愛知県生まれ。2015年株式会社マイファーム入社。会員向け広報誌『つくる通信』の編集・製作などを経て、現在は種まき事業部に在籍。自身も畑を借りており、週末は野菜づくりを楽しむ。自分で作った農作物を食べる喜びはもちろん、畑仕事を通じて得られる喜び、楽しさをより多くの人に伝えたいと願い、初心者にもわかりやすく土づくりから収穫までアドバイスしている。前職はリゾート再生で有名なホテルチェーン。協調性と社交性が異様に高く、どこにいてもあっという間に場になじんでしまう。
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週末・その他
小学1年生 2019年1月25日の記事
「子どもと一緒に農業体験を楽しみたい」、「できるだけ安心でおいしい野菜を食べさせたい!」そんな思いから、自分で野菜を育てる「家庭菜園」を始めるママが増えてきています。そこで今回は、貸し農園事業を行っている株式会社マイファームの間瀬文香さんに、家庭菜園のメリットや初心者でも育てやすい野菜について詳しく教えていただきました。
まずは、家庭菜園を始めることで、子どもの成長や教育にどのようなメリットがあるのかを教えてください。
「第一に、子どもの感性が育つということです。たとえばお天気ひとつをとってみても、『雨降りは嫌だな』だったのが、家庭菜園を始めたことで『雨が降ると野菜が育つね』と捉えられるようになったという声をよく聞きます。畑や野菜の話題が、親子の会話のきっかけにもなりますし、『水やりは自分の仕事』というように、お手伝いに積極的になる子も増えるようです。
第二に、感謝する気持ちが芽生えるということ。自分が育てた野菜は、進んで食べる子が多いです。手間ひまかけた“過程”を体験しているからこそ、収穫した野菜をありがたくいただけるようになるようです。好き嫌いも減るのではないでしょうか」(間瀬さん)
実は筆者も畑を借りていて、週末に家族で家庭菜園を楽しんでいます。子どもたちは、苦手な野菜でも「これ、今日畑で採れたやつ?」と積極的に食べるようになりました!
「『なぜ?』と考える力がつくこともメリットのひとつです。『こっちの畝は野菜がよく育ったのに、隣の畝はあまり成長しなかったのはなぜだろう?』などと、野菜を育てる中での成功や失敗を通して、その理由を子ども自身が考えるようになります。また、野菜の完成形から逆算して、何センチ間隔で苗を植えればいいか計画を立てることが必要になるため、長さの感覚を掴む練習にもなりますね」(同)
土に触れること自体が貴重な経験ですが、机の上だけでは学べない知識もたくさん身につくのですね。
「実際に、子どもの習い事の延長線上で畑を借りているご家族も多くいらっしゃいます。野菜を作ることで、『天候を予測しながら、どのように野菜を育てていくか』という計画性をもって物事を進める力も身につきます。さらには、土の中のいろいろな菌に触れることで免疫力がアップし、丈夫な体作りに効果的とも言われていますよ」(同)
では、家庭菜園を始めるのにおすすめの時期はいつでしょうか。
「初めての方には、春が来る前に種を蒔く『夏野菜』がおすすめです。夏野菜は地上で育つため、日に日に大きく育っていく様子が直に見られてワクワクしますよ。そして、夏野菜を上手に育てるためには、冬の時期に土づくりなどの準備をスタートさせることが秘訣。つまり、1~2月が家庭菜園の始め時だと言えます」(同)
まだまだ寒いですが、どんなことから始めたらいいのでしょうか。
「野菜が育つためには準備がとても大切。つまり、土づくりがキモとなります。冬の気候を利用するなら、寒起こしと呼ばれる方法があります。やり方はクワやスキを使って土を20~30cmほど掘ってひっくり返し、1か月ほど放置して霜に晒しておくだけ。土の中にいる病原菌を殺菌することができ、春から育てる野菜に病気がつきにくくなります。また、空気が適度に含まれ、根っこが育ちやすい環境にもなります」(同)
