上の子が弟・妹をいじめる……原因は何なの?[4/10]

兄弟げんか・3回目

上の子が下の子(弟・妹)をたたくなどの行動がよく見られるようであれば、その根本原因を探らなければなりません。NPO法人子育て学協会会長 山本直美さんにお話を伺いました。

 

 

●上の子が下の子をいじめる場合は…

 

山本 「兄弟ゲンカの根本原因は、その場で起こったことだけではなく、表面に見えていないことかもしれません。なぜ、弟・妹をいじめてしまうのか? その根本原因を探るためには、子どもの心の安定に欠かせない、次の3つの要素を見直す必要があります。

 

これは、兄弟ゲンカの解決法に限らず、子育ての悩みの解決法を探るときにも共通して言えることです。それでは、その3つの要素をご紹介します」

 

 

1.子どもの人間関係は安定している?

 

山本 「小学校に入学し、仲のいい友達と学校が別々になってしまったストレスから、下の子に当たることもあるようです。

 

また、友達とケンカをした、いじめられているなど、子どもの人間関係に問題があるケースもあります。子どもは環境の変化や人間関係で、大人が思う以上にストレスを抱えているものです。

 

大人でも、人間関係のストレスでイライラしてしまうことがあると思いますよね。気になることがあれば、お子さんに『この頃、ケンカが多いね。何かあったの?』と聞いてください。

 

お子さんは、親を心配させないように、はっきり答えてくれないこともあります。でも、それでいいのです。『親は自分のことをいつも気にかけてくれている』ということがわかり、安心感を持てます」

 

 

 

2.好きなことをする時間をとっている? 

 

山本 「宿題、習い事など、小学校から帰ってきたあとにやることがたくさんあり、自分の自由な時間があまりない子もいます。絵を描く、絵本を読む、アニメを見る、電車を見る……など、お子さんが好きなこと、興味があることは何ですか? 好きなことに熱中する時間をどれぐらいとってあげているでしょうか?

 

お子さんの鬱積したストレスが発散できる“快”の時間を作ると、心が安定し、自然と兄弟仲もよくなります。

 

それは、大人にも同じことが言えます。家事や育児、仕事などから少し離れて好きなことを思いきりしたり、リラックスしたりするとホッとしますよね。お子さんにも、そんな時間を作ってあげてください」

 

 

 

3.生活リズムが崩れていないか?

 

山本 「イライラして下の子にあたってしまう原因は、生活リズムの乱れにあるのかもしれません。就寝時間が遅く、生活リズムが乱れていないか? 栄養バランスのいい食事をとっているか? おなかが空いているから機嫌が悪いのか? 1日の行動を見直してみてください。『○時までに就寝する』など、ルールを作って生活リズムを整えましょう。

 

以上の3つの要素を無視して、やみくもに兄弟ゲンカを止めたり、叱ったりしても、あまり効果はありません。この3つの要素をもとに、解決法を探ることが大切です。

 

お子さんが相手の気持ちを考え、行動できるように、サポートしてあげたいですね」

 

 

子どもの兄弟ゲンカの原因、イライラの根っこは何なのかを見極めることが大切なのですね。山本さん、ありがとうございました。

★親野智可等の「今日から叱らないママ」第1回 [4/13]

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●私は叱ってばかりの先生だった

 

私は小学校の先生を23年間やりましたが、はじめの10年間と後の13年間ではかなりやり方が違っていたと思います。

 

ひと言で言って、はじめの10年間は叱ることが多かったです。

 

こういう教育をしたい、子どもたちをこう変えたい、こういうクラスにしたい、などの思いが強すぎて空回りばかりしていました。

 

決められたことがきちんとできる子、責任を果たせる子、目標に向かって自らがんばれる子、友達と協力して取り組める子、そして自分たちで授業を進められるクラス、行事などには自主的に取り組めるクラス、などと理想を描いていました。

 

でも、こちらの思うとおりにいくはずがなく、自然と叱ることが多くなりました。

 

