『さがそ!~おかしのくに せかいりょこう~』プレゼント![締切:3/14]

せかいりょこう

 

かわいらしくおいしそうな作品には熱狂的にファンも多い、お菓子作家efuca.イトウユカさんの、全部お菓子でできた探し絵えほん『さがそ!おかしのくに』シリーズが、大好評につき第三弾の登場です。エフカちゃんとネコのフーガちゃんは今度は世界旅行に出発!

 

 

応募は終了しました

 

 

 

応募締切)3月14日(月)

 

※発送をもって発表に代えさせていただきます

 

****************

efuca.イトウユカ著

『さがそ! ~おかしのくに せかいりょこう~ 』(学研教育みらい)

定価)本体1,300円+税/A4変型・本文32ページ

書籍の紹介はこちら

 

 

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★親野智可等の「今日から叱らないママ」第36回 [2/22]

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●「承認」は評価を加えずに認める

 

「子どもをほめたいと思ってはいるけど、うまくほめられない」

「ほめようとすると、なんとなくぎこちなくなってしまう。自分はほめるのが苦手だ」

 

このように感じている人もけっこういるようです。

そういう人にお薦めしたいのがコーチングの技法の一つ、「承認」です。

これは評価を加えないで相手を認めることです。

 

例えばママが美容院に行ったことにパパが気づいたとします。

そのときの言葉として次の2つを比べてみましょう。

 

A 美容院に行ったね。きらきらしてるよ

B 美容院に行ったね

 

Aのように言えばそれはほめているということです。

それに対して、Bはとくにほめてはいませんが、美容院に行ったという行動を承認しています。

 

ママにしてみれば、どちらもうれしいです。

 

 

●気にかけていることが伝わる

 

 

Bのように当たり前のことを言っても意味はない、と思う人もいるかも知れませんが、実はそうではありません。

 

認めてもらえた、承認してもらえたというだけで、人は十分うれしいのです。

それは気にかけてもらえているということだからです。

 

パパが何も言ってくれないとすれば、それは気がついていないということであり、ママのことを気にかけていないということでもあります。

 

ママとしては寂しいことです。

 

(ですから、パパがゴミ出ししてくれたときは、せめて「ゴミ出ししてくれたね」だけでも言ってあげてください)

 

 

●「承認」の具体例

 

 

例えば、次のような言い方が承認です。

 

・歯磨きが5日間続いたね

 

・こぼしたところを拭いてくれたね

 

・毎朝縄跳びの練習をしてるね

 

・消しゴムのカスもゴミ箱に入れてるんだね

 

・時間を意識して行動してるね

 

・お茶碗の中だけでなく外側も洗ってるね

 

・下敷きをして書いてるね

 

・妹の靴を揃えてくれたね

 

・使った物をもとの場所に戻してくれたね

 

 

●「承認」のよいところ

 

 

「承認」には「ほめる」とは違うよさがいくつかあります。

 

1つめ。

Aのようにほめる言葉は言えないけど、Bなら言えるという人がたくさんいます。

 

2つめ。

子どもをほめるときには、「すごい」「えらい」「りっぱ」「じょうず」「いい子」などの限られた言葉しか出てこないことが多いのですが、承認のときはそれぞれの状況に応じて自然に言葉が変わってきます。

 

しかも、具体的です。

ですから、子どもは何を認められたのかがよくわかります。

 

逆に言えば、「すごい」「えらい」などとほめられた場合、子どもは何をほめられたのか実はよくわかっていないということもあるのです。

 

3つめ。

「承認」に心がけていると相手をよく見るようになります。

 

というのも、ほめる場合はよく見ていなくてもとりあえず「すごい」と言えますが、「承認」の場合はよく見ていないと何も言えないからです。

 

4つめ。

ほめる場合、それによって「もっとやらせたい」という意図が露骨にあり、子どももそれを感じ取ります。

 

もちろん「承認」にもそれはありますが、「ほめる」ほど露骨ではありません。

 

 


前回の記事はこちら

第35回 子どもの「自然成長」で親の悩みは自然消滅する

 

他記事はこちら

親野智可等の「今日から叱らないママ」

 

 

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評判の良くない友だちと遊ぶのをやめさせたい

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こんにちは、現役小学校教員の舟山由美子です。

 

今回は、子どもの友だち関係のお悩みです。大人しいお子さんをお持ちの親御さんには心当たりのある方もいらっしゃるかもしれません。

 

 

Q.乱暴でいたずら好きな子と仲良しで心配

 

1年生の男の子の母です。

息子は気が優しく、ちょっと臆病なところのある子で、幼稚園の頃までは、どちらかというと友だちに泣かされるようなタイプでした。

 

でも先日、担任の先生から連絡があり、息子がもう1人の子(Kくん)と一緒に、クラスの女の子の消しゴムを割ってしまったと言われました。人のものを壊すなんてできない子だと思っていたので、かなりショックでした。よく話を聞くと、Kくんが率先してやったことで、うちの子はなりゆきで加担するはめになってしまったのだということです。Kくんは女の子に対して、以前にも筆箱を投げたりしたことがあったため、女の子の家には、Kくんとお母さんに謝罪に行ってもらったそうです。

 

女の子のお母さんとは顔見知りということもあったし、なりゆきでやってしまったとはいえ、息子も人のものを壊すようなことをしたのだから、ちゃんと謝る必要があると思い、私と息子も一緒に女の子の家に謝りに行きました。険悪な感じにはならなかったのですが、そのときに「Kくんにやられている子は、ほかにもいる。Kくんと仲よくしていると、(うちの息子も)悪く言われるから気をつけたほうがいいよ」と、そのお母さんに言われてしまいました。

 

もともとKくんは乱暴なところがあり、私もできれば一緒に遊んでほしくはないのですが、息子はうまが合うようで、今回のことがあった後もよく一緒に遊んでいるようです。

 

こういう場合、親が「あの子と遊んではダメ」と言ってしまっていいものでしょうか。このまま遊ばせておくと、息子がKくんの悪いところを真似たりするようなってしまわないか心配です。

 

ペンネーム グリン太

 

 

A.噂に振り回されず、自分の目で確認しましょう

 

個人面談などで保護者の方とお話をすると、男児をもつお母さんからの相談として、この種の内容はとても多いのです。

その男児のタイプとして、お母さん方の話には共通点が見られます。

 

① 小学校入学以前は、「線の細い」おとなしい子どもであった

② 小学校入学以前は、自分から友だちをさそうことは少なく、受け身であった

③ 家では、お母さんに甘えて、気が優しい

④ 相手の子(=今回なら K君)のことは、噂で聞いて知った内容が多い

⑤ 相手の子のペースにのせられて、悪い子になってしまわないか心配である

 

ということです。

 

ご相談者のお子さんは1年生ですが、4年生になっても6年生になっても同じような話を聞きますし、中学・高校でも同様のことがあるようです。

 

お父さんはどんなふうに言っておられますか? きっとお母さんの心配に比べて、あまりにそっけない態度なのではないでしょうか? だとすれば、男の子にはよくあることであると考えておられるからだと思うのです。

 

これはひとつの「親離れ」の表れなのだと思うのです。それまではあまり自分の気持ちを表したりせず、おとなしくて言うことをよく聞く子どもだと思っていたのに、親の予想を超えた行動をしたので、びっくりなさったのでしょう。

 

例えばこれが、通学途中でとても困っているお年寄りを助けて全校朝会で校長先生から褒められたとしたら、一緒にいてリードしてくれたK君は、それまでおとなしかったこの子にとって「恩人」のような存在になったのでしょう。K君はそんな(いい)子ではありません! と言われるかもしれません。

 

けれど、考えてみてください。お子さんは、それまでどちらかというと泣かされるようなおとなしいタイプだったのに、なりゆきとはいえ、叱られるようなことをしたというのは行動力が出てきたということです。やったことはよくないけれど、以前のこの子とは、ちょっと違ってきたのです。そしてそうなるには、K君の存在という「刺激」があったのです。

 

K君の刺激に反応したというのは、その子の中にそうした要素があり、K君に惹かれる部分があるということです。だからうまが合うのです。うまが合う者同士で消しゴムを割ってしまうかもしれないし、たとえ話のようにお年寄りを助けるかもしれません。いずれにしても、その子たちの中にない要素のことは現れないのです。だから大人たちは、周囲にいるどの子も教えて育んでいかねばならないのだと思います。

 

ただ、このままでよいかというと話は違います。ここからは大人の分別を発揮しましょう。まずは、いつも言っていますが「情報収集」です。K君のことを知りましょう。一番いいのは家に呼んで、よく見てみることです。噂のように乱暴なのかどうか、我が子との関係は対等なのかどうか、大人(この場合は相談者)に対する口のきき方は年齢相応かどうか、他人の家にいるというふるまいをしているかどうか……など、ご自分で見てください。噂に振り回されてはいけません

 

もっとも、相手に悪い感情をもっていると「K君は、あいさつはとても大きな声でいいけど、なんだかわざとらしいし表裏があるんじゃないかしら」と、素直に見られないことがあります。ありのままを見るというのは、実はとてもむずかしいことなのです。

それに相手の子ばかり見るのも失礼な話で、ふり返って我が子はどうかということを考えるチャンスでもあります。よその家に行ってちゃんとあいさつできる子か、大人の人と受け答えできるのか……など、教えておく必要があります。

 

また、K君のことについてお子さんによく聞いてみましょう。「K君はどんなところがいいの?」「おもしろいの?」「ドッジボールが強いの?」「みんなで、どんな遊びをしてるの?」「いつもどんな話をしてるの?」などです。

 

そして反対に、「K君はどんなときに叱られるの?」「K君がいやだなって思ったことないの?」といったことについても、なんでも否定せずに聞いてみるのです。そのうえで、よくない行動だと思ったら、「そんなときはこうしたら?」とか「K君に、こんなふうに言おうよ」とアドバイスするのです。お子さん自身が内面的にも成長して、K君の乱暴さが嫌だと感じるようになったら、自然と離れるはずです。

 

疑心悪鬼が一番よくありません。

 

子どもたちを見ていると、担任が「友だちになってあげてね」と言って頼むと、数回は義理で遊んでくれても、気が合わなければあとは絶対に遊びません。一方、あまりにトラブルが多くて、片方の保護者から「あの子と遊ばせないでください」と頼まれ、話し合いの機会を作って話して聞かせて双方納得させたつもりでも、気づいたらまた一緒……という経験は山ほどあります。

 

友だちは「作る」ものではなく、「できる」ものです。友だちになるのは、お互い惹かれ合った部分があるからです。そう思って、お子さんの周りにいる子も育てる気持ちで見守られてはいかがでしょうか。

 

 


舟山先生のほかの記事はこちら

きいて 教えて 舟山先生!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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☆腸を元気にするおかず「蓮根のはちみつしょうゆ煮」[2/19]

2月・2回目画像

 

 

●小学生のバレンタインのこと

 

こんにちは、たっきーママです。

 

やっと世間のバレンタイン熱が引きましたー、やれやれ。

うちは男の子しかいないので全然なんですが、やはり小学校の高学年以降になると、女子は「友チョコ」を作るという風習のおかげで女子のお母さん皆さん大変そうでしたわ。

 

てか、いつからですかね友チョコが一般的になったのは。

私が学生の頃は(何十年前やねん)なかったし、そんなんあったら確実に

バレンタインが憂鬱になってたわ。

あの子はくれたのにあの子はくれない、とかそんなんにならへんのかな。

あの子にあげたらあの子にもあげなあかんやん、とか。

もう、好きな人にだけあげたらよろしいやん!と思ってしまうわ。

みんな楽しんでるならそれでいいんやけど、それが重荷になってないことを祈るばかり。(大きなお世話)

 

ということで、まだまだインフルエンザに気をつけたい季節ということで、今月は「腸を元気にするおかず」というテーマでお送りしています。

 

今回は食物繊維がたっぷり含まれている「蓮根」を使った「蓮根のはちみつしょうゆ煮」をご紹介します。

 

なぜ食物繊維がたっぷり入ってるとインフルエンザ予防になるか、ということは、前回の記事で熱弁しすぎてるので、1つ前の記事をご覧ください(面倒臭いんか)

 

おかずというよりもおやつにぴったりです。

サクサクした歯ごたえと甘いたれと塩気が美味しいです。

 

 

★蓮根のはちみつしょうゆ煮

 

【材料】(4人分)

蓮根…250g

塩…ひとつまみ

黒ごま…適量

★ 砂糖、みりん、はちみつ、水…各大さじ1

★ しょうゆ…大さじ1/2

 

【作り方】

1.蓮根は5mm〜1cm幅のいちょう切りにし、酢水にしばらくさらしておく。★の材料は合わせておく。

 

2.サラダ油大さじ1/2(分量外)を熱したフライパンで水気を切った蓮根を炒める。火が通ったらいったん取り出し、空いたフライパンを軽くペーパータオルで拭き取って、よく混ぜた★を加えて火にかける。

 

3.煮立ったら蓮根を戻し入れる。とろみが出てきれいにたれが絡まるまで炒め、塩と黒ごまを振って混ぜる。

 

 

蓮根を酢水にさらすのは、時間があれば、で大丈夫です。

アク抜きと変色防止のためにしていますが、必須ではないので。

思い立ったらすぐ作ってもらってOKなのでぜひお試しください!

