【「やめて」と言えることが大切】集団生活の基本は、頼み方と断り方

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【「やめて」と言えることが大切】集団生活の基本は、頼み方と断り方

「子どもが自分のしたいことをはっきり言うことができない」
「恥ずかしがりやで、質問するとモジモジしてしまう」 ……
そのような心配をしている保護者の方は多いのではないでしょうか。

やりたいことを相手に伝えて、自己主張できる子になるためには、親としてどんなことに気をつければいいのでしょう。
現役小学校教諭の舟山由美子先生にお話をうかがいました。

目次

まずは「トイレに行きたい」と自分から言えるように

入学前までに、自分から『トイレに行きたい』と伝えられるようになっているといいですね。ガマンしていても、なかなか自分から言い出せない子もいます。

もしかして親御さんが『トイレは大丈夫?』と子どもに頻繁に聞いているため、“聞かれたら行く”というリズムになっているのかもしれません。

外出時には、『トイレに行きたかったら言ってね』と声かけをし、子どもが自分から『トイレに行きたい』と言えたことをほめるようにしてください。

よく教室で、もじもじしながら『先生、トイレ……』という子がいます。
そんなときは、『自分から言えましたね。でも、“先生”は“トイレ”ではありませんよ。(笑)
こういう時は“先生、ぼくはトイレに行きたいです。”と言うんですよ。』と伝えます。
もちろん、子どもは今すぐにでもトイレに行きたい状態ですから、そんなときは教室に戻ってから、言っています。
すると、その次からは、ほとんどの子がちゃんと言えるようになるんですよ。

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自分の意志をはっきり伝えることの大切さ

また、友だちにイヤなことをされたときに、『イヤ、やめて』と、はっきり自己主張できるようになることも大切です。

はっきり断ることができないと、ときにはトラブルや、からかわれる対象になってしまうことも考えられます。
『集団生活の基本は、頼み方と断り方である』という先生もいます
これが身につかないと、特に友だちとの関わりの場面で、子ども自身が苦労します。

逆に口数は少なくても、これができている子どもはあまり困ることなくニコニコと遊んでいるようですよ。

子どもが自分のしたいことをはっきり言えるようになるためには、親御さんが普段から先回りして答えを言わないように気をつけるといいと思います

例えば、子どもがよその人から『何歳かな?』と聞かれたときに、子どもがなかなか答えることができないと、待ちきれずに『○歳です』と、先回りして答えてしまっていませんか?

また、子どもに『はっきりしなさい!』などと叱ってしまったことはありませんか?

子どもがやりたいことを言えるようになるには、叱らずに待ち、自分で言えたことをほめることが、とても大切なのです。

この記事の監修・執筆者

小学校教諭 舟山 由美子

ふなやま ゆみこ/東京都の現役小学校教諭。
長年の小学生の指導経験に基づいた、
教育・子育てアドバイスに定評がある。

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