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生活・しつけ
年長 2015年9月2日の記事
子どもの鼻づまり、ここをチェック![9/2]
《子どもの鼻づまりにご注意! その2》 集中力不足、おねしょ、歯並びや姿勢の悪さの原因にも
前回は、鼻づまりの原因や子どもに与える影響、外見からはわかりにくい「隠れ鼻づまり」があることなどを「鼻のクリニック東京」院長の黄川田徹先生にうかがいました。
では実際、自分の子が鼻づまりかどうかを判断するにはどうすればいいのでしょうか。
●隠れ鼻づまりを発見するためのチェックポイント
鼻づまりは、子ども自身でも気づかないことがあるということですが、隠れ鼻づまりを見つける方法はないのでしょうか?
黄川田 「もし、子どもの様子を見て『何かおかしい』と感じることがあったら、まずは、以下の点をチェックしてみてください」
◆寝ているときの様子
□口を開けて寝ている
□いびきをかいている
□呼吸が止まることがある
□ひんぱんに寝返りを打つ
□夜中に目を覚ます
□小学生になってもおねしょをすることがある
◆日中の様子
□朝、起きたときぼーっとする、あるいは機嫌が悪い
□昼間に口を開けて息をしている
□昼間に眠くなる
□集中力に欠けたり、集中できる時間が短い
◆心の状態
□表情がとぼしい
□イライラしたり、キレやすい
□反抗的
□落ち着きがない
◆身体の状態
□運動をするとき、息苦しそう
□鼻水が出て、よく鼻をかんでいる
□食べるときに呼吸がしづらく、噛まずに飲み込んでいる
□ニオイに鈍感だと感じることがある
□顎が小さく、歯並びが悪い
□背が伸びにくい
□前かがみで姿勢が悪い
●改善しない症状や不調、鼻づまりが原因のことも
いろいろな項目があって、びっくりです。
黄川田 「一見すると、鼻づまりと関係のないものも多く含まれています。
しかし前回も述べたように、鼻づまりが治ることで、これらの項目にある症状が驚くほど改善したという報告が数多く寄せられるのです。
それどころか親御さんが『うちの子は運動が苦手』『集中力がない』と言っていたはずの子が、鼻づまりが解消したとたん『元気に走り回るようになった』『授業中にそわそわすることが少なくなった』と驚いたというケースもあります。鼻づまりが、体の不調や症状だけでなく、性格や行動にまで影響を及ぼすことの現れとも言えるでしょう。その理由は次回ご説明いたします。
もちろん、これらの項目に当てはまったからといって、鼻づまりが原因であるとは限りません。しかし、日ごろから何かしらの不調があって、いろいろな治療を受けたりしても改善しないようなら、一度鼻づまりを疑ってみることをおすすめします」
黄川田先生、ありがとうございました。
次回は、鼻呼吸のメカニズムについてお聞きします。
プロフィール
鼻のクリック東京院長・こどもの鼻ユニット診療部長。日本耳鼻咽喉科学会専門医。1991年に「サージセンター浜松」、2008年に「東京サージクリニック(現:鼻のクリニック東京)」を開設。子どもの鼻づまりに治療にも積極的に取り組んでいる。
著書に『鼻のせいかもしれません』(筑摩書房)、『こんなに怖い鼻づまり!———睡眠障害・いびきの原因は鼻にあり』(ちくま新書)などがある。
鼻のクリック東京HP