 


前回の記事はこちら

腸を元気にするおかず「ベーコンと水菜の卯の花」

 

たっきーママさんの他記事はこちら

たっきーママの子育てレシピノート

 

 

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★正しい音程を身につけるための環境づくりって?[2/17]

歌後編画像

 

 

前回は、歌うときの音はずれが遺伝ではないというお話や音域の発達などについて、国士舘大学の志澤彰先生にうかがいました。今回は、歌が上達するための環境の整え方についてお聞きします。

 

 

「歌心」は、すべての音楽教育に必要なもの

 

1年生で歌が苦手な子や音がはずれてしまう子でも、上達することは可能だそうですが、具体的には、どんなことをすればいいのでしょう?

 

志澤 「単純かもしれませんが、とにかく、いい音楽をたくさん聞かせることです。常にいいものを聞いていれば、自然にそのマネができるようになります。子ども用の童謡のCDなど、歌の上手な人のものを選んで与えてください。お父さんやお母さんが聞くポップス系もいいのですが、歌唱力という点でバラツキがあることが多いので注意が必要です。

 

歌を楽しめる環境も大切です。『ヘタね』などと言われてしまうと、子どもは歌が嫌いになるでしょう。歌を歌わなければ、ますます音程をコントロールすることができなくなってしまいます。音程が多少外れていても、とにかく歌うことを楽しみ、歌が好きになってほしいと思います。

 

それから、これは誰でもできるというわけではないのですが、児童合唱団が活動している地域であれば入団してみるのもよいと思います。今は一時期に比べて数が少なくなりましたが、地域の同好会として活動しているところもたくさんあります。団体によって条件は違いますが、低学年でもオーディションなしで入団できるところも多いですし、楽器を習う場合は楽器を買わなければなりませんが、歌はその必要がないので、お金もあまりかかりません」

 

楽器などを習わせるのはどうでしょうか?

 

志澤 「音感を養うという点では楽器も有効だと思います。ただし、耳がいい、つまり音感がいいからといって必ずしも歌がうまくなるとは限りません。例えば音大でピアノを学んでいる人は、歌が苦手という人が意外に多いのです。ピアノというのは、きちんと調律されていれば、つねに一定の音程を保っている楽器なので、ピアノを学ぶことで、ちょっとの音程のズレも聞き分けられるようになりえます。

 

しかし、人間の声帯はどんな微妙な音程でも出せるため、自分の歌声がちょっとでもずれているのがわかると歌うのがイヤになってしまう人がいるのです。歌わないから、声帯のコントロールもうまくいかなくなり、ますますうまく歌えなくなってしまうというわけです。

 

もし何か子どもに音楽をさせたいと考えているのであれば、楽器もおすすめなのですが、その前にぜひ歌を楽しんで歌える機会を作ってほしいと思います。歌は自分の体が楽器ですから、いつ、どこに行ってもすぐに歌えます。自分の身体で音楽を表現できることはとても素晴らしいことですよね。

 

バイオリンやピアノを習うのもよいのですが、どんな楽器を習うにしても重要なのは、音をうまく並べる技術ではなく、楽器を通してどういうふうに『音楽を歌う』かということです。それには自分の中に『歌心』がないと表現できません。やはり自分自身が歌うことがとても大切であり、音楽にとって一番大事なことだと思います」

 

音楽教育というとピアノなどの楽器をイメージしがちですが、たしかに歌うことは音楽の基本でもありますね。

 

 

●リズム感を育てるには、ダンスやゲームもおすすめ

 

ところで歌で音程がはずれる子は、リズム感も悪い子が多いように感じます。リズム感をよくするにはどうすればいいですか?

 

志澤 「リズム感というのは体の運動感覚です。体の感覚という意味では、音程などの音感とリズム感は、多少つながりはあるかもしれません。リズム感は、音程以上に成長してから身につけるのは難しいので、小さいうちに体に、よいリズム感を身につけておきたいですね。

 

リズム感を養うためには、音楽に限らず、体でリズムを表現できるダンスもおすすめです。ダンスは常にいいリズムの音楽を聞きながら体を動かすことになるので、聴覚と運動神経の両方を育てることにもなります。何より子どもが楽しんでできるのがいいですね。私自身も子どもが赤ちゃんのときに、『1、2、3、4』とリズムを刻みながら、『4』のタイミングで高い高いをして遊んだりしました。小学生の家庭であれば、リズムを刻みながら遊べるゲームなどを取り入れていってもいいのではないでしょうか」

 

ダンスやゲームなら親子でも楽しみながらできそうですね。

志澤先生、ありがとうございました。

 

 


 

関連記事はこちら

習い事を選ぶときに、気をつけたいこと

 

 

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★給食を食べ残すのはなぜ?[2/12]

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こんにちは、学校給食の現役管理栄養士&経験者のグループ「おkayu」がつづるママノート版「給食室だより」です。今回は、給食の食べ残しについて考えます。

 

 

●給食の食べ残しは、年間1人当たり約7.1㎏

 

  給食の食べ残しが、ここ数年問題となっています。平成25年度に全国の小中学校で給食を調理したり食べたりする際に出た食品廃棄物は、環境省の試算では児童・生徒1人当たり17.2㎏だったとのこと。種類別では食べ残しが41%(7.1㎏)、野菜などの調理くずが33%(5.6㎏)と、まだ食べられるのに捨てられている「食品ロス」のほうの割合が多かったと、全国の市区町村を対象としたアンケート結果をもとに初めて推計しました。

 

そもそも、「食べ残し」はどうして生まれるのでしょうか。

 

ひとつには、苦手な食材があるから、嫌いな料理だから、ということがあるでしょう。ほとんどの場合、これが一番当てはまる理由だと考えられます。しかし給食の場合は、ほかの原因が大きく影響することがあります。それは次の2つです。

 

まず、量の問題です。食べられる量より多く出されたら、当然食べきれず、残すことになります。では量はどのようにして決められのでしょう? 給食は栄養摂取量や食品構成が決まっているので、その基準量や所要量を満たすために献立を作成し、給食を作っているのです。つまり、低学年(1・2年生)、中学年(3・4年生)、高学年(5・6年生)ごとに、食べなければならない量があるのです。しかし、同じ年齢でも体格の違いや食習慣・食欲などによって食べられる量に違いがあるので、食べ足りなくなる子や食べきれない子が出てきてしまうのです。

 

2つ目は、時間の問題です。小学校の場合、給食時間は40~50分で、準備する時間や後片付けを除くと食事そのものに使える正味の時間は、せいぜい20~30分。4時間目の授業が体育や図工などの専科の場合は、着替えや片付け・移動が給食時間まで食い込むことがあり、ますます食べる時間が短くなってしまうことになります。

 

つまり、食べたくても時間が足りず、食べられないとうこともあるのです。平均的な給食時間における食べる時間は、小学校で15~25分、中学校で5~15分と言われています。

 

 

●味覚の土台を築く学童期にいろいろな食体験を!

 

食べ残しが1年で7.1㎏といっても、1年間に給食は約190回あります。これを1回あたり1人が残す量で計算してみると、なんと37.3gです。おひたし1人分ぐらいでしょうか。これを多いとみるか、少ないとみるかは人それぞれでしょう。

 

私が勤務していた自治体では、給食から出るゴミをリサイクル業者に委託していました。料金が発生するため、業者に引き渡す量(野菜ゴミと食べ残しの合計量)を計量して報告していました。翌月には、各学校の給食ゴミ(月合計)量が一覧で配布されます。学校によって児童数も違いますし、調理の際に出る野菜くずや果物の皮も含まれます。ですから数量が多いというだけでは必ずしも食べ残しが多いということにはならないのですが、その書類に一喜一憂することとなります。なかには、八百屋さんに野菜くずを引き取ってもらったり、タマネギやトウモロコシの皮をあらかじめむいてきてもらったり、また、残量が出ないように、子どもが好きな献立を多くするところもあると聞きました。これでは本末転倒ではないでしょうか。

 

学童期は味覚形成の時期です。味覚形成は、人間形成にもかかわると言われているくらい大事なことです。そのため給食では、食べ慣れない食品を使用したり、一度出して残ってきた料理も、また再チャレンジとして出すことが多いのです。たしかに食べ残しは、もったいないし問題です。しかし児童の嗜好に迎合して食べ残しを減らすという考えには「おkayu」としては同意できません。そして、給食の食べ残しの原因を再認識し、おいしく食べてもらう工夫することが重要だと思います。

 

 

●食べ残しについて、内面からアプローチ

 

学校給食の目標のひとつに、「感謝の気持ちを育てる」――命ある食べ物を大切にし、作ってくれた人に感謝する――というのがあります。このことを体現するために、学校では日々の給食で『残さず食べる』という指導を熱心にしています。とはいっても、昔のように全部食べ終わらないと昼休みまで居残り、などということは現在ではほとんど行なわれていません。代わりに個々に食べられる量を配膳するといった工夫をし、食育活動や授業などを通して偏食是正の取り組みをしています。

 

そこで、これまでに私たちが実践した食育の例をご紹介しましょう。

2年生対象の「野菜となかよしになろう」では、児童に野菜克服体験を発表してもらうことにより、まだ野菜嫌いがなくならない子どもに「私も食べてみようかな」「やってみよう」という気持ちを持たせることに成功しました。発達段階では、野菜の味になじめないのは当然のこと。いかに慣れるかということと、健康のため、成長のために何でも食べることが大事であると頭で考えて食べられるようにすることが大切です。

 

4年生とは交換ノートを毎年やってきました。この経験から、偏食是正のターニングポイントは4年生と感じています。ノートには、子どもたちが苦手な食べ物を克服していく様子や、給食を残さず食べられたということに喜びを感じている様子が書かれていて、とてもうれしく感動を覚えたものです。

 

 

給食ph14年生対象の食育の一貫として続けられてきた、

子どもたちと栄養士の交換ノート

 

給食ph24年生になると、食べられる食品の数が広がり、

残さず食べられるようになることが多い

 

家庭でも食べ物の大切さを伝えると同時に、焦らず怠らずの精神でお子さんの苦手克服に協力してあげてください。

 

 


前回の記事はこちら

第9回 3世代の話題にいかが? 昭和?平成の給食ストーリー その2

 

他記事はこちら

栄養士さんからの給食室だより

 

 

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★歌うとき、音がはずれるのは遺伝なの?[2/16]

歌前編画像

 

卒園・卒業式シーズンは歌を練習する機会も多い時期。小さいうちから歌がうまい子はいないというけれど、子どもが歌を歌っているのを聴いて、「なんだか音がはずれているみたい」「リズム感がよくない?」と思った方、「学校でからかわれたりしないかな」と、ちょっと心配になりますよね。子どもの音はずれやリズム感をよくすることはできないのでしょうか。長年児童合唱団の指導を行なってきた国士舘大学の志澤 彰先生に伺いました。

 

 

小学校低学年までは音域が狭く音程が不安定な子が多い

 

小さいうちは、音程がはずれてうまく歌が歌えない子が多いようですが、それはなぜでしょう?

 

志澤 「私は以前、小学1年生の入学時の音域について調べたことがあるのですが、この時期の子どもの音域は意外に狭くて、しかも個人差が大きいのです。

 

ピアノの真ん中の位置にあるドの音を基準にして、ドレミファソまで唄える子は、完ぺきでなくてもある程度というレベルを入れても半数ちょっと。音域が低く、その下のソラシドレしか出ない子もいれば、オクターブ高いほうのソラシドレしか出ない子もいました。

 

園では朝の集まりのときなど、先生がピアノを弾き、子どもがいっせいに歌う機会がたくさんありますが、これだけ音域が狭く個人差があると曲にキーが合わない子もたくさん出てきます。園児の音楽発表会などを聞いていると、音がはずれている子が多いように聞こえるのもそのためです。

 

そもそも歌を歌うという行為は、耳で聞き取った音の音程に合わせて声を出すということです。声帯も筋肉ですから、小学校低学年くらいまでの体全体の発達が十分でない子どもでは、声帯のコントロールがきかず、音程も不安定になりがちです。そういう意味では、この時期はほとんどの子どもがオンチといってもよいでしょう」

 

成長するとよくなるのでしょうか?

