勉強大好き&学力アップ「親野智可等のママゼミ」第28回 [12/1]

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●とてもよくある小学生の物語

 

「むかし、むかし、あるところに」……

ではなく、「今の、今の、現代に」とある男の子がおりまして、その子は宿題への取りかかりが遅い子です。

 

宿題を目の前にしながら、一時間でも二時間でも平気でグズグズしています。

それで、お母さんは毎日イライラしています。

 

ある夜のこと、お母さんは「宿題やっておきなさいよ」と言い残して、近所の会合に出かけました。

約二時間後に帰ってきたときも、お母さんが家を出たときとまったく同じ状態で、その子は一問もやらないままグズグズしていました。

 

二時間もの間まったく無為に過ごしてしまったわが子を見て、お母さんは絶望的な気持ちになりました。

 

でも、会合の疲れもあってか怒る気力もなかったそうです。お母さんの頭の中はもう真っ白で、考える力もありません。

 

 

●お母さんのちょっとしたアイデアが子どもを救った

 

ところが、次の瞬間、お母さんの中にあるアイデアが浮かびました。

そして、紙に簡単な問題を書いたのです。3+2 8+4 5×3 などの単純な計算問題を五問です。

 

そして、「こういうの、できるかな?」と言ってみました。

 

すると、男の子は「簡単じゃん」と言ってうれしそうにやり始め、あっという間にやり終わりました。

 

おかあさんは、「すごいねえ!」とほめながら花丸を5つつけて100点と書きました。

 

そして、「ついでに宿題もやっちゃおう」と言ってみました。すると、男の子はそれまでグズグズしていたのがウソのように猛然とやり始め、あっという間に宿題をやり終わりました。

 

お母さんはびっくりしましたが、また大いにほめてあげました。そして、「これはいい」と直感しました。

 

それからというもの、お母さんは毎日ウォーミングアップ用に簡単な計算問題を作ってあげているそうです。

 

めでたし、めでたし。

 

 

●ちょっとした達成感でやる気スイッチを入れる

 

実は、この方法は脳科学的にも理にかなっているようです。

 

たとえ簡単な計算問題でも、やり終えて100点をもらい、ほめられるとうれしいものです。

それによって、ちょっとした達成感を味わえます。

 

すると脳の中の線条体という部位が活性化するそうです。そして、この線条体という部位が人間のやる気とか意欲といったものに大きく関わっているそうです。

 

ということで、なかなか取りかかれない子に対して、ガミガミ叱ってばかりいるのではなく、その子に応じたウォーミングアップを用意してあげるといいと思います。

 

やる気スイッチが入って、いわゆるエンジンがかかった状態にしてあげることが大切です。

 

☆[入学準備]身につけたいこと必要度別チェック・家庭生活編

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入学までに身につけておきたいチェックリストの第2回目。今回は、家庭内での生活習慣でどんなことがどこまできていればいいか、現役小学校教諭の舟山由美子先生に引き続きうかがいます。

 

必要度A…入学前までに身につけておきたいこと 

必要度B…できれば身につけておきたいこと 

必要度C…入学後で間に合うこと

 

 

項目名をクリックすると、内容説明やアドバイスがご覧いただけます。

 

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◆必要度A◆

早寝・早起きができる

朝ごはんを決まった時間内に食べ終わる

朝トイレに行く習慣をつける

家の鍵を開けられる

 

◆必要度B◆

必要な持ち物をそろえられる(管理できる)

傘をさして安全に歩ける

 

★学校生活編はこちら

★コミュニケーション&学習編はこちら

 

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【A】早寝・早起きができる

 

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早寝・早起きというよりも、朝すっきり目がさめるかどうかを重視してください。

 

たまに寝不足で朝ぼんやりしていたり、机に突っ伏してぐったりしていたりする子がいます。聞くと、夜10時ごろまで、家の人と起きているとのこと。

 

入学直後は特に、子どもはとても神経を張りつめて生活しています。午後8時くらいには布団に入るようにしてほしいと思います。

 

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 ★「早寝・早起き」はできていますか?

 

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【A】朝ごはんを決まった時間内に食べ終わる

 

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給食は、どの学校も20分ほどで食べ終えるようなタイムスケジュールになっています。たとえ好き嫌いがなくても、食べるのがゆっくりだと、給食の時間が終わっても、お皿にまだ残っていることになり、食べ終えていないことになります。

 

これは私の個人的な見解ですが、食べるのに時間がかかってしまうのは、一 人っ子など、家庭ではその子のペースに合わせて食事をしている場合に多いようです。

 

食事は「習慣」でもあるので、好き嫌いがない、しっかりかむ、箸づかいなどのほかに、朝食を決まった時間内で食べるようにするだけで、給食も時間通りに食べられるようになると思います。

 

そして、夕食は家族でしっかり時間をかけて食べる、などメリハリをつけると、食事に対する感覚も育てられるのではないでしょ うか。

 

もう一つ、食事に関わることで大事なのは、時間を逆算して行動できるということです。例えば学校に午後8時に着くには、家をその20分前に出る必要がある。

 

その前にトイレに行ったり、 歯を磨いたりするとしたら、朝ごはんは、○時□分までに食べ終わっておく必要がある……ということを、画用紙などに、時計の絵とともに書いておいて貼って おくといいでしょう。「時計」の学習にもなり、逆算の考え方も身につきます。

 

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 ★朝の準備を習慣化しましょう

 

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【A】朝トイレに行く習慣をつける

 

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ト イレの習慣は食事とセットです。大人でも、出るものが出ないと集中できませんよね。困るのは、授業時間にトイレに行きたくなることです。子どもはなかなか 言い出せません。入学直後、ある子が泣いているので、「どうしたの?」と聞くと、「うんちしたい…」ということがありました。「これからは、できるだけ朝 にうんちしてこようね」と言ったら、毎朝、うんちしてきたことを報告してくれるようになりました。

 

もう一つの問題は、朝にうんちをしていないと給食を食べた後にしたくなることです。給食は前述の通り20分しかありませんし、その後、片付けをしたり、学 校によっては掃除の時間になったりします。ゆっくりトイレに行く時間がないので、子どもは気が気ではないのです。朝トイレに行く習慣はとても大事です。

 

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【A】家の鍵を開けられる

 

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両親が共働きなどで、万が一の場合に家の鍵を開ける必要があるかもしれない場合は、自分で開けられるようにしておいたほうがいいでしょう。

 

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【B】必要な持ち物をそろえられる(管理できる)

あ まり多くの物があると管理しにくいので、たとえばふで箱ならば、いつも決まった数(鉛筆5本、赤鉛筆1本、消しゴム1個)が同じ場所にあるようにするとい いですね。教室では、机の中の道具箱に入れる物の配置もそろえるなどして、物を管理することを指導していきます。体操着袋なども同様です。

 

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【B】傘をさして安全に歩ける

傘をさして歩くのは、ほとんど学校の外でのことなので、教員も目が届きません。道路いっぱいにならないで一列で歩く、信号をしっかり見るなど、親も雨の日に一緒に通学路を歩いて確認しておくと安心です。

 

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☆[入学準備]身につけたいこと必要度別チェック・学校生活編

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生活習慣や学習面など、入学までに身につけておきたいことを、必要なものから、焦らずじっくり身につけるための必要度別チェック。

 

第1回目は学校生活で必要な、食事や着脱に関する項目を中心に、A、B、Cの3段階にランク分けしました。

 

 

必要度A…入学前までに身につけておきたいこと 

必要度B…できれば身につけておきたいこと 

必要度C…入学後で間に合うこと

 

 

項目名をクリックすると、内容説明やアドバイスがご覧いただけます。

 

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必要度A◆

一人で着替えができる

お箸を正しく使える

正しくえんぴつを持てる

和式トイレが使える

 

◆必要度B◆

脱いだものをたためる

ごはんをよそえる

雨具(傘、雨がっぱ)をたためる

 

◆必要度Cランク◆

時計を見て行動ができる

ぞうきんを絞ることができる

ほうきで掃くことができる

 

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【A】一人で着替えができる

 

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「体育」の時間の前に、着替えをします。机の上を片付け、トイレに行ったりしていると、体操着に着替えるのに5分間しかありません。

 

入学当初は、かなり時間をとって練習しますが、個人差がとても大きいです。「体育」の授業のある日は、ボタンやベルト、ホック、ファスナーなどがないもの(例;トレーナーとズボンなど)を着せるとよいと思います。

 

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【A】お箸を正しく使える

 

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使えるというだけでなく、正しく使うことができるというのがポイントです。6年間かけてできあがった習慣です。これを学校で矯正するのは、ほぼ困難です。た

 

だ、すでにつかみ箸などが見られるときは、入学を機に「直してみようか」と言って、矯正に挑戦してみるといいかもしれません。

 

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【A】正しくえんぴつを持てる

 

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これも「箸を正しく使える」と同様です。学校でも正しい持ち方を教えますが、実際には、もう「くせ」がついていて、矯正するのが難しい場合がほとんどです。 1年生で直せないと、上の学年ではまず直せません。「ママノート」でも、正しい持ち方が載っていますので、ぜひそちらを参考にしてください。

 

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【A】和式トイレが使える

1165_img_05洋式トイレしか使ったことのない今の子に合わせて、トイレの工事を進めている学校もありますが、まだまだ和式トイレの学校は多く見られます。特に女の子は、 和式トイレが使えないと洋式トイレにずらっと並ばなくてはなりません。こんなとき、さっと和式トイレを使えると、子どもながら、かっこいいと思いませんか。

 

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【B】脱いだものをたためる

 

できるにこしたことはありませんが、上記の「着替え」ができるのであれば、次第にできるようになります。

 

最初は、自分が脱いだものをうまくたためないので、体操着袋にぎゅうぎゅうに入れることになります(学校や先生によっては、体操着袋に入れないで、たたんで 積んでおくこともあります)。

 

着替えやたたむのが苦手なお子さんは、体操着袋を大きめなものにしてもよいでしょう。たたむのに苦労している子ほど、体操着袋が小さくて、よけいに時間がかかっていることがあります。

 

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【B】ごはんをよそえる

 

家庭でも使われなくなったぞうきんやほうきと違い、ごはんをよそうシーンは、子どもが見る機会も多いので、見よう見まねでやろうとします。これもできるにこしたことはありません。

 

でも、子どもの様子をみていると、ごはんをよそうことより、よそったごはんをしゃもじでぱんぱんと叩くのに一生懸命です。その子どもにとってはそれが毎日見る光景であり、その行為が魅力的なんでしょうね。

 

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【B】雨具(傘、雨がっぱ)をたためる

 

入学式の翌日に、すぐ雨が降ることがあります。新入生は、大きなランドセルを背負い、雨がっぱを着て、傘をさして登校しなければなりません。登校後は傘をた たみ、かっぱを小さくたたんで、ビニール袋にしまいます。これは新入生にとって大仕事です。

 

最初の1ヶ月は、お世話係の6年生などがやってくれますが、ご家庭でもたたみやすい傘をもたせる、ビニール袋を持たせるなどの配慮をしてください。

 

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【C】時計を見て行動ができる

 

時計の学習は、算数での大事な単元です。

その前に、数字をしっかり書く学習をするので、そこからで大丈夫です。

 

教室で指導するときは、「時計の長い針が6になるまでに、教室に戻りましょう」という言い方をします。それが定着してから、「あれは、○時30分と読みますね」などと、発展させていきます。

 

ここで、ぜひ各ご家庭にお願いしたいのは、針と数字示すアナログ時計を家の中に置いていただきたいということです。以前、なかなか「時計」が理解できない子がいたので、よくよく話を聞いてみると、家にはデジタル時計しかなかった……ということがありました。

 

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【C】ぞうきんを絞ることができる

 

ぞうきんを絞るやり方は、理にかなった方法でやらないと筋肉を傷めるので、私の場合は、しっかりと学校で教えたいと考えています。

 

最近はあまり家でもぞうきんがけをしないようなので、たまにすごく上手な子がいると、すぐお手本になってもらったりします。お母さんが上手だと、子どももよく見ているようです。

 

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 ★ぞうきんをしぼる練習をさせましょう

 

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【C】ほうきで掃くことができる

 

ほうきを使ってそうじをするのは、もはや学校だけではないかと思うことがあります。文化財の伝承のつもりでしっかり指導します。これも、家でほうきを使っている様子を見ているかどうかが、子どもに影響するようです。

 

<関連記事>

 ★ほうき・ちりとりで掃除をさせましょう

 

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☆[入学準備]身につけたいこと必要度別チェック・コミュニケーション&学習編

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入学までに身につけておきたいチェックリストの第3回め。今回はお母さんたちがもっとも気になる、文字や数の読み書きといった学習面のほか、あいさつや約束など、人とのコミュニケーションに関わることです。

 

必要度A…入学前までに身につけておきたいこと 

必要度B…できれば身につけておきたいこと 

必要度C…入学後で間に合うこと

 

 

項目名をクリックすると、内容説明やアドバイスがご覧いただけます。

 

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◆必要度A◆

あいさつ、返事ができる

人の話を聞ける

自分や親の名前、住所が言える

自分の名前の読み書きができる

生活の中で数にふれ、数を数えることができる

 

◆必要度B◆

簡単な約束が守れる

やりたいことを人に伝えることができる

わからないことを質問できる

ひらがなの読み書きができる

 

◆必要度C◆

机に向かう習慣がある

 

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【A】あいさつ、返事ができる

 

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大きな声であいさつできることは、すべてに通じる、というぐらいの気持ちで、家庭でも学校でも教えていきたいですね。相手をしっかりと見る、ということも大事です。

 

<関連記事>

 ★入学準備は、まずあいさつや返事から

 

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【A】人の話を聞ける

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うまく話せない子でも、人の話がよく聞ける子は、問題なく学校生活が送れます。

 

