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生活・しつけ
小学1年生 2015年4月27日の記事
★親野智可等の「今日から叱らないママ」第3回 [4/27]
叱りすぎで親子関係が崩壊するとどうなるか?
●私と同じことをしている人たちがたくさんいる
私は叱りすぎることで学級崩壊に至り、そのときはじめて信頼関係が崩れることの苦しみを知りました。
それで、次の年からは合理的な工夫で叱らないシステムをつくるように努めました。
同時に、言葉の工夫も始めました。叱らなくても、子どもがやる気になるような言葉の工夫です。
そのようにしていたら、子どもたちとの人間関係が非常によくなって全てがうまく回り始めました。
私はこのような苦しい経験をしたのですが、その後、あらためて他の先生たちや親たちを見てみると、私と同じようなことをしている人たちがとても多いことに気づきました。
●親子の関係は一生もの
特に親たちは、程度の差こそあれ、ほとんど全ての人たちが当てはまることに気づきました。
しかも、先生と子どもはせいぜい1、2年の付き合いですが、親子は一生の付き合いになるのです。
親が日々叱り続けることで、親子関係の崩壊に至ればどうなるでしょうか?
それを修復するのはなかなか難しく、一生涯に渡って引きずることになるのです。
実際に、大人になってからも自分の親との何らかのわだかまりを持ち続けている人たちはたくさんいます。
中には、他人以上に冷え切った親子もいます。
●他人以上に冷え切った親子関係
ある20代の男性は、子どものころからずっと父親に叱られ続けて育ちました。しつけにうるさい厳格な父親だったそうです。
そして、大学受験の時は地元静岡の大学はすべてわざと落ち、北海道の大学に入りました。
父親からできるだけ遠くに行きたいという、ただそれだけの理由で北海道を選んだのです。
その後、彼は北海道で就職しました。
今は1年に一回だけ実家に帰ってきます。それはお母さんに会うためです。
父親には絶対に会いたくないので、父親がいない日を確認してから来るのです。
●原因の第一歩は親にある
親子だったら、最高にいい人間関係になれたはずです。
ところが、他人以上に冷え切った人間関係になってしまったのです。
その原因はどこにあるのでしょうか?もともと無力な子どもがその原因の第一歩を作ることなどあり得ません。
すべては、親の側から始まったと言わざるを得ません。
私は、これをお読みの皆さんに、そのようなことにならないで欲しいと願っています。