 

志澤 「多くの場合は、体の機能が発達するに従って音域が広がり、音を聞き分ける力も備わってきます。小学校中学年くらいになれば徐々に音程を調節しながら歌えるようになってくるでしょう。しかしなかには、音がはずれていても気にせず、音に合わせることをせずに、そのまま歌ってしまう子がいます。こうした子がいわゆるオンチと言われるのではないかと思います。

 

音はずれが気にならない理由を作るひとつの原因が、先ほど言った幼稚園や保育園での歌の時間にあると考えています。園では、とにかくみんなで元気に歌うことを第一にしている場合が多く、一人ひとりに音を合わせて歌うということはしていないでしょう。だから音がはずれていても気にせず、音に合わせることをあまりせずに歌うようになってしまうのでしょう。

 

楽曲自体にも原因があります。以前、小学校低学年の音楽の教科書の音域を調べたところ、その年齢の子どもが出せる音域よりも広い曲が多く取り入れられていることがわかりました。これでは、歌うときに音がはずれてもしまう子どもがいるのも仕方がないといえるでしょう。

 

また、男の子の場合は、高学年以降に変声期を迎えますが、成長の過程で周囲に『音が外れている』とからかわれるなど、恥ずかしい経験をしたために歌うことがイヤになって、ほとんど歌わなくなってしまう子もいるでしょう。歌も運動と同じで訓練が重要です。歌を歌わなければ声帯のコントロールもうまくできなくなり、ますます歌うのが苦手になってしまうのです」

 

 

●どんな子でも、正しい音程で歌えるようになる

 

歌のうまいヘタは遺伝だと思っていました。

 

志澤 「私は長年にわたり児童合唱団の指導をしてきましたが、音楽的によい環境や正しい指導がされていれば、耳の病気など特別な事情がない限り、ほとんどすべての子が正しい音程で歌うことができるようになると考えています。よく音楽家の子どもは音感がいいと言われますが、それは遺伝ではなく環境によるところが大きいといえます。音楽家の家庭であれば生まれたときからよい音楽、正しい音程を耳にしながら育つからです。

 

もちろん音楽家の家庭でなくても、小さいうちから環境を整えてあげれば音程をよくすることは十分に可能です。とくに1年生のうちは体や音感も発達段階ですから、今はうまく歌えなくても、まだまだ間に合います」

 

そう聞けば、歌に自信のない親御さんは安心すると思います。

 

次回 は歌がうまく歌えるようになるための具体的な方法についてうかがいます。

志澤先生、ありがとうございました。

 

 


 

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★親野智可等の「今日から叱らないママ」第35回 [2/15]

20160215

 

 

●時期が来れば自然にできるようになる

 

わが子に対して、「あれができない、これもできない」と嘆いている人は多いと思います。

でも、安心してください。

子どもには「自然成長」というものがあります。

 

つまり、本人も親も先生も特に努力しなくても、時期が来れば自然にできるようになることがたくさんあるのです。

 

そして、その時期というものは人それぞれであり、どの子にも生まれながらのオリジナルなペースがあります。

 

私の子どもの頃を思い出しても、すべてにおいてゆっくりしたペースだったと思います。

他の子にはできて私にはできないことがいっぱいありました。

 

夜泣きをしまくる、床屋でじっと座っていられない、自分でお菓子を買いに行けない、近所の人に挨拶できない、電話に出られない、等々です。

 

でも、いつの間にかできるようになっていました。

 

 

●無理なことをするとペースが乱れる

 

早い段階から何でもできる子もいれば、他の子よりゆっくりしたペースで進む子もいます。

 

早ければいいというものではなく、その子のペースで進ませてあげることが大切です。

無理にペースを上げさせようとすると、ペースを乱すことになります。

 

人生は極めて長い時間をかけて、非常に長い距離を走る持久走です。

持久走で大事なのは自分のペースを守ることです。

 

他人のペースにつられて無理なことをすると、すぐに苦しくなります。

 

 

●今の発達段階を踏み固める

 

わが子の身体が他の子より小さいからといって、頭と足を引っ張って伸ばす親はいません。

そんな暴挙は誰もしません。

もしやったとしたら、その子は身体をこわしてしまいます。

 

その子の身体は今エネルギーを蓄えていて、時が来れば一気に伸びるのです。

私も小学生時代は小さかったですが、中学になってから一気に伸びました。

 

身体面では無理に引っ張って伸ばす人はいませんが、内面的なことになるとそういう暴挙をする親がけっこういるのです。

 

目の前のわが子の仕様もない姿を見て嘆いている人に言いたいです。

その子は今そういう状態でいる必要があるのです。

次に伸びるための準備をしているのです。

 

今いる発達段階をしっかり踏み固めているのです。

しっかり踏み固めることなく、無理に次に進ませられると、後で逆戻りすることになります。

 

 

●数十年後には全て解決している

 

ということで、「自然成長」というキーワードを覚えていてください。

 

そもそも、今目の前にいるわが子にしてみても、数年前にはできなかったのに「いつの間にかできるようになっていた」ということがたくさんあるはずです。

 

何回言っても靴を左右反対に履いていたのに、今はちゃんと履ける……。

ご飯をこぼしてばかりだったのに、今はこぼさずに食べられる……。

 

みなさん、数年前に悩んでいたことを今はすっかり忘れていませんか?

いつのまにか消滅した悩みがありませんか?

「なんでそんなに悩んでいたのだろう」と思うことはありませんか?

 

親は、それらをできて当たり前と思ってしまうので、ありがたみがわからないのです。

親は、みんな子どものちょっとした成長に鈍感です。

あら探しとないものねだりばかりしているからです。

 

今あれこれ悩んでいることが、数年後には「いつの間にかできていた」ということがけっこう起こるはずです。

 

さらに言えば、十年後、あるいは数十年後には、全て解決しているのではないでしょうか?

 

子どもが自然成長してみなさんの悩みは自然消滅します。

ですから、何も悩む必要などありません。

今のこの時を、わが子の一番かわいらしいこの時を、大いに味わい楽しんでください。

 

 


前回の記事はこちら

第34回 イライラを子どもにぶつけないために

 

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親野智可等の「今日から叱らないママ」

 

 

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☆子どもが親の言うことを聞かなくなるのはなぜ?[2/9]

The boy is blocking the ear

 

 

春から小学1年生になるお子さんを持つママは「小学生になるのだから、何でも自分でできるようになって欲しい」という思いがあるのではないでしょうか。

でも、心配するあまり子どもの行動にあれこれ口出ししてしまうことも……。

 

子どもを信頼して“自律”(※)を促すには、どうすればいいのでしょうか?

心理カウンセラーで小中学生対象の学習塾の学習アドバイザー、プライベートでは3人の娘さんの母でもある山口淳子さんにお話を伺いました。

 

※自律……子どもが自ら考え、行動できるようになること

 

 

 ●親が何でも手助けしてしまうと…

 

山口 「幼稚園年長から小学校低学年の子どもは、自我が芽生え、『自分はこうしたい!』という気持ちが強くなる時期です。しかし、忙しい親御さんは、子どもに任せたほうがいいと思いつつも、親が手伝ったほうが早くできることから、何でも先回りして手助けしてしまいがちです。

この時期は、子どもに“任せること”と“手助けすること”の線引きがとても難しいですよね。

 

でも、親が何でも手助けしてしまうと、子どもは自分で考えて行動することを停止してしまいます。

子どもの性格にもよりますが、目の前のやりたいこと、おもしろいことに夢中になると親が何を言っても聞き入れなくなりがちです」

 

 

●一度にたくさん指示しないほうがいい

 

山口 「学校の準備など、やらなければいけないことがあるのに子どもがなかなか自分から行動しないという悩みを持っている親御さんの声をよく聞きます。

親は、子どもを心配するあまりに、『○○したの? △△は?』などと、一度にいくつもの指示を出しがちです。

 

これを繰り返していると、子どもは親の言葉に対して耳をふさぎ、かんしゃくを起こしたり、自分から行動しなくなってしまったりすることもあります。

大人でも、仕事で上司から一度にたくさんの指示をされたら頭の中が混乱して、理解出できなくなったり、行動するのが嫌になったりしますよね。

 

このようなときには、準備する物を紙に絵や文字で書き出し、視覚を使って親子で一緒に確認するのがおすすめです。

小学校入学前のお子さんは、まだ耳からの情報だけよりも、視覚の情報のほうが脳の中で整理しやすいという特徴があります。

 

準備する物の優先順位を考えたり、準備できたものはペンでチェックをつけたりしてもいいですね。考えながら準備ができ、達成感を味わえます。

このような方法を取り入れれば、日常の生活の中で、『次に何をしなければいけないんだろう』『なぜこれをしなければいけないのか』と、自分で考える力がついてきます。

 

子どもが自分で考える思考力を養い、達成感を味わう気持ちよさを学ぶ大切な時期と捉えて、親子で取り組んでみましょう」

 

次回に続きます。

 

 


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☆「失敗」を怖がって子どもを手助けしていませんか?[2/10]

信頼ママ・2回目

 

 

子どもを信頼し、自律を促すにはどうすればいいのでしょうか?

 

前回に続き、心理カウンセラーで小中学生対象の学習塾の学習アドバイザー、プライベートでは3人の娘さんの母でもある山口淳子さんにお話を伺いました。

 

 

 ●子どもには“やる気”のエネルギーがある

   

山口 「私は、小中学生の子どもたちに学習指導のアドバイザーをしています。

子どもたちの話を聞くと、みんな心の中に“やる気”のエネルギーを持っています。

しかし、物事に対して『なぜこれをしなければいけないのか?』を自分で見出すことができない子、周りの誘惑(好きなゲームやテレビなど)に負けて学習に集中できない子もいて、やる気のエネルギーをうまく使えないケースもあります。

 

そのような子の多くと面談することがありますが、小さい頃から親の指示通り動いてきたために考える力が育つのに時間がかかり、大人からの指示がないと動けなくなっているような気がします。

 

そうならないためには、前回お伝えしたように、小学校入学前は『思考力を養い、達成感を味わうことの気持ちよさを学ぶ大切な時期』と捉えて、親子で取り組むことが大事なのです」

 

 

●「子どもの評価」が「ママの評価」ではない

 

山口 幼稚園年長から小学校低学年の子どもは、自我が芽生えるときです。

『失敗してはいけない』『間違ってはいけない』と思って何でも手助けしてしまうのではなく、少しずつ、子どもを信頼して任せてみませんか?

 

『失敗しても大丈夫だよ。周りの大人がこうやって助けてくれるよ』と伝えると、安心感、学校への信頼感、伝える力も養われます。

安心、信頼、伝える力があれば、失敗をした時も、冷静に立ち止まって、次に何をすればいいか考えられ、自律へのステップが踏み出せます。

 

とはいえ、責任感の強い親御さんに良く見られがちなこととして、子どもに全て任せるのが怖くなってつい手伝ってしまったり、口を出す事が多くなってしまったりしてしまうようです。

 

もしかして、心の中では『子どもの評価=ママの評価』と思い込んでいるのかもしれません。でも、それは違います。子どもの自律のためには、失敗を経験させたほうがいいのです。

失敗をして、くやしい、イヤな思いするからこそ、それを克服したときに味わう達成感を学ぶことができるのではないでしょうか。

 

お母さんもがんばり過ぎずに、肩の力をぬいてみましょう。

子どもと一緒に失敗しながら一歩一歩進んでいけばいいのです。子育ては、ずっとその繰り返しです」

 

 

●わが子と他の子を比べなくていい

 

山口 「お子さんが2~3歳の頃を思い出してください。

公園に遊びに行って、お子さんがお母さんから離れていくとき、何回もふりかえって『お母さんが近くにいるかな』『自分のことを見ていてくれているかな』と確認しますよね。

 

これを“安全基地活動”といいます。

子どもにとって親は“安全基地”であり、ママが見守ってくれているという安心感があれば、一歩一歩確実に自律していけるのです。

 

子どもに早期教育をする家庭もあり、同い年のお子さんの成長も気になると思います。でも、わが子と他の子を比べる必要はありません。『人は人、うちはうち』と考えればいいと思います。

文字を書ける、計算ができる、という結果よりも、算数、国語などが身近な生活に密着していると感じることが今後の学習能力を高めることにつながります。

 

例えば、散歩しているときにお店の看板を読むことで文字を覚えたり、買い物で数字や計算に興味を持ったりします。机上の学びより、生活体験が強い力となる時期です。

今、気になることがあっても、小学校に入って成長していくうちにいくらでも軌道修正できます。

 

それよりも、お子さんの成長を見守り、信頼してあげてください」

 

子どもが自分で考えて行動できるようになるためには、失敗を怖がらずに“任せる”勇気も必要なのですね。

 

山口さん、ありがとうございました。

 

 


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☆腸を元気にするおかず「ベーコンと水菜の卯の花」[2/5]

2月・1回目画像

 

●子どもは寒さに負けない!?

 

こんにちは、たっきーママです。

約2ヶ月ぶりのご無沙汰となってしまい、今年初めてとなりますので改めてご挨拶させてください。

 

本年もどうぞよろしくお願い致します!

 

今年はお正月が例年になく暖かかったので油断してましたが、1月半ば頃からでしょうかね、急に寒くなりましたよね。

この極寒の中でも、うちの子の友達には半袖の子が数人いまして。

 

会うたびに「寒くないの?!」ってついつい聞いてしまうんですが、毎回「寒くないで」と言われて、ついにはこの前「そればっかりか!(笑)」って突っ込まれてしまいました(笑)

 

だって見てるだけで寒いんやもん……

 

 

毎年1月にマラソン大会があって、親も見に行くんですが、もっこもこのダウンに手袋、ムートンブーツに何ならデニムの下にもヒートテックタイツ履いてるであろうお母さんたちとは対照的に、子供達は半袖半ズボンで走ってるではありませんか。

 

もう、その体感温度どういうシステムやねんって思いますわ。

寒くないの?(まだ言う)

 

 

そんな寒いこの季節はインフルエンザも流行る季節ってことで、

今月はインフルエンザの感染予防にも役立つ「腸を元気にするおかず」というテーマでお送りしたいと思います。

 

今回は「ベーコンと水菜の卯の花」

 

おからってあまり子供が好んで食べてくれないことないですか?

