諸富祥彦
明治大学文学部教授。教育カウンセラー。教育学博士。
20年以上、さまざまな子育ての悩みを抱える親に解決法をアドバイス。人生を心豊かに生きるヒントになる子育てのメッセージを伝えている。
著書は、『男の子の育て方』、『女の子の育て方』、『ひとりっこの育て方』(WAVE出版)、『子どもを救う「親の一言」』(青春出版社)など多数。また、テレビ、ラジオなどにも出演。
諸富祥彦公式ホームページ(http://morotomi.net/)
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生活・しつけ
小学1年生 2014年10月7日の記事
男の子は、やんちゃで手を焼くことがあるもの。一方で、いつまでも甘えん坊だと心配になってしまうこともあるはずです。
小学校低学年の男の子の自立を促すためには、どんなことに気をつければいいのでしょうか?明治大学文学部教授、教育カウンセラーの諸富祥彦先生にお話を伺いました。
●男の子は親の思い通りにならないもの?
諸富 「元気いっぱいな男の子の子育て。エネルギーを消耗し、疲れきってフラフラ……そんなお母さんもいるのではないでしょうか。
そもそも、男の子は、親の思い通りに動いてくれないものです。言うことを聞かないお子さんに対して、
『あなたはダメね!』、
『どうしていつも、○○なの!』
などと感情的に叱っていませんか?上から目線でガミガミ叱ったり、怒鳴ったりすることは、子どもにとって悪影響です。子どもなりにプライドが傷つけられて、自信をなくしてしまうのです」
●知っておきたい、男の子の育て方の段階とは?
諸富 「ここからは、男の子の育て方の段階をご紹介します。
・0~6歳(乳児~幼稚園年長ぐらい)は、『ラブラブ期』
子どもとは、恋人同士のようにラブラブな関係でOK。たっぷり甘えさせることで子どもの心が安定し、自信がついていきます。
・6歳~12歳(小1~小6ぐらい)は、『しつけ期』
社会のルールを教えていく時期。そして、失敗の経験が必要な時期です。失敗をいつも親がカバーするのではなく、子どもに責任とらせ、解決方法を考えさせるようにします。親は、子どものサポート役となり、強い心を育んでいきます。
つまり、幼稚園年長から小学1年生は、『ラブラブ期』から『しつけ期』へ移行する時期ということ。実は、この時期の子育てはとても難しいのです。
子どもの甘えたい気持ちに応えてあげながらも自分でできることは任せ、自信をつけていく必要があります」
●男の子がいつもお母さんを困らせるのはなぜ?
諸富 「小学1年生の子育ては大変、という母さんたちの声をよく聞きます。
例えば……
・小学校に上がってからベッタリ甘えるようになった
・急におねしょをするようになった
・いいお兄ちゃんだったのに、妹や弟をいじめるようになった
などです。
特に、男の子のお子さんを持つお母さんは、『この子には強くなって欲しい』、『親に甘えてばかりだと心配』と思われることがあるかもしれませんね。
でもちょっと考えてみてください。お子さんは、数ヶ月前までは幼稚園で自由に過ごしていたのに、小学校に上がってからは1日に何時間も勉強する環境に置かれているわけです。子どもなりに、ストレスを感じているんですね。
親に甘えてくるのは、エネルギーが落ちて心の土台がゆるみ、がんばれなくなっているからです。心の土台が安定しない状態では、自分の力でしっかりと立ち、自立できません。
まずは、お子さんの甘えたい気持ちにめいっぱい応えてあげることが大切です」
わがままを言うのは、大好きなお母さんの愛情を確かめているのですね。
次回は、具体的にどんなふうに甘えさせればいいのか? 『甘えさせる』ことと『甘やかし』の違いなどについて教えていただきます。
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諸富祥彦
明治大学文学部教授。教育カウンセラー。教育学博士。
20年以上、さまざまな子育ての悩みを抱える親に解決法をアドバイス。人生を心豊かに生きるヒントになる子育てのメッセージを伝えている。
著書は、『男の子の育て方』、『女の子の育て方』、『ひとりっこの育て方』(WAVE出版)、『子どもを救う「親の一言」』(青春出版社)など多数。また、テレビ、ラジオなどにも出演。
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