「また○○してない。何度言ったらできるの? ちゃんとやらなきゃダメでしょ」。

「他のクラスは自主的に運動会の練習してるよ。あなたたちは何をしてるんですか? 口ばっかりじゃないですか」。

 

こういう感じです。

 

 

 

●叱りすぎて学級崩壊に至る

 

そして、とうとうあるとき学級崩壊に至りました。その年は、特にたくさん叱っていたからです。

 

というのも、私のクラスの両隣の2人の先生がとても優秀な先生たちで、クラスの子どもたちもしっかりしているように見えて、私は焦ってしまったのです。

 

がんがん叱り続けていたら、たしか2学期の運動会が終わる頃からだったと思いますが、子どもたちがよそよそしくなってきました。

 

子どもたちから話しかけてこなくなりましたし、いろいろ指示を出しても聞かなくなりました。

 

それで、ますます焦ってよけいに叱ることが増えました。すると、さらに子どもたちの心は離れていきました。

 

それで、「○○しないと□□だぞ」というで動かそうとしました。これで、またさらに子どもたちの心は離れていきました。

 

完全な悪循環です。

 

 

 

●教室にいても針のむしろ

 

3学期になると、子どもたちは全然言うことを聞かなくなりました。

私と子どもたちとの信頼関係はまったくなくなり、人間関係の崩壊状態、つまり学級崩壊です。

 

こうなると本当に辛いです。教室にいても針のむしろです。

 

子どもたちも辛かったと思います。このとき、子どもたちは次のように感じていたと思います。

 

「先生は私たちのことをダメな子どもたちだと思っている」

「先生はぼくたちを嫌っている」

「自分たちのクラスはダメなクラスなんだ」

 

こう感じている子どもたちが、私の言うことなど聞くはずがありません。もう何を言っても聞く耳を持ちませんでした。

 

私は毎朝起きるのが苦痛でした。

学校に行くのも苦痛でした。

教室に向かう足取りは鉛のように重かったです。

次回に続きます)

子どもの兄弟ゲンカは、どう仲裁すればいいの?[4/8]

兄弟げんか・1回目

たとえ子ども同士でも兄弟ゲンカを止めるのは大変なもの。どのように仲裁すればいいのか気になるママもいるのではないでしょうか? 

 

子どもの兄弟ゲンカの親の関わり方について、NPO法人子育て学協会会長 山本直美さんにお話を伺いました。

 

 

●兄弟ゲンカに親が白黒つけなくてもいい

 

山本 「お子さんが兄弟ゲンカをはじめたとき、『ケンカしちゃダメでしょ!』、『悪いのはどっちなの?』などと、すぐに仲裁に入ったり、善悪の白黒をつけたりしていませんか?

 

その場で兄弟のどちらかのせいにすると、不満がつのって余計にケンカがヒートアップしてしまうかもしれません。

 

基本的には、親御さんが『兄弟仲良くね!』と、ケンカしているお子さんたちに呼びかけるだけでいいのです。親がいちいち『原因は?』、『どっちが悪いの?』などと言って、干渉する必要はありません」

 

 

●兄弟ゲンカを通して世の中のルールを理解する

 

山本 「兄弟ゲンカは、子どものコミュニケーション力の成長につながる貴重な経験です。

 

ケンカをした後、相手のことを“許す”のは、大人でも難しいのではないでしょうか。子どもの方が許すのが上手で、大人の方が頑固でなかなか相手を許せず、謝らないこともありますよね(笑)。

 

兄弟ゲンカをして感情的にぶつかっても、後で冷静になったときに『悪いことを言っちゃったな』などと相手の気持ちを想像して反省することができます。

 

また、おもちゃなどの物の取り合いで兄弟ゲンカしたときなどは、『独り占めできないんだな』、『何でも自分の思い通りになるわけではないんだ』ということもわかるようになるのです」

 

 

●ケンカ中は、親の言うことを聞けないもの

 

山本 「とはいえ、相手に物を投げたり、殴り合ったりしてケガにつながるような兄弟ケンカであれば、親御さんが止めてください。

 