うちの子だけですかね……

でも今回ご紹介する卯の花は食べやすかったのか、結構すすんで食べてくれました。

 

 

おからは食物繊維が豊富なので、便秘にもきくしヘルシーで腹持ちもいいので、ダイエットにはぴったりですよね。

美容にいいのはもちろんなんですが、それ以外にも、腸内環境を整えてくれたりいいことずくめなので、おからはぜひ取り入れたい食品。

 

ではなぜ、腸内環境を整えるとインフルエンザ予防になるのか?というところですが、

 

はい、ここからうんちくはいりまーす。

 

インフルエンザにかからないために必要なのは、うがい、手洗いはもちろんですが、何と言っても免疫力を向上させることが大事。

免疫力をあげるとウィルスなどの外敵の侵入を防いだり除去してくれます。

そこで、免疫力を高めるためには免疫細胞を強くしないといけません。

その免疫細胞というのは、実は腸に集中してるんですって。

 

腸内の免疫細胞を強くすることで万が一体内に菌が入ってしまっても腸内の免疫細胞が菌の増殖を抑え、発病を予防してくれる、ということなんですね。

 

なので、ぜひ食物繊維たっぷりの食品がオススメなのです。

 

 

ということで、長くなりましたのでレシピいきまーす。

 

 

◆ベーコンと水菜の卯の花

 

【材料】(4人分)

おから…150g

水菜…1

ベーコン…3枚

★ 水…100cc

★ 砂糖、しょうゆ…各大さじ1/2

★ 酒、みりん…各小さじ2

★ 和風顆粒だしの素…小さじ1/4

★ 塩…ひとつまみ

 

【作り方】

1.水菜は食べやすい幅に切り、ベーコンは1cm幅に切る。★の材料は合わせておく。

 

2.サラダ油大さじ1/2(分量外)を熱したフライパンでベーコンを炒める。火が通ったら水菜を加えて炒め、しんなりしたらおからを入れてほぐしながら炒める。

 

3.合わせた★を加えて水分が少なくなりしっとりするまで炒める。

 

 

水菜とベーコンは他の野菜に置き換えてもOKです。

千切りにしたにんじんとほうれん草とか。彩りを考えて変えていただければ何でも合うと思います。

 

よかったらお試しください!

 

 


前回の記事はこちら

風邪予防に! ほんのり甘い「にんじんポタージュ」

 

たっきーママさんの他記事はこちら

たっきーママの子育てレシピノート

 

 

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★親野智可等の「今日から叱らないママ」第34回 [2/8]

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●深呼吸と背伸び

 

人は誰でもイライラするときがあります。

ストレスが溜まっている、機嫌が悪い、体調が悪い、天気が悪い…、などの理由で。

 

そして、親はつい自分のイライラを子どもにぶつけてしまいがちです。

それまでは子どもとの人間関係を大切にしてきたのに、すべて台無しです。

 

自分が積んできた積み木を自分で崩してしまったのです。

この虚しさといったらありません。

 

こうならないために大事なのは、まず自分の精神状態に気づいていることです。

 

「今日は、私、何だか機嫌が悪いな」

「あ、自分は今イライラしてるな」

 

このように気づいていると、それに飲み込まれる前に対処できます。

 

そして、気づいたら、取り敢えず胸一杯に空気を吸い込んで深呼吸してみましょう。

これだけでかなり違います。

呼吸を変えると気持ちも変わるからです。

 

ついでに、猫のように背伸びしてみるとさらに効果的です。

 

 

●子どもと離れる

 

自分のイライラに気づいたら、子どもと離れることも大事です。

そのまま一緒にいれば、子どもにぶつけるに決まっています。

 

別の部屋に行く、ベランダに出る、外の空気を吸う、トイレに閉じこもる、車の中でひと休み、などなど、とにかく子どもと離れましょう。

 

近所を散歩、買い物に行く、喫茶店でひと休み、などもあります。

 

自分が移動できないときは、次のように言って子どもを避難させてください。

 

「ママは今なんだか知らないけどイライラしてる。あなた、ここにいない方がいいよ。漫画読むなら縁側に行って読んで」

 

 

●ストレスを発散させる

 

あるいは、次のような方法でストレスを発散させるのもオススメです。

 

・寝室に行って枕やクッションを叩いたり踏んづけたりす

・新聞紙や段ボール紙を破りまくる

・「バカ、バカ、バ~カ、バカじゃないの、バカたれ、……」「アホ、アホ、アホ、……」「むかつく、むかつく、……」「何やってんだ、一体、腹立つんだよ、……」などと声に出して一人で怒る。(ただし、誰にも聞こえないところで!)

・一人になって好きな音楽を聞きまくる

・歌を歌う

・ストレッチ、ヨガ、筋トレをする

・友達に電話で愚痴る

・花や植物を見る

・ペットと遊ぶ

・寝る

 

1、2、3などは、ストレスを子どもにぶつける前に純粋に発散させてしまう方法です。

 

もちろん、他にもいろいろあるはずです。

ぜひ、自分なりの方法を見つけてください。

 

 

 ●子どもにぶつけなくなるとステージが上がる

 

とにかく、イライラに飲み込まれて子どもにぶつけるのだけはやめましょう。

この一事ができるようになっただけで、あなたの親力・人間力は大きくレベルアップしたと言えます。

 

言い換えると、ワン・ステージ上がったということです。

それだけ価値のあることなのです。

 

 


前回の記事はこちら

第33回 「手伝ったりやってあげたりすると自立ができない」は迷信

 

他記事はこちら

親野智可等の「今日から叱らないママ」

 

 

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登校しぶりになかなか発展が見られず悩んでいます

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こんにちは、現役小学校教員の舟山由美子です。

 

登校しぶりのご相談は数々寄せられます。今回のお悩みのように、いろいろ手をつくしても先が見えないというケースでは、専門家に相談することも選択肢の1つになってきます。

 

相談文が大変長くなっていますが、どうぞご覧ください。

 

 

Q.3カ月近く親のつきそい登校が続き、先が見えません

 

はじめまして。

小学校1年生の女の子の母です。

 

娘は10月半ばから「学校に行きたくない」と登校しぶりを始めました。

4年生のお兄ちゃんがいることもあり、4月入学当初から元気に学校に通っていたので、突然のことにびっくりしました。

 

きっかけは、10月に入り学校も慣れてきたので自家用車登校からバスで自力登校させようと試みた際に(うちの学校は国立の学校で学区が関係なく、自家用車登校やバス登校の子がほとんどです)、朝早く学校に着きすぎて人が少なかったことによる不安からのようです。

 

でも思い返してみれば、それを試みてみる前からとぼとぼと昇降口まで歩いて登校していく娘の姿があったので、ほかに前から何かしらの原因があったのだと思います。しかし、友だちや先生に何か言われたなどの原因があるような訴えはしてこず、「学校は怖い。ママと離れたくない」が一番の強い訴えでした。

 

はじめのころは、私自身が小学校の教育補助員をしていることもあり、不登校の子のサポートもしていたので、自分の子にも同じように泣いても学校に連れて行き、泣きわめいても学校の先生にお願いしてくるというスタンスでやっていました。そうしているうちに学校に行けるようになると思っていたので……。しかし、その毎朝の泣きわめきはいつまでたってもなくなることなく、約1カ月続きました。

 

朝は泣きわめいていても、1時間目が始まるころには活動に参加しはじめ、迎えに行けばニコニコしているのできっといつか普通になるだろうと思っていました。ところがしばらくすると、夜寝るときにも「眠れない、寝たくない、寝ない」と、半狂乱で泣くようになってしまいました。毎日続く寝ぐずりに家族も精神的に参ってしまい、きっと寝ぐずりも登校渋りと関係してのことだろうと「そんなに行きたくないなら……」と、11月半ばは5日間ほど学校を休ませました。

 

このまま休ませて、本人の「行きたい」という言葉を待とうかと思いましたが、その頃娘から聞き出した「いや」の原因が、どうやら自分の思いが通らなかったことへの挫折感だったことや、娘の性格上きっと休みすぎてしまうと逆に気おくれをしたり、もっと自信をなくすのではないかと思い、意を決して学校へ連れていくことにしました。娘と約束した学校に行く条件は「ママも学校に一緒にいる」でした。仕事も辞めました。

 

それからは一緒につきそっての登校が始まりました。娘は私が本当に一緒にいるということがわかり、安心して登校できるようになりました。私は一緒に教室には入るけど、なるべくべったりしないように、娘が自分で動けるように少し離れたとことで見守るようにしました。

 

娘が「給食と掃除のときはママがいないほうがいい」と言うので(このときだけは周りの目が気になるようで)、そのときは保健室で待機するようにしました。つきそいが1週間過ぎたころから、調子が出てくる2限目あたりで私は保健室へ移動し、娘は教室で帰りまで過ごすことができるようになってきました。徐々に気持ちが安定してきたのか、夜の寝ぐずりもどんどんなくなっていきました。

 

2学期が終わるころまでに、だんだんと離れる時間を早くしていき、ついには教室に一緒に入らなくてもよくなりました。そのかわり、ママには保健室にいてほしいというので、私は一日じゅう保健室で過ごしました。そして私の帰る時間をお昼→4限→3限→2限→朝の会、と目標を上げながら実行していき、終業式を迎えました。冬休み明けてからは、一緒に登校して朝から離れることができました。

 

そして、今は「昇降口でバイバイしてママと離れる」を目標に登校しています。まだ目標は達成できず、『娘は教室へ、ママは保健室へ行って、いついつまでいてから帰る』にしています。本人とは次の日の目標を立てるようにしていて、娘も「明日は一人で学校に入っていく!行けるよ!」と言うのですが、学校に着くと不安になり、「やっぱり一緒に行って」となってしまいます。

 

今朝は、そんな風に「やっぱり」と気持ちが変わってしまったことに「なんでできないの?」と自分自身で悲しくなってしまったうえに、忘れ物をしたことに気づき、一気に落ち込み泣き出してしまいました。結局、私が教室に一緒についていき、朝の会の前まで見守ってから、保健室に行きました。離れたがらなかったのですが、「前に進まなきゃ! 頑張らなきゃ!」と、少し強く言い聞かせると、泣きながらも手を離してくれました。私が保健室に行った後は、調子よさそうに活動を始めたので帰りました。

 

娘は自信家なところもあり、思った通りにいかないとくじけてしまいます。また、登校しぶりが始まってからは、すぐ不安になってしまったり、気にしすぎたりするようになってしまいました。それでも学校に行って過ごすことで、だんだんと自信もついてきて、登校しぶりに伴って嫌がっていた習い事も以前のように楽しんでいけるようになってきました。

 

あとひと息、あせらず寄り添っていっていくべきなのはわかっているのですが、私もついついイライラしたり、がっかりしたりしてしまいます。今、上向きに見える状況も本当に上を向いているのか、このやり方で進んできたのが合っていたのか、劇的に改善されない状況にあせり、思い悩んでしまいます。

 

ご意見やアドバイスを頂けたらうれしいです。

 

ペンネーム かず

 

 

A.利害関係のない「第三者」への相談の時期かもしれません

 

ご相談者は、日記のような記録をとっておられたのでしょうね。お子さんの登校しぶりの経緯と、親としてどう考えて、どう取り組んでみたのかが、よくわかる相談文でした。

 

教育補助員をされていたという経験を生かし、不登校のお子さんへの対処法も心得ておられます。登校しぶりの子の保護者としての付き添い方も、最近の学校の定石と言われるものであると感じました。

 

それでも、なかなか思ったような事態の改善が見られないのですね。お子さんの性格についても、お母さんとしてよく分析されていますが、相談者であるお母さん自身も、まじめで誠実な方なのだと思いました。日中はこうしてお子さんに付き添う生活をすると、お母さん自身の時間がどんどんなくなりますよね。そしてお子さんの一挙手一投足を見ているうち、心がヒリヒリとしてくるようになります。文面から、お母さん自身がとても疲れてしまったのだと感じました。

 

不登校・登校しぶりというのは、もう半世紀にもなる教育問題だそうです。そして当然ですが、一人ひとり、対処法が違います。以前は「登校刺激」といって、担任が迎えに行ったり、友だちに誘ってもらったりすることが大事だと言われていましたが、今は、一概にそうではないという考え方になりました。

 

簡単にいうと、A児に成功した方法がB児には合わないこともある、ということです。それぞれ不登校になる背景が違うし、不登校になったきっかけ(友だちとのトラブルや、担任のことば…等)が必ずしも原因ではないし、不登校の子が、学校へ行けるようになることが「ゴール」ではない、という考え方です。つまり、子どもが抱えている「なんらかの問題」が『不登校』という形になって表れているので、その「なんらかの問題」を解決するようにしましょう、という流れになってきたと思います。

 

そうした流れをふまえたうえでアドバイスするとしたら、このご相談者の場合、第三者機関へ相談されるのがよいのではないかと思います。

 

親  = 学校に行かせたい

学校 = 学校に来てもらいたい

 

と利害関係は一致しています。けれど、

 

子ども= 学校に行きたくない

 

わけです。つまり子どもにとっての“味方”はいないことになります。

ですから、このお子さんの気持ちに寄り添ってくれて、話を聞いてくれる人が必要であると思いました。

 

こうした場合、スクールカウンセラーや教育行政の相談員などもおられますが、児童精神科の医師などに相談されたほうがよいように思います。なぜかというと、夜寝るときに激しく泣いた……という記述があり、この点が心配だからです。精神療法をされる医師の中には、こうした「不登校」のケースに多く取り組んでおられる先生も多いようですよ。お母さん自身の話もよく聞いていただけると、親としてどういう姿勢でいたらよいかという今後の指針が見えてくるかもしれません。

 

作家の故井上ひさしさんが娘さんによく言っていたという言葉を本で読み、とても印象に残りました。それは

 

「問題を悩みにすり替えない。問題は問題として解決する」

 

というものです。

 

私はそれ以来、「困ったな…」と思うことがあると、この言葉を思い出すようにしています。今回のご相談者なら、きっとこの言葉の意味がおわかりになると思いました。お子さんの登校しぶりということを「悩み」にしないで、「問題」として立ち向かわれるとよいと思います。

 

 

舟山先生のほかの記事はこちら

きいて 教えて 舟山先生!