しかし、すぐにほかのこと(音・友だちの行動など)に気が行く、手遊びをしてしまう、ぼんやりしてしまう……などの行動が目立ち、その結果、話が聞けないときは、「注意欠陥・多動」などの可能性があるので、担任の先生と相談して、対処したほうがいいと思います。

 

<関連記事>

 ★人の話が聞けるようになる

 

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【A】自分や親の名前、住所が言える

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自分の名前はどの子も言えると思いますが、住所のほうが必要なことがあります。入学直後の1か月は、多くの学校で1年生だけ集団下校します。その際、同じ方 向でグループを作るのですが、まれに自分の家がどこにあるのか、集合住宅の中の何号室なのかわからない子がいます。送っていくのが、必ずしも担任でなかっ たりするので、どちらも困ってしまいます。

 

も し、どうしても住所を覚えるのが難しい場合は、ランドセルの小さいポケットに住所など書いたカードを入れておいて、学校の先生たちから(あくまで、学校関 係者だけにです。見知らぬ人には絶対に見せないようにします)家がどこにあるか聞かれたら、これを見せなさいと言い聞かせておくとよいでしょう。

 

<関連記事>

 ★入学後、ひとりで行動するために必要なこと

 

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【A】自分の名前の読み書きができる

 

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入学直後からどんどんプリントに名前を書いたりします。名前だけは、書けるようにしておきましょう。

 

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【A】生活の中で数にふれ、数を数えることができる

 

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算数は、最初に1から10までの数を学びます。ここまでできているとよいでしょう。

 

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 ★数字を学ぶ前に身につけたい“対応”(付録「かずドリル」付き)

 ★文字・数の基礎が身につくドリル

 

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【B】簡単な約束が守れる

学校にもルールとマナーがあります。幼稚園や保育園、家庭で、これまで言われてきたことが守れれば、学校でもほとんど大丈夫です。

 

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【B】やりたいことを人に伝えることができる

個人差が大きいですが、「困ったときは、先生にだけ言うんだよ」と言い聞かせておいてください。内向的なお子さんも、慣れると自分で言えるようになります。

 

<関連記事>

 ★やりたいことを伝えられるようになる

 

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【B】わからないことを質問できる

これも個人差が大きいですが、集団生活の中で次第に身に付けていくことができると思います。

 

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【B】ひらがなの読み書きができる

入学してからひらがなを学ぶことになっています。とはいえ、名前は書けるようにしておき、ひらがなは、書けなくてもかんたんな絵本などは読めるようになっていると、スムーズに学習が進められます。

でも、ひらがなをすらすら読めなくても、ほとんど書けなくても、夏休み前ごろには、みんなとほとんど同じくらいになります。あせらなくても大丈夫です。

もうひらがなを全部書けるよ、という子より、むしろ初めてひらがなを学ぶ子のほうが、授業に真剣に集中して取り組みますし、書く字も丁寧で、好感がもてることが多いものです。

 

<関連記事>

 ★ひらがな読み書き、先輩ママはどう教えた?

 ★ひらがなが読めて、書けるようになろう(付録「ひらがな練習シート」付き)

 

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【C】机に向かう習慣がある

これは教室という集団の中で、習慣づけていきます。座っていられない子がまれにいますが、学習態度の一つとして指導していきます。前述の「注意欠陥・多動」などの場合は、保護者と手を携えて、個別に指導していくことになります。

 

<関連記事>

 ★机に向かう練習をしましょう

 

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☆原坂一郎 連載コラム 「子どもの気持ちを覗いてみると」 7回

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人は、ほめられるのが大好きです。
 
「私ってほめられたら伸びるタイプ」、みなさんそうおっしゃいます。
「私って怒られると伸びるタイプ」なんて言う人は誰もいません。
 
しかし親は、「自分はほめられると伸びるけれど、わが子は怒られると伸びる」と思っているのか、子どもをよく叱っています。
  でも実は、子どもが一番「ほめられると伸びるタイプ」なのです。
 
「ほめる大切さはわかっているけれど、わが子はなかなかほめにくい」と言う人がよくいます。
  「どこをほめたらいいのか…」という人もいれば、「ほめるところがない」とおっしゃるお母さんもいます。
共通して言えるのは、子どものほめ方というものがよくわからない、ということ。
 

そこで今回から3回に分けて、簡単なのに効果は抜群という、「子どものほめ方3つのルール」というものをお届けしたいと思います。
 
 
ルール1  子どものその行動を口に出すだけでよい
 
いわゆる「ほめ言葉」というと、「偉いね」「上手ね」「すごーい」「かわいい」「かっこいい」「素敵!」などのように考えられていますが、それらはすべて単なる「感想言葉」です。
 
だから、「うわ、すごーい」「かっこいい」「素敵!」などと、テレビや景色など、人間でないものにも言えます。
 
お土産売り場で若い女性は「かわいい」を連呼していますが、単に感想を言っただけで、決してお土産をほめていたのではありません。
 
また、わが子に「偉い!」「かわいい!」などと面と向かって言うのも何だかヘンですよね。
結果、「普段、わが子をあまりほめていない」となるのです。
 
でも、そんな言葉はだだのひとことも言わずにほめる方法があります。
それは、「子どもが少しでも望ましい行動をしたら、それをそのまま言葉で言うこと」です。
 
たとえば、食事を残さずに食べたら「残さないで全部食べたね」、食べ方がきれいだったら「きれいに食べたね」、玄関で靴をそろえたら「ちゃんと靴をそろえられたね」、近所の人に挨拶をしていたら「ちゃんとご挨拶ができたね」と、子どもが行なったその行動をそのまま言葉で言うだけでいいのです。
 
「かしこいね」「偉いね」「すごいね」などのほめ言葉は一切言われていないのに、子どもはほめられた気持ちになります。


 
そういう言葉は、子どもの行動をちゃんと見ていないと、また、「子どもを認める気持ち」というものがないと言えません。
子どもはうれしく、ほめられた気持ちになります。
 
本人は別にほめられようとやったのではないのに、それがほめられたとなると嬉しさが倍増します。
 
また、子どもはほめられたものは繰り返す習慣があるので、次もそうすることが多くなります。
すると次第にその行動は見事に定着します。
 
普段当然のように行なっている子どもの行動の中に望ましいものがあれば、そのまま言葉で言う。たったそれだけで子どもをほめたことになるのです。
それでいいならば、ほめ言葉は無数に言えるはずです。
 
「歯を磨いたね」「泣かなかったね」「静かにできたね」…。
 
ね、ほめるって簡単でしょう?

 


前回の記事はこちら

原坂一郎 連載コラム 「子どもの気持ちを覗いてみると」 6回

 

次回の記事はこちら

原坂一郎 連載コラム 「子どもの気持ちを覗いてみると」 8回

 

 

 

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☆入学準備にも役立つ!『こども手帳』の作り方[11/26]

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2人の娘の母である星野けいこさんが、子どもが自分で考えて行動できるようになるようにと発案した「こども手帳」。今回は、その作り方の一部を教えていただきました。

 

 

●まずは、子どもの好きなものをなんでも挟みましょう

 

「こども手帳」はどのように作るんですか?

 

星野 「基本は、A5サイズのリング式のファイルを使います。

 

こども手帳』の場合、まずは子どもが興味を持ってくれることが第一。毎日手帳を開く楽しみにつながるよう、その子が好きなものは何でも手帳にファイルしていきましょう。

 

アニメやゲームなどのキャラクター、アイドルの写真、塗り絵など何でもOKです。ほかに、漢字一覧表、九九表など、手帳を開いたついでに目に入るといいなというものなども挟みましょう。無料のダウンロードサイトから、A5サイズにプリントして穴を開けるという方法もあります。下の写真は娘が実際に使っている手帳のシールを貼り付けるページです。

 

ほかに、学校や習い事の予定表や行事のしおり、お小遣い帳など、いずれは自分自身で管理してほしいと思ったものをファイルしてください。ちなみに、うちの娘は給食が楽しみで、毎日必ず給食メニューをチェックするために手帳を開きます。

 

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●やることシート&デイリーシートを作る

 

子どもが手帳ってなんか楽しいって思えるようになったら、次は『デイリーシート』を作って、朝起きてから夜寝るまでの1日の行動が把握できるようにします。このとき、その日1日にやることを書いた付せんを貼るための『やることシート』も用意し、2枚で見開きになるようセットします。

 

今回は、年長さんと小学校低学年におすすめのデイリーシートの活用法をご紹介します。

 

〈就学前〉

右側の黄色いシートが『やることシート』、左が『デイリーシート』です。まず、朝起きてから園に行くまでにやることや帰宅後にやることなどを、すべて付せんに書き、デイリーシートに貼り付けます。やることが実行できたら、付せんを『やることシート』に移します。この移す作業が、子ども、特に男の子には楽しくて、はりきって支度するようです。

 

付せん何度はがしても取れにくいよう、タックシールにマスキングテープを貼って作っています。ほかにも、粘着力の強いフィルム付せんなどを使うのもおすすめです。字が読めない子も多いので、大きめに作ってカラフルな絵を入れるようにするといいでしょう。

 

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『やることシート』は、クリアファイルを切って作ったもの。『デイリーシート』には、シールを貼るなどして、見た目に楽しめる工夫を加えて。

 

〈小学校低学年〉
 

小学生になると、自分のことは自分でできるようになりますが、時間に合わせて行動することが必要になってきます。何時までに何をやるか、今日やることは何かなど、自分で把握できるようにしましょう。

 

「やること」の付せんは、最初は親が一緒に書いて確認しましょう。持ち物リストも作っておき、少しずつ自分で準備できるようにします。

 

時間を把握するために、『デイリーシート』の時間軸に色紙などで作った時計を貼ると、何時までに何をやればいいのかが目で見てわかりやすくなります」

 

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時計は色紙に数字と針を書き込んで作ったもの。時計の針が指す時間までにやることを書いた付せんを隣りに貼っておく。

 

時計がわかると学校生活でも便利です。入学準備にも手帳術は役立ちそうですね。

 

 

●月間スケジュールを作成

 

星野 「次にその月の予定を把握するために、月間スケジュールを作ります。決まっている予定は直接書き込み、必要な持ち物や締め切りのある事柄などを付せんに書き込んで貼り付けます。書き込み欄が小さいので、低学年くらいまではお母さんが書いてあげましょう。なかなか毎日手帳を開く習慣がつかない、というご家庭も、学校から予定表が届いたときに一緒に確認しながら、手帳に書き込むようにすると、1か月に1度は手帳を開く機会ができます」

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●1日1回、親子でミーティングを

 

星野 「手帳を使い始めたら、定期的に親子で一緒に手帳を見て、予定や持ち物を確認しましょう。理想は1日に1回。『明日はピアノだから、宿題は遅い時間になっちゃうね』『じゃあ、あさっての朝にやる』などと、翌日の予定を組み立てます。時間がとれない場合は無理をせず、1週間に1度くらいからスタートするといいでしょう。

 

このミーティングは、親子のコミュニケーションを深めるよい機会にもなります」

 

 

●無理強いせず、子どもの好きなように使わせて

 

手帳を使って子どもが自分のことを自分でできるようになれば、お母さんの負担も少なくなりそうですね。

 

星野 「ただし、すぐに結果を求めて、手帳を使うのを無理強いして欲しくないんです。無理強いをすると、子どもにとっては課題を与えられたように感じてしまいます。

 

手帳術の目標は、大人になったときに、自己管理ができるようになること。そのために、子どもの頃から手帳を身近なものにして、日々使っていくことが大切です。子どもが楽しめるよう好きなものを挟んだりするのも、そのためです。どんな使い方をしても『ママがせっかく作ったのに』などと口を出さないようにしてください。そして、子どもがやろうと決めて実行できたことがあれば、どんなに小さいことでも褒めてください。できていないことに目くじらを立てるのではなく、できたことに目を向けるようにしてほしいと思います」

 

親は、やるからにはやっただけのことを求めてしまいがちなので、心しておかないといけないですね。

 

星野さん、ありがとうございました!

 

 


前回の記事はこちら

手帳を作って、自分のことを自分でできる子に

 

 

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デコ弁『ハムで電車』の作り方[11/21]

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今回のテーマは、乗りもの好きの男の子が喜ぶ、電車をモチーフにしたデコ弁レシピ。

 

人気料理ブログ『*Ayano式* おとなごはん&こどもごはん』のフードコーディネーターAyanoさんに、お客さんがたくさん乗った『電車』のデコ弁パーツの作り方を教えていただきます。

 

 

 

ハムで電車

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【材料】(1個分)

スライスハム…2枚

スライスチーズ…1枚

チェダースライスチーズ…少量

ゆでにんじんの輪切り(2mm厚さ)…2~3枚

※電子レンジで加熱して火を通してもOK。

焼きのり…少量

トマトケチャップ…少量

 

 

【作り方】

1.ハムで電車の土台を作る

 

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ハムを長方形に切る。

 

 

2.チーズで電車の横線模様を作る

 

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チェダーチーズを(1)のハムの横の長さに合わせ、5mm幅ぐらいに切る(2本)。

それぞれハムにのせて、横線の模様をつける。

 

 

3.電車の窓を作る

 

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スライスチーズを2cm角ぐらいに切る。左上の角を切り落として窓を作り、(2)にのせる。

 

 

4.乗客の顔の土台作る

 

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直径2cm程度の円型でスライスチーズを5枚抜き取る。

 

 

5.乗客の髪の毛を作る

 

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直径2cm程度の円型でゆでにんじんを3枚抜き取り、それぞれ半分に切る。

 

 

6.電車の車輪を作る

 

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直径2cm程度の円型でゆでにんじんを4枚抜き、ストローで中心を抜き取る。

 

7.車輪、乗客の顔をおく

 

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(3)の土台に(4)のチーズを並べてのせ、乗客の顔の土台にする。

その上半分に(5)のにんじんをのせて髪の毛に見立てる。

車輪はハム1枚に対して2個ずつのせる。(上写真参照)

のりをパンチ(またはハサミ)でカットし、目・鼻・口を作る。

窓、乗客の顔にのせ、トマトケチャップをほっぺの部分につける。

 

※お弁当箱に入れるときに短く切ったサラダスパゲッティで固定すると、ズレにくくなります。パーツ固定用のスパゲッティは、お弁当を食べる昼までには水分を吸ってやわらかくなります。

 

手帳を作って、自分のことを自分でできる子に[11/25]

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「手帳」というと、大人が使うものというイメージをもっている人がほとんどではないでしょうか? まして幼稚園や保育園、小学校低学年の子に手帳を使わせるなんて、無理なのでは?と考えても不思議ではありません。でも、実際に子ども用の手帳を作ってみると、子どもはもちろん、親自身、そして親子の間にもよい変化が表れるのだとか。

 

『こども手帳術』(PARCO出版)の著者であり、2人の娘さんもそれぞれ自分用の手帳を使っているという星野けいこさんにお話をうかがいました。

 

 

 

●手帳を作って計画を立てたら、夏休みの宿題もスムーズに

 

そもそもなぜ子どもに手帳を使わせようと思ったのですか?

