子どもが進んで宿題をやりたくなる、3つの声かけとは?

母親に勉強を教わる女の子

 

 

なかなか宿題に取りかからない子どもにイラッ!

 

こんにちは。子育て心理学カウンセラーの東ちひろです。

 

お母さんの子育ての悩みの種の1つに「宿題」があります。

学校の宿題、塾での宿題、お稽古事での宿題などをクリアすることによって学んだことが定着し、ステップアップしていけます。

 

しかし、宿題は毎日地道に根気強くしていくものですので、他の楽しいこと、新しいことに興味を持ちやすい子どもにとってみれば、面倒なこと、できればやりたくないものの部類に属することが多いですね。

 

子どもが宿題をやらずに、テレビを見ていたり、ゲームをしていたり、遊んでいたりしていたら、お母さんは、「いつになったらやるのよ」「ずっと宿題やらないのでは」と不安になり、何回も子どもに声をかけていくうちに、どんどん怒りに変わっていくことがあります。

 

今回は、そんなお母さんのお悩みの解消法を3つお伝えします。

 

 

【1】子どもが「YES」「NO」で答えやすい質問をする

 

宿題になかなか取りかからないお子さんに向かって、「早くやりなさい!」と叱ることはないでしょうか? そうすると、子どもは「今やろうと思ってたのに!」と反発し、やる気がなくなってしまうこともあります。

 

そんなときは、「夕飯までに先に何かやっておいたら? 後がラクよ~」と、お子さんに宿題を先に済ませることのお得感を伝えてみてくさい。

 

また、子どもの体を心配する母となって、宿題の一部でもやっておくようにすすめるのもいいですね。例えば……

 

「今日はプールがあったから、早めに眠くなるかもよ。ドリルの宿題だけでも先にやっておいたら~?」

子どもは、なかなか先の見通しを持てません。やるつもりがあっても、ついつい目先のおもしろい遊びにはまって宿題ができなくなってしまうのです。

 

そして子どもが「YES」「NO」で答えやすい質問をしてみるのも効果的です。例えば……

 

ママ「今日は、宿題何かあるの?」(毎日あるのをわかってあえて聞く)

子ども「あるよ」

ママ「そうか、たくさんあるの?」

子ども「うん。ドリル2ページと本読み」

ママ「なるほどね。何時からはじめようと思っているの?」(この段階で、おそらく子どもは何も考えてはいない……)

子ども「う~ん、5時かな……」

ママ「なるほどね。ママに手伝えることは何かある?」

子ども「本読みとドリルの答え合わせ!」

ママ「了解! じゃあ、あとで声をかけてね。応援しているね」

  「ところで宿題終わったら、何をしたいの?」

子ども「そうだな……(お楽しみを考える)」

 

こんな感じで、宿題に取りかからないことを叱らずに子どものやる気を引き出します。

 

【2】「何で?」でなく、「何?」と聞いてみる

 

子どもが思う通りに動いてくれないとき、「何でやらないの?」「なぜやらないの?」と聞くことはないでしょうか。

この「何で?」「なぜ?」という言い方をされると、子どもは少し責められていると感じます。

 

人間はそもそも動物の一種なので、自分が責められたと感じたら(親は責めてはないとしても、子どもが感じたら)逃げたり、隠れたり、ウソをついたり、親を攻撃したくなります。攻撃は最大の防御ですから、いざというときは動物的な反応になります。それでは、本当にこちらが言いたいことがうまく伝わっているとはいえません。

 

そこで、子どもに質問をするときには「何で?」「なぜ?」を使わず「何?」に変換してみましょう? それだけでずいぶん両者の関係がよくなります。例えば……

 

「なぜ、早く宿題を済ませておかないの!」

↓変換すると

「宿題をするのが遅くなった理由って、何かしら?」 

 

時間が遅くなった段階では、子どもを責めるよりは、遅くなった理由をわかり、次への課題にした方がいいのです。

 

また、「何からだったら、はじめられそう?」と聞くことで、子どもの頭の中にあるぐちゃぐちゃの考えをすっきり整理することができます。

 

「ママが手伝えることは、何かある?」と聞けば、お母さんが代わりに宿題をするのではなく、答え合わせなどで宿題の応援ができることを伝えられます。夏休みの宿題がたまったときにも効果的です。

 

 

【3】細かいことを言わずに「ほめるポイント」を見つけながら、一緒に宿題をする

 

宿題は、親が思っているよりも子どもにとって大変な作業です。これは、内容が難しいということではありません。モチベーションが上がらないのです。

 

一般的に小学校の宿題は、全員一律に同じ課題が出されます。ということは、同じ漢字を何度も何度も書いたり、毎回定番の本読みだったりします。

 

まずは、子どもが嫌がらなければ、お母さんが宿題の応援係になってください。当然、夕食を作る時間帯はお母さんも忙しいので、ダラダラとやらず、「5分だけ」「10分だけ」と時間を決めて付き合います。

 

次は、その時間の使い方です。べったりとそばで見ていなくてもOKですが、ときどき子どもが宿題をしている姿を認めてあげましょう。終わってからではなく、25%程度できたら早めに認めるのがコツです。

 

以下は、その時の時間の使い方の例です。子どもをサポートするコーチになったつもりで接します。

 

そばで一緒について宿題をしているといろいろなことが気にかかります。そしてあれこれ注意したくなりますが、宿題をやっていることに「マル」を付けてあげて、いいところを見つけてほめてあげましょう。完璧をめざさないことが重要です。例えば……

 

・きれいにひらがなや漢字が書けたとき

「いいね~、この文字ハネがきれいよね」

ピンポイントでほめる、まずは部分からほめます。

 

・ほめるところが見あたらないと感じたとき

「ほ~、がんばっているね。やっぱり○年生の漢字は難しくなったね」

取り組むプロセスをほめます。

 

・計算などやり方がわからないとき

怒らずに、お母さんがわかりやすく説明をしてあげましょう。コツは、カレンダーの裏などを使って、大きな文字で書くことです。

 

・算数の文章題に苦戦しているときは

算数などの問題文そのものを読むことが苦手かもしれません。また、計算はできる子の場合は、文章の中にある「あわせて(+)」「ちがいは(-)」「何倍(×)」「分けると(÷)」などの「キーワード」になる言葉を見つけ、それを薄目に鉛筆で丸を使って囲みます。また、長文が苦手なときは、読んでいる文の下に定規を置くと、子どもの目線が逸れません。

 

・本読みがいい加減なときは

単調になりがちな本読みのゴールを作ります。

「向こうの壁にぶつけるように大きな声で読んでみて!」

「○○山まで声を届けるつもりで読んでみて!」

「会社のお父さんに聞こえるような声で読んでみて!」

すると、ゲーム感覚で楽しみながら本読みができます。

 

お子さんが小さい頃は、お母さんが宿題のサポート役になり、一緒に楽しんで取り組んでください。そして、少し大きくなったら、答え合わせを手伝うなどしていっぱいほめてあげます。もっと大きくなったら、1人でできることを「ママは、うれしい」とニッコリしてあげてください。

 


次回の記事はこちら

失敗しても折れない心の子に育てる3つの方法

 

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☆子ども服のJIS規格って、知ってますか?[5/28]

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前回は、子ども服の安全性について、日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会東日本支部「標準化を考える会」代表の田近秀子さんに、具体的な危険事例なども交えてお話をうかがいました。

 

子ども服が原因で、危険を感じた人が7割以上もいるということですが、ではいったい、子ども服を選ぶときにどのような点に注意すればいいのでしょうか。今回は、2015年12月から発効される子ども服の安全基準、JIS規格(日本工業規格)では、どのような子ども服が禁止されるのか、その内容についてお聞きします。

 

 

●JIS規格って何?

 

12月から、子ども服の安全性に対するJIS規格が発効されるということですが、そもそもJIS規格って何なのでしょうか?

 

田近 「私たちはJIS規格のことを、『生活を安全に、便利にする約束事』と紹介しています。

 

例えば、電池の大きさは、どんなメーカーが作っても単一、単三などと統一されています。統一した決まり事(規準)がなければそれぞれバラバラな大きさになってしまって不便ですよね。

 

ただし、JIS規格は法律ではないので、『こういうものは作ってはいけない』という決まりはありません。あくまでもメーカーの自主性にまかせられています」

 

 

 

●JIS規格が適用されるのは子ども服の「ヒモ」の部分

 

なるほど。どんな内容になっているのでしょうか?

 

田近 「今回、子ども服にJIS規格ができたのは『ヒモ』に関するものです。

 

厳密には、出生から7歳未満の『年少』と7歳以上13歳未満の『年長』に分けて規定されていますが、一部を除き、ほぼ共通と言っていいでしょう。ここでは主に小学生ということで『年長』の規定をご紹介します。

 

 

 

1.頭、および首まわりのヒモ

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上の写真のように、フードのヒモなど、頭や首まわりに垂れ下がっているヒモを付けることが禁止されています。

 

ちなみに、6歳までの『年少』の場合は、首まわりより上の部分のヒモは一切禁止になっています。

 

 

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また、女の子のトップスやワンピースでよく見られる、ホルターネックという首の後ろで結ぶヒモがついているデザインも禁止です。ただし、ヒモの部分が結びひもではなく輪になっているタイプであればよいとされています。

 

 

2.背中のヒモ

 

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後ろから出たり、後ろで結ぶヒモが禁止されています。女の子のワンピースなどにつけられている背中でリボン結びにするひもなどが代表的です。

 

 

 

3.裾のヒモ

 

股から下の部分にある衣服の裾に垂れ下がったヒモをつけることが禁止されています。

 

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例えば、スポーツ系のパンツ類などにも多く見られます。

 

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上着の裾が股下までくる場合、ヒモを付けることは禁止されます。ウィンドブレーカーなど防寒着でよく見られます。

 

 

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また、ウエストのヒモ自体は付けてもよいのですが、15cm以上垂れ下がっているものは禁止されます。

 

 

このほかにも、ヒモの端に結び目やトグルボタン(木・プラスチック・金属などでできたボタンのような留め具)を付けないことも決められています」

 

 

安全規準がヒモだけになったのはなぜですか?

 

田近 ヒモ、とくに首まわりについたものは、窒息につながりやすいからです。窒息には『中程度』とか『軽症』といった段階はなくて、“ひやり・ハッと”ですむか、生命の危険を及ぼす重大な事故になるかのどちらかです。子どもの場合、短時間の窒息でも脳などに与えるダメージが非常に大きいため、まず首まわりのヒモに適用されたというわけです。

 

メーカーがこれらのJIS規格を守って作っても、適合マークなど、それを証明するものは付かないかもしれません。その場合、それぞれの親御さんが、このJIS規格を頭に入れて、選ぶときにチェックする必要があります」

 

考えてみればヒモを身につけて遊ぶなんて、とても怖いことですね。子ども服を見る目が、少し変わったような気がします。

田近さん、ありがとうございました。

 

次回は、JIS規格以外でチェックしたい子ども服選びのポイントをうかがいます。

子ども服が命の危険を招く!?[5/27]

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皆さんは、子ども服を買うとき、どんな点を重視していますか?価格が手頃だとか、かわいい・かっこいいからと選んだ服が、思わぬ危険につながることもあります。

 

2015年12月からは、日本では初めて子ども服の安全性に対するJIS規格(日本工業規格)が制定・発効されます。

 

今回は、その内容について、日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会東日本支部「標準化を考える会」代表の田近秀子さんにお話をうかがいました。

 

小学生になると、運動力が増えて、動きも激しくなってきます。通学やふだんの遊びのときに着る服にも安全性のチェックは欠かせません。この機会に、あらためて子ども服の選び方について考えてみませんか?

 

 

●表に出にくい、子ども服が原因の事故

 

子ども服の安全規準が設けられるとのことですが、実際にこれまで大きな事故が起きたりしているのでしょうか?

 

田近 「日本ではこれまで、大きな事故に至った報告はありません。でも、欧米では子ども服のフードやヒモが原因になった死亡事故やケガの事故も起きていますから、日本でだけ起きていないということは考えられないと思います

 

そのようなこともあって、過去には東京都商品安全対策協議会が、消費者に対してインターネットで子ども服の安全性についてアンケートを行なっています。

それによると、全体の77%が「危険を感じたことがある」と回答しており、そのうちの16.5%が、実際にケガをしたと回答しています。

 

ところが危険を感じたという人でも96.6%、つまりほとんどの人はどこにも苦情などを報告していないとのことでした。日本のお母さんたちは、事故の原因を自分の不注意と考える傾向が強いため、問題が表面に出にくいのかもしれません。

 

『事故にあうなんて注意が足りないだけ』と考える人も多いようです。でも、公的な事故の報告がないとはいえ、この結果を見れば、子ども服が事故につながる危険性をはらんでいるということは間違いないでしょう」

 

潜在的な数字ではあっても、危険を感じたことがあるのが77%というのは7確かに高いですね。

 

 

●フードやヒモのついた服は窒息やケガにつながりやすい

 

子ども服のどの部分が危険なのでしょうか? 