 


 関連記事はこちら

「学校に行きたくない」って言われたら?[第1回] 

「学校に行きたくない」って言われたら?[第2回]

「学校に行きたくない」って言われたら?[第3回]

 

 

 

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★親野智可等の「今日から叱らないママ」第33回 [2/1]

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●子育てで大事なのは、親が望むような姿に子どもを変えていくことではない

 

ほとんどの親たちが、子育てで大事なのは親が望むような姿に子どもを変えていくことだと思っています。

 

はっきり意識していなくても、無意識的にそう思い込んでいます。

そして、親がやらせたいことを子どもに押しつけ、できないからといって叱っています。

 

叱られることで、子どもは自分はダメだと思い込み、自分を肯定できなくなります。

すると、自分はできそうだと思えなくなり、がんばる気力やエネルギーが失われます。

 

それによってますます叱られることが増えます。

まさに悪循環です。

 

 

●大事なのは、ありのままの子どもを受け入れること

 

ごく少数の親たちが、ありのままの子どもを受け入れることが大事だと気づいています。

 

そして、ほめられるところを見つけてほめる一方で、できないことには目をつむって許しています。

 

ですから、子どもはありのままの自分でいいんだと感じて、自分を肯定できるようになります。

 

すると、子どもはうれしくなって元気になります。

それによって、がんばる気力やエネルギーがわいてきます。

まさに好循環です。

 

 

●目をつむって許すことから始めよう

 

あなたは悪循環に陥っていませんか?

悪循環を絶ちきるために必要なのは、親が発想を転換することです。

 

もう一度いいますが、悪循環を絶ちきるために必要なのは、子どもを変えることではなく、まず親が変わることです。

 

できないことを叱り続けるのをやめて、目をつむって許すことから始めてください。

これが本当に大事です。

 

例えば、片づけてないからといって叱るのはやめましょう。

 

ガミガミ言わずに「さあ、片づけよう」と明るく促してあげましょう。

あるいは、「手伝ってあげるから一緒に片づけよう」と言って、手伝ってあげてください。

 

「片づけっこ競争だ。どっちが早いかな? 用意、ドン」もいいですね。

「何分でできるか計るよ。用意、ドン」もあります。

 

 

●明るく楽しくやってあげよう

 

朝、自分で起きられないなら、起こしてあげればいいだけのことです。

忘れ物が多いなら確認してあげてください。

 

歯を磨かないなら磨いてあげてください。

子どもは嫌がって自分で磨き出しますよ。

ユーモアが大事です。

 

とにかく明るく楽しくやってあげてください。

 

もちろん、ごくたまに調子がよくて自分でできるときは手を出さずに見守ります。

そして、「がんばってるね。ありがとう」「できたね。うれしいね」とほめてあげましょう。

 

 

●「やってあげると自立できない」は迷信

 

このようにしていれば、だんだんできるようになります。

他の子よりずいぶん遅いとしても、その子のペースで大丈夫です。

 

手伝ったりやってあげたりすると自立ができない、などと思い込む必要はありません。

そんなものは迷信です。

 

実際は、できないときに上手に手伝ったりやってくれたりする親の方が子どもは立派に自立します。

「上手に」とは叱りながらではなく、明るく楽しくということです。

 

この迷信のせいで、どれだけ多くの親子が不必要に苦しんでいることか!!

実に罪深い迷信です。

 

子育て関係の文章を書く人たちには、気をつけて欲しいと思います。

 

 


前回の記事はこちら

第32回 よい子の人生とは?

 

他記事はこちら

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★レシピ本『LEOCのバランスごはん』をプレゼント![締切:2/22]

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保育園、介護施設、病院、社員食堂などに給食を提供している給食会社LEOCが、プロの知恵と技術と情熱でおいしさを追求して、小さなお子さんがいる家庭からお年寄りがいる家庭まで、普通の家庭ででも応用ができるプロの技やコツを伝える、レシピ集です。「保育園から介護施設まで、心を込めれば給食は変わる!今度はその思いを家庭の食卓に」……給食について持っているイメージが変わる一冊です。

 

こちらを、抽選で3名様にプレゼントさせていただきます。

 

 

応募は終了しました

 

 

応募締切)2月22日(月)

 

※発送をもって発表に代えさせてただきます

 

 

****************

『LEOCのバランスごはん』(学研プラス)

本体価格1,188円(税込)/AB判・本文96 ページ

書籍の紹介はこちら

 

 

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☆パパが育児に協力的になる3つ の方法[1/29]

東さん12回目

 

●パパの育児にイライラしてしまうことはありませんか?

 

休日はパパが家にいてくれるご家庭も多いでしょう。

でも、案外パパが家にいるときほど、ママのイライラがつのってしまいます。

それは、ママが思ったようにパパが子どもとうまく関わってくれないことへの不満があるからです。

 

仕事、家事、育児など、何事も経験時間が長い人の方が上手にできます。

子育てでいうと、一般的にはママの方が子どもと一緒にいる時間が長いですよね。

そのため、ママの方が「うちの子は、これをしたら泣く」「この子は、もう眠いみたいだ」などと子どもへの細かい対応ができるようになります。

 

では、忙しい子育てママが、パパへどんな対応をするといいのでしょうか?

3つの方法をお伝えします。

 

 

【1】パパにお願いしたいことを具体的に伝える

 

パパに何をやって欲しいのかを具体的に伝えましょう。

 

子育てでは、パパに「いつも見ているからわかるでしょ」「言わなくてもわかるでしょ」が通用しません。

 

例えば、「最近、○○(子どもの名前)は、このおもちゃが好きなの」「これで一緒に遊んでくれる?」といった感じです。

これは、わが子を他の人に預けるときに、子どもへの対応を具体的に伝えることと同じです。

慣れていない子どもの対応は、ママだって難しいですよね。

 

 

【2】1回に1つだけお願いする

 

パパにして欲しいことは簡潔に伝え、なるべく1回に1つに限るとよいです。

 

例えば……

「夕食が5分後にできあがるよ。○○(子ども)と床に落ちているおもちゃを片付けてくれると助かるな」

などです。

仕事で疲れているパパにあれこれ一度にお願いしてしまうと、面倒に感じて協力してくれないこともあります。

ママも忙しいのは一緒ですが、パパも子どもと一緒に育てるくらいの気持ちでいないと夫婦喧嘩が増えます。

 

 

【3】パパを承認する

 

子どもにも大人にも「自分を承認して欲しい」という欲求があります。

 

承認とは、自分の存在そのものを肯定されることで、具体的には、「名前を呼ぶ」、「目に見えたことを言う」、「話を聴く」、「体に触れる」ことです。

 

パパに動いてもらおうとするよりも、先にパパを意識的に承認してみてください。

例えば、「パパ、今日は眠そうだね」と「名前」+「目に見えたことを伝える」ことや、パパの話を否定せずに肯定して聴くことです。

 

たったそれだけのことですが、パパは「自分のことを気遣ってもらっている」と感じます。

 

パパも自分の承認欲求が満たされないと心が荒れてきます。

あまりにも心が荒れると、それを子どもに八つ当たりすることもあります。

 

多くのママは、子育てに手一杯になるので、パパを承認するところまで気がまわりません。

しかし、核家族の場合は、パパが育児に参加しない限りは、ママの子育てストレスが増大します。

 

「パパを承認する」ことに少しずつ取り組んでいくと、育児に協力的なパパに変わってくることでしょう。

 


前回の記事はこちら

物事の善・悪が判断できる子になる3つの方法

 

次回の記事はこちら

ゲームの時間の約束が守れる子になる3つの方法

 

関連記事はこちら

子育てにおける父親の役割、母親の役割とは?

どうしてパパは役に立たないのでしょうか?

男の子の子育てに父親はどう関わればいい?

子育てで、パパは何をすればいい?

夫婦の「戦略」が頭のいい子をつくるカギ

 

 

 

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★扁桃腺は、取っても大丈夫?[1/28]

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前回は子どもが扁桃炎を繰り返す場合の治療法について、神谷町耳鼻咽喉科院長の土橋信明先生にお話をうかがいました。しょっちゅう扁桃炎を繰り返す子は、手術で扁桃腺を摘出するのも選択肢のひとつ。今回は扁桃腺手術についてうかがいます。

 

 

●手術自体は安全性が高い

 

手術と聞くと、親としては心配になりますが、危険性はないのでしょうか?

 

土橋 「どんな手術であってもリスクがゼロということはありませんが、基本的に扁桃腺の摘出手術は、よほど特別なことが起きない限りは安全にできる手術と言えるでしょう。手術は基本的に全身麻酔で行ないます。

 

大人の場合は過去に炎症を繰り返していることで扁桃が摘出しにくくなっていることが多く、取った後の傷口のダメージが大きいことも少なくないのですが、それに比べれば、子どもは手術やその後の経過も良好な場合が多いようです。

 

ただし、ごくたまに手術後、数日から1週間くらいの間に摘出した後の傷口がぽっと開いて出血することがあります。これを後出血と言います。起きる確率は少ないのですが、出血があった場合は止血などの処置が必要になります。万が一そうなった場合を考えて、多くの場合、手術の入院期間は1週間程度に設定されています」

 

 

 ●扁桃腺を取っても免疫機能にはほとんど影響はない

 

扁桃腺を取ってしまえば、熱が出たりすることはなくなるのですか?

 

土橋 「扁桃腺を取ったことで体が丈夫になるかどうかは一概には言えませんが、かぜをひいても扁桃腺が腫れることがなくなる分、お子さんがつらい思いをすることは少なくなるでしょう。

 

よく『扁桃腺は免疫の組織だから、取ってしまうとかえって風邪をひきやすくなるのでは』という質問を受けることがあります。

 

たしかに、ごく年齢が低いときは体の免疫機能を扁桃腺に依存している部分が大きいのですが、小学校入学前後になると体全体の免疫機能が発達してくるので、扁桃腺の役割は小さくなります。また、何度も炎症を繰り返している扁桃腺は本来の機能を失って、むしろ『ばい菌の巣』になってしまっています。ですから摘出によって免疫力が落ちるのでは、などと心配する必要はありません。

 

以前には少し扁桃腺が大きいくらいでも、すぐに摘出していた時代がありました。その後その時代の反動もあって、できるだけ取らないような流れになっていましたが、年に何度も扁桃腺が腫れて苦しい思いをするのであれば、やはり手術も視野にいれて検討したほうがよいのではないかと思います。

 

ただ、摘出手術ということに関して言えば、現在は細菌感染を予防することが目的で行なわれているのは10%程度で、むしろ睡眠時無呼吸症候群の治療として行なわれることが多くなっています。左右の扁桃腺がのどの真ん中で触れるくらい大きい子は、鼻の奥にあるアデノイドという部分も大きい傾向があり、空気の通り道が狭くなっているため、夜寝ているときにいびきが激しく、いびきの途中で数秒から数十秒単位で呼吸が止まることがあります。放置しておくと子どもの健康や発育、昼間の集中力など、さまざまな面で悪影響が出てきます。

 

扁桃炎を繰り返す子が必ずしも睡眠時無呼吸症候群というわけではありませんが、心当たりがあれば、その改善ということも含めて手術を検討することをおすすめします」

 

子どもの体や学校生活のことをよく考えて判断することが大切ですね。

 

土橋先生、ありがとうございました。

 

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《子どもの扁桃炎 その1》 扁桃腺が腫れたら、どうすればいい?

《子どもの扁桃炎 その2》 扁桃腺が腫れやすいのはなぜ?

 

 

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★扁桃腺が腫れやすいのはなぜ?[1/27]

扁桃腺2

 

前回は、扁桃炎の症状や治療法について、神谷町耳鼻咽喉科院長の土橋信明先生にうかがいました。引き続き今回は、扁桃炎の原因や治療法についてうかがいます。

 

 

●扁桃腺にダメージを与えやすい口呼吸

 

扁桃腺が腫れる原因はなんですか?

 

土橋 「扁桃炎を繰り返す原因の1つには、口呼吸があります。本来、呼吸をする際には鼻がフィルターの役割をして、汚れや雑菌などが体内に取り込まれるのをある程度防御してくれます。また鼻には加湿や加温の機能もあり、鼻やのどの奥の粘膜を保護しています。

 

でも口呼吸では冷たく乾燥した外気が直接のどに入ってしまうため、のどの粘膜が傷み、ウイルスや細菌が侵入しやすくなってしまうのです。

 

口呼吸になる原因の多くは鼻炎や副鼻腔炎からくる鼻づまりです。扁桃腺が大きい子は、鼻の奥にあるアデノイドという部分が肥大しているために鼻がつまりやすく、口呼吸から扁桃炎になりやすいというわけです」

 

 

 ●手術は扁桃炎の頻度や子どもの体の負担を考えて判断を

 

扁桃腺が腫れやすい子は手術をして取ったほうがいいのでしょうか?