なるほど! 冬は野菜づくりもお休みかと思いましたが、今の時期からできることがあるのですね。では、家庭菜園を始めるにあたって、準備すべき物を教えてください。
「貸し農園サービスを利用して畑を借りる場合は、必要な道具がすべて揃っているので、各自で準備する物は野菜の種や苗、軍手などのグローブだけで十分です。肥料なども提供してもらえます。自宅のベランダなどで育てる場合は、プランターと土、じょうろ、スコップ、グローブ、そして育てたい種や苗ですね。土は、ホームセンターなどに肥料入りのものが売っています」(同)
筆者自身、最初は「畑を借りる=ちょっと大変でハードルが高い」というイメージだったのですが、実際は道具もいらないし、わからないことはアドバイザーの方に聞けるし、失敗が少なく楽しめるのは畑かも? と感じています。
「プランターと畑の大きな違いは、土にあります。つまり、根っこが育つ領域が決まっているか否かという点です。プランターは根っこが伸びる範囲が限られるため、育てられる野菜の種類がある程度限定されます。たとえば、ネギやハーブ系のものをプランターで育てると、夕食に使いたい分をサッと収穫できるので便利です。一方、畑の場合は地中にたくさんの実ができるサツマイモや、背の高いトウモロコシなど、どのような種類の野菜にもチャレンジできますね」(同)
初めての家庭菜園は、たくさん収穫して作る喜びを感じたいもの。初心者でも育てやすい野菜にはどんなものがありますか。
「夏野菜で一番おすすめなのは、トマトです。どんどん実がなるので、作っていて楽しいですよ。また、トマトは水をやりすぎると大味になってしまうので、あまり水をあげないくらいの方が甘くなります。放っておいても育つという点でもおすすめです。
あとは、枝豆や落花生などの豆類は収穫した瞬間からどんどん鮮度が落ちていくので、採れたてが食べられる家庭菜園ならではの醍醐味が味わえます。育てるのに少し手間がかかりますが、きゅうりやナス、トウモロコシもぜひチャレンジしてほしい野菜です。1月頃から始めるのであれば、小松菜や水菜はすぐに植えられますよ」(同)
ちなみに、筆者が最初に育てたのもトマトです。毎週末、甘くておいしいトマトが山のように収穫できるので、本当に楽しいですよ!
たくさんのメリットがある家庭菜園ですが、何か注意点や、気をつけるべきポイントはありますか。
「正解を求めず、いろいろとチャレンジしながら楽しむことでしょうか。絶対にうまく育つと思い込んで始めてしまうと、収穫できなかったときの落胆が大きいので…。うまくできなかったら、その理由を探りながら、次に生かせばいいやと考えましょう。
収穫して食べることはもちろんですが、野菜ができるまでの過程をじっくり観察して楽しんでください。太陽や水、根っこの力、虫たちとの関わりなど、ふだん目に見えていなかったことに気づけるのが、家庭菜園の素晴らしさです。スーパーの野菜では出会えないような発見にきっと出会えますよ」(同)
たくさんの気づきがあり、大人にとっても子どもにとってもメリットいっぱいの家庭菜園。家族みんなでできる趣味のひとつとしてもおすすめです。なお、マイファームでは春からの区画を無料で先行予約できる「有機野菜のトライキャンペーン」を実施中です(2月15日まで)。また、3月からは気軽に農体験イベントが楽しめる「農tice会員」もスタート。家庭菜園を始めようと思っているママは、ぜひチェックしてみてくださいね。
(取材・執筆:水谷映美)
愛知県生まれ。2015年株式会社マイファーム入社。会員向け広報誌『つくる通信』の編集・製作などを経て、現在は種まき事業部に在籍。自身も畑を借りており、週末は野菜づくりを楽しむ。自分で作った農作物を食べる喜びはもちろん、畑仕事を通じて得られる喜び、楽しさをより多くの人に伝えたいと願い、初心者にもわかりやすく土づくりから収穫までアドバイスしている。前職はリゾート再生で有名なホテルチェーン。協調性と社交性が異様に高く、どこにいてもあっという間に場になじんでしまう。
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