お子さんたちがケンカ中で感情的になっているときは、親が何を言っても聞き入れられないものです。時間をおき、親子で落ち着いて話せるとき(食卓を囲んでいるとき、休日など)に、『相手をぶったり、物を投げたりしたらケガをさせてしまうんだよ。ママはね、ケガしそうだなと思ったら、どんな理由でも止めるよ』と、お子さんたちに伝えてください。

 

子どもなりに、“相手にケガをさせてはいけない”というルールが理解できます」

 

なるほど、家庭によって「ここからは親が止める」という兄弟ゲンカをしたときのルールを決めておくといいのですね。

次回は、「兄弟ゲンカを止めるとき、言ってはいけないこと」についてお伝えします。

 

兄弟ゲンカを止めるときに言ってはいけないことは?[4/9]

兄弟げんか・2回目

子どもたちが兄弟ゲンカをはじめると、上の子に「お兄ちゃん・お姉ちゃんなんだからガマンしなさい!」と言ってしまうことはありませんか? それを続けていると、上の子は不公平感を募らせてしまうかもしれません。

 

NPO法人子育て学協会会長 山本直美さんに、上の子との接し方についてお話を伺いました。

 

 

●上の子に何でもガマンさせないで

 

山本 「子どもの兄弟ゲンカを止めるとき、上の子に『あなたがガマンすればいいの』と言ってしまうと、上の子は不公平感を感じてしまいます。

 

特に、上の子が男の子の場合、弟や妹と“順序不同”に扱われるのを嫌がります。ママが自分よりも弟・妹を優先していると不満がふくらみ、下の子にあたってさらなる兄弟ゲンカにつながることもあります。

 

例えば、外食時にメニューを選ぶとき。

上の子は、弟・妹よりも先に注文したいと思っています。自分がメニューを選んでいる間に弟・妹が先に注文してしまうと、混乱して怒りがこみあげてくるのです。

 

そんなときは、上の子に『あなたが選ぶのが遅いからよ!』と責めずに、『お兄ちゃんは何にするの?』と聞いてあげてください。そして、下の子には『待っていてくれて、ありがとうね』とフォローできるといいですね」

 

 

●「上の子優先」の子育てで兄弟仲がよくなる

 

山本 「兄弟関係を良くするためには、何でも“上の子優先”で育てたほうがいいのです。上の子は、心が満たされるので、弟・妹を大事にするようになります。

 

あるお兄ちゃんは、工作をしているときに、『○○(弟の名前)もきっと欲しがるから、2つ作っておこう」と言っていました。一方で、下の子が『お兄ちゃんもこのお菓子が好きだからとっておこう』と、上の子を気遣うこともあります。

 

相手を受け入れ、相手の気持ちを想像すること。これは、お子さんが社会に出て人間関係を築いていくために必要なコミュニケーション力なのです」

 

 

 

●下の子より上の子の方に手がかかると感じるのはなぜ?

 

山本 「お子さんが2人以上いる親御さんは、もしかして『下の子の方が自立が早いな』、『手がかからないな』と思うことがあるかもしれません。 それはきっと、親御さんのしつけだけではなく、お兄ちゃん・お姉ちゃんのおかげでもあるのです。

 

下の子は、親が丁寧にしつけなくても、お兄ちゃん・お姉ちゃんのマネをして、自然にいろいろなことができるようになります。

 

下の子は手がかからないうえにニコニコしていて可愛げがある、でも、上の子は注意しないとわからず、わがままを言う……そう感じてしまうことがあるかもしれません。でもそれは、その子の性格のせいではありません。決して上の子を責めないでくださいね」

 

なるほど、上の子は親がお手本となってしつけてきたので、手がかかると感じてしまうことがあるのですね。

次回は、「兄弟ゲンカの原因の探り方」についてお伝えします。

お茶、お菓子は必要? 家庭訪問の最低限のマナー[4/7]

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地域、学校によって違いはありますが、小学校では4月下旬~5月にかけて家庭訪問が行われることが多いようです(学校で面談が行われる場合も)。子どもの担任の先生を自宅にお招きするときに、失礼がないようにしたいですよね。

 

押さえておきたい最低限のマナーについて、マナーコンサルタント・心理カウセラーの山口淳子さんに教えていただきました。

 

 

●そもそも、家庭訪問の目的って?