 

田近 「報告が多いのは『フードつきの服』で、次が『首まわりやパンツの裾のヒモ』です。そのほかに、ファスナーやボタン、飾り、サイズなどの事例も見受けられます。

 

私たちの調査で聞き取った声や東京都商品安全対策協議会のアンケートなどから、いくつか子ども服での具体的な事故事例をご紹介しましょう。

 

1.フード

・公園や校庭のジャングルジム、ブランコ、すべり台などで遊んでいるうちに引っかかり、首が絞まったり、転倒したり、引きずられた。

・家のドアノブに引っかかり、首つり状態に。

・自転車のハンドル、サドル、ペダル、荷台などに引っかかり転倒。

・ほかの子どもにフードを引っ張られて転倒したり、首が絞まって嘔吐。

 

このほかにも私たちが以前テレビで広報活動をした際に視聴者の体験を集めたところ、「女の子が不審者にフードを引っ張られ、引きずられた」という事例もありました。

 

2.ヒモ

・子ども同士でふざけてフードのヒモを引っ張り合った

・ズボンの裾ヒモが自転車の車輪に巻き込まれた。

・ズボンの裾ヒモを自分で踏んで転倒し、大ケガをした。

・ 上着のヒモが公園の遊具に引っかかってケガをした。

・ 電車やエレベーターのドアに服のヒモがはさまれて転倒。

 

3.その他

・上着のファスナーを上げるとき、首の皮膚をはさんでしまった。

・ 上着のポケットに自転車が引っかかった。

・ロングスカートをはいて自転車に乗っていたとき、裾が車輪に引き込まれて横転。

・スパンコールやストーンなどの飾りでケガをした。

 

乳幼児が遊具や家の中での事故が多いのに対して、小学生では特に自転車や電車、エレベーターで起きている事故が目立ちます」

 

行動範囲も広がるので、事故が起きた場合、被害が大きくなる可能性もありますね。女の子が不審者にフードを引っ張られるというのも、こちらの予想を上回るような危険があるんだとびっくりです。

 

田近さん、ありがとうございました。

 

次回は安全な子ども服の選び方とJIS規格についてお聞きします。

 

担任の先生に相談事があるとき、どう連絡すればいい?[5/26]

女性 表情 セット

子どものためには、小学校の担任の先生とよい関係を築かなければなりません。先生に相談したいことがある場合は、どのように連絡をするとスムーズなのでしょうか?心理カウンセラーの山口淳子さんにお話を伺いました。

 

 

●先生に電話をするときは放課後を選んで

 

山口 「担任の先生に相談事があるときは、忙しい時間帯を避け、授業が終わった放課後に電話をしてください。

 

そのとき、『いつもお世話になっています。お忙しいところ申し訳ありません。お話ししたいことがありまして、面談のお時間をいただけないでしょうか?』と聞いてください。

 

学校の連絡帳があれば、そのように記入してもいいですね。

 

面談のときも、文句を言うのではなく“事情をお伺いする”姿勢でコミュニケーションをとってください。子どもから聞いたことは一部分で、別の事情があることもあります。

 

あるケースでは、お子さんが授業中に落ち着きが無いことで先生によく注意をされていたそうです。

 

しかし、家では全くそんな様子はなく、先生からその事実を伝えられても『うちの子は、そんなはずないです!』と否定してしまったそうです。

 

子どもの態度は、家庭と学校とで違うことがあります。

その子は慣れない学校生活で緊張しすぎて、落ち着きのない授業態度につながってしまっていたようです。先生から言うことを頭ごなしに全否定するのではなく、まずは事情を聞くようにしてください」

 

●学校と話し合って折り合いをつける

 

山口 「子育てをしていると、『わが家の教育方針と学校のやり方が合わない』と感じることがあるかもしれません。でも、人それぞれ、価値観、教育方針は違うものです。

 

だから、たとえ理不尽だと感じることがあっても、お互いを理解して歩み寄る姿勢を子どもに見せたほうがいいのです。

 

これは、“ガマンする”のとは違います。相手の意見をきちんと聞いてから、自分の意見を伝え、折り合いをつけるのです。それが、子どものコミュニケーション力にもつながります。

 

私は就活中の大学生向けにセミナーを行なっていますが、学力が高くてもコミュニケーション力が不足した、“打たれ弱い”子が多いように感じています。

 

社会に出ると、理不尽な目にあうことはめずらしくありません。

自分の身に起きたことをどう解決していくのか? 相手の言葉に耳を傾け、どう折り合いをつけていくのか?

その姿勢を親が見せていくのも、教育のひとつなのだと思います」

 

 

●PTAの役員をすると、学校の姿がよく見える

 

山口 「幼稚園や保育園のときは、毎日送り迎えをして園の先生とコミュニケーションがとれていたけど、小学校ではどんな環境で学んでいるのかが見えにくくなり、不安を感じている親御さんもいるのではないでしょうか。

 

ぜひ、学校の保護者懇談会に参加し、できればPTAの役員を引き受けることをおすすめします。大変かもしれませんが、時間が許す限り積極的に参加したほうがいいのです。そうすることで、学校や先生のことが身近に感じられ、さらに子どもの素の姿も見ることができます。

 

特に子どもが低学年のうちは、親がよく学校に来て先生と仲良くしているのが、とてもうれしいようですよ。子どもが高学年になると、嫌がることもあるようですが(笑)。

 

子どものためにも、“学校と協力して子育てしていく”という姿勢でいてください」

 

教育の仕方は家庭、学校それぞれで違うもの。たとえ違う考えであっても、対話をしていくことが大切なのでね。

山口さん、ありがとうございました。

★親野智可等の「今日から叱らないママ」第6回 [5/25]

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●マイペースでぼうっとしている子(第5回からの続きです)

 

お父さんは、なっちゃんにもう一つのお手伝いをやらせていました。それは、学校から帰ってきたら、新聞の夕刊を玄関ポストからリビングにもってくるという仕事です。

 

ところが、なっちゃんはこれも忘れがちで、お父さんに叱られるのです。

 

実は、なっちゃんは、マイペースで何事もてきぱきできないことが多いそうです。

お母さんが言うには、勉強はまあまあ普通だそうですが、夢見がちというかぼうっとしていることが多いとのことです。

 

なっちゃんの妹は何でもてきぱきできるしっかり者なので、よけいに目立つそうです。

 

お父さんは、そんななっちゃんをなんとか今のうちに矯正しようという考えのようで、日々叱り続けているのです。

 

●カード式で見える化

 

お母さんはこの新聞取りについてもいい方法はないかと考えました。それで、私の本を読んでいてカード式という方法を見つけ応用することにしました。

 

まず、お母さんは、なっちゃんが次の4つことをしている姿を写真に撮りました。

 

・うがいをしているところ

・手洗いをしているところ

・新聞をポストから出すところ

・ランドセルの中身を大きな箱に出しているところ

 

そして、4つの写真を葉書サイズにプリントアウトして、玄関の壁に貼りました。そして、「帰ってきたらこの4つを順番でやるんだよ。やったら写真を裏返すんだよ」と伝えました。

 

写真の裏にはお母さんのキャラクターが描かれていて、その吹き出しにはそれぞれ次のようなメッセージが書かれています。

 

「うがいができたね。これでカゼを引かないよ」

「手洗いすると気持ちがいいね」

「いつも新聞を運んでくれてありがとう」

「ランドセルの中身が出ていると宿題も始めやすいね」

 

 

●やることの「見える化・視覚化」は効果がある

 

この工夫の結果、なっちゃんは4つとも忘れずにできるようになったそうです。このカード式のいいところは、やることが「見える化・視覚化」されて明確になることです。

 

なっちゃんのように、何度同じことを言われてもできない子はけっこういますが、やることを見える化して明確にしてあげるだけで、やれるようになるケースはけっこうよくあることなのです。

 

ということで、このお母さんのように、合理的な工夫で解決するという姿勢を大切にして欲しいと思います。

 

もちろん、すぐにうまくいくとは限りません。

そういうときは、別の手を考えてみてください。

 

 

●わが子からノーを突きつけられてから気づく人が多い

 

ところで、このお父さんは、お母さんが子育てについて話したり頼んだりしても耳を貸してくれないそうです。

 

子育ての本やちょっとしたネットの文章を読ませようと思っても読まないそうです。子育て講演に行こうと誘っても拒否するそうです。

 

ただひたすら自分の考えのみに凝り固まって、叱り続けているのです。お母さんがなっちゃんの味方になって、助けてくれるのがせめてもの救いです。

 

お父さんも自分の勘違いに早く気づいてくれるといいのですが。気づいたときは既に遅かったという人がたくさんいます。

 

わが子から完全にノーを突きつけられ、それでようやく気づく人が多いです。

子どもの前で学校の先生への文句を言ってはダメ?[5/25]

女性 表情 セット

 

子どもが小学校生活に慣れてくると、担任の先生や学校の教育方針などに対して疑問を持つことがあるかもしれません。

 

改善して欲しいことがある場合、どのように担任の先生とコミュニケーションをとればいいのでしょうか。心理カウンセラーで3人の娘さんの母でもある山口淳子さんに、お話を伺いました。

 

 

●親が先生を敵対視すると、子どもは不信感を持つ

 

山口 「私は、小学校などで親御さん向けの講演するとき、よくお伝えしていることがあります。それは、『子どものためには、家庭と学校の協力体制がとても大切』だということです。

 

親御さんが学校や先生を敵対視してしまうと、この協力体制が崩れ、子どもに悪影響を及ぼしてしまうのです。

 

例えば、家庭で先生の文句や悪口をいつも言っていると、お子さんは親御さんと先生の間にはさまれ、心がグーッと萎縮(いしゅく)します。そんな環境で育って、子どもは人を信じられるようになるでしょうか

 

やがて、親や学校に対して不信感を抱き、反発するようになってしまいかねません」

 

 

●子どもの言葉だけを信じ、先生の事情を聞かないと…

 

山口 「ある家庭では、お母さんが学校の批判ばかりしていて、お子さんがやがて不登校になってしまいました。そのお母さんは、『○○先生って、ひどいんだよ』などというお子さんの言葉をすべて信じ、いつも学校に文句を言っていました。

 

もちろん、子どもの言葉を信じるのは、とても大切です。しかし、学校側ときちんと話し合って事実を確認したところ、お子さんがウソをついている部分もあり、担任の先生は愛情を持って子どもに接してくれていたことがわかったのだそうです」

 

 

●子どもが辛い思いをしていないかを感じ取って

 

山口 「前述したケースのように、お子さんから学校であったことを聞いて、先生に不信感を持つことがあるかもしれません。そんなときは、感情的になって『悪い先生ね! お母さんがなぜそんなことを言ったのか聞いてあげる』などと急がないでください。

 

まずは、『そんなことがあったのね。お母さんが先生になぜそんなことを言ったのか、聞いてみる?』と、子どもに質問します。

 

『聞かなくていいよ』と子どもが言えば、『また何かあったら言ってね』と伝えます。“お母さんがあなたを守るよ”という姿勢でいれば、子どもは安心するのです。

 

『先生に聞いて欲しい』と子どもが言う、または、子どもから言われなくても何か辛い思いをしているようであれば、担任の先生に相談をしてください。

 

特に、子どもはいじめを受けていると、“親に迷惑をかけられない”と思い、ガマンして事実を隠すことがあります。親がそれを感じ取って、学校と協力して救ってあげなければなりません。

 

そのときに、他の母さんに意見を求めるのはなるべく避けてください。伝えるときの言葉のニュアンスによって誤解を招いてしまうこともあり、かえって状況が悪化し、子どもの立場を追いつめてしまう可能性もあります。

 

子どものためにも、冷静な状態でまずは学校と相談し、解決方法を考えていきましょう」

 

次回は、学校の先生に相談したいことがあるときの連絡の取り方、相談の仕方についてお伝えします。

「ダメなママ」と自分を責めていませんか?[5/20]

母親にカーネーションをプレゼントする女の子

 

 

前回は、子どもに自信とやる気を引き出し、困難を克服する力を与える“勇気づけ”についてお伝えしました。

子どもに“勇気づけ”をするためには、お母さんの心の余裕がとても大切だといいます。

 

元公立小学校の教師で、2人のお子さんのママでもあるHearty Smile代表の原田綾子さんに、引き続きお話を伺いました。

 

 

●子育て、家事……当たり前にしていることを認める

 

原田 「日々、子育てや家事をがんばっていても、お母さん自身が人からほめられることは、少ないのではないでしょうか。たとえ当たり前のことでも、子育てや家族のために家事をするのは、とても“尊い”ことです。

 

だから、自分に“ヨイ出し”をして、心のコップに勇気のエネルギーを入れましょう。“ヨイ出し”とは“ダメ出し”の反対のことで、自分が当たり前にしていることを認めることです。

 

例えば……

『子育てをしている自分って、すごい!』

『疲れているのに、早起きして家族のためにごはんを作ったね』

『私が掃除をしているから、家族がみんなが気持ちよく過ごせているんだよね』

『家事をしている私って、すばらしい!』

 

日々、このように考えていると、子どもにも自然に“ヨイ出し”できるようになります」

 

 

●自分を責めてしまいそうになったら…

 

原田 「お子さんを必要以上に叱ったり、怒ってしまったりすると、罪悪感を感じることはないでしょうか。まじめなお母さんほど、悩んでしまいがちです。

 

例えば、イライラして子どもを必要以上に叱ってしまったとします。『また怒っちゃった。私って本当にダメなママだな』と、ネガティブな悪魔のささやきが聞こえてきますよね。

 

それを、ポジティブな天使のささやきに変えてください。『そんな日もあるよ。疲れていたんだよね』と、自分に声をかけます。そして、子どもに『ごめんね。ママ、イライラしていてたくさん怒っちゃった』と伝え、いつもの2倍抱きしめてあげてください」

 

 

●ネガティブな感情があってもいい

 

原田 「子育ては思い通りにならないことがたくさんありますよね。だから、イライラする日があって当たり前です。泣きたいときだって、あると思います。

 

『子どもが泣き出すとイライラします』とおっしゃるお母さんがいらっしゃいます。それは、『泣くのはダメなことだ』と、ネガティブな感情を否定しているからです。泣くのは悪いことではありません。泣きたいときは、泣いていいのです。

 

まず、自分のネガティブな感情を受け入ると、子どもが泣いたり、失敗したりしたときも感情的に叱ったりすることが減っていきます。

 

前回もお伝えしましたが、困った行動(人や動物・物などを傷つける行動、他人に迷惑をかける言動・法律違反・犯罪行為)をしない限り、強く叱る必要はありません。

 

私は、ママたちに『完璧なママよりも幸せなママになりましょう』とお伝えしています。

子どものためを思って完璧なママをめざすと、できないことばかり気になって自分を否定し、勇気のエネルギーが減っていきます。

 

『イライラすることもあるよね。疲れたら、休もう』

『失敗したって、次にがんばればいいよね』

 

そう、考えてみてください。

お母さんが自分自身に日々“ヨイ出し”をしていれば、子どもにも同じように接することができるようになります。すると、お子さんの心のコップにも勇気のエネルギーが増えていき、自信とやる気がアップするのです。

 

“勇気づけ”の子育ては、何歳からでも取り入れていただきたい方法です。

子ども、自分自身だけではなく、ご主人にも“勇気づけ”することで、夫婦関係が良くなったという人もいらっしゃいますよ。

ぜひ、実践してみてください」

 

「できる・できない」にとらわれず、自分自身や家族の存在そのものを認めることが、勇気のエネルギーになるのですね。

原田さん、ありがとうございました。

“ほめる”よりすごい! “勇気づけ”の子育てとは? [5/19]

公園で遊ぶ親子

こんにちは。『ママノート』編集部です。

 

子どもを「ほめる」子育てが良いと言われていますが、「できたこと」だけをほめていると、子どもはほめられないとやらなかったり、「できる」ことを期待されるプレッシャーを感じてしまったりする、と元公立小学校の教師で、2人のお子さんのママでもあるHearty Smile代表の原田綾子さんはおっしゃっていました。

 

そして「できたこと」を“ほめる”のではなく、子どもが当たり前にできていることを認める“勇気づけ”をおすすめされています。

 

では、“勇気づけ”とは、どんな子育て法なのでしょうか?原田さんにお話を伺いました。

 

●“ほめる”と“勇気づけ”の違いは?

