細部千晴
細部小児科クリニック院長。
日本小児科学会小児科専門医。子どもの心の相談医。
地域医療と子育て支援に力を入れ、乳児健診・予防接種・育児相談以外に思春期外来を設けている。
著書に『イラスト・マンガで育児の悩みをラクにするBOOK』(成美堂出版)、監修本に『この1冊で安心 はじめての育児辞典』(朝日新聞出版)がある。
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生活・しつけ
年長 2016年1月14日の記事
子どもが風邪をひいてしまったら、症状が悪化しないように家庭でどのようなケアをすればいいのでしょうか? 細部小児科クリニック院長 細部千晴先生にお話を伺いました。
●熱があるときは体を温める? 冷やす?
細部 「まず、お子さんの手をさわってみてください。
手が冷たくて寒気を感じている(寒くてふるえている)ようであれば、上着を着せたり、くつ下をはかせたり、毛布や布団をかけたりして体を温めましょう。
体を保温することによって、だんだん寒気がおさまってきます。
お子さんの手が温かくなったら、薄着にします。汗をかいたら着替えさせましょう。
また、熱を下げるためには、おでこを冷やすよりも、太い血管が通っている『首のつけ寝』『わきの下』『足の付け根』を冷やすのが効果的です。
そして、熱が出ているときは体力を消耗してしまうため入浴は控えたほうがいいですが、熱があっても食事がまあまあとれ、元気があるときは入浴してかまいません」
●風邪を早く治すための食事は?
細部 「風邪をひいて食欲が落ちているときでも、体力が早く回復するように栄養をとりましょう。
主食をおかゆにすると、水分も一緒にとることができます。みそ汁や野菜スープ、ポタージュなどもおすすめです。
下痢をしている場合は、脂っこい肉、魚の料理、繊維質のいも類(さつまいもなど)、かぼちゃ、とうもろこし、海藻や豆などは避けたほうがいいでしょう。
また、嘔吐したり、高熱で食事がとれないときの水分補給には、水やお茶よりも、水分と合わせて電解質、糖分がとれる『経口補水液』がおすすめです(経口補水液はドラッグストア、薬局などで購入できます)。
一度にたくさん飲むのではなく、少しずつ水分補給するようにしてください」
●どんな症状があったら受診したほうがいい?
細部 「子どもの場合の“発熱”は、平熱より1℃程度高い体温を指します。
お子さんの様子を見て、次のような状態が見られれば受診をしてください。
・ぐったりしていて辛そう
・水分が充分とれなくて、おしっこの回数が少ない
・何回も吐く
・生後3か月になっていない(生後3か月前の赤ちゃんの発熱は、細菌感染症の可能性がある)
体温だけではなく、咳、鼻、おなかの具合、機嫌なども注意して見てあげることが大切です。
そして、風邪が治りかけているときに無理をして登校・登園をすると、こじらせてしまうこともあります。
・眠れている
・食欲まあまあ
・発熱なし
これらの3つ項目がいつもと同じ状態に戻ってから集団生活に戻してあげてください」
細部先生ありがとうございました。
水分や栄養をとり、充分に睡眠とって、いつも通りの元気な体に戻れるようにケアしてあげたいですね。
細部千晴
細部小児科クリニック院長。
日本小児科学会小児科専門医。子どもの心の相談医。
地域医療と子育て支援に力を入れ、乳児健診・予防接種・育児相談以外に思春期外来を設けている。
著書に『イラスト・マンガで育児の悩みをラクにするBOOK』(成美堂出版)、監修本に『この1冊で安心 はじめての育児辞典』(朝日新聞出版)がある。
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