どもが読んでいる本に近いもの、といっても、結局同じジャンルの本しか思いつかないと困ってしまうママも多いと思います。そんなときは、図書館のレファレンスサービスを活用すると良いのだと塩谷先生。

 

「『この本の延長線上にある本を教えてください』と尋ねると、いくつか本のタイトルを教えてもらえるので本選びの参考になります。また、ママ自身が選ぶときのポイントは、ある一点は共通しているけれど、違う分野の本です。

 

たとえば、サッカーが好きな子であれば、サッカーの物語からはじまってサッカー選手の伝記、ルールブック、さらにはサッカー王国ブラジルの本などにも広げていけますよね。『サッカー』を軸に、さまざまな分野の本を紹介することで、次第に幅広い読書ができるようになります。一見関係がないようなものでも、互いの共通点を見つけてつなげていくことは、子どもたちがこれからの社会を生きていく上でとても重要になってきますよ。ぜひ、ママたちも連想ゲームを楽しむように、普段からさまざまなことをつなげて考えることを意識してほしいと思います」(同)

 

「この本、読んで」と「何か面白い本ない?」この2つのワードが聞けたら、子どもが読書に興味を持ち始めたサイン。それまでは、焦らずじっくり子どもと本が関わる機会を増やしていけばいいのですね。そして、そのときがきたら、より幅広いジャンルの本が薦められるように、ママたちも普段から本に対する情報を意識して集めておくといいかもしれません。この冬休みは、親子で図書館に行って本選びを楽しんでみてはいかがですか?

 

(取材・執筆:水谷映美)

 

 


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