 

原田 「“勇気づけ”の子育てとは、子どもに『困難を克服する力を与える』ことです。

 

まず、“ほめる”と“勇気づけ”の違いについてお伝えしますね。

 

例えば……

・いい姿勢で食事ができたとき

・病院で静かに待っていられたとき

・テストでいい点がとれたとき

このようなシーンで、子どもに『えらいね』『すごね』『いい子ね』と言うのは、“ほめる”ことです。つまり、条件を満たしたときだけほめて、子どもを評価していることになります。

 

一方、“勇気づけ”は、条件抜きで子どもに寄り添い、共感します。

 

例えば……

『今日も1日、元気に過ごせたね。うれしいな』

『ごはんをいっぱい食べくれたね。ありがとう』

このように、特別なことではなく、日常の当たり前のことに注目します。

 

失敗したときでも、

『失敗したけれど、がんばったよね。ママは見ていたよ』

『少しずつできるようになるから、大丈夫。ママは応援しているよ』

というように、結果を評価するのではなく、過程に注目します。

 

すると子どもに、『ママはあなたのことが大好きだよ』『いつでも応援しているよ』という愛情が伝わり、心のコップに“勇気のエネルギー”が満たされていくのです」

 

 

●“ダメ出し”より“ヨイ出し”がいい

 

原田 「子育てをしていると、子どもの好ましい行動よりも困った行動が目についてしまいがちです。そこで親は、子どものためを思って“ダメ出し”をしてしまいます。

 

しかし、“人は、注目された行動の頻度が増える”と言われています。つまり、子どもの困った行動を見ていつもダメ出しをしていると、余計にダメなところが増えていくということです。

 

子どもは24時間の中で、寝ている時間も含めて95%は好ましい行動をしていると言われています。困った行動があっても、たった5%です。

 

もちろん、人や動物、物などを傷つける行為、他人に迷惑をかける行為をしたときは、叱らなければいけません。しかし、これらを子どもがすることはほとんどないですよね。

 

ですので、5%の困った行動だけを見て“ダメ出し”ばかりするのではなく、95%の良いところに注目して、“ヨイ出し”をして欲しいのです。

 

子どもは、親から“ダメ出し”をされ続けると、やる気と自信がなくなっていきます。これは“勇気くじき”と言われます。 

 

例えば、子どもが宿題の計算問題を間違ったとします。

『ここ間違っているでしょ。なんでできないの!』

などと、ダメ出しをしてしまうと、余計に計算が嫌いになるかもしれません。

 

宿題している当たり前のことに注目して、

『がんばっているね』

と認めてあげます。その上で

『ここの問題が間違っているね。もう一度考えてみようか』

と伝えればいいのです。

 

とはいえ、子どもに“勇気づけ”をするためには、お母さんに心の余裕がなければいけません。

 

お母さんにも心のコップに勇気のエネルギーが満たされていないと、子どもに勇気づけできないのです。次回は、お母さんが自分自身で勇気づけする方法をお伝えします」

 

次回に続きます。

親子遠足『ハンバーガーで星&ハートデコ』の作り方[5/22]

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子どもの遠足には、かわいくて食べやすいお弁当を作ってあげたいですよね。

今回は、人気料理ブログ『*Ayano式* おとなごはん&こどもごはん』のフードコーディネーターAyanoさんに、親子遠足に持って行ける、ペアのデコ弁『星&ハート』の作り方を教えていただきました。

 

 

 

ハンバーガーで作るハート&星デコ

 

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【材料】(2個分)

スライスチーズ…1枚

丸パン…2個

ハンバーグ…2個(市販のチルドのものでもOK)

レタス…適量

スライストマト…2枚

マヨネーズ…適量

 

ピック…2本

 

【作り方】

1.星&ハートを作る

 

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スライスチーズを星型&ハート型で抜き取る。

 

 

2.ハンバーガーを作る

 

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丸パンを横半分に切り、下のパンの上にレタス・マヨネーズ・ハンバーグ・スライストマトをのせる。

 

 

3.ハンバーガーにチーズをのせる

 

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(2)のハンバーガーに丸パンの上をのせ、(1)の星&ハートのチーズをそれぞれにのせ、ピックを刺して固定する。

型やピックは好みのものでOKです。

 

******************

 

今回でAyanoさんの「かんたんデコ弁パーツ」の連載は、最終回です。

これまでに、全26種類のかわいいデコ弁パーツの作り方をご紹介しました。

お子さんのお弁当作りの参考に、他のレシピもぜひチェックしてみてください!

できたときだけ「ほめる」子育ては副作用がある!?[5/18]

母親と本を読む女の子

 

 

こんにちは。『ママノート編集部』です。

 

子どもをほめるのは良いことと言われていますが、「ほめてばかりいて、本当にいいの?」「人の評価を気にしすぎるようになるのでは?」など、疑問を持っているママもいるのではないでしょうか。

 

元公立小学校の教師で、2人のお子さんのママでもあるHearty Smile代表の原田綾子さんに、「ほめる子育て」についてお話しを伺いました。

 

 

●ほめ言葉は、子どもにとって“ごほうび”

 

原田 「子どもをほめるのは、とても良いことです。小さなお子さんは、どんどんほめてあげて欲しいです。

しかし、できたときだけほめられ、できないときは叱られる“条件つき”のほめ方だと、思わぬ副作用が出てしまうことがあるんです。

 

一例として、私が小学校の教員時代にあったことをお伝えしますね。

 

 

当時、私は、ほめることが大事だと学んでいたので、子どもたちをたくさんほめていました。例えば、教室でごみを自主的に拾った子に『○○ちゃんえらいね。すごいね』と、声をかけました。

 

すると、他の子もごみを拾うようになりました。

中には、私にほめて欲しくて、拾ったごみを見せにくる子もいました。ほめ言葉は、子どもにとって見えない“ごほうび”になっていたのです。

 

ある日、私が出張で1日外出をすることがありました。

出張先から学校に戻り、子どもたちが下校した後の教室に入ると……なんと、床にごみがたくさん落ちていたんです。

 

私は、ショックを受けました。

 

ほめてくれる人がいないと、“ほめ言葉”のごほうびがないと、自分から行動しない教育をしていたことに気づいたのです」

 

 

●“できた”ことだけほめられていると……

 

原田 「また、小学校の教員をしていた頃は、失敗を恐れてチャレンジしない子が多いことが気になりました。

それは、子どもたちが学校でも家庭でも大人から評価され、“できた”ことだけほめられ、できないと叱られて育っているからです。

 

そうすると、子どもは『できない自分はダメだ』と思い込み、失敗を恐れるようになってしまいます。自ら考えて行動する勇気がなくなるわけです。

 

できたときだけほめ、できないときに叱る子育てだと、子どもは『失敗してはいけない』、『必ず結果を出さなければいけない』と、プレッシャーに感じることもあります。

 

さらに、小学生の場合は、周りの評価を気にして“いい子”を演じてしまう場合もあるのです。

 

私は『できたことだけほめる』のではなく、子どものありのままを認める方法はないかと考え、アドラー心理学を学んで『“勇気づけ”の子育て』にたどり着きました。

 

できたときだけほめて、ほめ言葉という“ごほうび”を与え、好ましくない行動をしたときに叱って、ダメ出しという罰を与える子育ては、“親が上”で“子どもが下”の上下関係です。つまり、親が子どもを支配する賞罰の子育てといえます。

 

一方、『“勇気づけ”の子育て』は、“親と子どもが横並びの関係”で、賞罰を使いません。大切な友達と関わり合うように、常にお互いを信頼・尊敬し合ってつながります。

 

具体的には……

 

・『賞(ごほうび)』の代わりに、“勇気づけ”をする。

子どもが当たり前にしていることや、失敗したときでもその過程や努力を認めます。子どもは親から大切に扱われていると思うと、困った行動や反抗をしなくなります。

 

・『罰(叱る)』代わりに、『論理的結末』『自然の結末』を体験させる。

親が子どもの失敗を全てカバーするのではなく、必要に応じて手助けし、子ども自身に失敗するとどうなるのかを体験させます。そうすると、親に頼らなくても自分で問題を解決する力がつきます。

 

 

“勇気づけ”は、子どもの自信とやる気を引き出し、“困難を克服する力を与える”最高の子育て法です。

私はこれまで講演や講座などで8000人以上のママに“勇気づけ”をお伝えしてきました。“勇気づけ”を実践してみて、子どもが変わったと実感されている方がたくさんいます。

 

次回は、“勇気づけ”の方法についてお伝えしますね」

 

次回に続きます。

★親野智可等の「今日から叱らないママ」第5回 [5/18]

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●野菜に水をやるのを忘れる子

 

ある家のお話です。その家では、家庭菜園でオクラなどいろいろな野菜を育てています。

 

なっちゃんという2年生の女の子がお手伝いとして毎朝水をやることになっているのですが、忘れてしまうことが多いそうです。

 

それでよくお父さんに叱られます。

このお父さんはしつけに厳しいことを自認している人で、子どもをよく叱る人だそうです。

 

それが教育だと思っているのでしょう。特に、お手伝いについてはかなりこだわってしつけようとしているそうです。

 

なっちゃんは朝から叱られてしまうことが多く、そういう日は元気がなくなり、登校するときも暗い表情になってしまいます。

 

 

●水を入れたペットボトルを枕元において寝る

 

お母さんはそれが心配でたまりません。それで、お父さんにあまり叱らないようにと度々頼んでいるそうです。

 

でも、お父さんは「子どもは厳しく叱って育てるべし」というナンセンスな信念に凝り固まっていて、お母さんの言葉に耳を貸しません。

 

それで、「これはもう叱られないようにするしかない」と考えたお母さんは、何かいい方法はないかなと頭をひねって考えました。

 

それで思いついたのは、水を入れたペットボトルを枕元において寝るということです。

 

もちろん、ペットボトル1本の水だけで足りるわけではありませんが、これは水やりを思い出すためのアイテム、つまりリマインダーです。

 

 

●お母さんもリマインダーを用意

 

そして、お母さんもスマホのアラームを朝の6時45分にセットして鳴るようにしました。同時に、「野菜に水」という文字も出るようにしました。

 

これは、子どもが忘れているときにやるように促すお母さんのリマインダーです。

 

この2つの工夫がとても効果があったそうで、ペットボトルに水を入れて寝るようにしてから、ほとんど忘れずに水やりができるようになったとのことです。

 

それでも忘れているときは、お母さんが「お水やってね」と促してくれるので、大丈夫です。

 

この結果、なっちゃんは水やりでお父さんに叱られることはなくなりました。

めでたし、めでたし……。

 

といいたいところですが、実はもう一つ問題がありました。

それは、帰宅後のお手伝いです。

 

ということで、次回に続きます。

あきらめずに、がんばれる子にするには?[5/14]

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何をしても、すぐに「もういいや」「できない」とあきらめてしまう子について、前回は、なぜあきらめてしまうのか、その理由を井戸ゆかり先生にうかがいました。今回は、あきらめずに頑張れるようになるための、親の関わり方をお聞きします。

 

 

●子ども自身を認める言葉がけを

 

すぐにあきらめてしまう子を、もう少しがんばれる子にするにはどうしたらいいのでしょう?

