東ちひろ
幼稚園・小学校教員、中学校相談員、教育委員会勤務 (教育相談総括指導員)の経験を経て、「一般社団法人子育て心理学協会」を設立。心理学とコーチングの知識を活かし、子育てに関する電話相談や講演などを行っている。プライベートでは二児の母でもある。
著書:『男の子をぐんぐん伸ばす!お母さんのコーチング術』(メイツ出版)、『子どもが伸びる魔法のコーチング』(学陽書房)、『スペシャリスト直伝!教室で使える! ほめ方・しかり方の極意』(明治図書出版)など。
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生活・しつけ
年長 2016年2月26日の記事
●楽しいゲームは、なかなか止められない
ポータブルゲームやテレビゲーム(以下ゲーム)は、数秒に1回「やった~」「お~」とワクワクした気持ちにさせてくれるので、多くの子どもは虜になります。
では、どうしてゲームのやりすぎが困るのでしょうか?
それは、宿題など他にしなければいけないことがあるのに、自制心がもてないまま長時間やり続けるからです。就寝時刻が遅くなって、睡眠不足になることもあります。
仮に、ゲーム時間を1日30分と約束しても、ステージが上がってきたり、友達と競うようになったりすると、熱中して途中で止めることができなくなります。
今回は、子どもがゲームの時間の約束を守れるようになる3つの方法をお伝えします。
【1】約束を守るように強制しない
多くの親は、「ゲーム機を買ったときの約束(制限時間を守る)が守れないなら、実力行使でゲーム機を取り上げよう」と考えます。
しかし、それは踏みとどまったほうがよいです。
この先、子どもはゲーム機だけではなく、スマホやパソコンも使うようになります。これらの道具を少しずつ自分で使いこなせるようにする必要があるのです。
子どもの好きなことを無理に禁止してしまうと、不満がふくらんで親の言うことに耳をふさぐようになります。
例えば、宿題があるのに子どもがゲームをやり続けていたら、次のように声をかけてみましょう。
「キリの良いところはどこなの? キリになったら続きは明日にして、宿題をはじめようか」
「宿題が終わったら、ゲームをやってもいいよ」
全面禁止ではなく、「○○の場面がきたら止めよう」「○○した後にゲームをやろう」など、どんな使い方をするといいのかを提案するのです。
【2】約束の時間の少し前に声かけをする
例えば、ゲーム機を買うときに「時間は1日30分だよ」と約束したとしても、最初は守れるでしょうが、だんだん守れなくなります。
子どもは30分を過ぎた段階で「そろそろやめなくてはいけない」と思っているはずです。
しかし「もうちょっと」「もう少しだけ」と続けてしまうのです。
約束の時間ピッタリの30分で終了させるのではなく、5分から10分はオーバーするかもしれないと思い、許容範囲を少し広げておいたほうがよいでしょう。
さすがに1時間を過ぎると、約束の2倍以上の時間ですから「明日の分までやっちゃうと明日はできなくなるね。ここのところでやめとこうか」と注意します。
そして、約束の時間の5分前に「そろそろ30分がくるからね」と声をかけ、「30分たったよ」とか「もう30分を過ぎているよ」と、気づかせるように言います。
それでも終わらないときには、「寝るのがおそくなってしまうから、ここで止めてこうよ」などと子どもの体を気づかう言葉をかけてみましょう。
【3】約束を守れたらほめて認め、できたことをいっぱい喜ぶ
約束の時間を守ってゲームを止められたら「すごい。明日もこの調子で時間を守ってゲームやろう!」とほめたり、「次のステージがクリアできたら、ママにも教えてね」というゲームに関する会話を楽しむことができるとよいです。
また、ゲームの時間を守って、やらなければいけない宿題もできたら、いっぱいほめましょう。「すごいね。ゲームもできて、宿題もバッチリ。すばらしい」「さすが! かっこいい」と一緒に喜びましょう。
子どもは約束を守れたことの達成感を味わえ、だんだん自制心をもってゲームと付き合えるようになります。
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幼稚園・小学校教員、中学校相談員、教育委員会勤務 (教育相談総括指導員)の経験を経て、「一般社団法人子育て心理学協会」を設立。心理学とコーチングの知識を活かし、子育てに関する電話相談や講演などを行っている。プライベートでは二児の母でもある。
著書:『男の子をぐんぐん伸ばす!お母さんのコーチング術』(メイツ出版)、『子どもが伸びる魔法のコーチング』(学陽書房)、『スペシャリスト直伝!教室で使える! ほめ方・しかり方の極意』(明治図書出版)など。
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