 

山口 「小学校の家庭訪問を経験したことがない親御さんは、先生にどんなことを聞かれるんだろう? お茶、お菓子は準備した方がいいのかな? など、気になることがたくさんありますよね。

 

まずは、家庭訪問の“目的”を把握しましょう。一般的に、家庭訪問は次の2点を知る目的で行われます。

 

・児童の自宅の地理的な位置を把握する(通学時の安全に問題はないか?)

・児童の家庭での様子を把握する(何か問題を抱えていないか?)

 

小学校から家庭訪問に関するお便りが配布されたら、しっかり目を通しておいてください。学校によっては、『玄関先で5分程度のお話しとなります』『お茶、お茶菓子は不要です』などと書かれていることもあります」

 

 

 

●家の印象を決める玄関をキレイに

 

 

山口 「玄関は、お客様をお招きしたときに家の第一印象を決める場所です。家庭訪問日までに玄関をキレイに掃除しておきましょう。

 

玄関の靴は揃えるかシューズボックスにしまって、たたきをはき掃除します。シューズボックスの上にDM類などが置きっぱなしでゴチャゴチャしていれば、片付けておいてください。

 

そして、玄関先でお話しする場合は、座布団を用意しておくといいと思います。学校によっては5分程度の滞在時間と決まっていて、玄関先で立ったままお話しすることもあるようです。

 

『玄関先でのお話し』という決まりがあっても、玄関のスペースの関係で対応しにくい場合もあるでしょう。その場合は、『よろしかったら、お入りになりませんか?』と先生にお声がけして、リビングや客間にお通しします」

 

 

 

●お茶、お菓子は準備したほうがいい?

 

山口 「お茶については、『お茶は不要です』とお便りに書かれていても、念のため準備しておくといいと思います。外が肌寒かったら温かいお茶を、暑かったら冷たいお茶をお出しします。

 

お菓子は基本的には必要ありません。先生は1日に何軒もの家庭を訪問するので、その都度食べていたら、大変ですよね。

 

どうしても用意したいのではれば、ケーキなどではなく、小分け包装の焼き菓子がいいですね。もし食べられなければ、先生に持ち帰っていただくこともできます」

 

 

 

●「お世話になっています」と先生を敬う姿勢で

 

山口「先生がいらっしゃったら、あいさつをします。例えば……

 

『○○先生、いつも△△(子どもの名前)がお世話になっております。本日はよろしくお願いします』

 

このように、『お世話になっています』という、先生を敬う姿勢であいさつをすると好印象です。

 

お子さんが入学したばかりで、小学校生活について先生に聞きたいことがたくさんあるかもしれませんね。

 

とはいえ、次の家庭に訪問するまでの時間制限があり、長話をしてしまうと先生に迷惑をかけてしまいます。基本的には先生からの質問にお答えし、時間があれば最後に自分から質問しましょう。

 

おわりには、このようにあいさつすると丁寧です。

 

『○○先生、今後とも△△(子どもの名前)をよろしくお願いします。何かお気づきの点がありましたら教えてください』

 

私は、小学校で親御さん向けに講演会を行っています。そのとき、『親御さんが先生を敬っているのか、下に見ているのかが、お子さんに現れます』とお伝えしています。

 

先生に対して敵対視して不平不満を言っていると、お子さんも先生を敬えなくなります。お子さんのこれからの小学校生活のためにも、担任の先生と良い関係を築くことがとても大切なのです。

 

完璧な学校、先生ばかりではありません。“家庭と学校で協力して子どもを育てていく”という姿勢で、先生とコミュニケーションをとってください」

 

家庭訪問は「先生を敬う姿勢」で臨み、今後、先生とコミュニケーションをとりやすいようにしたほうがいいのですね。

山口さん、ありがとうございました。

 

 


★「山口淳子」さんの関連記事はこちら

 

 

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★新連載コラム 親野智可等の「今日から叱らないママ」[4/6]

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こんにちは、ママノート編集部です。

いよいよ4月、新年度始まりです。お子さんの小学校入学、あるいは進級と、新たな体験の毎日で、日々子育てにおおいそがしの悩めるママへ、教育評論家親野智可等先生からお届けする新連載、「親野智可等の『今日から叱らないママ』」が来週からスタートします!

