東ちひろ
幼稚園・小学校教員、中学校相談員、教育委員会勤務 (教育相談総括指導員)の経験を経て、「一般社団法人子育て心理学協会」を設立。心理学とコーチングの知識を活かし、子育てに関する電話相談や講演などを行っている。プライベートでは二児の母でもある。
著書:『男の子をぐんぐん伸ばす!お母さんのコーチング術』(メイツ出版)、『子どもが伸びる魔法のコーチング』(学陽書房)、『スペシャリスト直伝!教室で使える! ほめ方・しかり方の極意』(明治図書出版)など。
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生活・しつけ
年長 2015年12月25日の記事
●子どもの善悪の判断力をつけるには
小さな子どもは、悪気がなく、してはいけないことをしたり、人を傷つける言葉を使ってしまったりすることがあります。
しかし、親御さんは、お子さんに物事の善悪を判断して行動できるようになって欲しいと思われるのではないでしょうか。
社会的に「してもいいこと」「してはいけないこと」の善悪の判断基準は、法律などをもとに決められています。
しかし、幼い子どもは行動範囲が狭いため、親や兄弟姉妹、友達などとコミュニケーションをとる中で、「してもいいこと」「してはいけないこと」を判断していきます。
ということは、子どもの善悪の判断力は、親などの身内の考え方、習慣などが大きく影響するのです。
中でも、いちばん影響力があるのが、お母さんです。
では、物事の善悪が判断できる子になるポイントを3つ、お伝えします。
【1】叱らなければいけないシーンは2つ
子どもの行動が気になり、あれこれ注意したくなることはありませんか。
例えば、走り回っていると、転ぶのではないか、置いてある物を倒すのではないか、壊すのではないか……などと心配になりますね。
また、食事中は、食べ物で遊ぶのではないか、残すのではないか、などいろいろ気になることをあげればきりがありません。
そういったとき、
「走ったら人に迷惑がかかるからいけないことだよ」
「食べ物を残してはいけないよ」
などと、「いけないこと」を教えます。
しかし、気になるからといって、やること全てを注意していると、子どもは親の話を聞かなくなります。
子どもを叱るのは、次の2つのシーンだけで構いません。
・自分や誰かの命の危険があるとき
・誰かに大きな迷惑がかかるとき(かかったとき)
この2つのことは、やってはいけない悪いこととして伝えなければいけません。
【2】「悪い子」と否定せずに「悪いこと」を具体的に伝える
悪いことを注意しているのに、お子さんがきちんと聞いてくれないことはありませんか。
これは、お子さんが「聞きたくない」という気持ちになっているからです。
これは、悪いことを教えると同時に、「あなたが悪い子だ」というメッセージが伝わっているからです。
例えば、次のような言葉です。
「あなたって悪い子だね」
「あなたはなんていけないことするの」
この言い方は、その子の人格を否定していることになり、親子の信頼関係が崩れます。
子どもが悪いのではなく、何かの事情で悪いことをしてしまったととらえてあげるべきです。
お子さんが善悪の判断ができるようになるには、自己肯定感を高める「ココロ貯金」をすることが大切です。お母さんから見捨てた言い方、突き放した言い方をされては、ココロ貯金が減ってしまいます。
「○○しないようにしようね。△△ちゃんが困ってしまうんだよ」
などというように、行為を具体的に注意するとよいでしょう。
【3】いけない理由を、「ママだったら」で説明する
子どもは、悪いことをしていても、なかなか自分では気づけないものです。
そんなとき、近くにいて、お子さんをいちばん大事に思っているお母さんの考えが大きく影響します。
お子さんのしたことを「ママだったら、悲しいなあ」「ママだったら、泣いちゃうかもしれない」などと伝えます。
大好きなママの話は、お子さんがスポンジのように吸収していくに違いありません。
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東ちひろ
幼稚園・小学校教員、中学校相談員、教育委員会勤務 (教育相談総括指導員)の経験を経て、「一般社団法人子育て心理学協会」を設立。心理学とコーチングの知識を活かし、子育てに関する電話相談や講演などを行っている。プライベートでは二児の母でもある。
著書:『男の子をぐんぐん伸ばす!お母さんのコーチング術』(メイツ出版)、『子どもが伸びる魔法のコーチング』(学陽書房)、『スペシャリスト直伝!教室で使える! ほめ方・しかり方の極意』(明治図書出版)など。
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