 

星野 「私は、子どもに対して怒ってばかりの母親だったんです。子どもが自分の思うように動かないことにイライラして、いつもガミガミ言っていました。特に上の子が小学校に入学すると、毎日夕方には『早くやりなさい』『今やろうと思ってたのに』『あれ持ったの』『今用意しようと思っていたのに!』などと、なかなか宿題や明日の準備に取りかからない娘とのバトル。同じことに怒る私と怒られている娘という生活に、ほとほと疲れていました。どうしたらこんな毎日を変えられるだろうかと思って考えたのが、手帳だったんです。

 

もともと私は、『あな吉手帳術』という、料理家の浅倉ユキさんが主宰する手帳術にハマって、その教室の講師をするようになっていたので、同じ手法で『こども手帳』を作ってみました。

 

その頃、上の子は小学校に入学直後で、新しい環境になかなかなじめませんでした。周りは知らない子ばかりだし、幼稚園のように先生に手を借りることはできな いし、方向音痴なので学校の中で迷子になっちゃうんじゃないか、算数とか国語って何をするんだろうなどと、何もかもわからないことだらけで、先の予定が見 えないことにとても不安になっていました。特に夏休み前にたくさん宿題を持って帰ってきたときは、『こんなにあるの?』って感じでパニック状態だったんです。

 

そこで手帳夏休みの予定シートを作って、スケジュールを立てることから始めてみました。手帳の基本的な作り方は次回ご紹介しますが、1日の起きている時間がこれだけあって、ご飯の時間や動かせない予定がある日は入れて、それ以外の時間で、どの宿題をどれだけやっていくかなど、休みが始まる前に、親子で時間をかけて夏休み期間中の予定を立 ててみたんです。

 

すると目に見える形で先が見通せるようになったためか、子どもも『なんだかできそう』と不安が解消されたようでした。

 

実際、夏休みが始まると、毎日ラジオ体操をやって帰ってきたら、自分で手帳を見て、今日はこの宿題だと確認しながら取りかかっていましたし、とても楽に宿題を終えることができましたね」

 

 

 

●毎日の『やったの?』『あとで!』の親子のバトルがなくなった

 

効果はばっちり! ということですね。ほかに変わったことは何かありますか?

 

星野 「毎晩、親子で計画を確認して、すべての予定が手帳に書いてある状態になっているので、いちいち親が口で言わなくてもすむようになり、毎日の『やった』『やらない』というバトルが、目に見えてなくなりました。

 

もちろん、宿題をやっていないときなどは親にもわかるんですが、そういうときも親は『宿題やった?』ではなくて、『ねえねえ、手帳開いてみたら?』って声かけするだけでいいんです。この言い方なら、本人が手帳を開いて『あ、そうだ、宿題やるの忘れてた!』って、さも子どもが自分で気づいた風に持っていけるんです。実は親が誘導しているんですけどね(笑)。

 

このとき、本人が気づいたことに対して『よく気づいたね』って褒めてあげると、子どもも自分が計画を立て、自分で気づきながら実行できたということを実感し、自信もついていくのではないかと思います。

 

何より、親の自分も、子どもが多少動かなくても、『もう少し待ってみよう』と考えるようになったのが大きいですね。『あとでやる』という言葉だけだと、親は信じられないんですが、『手帳に書いてあるんだから』と思えるんです。

 

それから手帳で計画を立てることで、今まで怒ってきたことは、子どもの問題だと思っていたけれど、実は親である自分の問題も大きかったということにも気づきました。子どもが宿題をするのや寝る時間のが遅くなるのは、自分がご飯を作るのが遅かったからだとか……そんなことに気づけたのも、手帳のおかげです。

 

また、わが家の話ではないのですが、忘れ物が多い小学生の男の子のお母さんが、『こども手帳を作ったら、これまでほとんど出してくれたことのない連絡袋を出してくれるようになった』と喜んでいました。これは、手帳の『その日やること』の1つに『連絡袋を出す』という項目を作ったからなんですが、手帳に書いてあれば、何も考えなくても、その項目にあることを機械的に実行するだけでいいので、子どもも行動に移しやすいようです。

 

特に男の子は、『やること』をクリアするのがゲーム感覚で楽しいらしく、朝の支度学校の準備など、今までやらないでお母さんに怒られていたことも、クリアを目ざしてはりきってやるようになったという声が多く聞かれます」

 

星野さん、ありがとうございました。

手帳で子どもの自立心が育つのであれば、親としてはぜひ試してみたいものですね。

そこで次回は「こども手帳」の作り方の一部をご紹介します。

 

 

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★子どもに怒鳴ってしまうことがよくあります[11/18]

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マイペースな子どもに『早く!』と大声で怒鳴りつけてしまう……。本当はよくないこととわかっているけど、どうすればいいのでしょうか? 「シャローム共育相談室」の“ぴっかりさん”こと萩原光さんにお話を伺います。

 

 

Q:子どもが言うことを聞かないと怒鳴りつけてしまう

 

小学1年生の我が子は、マイペースな性格です。朝起きるのが遅く、のろのろ準備するので「早く!」「本当にノロマね!」と人格を否定するような言葉を使って怒鳴ることも……。

本当は、怒鳴るママになりたくないのに……。どうすればいいでしょうか?

 

 

A:いつも笑顔のママでいるのは難しい

 

ぴっかり  「怒りたい気持ちをグッとこらえて、いつもニコニコのママでいる。子どものペースに合わせて待ってあげる。

 

育児本などでこのような理想のママ像が書かれていて『なるほど』と納得しても、現実の子育てではなかなかマネできないものです。実際、子どもは親の思い通りに動いてくれませんよね。

 

とはいえ、いつも怒鳴ってばかりではお母さんも辛いはずです。

 

ここで、子どもに対する『早く!』『本当にノロマね!』と怒鳴ることが本音なのかを考えてみてください。

もし怒鳴りたいのが本音の気持ちだったとしたら、怒鳴った後はスッキリするはずです。

後悔するのは、自分が本当に表現したい気持ちは他にある可能性が高いのです」

 

 

●『恐怖』の感情が根っこにある

 

ぴっかり  「コントロールできない感情の根っこには、『恐怖』があります。

 

子どもがマイペースで朝起きるのが遅いから怒鳴るだけではなく、『あなたが遅刻すると、私がダメなママって思われるじゃないの』『この子がマイペースな性格のまま大人になったら困るのではないか』という恐怖があるのではないでしょうか?

 

これらの恐怖が怒りを増幅させ、怒鳴ってしまうのです。その本音がわかると、『怒鳴るほどでもないかな…』と、気持ちが少し落ち着いてきませんか?」

 

 

●自分の本音と向き合いながら子育てを

 

ぴっかり 「子どもを怒鳴りつけたくない、いつでもニコニコしているママでいたい、ということは頭では分かっているのですよね。でも、それができないから辛いのです。

 

現代は、本音を自分の中に押さえ込んでふたをし、苦しんでいるお母さんたちが多く見られます。それによってストレスを抱え込み、怒りをコントロールできなくなってしまうこともあります。

 

子育てはテクニックだけではうまくいきません。お母さん自身が自分の感情とどう向き合うかがポイントなのです」

 

いいママ”でいようとするがんばりやさんほど、自分を苦しめてしまうのかもしれないですね。

 

ぴっかりさん、ありがとうございました。

 

 

 

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放課後遊びを禁止したら、友だちがいなくなりました

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いつの時代も、子どもにとって友だち同士での遊びはとても楽しいもの。特に男の子は、仲間同士ではめを外してしまうこともあります。親御さんとしては、しつけの方針を貫くか、子どもの友だち関係を保つために折れるべきか、迷うことも多いようです。

 

 

Q 約束を守れなくても、放課後遊びをさせるべきか迷います

 

はじめまして。東京都在住、1年生男子の母親です。子どもに放課後遊びをさせなくなってから、学校でも遊ぶ友達がいなくなり、困っています。

 

1年生入学よりほどなくしてから、子どもたちだけで放課後遊びに行く機会があったのですが、行く場所、時間、交通ルール、危険な場所に行かないなどを約束させて行かせました。

 

けれど、ダメだと思いながらも友だちに言われるがまま約束をやぶってしまっていたことが分かり、きちんと約束を守れるようになるまで、また、お友達にはしてはいけないことを「やめよう」と言えるようになるまで、放課後遊びを止めさせました。

 

その後、お友達に放課後遊びに行けなくなった理由などもきちんと話して遊べないと断っていたようなのですが……。次第に、学校での休み時間なども遊びに入れてもらえなくなり、一人でいることが多いと知りました。

 

本人に、放課後遊びに行く際きちんと約束が守れるか確認すると、自信がないと言い、泣くばかり。そして、放課後に遊べないと学校でも遊んでもらえないと言います。

 

親としては、約束を守る自信のない息子を行かせるのは、躊躇してしまいます。ただ、学校も行きたくないなどと言い出すことが多くなってきたので、かなり心配です。

 

息子にどんなアドバイスが適切か、また、放課後遊びに行かせるべきか悩んでいます。

(だんママ)

 

 

A.今、この時期にしかできない「子どもの付き合い」も大切

 

お子さんに対しては甘くなる親御さんが多い中、方針をもって毅然としていらっしゃるのが素晴らしいと思いました。自分の身は自分で守る、ということを小さいうちから教えるのは大事なことです。

 

ただ、ご相談を読んでいて、お母さんのこうした願いを受け止めるには、お子さんはまだ幼かったかもしれないなと感じました。

 

破った“約束”は、何だったのでしょうね? また、約束を破るような遊びをしているほかのお子さんのお母さんは、心配していないのでしょうか?

 

約束” について、その通りに守れる子どもと、全然気にしない子どもがいます。たぶんご相談者自身は、どのような“約束”でも守るものだと思ってこられたのでしょ う。そして、お子さんは、約束を守らないといけないことはわかっていながら、流されてしまったのでしょう。それぐらい、友だちとの遊びは楽しかったので す。

 

どんな遊びをしていたかはご存じですか? 「お母さんも一緒に連れて行って」と言って、参観するとよいかもしれません。おそらく、肝を冷やすような遊びをしているかもしれませんね。でも、「それが子ども」だと思ったほうがよいと思います。母親から見ると、男の子はとにかく「考えなし」に見えるときがあります。

 

それは教室でもまったく同じです。女の子はルールもマナーも守ります。けれども男の子は、そんなものはどこかにすっとんでしまう子が多く見られます。教員に なりたてのときはそういう子を怒ってばかりいました。でも、生物学的にはこういう差があることが必要なのかもしれない、と思うようになりました。

 

考えなし」に見える行動の中に、好奇心・実行力・創造性、そして明るさがあります。失敗もするけど笑いに変えられる要素が潜んでいます。

 

お子さんをどんな子に育てたいですか? 言うことを素直に聞いて、自分のことを抑えながら、うらやましそうに周りを見ている男の子ですか?

 

それとも、言われたことを忘れたりもするけど、ほかの友だちと楽しく遊んでいる元気な男の子ですか?

 

角を矯(た)めて牛を殺す」という格言があります。「規則や約束」を守ることは大事ですが、それにとらわれ過ぎてはならないと思います。子どもには、今この時期にしかできない「子どもの付き合い」があります。子どもを信じて送り出すしかないときもあるのではないでしょうか。

 

私が新任の頃、ある先輩から「学校っていうのは、何度でもやり直すことができる場所なんだよ」と教えられました。つまり、「やり直しが許されるということ=子どもが子ども時代を保障されている」ということなのだと思います。社会に出たら、そんなことはもうないからです。

 

今後、放課後遊びをしていいということになっても、お母さんとの約束がきっちり守られるということはないでしょう。それはもしかしたら、お母さんから示した約束が厳しいからかもしれません。そのときこそ、お子さんと話し合って、子どもが自分から作った“約束”にするのです。自発的に考えた約束は守ろうとするはずです。そのとき、お母さん側からの条件となる希望は、最低限のものにします。それは「自分と他人の命と身体」を守るためのものです。

 

もう一つの条件は、お母さんが遊びを見に行く、ということです。もちろん、手ぶらではなく、全員の子のおやつ持参です。こういうお母さんは、子どもたちの中で人気があります。学校でも話題になるくらいですから。「○○君のお母さんって、話がわかるんだぜ」という会話を聞いたことがあります。そんなお母さんをもつ子どもは、仲間の中で、きっと楽しく過ごせると思います。

 

 

 

 

 

 

勉強大好き&学力アップ「親野智可等のママゼミ」第27回 [11/17]

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●これはどういう並び方?

 

次の漢字の並び方を見て、何か気がつくことがありますか?