ついついお子さんを叱ってばかりのママ……わかっていても仕方ないときもある。
 

そんなママの救いとなるアドバイスを毎週平日月曜にお届けします。

 

第1回は4月13日の配信予定です。どうぞお楽しみに!

デコ弁『チューリップのデコパーツ』の作り方[4/3]

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お弁当をおいしそうに見せるコツは、赤系の食材を使って彩りをよくすること。定番のプチトマトだけではなく、ゆでにんじんもデコ弁のパーツに活躍します。

 

今回は、人気料理ブログ『*Ayano式* おとなごはん&こどもごはん』のフードコーディネーターAyanoさんに、お弁当が春らしく華やぐ『チューリップのデコパーツ』の作り方を教えていただきました。

 

 

 

チューリップのデコパーツ

 

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【材料】(1個分)

ゆでにんじん(輪切り)…1枚

※電子レンジで加熱して火を通してもOK。

きゅうり(輪切り)…1枚

 

【作り方】

1.チューリップを作る

 

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ゆでにんじんの右側に包丁でギザギザになるように2か所、三角の切り込みを入れる。

 

 

2.葉っぱを作る

 

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輪切りのきゅうりを縦半分に切る。

 

 

3.チューリップを組み立てる

 

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(1)で作った、チューリップ形のにんじんの下に(2)で切ったきゅうりを添え、葉っぱに見立てる。(上写真参照)

 

チューリップのデコパーツは、パンの上にのせたり、ごはんの上にのせたり、ハンバーグなどのおかずの上にのせて飾ってください。

 

デコパーツをのせたら、5mm程度の長さに切ったスパゲティを刺して固定すると、お弁当を持ち歩いたときにズレにくくなります。

 

パーツ固定用のスパゲッティは、お弁当を食べる昼までには水分を吸ってやわらかくなります。

 

 

 

にんじんが苦手なお子さんでも食べやすい

レンジで簡単! にんじんグラッセ

 

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にんじんが苦手なお子さんには、甘味をつけた『にんじんグラッセ』でチューリップのデコパーツを作るのがおすすめです。火を使わずに、レンジで簡単に作ることができますよ。

 

【材料】(作りやすい分量)

にんじん…1/4本

砂糖…小さじ1

バター…小さじ1

 

【作り方】

1.にんじんは、3~4mm厚さの輪切りにする。

2.小さめの耐熱皿に(1)、砂糖、バターを入れる。ラップをかけて電子レンジ(600Wで1分~1分30秒加熱する。

★夏休み明けから学年末まで学校の1年を大公開![4/3]

学校の生活第4回

 

1年生の小学校生活を4回にわたってご紹介するコーナー。今回も引き続き、ママノートの連載「きいて 教えて 舟山先生!」でおなじみの現役小学校教諭の舟山由美子先生監修のもと、夏休み明けから3月の学年末までを取り上げます。

 

以下の内容は、主に東京都の小学校の例を参考にしていますが、地区や学校によって、多少の違いがあります。行事については、多くの学校に共通するものを中心に取り上げているので、実際にはもっと多く行なわれています。

 

 

●9月

 

多くの学校では新学期がスタート。長い休みの後だけに、1年生の中には、学校に行くのがちょっとおっくうになってしまう子も。

夏休み中の体験や成長によって、子ども自身や友だち関係などにも変化が見られるので、周囲の人がよく観察しながら見守りましょう。

秋に運動会を行う学校では練習に熱が入ります。この時期に遠足を行う学校も見られます。

 

