- トップページ >
- 学校・まなび >
- 脚が速くなるコツをマスターしよう![9/9]
学校・まなび
小学1年生 2014年9月9日の記事
脚が速くなるコツをマスターしよう![9/9]
〈運動会、かけっこが速くなるには? 2〉 スタートダッシュが差をつけるカギ
前回は速く走れる靴について、「スポーツひろば」の西薗一也さんからご意見をうかがいました。今回は、速く走れるようになるためのコツを教えていただきます。
●スタートはひざを曲げ、力を抜いて構える
すぐに実践できそうな、早く走るためのコツを教えてください。
西薗 「何と言っても重要なのがスタートです。最近は、同じくらいの速さの子をそろえたグループで競走することが多いので、スタートダッシュでいかに差がつけられるかがカギになります。
ひざは曲げて、手は前方にたらすようにして、体の力を抜いた状態で構えます。ドン!の合図で、後ろ側の足を蹴ってスタートしましょう。
スタートの構えの姿勢。膝を曲げ、手を前に下げてリラックスした状態に。
園や学校で子どもたちの走りを見ていると、スタートのとき“用意!”と言われたとたんに、肩に力が入ってしまう子が多いですね。
これはすべての運動に共通して言えるのですが、体に力が入った状態だと、瞬時に体を動かすことができないんです。サッカーのゴールキーパーも、バレーボールでボールを受けるときもどんなスポーツでも膝を曲げていますよね? あれはすぐに反応して動けるように、力を抜いているんです。
かけっこの場合も、膝を曲げて待機していれば、ドン!の合図の瞬間に、素早く体に力が入るようになります。それだけで速さは格段に違ってくるんですよ。
●走り方は、太ももを上げて下に落とすように
走り方はどのようにすればいいのですか?
西薗「走り方のポイントは、太ももを高く上げ、真下に落とすようすること。着地のときには、足の土踏まずより前をしっかり地面につけてから蹴り上げます。
○正しい脚の動かし方。太ももを高く上げて、真下に落とす。
×スピードがない子は脚を後ろのほうに蹴るようにして走っていることが多い。
スピードがない子を見ていると、姿勢が前に倒れ、足を後ろのほうに蹴り出しているフォームになる傾向があります。これでは前への推進力が足りず、どんどんスピードが落ちてしまいます。
腕はひじを曲げ、『小さく前へ習え』をした状態で、前後に振ります。体に力が入ると腕や脚など体の動く範囲が狭くなり、動きが小さくなるため、スピードが出にくくなります。
走っているときに肩に力が入りやすい子は、両手に生卵を握っているイメージで。ぎゅっと握ったらつぶれるけど、手を開くと落ちてしまうので、軽く握るくらいという感じ。こうすると、体に無駄な力が入らなくなります」
走るのに自信がない子ほど、力みすぎてしまうものですよね。まずはリラックスすることを覚えると、それだけでもだいぶ違ってくるのかもしれません。西薗さん、ありがとうございました。
次回は、教え方のポイントについてうかがいます。
プロフィール
スポーツひろば運営責任者。
日本体育大学で学校体育を中心に、さまざまなスポーツの指導法・レクリェーション・スポーツ理論などを学ぶ。
現在は、東京・世田谷区に運動教室「スポーツひろば」を開設。
幼児から小学生を対象にした体育の個別指導や発達障害児のための運動指導などを行なっている。
スポーツひろば 千歳烏山運動教室 HP http://www.sports-hiroba.com/