 

土橋 「手術をしてまで扁桃腺を摘出すべきかどうか、悩まれる親御さんも多いと思います。基本的には、年に4回以上扁桃炎を繰り返し、そのたびに高熱が出て、何日も学校や園を休まなくてはいけないという場合は、手術を考えてもよいと思います。

 

年齢的には、小学校入学前後が検討に適した時期だと思います。ほとんどの子の場合、扁桃腺は6歳を過ぎると徐々に小さくなっていきます。また、体も丈夫になってくるので扁桃炎を起こすことも少なくなってきます。ですから今は扁桃炎になったとき辛いけれど、もうちょっと手術を受けずに頑張ってみるというのも1つの方法だと思います。

 

また、医師の側からのアドバイスとは別に、炎症が起きるのは年に2〜3回程度だけれど、海外に引っ越すので、その前に手術を受けておきたいというように家庭の事情を優先して決断する方もいます。いずれにしても、生活の不自由度と子どもの負担がポイントになってくると思います。

 

ただし、これは単純にのど風邪を何度もひくという程度ではなく、確実に扁桃炎を起こしている場合に限ります。前にも述べたように、のどが痛いからといって必ずしも扁桃腺が原因とは限りません。厳密に扁桃炎かどうかを診断するには、白血球などの血液検査や扁桃の細菌検査を行う必要がある場合もあります」

 

いざ手術と言われると、いろいろ心配な面も出てきます。

次回は手術のリスクなどについてうかがいます。

 

土橋先生、ありがとうございました。

 

 

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《子どもの扁桃炎 その1》 扁桃腺が腫れたら、どうすればいい?

 

 

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★扁桃腺が腫れたら、どうすればいい?[1/26]

扁桃腺1

 

 

 

扁桃腺が腫れやすい子は、すぐに高熱を出して、たびたび園や学校を休むことになってしまいがち。いつまでこんな状態が続くのかと心配な方も多いでしょう。子どもの扁桃炎の治療や手術について、神谷町耳鼻咽喉科院長の土橋信明先生にうかがいます。

 

 

●「扁桃炎」は39度以上の高熱と激しい痛みを伴う

 

そもそも扁桃腺は、どういう働きをする場所なのでしょう?

 

土橋 「扁桃腺とは、のどの両脇にあるリンパ組織の集まっている部分を指します。本来は免疫機能の整っていない幼児期に、病原菌の侵入を防ぐ役割を果たしているのですが、侵入した病原菌の力が強いと、一時的に菌の勢力が優勢となって扁桃炎を起こすことになります。また、炎症を繰り返していくうちに扁桃腺がばい菌の巣のようになってしまい、体調を崩したときなどに、そのばい菌が増殖して炎症を起こすこともあります。

 

インフルエンザのように、空気中に菌がばらまかれて感染を起こすことはありませんが、患児の唾液などから接触感染を起こす可能性がありますので、とくに感染初期には、手洗いをしっかり行い、家族間でも食器の共有を避けるなどの注意は必要です。

 

主な症状は39度以上の高熱と激しいのどの痛みです。ときには耳や頭、背中にまで痛みが及ぶこともあります。さらに悪化すると、扁桃腺の表面が白い膿でおおわれた状態になったり、扁桃腺の周囲に膿がたまる扁桃周囲膿瘍という重症型の炎症を起こすこともあります。

 

よく風邪をひいてのどが痛い=扁桃腺が腫れたと思う方が多いようですが、必ずしもそうとは限りません。風邪のウィルスによってのどに炎症(咽頭炎)が起きただけということも多いのです。もちろん、咽頭炎のときに扁桃腺も赤く腫れることはありますが、その段階ではウィルス性の扁桃炎の状態であって、この場合は風邪症状に対する一般的な治療で症状が軽快することもあります。

 

しかし、はじめは風邪と診断されても、いつまでものどの痛みがひかず、そのうち高熱と扁桃腺に白い膿が出てきた場合は細菌性の扁桃炎に進んでいる可能性が出てきます。

 

風邪の段階でおさまるか、細菌性扁桃炎まで進んでしまうかは状況によっても違いますが、一度扁桃炎を起こしたことがある子は、その後も起こしやすい傾向があるので、風邪をひいたときには注意したほうがいいでしょう。

 

 

●処方された抗生物質は、最後まで服用することが大切

 

扁桃炎になってしまったときは、どうすればいいでしょう。

 

土橋 「基本的には、医師の診断を受け、安静にすることです。

 

治療薬としては、細菌性の炎症の場合は抗生物質が処方されるので、完全に治るまで、きちんと薬を飲み続けましょう。

 

扁桃炎は、何度も繰り返していると合併症を起こすリスクが高くなります。例えば、溶連菌という細菌による扁桃炎の場合は、腎炎や皮膚疾患、リウマチ熱などを引き起こす場合があります。今は治療薬の抗生物質の開発が進んでいるため、きちんと医師から処方された薬を飲んでいれば、それほど心配する必要はありません。ただし途中で少し症状がよくなったからといって、抗生物質の服用をやめてしまわないようにすることが大切です」

 

のどの痛いと、いつも扁桃腺が腫れていると思っていたので、ちょっと驚きました。

 

土橋先生、ありがとうございました。

次回は扁桃腺の原因についてうかがいます。

 

 

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★親野智可等の「今日から叱らないママ」第32回 [1/25]

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●今年はよい子になる?

 

ある日、講演が終わってローカル電車で家路につきました。

電車がひなびた駅に停車したので、里山の風景を楽しんでいました。

 

すると、突然、駅の横の一戸建ての家からお母さんとおぼしき人の叱る声が聞こえてきました。

 

「おもちゃ片づけなきゃダメでしょ。何度言ったらわかるの!上靴もまだ洗ってないでしょ。今からじゃ乾かないよ!」

 

とまあ、こんな感じでした。

子どもも何か言ったみたいでしたが聞き取れませんでした。

 

そして、またお母さんが「あんた、今年はよい子になるって言ったでしょ!ウソだったの?」と叱りました。

 

 

●よい子とはどういう子なのか?

 

「あ~、よい子か……」と私は思いました。

親は、みんなわが子によい子であって欲しいと願っているのですね。

 

親だけでなく、先生もそうですし、大人たちはみんな子どもたちによい子になって欲しいのです。

 

「よい子のみなさん」という言葉もあるくらいです。

 

では、よい子とはどういう子でしょうか?

それは、親の言うことを聞く子、聞き分けのよい子、親の願う通りに行動する子、ということです。

 

親に何度も同じことを言わせない子、親が一度言えばその通りに行動する子、手のかからない子、親にとって都合のよい子、ということです。

 

でも、もう一度よく考えて見てください。

本当にそういう子になって欲しいと思いますか?

 

 

●家でよい子は外で反動が出る

 

そういうよい子は、実は、親の期待に応えるために、親の顔色を見ながら自分の本当の気持ちを抑えていることが多いのです。

 

その反動は必ずどこかで出ます。

 

家の外で反動が出る子もいます。

実際、家ではよい子なのに、幼稚園、保育園、学校でやりたい放題だったり友達に意地悪だったりという子がいるのです。

 

家ではだら~っとリラックスしている、聞き分けがない、親がやって欲しいことはやらない、自分がやりたいことばかりやっている、という子の方が健全かもしれないのです。

 

 

●後になってから反動が出る子もいる

 

反動が後になってから出る子もいます。

私もそういう子を知っています。

 

ある女の子は、小さいときから4年生までずっとよい子でした。

親の願うことは、習い事も勉強も含めて全て完璧にこなし、学校でも先生の期待に応えてプチ先生のような学級委員、まるで絵に描いたような優等生でした。

 

ところが、5年生になって急に全てにおいてやる気がなくなって、自室に引きこもるようになりました。

 

 

●性格や能力にも反動が出る

 

その反動は子どもの性格や能力にも出ます。

よい子の多くは「自分がない」状態であり、自分がやりたいことを自分で見つけて自分でどんどんやっていくという自己実現力に欠けます。

 

当然、創造力、独創性、ユニークさなどに欠けます。

自分がやりたいことがないのでリーダーシップもありません。

 

大人になり社会人なっても同じ状態を引きずるとどうなるでしょうか?

言われたことはやるけど、指示のないところでは何をしていいかわからない人ということになります。

 

組織の歯車になることはできてもそれ以上にはなれません。

斬新なアイデアでビジネスの新しい地平を切り開く、などということは不可能です。

 

 

●よい子の人生とは?

 

親はみんな子どもによい子であることを求めます。

子どもの内面やその子の将来のことなどこれっぽっちも考えないまま、ただ親の目先の都合を優先しているのでしょうか?

 

それとも、「親の言うことをよく聞くよい子は立派な大人になれる。言うことを聞かない子はろくな大人にならない」という無意識の思い込みでもあるのでしょうか?

 

ところが、実際はその反対であり、自分の人生を楽しく大きく展開できる人、世の中で活躍できる人、仕事で大成する大物などは、みんな、子どもの頃に親の言うことなどろくに聞かなかった人たちなのです。

 

親や先生の気持ちなど意に介さず、自分のやりたいことばかりやっていた人たちなのです。

 

みなさんは、いったい、子どもにどういう人生を歩んで欲しいのでしょうか?

よい子の人生ですか?

 


前回の記事はこちら

第31回 「うちの子はやる気がない」という前に

 

他記事はこちら

親野智可等の「今日から叱らないママ」

 

 

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★3世代の話題にいかが? 昭和〜平成の給食ストーリー その2[1/22]

平成給食

イラスト/ゼリービーンズ

 

こんにちは。学校給食の現役管理栄養士&経験者のグループ、「おkayu」がつづるママノート版「給食室だより」です。前回は食器を通して見た給食の歴史について取り上げました。今回は給食施設の変遷についてご紹介します。

 

 

●給食施設も様変わり〜「最新施設に潜入」レポ

 

献立や食器だけでなく、私たちの職場でもある給食施設も時代を経て、大きく変化してきました。ここで安全安心を第一に考える学校給食の最新施設を紹介しましょう。

 

●広く、作業がしやすくなった下処理室

 

食材の仕分けや洗浄などの下処理を行なうスペースです。あまり広さに余裕のない施設も多く、食材が混乱しないよう作業するのに気を使います(写真①)。最新型の施設(写真②)では、スペースが広々としていて、荷物の受け入れや仕分けがしやすくなっていますね。

 

1

〈写真①〉従来型の下処理室

 

 

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 〈写真②〉最新型の下処理室

 

 

●やけどしにくい回転釜

 

給食調理といえば、この大きなお釜を思い浮かべる方もいるのでは。以前は煮る、焼く、蒸す、揚げると、なんでもこの回転釜(写真③)がこなしていました。調理師さんが回転釜に触ってやけどをすることも多く「やけどのあとは調理師の勲章」などと言われています。最新型(写真④)は表面を触っても熱くないので、この「勲章」を与えられる機会も減っていくのでしょう。

 

そして今では写真⑤のように、ゆで野菜をサラダやお浸しなどを作るとき衛生的に急速冷却ができる冷却器(右)や、焼きもの・蒸しもの・炒めものなどでムラなく加熱できるスチームコンベクション(左)なども取り入れられています。なんでも回転釜でこなしていた時代を経て、今では、これらの機器の導入で幅広いレバートリーの料理が可能になりました。

 

また、最近の給食施設は空調設備が整っています。以前は夏の時期の調理室は暑さでまさに釜ゆで状態でしたが、快適に調理ができるようになりました。

 

3

〈写真③〉昭和50年代後半ごろの回転釜。調理中の釜に触って、腕などにやけどをすることはしょっちゅうだった。

 

 

4

〈写真④〉最新型の回転釜。大釜がさらに大きな容器に格納されているので、やけどの心配も少なくなっている。

 

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〈写真⑤〉冷却器(右)とスチームコンベクション(左)

 

 

●衛生的な作業靴の乾燥機

 

作業後には靴や調理服を洗浄し、乾燥機で乾かします。給食室の調理師さんといえば白い長靴がつきものでしたが、衛生面の観点から調理場の床に水をまいたり、流したりすることができなくなったため、現在では白長靴は無用の長物になってきました。はいていると蒸れたり、疲れやすいと言われた長靴に変わって、スニーカー仕様の作業靴になり、下処理室用(ピンク)と調理室用(白)とに分けて使用しています。これは作業着も同様です。

 

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〈写真⑥〉 昭和のころ調理師さんといえば、この白長靴がトレードマーク。

 

 

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〈写真⑦〉 靴は長靴からスニーカー型へ。下処理室用(ピンク)と調理室用(白)に分けて使用する。長靴に比べて通気性やはき心地もアップ。

 

もちろん、すべての施設がここまで最新鋭なわけではなく、以前からある施設がまだまだ現役というところも少なくありません。私たち給食の現場で働く者にとっては、こんな施設で給食を作れるなんて、夢のようですごく羨ましい!というのが正直な感想です。

 

とはいえ家庭においても、かつては寒い北側に配置されていた台所が、現在では朝日をあびて調理できるスペースになったように、学校の給食室もやっと進化を始めました。衛生的で働きやすくなりつつある給食室は、「次代を担う児童・生徒の心と体を育てる給食」をめざしてきた調理師さんや栄養士にとって、夢と希望あふれるやりがいのある職場になっていくことでしょう。

 

次回は、「給食の食べ残し」について取り上げます。

 

 


関連記事はこちら

栄養士さんからの給食室だより

 

 

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見下されたり、いじわるされるのは小柄なせい?