 

井戸 「小学校低学年くらいまでは、何かにぶつかったり、困ったり、失敗したときに、子どもがひとりで乗り越えるのは難しいものです。

だから、『お母さんと一緒にやってみようか』と手助けしたり『お母さんも小さいときにはできなかったんだよ。でも練習したらできるようになったんだ』などと励ましてあげましょう。

 

失敗したときでも、ちょっとでも頑張ったら『よく頑張ったね』とか、『かっこいいね』『ありがとう』など、その子自身を認める言葉がけをすることも大切です。

 

例えば、絵が苦手な子が『もう、うまく描けないからやめる』と言ったときには『その色、すごくきれいだよ』『リンゴ、おいしそうに描けてるね』というように、肯定的な言葉をかけるといいですね。『自分はこれでいいんだ』と思えれば、子どもは『じゃあ、頑張ってみよう』と意欲を持てるようになり、それがどんどん広がっていきます」

 

 

●「できた!」という体験をたくさん積めるようにする

 

まず自信を持たせることが第一なんですね。

 

井戸 「自信を持たせるという意味では、手の届きやすい目標を設定して、『できた』という達成感を味わえるようにするのもおすすめです。いわゆる、『スモールステップ』ですね。この場合、自分の子が今どの段階にいるのか、個人差や個性をよく見極めて目標を設定することが重要です。

 

まずは子ども自身が興味・関心のあることを優先して取り組めるようにしていきましょう。とはいえ、苦手な教科も避けては通れませんから、その子に合ったペースでできるように手助けしていくといいでしょう」

 

 

●「お休み」するときがあってもいい

 

井戸 「すぐにあきらめるように見えていても、実は子どもなりに頑張ったけれどできなくて、その結果『やめたい』と言っていることもあるんです。ですから、子どもが『もうできない』などと言い出したときは、頭ごなしに否定せず、辛い気持ちを汲み取ってあげたいですね。まずはどうして嫌なのか、やりたくないのか、優しく引き出すようにするといいでしょう。

 

『途中でやめちゃうの? なぜ?』なんて言われてしまうと、子どももつい無理をして、いやいや続けて……でも、次につまずいたら、また『やめたい』と言い出すという悪循環になってしまいます。

 

習い事などの場合、『じゃあ、お休みしようか』という結果になることもあるかもしれませんが、ずっと続けることに固執する必要はありません。あとから子ども自身が『やっぱりやってみたい』と思うようになることもあるんです。一度休んだ後だからこそ、再開後は頑張って取り組めることも多いんですよ。

 

私自身、2人の子を育ててきた経験から言うと、この時期に、なんでも親の言う通りにやっていくのがいいとは限りません。むしろ、ちょっとできなくてあきらめても、『また次に頑張ろう』と思えれば、かえってその後に伸びることもあります。だから、あまり一喜一憂せず、長い目で見守っていってほしいですね」

 

すぐに答えを出したがるのは、親のほうかもしれませんね。ちょっと反省しました。

井戸先生、ありがとうございました。

食物アレルギー、家庭で早めの「発見」を[5/15]

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こんにちは。私たちは、学校給食に携わるすべての人たちを対象にしたwebサイト「おkayu」の運営メンバーです。学校給食の現役管理栄養士と経験者3人で活動しています。

 

学校給食は、今学校に通う子どもだけでなく、ほとんどのお父さんやお母さんも、一度は食べたことがあるのではないでしょうか。

 

今月から月1回、学校給食について知っておきたい情報や意外な豆知識、給食の歴史など作り手側からのメッセージをお届けしていきたいと思います。

 

 

●食物アレルギー、これから出る可能性も……?

 

第1回目は「食物アレルギー」についてのお話です。

 

食物アレルギーのあるお子さんをお持ちの保護者の方は、小学校の給食での対応がとても気がかりだと思います。給食を作る側としても、ちょっとした手違いが命に関わることになるため、食物アレルギーについてはかなり慎重に取り組んでいます。

 

アレルギー対応は、文部科学省や、各自治体から対応マニュアルが出ており、それに基づき、各学校で対応申請・面談・事前相互報告・給食実施といった流れを経て、具体的な対応策を講じていきます。

 

主な対応は、アレルゲンを取り除いた食事、いわゆるアレルゲン除去食が中心ですが、万が一、食べてしまった場合を想定しての緊急処置計画や対応訓練なども行われています。過去の悲しい結末となった事故を教訓に、まずは、給食提供時のチェック体制と誤食してしまったときの早急な処置・対応といった校内の危機管理体制の徹底が、最悪の事態を回避する手立てとなります。心配な方は、学校にご相談ください。

 

では、「うちの子は食物アレルギーがないから大丈夫」かというと、実は安心はできません。驚かすつもりはありませんが、花粉症のように、食物アレルギーもいつ表れるかわからないのです。

 

以前、こんなことがありました。

給食を食べて、すぐ出張に出かけた私は、出張先に着くや否や校内放送で電話が入っていると呼び出されました。電話口に出ると、開口一番、金切り声で「アレルギーのチェックをしていなかったのですか。1年生の子がアナフィラキシーショックを起こして、救急車で運ばれたのですよ」と、区役所の給食係から告げられたのです。

 

アナフィラキシーは、生死にかかわる重篤な症状です。私は頭の中が真っ白になりました。一方的に非難され、返す言葉もなく後悔ばかりが先に立ちました。職場に急いで戻り、ことの顛末を聞きましたが、届けの出ているアレルギー児ではありませんでしたので、とにかく、付き添って行った養護の先生の連絡を待ちました。

 

結局、症状は治まり最悪の事態は避けることができ、ほっとしました。翌日知らされたアレルギー反応検査結果によると、その日に食べた給食材料にはアレルゲンは見当たらず、唯一考えられたのが動物の毛でした。つまり給食ではなく、校庭で何かのはずみで動物の毛に触れたではないかというのです。保護者の方のお話では、今までこのような症状が出たことはなかったということで、ひどく驚いたそうです。

 

 

●家庭でいろいろな食材を食べる習慣を

 

このことがあり、いろいろと調べてわかったのですが、家庭で食べたことのない食品を給食で初めて食べるという児童が多く、それが学校でのアレルギー発症につながりやすいようです。

 

そこでママノートをご覧になっている皆さんにもお願いです。給食献立表が配られたら、使用食材をチェックしていただき、まだ食べさせていない食品があったときは、できるだけ事前に家庭で食べられる機会を作ってほしいということです。そうすることで、その食べ物が、子どもの体に合うか合わないかを確認できるだけでなく、いろいろな食品を口にできるようになります。

 

学童期は味覚の土台を広げる時期です。土台が広いと自ずと味覚も広くなり、いろいろな食品や料理・味を楽しむ心も育っていくことでしょう。

偏食の是正や給食時間を楽しく過ごすためにも、ぜひ「初めて」にチャレンジを!

 

 

 

★学校ではこうしてます!〜アレルギー対応の一例〜

 

アレルギー対応については、学校によってさまざまな取り組みがされています。今回ご紹介するのは、「まず本人が自分で食べるものを確認すること」を基本として、人まかせにせず、子ども自身がアレルギー対応への自覚を持てるようにと取り組んだ事例です。給食室でのアレルギー対応児の出席確認も兼ねていました。

 

 

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アレルギーのある子は、毎朝、給食室に挨拶に行き、その日の献立と対応について確認します。

 

子どもの「きょうは、何がだめですか?」という質問に「かき玉汁の卵を抜くので、野菜スープになるからね」と言うようなときもあれば、「サバがだめなので、家から食べられる魚を持ってきました」「はあい。預かっておくね」という日もあります。

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上の写真は普通食。下はアレルギー対応食の食器。以前は、特別扱いの印象を与えないよう、アレルギー対応食と普通食で同じ食器を使用していたのですが、誤食する危険性も高いため、最近は、色つきの食器にするなど、だれが見てもアレルギー対応食とわかるようにしている学校が増えてきました。

 

次回は、「給食現場をのぞいてみよう」と題して、給食作りに携わる人たちについて迫ります。お楽しみに。

 

要注意! 小1の交通事故は5~7月に急増する[5/12]

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●小学校入学直後より、5~7月に交通事故が増える?

 

こんにちは。『ママノート』編集部です。

小学生になると幼稚園・保育園のときよりもお子さんの行動範囲が広がり、1人で習い事や塾に行ったり、友だちの家に遊びに行ったりする機会も増えるのではないでしょうか?

 

入学直後は、登下校中に事故に遭わないか特に心配になりますよね。

しかし、学校生活に慣れてきても、油断は禁物です。

 

学校では『交通安全教室』が4月から5月にかけて行われていることが多いということからもわかるように、警察庁が調査した『小学生の交通人身事故発生状況 ~平成26年中~』によると、小学1年の交通事故は、5~7月に多く発生しています。

 

また、時間帯別で見ると、どの学年も16時~18時の下校時や放課後に多く事故が起きているようです。授業が終わった放課後、気持ちがゆるんでいるときこそ、交通事故に注意しなければならないのですね。

 

 

 

●近所の慣れた道こそ、油断してはダメ!

 

さらに、小学1年生の場合は、他の学年に比べて歩行中の事故の割合が高く、学年が上がると自転車に乗っているときの事故の割合が増えます。

 

また、自宅から事故現場までの距離別の発生件数の割合を見ると、約6割(58.8%)が自宅から500m以下でした。自宅から近い道は、慣れた場所ということもあってつい油断してしまいがちです。以下のことに気をつけるよう、お子さんに伝えてあげましょう。

 

・道路を渡るときは、横断歩道や歩道橋を使うこと

・見通しの悪い場所、曲がり角、車通りの少ない道を横断するときも、絶対に飛び出しをせず、止まって周りを確認すること

・道路で友達とふざけ合ったりしないこと

 

お子さんの安全のために、交通ルールを守ることを何度も繰り返し伝えたいものです。

 

同じ道でも時間帯によって交通量が変わります。特に放課後は帰宅時間帯ということもあって、車通りが多くなるもの。通学路などに危ない場所がないか確認し、子どもに伝えたいですね。

運動神経アップには、公園遊びやお手伝いも効果的[5/1]

運動神経3回目

 

前回は、学研リトルアスリートクラブ代表トレーナーの遠山健太さんから、運動神経をアップするには、スポーツが上手になるための「基本動作」を身につけることが大切だというお話を伺い、基本動作を身につけるのに役立つ遊びも紹介していただきました。今回も引き続き、運動神経アップに効果的で、お家でも簡単に実践できる方法をご紹介します。

 

●公園の遊具は、運動能力を育てる『基本動作』の宝庫

 

前回の相撲やコマ遊びなどが運動神経アップにつながるというお話は、とても興味深く、ぜひ試してみたいと思いました。

ほかにもいろいろ試してみたいのですが、毎日気軽にできそうなことはありますか?

 

遠山 「子どもにとっては、外で思い切り体を動かすことがいちばんです。休日はもちろん、毎日学校から帰ってきた後は、ぜひ公園でたくさん遊ばせてください。

 

運動神経を育てるには、フリースペースと遊具スペースがある公園がいいですね。フリースペースでは、鬼ごっこなどをして走ったり、ボール遊びなどを楽しみましょう。

 

一方、遊具遊びでは、運動能力を育てる『基本動作』をたくさん体験できます。

例えばジャングルジムは、登り降り、ぶら下がる、くぐる、飛び降りるなどのさまざまな動作を経験することができます。それと同時に、手と足を一緒に使う動作や握る力、足裏を使う感覚なども養われます。

 

ブランコでは、バランス力や握る力、蹴る力が鍛えられます。さらに立ちこぎすれば、しゃがんで体重をかけてスピードを上げたり、ゆるめたりという力の出し入れを覚えることができます。ちなみに、この動作はスノーボードハーフパイプの滑走中の動きと似ていると、選手が言っていたことがあります。

 

ほかにもすべり台や鉄棒など、よりたくさんの動作を体験するためにも、違う種類の遊具で遊ぶといいでしょう」

 

公園の遊具に、そんな効果があるとは知りませんでした。

 

 

 

●自然豊かな日本庭園式の公園で思い切り遊ぼう

 

遠山 「意外におすすめなのが、『回遊式庭園』です。池や泉を配置した日本庭園のことで、観光名所になっているところも多いですが、最近では気軽に散歩できる公園スタイルの庭園も増えています。大人向きの公園と思われがちですが、木々や虫など自然が豊かで季節折々で景色が変わり、子どもたちも大好きです。

 

実は私もこうした公園に子どもといっしょによく通い、アップダウンに富んだコースをトレイルラン(※)などに見立てて散歩させていました。

 

でも、あるとき子どもにまかせて、自由に歩かせてみたのです。

 

親が設定したコースで歩いたときよりも、道草をしながら予想できないルートをたどり、途中でドングリを拾っては池に投げるなど、いつもよりも何倍も時間がかかりました。でも、その子どもの動きを観察していると、コースを単純にたどって歩いて回るルートよりもいろんな動きをしていることに気づいたのです。

 

遊びたいから遊ぶ、動きたいから動く、という子どもの自主性に任せて、楽しく遊ぶことが、運動能力を養うのにとても大切なんですね」

 

親が必死になって、トレーニングさせるのがよいというわけではないのですね。

 

※登山道や森の中、自然公園など、未舗装で起伏のある道を走る競技のこと。

 

 

●たくさんお手伝いをさせれば、運動力も上がる

 

とはいえ、なかなか子どもと遊ぶ時間がとれないという人もいます。

 

遠山 「そういう場合は、子どもにお手伝いをさせながら、一緒に家事をすることをおすすめします。

 

家事の作業には、複数の基本動作が組み合わさったものが多いので、家でのお手伝いも、運動神経を養うにはもってこいなのです。同じ作業を何度も繰り返すことで、動作がよりスムーズになってくるので、同じ作業のお手伝いを習慣化させるのが効果的です。

 

調理や片づけ、草むしり、買い物など、手伝いの内容は何でもいいのですが、家事の運動効果について、いくつか例を挙げてみましょう。

 

・ぞうきんがけ

手と脚を同時に動かすのは、子どもにとっては意外に複雑な動作。ひざをつかずに腰を上げて前に進む『縦拭き』は、股関節の柔軟性も高めます。裸足ですれば足指で蹴って進む訓練にもなりますね。

 

・ほうきとちりとりで掃き掃除

ほうきでゴミを1か所に集めるのは、腕の力の微妙な加減を必要とする高度な操作。また片手でほうきを持ってゴミを集め、もう片方の手でちりとりを持ってゴミを入れるという作業は、左右で違う動作をする、目で見ながら手を使うといった2つの運動を連結させる『協応動作』の訓練にもなります。

 

・靴洗い

片手で靴を持ち、片手でブラシを持ってこすり洗いします。これらの作業は道具を使って力をコントロールする能力を養います。しゃがんだ姿勢で作業すれば、股関節や足首の柔軟性、バランス感覚も養うことができます。

 

最初はうまくできないでしょうから、簡単にできるものから始めましょう。励ましながら、じっくり見守りって、できたら『ありがとう』と言葉をかけてください。感謝されれば、子ども自身も達成感を味わえますし、家族の中で役に立つという責任感も育ちます。

 

このように、子どもと一緒に遊びやお手伝いを楽しみながら、毎日体を動かすことを習慣にしていってください。きっと運動が大好きになっていきますよ」

 

どれも学校生活に役立ちそうで、一石二鳥ですね!