 

春→間→問→右→有→胃→男→努

 

そう、簡単ですね。

前の漢字の一部、つまりパーツが、次の漢字にも使われています。

 

これを「漢字しりとり」と言います。

 

前回の「漢字の当て字作文」と並んで、この「漢字しりとり」も漢字遊びの一つです。これも授業でやったときはかなり盛り上がり、子どもたちは休み時間にもやっていました。

 

これのいいところは、知らず知らずのうちに漢字を構成するパーツを意識するようになることです。

 

画数の多い漢字も単純なパーツの組み合わせですから、パーツに強くなることで漢字が得意になれるのです。

 

 

●遊び方あれこれ

 

2人で対戦してもいいですし、1人で遊ぶこともできます。2人で対戦するときのルールは、続きを書けなくなった人が負けです。

 

ただし、相手の人も続きを書けなければおあいこです。その場合は、ひとつ前の漢字を取り消して書き直し、改めてそこから続けます。

 

1人で遊ぶ場合は、自分ひとりで何個まで続けられるか挑戦します。先ほど例は8個でしたが、がんばれば20個、30個、100個と続けられます。私のクラスでも、休み時間に楽しみながら延々と続ける子もいました。

 

たくさん続けられたら、「すごいね。漢字が得意だね」とほめてあげてください。そうすると、子どもは漢字が好きになります。この漢字遊びは、ほめるネタ作りとしてもイチオシです。

 

 

●「部首」でなく「パーツ」にする

 

遊ぶときは、漢字の一覧表、漢字辞典、電子辞書などを見ながらやります。

文部科学省のサイトには学年別漢字配当表が出ています。

http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/youryou/syo/koku/001.htm

 

「同じ部首のある漢字」というルールにすると大変になってしまうので、もっとゆるやかに「同じパーツのある漢字」ということにします。

 

例えば、「間」や「関」の部首は「もんがまえ」ですが、「聞」の部首は「みみ」であり問の部首は「くち」です。

 

大人でもほとんどの人は、「聞」や「問」の部首を「もんがまえ」と思い込んでいます。部首はそれくらい難しいのです。

 

同じ部首のある漢字」というルールにすると、こういったことを厳密にしなければなりません。

 

それでは気楽な遊びとしてはできなくなりますので、「同じパーツのある漢字」にしてください。

 

イライラすると子どもをたたいてしまいます……[11/19]

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「子どもをたたいてはいけない」と頭では分かっているのに、イライラすると感情のコントロールがきかなくなってしまう……。そのような場合は、どうすればいいのでしょうか?「シャローム共育相談室」の“ぴっかりさん”こと萩原光さんにお話を伺います。

 

 

Q:怒りが抑えられず、子どもをたたいてしまうことがあります

 

 

疲れてイライラしていると、子どもをたたいてしまいます。

 

例えば「おもちゃの片付けをしなさい!」と言っても子どもが全く動こうとしなかったときなどです。

 

「たたくほどのことではない」と頭では分かっています。

 

子どもをたたいた後はすぐに自己嫌悪に陥るのですが、自分の感情をコントロールできません……。どうすればいいでしょうか?

 

 

A:怒りの感情のコントロールは難しい

 

ぴっかり 「子育ては、子どもの気持ちをどう受け止めるかよりも、お母さん自身の気持ちのコントロールのほうが難しいものです。

 

いつでも気持ちが落ち着いてゆったりしていれば、子育てで深く悩むことはないですよね。実際に多くのお母さんたちがストレスを抱え、怒りの感情のコントロールができないことに悩んでいます。

 

怒りの自己コントロールが難しいわけは、怒りを我慢しようとすると、第2、第3の怒りが生まれるからです。『片付けをしろ!』という第1の怒りを抑えようとすると、『ヤバイ! 私は怒ってしまっている!』という、怒っている自分に対する怒りが生まれます。また、『ママは笑顔でいたいのに、なんで私を怒らせるの!』という、お子さんに対する新たな第3の怒りも生まれてしまうのです」

 

 

 

●体感によって、怒りを鎮める

 

ぴっかり 「『怒りを抑えよう』と考えると、余計にイライラしてしまいます。ところが、怒りはそのままにして、体感を味わってみると、怒りが自然に鎮まりやすいのです。もしもイライラして子どもをたたきそうになったら、次の3つのうちどれかを試してみてください。

 

●ゆっくりと10回深呼吸をする

●シャワーを浴びて気分転換する

●子どもを抱きしめて10数える

 

これらは、呼吸を胸で感じる、シャワーの湯を肌で感じる、抱きしめて子どもの体の感触を感じる……というように、体を使うことで怒りの気持ちを逸らすことができる方法です」

 

 

 

●怒りの裏に悲しみ、寂しさが隠れているのかも

 

ぴっかり 「それでも怒りが収まらなかったら、『なぜ自分はイライラしているのか?』を、自分自身に問いかけてみてください。

 

静かなところに行って目を閉じ、思いを巡らせてみます。子どもをたたいて叱った後に自己嫌悪に陥るということは、“八つ当たり”だったということ。もしかして、子どもではなくご主人や親に対してぶつけたい怒りなのかもしれません。

 

怒りの感情の根っこには、『悲しみ』『寂しさ』が見つかることがあります。

 

以前、私の子育て相談にいらしたお母さんがこんなことを言っていました。

 

『主人はグチを聞いてくれるのですが、グチを言うと止まらなくなるんです。気持ちがスッキリしなくて……』。

 

私はそれを聞いて、きっと心の奥で『寂しさ』を抱えられているのではないかと考え、『本当は寂しい』とご主人に本音を伝えてみるようにアドバイスしました。この方は、ご主人に抱きしめてもらい『よくやっているね』と認めてもらうことで、イライラする気持ちがスッキリしたそうです。

 

このようにイライラして子どもに当たってしまうことの根っこには、悲しみ寂しさがあるのかもしれません。その根っこの原因を突き止めて心を癒せば、感情的になって子どもをたたいてしまうこともなくなるはずです」

 

大人になると、自分の悲しみの感情をさらけ出せなくなるもの。その『悲しみ』を『怒り』に変えてしまうこともあるのですね。

ぴっかりさん、ありがとうございました。

イライラしていた子も絵を描くことで心が落ち着く[11/11]

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前回は、子どもの絵の色彩やモチーフなどからわかる心の状態について教えていただきました。

今回は、絵を描くことのメリットについて、色彩心理研究家、『子どものアトリエ・アートランド』主宰の末永蒼生さんにお話を伺います。

 

 

 

●描いた絵から今興味のあるものがわかる

 

末永 「子どもの描く絵からは、うれしい成長を見ることもできるんですよ。

 

2~3歳の頃にはを描き、やがて点がつながってを描くようになります。そして、丸い形を描くようになり、その中に点を描いてになり、4歳ごろからは、を描くようになります。子どもが描く人物は、自分自身を描いているようなものです。

 

最初は自分だけを描いていたのが、お母さん、お父さん、兄弟、友だちなど、だんだん増えていきます。つまり、自分の周りに何を描くかで今どんなことに興味があるのかもわかるのです」

 

 

 

●絵を描くことでストレスが解消できる

 

末永 「子どもは幼稚園や小学校の集団生活でさまざまなことを経験し、大人が思う以上に疲れているものです。

 

絵を自由に描くことは、最高の心のケアです。絵で自由に感情表現ができるようになると精神的に安定するので集中力が増し、成績アップにもつながります。

 

私たちの『色彩学校』には保育士小学校の養護教諭の方も子どもの絵の見方を学びにいらっしゃるのですが、『イライラしている子に絵を描いてもらったら落ち着いた』という声も聞きます。

 

 

お母さんが食事の準備をしているときなど、お子さんはどんなことをして遊んでいますか?

テレビやDVDを観たり、ゲームをしたりするのは手軽ですが、これはインプットする行為。絵を描いて感情をアウトプットすれば、心が晴れ晴れとしてスッキリします」

 

 

 

●表現する気持ちよさを知り、自信をつける

 

末永 「小学校に入ると、図工の授業で成績がつけられてしまい、小学2年生頃には『自分は絵が上手い、下手』と子ども自身が認識するようになってしまいます。

 

絵は、算数の問題ように正解・不正解がありません。本来、子どもの描いた絵に点数などつけようがないのです。だから、お子さんの図工や美術の成績を親御さんが気にしないようにしていただきたいのです。

 

そして、いいところを見つけて認めてあげれば、お子さんの自信にもつながります

 

 

 

●自宅にホームアトリエを作ろう!

 

末永 お子さんが自由に絵を描ける環境作りのために、子ども部屋や子どものおもちゃスペースに、アトリエコーナーを作ってはいかがでしょうか。

 

アトリエといっても、1畳ぐらいのスペースで充分です。ビニールシートを床や壁に貼れば、汚しても安心ですよ。

 

そこに、画用紙クレヨン色えんぴつなどの画材を置き、好きなときに思い切り創作できるようにします。お子さんがそのときどきで求める色を選べるように、クレヨンや色えんぴつは、20色以上あるといいですね。

 

また、『粘土遊び』もとてもおすすめです。粘土のやわらかな触感から、お母さんとスキンシップをとっているような満足感が得られるといわれています。

 

絵を描いたり、粘土遊びをしたりして自由に創作すると、不思議なもので子どもの心が安定して育児が楽になります。

 

私たちのアトリエでも、緊張した表情だった子が、絵を思い切り描いたあとはニコニコしています。時にはお母さんもお子さんと一緒に絵を描いて遊べば、ストレス解消と親子コミュニケーションの一石二鳥ですね」

 

絵を自由に描くことは、子どもだけではなく親にとってもストレス解消効果をもたらしてくれそうですね。末永さん、ありがとうございました。

 


前回の記事はこちら

★前編:子どもの描いた絵からわかるSOSのサイン

 

関連記事はこちら

子どもが描いた絵を見たとき、何と言いますか?

子どもの「いじめのサイン」を見逃さないで!

子どもが発する7つの“お母さん大好き”のサインとは?

 

 

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勉強大好き&学力アップ「親野智可等のママゼミ」第26回 [11/10]

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●これ、読めますか?

 

ある男の子が家に帰ったら、玄関に次のような張り紙があったそうです。

 

岡襟。気世雨野有半葉素木屋記

 

みなさん、読めますか?

その子は、この暗号のような文字をしばらく見ていましたが、やがてうれしそうに言いました。

 

「やったあ。すき焼きだ」

 

つまり、「おかえり。きょうの ゆうはんは すきやき」と読めるのですね。

 

これは漢字遊びの一つで、「漢字の当て字作文」といいます。その家ではときどきこのような当て字作文を楽しむそうです。

 

お母さんからのメッセージを広告の裏側に書いて、先ほどのように玄関や冷蔵庫に貼っておくこともあります。ときには、自主勉強でやって先生に見てもらうこともあるそうです。

 

 

●「漢字が好きだね」とほめるきっかけに

 

私はこの漢字の当て字作文を授業でやったことがありますが、子どもたちはすごく楽しそうにやっていました。

休み時間にもやって一時期ブームになりました。

 

家でわざわざ難しいのを作ってきて、「先生、読める?」と挑戦してきた子もいました。

これで日記を書いた子もいて、読むのに苦労した覚えがあります。

 

これは、楽しみながら漢字に親しむという点でお薦めの方法ですから、ぜひ家でもやってみるといいと思います。

 

子どもが書いた物を見たら、「漢字が好きだね」「漢字が得意だね」とほめてあげてください。すると、子どもは何となくそんな気がしてきます。

 

 

●参考資料が必要

 

家でやる時は、漢字の一覧表などの参考資料を用意するといいでしょう。何もないところで頭だけで考えるのは難しいですし、勉強にもならないからです。

 

国語の教科書には、今まで習った漢字とその教科書で習う漢字の一覧表が必ず載っていますので、それを使うのもいいでしょう。

 

子ども用の漢字辞典もお勧めです。電子辞書もいいでしょう。

 

 

●文例とちょっとしたコツ

 

いくつか文例を紹介します。

 

1,五実打市蟻我等

 

2,個句語出 法被用 下世

 

このように、文節ごとに間をあけると読みやすくなります。

この問題は「法被」の読み方が難しいですが、これを解くことで「法被」の読み方を覚えます。

 

3,(近藤-宇)野 煮千世雨歯 雲同回

 

( )を使うのも面白いですね。

 

4,小井私意 小屋津画 小小似 亜流

 

「小」は「ちい」「しょう」「こ」「お」「さ」などの読み方があります。

「小」をたくさん使うことで、いろいろな読み方があることに気づかせることができます。

 

 

●正解

↓↓↓↓↓

 

1,ごみだしありがとう

2,こくごで はっぴょう したよ

3,こんどの にちようは うんどうかい

4,おいしい おやつが ここに ある

 

なぜ歯並びが悪くなるの?[11/7]

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前回は、生えかわり時期に見られる歯のトラブルや歯科医院の選び方などについて、くにたち小児・矯正歯科の前田耕作先生にお話をうかがいました。今回は歯並びを中心にお聞きします。

 

 

●口呼吸や指しゃぶりで歯並びが悪くなることも

 

歯並びが悪くなる原因はなんでしょう?