 

〈9月の行事一覧〉

 

・始業式(3学期制)

・夏休み作品展

・避難訓練

・発育測定

・交通安全教室

 

 

●10月

 

夏の猛暑も少しずつ落ち着き、気候がよくなってきます。運動会の練習が終わった後は学芸会が控えており、そのほかにも各学校でさまざまな行事が行なわれ、子どもたちも精力的に活動する時期です。体調の管理に注意が必要ですが、行事を通して子どもたちは飛躍的に成長します。

 

2学期制の学校は、体育の日をはさんだあたりが前期と後期の切り替わり時期。終業式と始業式が行われ、終業式の日に通知表を渡されます。

 

〈10月の行事一覧〉

 

・保護者会

・前期終業式(2学期制)

・後期始業式(2学期制)

・運動会

・視力測定

 

 

 

●11月

 

学芸会や音楽会など、文化系のイベントが開催されることが多い月。授業とは違った形で子どもの成長が感じられ、保護者にとっても楽しみな時期です。

 

徐々に肌寒くなってきますが、勉強や読書に集中するにはよい季節ということで、学校の授業もさらに充実してきます。昼休みには縄とびで遊ぶ子の姿が多く見られるようになってきます。

 

〈11月の行事一覧〉

 

・学芸会

・個人面談

・歯科検診

・校外学習

 

 

●12月

 

日に日に寒くなる一方で、クラスごとにお楽しみ会を行ったり、学校によっては餅つき会などが開かれたりと、子どもたちにとって楽しいイベントも。三学期制の学校では終業式が行われます。

 

冬休み中に、これまでの学習を振り返って、苦手な部分はおさらいする機会を持つと、3学期以降の学習の理解がよりスムーズになります。

 

〈12月の行事一覧〉

 

・大掃除

・終業式(3学期制)

・冬休み

 

 

●1月

 

大きな行事は少なくても、持久走(マラソン)大会の練習や6年生を送る会の練習が始まったりと、学年末に向けた準備のための大切な時期。

 

風邪やインフルエンザなどが流行し、学級閉鎖になるクラスも。大流行の前に予防接種を受けておきたいですね。

 

〈1月の行事一覧〉

 

・保護者会

・発育測定

・カルタ大会

 

 

●2月

 

立春を迎えると、春はすぐそこ。いつもより日数の少ない月ですが、「6年生を送る会」や次年度に向けての「就学時健診」「新入学児の一日入学」など、学年末らしいイベントがいくつも行われ、ちょっと忙しい時期。生活科でも「1年間でできるようになったこと」を振り返ったりするため、1年生の中にも「もうすぐ2年生になるんだ」という自覚が芽生えてきます。

 

年度内で最後の学校公開では、入学の頃に比べると、どの子もびっくりするほどお兄ちゃん、お姉ちゃんになった子どもの姿が見られるはず。

 

〈2月の行事一覧〉

 

・豆まき

・持久走大会

・避難訓練

・学校公開

・6年生を送る会

・「お別れ」イベント(遠足や球技会など)

 

 

●3月

 

卒業式や予行練習、学年最後の保護者会などで、あっという間に終業式が来てしまうように感じられます。

 

修了式の日には、お世話になった担任の先生に「ありがとうございました」と感謝の気持ちを伝えることを、子どもに提案してみてはどうでしょう。クラスの中で必ず何人かが、そういう行動をします。そうしたメンバーの一人に入れたらそれは子ども自身にとっても、大きな自信につながるでしょう。もちろん担任の先生にとっても大きな喜びになるはずです。

 

春休み中に衣服や持ち物の点検、そして子どもの心のフォローをしてみると、2年生に向けて、さらによいスタートが切れるかもしれません。

 

〈3月の行事一覧〉

 

・保護者会

・終業式

・卒業式

・春休み

 

 

 

長いようで、あっという間の1年間。今しかない「1年生」の時期が、楽しい思い出として心に残るよう過ごしてください!

