小宮雅子
幼育読書ネットワーク『友・斗ぴあ』(http://www.you-topia.net/)主宰。
読書・育児アドバイザー。
教材会社に勤務後、“心を育てる読み聞かせ”に関心を抱き、平成4年より読書推進運動を始める。平成7年、幼児と文学研究所横浜支部を結成。さらに、その裾野を広げるため、平成12年幼育読書ネットワーク『友・斗ぴあ』を結成。
絵本講座や講演を積極的に行い、子どもの成長に合わせた絵本選び、読み聞かせについてのアドバイスをしている。
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生活・しつけ
小学1年生 2014年7月29日の記事
こんにちは。『ママノート』編集部です。皆さんは、お子さんに絵本の読み聞かせをしてあげていますか?もしかして「小学生になったのだから必要ない」と考えているママもいるかもしれませんね。
絵本講座を20年以上行なっている、幼育読書ネットワーク『友・斗ぴあ』主宰・小宮雅子さんは、「小学校低学年のお子さんにこそ、読み聞かせが大切です」とおっしゃいます。
それはなぜなのでしょうか?
●読み聞かせは、“がんばれる心”を育む
小宮 「小学校低学年は、ひらがなや簡単な漢字の読み書きができるようになる時期ですね。だから、多くのお母さんが『1人で読めるだろうから、もう絵本の読み聞かせをしなくていい』と思ってしまうようです。
でも、それはもったいないこと。
小学校低学年のお子さんへの読み聞かせは、“心の成長”につながります。
乳幼児向けの絵本は、『かわいい』『楽しい』『不思議だな』などという、人間性の基本となる感情を引き出す内容が中心です。
小学生になると、『悲しみ』『苦しみ』『友情』など、人間のもっと深い心模様を描いた、複雑で繊細な内容が理解できるようになります。
だから、小学生になったら上級絵本または児童書の読み聞かせを続けて欲しいのです。
子どもは、小学校でいろいろなタイプの友だちと出会い、学びます。きっと、自分の思い通りにならない経験、心が苦しくなるような経験をすることもあるでしょう。それを乗り越えていけるように、本は心の道筋をつけてくれます。
『つらいことがあっても、乗り越えてがんばるといい結果が出る』
『わがままを通すと、悲しい結果になる』
などということも、絵本を読むと物語の世界で間接的に体験でき、心の糧が蓄えられるのです」
●赤ちゃんの頃に読み聞かせた本も大切に
小宮 「小学校低学年では、1人読みが難しい絵本を読み聞かせてあげたい時期です。同時に、乳幼児期(0~5歳ぐらい)に読んでいた絵本を1人読みできるようになる時期でもあります。
赤ちゃんの頃に読み聞かせてあげた本を、『もう必要ないから』とクローゼットの奥にしまいこんでいないでしょうか。ぜひ、お子さんの遊びスペースの近くに置いてあげてください。
読み聞かせをしてもらったときのお母さんの声を思い出し、物語の世界のイメージしながら音読できます。
また、子どもが音読し終わると、たいてい『上手だったね』とほめて終わってしまいがちです。
『なつかしいなぁ。ママにも読ませてね』と言って、親子で体を寄せ合って読み聞かせをしてあげてください。小さい頃の記憶がよみがえり、親子の至福の時間になりますよ」
●「字を読む」ことだけにとらわれないで
小宮 「お子さんが絵本の字が読めるようになると、うれしくて『読んでみて』と言うことがありますよね。『すごいね』とほめてあげると、喜んでどんどん読んでくれると思います。
けれど、目線をよく見ると、“字”を読むことだけにとらわれ、“絵”を見られていないんです。
『字を読む』のと、物語の世界に入りこんで『本を読む』のは違います。
お子さんに読んでもらうのもいいのですが、それ以上に『読み聞かせ』をしてあげることが大切です。最初に絵(色・柄など)を見て、お母さんが読んでくれる言葉を聞き、聞いた言葉と絵がつながる……。そういったステップを経て、物語の世界を頭の中にイメージできるようになります。
将来、挿絵が小さくて文字の多い本でも、物語の世界を豊かにイメージして『本が読める』ようになるのです。それは、国語力だけではなく、算数や理科の考える力にもつながっていきます」
次回は、絵本選びや読み聞かせのポイントについてお話を伺います。
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小宮雅子
幼育読書ネットワーク『友・斗ぴあ』(http://www.you-topia.net/)主宰。
読書・育児アドバイザー。
教材会社に勤務後、“心を育てる読み聞かせ”に関心を抱き、平成4年より読書推進運動を始める。平成7年、幼児と文学研究所横浜支部を結成。さらに、その裾野を広げるため、平成12年幼育読書ネットワーク『友・斗ぴあ』を結成。
絵本講座や講演を積極的に行い、子どもの成長に合わせた絵本選び、読み聞かせについてのアドバイスをしている。
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