 

前田 「ひと言では言えないほど様々ですが、一つにはあごの幅と歯の大きさのバランスの問題があります。あごといっても、いわゆるあごの外側の幅ではなく、歯列という歯が並んでいる土台のことで、この歯列の幅が狭かったり、歯列の幅のわりに歯が大きい場合は、歯並びが悪くなります。

 

それから、あまり知られていないかもしれませんが、口呼吸も歯並びを悪くする大きな原因になります。そもそも、歯列の形は舌や頬、口の周りの筋肉の圧力などによって決まります。口呼吸になると、以下に挙げるように、舌や頬の圧力のバランスが崩れ、歯の位置が乱れてくるのです。

 

例えば

 

・ つねに口が開いた状態になると、口の周りの筋肉が緩む

・ 飲み込むときに、舌がのど側でなく前側に出ることが多く、前歯に過剰な舌の圧力がかかる

・ 舌の位置が下がり、上あごに対する舌の圧力が小さくなり、頬の筋肉に圧迫されて上あごの歯列が狭くなる

・ 上あごの歯列の幅が狭くなると、それに合わせて下あごの歯列も狭くなる

 

といった具合です。

 

 

口呼吸になる原因は、ノドの奥にある口蓋扁桃(俗にいう扁桃腺)が大きいことや、鼻の奥のアデノイドと呼ばれる扁桃の肥大アレルギー性鼻炎による鼻づまりなどが挙げられます。これらの問題があると咀嚼(食べ物をかむこと)や嚥下(飲み込むこと)、発音のほかに、顎の成長にも悪影響を及ぼします。

 

指しゃぶりおしゃぶりも歯並びに悪影響を及ぼします。出っ歯や、前歯がかみ合わない開咬になったりします。まず、指しゃぶりの場合は3歳ごろから徐々にやめさせるようにすると、自然に歯並びも治ることが多いのですが、5歳ごろまで続いた場合はいずれ矯正が必要になってきます。長い期間指しゃぶりを続けていると、飲み込むときに舌が前に出るクセがついてしまい、それがまた歯並びを悪化させる原因になります。

 

ただし、指しゃぶりの原因子どもの心理的なことも関係していますので、やめさせるときはあまり強い調子で無理強いするとうまくいきません。次に、おしゃぶりの場合は指しゃぶりよりも歯並びへの悪影響が強いので、2歳までにはやめる必要があります」

 

 

●子どもの矯正を始める年齢は7〜9歳くらいが多い

 

歯並びをよくするには、硬いものを食べるようにするといいと聞きますが、本当ですか?

 

前田 「食生活の変化によって、軟らかい物を多く食べるようになり、歯並びが悪くなったというのは本当ですが、それは日本においては明治以降のことのようです。つまり歯並びをよくするには、それ以前の時代の食生活にしなければならないということで、現実には無理な話だと思います。

 

もちろん、噛むことはとても重要ですから、軟らかいものばかり食べるのはよくありません。しかし、硬いものを食べたからといって、それだけで歯並びが良くなるわけではありません

 

なるほど。では乳歯のときに歯並びが悪い子は、永久歯になってもやはり歯並びが悪いのでしょうか。

 

前田 「一概には言えませんが、例えば乳歯のときに前歯が重なって生えていたり、下あごの歯が上あごの歯よりも前に出ている反対咬合(受け口)などの場合は、永久歯に生えかわっても同じようになるケースが多く見られます」

 

永久歯に生えかわって歯並びが悪くなった場合、矯正はいつごろから始めたらいいのでしょう?

 

前田 「前歯が生えかわった7〜9歳くらいから始めるケースが多いのですが、奥歯も永久歯に生えかわるまで待ってから始めたほうがいい場合もあります。また逆に、乳歯の段階から始めたほうがいい場合もあります。

 

矯正を開始するのに最適な時期は、それぞれの歯並びや骨格の状態によってまちまちなので、お子さんの歯並びで心配なことがあったら、早めに一度、小児歯科や矯正歯科に相談するといいでしょう」

 

永久歯に生えかわったからというのではなく、日頃から歯に対して意識を持つことが大切なのですね。

前田先生、ありがとうございました。

 


前半の記事はこちら

乳歯が抜けない、永久歯が生えてこない……どうすればいい?

 

☆子どもの描いた絵からわかるSOSのサイン[11/10]

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お子さんに画用紙や画材(クレヨン、色鉛筆など)をわたすと、目を輝かせて絵を描くのではないでしょうか。大人から見ると「何を描いているんだろう…?」と思うような不思議な絵もありますよね。

 

子どもが自由に描いた絵には、今の気分や欲求が表現され、ときには心のSOSのサインを示していることがあるといいます。色彩心理研究家、『子どものアトリエ・アートランド』主宰の末永蒼生さんにお話を伺いました。

 

 

 

●子どもが描いた絵は“心の言葉”

 

末永 「お子さんは、わがままを言ったり甘えたりしてお母さんを困らせることはありませんか?その場でなだめてみても、なかなかお子さんの気持ちが落ち着かないこともありますよね。

 

『どうして○○をするの?』と聞いても、小さな子は自分の気持ちを上手に言葉で説明できません。だから、育児で壁にぶつかり、『子どもが求めていることがわからない』と悩んでしまうこともあるはずです。

 

そこで、親御さんへ子育てのヒントをくれるのが『子どもが描いた絵』です。お子さんが絵を描くときに無意識的に選ぶ色は、今、心が欲している栄養とも言えます。

 

どのような色を選び、何を描いたかを見れば、お子さんが心の根っこではどんなことを求めているかがわかるのです」

 

 

 

●色からわかる子どもの気分

 

末永 子どもの絵から心の状態を見るときは、その絵が『自由に描かれたもの』であることが前提です。だから、『こう描きなさい』『この色を使いなさい』などと指示してしまうと、心の根っこにある感情・欲求が見えなくなってしまいます。

 

お子さんは、どんな色を選んで絵を描いていますか?お絵描き帳を見返したり、クレヨンが入った箱を見てどの色が一番減っているかなどをチェックしたりしてもいいですね。いろんな色を使うのではなく、1つの色を1か月以上使い続けていたら、何らかの感情を訴えている可能性があります。

 

大まかに言うと、暖色系(赤、黄色など)意欲や活力がある外向的な状態寒色系(緑、青など)は、リラックスしたい、じっくり静かに考えたい内向的な状態を示すことがあります。

 

色別に見る心理状態は……

●赤色エネルギーの高さを示し、物事に対する好奇心や意欲があるときは赤色が選ばれます。

 

●黄色幼児期によく使われる色です。『ママやパパが好き。もっと甘えたい』という欲求を示しているのかもしれません。

 

●緑色ゆったりした気分でいたいとき、疲れているときやリラックスしたいときなどに安らぐ色です。

 

●青色空色のような明るい青色は、さわやかな気分。鮮やかな青色なら思考力が働いているとき。紺色のような深い青色は、何かにプレッシャーを感じ一人で頑張るときかもしれません。

 

●紫色紫色は暖色の赤と寒色の青を混ぜてできる色。『激しい感情を出したいけど、ちょっと我慢している』など心の葛藤があるのかもしれません。また、体調不良から回復へ向かおうとするときにも紫色が気持ちいいようです。

 

 

 

●色彩、モチーフからわかるSOSのサイン

 

末永 「ここからは、子どもの絵が示している心のSOSのサインを挙げていきます。

 

 

●色使いが急に乏しくなった

いじめられているとき、強く叱られた後などは気分がしぼんでいるので、いろんな色を使っていたのに色使いが乏しくなることがあります。

とはいえ、一時だけかもしれないので、1か月ぐらい様子を見てください。

また、黒色をよく使うからといって、心配はいりません。幼稚園年長から小学生頃には、えんぴつ、黒ペンなどを好み、モノトーンの絵を描きたがることがあります。集中力や考える力がついてきているということです。

 

●重苦しい雲や雨、雪を描く

太陽や雲、雨など自然のモチーフの表現は、子どもの気分を比喩的に表すことがあります。

光り輝く太陽は、温かい愛情を感じられているとき。重くゴツゴツとして硬そうな雲、自分に向かって雨や雪を降らせていたら、何か辛いことがあったのかもしれません。

 

●対比的な色使いをする

黄と青、赤と青、黒と白など、対比的な配色をするときは、対比的な感情が心の中に生まれていることがあります。例えば、妹や弟が生まれ、『お兄ちゃんだからいい子でいたいけど、実はもっとお母さんに甘えたい、さびしい』と思っているときなどです。

一方、配色への好みは成長も表します。幼稚園や小学校で集団生活をするようになると、さまざまな配色表現がよく見られるようです。自分勝手に動くのではなく、友達との関係を理解したり、状況に合わせて感情をコントロールしようとする心の成長ととらえることもできます。

 

●直線、ギザギサ、とがっているものを描く

丸っこいものを描いているときは、リラックスして機嫌がいいときが多く、直線や三角、尖っている表現にこだわるときは真剣な心理を示す傾向があります。

 

●背景がなく、画面にポツンと人物を描く

画面の中央、または隅にポツンと1人だけ人物を描くときは、ひとりぼっちの気分かもしれません。『私を見て』という大事なメッセージであることもあります。また、周りに家族、友だちなど、何を描くかでその子がおかれている状況が感じられます。

 

ここで示した色やモチーフの意味は一般的な傾向なので絶対的なものではありません。これらのヒントを参考に、お子さんの甘えたい、リラックスしたいという気持ちに応えて、心のエネルギーを充電してあげてください」

 

何気なく選ぶ色やモチーフに、子どもの欲求が現れているのですね。

次回は、絵を描くことのメリットについて教えていただきます。

 


 

次回の記事はこちら

★後編:イライラしていた子も絵を描くことで心が落ち着く

 

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デコ弁『魚肉ソーセージでおひめさま』の作り方[11/7]

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今回のテーマは、お弁当を空けたときに「かわいい!」と思わず言ってしまう、女の子向けの“オトメな”デコ弁レシピ

 

人気料理ブログ『*Ayano式* おとなごはん&こどもごはん』のフードコーディネーターAyanoさんに、にんじんの花飾りが愛らしい『おひめさま』のデコ弁パーツの作り方を教えていただきます。

 

 

魚肉ソーセージでおひめさま

 

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【材料】(1個分)

魚肉ソーセージ(3mm厚さの輪切り)…2枚

スライスチーズ…少量

ゆでにんじんの輪切り(2mm厚さ)…少量

※電子レンジで加熱して火を通してもOK。

焼きのり…少量

サラダスパゲッティ…少量

トマトケチャップ…少量

 

王冠のピック…1本

 

【作り方】

1.おひめさまの頭・体(土台)を作る

 

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魚肉ソーセージ(3mm厚さの輪切り)を2枚用意する。

その内1枚を丸型で左端をくり抜く。(上写真参照)

 

 

2.ピックで体をつなげる

 

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(1)の魚肉ソーセージを縦に2枚並べ、ピックを上から刺して固定する。

 

 

3.顔の土台・腕を作る

 

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スライスチーズを楕円型で1枚、アーム型で2枚抜き取り、(2)の顔・腕の部分にのせる。

 

 

4.髪の毛・リボンを作る

 

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ゆでにんじんを花型3枚・リボン型で1枚抜き取る。

(3)の頭の部分に花・首の部分にリボンをのせ、スパゲッティ(2mm程度の長さ)を刺して固定する。

 

 

5.目・口を作る

 

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のりをパンチ(またはハサミ)でカットし、目・口を作って(4)にのせる。

ほっぺの部分にトマトケチャップをつければ完成。

 

※パーツ固定用のスパゲッティは、お弁当を食べる昼までには水分を吸ってやわらかくなります。

 

乳歯が抜けない、永久歯が生えてこない……どうすればいい?[11/6]

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11月8日は「いい歯の日」ですね。6歳前後から始まる歯の生えかわり、この時期ならではの歯に対する素朴なギモンを、くちたち小児・矯正歯科の前田耕作先生に伺いました。

 

 

●乳歯が生えたまま永久歯が生えてきたら、乳歯の抜歯を

 

前田 「まず生えかわりの時期の歯で注意したいのは、生え始めてきたばかりの永久歯は表面のエナメル質が弱く、虫歯になりやすいということです。特に、生えたばかりの6歳臼歯の溝は、すぐ虫歯になりやすいので、この時期は特に念入りに歯みがきをするようにしましょう。生え途中の6歳臼歯は他の歯よりもまだ短いので、平行に歯ブラシを動かしていても毛先が届きません。その場合は、その歯だけ別個にみがいてください。また、6歳臼歯が生えたら早めにシーラントをすることをおすすめします。

 

シーラントとは、生えて間もない奥歯の溝をコーティングして、虫歯を予防する方法です。

 

生えかわりの時期にときどき見られるのが、まだ乳歯が抜けていないのに、横や前後から永久歯が生えてきてしまっている状態です。これは正常な生え方ではなく、長期間放っておくと、将来的に歯並びが悪くなる可能性があります。そのため、乳歯の横から少しでも永久歯が生えてきたら、早めに乳歯を抜いたほうがいいでしょう。

 

ただし、例外があります。それは下の前歯4本です。この歯は後ろ側に永久歯が生えてきて、乳歯と永久歯が前後に重なって生えている状態になることがあります。この場合はあわてて乳歯を抜く必要はありません。いずれ乳歯が抜ければ、永久歯が舌で押されて乳歯の生えていた場所に動いていきます。乳歯をすぐに抜いても、遅い時期に抜いても、将来の歯並びに影響はありません

 

 

永久歯の生えかわりは何歳ごろから始まるのでしょうか?