会話を楽しむ小学生の女の子3人

 

こんにちは。現役小学校教諭の舟山由美子です。

 

今回は、子どもの友だち関係に関するお悩みです。親御さんは「早生まれ」や「体が小さい」ことが問題であるように考えがちですが、別の視点から見てみると違った局面が見えてくるかもしれません。

 

 

Q.クラスの女の子になじめず、意地悪されているようです

 

こんにちは。小学1年生の娘がいます。クラスは男の子17人、女の子8人と女の子が大変少ないクラスです。娘はなかなかクラスの女の子になじめないようで、男の子と遊んでいます。女の子が仲間に入れてくれないそうです。

 

女の子たちは、ある程度仲良しグルーができているようです。ある1人の女の子は、叩いてきたり、娘のいないときに勝手に筆箱を使って机に落書きをしたりするそうです。(この女の子は、保育園の年長時にいじめっ子だったそうです)。

 

また、違う女の子からは砂をかけられたそうです。担任の先生にも、2回程電話してその事を伝えたのですが、「学校ではそのような状況を見たことがないです」と言われました。誰だって、先生の見ている所ではしないと思うのですが……。

娘も、先生に言ってはいるようです。

 

帰宅後は、習い事がないときは隣のクラスの女の子と、お家を行き来する形で楽しく遊べています。

 

娘は、3月末が誕生日で体格も小柄なので、運動もできるほうではありません。唯一、絵を書くのが好きで、同じクラスのある女の子から「○○ちゃんは小さいのに、絵が上手だね」って言われたと本人は喜んでいました。

 

最近、頭が痛いと訴える事が多くなりました。学校嫌だなと、ときどきですが言います。やはり小さいと見下されてしまったり、いじめられやすいように思います。なんとかしてあげたいのですが、どうすればいいのかわかりません。

 

ペンネーム     ミッキーママ

 

 

A.友だちとの距離の取り方に原因がある可能性も

 

保護者のみなさんの心配ごとの一つに「早生まれだから…」というのがあります。特に3月生まれだと、ほとんどのお母さんが心配されて個人面談などでおっしゃいます。

 

けれども私は担任をしていて、そのことが気になったことは、実はほとんどありません。4月生まれでも体が小さい子はいるし、3月生まれでも大きな子はいます。むしろ、いろいろな成長の個人差は、生まれ月では測れないことが多いからです。

 

それよりも、相談文を拝見して気になったのは、ご相談者であるお母さんの知っていることが、お子さんからの情報と、保育園のときいじめっ子であったという子のことが伝聞(噂)であるという点です。もしかすると、ほかのお母さんから聞いた内容もあるのかもしれませんが、ご相談者の視点で書かれています。もちろん、お子さんを大事に思うのは当然です。でも、ほかの女の子8人にもそれぞれ親御さんがいて、それぞれきっと言い分があると思うのです。

 

昨春入学したとき、スタートはみんな同じだったはずです。そのときにはもう女の子のグループができていたのでしょうか。お子さんは3月生まれで体が小さくて、仲間に入れてもらえなかったのでしょうか。だから意地悪をされたのでしょうか……。

 

私は、見ていないのでそこは何とも言えません。ただ、女の子が何となく仲間からはずれるのは、距離感がうまくつかめない場合が多いように感じています。このお子さんの場合も、ずっと同じ教室にいる子どもたちとの距離を適度にとることができていない可能性があると思うのです。隣の教室にいる子とは仲よくできているのですから、教室という「小さな社会」の中で、そこのルールに従って友だちと関わることが苦手、ということも言えます。家で遊ぶのは、自分たちだけのルールですから、教室のルールよりはるかにゆるやかです。

 

担任の先生は、意地悪をされている場面を見たことがないという返事でした。確かに、意地悪の多くは、大人が見ていないところでなされます。ですからその点は、あるともないとも軽々しく言えません。けれども担任の先生は、もしかするともう少し違うことを言いたかったのではないかとも思いました。電話をかけてこられたお母さんの神経を逆なでするかもしれないと、口をつぐんだことがあるのかもしれない、と。

 

担任は、教室全体を見ていて、もちろん隅から隅までくまなく見ることはできないけれども、子ども同士の関係の雰囲気を見て取ります。「この子がこんなことをするのは、あの子が先ほど言ったあのことが関係しているのかな」とか「この子はさっきから、ずっとこんな感じであの子に接しているな」など、“この子”と“あの子”との間にある「距離」を見るのです。近すぎても遠すぎても適当ではありません。その「距離」には温度もあり、暖かい色であったり、冷たい色であったりもします。「距離感」というあいまいな言葉を使ったのもそのためです。

 

お子さんの場合はどうだと思われますか? ぜひ、学校に足を運んで、教室での様子や休み時間の遊び方をご自分の目で確認をされてはいかがでしょうか。それが一番確実だと思います。その上で、お母さんがご覧になった印象を担任に伝えて、担任にお願いすることがあればお願いしたり、友だちとのかかわりについて子どもとじっくり話したりするのです。「教室では、どんなことを考えているの?」とか「友だちとどんなことをしてみたいの?」などと聞くことも大切です。絵をほめてくれる友だちもいるのです。そうした点をもっと広げてみたいところですね。

 

子どもは「他人との適度な距離」を、親との距離から学ぶそうです。そう遠くない思春期も視野に入れて、「親子の距離」を考える機会ととらえてみてはいかがでしょうか。

 

 

早生まれが気になる方は、こちらの記事もご覧ください

早生まれは、小学校ではデメリット?

 

舟山先生のほかの記事はこちら

きいて 教えて 舟山先生!

 


 

 

 

★子どもの連れ去りに注意! 不審者の声かけパターン[2016/4/12]

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登下校中などに起こった子どもの連れ去り・誘拐のニュースを聞くと「うちの子は大丈夫かしら……」と心配になりますね。

悪質な不審者は、どのように声をかけてくるのでしょうか?

NPO法人 体験型安全教育支援機構 代表理事の清永奈穂さんにお話を伺いました。

 

●子どもが近づきたくなる言葉で誘う

 

清永 「子どもを連れ去る不審者の手口は、とても巧妙です。

子どもに対して『知らない人について行ってはダメだよ』と言うだけでは、防犯対策が不十分なのです。

 

まずは、不審者のおもな声かけのパターンを挙げていきますね。

 

■ちょい声がけ

「ちょっと、ちょっと!」

「ねぇ、ねぇ」

「○○ちゃん」(子どもの名前を事前に調べている場合もある)

→呼びかけられると子どもは思わず立ち止まり「なに?」と相手に近づいてしまいます。

 

■好きなもので関心を引く

「あっちにかわいい子猫がいたよ。一緒に見に行こう」

「おもしろいゲームがあるよ。家に来て一緒にやらない?」

「△△(子どもが好きなキャラクター)のオモチャをあげるよ」

「お菓子を買ってあげるよ」

→子どもの『見たい』『欲しい』という欲求を利用して誘います。

 

■親切心に呼びかける

「○○は、どこかな? 道に迷って、困っているんだ。連れて行ってくれない?」

「ボールを取ってくれないかな」

→子どもの「困っている人を助けたい」という気持ちにつけこみます。

 

■親切な人をよそおう

「雨がふっているから、車でおうちまで送って行ってあげるよ」

「重そうだからカバンを持ってあげる」

→不審者は見るからにあやしい人物とは限りません。いい人をよそおって近づいてくることもあります。

 

■自負心に呼びかける

「サッカーが上手だね。おじさんに教えて」

「アイドルみたいにかわいいね。写真のモデルになってくれないかな?」

→子どもをおだてていい気分にさせ、連れ出します。

 

■損得感情を利用する

「5分でいいから来て。1000円あげるから」

→おこづかいをあげると言い、ついて行かないと損をすると思わせます。

 

■お父さん、お母さんから頼まれたと言う

「僕はお父さんの友達だよ。一緒に遊ぼう」

「お母さんが交通事故にあったって! お父さんに頼まれたから、一緒に病院へ行こう」

→お母さん、お父さん、学校の先生など、子どもにとって影響力のある大切な人のことを出してきます。

 

■緊急事態をよそおう

「お父さんが倒れた! 今すぐ病院に行かないと大変なことになるよ! 早く車に乗って!」

→子どもの大切な人を出して焦らせ、「この人について行かなければ、大変だ」と思わせます。

 

■身分を偽って近づく

「警察だけど、聞きたいことがあるから車にのって」

「警察だ。きみのせいでおばあさんが事故にあったから来て」

→何もしていないのに声をかけ、「警察の人だから言うことを聞かなければ」と思わせます。

 

■恐怖心を与える

「言うことを聞かないと、ひどいめに合わせるぞ」

「さわぐな! 俺はナイフを持っているんだぞ」

→ナイフ、カッターなどの刃物を突きつけ抵抗できないようにおどします。

 

 

実に巧妙だと思いませんか。

これらの声かけのパターンを親御さんがまず知り、具体的な言葉でお子さんに注意を促してください。

 

例えば…

 

『あなたの周りには親切な人がたくさんいるんだよ。

でもね、ときどき、あなたに声をかけて遠くに連れていこうとする人もいるの。

連れていかれたら、パパやママに会えなくなってしまうんだよ。

 

だから、パパやママ以外の人から、お菓子をあげるよ、車で送ってあげるよって言われても、絶対について行かないと約束して。車に近づくのもダメだよ』

 

小さな子どもの場合、必要以上に怖がらせすぎると外に出るのが怖くなってしまうかもしれません。『あなたの周りには親切な人がたくさんいる』ことを前提に、どんなシーンでついて行ってはいけないかを具体的に伝えます。

 

また、『知らない人にはついて行ってはいけない』の“知らない人”とは、どういう人なのかをはっきりさせましょう。

近所であいさつする顔見知りの人であっても、家族以外の人にはついて行かないこと、友達の家に行く場合も親に伝えてから行くことをお子さんと約束してください」

 

次回は、子どもが不審者に声をかけられたときに身を守る方法についてお伝えします。

 

 

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★親野智可等の「今日から叱らないママ」第31回 [1/18]

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●やる気のない子などいない

 

「うちの子はやる気がなくて困る。どうしたらやる気が出るのか?」と嘆く声をよく耳にします。

 

・もっと勉強をがんばってもらいたい。なぜやる気が出ないのか?

・習い事を始めても、すぐにやめたいと言い出す。どうしたらやる気になるのか?

・決められたお手伝いが続かない。本当にやる気がない子で困る

 

多くの親が、勉強にしろ、習い事にしろ、お手伝いにしろ、わが子のやる気のなさを嘆いています。

 

でも、本当は、もともとやる気のない子など一人もいません。

 

小さい子どもを見てみてください。

常に活動的に動き回っていて、落ち着いて座っていることなどありません。

ちょっとでも興味を引くことがあれば、すぐに反応してアクションを起こします。

 

見たことがないものがあれば覗き込みますし、面白いものがあればさわろうとします。

出っ張ったものがあれば引っ張りますし、スイッチがあれば押そうとします。

 

 

●本人のやる気を大切に

 

こういうことは、すべてやる気の表れであり、子どもは本来「やる気」のかたまりなのです。

 

やる気がないように見えるとしたら、それはやりたくないことを無理矢理やらされているからです。

あるいは、親が望むことをしていないというだけで、親が「やる気がない」と決めつけて叱っているのです。

こういうことをしていると、子どもの本当の「やる気」がしぼんでいきます。

 

ですから、まずはその子のやる気を大切にしてあげてください。

興味を持ったものはやらせてあげて、それを大いにほめましょう。

さらには、それがもっと深められるように応援してあげてください。

 

 

●子どものやる気が親の価値観とは違うところにある

 

私の教え子で、夏休みに蝉の抜け殻を100個も集めた子がいました。

でも、親はそれをほめませんでした。

そして、「こんなことばかりしていて、計算ドリルも漢字の書き取りもやる気がなくて困ります」と言いました。

 

そうではなく、こういうときはぜひほめてあげて欲しいと思います。

 

子どものやる気が親の価値観とは違うところにあるのは当たり前のことです。

ですから、その子のやる気を認めてあげてください。

 

「こんなに集めるなんてすごいね。根性があるね」と言ってあげれば、子どもは自信がつきます。

「自分は根性があるんだ」とも思えます。

 

「どうしたらこんなに集められるの?」と聞いてあげれば、大喜びでそのコツを話してくれるかも知れません。

 

 

●さらに深められるように応援しよう

 

ほめるだけでなく、さらに次のような応援をしてあげてください。

親の応援があれば、もっともっと深めることができます。

 

・蝉のたくさんいるところに蝉取りに連れて行く

・蝉の図鑑を買ってあげる。あるいは図書館で借りる

・蝉やその抜け殻のことをネットで一緒に調べる

 

子どもに専用のノートを買ってあげて、観察したことや調べたことを絵や文章でかいてもらえば、それはもう1つの研究です。(ただし、無理強いは逆効果です)

 

このように、本人のやる気があることを応援したりほめたりしてあげることが大切です。

そうすれば、やる気に満ち溢れた子どもになります。

 


次回の記事はこちら
第32回 よい子の人生とは?
 
前回の記事はこちら

第30回 条件つきでない無条件の肯定が大事。それを子どもに伝えよう

 

他記事はこちら

親野智可等の「今日から叱らないママ」

 

 

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★年長&小1ママのここが気になる学校生活まとめ

入学前後の心配

 

 

 

入学式を目前に控えて、ワクワクすると同時に「うちの子、学校でうまくやっていけるかな?」と、ちょっぴり心配になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで、入学前に多くの親御さんから寄せられる心配事を取り上げた記事を以下にご紹介します。

 

入学後の不安や悩みについても取り上げていますので、ぜひチェックしてみてください。

 

(ママノート編集部)
 
 
〈学校生活〉
先生や友だちの話をきちんと聞けている?

