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生活・しつけ
小学1年生 2014年1月24日の記事
★朝・日中・夜…咳の出る時間帯で原因がわかる!?
《子どもの咳・後編》 朝方に出る咳は痰を出そうとする咳、日中ずっと出ている咳は気管支炎を疑います。
子どもの長引く咳が気になって医師の診断を受けるとき、どのようなことに気をつければいいのでしょうか。
東京都立小児総合医療センター 呼吸器科医長・宮川知士先生にお話を伺いました。
●子どもの長引く咳は、まず感染症を疑う
咳には、どのような種類があるのでしょうか?
宮川 「乾いた感じの咳、痰がからんだ湿った咳などがあり、さまざまな原因が考えられます。一般的に、カゼによる咳は治りかけに出ることが多く、3~4日、または1週間続くケースも見られます。
また、気管支炎、肺炎(※)など、下気道に問題があれば治るまでに数週間~1か月以上かかることもあります。
※気管支炎や肺炎は、最初は乾いた咳が出て、次第に痰の出る湿った咳へと変わって回復していくケースが多く見られます。
子どもの長引く咳が気になるようであれば、呼吸器専門の医師に相談しましょう。
診察を受けるとき、子どもの咳の状態、何がきっかけで起こったか、どれぐらい続いているか、どんなときに起こるかなどを伝えてください。
その上で、胸部の聴診のほか、必要に応じて血液、X線、内視鏡などの検査を行なって診断をします。
また、子どもの咳の原因として第一に疑うのが、ウイルスや細菌などに感染することによって起こる “感染症” です。放っておくと症状が悪化することがあり、注意が必要です。
感染症としては説明がつかない場合には、アレルギー症状が関係しているのか… など、さまざまな原因を考えていきます」
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●朝に咳が出やすいのはなぜ?
咳の出るタイミングも診断の目安のひとつになるのでしょうか?
宮川 「はい。咳の起こる時間帯も問診します。いくつかのケースをご紹介しますね。
■起床後だけ咳が出る場合は…
日中、深い呼吸をしているときは痰を出すことができますが、就寝中は呼吸が浅くなり痰が溜まりやすくなります。そのため、明け方の眠りが浅いとき、起床後に動いたときなどに深く呼吸をすると、痰を出そうと咳が出るのです。
また、気管支喘息とアレルギー性鼻炎を持っている場合は、明け方に喘鳴(ぜいぜいする)や、咳が出ることがあります(冬の寒い時期、花粉症の時期に多い)。
■日中、ずっと咳が続いている場合は…
日中、ずっと咳が出ている場合は、気管支炎を疑います。
1分あたりの呼吸回数は、一般的に大人は約15回、新生児は約30回といわれます。
つまり、大人と比べて子どもの呼吸の回数はものすごく多いということです。空気の出入りが多いぶん刺激を受ける回数も増えるため、気管支に炎症があると咳込みます。
■日中だけ咳が出て、夜になると咳が止まる場合は…
心因性の咳の可能性がありますので、気になる場合は受診をしてください。
■いつでも常に咳が続く場合は…
数か月咳が続く場合は、百日咳を疑います。親が百日咳になって、子どもに移してしまうことも。夜中に呼吸が苦しくなるほど症状が悪化することもあります。
■就寝中に出る咳は…
布団に入り、身体が温まったときに出る咳の場合は、鼻炎、またはカゼによるものだと考えられます。
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●手洗い・うがいを家族みんなで習慣に!
カゼが流行するシーズンですが、感染症を防ぎ、のどを守るために何をすればいいでしょうか?
宮川 「ウイルスや細菌は、呼吸によってすぐ肺に入ってくるのものではありません。多くが鼻、のどなどにくっついてから体内に侵入します。
基本的なことですが、帰宅後の手洗い・うがいがとても大切です。
親子で習慣にして、ウイルス・細菌を減らしましょう。また、外出先から帰ってきて鼻水が出ていれば鼻をかんでもいいですね。
また、咳が出てつらい場合は、あめ玉をなめてのどを保護してもいいでしょう。虫歯になりにくい、糖分が少なめのものを選んでください。
喘息があり、冷たい空気を吸い込んで喘鳴(ぜいぜいする)や咳をしてしまう子には、マスクをすることをおすすめしています」
宮川先生、ありがとうございました。
感染症を防ぎ、のどを守るための基本は、やっぱり手洗い&うがい!
忘れずに家族で習慣にしていきたいですね。
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