明日からぜひ実行してみたいと思います。

 

遠山さん、ありがとうございました。

すぐ「もういいや」「できない」に困っちゃう[5/13]

あきらめ1

 

遊びや習い事などで、ちょっと難しいことをやろうとすると「できないからいい」「もうやらない」と、あきらめてしまう子。

この先、学校の勉強などもその調子であきらめられてしまうと、親としては困ります。もうちょっと根気とかやる気が出てくれればいいのですが……。

 

あきらめの早い子の心理や関わり方について、発達臨床心理学がご専門の井戸ゆかり先生にうかがいました。

 

 

●あきらめてしまう、子どもの側の理由って?

 

小学生になると、勉強や運動面などで、「がんばる力」が要求されるようになってくると思うのですが、すぐ「もういいや」とか「できない」とあきらめてしまう子だと、この先大丈夫かなと心配になってしまいます。

 

井戸 「ひとくちに、すぐにあきらめてしまう、粘りがないといっても、その原因はさまざまです。いくつか考えられる理由をあげてみましょう。

 

1.自分に自信がない

 

多くの場合に当てはまると思われるのが、子ども自身に自信がないというケースです。

遊び中心だった園児時代とくらべ、小学校に入ると、お勉強の要素が多くなってきます。すると周囲はもちろんですが、親御さんの子どもへの評価も、できる・できないというものさしで見るようになってしまいがちです。

 

その評価が高ければ、『自分はできるんだ』と自信を持ち、それが意欲につながっていきます。でも、評価が低いと『できない』『失敗しちゃった、どうしよう』と自信をなくすし、さらにそこで怒られたりすると、『自分はダメな人間なんだ』と、ますます自己評価が低くなり、続ける意欲がなくなってしまいます。

 

何事にも意欲をもって続けていかれるようにするには、ある程度の自信と『今の自分でいいんだ』という自己肯定感をもてることがとても大切だと思います」

 

 

2.目標が高すぎる

 

井戸 「概して、親は子どもに対して期待が大きいので、とかくその子が今の段階でもっている力よりも高いレベルを求めてしまいがちです。そのため、どうしても目標が達成できず、あきらめてしまうということも多いのではないでしょうか。

 

なかなか目標が達成できないと、失敗も多くなります。失敗も大切な経験ですが、失敗ばかりが続くと自信を失いやすくなります」

 

 

3.子どもにとって関心が持てない

 

井戸 「親はあきらめが早いと思っていても、実は単にその子にとって関心の持てないことだからということも考えられます。苦手意識があるものを無理に克服しようとしても、嫌なことや楽しいと思えないことはなかなか続けられません。これは大人にも同じことが言えると思います。

 

よく、上の子が得意なことを下の子にもさせようとする親御さんがいますが、たとえきょうだいであっても、興味や関心は子どもによって違います。子どもそれぞれの個性をよく見極めることも大切です。

 

なかには、性格的にあまり執着心が無く、マイペースな子もいるかもしれません。ただ、こういう子は、興味関心のあることを始めると集中する場合も多く、周囲に左右されず、ストレスには強い面もあると思います。むしろそういうよい面を伸ばしていくとよいでしょう。

 

また、子どもはそのときの体調や気分によって、「やりたくない」と言っていることも多いものです。すぐに『ホントに、根気が無いんだから!』などと決めつけず、続かないのはなぜなのか、子どもの側の理由を考えて、それに合った対応をしてあげてください」

 

井戸先生ありがとうございました。

 

うちの子は集中力がないのかなと思っていたのですが、子どもなりにいろいろ理由があるんですね。

次回は、あきらめずに、意欲を持って取り組めるようにするための関わり方についてうかがいます。

 

★親野智可等の「今日から叱らないママ」第4回 [5/11]

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●歯磨きを忘れてしまう

 

家庭において、日々子どもを叱り続けている親がたくさんいます。親にとっても子にとっても辛く、親子関係の崩壊に至ることにもなりかねません。

 

それはやめた方がいいと思います。

 

それよりも、合理的な工夫で叱らないシステムをつくってみてください。

 

わかりやすい例を出します。

 

例えば、なかなか食後の歯磨きをしない子がいたとします。

どうしたら、磨くようになるのでしょうか?

 

できる工夫はたくさんありますが、一つの例を挙げてみます。

 

 

●お箸と一緒に歯ブラシも並べておく

 

みなさんが食事の支度で食器やお箸を出すとき、ついでに歯ブラシも出して並べておきます。歯磨きセットでもいいですが、食卓に置くのに抵抗がある場合は、歯ブラシだけでもいいでしょう。

 

歯ブラシだけでもちょっと抵抗のある人はいるかも知れません。でも、そこに出ていれば食後に歯を磨く可能性は跳ね上がります。そして、磨いていたらほめます。

 

「このごろ自分で磨けるね。立派、立派」

「うん、自分で磨ける」

出してあげたおかげですが、それはお互い触れません。

 

これを一週間続けます。

一週間くらい経ったら、ある日歯ブラシを出すのをやめてみます。つまり、ちょっと手を離してみるのです。

 

それで磨けたら、さらにほめます。磨けなくなったら、また出してあげればいいだけです。

あるいは、自分ではじめから歯ブラシを出すようにしてもいいですね。

 

そこで、いちいちイヤミを言ったり叱ったりする必要はありません。

 

 

●無理に手を離す必要はない

 

これらの流れを書き出すと次のような4段階になります。

 

1,できるように工夫する

2,できたらほめる

3,少しだけ手を離してみる

4,ダメならもう一回、あるいは別の工夫をする

 

この4段階はいろいろな面で応用可能です。

 

ただし、とくに急いで次の段階に進む必要はありません。歯ブラシが出ていないと磨き忘れてしまうなら、無理に手を離さず、出し続けてあげればいいだけのことです。

 

そんなことで、また叱る材料を増やす必要はありません。

 


前回の記事はこちら

親野智可等の「今日から叱らないママ」第3回 [4/27]

 

他記事はこちら

親野智可等の「今日から叱らないママ」

 

相撲やコマ、ヨーヨー遊びで運動神経がよくなる![4/30]

運動神経2回目

 

前回は、学研リトルアスリートクラブ代表トレーナーの遠山健太さんに、運動神経が遺伝よりも、体を動かす経験や習慣と関係が深いというお話をうかがいました。

 

遠山さんによると、小さいうちからお父さんやお母さんと一緒に、思い切り体を動かして遊んでいれば、お子さんの運動神経をよくできるとのこと。今回は、どのような遊びをすれば、効率よく運動神経を向上させることができるのか、その方法をお聞きします。

 

 

●遊びや生活の中に、スポーツに必要な「基本の動作」がある

 

運動神経をアップさせるためには、どんなことをさせればいいでしょう?

 

遠山 「子どもに運動させるというと、今はスポーツ系のおけいこごとをイメージする人も多いかもしれませんが、前回でもふれたように、小学校低学年くらいまでの子どもの運動の基本は、遊びの中で、『基本動作』と言われる多種多様な動きを身につけることです。

 

重要視される基本動作の種類は研究者などによって違うのですが、具体的にどんな動きなのか、代表的なものをあげると、『立つ、しゃがむ、歩く』などの日常生活に必要な動き『投げる、走る、跳ぶ、蹴る』といった運動に関係のある動きなどがあります。

 

子どもの運動能力を育てるのに非常に有効なのが、毎日の生活の中に、多くの基本動作の入った遊びを取り入れることなのです」

 

 

●相撲で力の使い方やバランス感覚が身につく

 

どんな遊びがおすすめですか?

 

遠山 「あまり場所を問わずに、すぐできそうなもので言えば、相撲です。これなら、例えば運動に自信のないお母さんでも、子どもに勝つことができますよね。見合って組み始めるのではなく、組んでからスタートさせるとやりやすいでしょう。

 

何度かやっているうちに、押すだけでは勝てないというのがわかってきて、引いたり、投げたり、押されないように体勢を低くしてみるなど、子どもは自分でいろいろな動きや体勢を考えるようになります。力を入れたり、抜いたりなどの感覚も、スポーツには大切な要素です。

 

相撲は小さい子でも、やり方によっては勝てるようになるというのも醍醐味ですね。親が行司役になって、遊びに来た友だちと相撲ごっこをするのもいいかもしれません。

 

小学生には少し幼く感じるかもしれませんが、お馬さんごっこもおすすめです。親が四つん這いになって、子どもが落ちないようにしっかり体をつかませながら背中に乗せ、慣れてきたら手を離して乗るようにするといいでしょう。ときには、馬役の大人が少し前後左右に体を揺らして動いてみたりします。

 

股関節周りを柔軟にし、腕力、握力だけでなく、腹筋や背筋も鍛えられます」

 

 

●昔ながらの玩具遊びで運動神経がアップする!?

 

遠山 「ほかにおすすめなのは、メンココマヨーヨーけん玉といった伝統的な玩具を使った遊びです。

 

運動と何の関係があるのか、ピンと来ない方も多いでしょうが、例えばメンコを地面に叩きつける動きは、『投げる』動作とまったく一緒。テニスやバレーボールのサーブの動きなどにも通じるものがあるのです。

 

ひもを使って回すコマなどは、力一杯投げるだけではうまくいかないし、ヨーヨーも、ただ力任せにやっても戻ってきません。コマ、ヨーヨーともに、腕を思い切って振って、『物』に加速を加える動作は、ボール投げに必要な動作に通じるものがあり、『投げる』という技術レベルの高い動作が自然に身につくというわけです。

 

ボール投げは、最近の小学校で行なわれている体力テストでも、とくに低下の著しい種目です。大人になってからでは、なかなか身につけるのが難しい動作なので、日ごろから、うまく生活の中に投げる動作を取り入れられるといいですね。

 

もちろん、投げる動作だけでなく、道具を扱うということは、野球のバットやテニス、卓球に代表されるようなラケット競技など『道具を操る力』が必要なスポーツのベースとなります。つまり、あらゆる面で伝統遊びは運動能力アップに役立つのです」

 

 

コマやヨーヨーと運動との関係性には、目からウロコです。

お母さんたちの中にも、ボール投げは苦手という人は多いはず。子どもには、ぜひ今のうちに身につけさせてあげたいですね。

次回はさらに、「子どもの運動能力を高めるのに役立つ動作」を取り入れる方法をお聞きしていきます。

遠山さん、ありがとうございました。

 

親子遠足『小梅で作るお顔&リボンのペアおにぎり』[5/8]

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親子遠足を控えていて、どんなお弁当を作っていこうと考え中のママもいるのでは?

今回は、人気料理ブログ『*Ayano式* おとなごはん&こどもごはん』のフードコーディネーターAyanoさんに、親子遠足にぴったりのペアのデコ弁『お顔&リボンのおにぎり』の作り方を教えていただきました。

 

 

 

小梅で作るお顔&リボンのおにぎり

 

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【材料】(各1個分)

(お顔おにぎり)

ごはん…適量

小梅…1個

焼きのり…適量

スパゲティ…少々

 

(りぼんおにぎり)

ごはん…適量

小梅…2個

焼きのり…適量

スパゲティ…少々

 

【作り方】(お顔おにぎり)

 

1.おにぎりを作る

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ごはんを三角ににぎる。

 

 

2.小梅を半分に切る

 

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小梅を包丁で半分に切り、種を取り除く。

 

 

3.お顔のほっぺを作る

 

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(1)のおにぎりの周りにのりを巻き、(2)の小梅をほっぺの位置に、ごはんに埋めるようにのせる。5mm程度の長さに切ったスパゲティを小梅に刺して固定すると、持ち歩くときにズレにくくなります。

 

 

4.のりで目・鼻・口を作る

 

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のりをパンチ(またはハサミ)でカットし、目・鼻・口を作ってのせる。

 

 

【作り方】(リボンおにぎり)

 

1.おにぎりを作る

 

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ごはんを三角ににぎる。

 

 

2.小梅を半分に切る

 

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小梅を包丁で半分に切り、種を取り除く。

 

 

3.リボンのくぼみを作る

 

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(2)の小梅に直径5mm程度の金口の先を1mmほど当て、その部分を抜き取る(上写真参照)。もう1つも同様に抜き取る。

 

 

4.リボンの中心を作る

 

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(1)のおにぎりの下部分にのりを巻き、小梅1個を中央に、ごはんに埋めるようにのせる。

 

5.リボンを完成させる

 

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(4)のおにぎりに(3)で作った小梅を左右にのせる。

5mm程度の長さに切ったスパゲティを左右の梅に刺して固定すると、持ち歩くときにズレにくくなります。

★親野智可等の「今日から叱らないママ」第3回 [4/27]

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●私と同じことをしている人たちがたくさんいる

 

私は叱りすぎることで学級崩壊に至り、そのときはじめて信頼関係が崩れることの苦しみを知りました。

 

それで、次の年からは合理的な工夫で叱らないシステムをつくるように努めました。

 

同時に、言葉の工夫も始めました。叱らなくても、子どもがやる気になるような言葉の工夫です。

 

そのようにしていたら、子どもたちとの人間関係が非常によくなって全てがうまく回り始めました。

 

私はこのような苦しい経験をしたのですが、その後、あらためて他の先生たちや親たちを見てみると、私と同じようなことをしている人たちがとても多いことに気づきました。

 

 

●親子の関係は一生もの

 

特に親たちは、程度の差こそあれ、ほとんど全ての人たちが当てはまることに気づきました。

 

しかも、先生と子どもはせいぜい1、2年の付き合いですが、親子は一生の付き合いになるのです。

 

親が日々叱り続けることで、親子関係の崩壊に至ればどうなるでしょうか?