給食、ちゃんと食べている?

友だち関係はうまくいっている?

なんだか子どもにストレスがたまっているみたい

先生とどうやってコミュニケーションをとればいい?

「学校に行きたくない」って言われたらどうする?

登下校の安全対策はどうする?

友だちにケガをさせてしまったら? 

 

〈行事〉
家庭訪問、どんな話をすればいい?

授業参観、どこをチェックする?

個人面談、何をいわれるのか心配……

保護者会、出席する? しない?

運動会、どうやったら速く走れる?

 

〈学習〉
宿題(勉強)を毎日きちんとやるようにするには?

読書感想文、どう書いたらいい?

勉強、やる気のある子にしたい

どうする? 自由研究、読書感想文

うちの子、算数が苦手みたい

水泳嫌いの子、克服するには?

 

〈家庭生活〉

忘れ物、どうしたら直る?

夏休み、どう過ごせばいい?

ゲームばかりしている子、やめさせるには?

片づけられる子にするには?

汚れた上履きをキレイにしたい

学校のプリント、どう整理すればいい?

 

〈健康〉

インフルエンザの予防とかかったときの対策は?

咳が出る時間帯で原因がわかる?

むし歯ができないようにするには?

 

〈ママの悩み〉

PTAって参加しなければいけないの?

ママ友とのつきあい方って?

どうする? 小1の壁

小1プロブレムって何?

 

★3世代の話題にいかが? 昭和〜平成の給食ストーリー その1[1/15]

イラスト/ゼリービーンズ

 

こんにちは。学校給食の現役管理栄養士&経験者のグループ、「おkayu」がつづるママノート版「給食室だより」です。今回は食器を通して見た給食の歴史について取り上げます。

 

●おいしさをコーディネートする食器

 

給食の歴史は古く、明治22年にさかのぼります。山形県鶴岡市で、困窮した児童に「おにぎり・焼き魚・漬物」を出したのが始まりと言われています。その後、さまざまな地域で独自の「給食」が施されましたが、全国的に今の給食の前身となる学校給食が普及し始まったのは戦後のことで、その歴史はまだ70年余りです。とはいえ、献立内容はもちろん給食室(使用機器)や食器などの変遷には目を見張るものがあります。

 

食器については昭和50年代以降、米飯給食が始まるのにともない各自治体で改善が検討されるようになりました。それまでは、ほとんどの学校でアルマイトの食器が使われていました。それに代わる素材として一時代を築いたのは、「メラミン樹脂」です。色気のないアルマイトに比べ、カラフルな姿は愛らしくもありました。

 

しかし、メラミン樹脂が活躍していた時期はそう長くはありませんでした。学校給食の食器は種類と数が多いこともあり、食器洗浄機を使用して洗います。洗浄後は熱風食器乾燥機に収納し、文字通り約100℃の熱風により乾燥されます。その際に樹脂が融け出し有害物質が発生するとの研究結果が一部で問題視され、ガラス陶器(コレール)や磁器食器が開発されていきました。

 

スプーンは、以前は「先割れスプーン」を使用する学校がほとんどで、まさに学校給食の代名詞といえる存在でした。スプーンとフォークの両方の役割を兼ねられるということでしたが、子どもには使いづらく、前屈みになって食べるなど、マナー的にも姿勢の問題からも好ましくないなど、さまざまな批判の声が聞かれるようになりました。

 

そのため、食器より遅れたものの、しだいに普通のスプーンとフォークに変わっていき、「はし」も使われるようになってきました。米飯給食が始まった当初は、はしは家庭から持参してもらったり、割りばしを煮沸消毒(!)して出したりしました。割りばしについては、使い捨てに異を唱える保護者もいて、「もったいない」の声は大きくなっていたように記憶しています。

 

現在、食器の種類は大椀、小椀、深皿、平皿、どんぶり、小皿、はし、フォーク、カレースプーン、デザートスプーン、ナイフとレパートリーが増えました。これらの食器を献立に応じて選択して提供するためには、学校やセンター内に保管庫を設置する必要があります。施設によってはそのスペースがないため、食器の種類を増やせないという学校や、やむをえず専用の保管庫ではなく戸棚などに収納しているため、衛生上の理由から使用する前日に毎回洗浄している学校もあります。

 

次回は、給食施設を通した給食の歴史を振り返ります。

 

 


関連記事はこちら

栄養士さんからの給食室だより

 

 

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☆『ママノートダイアリー2016』をプレゼント![締切:2/9]

ダイアリー2016

 

ママのための手帳「ママノート DIARY2016」が完成しました!手帳としての機能はもちろん、年長・小1ママがもつ「学校や家庭生活のお悩みアドバイス」や、「学校生活で必要なことチェックリスト」、「子どもがかかりやすい感染症の出席停止期間と通学の目安」「知っておきたいマナーあれこれ」など、ママのお役立ち情報が盛りだくさんの一冊です。

 

市販していないこのダイアリーを、年長のお子さんをお持ちの読者の皆さん5名様にプレゼントさせていただきます。(提供:ママノート編集部)

 

 

※応募受付は終了しました

 

 

応募締切)2月9日(火)

 

※発送をもって発表に代えさせてただきます

☆風邪を早く治すにはどうすればいいの?[1/14]

風邪2回目

 

子どもが風邪をひいてしまったら、症状が悪化しないように家庭でどのようなケアをすればいいのでしょうか? 細部小児科クリニック院長 細部千晴先生にお話を伺いました。

 

 

●熱があるときは体を温める? 冷やす?

 

細部  「まず、お子さんの手をさわってみてください。

手が冷たくて寒気を感じている(寒くてふるえている)ようであれば、上着を着せたり、くつ下をはかせたり、毛布や布団をかけたりして体を温めましょう。

 

体を保温することによって、だんだん寒気がおさまってきます。

お子さんの手が温かくなったら、薄着にします。汗をかいたら着替えさせましょう。

 

また、熱を下げるためには、おでこを冷やすよりも、太い血管が通っている『首のつけ寝』『わきの下』『足の付け根』を冷やすのが効果的です。

 

そして、熱が出ているときは体力を消耗してしまうため入浴は控えたほうがいいですが、熱があっても食事がまあまあとれ、元気があるときは入浴してかまいません」

 

 

●風邪を早く治すための食事は?

 

細部  「風邪をひいて食欲が落ちているときでも、体力が早く回復するように栄養をとりましょう。

 

主食をおかゆにすると、水分も一緒にとることができます。みそ汁や野菜スープ、ポタージュなどもおすすめです。

 

下痢をしている場合は、脂っこい肉、魚の料理、繊維質のいも類(さつまいもなど)、かぼちゃ、とうもろこし、海藻や豆などは避けたほうがいいでしょう。

 

また、嘔吐したり、高熱で食事がとれないときの水分補給には、水やお茶よりも、水分と合わせて電解質、糖分がとれる『経口補水液』がおすすめです(経口補水液はドラッグストア、薬局などで購入できます)。

 

一度にたくさん飲むのではなく、少しずつ水分補給するようにしてください」

 

 

●どんな症状があったら受診したほうがいい?

 

細部  「子どもの場合の“発熱”は、平熱より1℃程度高い体温を指します。

お子さんの様子を見て、次のような状態が見られれば受診をしてください。

 

・ぐったりしていて辛そう

・水分が充分とれなくて、おしっこの回数が少ない

・何回も吐く

・生後3か月になっていない(生後3か月前の赤ちゃんの発熱は、細菌感染症の可能性がある)

 

体温だけではなく、咳、鼻、おなかの具合、機嫌なども注意して見てあげることが大切です。

 

 

そして、風邪が治りかけているときに無理をして登校・登園をすると、こじらせてしまうこともあります。

 

・眠れている

・食欲まあまあ

・発熱なし

 

これらの3つ項目がいつもと同じ状態に戻ってから集団生活に戻してあげてください」

 

細部先生ありがとうございました。

水分や栄養をとり、充分に睡眠とって、いつも通りの元気な体に戻れるようにケアしてあげたいですね。

 
 
 

 

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★「スマホの動画・ゲーム」家庭ルールのポイントは?[1/8]

The boy has focused on electronic tablet

 

子どもにスマホで動画を観せたり、ゲームをさせたりする場合、家庭でどのようなルールを決めればいいのでしょうか?

一般社団法人 情報教育研究所の川合ちえみさんにお話をうかがいました。

 

 

●子ども1人でスマホを使わせるリスク

 

川合 「子どもはママのことが大好きです。ママとたくさんお話ししたい、一緒に遊びたいと思っています。

 

しかし、家事や仕事などで毎日忙しく、お子さんと遊ぶ時間がなかなかとれないママもいるのではないでしょうか。

 

現代は、スマホが便利な生活を送るために欠かせない道具になっています。

家事を早く済ませたいときなどに、テレビ番組やDVDを観せる感覚で、お子さんにスマホを渡してしまうことはないでしょうか。

 

スマホはテレビと違い、子どもが親のスマホを操作しているうちにオンラインで外部とつながって予期しない問題が起こることがあります。

 

実際にご相談いただいた例として……

・電話帳に登録してある番号に電話をしてしまった

・スマホに保存した画像をメールやSNSで送信してしまった

・子どもが勝手にオンラインゲームで課金をしていて、後から請求が来た

・リンクや広告画面をタップしてアダルトサイトを見てしまった

 

また、スマホで好きな動画が観られなかったり、ゲームを途中でやめさせたりすると、お子さんが怒り出すことはないでしょうか。

スマホで長時間1人遊びさせることには、依存のリスクもあるのです」

 

 

●スマホの家庭ルールの作り方

 

川合 「まずは、親御さん自身がスマホの使い方を見直してみてください。

 

例えば…

 

・急ぎではないSNSやメールの返信をまとめてする

親がスマホを操作していれば、子どもから『見せて』とねだられやすくなります。

なかなか難しいかもしれませんが、急ぎではない返信はお子さんが園や学校に行っているときにする、夕食後などにまとめてするなど、返信のタイミングを決めてもいいですね。

 

・スマホで動画を観るときは親子一緒に

スマホは、家事をしている間に子どもにテレビを観させるのと違い、周りから今どんな画面を観ているのか、どんな操作をしているのかわかりません。

子どもひとりで使わせるのではなく、親子で一緒に動画を観たり、ゲームをするときは隣に座って見守ったりしてください。

 

そして、小さなお子さんには、スマホを使う『時間』『場所』『使ってはいけないとき』など、ルールを絞って伝えるのもポイントです。

 

例えば…

・時間 → 1日30分まで

・場所 → 家、電車の中

・使ってはいけないとき → 園や学校に行く前、食事をするとき

 

家庭によって考え方が様々なので、親子で相談してスマホのルール作りができるといいですね」

 

川合さん、ありがとうございました。

親子の会話の時間も大切にしながら、スマホと上手に付き合っていきたいですね。

☆「風邪をひきにくい子」にさせる方法とは?[1/13]

SONY DSC

 

子どもが風邪をひいたり、風邪が長引いたりしないようにするには、家庭でどんなことに気をつければいいのでしょうか? 細部(ほそべ)小児科クリニック院長 細部千晴先生にお話を伺いました。

 

 

●毎日の体調チェックで風邪を予防

 

細部  「まず、お母さんにお願いしたいのは、毎日お子さんの顔色を見たり会話をしたりする中で、体調の変化を見逃さないようにすることです。

 

小さなお子さんの場合、不調を感じていてもうまく言葉で伝えられないことがあります。

 

だから、『今日は、元気がないな』『いつもより食欲がないみたいだな』などというお母さんのちょっとした気づきがとても大切なのです。

 

例えば、子どもに便の状態を聞くことで、早めに不調のサインに気づくことができます。

“便は健康のバロメーター”といわれているんですよ。

 

子どもに『スルッと出るバナナみたいなのがいいウンチだよ。いつもと違ったらママに教えてね』と伝えておきましょう。

 

朝、便がゆるくて『おなかの風邪のひきはじめ?』と思ったら、冷たいアイスのおやつはやめておこう、夕食は脂っこいメニューではなく消化のいいものにしよう、など、すぐに対策が立てられますね。

 

風邪のひきはじめのサインに気づいて早めにケアをすれば、症状を悪化させずにすみます」

 

 

●良質な睡眠をとって風邪をひきにくい体に

 

細部  「風邪をひきやすくなる原因には、生活習慣が関わっていいます。

基本的なことですが“早寝・早起き・朝ごはん”、そして“朝ウンチ”を習慣化してください。

風邪に負けない体をつくるために欠かせないのが、良質な睡眠をとることです。

規則正しい生活をして充分な睡眠をとることで免疫力が高まります。

 

お子さんは、毎朝すっきりと目覚めていますか?

起こしてもグズグズ言うようであれば、よい睡眠がとれていないのかもしれません。

 

大人に合わせた生活スタイルを送ると、就寝時刻が遅くなりがちです。

例えば、観たいテレビ番組は録画する、寝る数時間前から部屋の照明の明るさを落とす、ベッドに入ったら絵本の読み聞かせをするなど、お子さんが眠りに入りやすい工夫をするのもいいですね」

 

次回に続きます。

 
 
 

 

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