全国学童保育連絡協議会
学童保育の普及・発展を積極的にはかり、学童保育の内容充実のための研究、国や自治体の施策の充実、制度化の運動を推進していくことを目的として1967年に設立。
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学校・まなび
年長 2018年3月22日の記事
小学校の入学式を前に、学童保育は一足先にスタート。新しい場に、ちょっぴり緊張ぎみの子もいることでしょう。学校生活が始まると学童保育とのダブル生活で緊張や疲れを感じている子も少なくありません。4月から学童保育に通う子どもへのサポートやケアなどについて、全国学童保育連絡協議会の事務局次長の佐藤愛子さんと、指導員を長年続けてきた千葉智生さんにうかがいました。
初めての場所で1日を過ごすことになると、大人でも緊張するものです。この時期、学童保育での子どもたちはどんな様子なのでしょう。
全国学童保育連絡協議会の佐藤愛子さんによると、子どもによってもその様子はまちまちで、初めての場所でためらわずに入れる子もいれば、戸惑って、泣いたり、指導員に甘えたりする子もいるとのこと。
「なかには、不安な気持ちを表現するのが苦手な子もいるので、ていねいに様子を見ています。学童保育の中での子ども同士の関係もまだまだできていないし、新しく出会った大人たちとどう過ごしていくか、自分なりに探っている状態だと思います」(佐藤さん)
つい数週間までは、しっかりものの年長さんで、なんでも任せてもらえるという気持ちでいたのが、4月に学童保育に入ったとたん一番年下の存在になり、面倒を見てもらう立場に。このギャップが子どもには意外にこたえるのだと指導員の経験が長い千葉さんは言います。
「なかには6年生までいる学童保育もあります。1年生にとっては、上級生どうしで交わしている言葉も、これまでの園で聞いていたものとはまるで違うものに思えて、ちょっと怖いと感じてしまうこともあるかもしれません。ちょっとおどおどしてしまう子もいます」(千葉さん)
また、ふだん同様にふざけたりして、まったく緊張していないようにふるまっている子もいますが、「それもある意味、その子なりの緊張感なのかもしれない」(千葉さん)とも。
程度の差はあれ、子どもはカルチャーショックの連続でかなり疲れていると言えるでしょう。
気になるのは、子どもが学童保育に慣れるまで、どれくらいかかるのかということ。
4月1日から数日、新しい場所と新しい大人(指導員)との生活で、どんな子でも緊張していますが、多くの場合、学校生活が始まるまでに、だいぶ慣れてくるそうです。
ただ、生活そのものに慣れてくるのは、もう少し先のよう。
「学校から帰ってきたときのランドセルの置き場所や、連絡帳を出すことなど、学童保育の生活のリズムやパターンをつかめるようになるのには、通常4月いっぱいくらいかかります」(千葉さん)
また、同じ学童保育に通っていても、習い事に行く子などもいて、毎日同じメンバーがそろうわけではないのだとか。そのため、子ども同士がなじめるようになるには1学期の終わりくらいまでかかるようです。
「40人程度の規模の学童保育であれば、『同じ学童保育の仲間』という意識が定着するのは、夏休み期間のひと夏をみんなで過ごしてからのように思います」(同)
「学童保育所の指導員は研修を受けており、子どもたちをどう理解するのかを学んでいます。昨日の子どもの状況を報告しながら、今日はどういう声かけをするか、気になることがある子には、誰がどう対応するかなど、相談しながら決めています」と、佐藤さん。
年度始めのこの時期は、1年生が学童保育になじめるような配慮をしているそうです。
「学童保育では、すべての学年の子どもが1つの空間で過ごすため、いきなり異年齢の集団に飛び込まなくてはなりません。どんな子も最初のうちは、戸惑いや緊張があると思います。ですから、指導員は一人ひとりの子どもの表情やしぐさを観察しながら声をかけたり対応をしています」(千葉さん)
例えば、最初の顔合わせのときは、自分で自己紹介をしたくない子もいるので、上級生から紹介をしてもらったり、「じゃあ、代わりにみんなに紹介してもいい?」と尋ねて、指導員から紹介することも。
また、「どこから来たの?」」「○○保育園」「あ、じゃあ●●ちゃんの隣りの保育園だね」といったやりとりで、まず1年生同士をつないでいき、それから徐々に上級生との関わりを作っていくよう配慮もしています。
「はじめのうちは緊張でお弁当も食べられない子もいますが、上級生には面倒を見るとはりきっている子どもたちもいて、『大丈夫だよ』と声をかけたりして、フォローしてくれます」(千葉さん)
こうした周囲のフォローで、新1年生は、少しずつ学童保育になじんでいくようになるのでしょう。
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