 

それを修復するのはなかなか難しく、一生涯に渡って引きずることになるのです。

 

実際に、大人になってからも自分の親との何らかのわだかまりを持ち続けている人たちはたくさんいます。

 

中には、他人以上に冷え切った親子もいます。

 

 

●他人以上に冷え切った親子関係

 

ある20代の男性は、子どものころからずっと父親に叱られ続けて育ちました。しつけにうるさい厳格な父親だったそうです。

 

そして、大学受験の時は地元静岡の大学はすべてわざと落ち、北海道の大学に入りました。

 

父親からできるだけ遠くに行きたいという、ただそれだけの理由で北海道を選んだのです。

 

その後、彼は北海道で就職しました。

今は1年に一回だけ実家に帰ってきます。それはお母さんに会うためです。

父親には絶対に会いたくないので、父親がいない日を確認してから来るのです。

 

 

●原因の第一歩は親にある

 

親子だったら、最高にいい人間関係になれたはずです。

ところが、他人以上に冷え切った人間関係になってしまったのです。

 

その原因はどこにあるのでしょうか?もともと無力な子どもがその原因の第一歩を作ることなどあり得ません。

 

すべては、親の側から始まったと言わざるを得ません。

 

私は、これをお読みの皆さんに、そのようなことにならないで欲しいと願っています。

うちの子、運動が超苦手! どうすればいい?[4/28]

運動神経1回目

入学後2〜3週間たつと、本格的な体育の授業や、学校によっては運動会の練習が始まります。そのため、この時期に「うちの子、運動神経ないかも……」とか「体育の授業についていけるの?」と心配になる方も多いようです。

 

運動神経抜群! とまではいかなくても、人並みに走ったり、なわとびや鉄棒、マット運動などで困らないようにしてあげたいと思うのが親心(できれば、お金のかからない方法で……)。

 

そこで、学研リトルアスリートクラブの代表トレーナー遠山健太さんに、お家で手軽にできる運動神経アップ法をお聞きしました。遠山さんは。子どもの運動指導のプロであり、小学生のお子さんのパパでもあります。

 

 

●運動神経は遺伝よりも体を動かす習慣に左右される

 

そもそも運動神経って何なんですか?

 

遠山 「厳密に言うと、『運動神経』という特別な神経が存在しているわけではなく、むしろ『運動できる能力』と言ったほうが正しいかもしれません。

 

乳幼児期から小学生にかけては、脳も含めた神経系が非常に発達する時期で、生まれてから5歳にかけて80%くらい成長し、12歳で大人とほぼ同じ状態になると言われていますが。神経系が発達することと運動能力の発達の因果関係ははっきりしていませんが、脳が発達する時期に様々な動きを何度も経験することで、体を動かす機能や技術が効率よく獲得できるし、長期間その機能をキープできるのはたしかです。

 

ですから、運動能力は神経の問題というよりも、小さいうちからどれくらい体を思い切り動かす体験をしているかが大きく影響するといえますね」

 

 

運動能力は遺伝すると聞きます。子どもが運動が苦手なのは、親が運動オンチだからでしょうか……?

 

遠山 「例えば、運動神経がよい両親から生まれた子は、運動に関してよい資質を持っているのは事実です。ですから、トップアスリートになった場合、最終的な場面では遺伝の要素がものを言うことがあるかもしれません。

 

でも、日本ではあまり浸透していませんが、現在では、『後天的な要素のほうがあきらかに運動能力に影響する』という意見が世界的な主流になっています。

 

つまりどんな子でも、小さいころから体を動かす遊びをたくさん経験していれば、運動能力を高めることができるということです。

 

運動が苦手な子というのは、親御さんが運動オンチだからではなく、親御さんが運動を楽しむ経験がなかったために、子どもとも一緒に体を動かして遊ぶ機会が少なかったから運動が苦手になったのだと思います。

 

小学生になると、子どもの遊びにつき合うことも少なくなるかもしれませんが、お子さんを運動が得意な子にしてあげたいと思うなら、たとえ自分は運動が苦手であっても、どんどん一緒に遊んであげてください。

 

子どもの運動能力を伸ばすには、専門家などに習わなくても、小さいうちからお父さんやお母さんと一緒に、思い切り体を動かす遊ぶことが一番だと私は思います。

 

小さいうちは、専門的な運動の仕方を教えても、子どもは理解していないことがほとんど。例えば、投げる動作を『体幹をひねって腕を後方に引いて……』などと教えても、わからなくて当然です。むしろ小さいうちは、投げる、走るという動作をただ楽しむことが重要です。これなら親御さんもできますよね。

 

子どもはいつもお父さんやお母さんに、自分を見ていてほしい、相手をしていてほしいものです。一緒に遊んで、そして、うまくできたときに「上手だね」などとほめてあげれば、うれしくて何度でも同じことを繰り返すでしょう。それが子どもを運動好きにし、運動能力を高めることにつながるのです」

 

 

●体を動かすのが好きな子は、意欲やチャレンジ精神も旺盛

 

親子で遊ぶだけで運動能力がアップするなら、やってみようかなと思えてきます。でも、小学校に入学してからでは遅くないですか?

 

遠山 「幼児期から始めているときにくらべると、多少は時間がかかるかもしれませんが、それも大人から見れば大した差ではないと思います。

 

これは小学生の父親である私自身が感じたことですが、運動ができる子や楽しく体を動かしている子は、運動に対して苦手意識を持っている子よりも、学校生活にスムーズになじみやすく、何事にも積極的にやってみようという意欲やチャレンジ精神が旺盛だと思います。これは、学習面でも必要な要素なのではないでしょうか。

 

まずは運動に対する苦手意識をなくし、体を動かすことを『楽しい』と思えるようになれるといいですね」

 

遠山さん、ありがとうございました。

 

遺伝はあまり関係ないと聞いて、ホッとした人も多いのではないでしょうか。

次回からは、毎日の生活の中でできる運動神経アップ法をうかがっていきます。

☆朝の準備のグズグズ・ノロノロがなくなる3つの方法[4/24]

怒った表情の男の子

 

 

●朝のママは大変! 子どものグズグズでイライラすることも…… 

 

こんにちは。子育て心理学カウンセラーの東(ひがし)ちひろです。

 

子育てママの朝は、大忙しです。出発が早い家族に合わせて朝ごはんを作り、洗濯をして、掃除をして、自分のメイクと着替えをして……。さらに、その間に家族1人ひとりに声をかけて起こさなければなりません。

 

そんな状況なのに、子どもに声を何度かけても起きてこず、朝からグズグズ、ノロノロに困ってしまうことはないでしょうか。子どもを着替えさせて、園や学校に持っていく物(ハンカチ、ティッシュペーパーなど)を準備して、家を出られる状態にするまでに時間がかかってしまいますよね。

 

さらに、カバンの中から、園や学校に今日中に提出しなければいけない書類が出てきたら、もうパニック状態になります。そうしているうちに、子どもの出発時間が迫ってくると……その感情の行き先は、子どもに向かいがちです。

 

すると、子どもは、さらにグズグズしはじめますから、ますますママのイライラがつのり、大爆発してしまうかもしれません。しかし、親が大きな声で怒っても、子どもはいつまでたっても「同じこと」を繰り返します。それがわかっていないと……

 

親が怒る(ムカッ)

  ↓

子どもが反発する

  ↓

さらに親が怒る(メラメラ)

 

といった悪循環にあっという間に陥ってしまうのです。

そこで、朝の子どものグズグズ、ノロノロがなくなる、3つの方法をお伝えします。

 

 

●【1】ゴールを決める声かけで、子どものやる気スイッチオン!

 

ママの「ちょっとした声かけ」で、子どもは自分から行動しはじめます。

次の例は、元気いっぱいのパワフル君によく効く小ワザです。このママは、“怒る以外の方法”で、うまく子どもの行動を改善できるようになったそうですよ。

 

ママ 「長い針が6になるまでに着替えができるかな?」

子ども「う~ん」

 

長い針が6を過ぎたら……

 

ママ「あ~、時計を見て! 長い針が6になったわ! でも、テレビを観ているから、絶対に100秒くらいかかるだろうな~。いや、100秒過ぎても終わらないよね~?」

子ども「100秒? そんなにかからない! 10秒で着替えてやる~~!!」

ママ「10秒でできるー!? じゃあ、数えるよ! よーいドン! いーーち、にーーい……」

 

子どものペースに合わせて、ゆ~っくり、のんびりカウント。

(親子で競争するときは、親がの~んびり服を着ながら時間稼ぎ)

 

子ども「着替えたよ! ほら、ちゃんと10秒でできたでしょ~」

誇らしげに子どもはニコニコ。

 

パワフル君は、親から「早く!」「なんで、遅いの!」とせかされると、自分そのものを否定されたと感じ、怒り出したり、反発したりすることがあります。

一方、子どもにとってわかりやすい「ゴール」が見えると、カチッと“やる気スイッチ”が入るのです。

 

 

●【2】 朝のママは役者になりきって、子どもの気分をのせる

 

では、子どもがグズグズして着替えをしないときは、どうしたらいいのでしょうか。年長の男の子のママが試してうまくいった、奥の手をご紹介します。

 

ママ「ママが大好きな○○く~ん(子どもの名前)。お膝の上においで~♪」

子どもが膝の上に乗ったら……

ママ「S君は、靴下係でいい? ママは、Tシャツ係にしようかな~?」

 

係決めをしたら、運動会の歌(♪トルコ行進曲)を口ずさみながら……

ママ「チャカチャン、チャカチャン、チャカチャン……」

そして、「位置について! よーい、ドン!」と言って、スタートを切る旗を振る要領で役者になります。そうすると、子どもは怒らなくても自分から楽しみながら服を着ます。

 

次は、子どもに着させる衣類別に、ママの声かけの例です。

 

【Tシャツ編】

シャツ首を通すとき、わざと途中で止めて、

ママ「あ~、どうしよう……。ここからTシャツが下がらないわ~。どうしたら上手に着させてあげられるかな?」

と困ったふりをすると子どもは自分からTシャツを着るようになっていきます。“ママが困っていることを自分がすんなりとできるところを見せたい”という子どもの気持ちを利用します。できたら、すかさず頭をなでながら話しかけてあげてください。

ママ「〇〇ちゃん(子どもの名前)、すごーい。ママのできなかったことを、すぐにできたんだね。すごいよ。ママはとても助かったよ。ありがとうね」

 

【ズボン編】

ズボンは、子どもが座った状態でふくらはぎのところまで脚を入れてあげます。

ママ「ね~、ね~。ちょっとズボンのウエスト部分をギュッと握って立ってくれない?」

子どもが立ったら……

ママ「思いっきりジャンプしながら、ズボンのウエスト部分を上に引っ張ってみて! 1秒でズボンがはけるよ」

子ども「1秒?!」

ママ「やっぱり、○○君(子どもの名前)なら5秒かかるかも……」

子ども「1秒でできるよ、見ててよ~!」

ズボンがはけたら……

子ども「できた~!!」

ママ「やるじゃ~ん」

最後は、きっちりほめます。

 

子育てには、親の“役者力”が必要です。実は、幼稚園や保育園の先生は、とても役者力があるんですよ。例えば、クラスの40人近い子どもたちを毎日怒ってばかりの状態だったらどうでしょうか? いくら先生でもヘトヘトになることでしょう。基本的に子どもの方がパワーいっぱいですから、大人の方がふりまわされることになります。演技が照れくさいという人は、大げさな動作をすること、元気に声を出すことを意識してみてください。

 

「すごーーーい」

「えらーーーい」

「こんなことできるなんて、ママうれしーーい」

 

このように、大げさに思えるぐらいテンション上げて子どもに接します。そのテンションが、子どもにとって元気に1日過ごすエネルギーになります。

 

 

●【3】行きしぶりをしたら、子どもの心を温める声かけをする

 

では、子どもが園(学校)でちょっと嫌なことがあったり、めんどうになったりして行きしぶりをはじめたときは、どうすればいいでしょうか。

そんなときは、「急がば回れ」です。焦らず、子どもの心を温めてあげると、すんなり登校することがあります。

 

例えば、次のような声かけをしてみてください。

 

「今日行ったら、明日はお休みだね」(見通しをもたせる)

「今日家に帰ったら、ママと何して遊ぼうか?」(お楽しみを用意する)

「あなたの好きなおやつ買っておくね」(物でつるのではなく、おやつで労をねぎらう感じです)

 

この場合、「○○をしたら、△△を買ってあげる」と言い、子どもを物でつってはいけません。子どもが物をもらうために園や学校に行くようになってしまうと、さらに物をどんどん要求するようになります。そして、園や学校に行って得た喜びや楽しさを感じなくなる場合もあります。ですので、前述した3つの声かけの例を参考にしてください。

 

最後に、ぜひ明日の朝から実行していただきたいことがあります。

それは、玄関で子どもを笑顔で見送ってあげることです。

 

「○○ちゃん(子どもの名前)、いってらっしゃーい!」

 

このように名前を呼ぶだけで、子どもを承認したことになります。子どもは、心のエネルギーが満たされ、園や学校でがんばることができるはずです。

 


前回の記事はこちら

子育てが上手くいかず、自分を責めていませんか?

 

次回の記事はこちら

叱られなくても宿題をする子になる3つの方法

 

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子どもを叱った後の罪悪感から抜け出すには?[4/23]

公園の親子

子どものためを思って、ついつい口を出したり、強く叱ってしまったりするママもいるのではないでしょうか? 

