山口淳子
心理カウンセラー。マナーコンサルタント。J’s Room代表。恋愛・婚活・結婚・子育てなど、自らの体験をもとに心に沿ったカウンセリングを行う。現在では、学習塾の専任学習アドバイザー、都内子育てサロンにて子育てセミナーも開催。
また、元国際線CAの経験を活かし、企業のビジネスマナー講師、就活セミナー講師としても活躍中。APECなど国際会議における海外要人の接遇を担当、各国大使館の仕事も多数こなす。プライベートでは、高3、中2、中1の3人の娘の母でもある。
HP:『J’s Room』
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生活・しつけ
年長 2016年2月10日の記事
子どもを信頼し、自律を促すにはどうすればいいのでしょうか?
前回に続き、心理カウンセラーで小中学生対象の学習塾の学習アドバイザー、プライベートでは3人の娘さんの母でもある山口淳子さんにお話を伺いました。
●子どもには“やる気”のエネルギーがある
山口 「私は、小中学生の子どもたちに学習指導のアドバイザーをしています。
子どもたちの話を聞くと、みんな心の中に“やる気”のエネルギーを持っています。
しかし、物事に対して『なぜこれをしなければいけないのか?』を自分で見出すことができない子、周りの誘惑(好きなゲームやテレビなど)に負けて学習に集中できない子もいて、やる気のエネルギーをうまく使えないケースもあります。
そのような子の多くと面談することがありますが、小さい頃から親の指示通り動いてきたために考える力が育つのに時間がかかり、大人からの指示がないと動けなくなっているような気がします。
そうならないためには、前回お伝えしたように、小学校入学前は『思考力を養い、達成感を味わうことの気持ちよさを学ぶ大切な時期』と捉えて、親子で取り組むことが大事なのです」
●「子どもの評価」が「ママの評価」ではない
山口 「幼稚園年長から小学校低学年の子どもは、自我が芽生えるときです。
『失敗してはいけない』『間違ってはいけない』と思って何でも手助けしてしまうのではなく、少しずつ、子どもを信頼して任せてみませんか?
『失敗しても大丈夫だよ。周りの大人がこうやって助けてくれるよ』と伝えると、安心感、学校への信頼感、伝える力も養われます。
安心、信頼、伝える力があれば、失敗をした時も、冷静に立ち止まって、次に何をすればいいか考えられ、自律へのステップが踏み出せます。
とはいえ、責任感の強い親御さんに良く見られがちなこととして、子どもに全て任せるのが怖くなってつい手伝ってしまったり、口を出す事が多くなってしまったりしてしまうようです。
もしかして、心の中では『子どもの評価=ママの評価』と思い込んでいるのかもしれません。でも、それは違います。子どもの自律のためには、失敗を経験させたほうがいいのです。
失敗をして、くやしい、イヤな思いするからこそ、それを克服したときに味わう達成感を学ぶことができるのではないでしょうか。
お母さんもがんばり過ぎずに、肩の力をぬいてみましょう。
子どもと一緒に失敗しながら一歩一歩進んでいけばいいのです。子育ては、ずっとその繰り返しです」
●わが子と他の子を比べなくていい
山口 「お子さんが2~3歳の頃を思い出してください。
公園に遊びに行って、お子さんがお母さんから離れていくとき、何回もふりかえって『お母さんが近くにいるかな』『自分のことを見ていてくれているかな』と確認しますよね。
これを“安全基地活動”といいます。
子どもにとって親は“安全基地”であり、ママが見守ってくれているという安心感があれば、一歩一歩確実に自律していけるのです。
子どもに早期教育をする家庭もあり、同い年のお子さんの成長も気になると思います。でも、わが子と他の子を比べる必要はありません。『人は人、うちはうち』と考えればいいと思います。
文字を書ける、計算ができる、という結果よりも、算数、国語などが身近な生活に密着していると感じることが今後の学習能力を高めることにつながります。
例えば、散歩しているときにお店の看板を読むことで文字を覚えたり、買い物で数字や計算に興味を持ったりします。机上の学びより、生活体験が強い力となる時期です。
今、気になることがあっても、小学校に入って成長していくうちにいくらでも軌道修正できます。
それよりも、お子さんの成長を見守り、信頼してあげてください」
子どもが自分で考えて行動できるようになるためには、失敗を怖がらずに“任せる”勇気も必要なのですね。
山口さん、ありがとうございました。
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心理カウンセラー。マナーコンサルタント。J’s Room代表。恋愛・婚活・結婚・子育てなど、自らの体験をもとに心に沿ったカウンセリングを行う。現在では、学習塾の専任学習アドバイザー、都内子育てサロンにて子育てセミナーも開催。
また、元国際線CAの経験を活かし、企業のビジネスマナー講師、就活セミナー講師としても活躍中。APECなど国際会議における海外要人の接遇を担当、各国大使館の仕事も多数こなす。プライベートでは、高3、中2、中1の3人の娘の母でもある。
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