 

前田 「下の前歯(中切歯)2本がもっとも早く、6歳ぐらいから生えかわります。または下の6歳臼歯(第一大臼歯)と呼ばれる奥歯が先に生える人もいます。次に、7歳ぐらいで上の前歯(中切歯)と、2番目の下の前歯(側切歯)が生えかわります。

 

ただし、生えかわり時期は個人差が とても大きく、5歳代から始まる子もいれば、7歳近くになってやっと初めて永久歯が生えてくるという子もいます。つまり、早い子と遅い子では1年以上もの 開きがあるというわけです。さらに、同じ学年でも4月生まれの子と3月生まれの子ではもともと1年近く違うのですから、同学年どうしで2年ぐらいの差があってもおかしくないということです。同い年の他の子と比較して『お友だちはもう永久歯が生えているのに、うちの子はまだ1本も生えていない』という心配をする必要はありません

 

ただし、隣り合った2本の乳前歯がくっついて1本になっていて、もともと乳歯の数が足りない場合、永久歯の前歯も1本少なく生えてくることがあります。このような乳歯はスムーズに生えかわらないことがありますので、小児歯科で定期的にみてもらうといいでしょう。

 

また、虫歯などのために生えかわりの時期よりも早く、やむを得ず乳歯を抜歯する場合や、ケガで乳歯が抜けてしまった場合は注意が必要です。抜けた状態をその ままにしておくと、その隣りの歯が抜けた場所にずれてきてしまいます。そうなると、永久歯が生えるスペースが狭くなり、歯列からはみ出したところから生え てきて、歯並びが悪くなってしまいます。これを防ぐためには保隙装置というものをつけなければならないので、やはり、小児歯科専門医院での対応が必要にな ります」

 

 

 

●小児と一般の歯科治療は別物と考えて

 

では、歯の生え方でおかしいなと思ったら、すぐに歯医者さんに見てもらわなければなりませんね。

 

前田 「異常が見られたときに限らず、かかりつけの歯医者さんを決めて、日頃から定期的に歯のチェックをしてもらうことをおすすめします。

 

さらに付け加えるなら、かかりつけの歯科医を選ぶ場合は、小児歯科を専門に行なっているところが安心です。『歯科』『小児歯科』『矯正歯科』『歯科口腔外科』など、歯科の分野にはいくつかの種類がありますが、どれも免許制ではなく、自己申告で自由に標榜できることになっています。そのため一般歯科と小児歯科を兼ねているところがほとんどですが、小児の歯科治療と一般の歯科治療はかなり別物と言っていいでしょう。

 

乳歯の虫歯と永久歯の虫歯では、いろいろな面で治療のやりかたが違いますし、一般歯科をメインとしている医院では、乳歯の虫歯を見つけるのも難しい場合があります。先ほどお話した「保隙ほげき」という治療も、通常は小児歯科専門医院でないとできない場合が多いです。これまでお話ししてきた事例のほかにも、子どものお口の中のことは小児歯科を専門としている先生でないとわからないことも多いと思います。

 

残念なことに、小児歯科を専門に行う歯科医は数が少ないため、小児歯科は専門性が高いにもかかわらず、あまり認知されていないのが現状です。しかし、お子さんのお口の健康を守るためには、できるだけ小児歯科専門医院、または小児歯科を専門にしている先生のいる医院にかかることをおすすめします」

 

「小児歯科」と「一般歯科」でそんなに違いがあるとは知りませんでした。

前田先生、ありがとうございました。次回は歯並びについてうかがいます。

 

なお、お住まいの地域の小児歯科専門医は、以下のサイトで探すことができます。

日本小児歯科学会サイト http://www.jspd.or.jp/index.html

 


後半の記事はこちら

なぜ歯並びが悪くなるの?

 

☆ママ友から無視された…どうすればいいの?[11/4]

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仲良くしていたママ友から仲間外れにされて大ショック……そんな時は、どうすればいいのでしょうか?子育てカウンセラーとして数多くのママたちの悩みに向き合っている、「シャローム共育相談室」の“ぴっかりさん”こと萩原光さんにアドバイスいただきます。

 

 

Q:ママ友から仲間外れにされています

 

幼稚園年長の男の子のママです。

4人で仲良くしているママ友がいるのですが、なぜか急に無視されるようになりました。

3人で会話をしているところに入っていこうとすると、「じゃあね」と切り上げて、私を避けようとします。ランチにも誘われなくなりました。

幼稚園の送り迎えで毎日顔を合わせることもあり、とても辛いです……。

そのママ友とは家が近所で、子ども同士もよく遊ぶ仲です(子ども同士は問題なく仲良くしているよう)。

関係を修復したいのですが、どうすればいいでしょうか?

 

 

A:ママ友関係のもつれは、ママにとって大問題

 

ぴっかり  「育児に忙しいお母さんにとって“ママ友”の存在は大きいですよね。ママ友とおしゃべりをすると良い気晴らしになり、ストレスが解消できると思います。

 

だから、信頼していたママ友から急に冷たい態度をとられ、孤立感をつのらせてとても辛い思いされているのではないでしょうか。『私が何か悪いことをしたから、みんなから避けられているのでは……』などと、必要以上に自分を責めてしまっていませんか?

 

真面目な人ほど、マイナス思考になって悩んでしまいがちです。解決方法を一緒に考えていきましょう」

 

 

●弱音やグチを言うのは悪いことではありません

 

ぴっかり  「1人で悩んでいると、どんどん気持ちが暗くなってしまいます。家族や環境の違う信頼のおける人(別の幼稚園のママ友や、学生時代からの友だちなど)に相談してみてはどうでしょうか?

 

メリットは2つあります。

1つめは、悩みを聞いてもらうことで心のもやもやが晴れること。

もう1つは、自分が思いつかなかった解決のアイデアをもらえることです。

 

そうすると、冷静に考えられるようになり、“自分はどうしたいのか”がはっきり見えてきます。グチや弱音を吐くのは消極的な行為ではなく、前に進むために必要な行為なんですよ」

 

 

●勇気を出して、理由を聞いてみる方法も

 

ぴっかり 信頼のおける人の意見を聞いたうえで、改めて“自分はどうしたいのか?”を考えてみてください。ママ友との関係を修復したいのであれば、無視をする理由を知る必要があります。理由がわからないままでは、どう関係を修復していいかもわかりませんよね。ちょっぴり勇気を出して、3人のママ友の中で一番話しやすい人に聞いてみてはいかがでしょうか?

 

メールでも電話でも構いません。そのとき、『どうして無視するの!』と、相手を責めるような言葉を使わないようにしてくださいね。責めると相手は守りに入ってしまいます。

 

例えば、こういう聞き方をしてみてはどうでしょうか。

『私の勘違いかもしれないけど、みんなから避けられている気がするの。

私、何かしたかな? みんなと仲良くしたいから、教えてくれるとうれしいな』

 

このように、責めるのではなく『悩んでいる』『相談がある』という姿勢で伝えます。もし、相手が答えてくれないようであれば、他の2人にも聞いてみてください。

 

もしかして、『あなたの○○なところが嫌で無視したの』と、キツイことを言われる可能性もあります。理由を聞くのであれば、それも覚悟しなければいけません。理由を知って『なるほど』と納得したのなら、直す努力をすることも必要です。

 

でも、場合によっては直すことのできないあなたの個性を指摘されたり、言いがかりをつけられたりすることも考えられます。そこまで言われたら、“距離を置く”という選択もあるのではないでしょうか。

 

自分に無理をして相手に合わせ続けるのはとても辛いことです。3人のママ友とは距離をおいて、新しいママ友を見つけるほうが良い場合もあります。ママ友という味方も大事ですが、それ以上にあなたが『自分自身の味方』になってあげることが大事なのではないでしょうか。」

 

1人で考え込んでは、どんどん孤立感が強くなってしまうもの。

まずは相談することで、一歩を踏み出したいですね。

 


他記事はこちら

ボスママから嫌われている・・・どうすればいいの?

 

 

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☆ボスママから嫌われている…どうすればいいの?[11/5]

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ママ友のリーダー的存在・ボスママを、敵に回してしまうとやっかいなことに……。今回は、ボスママとの関係のお悩みについて、シャローム共育相談室のぴっかりさんにアドバイスいただきます。

 

 

Q:幼稚園のボスママに悪口をメールで回されました

 

子どもの幼稚園に、何かと仕切りたがるボスママがいます。

幼稚園の保護者会のとき、私がボスママと反対の意見を言ったことがきっかけになって目をつけられてしまいました。

 

どうやら、メールで私の悪口を他のママに回しているようなのです(ひどい!)。

それからは、周りのママ友からも何となく冷たい態度をとられるようになりました。どうすればいいでしょうか?

 

 

 

A:ハッキリ意見を言える人ほど標的になりやすい

 

ぴっかり 今どきのママ友付き合いは、とても大変ですね。『子育てよりもママ友付き合いのほうが大変』という声も聞いたことがあります。

 

ボスママとの関係では、自分の意見を言える人ほど、目をつけられてしまいがちです。たいていは、ボスママを持ち上げ、言われるがまま動いてしまう人が多いのではないでしょうか?

 

でも、メールで悪口を回したり、言いがかりをつけきたりするのは許せませんよね。子育ての仲間として支え合うのが本来のママ友関係なのではないでしょうか」

 

 

●みんなボスママを恐れている可能性も

 

ぴっかり 「例えメールといえども、悪口を言われれば傷つきますよね。メールSNSなど、手軽なコミュニケーションツールでは、『相手がどう思うのか』というフィルターをかけずに、人を傷つける感情的なことを書いてしまう人もいます。

 

状況を変えるには、勇気を出して周りのママ友に聞いてみるのも1つの方法です。ボスママから悪口のメールが回ってきたとしても、自分のところで止めればいいはず。きっと、周りのママ友もボスママにビクビクして『自分が標的になるのでは』と恐れているのかもしれません。1人で悩みを抱え込まずに、まずは話しかけやすいママ友に相談をしてみてはいかがでしょうか」

 

 

●戦う、戦わない? 選択肢はいろいろある

 

ぴっかり 「また、別の幼稚園のママ友や、ママ友関係の悩みを持つママをネットやSNSで探してみてもいいでしょう。誰かに話を聞いてもらえると、心が落ち着いてきます。すると、“自分としては、どうしたいのか”ということがわかってくるのではないでしょうか。

 

現代人は、本音をしまいこんで生きるのが得意です。しかし、そうなると、『本当は、自分はどうしたいのか』ということがわからなくなってしまいます。自分らしい選択肢が見つかれば、勇気も自然に湧いてくるはずです。

 

解決法は1つではありません。

ボスママをほめて持ち上げ、言いたいことがあっても飲み込んで波風立てずに戦わないのも1つの生き方です。

 

『やっぱり、許せない!』と、毅然として自分の意見をぶつける生き方もあるでしょう。

 

取り入らず、かといってケンカもせず、なんとなく距離を置いていく選択肢を選ぶ人もいるでしょう。

 

どんな生き方を選ぶにせよ、“自分らしい選択”をしていくことが、人生を豊かにしていく秘訣なのだと思います」

 

 

悩みを聞いてもらい、『辛いよね』と共感してもらうことで、悲しみや怒りの感情が収まり、進むべき道が見えてくるのですね。

 

ぴっかりさん、ありがとうございました。

 


他記事はこちら

子どもをほめてあげたいのに、つい叱ってしまいます

 

 

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勉強大好き&学力アップ「親野智可等のママゼミ」第25回 [10/27]

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●平仮名ばかりで漢字がない

 

みなさんが子どもの日記や作文を見たとします。そしたら、習った漢字があまり使われてなくて平仮名ばかりだったとします。このような場合、あなたならどのように対応しますか?

 

次の3つの中から、自分に近いものを選んでみてください。

 

A.習った字はすべて漢字に直させる

B.まず書いてある中身に共感したり表現をほめたりして、その後で習った字のいくつかを漢字に直させる

C.とにかく中身に共感したり表現をほめたりして、あまり漢字のことには触れない

 

 

●まず中身に共感。次に表現をほめる

 

あなたはどれに近いですか?

私はAはやめて、にしてほしいと思います。

 

Aのように、「習った字はすべて漢字に直させる」を徹底していると、子どもは日記や作文を書くのが嫌いになってしまいます。

 

日記や作文では、まず、中身に共感してあげることが大事です。そして、次に表現の工夫を見つけてほめてあげましょう。

 

この2つがあれば子どもは書くことが好きになります。書くことが好きになれば、思ったことや感じたことをぐいぐい書くようになり、表現力もどんどん付いていきます

 

日記や作文ではそれが一番大切なことです。漢字をつかってないとか字が雑だとか、そういうことばかりつついていると、書くのが大嫌いになってしまいます。

 

どうしても漢字に直させたいときは、たくさん共感したりほめたりした後で、いくつか直させるといいと思います。

 

 

●「書くことが楽しい。書くことが好き」にしてあげよう

 

正直に言わせていただければ、個性的で面白い日記作文を書く子の多くは、あまり漢字をつかいませんし字も雑です。

 

書きたいことの中身に頭を使ってグイグイ書いていくので、表記の方まで気が回らないのです。

 

漢字をしっかり使って字も丁寧だけど、書いた中身は個性や面白味に欠けるということはよくあることです。

 

両方とも優れている子もときにはいますが、非常に少ないです。

 

子どもの日記や作文においては、「書くことが楽しい。書くことが好き」と思えるようにしてあげることを最優先にしてください。

デコ弁『ゆで卵でパンダ』の作り方[10/17]

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今回は、動物園の人気もの、『パンダ』のデコ弁パーツづくりにトライ!

人気料理ブログ『*Ayano式* おとなごはん&こどもごはん』のフードコーディネーターAyanoさんに、ほのぼのするかわいらしさの『ゆで卵でパンダ』の作り方を教えていただきます!

 

 

ゆで卵でパンダ

 

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【材料】(1個分)

ゆで卵…1個

ゆでにんじんの輪切り(2mm厚さ)…少量

※電子レンジで加熱して火を通してもOK。

焼きのり…少量

サラダスパゲッティ…少量

 

【作り方】

1.ゆで卵でパンダの土台を作る

 

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ゆで卵は横半分に切る。

 

 

2.のりで耳を作る

 

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のりをパンチ(またはハサミ)で直径2cmに丸くカットし、耳を作って(1)にのせる。

 

 

3.のりで目と鼻を作る

 

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のりをパンチ(またはハサミ)でカットし、目・鼻を作って(2)にのせる。

 

 

4.にんじんでほっぺを作る

 

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ゆでにんじんをストローで2枚抜く。ほっぺの部分に置き、2mm長さに切ったスパゲッティで固定したら完成。

 

※パーツ固定用のスパゲッティは、お弁当を食べる昼までには水分を吸ってやわらかくなります)。

 

 

子どもと一緒に作ろう! ハロウィーンの飾り・小物[10/14]

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もうすぐハロウィーンがやってきますね。「幼稚園最後のハロウィーンだから、親子で思い切り楽しみたい!」と思っているママも多いはず。それなら、お子さんと一緒にハロウィーンの飾りや小物を手作りしてみませんか?