 

感情的に叱り過ぎてしまうと、後から自分を責めてしまうことも……。この罪悪感から抜け出すには、どうすればいいのでしょうか?NPO法人子育て学協会会長 山本直美さんにお話を伺いました。

 

 

●がんばる自分を認めて「ゆるママ」になる

 

山本 「私は、チャイルド・ファミリーコンサルタントとして、これまでに数千人のママの子育ての悩みを聞いてきました。それでわかったのは、感情的にならないママは1人もいないということです。

 

子育て中は、子ども中心の生活になり、自分の思い通りにならないことがたくさんあります。だから感情的になって、必要以上に子どもを叱ったり、つい嫌味を言ってしまったりすることもあるのです。

 

子育てをしてみて、『自分がこんなに性格が悪いと思っていませんでした』と言うママもいらっしゃいます(笑)。『私もです。性格が悪いもの同士ですよね』と言って、お互いに笑い合ったりします。

 

子育てをすると、今まで知らなかった自分を発見すると思います。

よいところも、悪いところも自分自身。それで罪悪感を持つ必要はありません。まじめで誠実なママほど、子育てがうまくいかないと自分を責めてしまいがちです。

 

必要以上に叱り過ぎてしまったと感じたら、『ごめんね。ママ、最近忙しくて、ちょっと怒りすぎたよ』と、子どもにちゃんと伝えましょう。

 

いいことも悪いところも“自分らしいな”と捉え、ママ自身が一生懸命な自分を認め、子育てをしてください。これを私は『ゆるママ』と呼んでいます。

自分を認められる(自己承認)と、他人の事も認めること(他者承認)ができ、結果的に少しは心に余裕を持って子どもと向き合えるようになるはずです」

 

 

●パーフェクトなママにならなくていい

 

山本 「完璧なママをめざそうとすると、ストレスがたまり、自分自身を苦しめてしまうことがあります。

あるママのケースをご紹介します。

 

 

どんなに仕事で忙しくても、子どものために栄養バランスのとれた食事作りをがんばっていたママがいました。

 

ところが、疲れとストレスからイライラして、子どもに当たってしまうこともあったのだとか。それを見かねたご主人から、『デリバリーデーをつくろう』と提案されたそうです。

 

その完璧主義のママにとっては、『自分はできない人間』と言われたようで、最初は屈辱でした。

 

でも、デリバリーデーの日は、食事の準備もお皿洗いもしなくていいので、気がつくとママの気持ちにゆとりができ、子どもたちも笑顔で過ごしたのだそうです。

 

そのママは、子どもたちの笑顔を見て、がんばり過ぎて自分を追い込んでいたことに気づきました。

 

料理が得意なママもいれば、苦手なママもいます。子どもと公園で思い切り体を動かして遊ぶのが好きなママ、家で絵本の読み聞かせをするのが好きなママもいます。

 

全てを完璧にしようとせず、自分の好きなこと、得意なことを活かし、“自分らしい”子育てをすればいいのです」

 

感情的になるときだってある、自分らしい子育てをすればいい……そう思えるようになると、ホッとしますね。

山本さん、ありがとうございました。

仲のいいママ友がいないから「親子遠足」が心配です[4/28]

親子遠足画像

これから、お子さんの幼稚園・保育園の「親子遠足」を控えているママもいるのではないでしょうか。

 

普段、園のママ友とあまりお付き合いをしていないと、「他のママに何て話しかければいいのかな?」「お弁当を食べるとき、子どもと2人きりにならないかな」など、心配になってしまうことも……。

 

心理カウンセラーの山口淳子さんに、親子遠足でのママ友とのコミュニケーションの取り方についてお話を伺いました。

 

 

●初対面のママとどうコミュニケーションをとればいい?

 

山口 「私も3人の娘の親子遠足を経験してきました。ママ友付き合いを心配される気持ちはよくわかります。初対面のママに、自分から声をかけるのは勇気がいりますよね。

 

でも、最初に話しかける言葉は、たあいのないことでいいのです。

『こんにちは。今日はお天気がよくてよかったですね』というように、あいさつに季節・気候のことをプラスします。

 

また、子どもによく一緒に遊んでいる友達の名前を聞いておき、その子のママに話しかけてみるのもいいですね。

 

『いつも、うちの○○(子どもの名前)から話を聞いているのですが、△△ちゃん(子どもの友達の名前)が幼稚園でとても仲良くしてくれているようです。ありがとうございます』

 

このように話しかければ、相手は好印象を持ってくれるはずですよ」

 

 

●お弁当を食べるときは、どう声をかければいい?

 

山口 「コミュニケーションが苦手で、これまで園のママとの交友がほとんどない状況であれば、あえてそれをオープンにしてしまってもいいのです。

 

もしかして、ママたちは話しかけてくれるのを待っているかもしれません。

 

『実は私、人見知りで声をかけるのが苦手なんです。今まで何か失礼なことをしていたらごめんなさい』

 

そう伝えると、相手は『そうだったんだ』と納得し、“頼ってくれている”と感じて、助けてあげたいと思ってくれます。

 

また、お弁当を食べるときは、お子さんに『一緒に食べたいお友達はいる?』と聞いてみてください。

お子さんが『△△ちゃん(友達の名前)と食べたい』と言えば、その友達とママに『ご一緒していいですか?』と声をかけます。

 

人の心理では、グループができていると、“自分は入ってはいけないのでは?”と思ってしまうようです。でも、そのように話しかければ、相手は『一緒に食べましょう!』と好意的な反応をしてくれます。嫌な顔はされないはずですよ。

 

お子さんの友達のお弁当にかわいいデコがしてあれば、『かわいいですね。どうやって作ったんですか?』と、会話のきっかけにしてもいいですね」

 

●ほどよい距離感を保ったママ友付き合いでいい

 

山口 「子どもが幼稚園や保育園に通っている頃は、“自分のママ友との交友関係が子どもの友達との付き合いにつながる”と考えてしまいがちです。

 

確かに、子どもが小さい頃は、外で遊ばせるときに親が付き添わなければいけないので、ママ同士が仲良くなって、子ども同士が遊ぶようになるケースが多くあります。

 

しかし、お互いの距離が近づきすぎたことでトラブルが起き、ママ友関係で深く悩んでしまうこともあります。

 

だから、同じ幼稚園・保育園のママの中から自分のベストフレンドを作ろうと気負いすぎなくていいのです。親も子もベストフレンドは、気負わず自然にしていても見つかるときは必ず見つかります

 

“園のママたちとは、ほどよい距離感を保って、子どもの友達関係の妨げにならないように良いお付き合いをしていこう”……そんなふうに考えれば、親子遠足などのイベントに参加するときも、気持ちが楽になるはずです」

 

心配、不安はあるけれど、子どもの遠足につき合うのはこの時期しかないこと。「みんなで一緒に楽しもう!」という気持ちで、気軽に臨めばいいのですね。

山口さん、ありがとうございました。

 


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子どもの反抗にイライラ……どうすればいい?[4/22]

mother and daughter holding mug in hand

小学校に入学後、お子さんに対して「小学生になったのだから、がんばって欲しい」という期待感が強くなっているママも多いのではないでしょうか? でも、子どものためを思って叱ってもなかなか思うように子どもが動いてくれず、疲れてしまうことも……。

 

子どもとの向き合い方について、NPO法人子育て学協会会長 山本直美さんにお話を伺いました。

 

 

●入学後、子どもは反抗的になりやすい?

 

山本 「お子さんが小学校に入学してしばらくは、学校の準備や宿題など、習慣づけたいことがたくさんあって、お母さんは焦ってしまうことがあるかもしれませんね。

 

でも、『宿題はやったの?』『明日の準備はしたの?』などと直接的に促しても、なかなか身につかないものです。

 

まず、入学後のお子さんの心境を考えてみましょう。

お子さんは、卒園して遊び慣れた友だちと別れ、新しい環境に不安を感じています。一方で、『小学生になったから、もう自分で何でもできる』と思い込み、気が大きくなっている部分もあります。

 

ですので、親から直接的に注意されると、子どもは『わかってる!』『今やろうと思ってた!』などと反抗的な態度をとってしまうのです。

 

そうすると、親は怒りがこみ上げて余計に叱ってしまいがちです。実は、この子どもの反抗的な態度も成長の一部。親から離れて自立しようとしているということです」

 

 

●子どもとゆっくり対話する時間を作る

 

山本 「例えば、朝の学校の準備が遅くて、いつも遅刻ギリギリになってしまうとします。

 

その場で『早くしなさい!』と言っても、子どもは変に意地を張って、なかなか動いてくれないことがあります。好きなテレビを見ているときなら、『何で?』と返してくるかもしれませんね。

 

それは、遅刻するのがなぜいけないのか、子ども自身が理解していないからです。

 

そこで、夕食後などの落ち着いて話せるときに、お子さんと対話する時間を作ってください。そして、このように伝えます。

 

『ママね、一緒に考えたいことがあるの、朝の準備の事なんだけど。パパは毎日、次の日に着る洋服を準備してから寝て、朝はおうちを△時に出ているよね。それは、ちゃんと時間を守るとお仕事もきちんとできるからだよ。○○(子どもの名前)も時間を守ると、学校のお勉強をきちんとすることができるし、先生やお友だちも○○といっしょに朝礼や授業ができてうれしいんだよ。○○(子どもの名前)はどう思う?』

 

さらに、遅刻しないための方法を子どもに考えさせるようにします。

『どうやったらできると思う?』『何時に起きたら間に合うかな?』『朝スッキリ起きるためには、何時に寝る?』などと、問いかけてください。

 

この対話は、1回きりではなく、何回も繰り返してください。

子どもなりに『遅刻しないようにしなければいけない』と理解でき、自発的に動けるようになるはずです」

 

子どもに注意してからすぐ動いてくれることを望んでしまいがちですが、対話をした上で長い目で見守ってあげることが大切なのですね。

次回は、「子どもを叱った後の罪悪感から抜け出す方法」についてお伝えします。

文房具からプリントまで、何でも無くすのはなぜ?[4/21]

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本格的な授業が始まると、学校と家の間での「ものの行き来」が増えてきます。入学前に買いそろえた文房具、大事な教科書、持たせたはずのプリント、しまいには着ていった上着まで、どれも学校で必要なものばかりなのに、必ず無くしてくる子がいます。

 

いったいどうしたらいいのでしょう? 「きいて、教えて、舟山先生!」でおなじみの現役小学校教諭・舟山由美子先生に、その原因と対策をうかがいました。

 

 

●学校用のものが多すぎるのも原因のひとつ

 

子どもが学校で、しょっちゅうものを無くしてきて困っているという声があります。

 

舟山 「ものを無くすかどうかは、整理・収納の力と関係があるので、机の中がごちゃごちゃで整理できない子はものを無くしやすいと考えていいと思います。

 

整理ができないというと、ADHDなどの発達障害などをイメージされる方もいるかもしれません。もちろん、そういう子もいないとは限りませんが、個人差のほうが大きいですね。

 

例えば、道具箱を机の上に出すように呼びかけて、『○と○を出しましょう』とか『△をこちら側の箱にしまいましょう』と言われても、することがすぐに頭の中で動作に直結しない子や、気が散りやすくて、別のことに目がいってしまう子もいます」

 

大人でも片づけが苦手な人はいますものね。

 

舟山 「学校にも要因がないわけではないんです。

例えば、1年生でも、算数セットや鍵盤ハーモニカ、体育セットなど、学校に持って行かなければならない荷物がびっくりするほど多いですよね。

 

それなのに生徒1人に対して、小さなロッカーひとつくらいと、ものの多さにくらべて収納スペースが足りませんし、仕切りなどもないので収納しづらく、ごちゃごちゃになりやすいという点はたしかにあります。

 

じゃあ、ものを減らせばいいじゃないかと思われるかもしれませんが、どれも授業に必要なものなので、そう簡単にはいかないのです。ですからそこは、家庭でもぜひご協力いただきたいところです。

 

ときどき、忘れものや無くしものの多い子の親御さんに『学校のものの整理や準備を見てあげてください』とお願いすると『自分が困ったらやると思うので、困ったほうがいいんです』とおっしゃる方がいます。

 

でも、何回もやってみてできないということは、やりかたがわからない、またはその子に合っていないからなんですね。この場合、放っておいてはできるようにならないばかりか、できない経験を積み重ねて『自分はダメなんだ』と、自尊感情が低くなってしまい、物事への意欲や情緒面などにも影響が出てきてしまいます」

 

 

●家庭で毎日の準備とお片づけの習慣をつけましょう

 

では、家庭でどんなことをすればいいでしょうか?

 

舟山 「入学後しばらくは、『明日は学校で何がいるの?』『プリントを見せてごらん』と、学校の準備を最初から最後まで一緒にやってあげるといいでしょう。最初にやり方をしっかり覚えておくことが重要です。

 

あとは日ごろから、家でもお片づけをする習慣をつけましょう。子どもがしまいやすい簡単な収納方法を考えて、少しずつ、自分で片づけができたという経験を積み重ねられるようにします。また、ものをしまう場所を決めるだけでなく、ものを出したら、もとのところにしまう動作を定着させるとだいぶ違ってくると思います。

ものの整理は頭の整理にもつながりますから、勉強にも役立ってくると思います。

 

今は100円均一ショップなどで、ものが簡単に手に入るので、それが『無くなっても大丈夫』という気持ちにつながっているところもあると思います。だからあえてよい文具を買って、『大切にしようね』などと言いながら、子どもの前で名前を入れたりすると、少しずつかもしれませんが、意識が変わってくるのではないでしょうか」

 

学校では、何か対策をとってくださっているのでしょうか。

 

舟山 「無くしものや忘れものを防ぐための対策をするかどうかは、担任によってまちまちです。

例えば私は、今のクラスでは、週末に必ずお道具箱を机に出させるようにしています。そうすると、道具箱を出した机の奥からじゃばらに折れたプリントなどが出てくるので、それをすべておうちに持って帰らせるようにしています。

 

プリントを配ったときは、連絡帳の袋を出させて『ファスナーを開けましょう』『今配った5枚のプリントをいれましょう』『ファスナーを閉めましょう』と指示をして、すべての段階で全員できているか、チェックすることもあります。もっとも、それでもお家に帰るまでに無くしてしまう子もいるのですが。

 

ただ、どのクラスでもここまでやっているとは限らないので、家での対策だけでは難しいという場合は、『プリントが、家までなかなか来ないので』などと、担任の先生に相談してみてはどうでしょう」

 

 

無くすのはうちの子だけじゃなかったんだ……とホッとしましたが、家でもしっかりフォローしなければなりませんね。

舟山先生、ありがとうございました。

デコ弁『ねこさんデコパーツ』の作り方[4/17]

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今回は、人気料理ブログ『*Ayano式* おとなごはん&こどもごはん』のフードコーディネーターAyanoさんに、ピンと立った耳がキュートな『ねこさんデコパーツ』の作り方を教えていただきました。

 

ゆでにんじんを使うからお弁当に赤味が加わり、彩りがよくなりますよ!