 

幼稚園年長の女の子のお子さんを持つ、ブログ『ちっちのお花弁*』のちっち*さんに、ハロウィーンの手作り小物のアイデアを教えていただきました!

 

●子どもとハロウィーンの絵を描いて飾りつけ!

 

ちっち 「娘は、お絵描きが大好き。わが家では、10月に入ったら時間のあるときにハロウィーンのおばけこうもりの絵などを子どもと一緒に描きます。

 

その絵を活かして、壁などに吊るす『ガーランド』『ハロウィーンカード』を作って飾ってあげると、とても喜んでくれるんです。また、今年は牛乳パックを使って作る『お菓子入れ』も作りました。

 

★ハロウィーン おばけのガーランド★

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紙(色は何色でもOK)をハサミでひし形に切り、半分に折ります。

いろいろな、かわいらしいおばけを描いたら、折り目の部分にひもを通してセロハンテープでペタペタと貼りつけ、つなげていきます。

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これを食卓の近くやリビングに吊るして、飾りました。ガーランドは手軽に使える市販品もたくさんありますが、一緒に手作りすれば、お子さんとの思い出になるはずですよ!

 

 

★ハロウィーンカード★

 

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これは、『飛び出すカードにしたい』という娘からのリクエストを聞いて一緒に作ったものです。画用紙を半分に折り、折り目の中央にハサミで2本切れ目を入れます。ここに折り紙で作ったおばけかぼちゃを貼りつけて、飛び出すハロウィーンカードに。わが家の玄関に飾りました。

 

 

★こうもりのお菓子入れ★

 

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ハロウィーンが近づくと、おうちに遊びに来た親戚が娘にお菓子をくれます。上の写真は、娘のために作ったこうもりのお菓子入れです。

 

作り方は……

まず、牛乳パック(よく洗って乾燥させる)を底から1/2程度の高さに切ります。

牛乳パックの周りに画用紙(紫色など)を巻きつけてのりで貼り、正面はこうもりの顔にカット。背面はしっぽをつけます。

こうもりの顔は、ペンで描き、ほっぺ、歯の形に折り紙を切ってペタッと貼り付け。

星など、好みのシールを貼ってもかわいいですよ。

 

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左右の面には、羽をつけます。画用紙をスティックのりなどに巻きつけてから貼ると、くるんと丸まるようになります。

どれも簡単なので、ぜひ作ってみてくださいね!」


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キーワード:ハロウィーン、ハロウィン、飾り、手作り

 

勉強大好き&学力アップ「親野智可等のママゼミ」第24回 [10/20]

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●自分の教科書よりはるかに新鮮

 

小学生の教科書は、どの教科も5つか6つの出版社から出ています。でも、子どもたちは、自分たちの教科書の他にも教科書があるということを知りません。子どもだけでなく保護者のみなさんもあまり意識したことはないと思います。

 

私は、先生だったころ、自分のクラスの子どもたちにいろいろな種類の教科書を見せたことがあります。すると、とても新鮮に感じたようで、どの子も一生懸命に読んでいました。使い古した自分の教科書ではあり得ない光景でした。

 

表紙のデザイン中のイラスト色の使い方活字のデザイン紙の質感説明の仕方出てくる問題などがかなり違うので、それだけで新鮮なのです。

 

 

●読み比べると面白い

 

そこでお薦めしたいのが、家庭でいろいろな教科書を用意してあげることです。そうすれば、読み物参考書問題集などとして活用できます。

 

たとえば、国語、社会、理科の教科書は、読み物として使うことができます。特に、国語の教科書の物語説明文などは、教科書によってかなり違うのでオススメです。

 

歴史が好きな子には、他の会社の歴史の教科書を読ませてあげるといいでしょう。2種類と言わずたくさん、できたら全部用意してあげるといいでしょう。

 

歴史上の1つの出来事についても、教科書によって書き方がけっこう違っていますので、読み比べさせるといろいろな発見ができます。

 

 

●算数の教科書は問題集になる

 

算数の教科書は、問題集として使えます。そこに出ている問題は、自分の教科書と同じ程度のものです。でも、文章問題の出し方が微妙に違ったり計算問題の数字が違ったりします。

 

自分の教科書とは、計算のやり方や問題の解き方が違っていることもあります。算数が好きな子は、自分でそういうところを発見して喜びます。

 

 

●「全国教科書供給協会」で検索

 

子どもが好きな教科の教科書複数用意してあげるといいと思います。好きな教科なら、自分で進んで読んでみようという気持ちになりやすからです。

 

苦手な教科は、自分の教科書すらろくに読みません。その上さらに別の教科書というのは難しいと思います。

他社の教科書を手に入れたいときは、「全国教科書供給協会」をご覧になってみてください。 http://www.text-kyoukyuu.or.jp/

好きな女の子にちょっかいを出して嫌がられます

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好きな女の子に対して、男の子がわざと嫌がることをするという光景は、よく見られます。子どもならではの可愛らしさと笑って済ませられればよいのですが、度が過ぎると、ちょっと困ったことになってしまいます。

 

 

Q.クラスの女の子をかまいすぎて迷惑がられています

 

こんにちは。私は小学1年生の男の子の母です。

息子はクラスに好きな女の子がいて、いつもその子にちょっかいを出しています。休み時間に追いかけ回したり、ボールを投げつけたりと、わざと嫌がることをしているようです。

 

ケガをさせたりすることはないのですが、あまりにしつこいので、最近はその子を何度か泣かせてしまったようです。先日は、ついに相手のお母さんから「うちの子が怖がっているので、もう近づかないようお子さんに言ってください!」と言われてしまいました。

 

うちの子が悪いのはたしかなのですが、息子なりの愛情表現だとわかっているので、どこまで厳しく言えばいいのかわかりません。大好きな子にストーカーのように言われてかわいそうに思う反面、放っておくと、またちょっかいを出すかもしれないと思うと心配です。

 

担任の先生に相談したほうがいいのでしょうか?

(ばんびーの)

 

 

 

A.話がこじれる前に、担任に相談するなど早めの対処を

 

それは、すぐに担任の先生に伝えるべきだと思います。

先生も気づいているかもしれませんが、お母さん同士でそこまで深刻になっているとは思っていないかもしれません。お母さん同士で話がなんとかなればよいのですが、実は私の経験でこんなケースがありました。

 

今回と似たような女のお子さんの訴えに対して、その子のお父さんがとても敏感に反応して怒ってしまい、お母さんだけでなくお父さんも出てきて……ということになってしまったのです。

 

そこまでこじれると、双方の両親と子どもとが対面して学校で話し合いをすることになります。もしそうなったら、息子さんの気持ちまでが傷つけられてしまうので、早めに対処したいですね。

 

ご相談者は、息子さんの行動を愛情表現であるとわかっていらっしゃいます。これはとても救いです。きっと冷静に諭すことができると思います。

 

まず世間話のついでに、その女の子を話題にします。教室ではどんな子なのか、どんなことをしたり、話したりしているのか、できるだけ聞いてみます。きっと息子さんにとって、一番印象に残っているシーンがあるはずなのです。優しくしてもらったとか、困ったとき助けてくれたとか。息子さんにとっては大切な部分です。お母さんは「そうなんだ。それはいい子だね」と共感しながら聞いてあげてください。

 

そのあとで、今現在もその女の子と遊んでいるのかと聞いてみましょう。たぶんあまり芳しい返事はないかもしれません。きっとその子に避けられているからです。それが自分で分かっているようなら、「それは、ちょっとさみしいよね」と水を向けます。さらに「なんでだと思う?」と聞いて、息子さんが自分の行動を振り返ることができたら、大成功です。

 

例えば息子さんから

「休み時間に、ちょっと意地悪しちゃった」とか、「しつこくしちゃった」という言葉が出たとしたら、「じゃぁ、どうしたらよかったと思う?」と尋ね、「ごめん、って言えばよかった」「そんなことしないほうがよかった」などという言葉が出れば、「えらいね。よくわかっているね。男の子は女の子に優しくするといいよ。お父さんも、本当はお母さんに優しくしてくれるんだよ」などと話しましょう。

 

頭ごなしに怒るのが一番よくないのです。

なぜなら、まれに女の子の方が誤解してしまって、男の子を目の敵にして、かなりオーバーに親に伝えている場合もあるからです。そうなったら、子どもはもう親や大人に心を開かなくなります。

 

また、これもごくまれなケースですが、女の子に避けられていることに気づいていない場合もあります。これはコミュニケーション面の発達障害の可能性もありますので、とりあえず、すぐに担任の先生に相談すること。そして可能なら、お母さんが普通の日の休み時間などにそっと見学に行って、まずは自分の目で様子を見ておいたほうがよいと思います。 

 

いずれにしても、あと10年たったら「こんなことあったわね」という話になります。

深刻になり過ぎないことです。

 

 

 

 

 

 

☆子どものうちから教えたいお風呂のマナー[10/10]

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前回は、ひとりでお風呂に入れるようになる時期や体の洗い方などについて、目白大学の高橋弥生先生にうかがいました。今回は、お風呂のマナーについて考えます。

 

●子どもと一緒に大人も再確認! お風呂のマナー

 

これからの季節、温泉や入浴施設に行く機会も増えてきます。大勢の人が使うお風呂場では、家で入るときと違って、守らなければいけないマナーがあることもそろそろ教えていきたいですね。全国浴場組合や各地の入浴施設の子ども向け入浴マナーから、重要なものをママノート編集部でピックアップしてみました。

 

1. よく体を洗ってからお風呂に入る

汚い体のままで湯船に入らず、体を洗うか、シャワーなどで汚れを落としてから入りましょう。

 

2. お湯や水の無駄遣いはやめる

シャワーで遊んだり、お湯を出しっ放しにしないようにしましょう。

 

3. 湯船でもぐらない、タオルを湯船に持ち込まない

タオルを湯船に入れると、お湯が汚れるもとに。もぐったり泳いだりすると、他人の迷惑になることも教えたいですね。

 

4. お風呂の中で騒がない、走らない

子どもは広い風呂に興奮しがち。ほかの人の迷惑になるだけでなく、ケガをする原因にもなります。

 

5. 使った後の洗い桶はさっと水で流して片付ける

使った後の桶には、意外に汚れがついています。洗い流して、もとの場所に戻しましょう。

 

6. ぬれた体のままで脱衣所を歩き回らない

お風呂場から上がる前に、浴用タオルで体の水滴をある程度ふきとっておき、浴室出口にある足ふきマットで足の水分をぬぐいましょう。

 

いかがでしたか? 大人でも、ふだん自宅のお風呂場でのやり方に慣れていると、つい怠ってしまいがちな項目もあるのではないでしょうか。

 

 

●タオルをすすぐ、絞るなど、お風呂の動作は、生活全般に関わってくる

 

ではここで、前回ご登場いただいた高橋弥生先生に、ふたたびうかがいます。お風呂のマナーについて、家庭ではどの程度教えればいいのでしょう?

 

高橋 「1や2、6などのマナーについては、ふだん家での入浴に通じることなので、日頃から家庭できちんと教えておきたいですね。

 

ただ、3、4、5については家庭で教えるのは難しいと思うので、実際に旅行や温泉施設などへ行ったときに教えていくのがいいと思います。

 

また、子どもがひとりでお風呂に入るようになってからでも、上がった後に洗い桶が使いっぱなしになっているとか、石けんの泡が飛び散ったり、お湯が汚れているなど気になるところがあれば、その都度注意していくこともマナーを覚えるうえでは大切なことです。

 

お風呂に限らずマナーというのは、子どもが親自身の実践しているところを見て学ぶ部分が大きいものです。親が手本を示し、子どもが騒いでいたら注意するなど、日頃から親子で公共でのマナーを意識していくといいですね。

 

お風呂上がりに体を拭くということに関連して言えば、私が以前勤務していた幼稚園では、年長さんのお泊まり保育では入浴用のタオルだけでバスタオルを使わないことになっていました。ですから子どもたちは、入浴用タオルで体を洗ってよくすすぎ、お風呂から出るときはそのタオルを固く絞って体を拭くようにしていました。

 

こうすると、体を拭くことタオルをすすぐこと絞るという動作の両方を覚えられて一石二鳥なんですね。タオルを絞る動作については、入学準備にもなっていますが、おだんごのように丸めて絞ったり、端からタオルをしごくだけだったりと、きちんと絞れていない子も意外に多いので、正しいやり方を教える機会を作るのは大切なことだと思います。

 

お風呂のしつけやマナーというと、大げさだとか面倒だと思う人もいるかもしれませんが、タオル絞りのほかにも、手や顔を洗うなど、生活全般に関わるさまざまな動作が入っているので、自立の準備の一つとして考えてみてはどうでしょう。

 

入学前は、子どものモチベーションが上がるよい機会です。『なんでできないの』というプレッシャーではなく、『きっとできるよ』と励ましながら教えていってください」

 

「ひとりお風呂」の練習が、生活全般で役立つというのは意外でした。今日からさっそく実践したいと思います。

高橋先生、ありがとうございました。

 

いつからひとりで入れるの?[10/9]

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「毎日のお風呂、子どもがひとりで入れるようになったらどんなに楽かな〜」と考えているお母さんも多いのではないでしょうか。とはいえ、子どもが自分で体や頭を洗うのは難しそう……、そもそも子どもって、いくつからひとりでお風呂に入れるのでしょう?

長年、子どもの生活自立などの研究を行なっている、目白大学の高橋弥生先生にうかがいました。

 

 

●年長さんから始めたい「ひとりお風呂」の練習

 

早速質問なのですが、子どもがひとりでお風呂に入れるようになるのは、いつごろからでしょうか?