 

 

 

ねこさんデコパーツ

 

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【材料】(1個分)

ゆでにんじん(3×4cm・厚さ3mmぐらい)…1枚 

※電子レンジで加熱して火を通してもOK。

スライスチーズ…適量

焼きのり…適量

 

【作り方】

 

1.ねこ土台を作る

 

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ゆでにんじんを楕円形の型で抜く。

 

 

2.耳を作る

 

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スライスチーズに星型の縁を当てて抜き、三角形のチーズを2枚作る。包丁で切り取ってもOK。

 

 

3.鼻を作る

 

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スライスチーズにストローを当て、1枚抜き取る。

 

 

4.ねこのパーツを組み立て、のりで目・ひげを作る

 

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(1)のにんじんの上に(2)の耳・(3)の鼻をのせる。のりをパンチ(またはハサミ)でカットし、目・ひげを作ってのせる。

 

ねこデコパーツは、パンの上にのせたり、ごはんの上にのせたり、ハンバーグなどのおかずの上にのせて飾ってください。

 

デコパーツをのせたら、5mm程度の長さに切ったスパゲティで刺して固定すると、お弁当を持ち歩いたときにズレにくくなります。

パーツ固定用のスパゲッティは、お弁当を食べる昼までには水分を吸ってやわらかくなります。

★親野智可等の「今日から叱らないママ」第2回 [4/20]

1

 

 

●信頼がないところでは、何を言ってもムダ

 

前回に続けて、私の過去の実例からお話しましょう。)

 

子どもたちとの信頼関係が完全に壊れ、学級崩壊に至って初めて気がつきました。

 

人と人との信頼関係が壊れるということが、どれほど辛く苦しいことなのかということに。

 

口でいくら立派なことを言っても、もう何ひとつ受け入れてもらえません。

 

同じ空間にいること自体が苦しくて、教育どころの話ではありません。

 

苦しい中で私は考えました。

「なぜ、こんなことになってしまったのか?」と。

 

思い当たることはいくつもありましたが、最大の理由は叱りすぎでした。

 

自分が勝手に思い描いた「あるべき姿」をもとに、「こうしろ。ああしろ。何度言ったらわかるんだ。なんでできないんだ。ちゃんとやらなきゃダメじゃないか」と叱り続けていた結果がこれだったのです。

 

 

●人間同士としてのリスペクト

 

私には、子どもたちのことを理解して寄り添うという気持ちが欠けていました。

 

上から目線の一方的な押しつけばかりで、人間同士として一人一人の子どもをリスペクトし、思いやるということが足りなかったと思います。

 

これが子どもにできるのか?

無理なことを求めているのではないか?

子どもたちはどう思っているのか?

子どもたちの願いは何なのか?

 

こういったことはまったく考えず、とにかく自分の考えを一方的に押しつけて、できないからと言って叱り続けていたのです。

 

その当然の結果としての学級崩壊です。

 

 

●合理的な工夫で叱らなくても済む

 

学級崩壊をきっかけに猛反省して、次の年から私は生まれ変わりました。とにかく、まずは、子どもを否定的に叱り続けるのをやめようと決意しました。

 

それで、私は、叱らなくても済むように合理的な方法を工夫することにしました。

 

例えば、毎朝学校に来たら自分のアサガオに水をやる、というルールを守らせたいとします。

以前だったら、忘れた子に「まだアサガオに水をやってない。ちゃんとやらなきゃダメでしょ。何度言ったらできるの!」と叱っていました。

 

でも、猛反省の後は、そんなことにならないように合理的な工夫をしたのです。

 

 

●叱らないシステム

 

まず、前の日に下校するとき、脱いだ上靴の中に水やりのためのペットボトルを入れておくようにしました。

 

すると、朝登校したときに上靴を履く前に水をやることができます。たったこれだけのことで、ほとんどの子ができるようになりました。

 

それでもやらない子はいました。

いつも決まった数人の子が水やりを忘れていたので、その子たちに声をかけて水やりを誘うしっかり者の子たちを数人決めておくことにしました。

 

これで、みんなできるようになりました。

このように、ちょっとした工夫をすれば、叱らなくても済むようになるのです。

 

私は、いろいろな場面で叱らないで済む工夫を考えるようになりました。そして、これを「叱らないシステム」と呼ぶようにしました。

 

すると、だんだん考えるのが楽しくなってきました。

工夫してうまくいかないときも、「なるほど、そうくるのか。これならどうだ?」という感じで、知恵比べのようにチャレンジ精神を掻き立てられました。

 

 


他記事はこちら

親野智可等の「今日から叱らないママ」

 

★低体温の子が増えているのはなぜ?[4/14]

低体温1

 

みなさん、ふだんから子どもの体温を測っていますか? 

 

実は今、体温が低すぎたり、高すぎたりする子どもが多く見られるようになっており、それが学校生活にも影響を与えているのだそうです。いったいどういうことなのでしょうか。

 

子どものからだや健康に詳しい早稲田大学教授の前橋明先生にお話をうかがいました。

 

 

●体温調節がうまくいかないと、集中力に影響が出る

 

体温に異常のある子が増えているというのは本当でしょうか?

 

前橋 「私は、以前、保育園の5歳児クラスで、登園してきた子どもたちの体温を測って調査をしたことがあります。ふつう朝の9時前後の体温というのは、36℃半ばくらいなのですが、そのときの結果では、約15%の子が36℃未満、そして、病気でもないのに体温が37.5℃近くある子も約15%もいたのです。

 

また、一度体温を測定したあと、2時間後に再度測ってみたところ、その差が1℃以上ある子が12%、ほとんど変動のない子も7%ほどみられました。人間の体温は、1日のうちで変動するのですが、その変動の幅はふつう1℃前後です。

 

通常でも、体温が低い・高い、または1日の体温の変動の幅が大きいとか、ほとんど変動がないという子どもはいるものですが、それはせいぜい全体の5%くらいです。この調査の結果をみても、体温調節がうまくいっていない子がいかに多いかがわかります」

 

体温調節がうまくいかないと、どんな問題が起きるのでしょう?

 

前橋 「例えば、朝、無気力でやる気が出ず、学校でいろいろな活動をしても、授業で教えてもらった内容を理解したり覚えることができなかったりします。実際、調査した子どもたちの保護者や保育者からも、集中力の欠如やイライラ、カーッとしやすいといった声が多く聞かれました」

 

 

●生活リズムの乱れが体温調節の乱れを招く

 

勉強が頭に入らないと聞くと、親としては不安になりますね。何が原因なのでしょう?

 

前橋 「一番にあげられるのは、生活リズムの乱れです。 

 

体温は、一般に午前3時頃にもっとも低くなり、朝、目覚めてから徐々に高くなり、午後4時頃にピークを迎え、また次第に下がっていくというサイクルを繰り返しています。

 

これは、人が長い年月、太陽とともに生活しながらできてきた生体のリズムで、人のからだは太陽が上がっている時間帯に活発に活動できるようになっているのです。

 

ところが、最近のように夜の10時とか11時くらいまで起きている夜型生活をしていると、体温リズムが数時間後ろにずれてしまうのです。本来は、まだからだが寝ているのに起こされてしまうため、朝の体温は当然低く、ボーッとしています。

 

そんな状態で学校に来て、午前中をぼんやりと過ごして、昼くらいからやっと上がり始めます。すると、今度は夜になってもまだ体温が下がらないので、なかなか眠れなくなってしまうという悪循環に陥ってしまいます。

 

朝、遅く起きると、時間のゆとりがなく朝食を抜いたり、遅刻するからと親に車で送ってもらったりすることも多くなりますが、それも体温が上がらない原因になっています。朝に自分の足で歩いて園や学校に行ったり、食事をしてエネルギーの消化・吸収が行われたりすると、体温が上昇し、園や学校で元気に過ごすことができます。

 

しかし、睡眠や栄養、運動が不足したままでは、園や学校に行っても低体温のままで活動力が下がり、ほかの元気な子どもたちのあそびや学習についていけなくなってしまいます。

 

さらに、体温変動の異常や高体温については、赤ちゃんのときから、冷暖房の効いた部屋で過ごすという恵まれた環境も、その原因の1つと考えられます。

 

そもそも子どもは、生まれたばかりの頃の体温は高く、生後100日くらいからだんだん低くなり、37℃台以下になっていきます。2歳くらいには36℃台になり、3歳くらいで1日の体温の変動がみられるようになってきます。

 

この時期、とくに夏場にエアコンのきいた部屋で過ごしているために、からだの中にこもった熱を放散できず、体温が高いままで成長してしまうというわけです」

 

低体温といっても、からだのどこかが悪くなっているわけではないのですね。では、正常な体温にするにはどうしたらいいのでしょうか。次回は、その方法についてうかがいます。

 

前橋先生、ありがとうございました。

 


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★体温リズムの乱れを直すにはどうしたらいいの?[4/15]

低体温2

 

 

前回は、子どもの体温調節の乱れ、特に低体温について、早稲田大学教授の前橋明先生にその原因などをうかがいました。今回は、体温を正常な状態に戻すためにはどうしたらいいかについて、前橋先生にお聞きします。

 

 

●午後3〜5時の間にしっかり遊び込む

 

体温リズムを正常にするには、やはり早寝早起きということになりますか?

 

前橋 「『早寝・早起き・朝ご飯』のキャッチフレーズが知られていますが、近年の成長期の子どもに欠けているのは『運動』です。だから、私は『食べて、動いて、よく寝よう!』と呼びかけています。

 

特に1日のうちで体温の高まりがピークになる午後3〜5時はゴールデンタイムです。小学校なら、だいたい放課後にあたるこの時間帯に、外に出てしっかり遊びましょう。自然でも、スポーツでも、何でもいいので、自分の興味のあるものに専念して、時間を忘れるぐらい、からだを動かして遊び込めば、おなかがすいて夕飯もよく食べられるし、夜になればすぐに眠れます。

 

幼児期から低学年の時期に、夜10時、11時まで起きていられるというのは、疲れていない証拠。日中、太陽の出ている時間帯で、メリハリのある運動刺激を受けていないのです」

 

それなら、学校から帰った後の時間に遊べばいいのですね。

 

前橋 「ただからだを動かすだけでなく、『夢中になれるもの』で、あそびに熱中することが大切だということを覚えておいてほしいと思います。本当に楽しいあそびをしていると、もっともっと遊びたたいという気持ちから、からだもどんどん動かすようになります。

 

でも、現代の子どもたちは群れて遊ぶ経験がなく、「遊び方」を知りません。ですから、子どもたち同士で遊ばせても、からだを思い切り動かせているかというと、意外にそうでもないのです。

 

もしできれば、保護者の方や学校の先生など、周囲の大人たちがリーダーとなって、まず子どもに遊び方を見せてあげられるといいですね。幼稚園・保育園で行った調査でも、保育者があそびに加わると活動量が倍増するという結果が出ています。

 

ただし、大人がずっとリーダーを演じて、何もかも手取り足取り指示をして遊ばせるのではなく、いい頃合いになったら、さっと引いて、子どもたち自身で遊べるようにするのがポイントです。自分からあそびを作っていくことが、あそびの醍醐味ですから」

 

 

 

●お手伝いでも「運動」になる

 

そろそろ放課後に習い事をと考えている人もいると思います。スポーツ系ならからだも動かせていいような気がしますが、どうでしょう?

 

前橋 「習い事もいいのですが、もしスポーツ系の習い事を始めるなら、技術を指導するだけではなく、子ども自身に考えさせ、工夫させたりする機会を与えるところを選んでほしいと思います。

 

また、スポーツ系の習い事でなくても、教室まで歩いて行けば、からだを動かす時間が増えますし、近くを流れる川を見たり、虫を見たり、風を感じたりするなど、大切な経験を積むことができます。

 

もし『なかなかそこまで遊び込む機会が作れない』という場合は、毎日のお手伝いでもいいのです。『この本、あっちに持って行って』『ゴミ出し手伝ってね』などと頼んで、してくれたら『助かったよ』とほめれば、子どももやる気が出てきます。生活すべてが運動だと思えば、からだを動かす機会はいくらでも作れるのではないでしょうか」

 

ほかにも体温を上げるために効果的なことはありますか?

 

前橋 「朝、太陽の光を浴びるといいですね。朝、しっかりと目を覚ますには、光刺激が一番効果的なのです。もし朝、日が射さない部屋で寝ているのなら、寝る場所を窓際に移動するなどするとよいでしょう。

 

ほかにもいろいろな方法があるのですが、やはりおすすめは運動ですね。あれこれやろうとすると難しいし、長続きしなくなってしまいます。できるときに、できることから始めてください」

 

お手伝いなら、今日からでも実践できそうです。あそびについても、少しずつ、できそうなことを始めてみたいですね。

 

前橋先生、ありがとうございました。

 


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