 

高橋 「その子の体の大きさなどにもよりますが、3歳半から4歳くらいになれば、顔を洗ったり、石けんを使う動作ができるようになります。入浴となると、さらにタオルなどを使ったり、体を洗えなければなりませんが、洗髪をしないのであれば、年長さんになれば『ひとりお風呂』も可能です。

 

小学校に入学する6歳前後というのは、子どもが基本的な生活習慣を身につけられる時期にあたるわけですから、個人差はありますが、お風呂に入るための身体的な機能は整っているといえるでしょう。ちょうど年長の夏には、どの園でもお泊まり保育を経験していますし、小学生になったら自分のことを自分でするのが基本ですから、今から徐々にひとりで体や頭を洗ったりする練習していくといいでしょう」

 

●体の洗い方など、大人が基本をしっかり教えて

 

ということは、年長さんならひとりで入ることも可能なんですね。

 

高橋 「だからといって、早くひとりでお風呂に入るようにしなければいけないというわけではありません。

 

忙しい毎日の中で、お風呂は子どもと親がゆっくりとコミュニケーションをとれる大切な場でもあります。子どもが小学校に入学すると、ますます親子のコミュニケーションは重要になってきます。むしろ小学校3〜4年生くらいまでは、なるべく親子で一緒に入浴して、子どもの成長を確かめる楽しい時間を過ごすとよいのではないでしょうか。

 

そして親が一緒に入っているうちに、体の洗い方など基本的なことをきちんと教えるようにしましょう。子どもは何も教えなくても、大人の動作をマネしながら洗うので、ちょっと見は自分でできているように思うかも知れません。でも、実はなんとなく体をぬらして終わりにしているだけで、きちんと洗えていないことも多いのです。まずは子どもが自分で体を洗っている様子を見て、どれくらいできるか確認してみましょう。

 

最初のうちは、自分で洗うのは手や足、お腹など、自分の手の届く範囲からでいいでしょう。仕上げに背中や細かいところをお母さんが洗ってあげます。

 

液状石鹸の場合、どれくらいの量を使えばいいのか、子どもはわかりませんから、『2回くらい押して出そうね』などと具体的に教えます。

 

シャワーも子ども自身で流すようにして『泡が流れなくなったからもう大丈夫だよ』と、どこで終えればいいかを伝えましょう。耳の後ろやひじの内側、ひざの裏側など、くびれているところは石けんが残りやすいので、泡がついていたら『まだついているよ』と、実際に触らせるといいでしょう。

 

慣れてきたら、徐々に背中や足の裏、首など、細かいところも自分で洗うようにしていきます。これを何回か繰り返していきましょう。今は、ポンプ式の石けんや泡立ちやすいタオル、スポンジなど、お風呂道具も使いやすくなっていますから、最初にちゃんと教えれば、子どもはすぐにできるようになりますよ。

 

洗髪についても、体を洗うときと同様に、シャンプーの量や指のはらで頭皮をこすって汚れを落とすことなど、具体的に、少しずつ教えていくといいと思います」

 

子どもに洗い方を教えながら一緒に入るのも、いいコミュニケーションになりますね。

高橋先生、ありがとうございました!

 

次回は、入浴マナーについて取り上げます。

★へこたれない強い心をつくる男の子の育て方[10/9]

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わが子を困難があっても負けない、強い心の男の子に成長させるには、どんなサポートをすればいいのでしょうか?

明治大学文学部教授、教育カウンセラーの諸富祥彦先生にお話を伺いました。

 

 

●スポーツでへこたれない強い心をつくる

 

諸富 「いま、心理学の『レジリエンス』と言われる、“心の回復力”が子育てでも注目されています。レジリエンスとは、『失敗しても何度でもやり直せる』と前向きになれる、折れない心の力のことです。 

 

そのレジリエンスを養うために、クラブ活動や習い事などでスポーツを経験させるのもいいでしょう。

例えば、少年野球のチームに入っている子どもが、試合でレギュラーに選ばれなかったとします。子どもなりに現実の厳しさを感じ、プライドが傷つくでしょう。

 

このとき『ダメね、しっかりしなさい!』と叱りつけてはいけません。『自分はダメだから選ばれなかったんだ……』と、子どももつらい気持ちなのです。

 

そんなときは、『くやしかったでしょ』と共感し、『次のチャンスがあるよ』と伝えます。すると、あきらめずに練習してレギュラーをめざそうと思えるようになるはずです。

 

親が先回りして『もっと○○しなさい』と言うのではなく、子ども自身に考えさせ、“あなたのことを思っているよ”という気持ちを伝えればいいのです」

 

 

●男の子にも家事のお手伝いをさせよう

 

諸富 「よく、『男の子らしさ』、『女の子らしさ』といわれますよね。

でも、子育てにおいてはあまり気にする必要はありません。例えば、男の子がおままごと好きでも、心配ありません。社会では、一流の料理のシェフの男性がたくさんいますよね。それに、料理など家事ができる男性は、将来的に女性からモテますよね(笑)。 

 

『学力』のために勉強させることも大切ですが、『生活力』を育むために男の子にも家事のお手伝いをお願いしてみましょう。

家族と一緒に楽しい雰囲気で家事をすることで、“誰かを助けること”に喜びを感じられるようになります」

 

 

●男の子の子育てはおもしろい!

 

諸富 「男の子は、ヘンなことに興味を持ったり、やんちゃだったり……、お母さんは振り回されてしまうこともありますよね。

『男の子って、なんでこうなの?』、『やれやれ』などと多少あきらめながらも、お子さんのことを認めてあげてください。

 

子育ての時間は、限られています。そんなときに、イライラしてばかりではもったいないですよね。あきらめつつも、『男の子っておもしろいな』と楽しんでみませんか?

子育ては大変ですが、愛情を注いで支えてあげれば、やがて自立していきます。

 

将来、男の子の反抗期が心配というお母さんもいらっしゃるかもしれません。

でも反抗期は、“自分”をつくるために必要な時期です。無口になって、話しかけても『別に』、『特にない』とそっけなくされたり、攻撃的になったりすることもあります。

 

肝心なのは、親が子どもに振り回されてイライラしないこと。一歩ひいて穏やかに見守ることです。子どもをコントロールしようとすればするほど反抗がエスカレートし、親は疲れてしまいますからね。

人生の主人公は、お子さんです。親御さんは、サポート役になってあげてください」

 

諸富先生、ありがとうございました。

男の子は思い通り動いてくれない……とあきらめつつ「この子っておもしろいな」「元気なところがいいところだな」と前向きに考えられたらいいですね。

 


諸富先生の他記事はこちら

ママと男の子は、ラブラブな関係でもいいの!?

「甘やかしすぎ」は、男の子の自立をジャマする

 

関連記事はこちら

これって、「甘えさせ」?「甘やかし」? 前編

学用品の片付けや翌日の準備、親が手伝ってもいいの?

東大・京大生を育てた母が子育てで大切にしたこと

 

 

 

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★ママと男の子は、ラブラブな関係でもいいの!?[10/7]

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男の子は、やんちゃで手を焼くことがあるもの。一方で、いつまでも甘えん坊だと心配になってしまうこともあるはずです。

 

小学校低学年の男の子の自立を促すためには、どんなことに気をつければいいのでしょうか?明治大学文学部教授、教育カウンセラーの諸富祥彦先生にお話を伺いました。

 

 

●男の子は親の思い通りにならないもの?

 

諸富 「元気いっぱいな男の子の子育て。エネルギーを消耗し、疲れきってフラフラ……そんなお母さんもいるのではないでしょうか。

 

そもそも、男の子は、親の思い通りに動いてくれないものです。言うことを聞かないお子さんに対して、

 

『あなたはダメね!』、

『どうしていつも、○○なの!』

 

などと感情的に叱っていませんか?上から目線でガミガミ叱ったり怒鳴ったりすることは、子どもにとって悪影響です。子どもなりにプライドが傷つけられて、自信をなくしてしまうのです」

 

 

●知っておきたい、男の子の育て方の段階とは?

 

諸富 「ここからは、男の子の育て方の段階をご紹介します。

 

・0~6歳(乳児~幼稚園年長ぐらい)は、『ラブラブ期』

子どもとは、恋人同士のようにラブラブな関係でOK。たっぷり甘えさせることで子どもの心が安定し、自信がついていきます。

 

・6歳~12歳(小1~小6ぐらい)は、『しつけ期』

社会のルールを教えていく時期。そして、失敗の経験が必要な時期です。失敗をいつも親がカバーするのではなく、子どもに責任とらせ、解決方法を考えさせるようにします。親は、子どものサポート役となり、強い心を育んでいきます。

 

つまり、幼稚園年長から小学1年生は、『ラブラブ期』から『しつけ期』へ移行する時期ということ。実は、この時期の子育てはとても難しいのです。

 

子どもの甘えたい気持ちに応えてあげながらも自分でできることは任せ、自信をつけていく必要があります」

 

 

●男の子がいつもお母さんを困らせるのはなぜ?

 

諸富 「小学1年生の子育ては大変、という母さんたちの声をよく聞きます。

例えば……

 ・小学校に上がってからベッタリ甘えるようになった

・急におねしょをするようになった

・いいお兄ちゃんだったのに、妹や弟をいじめるようになった

などです。

 

特に、男の子のお子さんを持つお母さんは、『この子には強くなって欲しい』、『親に甘えてばかりだと心配』と思われることがあるかもしれませんね。

 

でもちょっと考えてみてください。お子さんは、数ヶ月前までは幼稚園で自由に過ごしていたのに、小学校に上がってからは1日に何時間も勉強する環境に置かれているわけです。子どもなりに、ストレスを感じているんですね。

 

親に甘えてくるのは、エネルギーが落ちて心の土台がゆるみ、がんばれなくなっているからです。心の土台が安定しない状態では、自分の力でしっかりと立ち、自立できません。

まずは、お子さんの甘えたい気持ちにめいっぱい応えてあげることが大切です」

 

わがままを言うのは、大好きなお母さんの愛情を確かめているのですね。

 

次回は、具体的にどんなふうに甘えさせればいいのか? 『甘えさせる』ことと『甘やかし』の違いなどについて教えていただきます。

 

 

 

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★「甘やかしすぎ」は、男の子の自立をジャマする[10/8]

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前回、男の子の自立を促すためには、「甘えさせて愛情を伝えることが大切」と教えていただきました。では、具体的にどのようなことを意識して子どもと向き合っていけばいいのでしょうか?明治大学文学部教授、教育カウンセラーの諸富祥彦先生にお話を伺いました。

 

 

●抱っこやタッチングで愛情を伝える

 

諸富 「多くの親御さんが、お子さんに対して『小学生になったら、自分のことは自分でできるようになって欲しい』と思われていることでしょう。

 

でも、お子さんが甘えてきたとき、ワガママを言ったときに、『お兄ちゃんなんだから、ワガママ言わないで』、『甘えないで! 1人でできるでしょ』などと突き放すのは逆効果です。お子さんの甘えたい気持ちに応えて、ゆったり抱っこしたり、ギュッと抱きしめたり、ペタペタとタッチングしたりして、愛情で満たしてあげてください。

 

『お母さん、○○(お子さんの名前)のこと大好きだよ』と言葉に出すことも大切です。子どもは、思う存分甘えて親から愛されていると実感できると、がんばれる心の土台が固まります。親がいちいち『○○しなさい』と指示しなくても、お子さんの足でしっかりと土台をふみしめ、歩いていけるようになるのです」

 

 

●甘やかしすぎには注意して!

 

諸富 「ただし、『甘えさせる』ことと『甘やかす』ことの違いを知っておいてください。

 

『甘えさせる』のは、子どもが甘えてきたときに応え、愛情で満たしてあげること。

『甘やかす』のは、子どもが望んでいないのに、親が何でも先回りしてやってあげることです。

 

例えば……

・子どものものを買うとき、食事のメニューを選ぶときなどに『これがいいでしょ』『これにしなさい』と親が先に決める

・着て行く服、学校道具などを全部準備してあげる

・散らかしたおもちゃをいつも片付けてあげる

などです。

 

『子どもが失敗しないように』と、よかれと思って何でもやってあげる親御さんが多いのではないでしょうか。それを続けていると、人から指示されないと動けない“受け身”な性格になる可能性があります。

 

例えば、子どもが小学校の授業で忘れ物をしたときです。最初の3回ぐらいは、届けてあげてもいいでしょう。でも、何回も届けてあげると、子どもは『自分が失敗しても、いつでも親が助けてくれる』と思うようになります。

 

だから、失敗したら子どもに責任をとらせることも大切なのです。

 

忘れ物をして、恥ずかしい思いをすることで、子どもは『忘れものをしないように、気を付けよう』と心から思えるようになります。

 

とはいえ、学校生活に慣れない小学1年生のお子さんに『何でも1人でできるでしょ』と任せるのはハードルが高すぎます。

必要に応じて手助けしてあげながら、何でも親が先回りしないように気をつけてください」

 

 

●男の子は人の役に立つことをするのが好き

 

諸富 「男の子は、みんなの役に立つことで喜びを感じます。みんなの“ヒーロー”になりたいんですね。

 

例えば、おもちゃを散らかしたままのときです。

『片付けなくちゃダメでしょ!』と叱るよりも、『ママと一緒に片付けしよう』と誘い、片付けをしてくれたら『お母さん、○○(子どもの名前)が一緒に片付けをしてくれて、うれしいな』と喜びを伝えます。

 

しつけについては、『ほめる』『叱る』ではなく、『共に喜ぶ』ことを意識してください。

自信がついて前向きな気持ちになり『自分は役に立っている』『やればできるんだ』と自信がついていくのです」

 

男の子のヒーローになりたいとう欲求を満たす、自信がつく声かけを意識するのがいいのですね。

次回は、失敗してもへこたれない、男の子の強い心をつくるための方法についてお話を伺います。

 

 

 

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