 


 
 
 
 

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★1学期から夏休みまで、学校の1年を大公開![4/2]

学校の生活第3回

 

1年生の小学校生活を4回にわたってご紹介するコーナー。今回から2回連続で、行事予定を中心に、学校の1年間の生活を紹介します。

 

まずは、入学から夏休みまでの期間。引き続き、ママノートの連載「きいて 教えて 舟山先生!」でおなじみの現役小学校教諭の舟山由美子先生に監修いただきます。

 

以下の内容は、主に東京都の小学校の例を参考にしていますが、地区や学校によって、多少の違いがあります。行事については、多くの学校に共通するものを中心に取り上げているので、実際にはもっと多く行なわれています。

 

 

・4月

 

新入学・進級と、初々しい気分に満ちた季節。

第1回、第2回でふれたように、1年生にとって入学式直後は、学校に慣れるためのウォーミングアップの時期。

 

2週目以降は給食や午後の授業も始まるなど、本格的な小学校生活が始まります。まだ学校生活になじめず、体調を崩したり、気持ちが不安的になったりすることも珍しくありません。あせらず、温かく見守ってください。

 

〈4月の行事一覧〉

入学式・ 対面式

・1年生を迎える会

・保護者会

・給食開始

・尿・ぎょう虫検査

避難訓練

・写生会

 

 

・5月

 

学校に少しずつ慣れてきたと思ったら、長い連休に入って、ちょっと緊張が途切れることも。遠足や運動会、学校公開(授業参観)といった大きめなイベントがめじろ押し。子どもはもちろん、お母さんも気が抜けない日々が続きます。

 

授業参観では、子どもの学校生活を見られる初めてのチャンス。園児の頃とはちょっと違う表情が見られるかも。

 

〈5月の行事一覧〉

・生活科見学

・交通安全教室

・学校公開(授業参観)

・健康診断(内科・歯科・耳鼻科検診、視力・聴力検査、心臓検査など)

・遠足

・運動会

 

 

・6月

 

なかなか学校になじめなかった子も、徐々に落ち着いてくる時期。北海道を除く全国で梅雨に入り、だんだんと雨がちな気候になってきます。

 

体育の水泳指導はこの月から始まります。初めのうちは気温が低い日も多いため、入れないことも多いようです。

 

水泳指導のある日は、「プールカード」に、保護者のサイン(プールに入れていいかどうかを示すもの)と体温を記入します。最近は、これらの記入がないとプールに入れない学校も多いので、プールカードはプールバッグの準備とセットで忘れずに持たせてください。

 

家庭訪問の代わりに個人面談を行なう学校も多いようです。

 

〈6月の行事一覧〉

・スポーツテスト

・家庭訪問(個人面談)

・歯みがき指導

・プール開き

・学校公開

 

 

・7月

 

3学期制の学校では、終業式が行なわれ、初めての通知表が渡されます(通知表がない学校もあります)。1学期は学習内容が少ないため、評価の項目は少なめですが、わが子への初めての評価に、ちょっぴり緊張ぎみのお母さんも。

 

夏休み前後に個人面談が行なわれる学校も多いので、ふだん気になっていることなどを先生に聞けるよいチャンス。前もって聞きたいことをメモにまとめておくといいですね。

 

夏休みの前には、道具箱や鍵盤ハーモニカ・絵の具セットなど、ふだんの週末以上の荷物を持ち帰ってくるので、いつもより大きめの袋を用意するとよいでしょう。

 

そして忘れてならないのが、アサガオの鉢植えです。学校で栽培・観察していた鉢植えは、夏休み中に家で育てます。これも夏休み前に持ち帰ります。

 

 

〈7月の行事一覧〉

・保護者会

・個人面談

・終業式(3学期制)

・夏休み

 

 

 

●8月

 

子どもたちにはうれしいけど、お母さんにはちょっと大変な長いお休みの1カ月。いろいろな経験をさせることが、子どもの成長につながります。必ずお手伝いをするように、としている学校もあります。

 

たっぷり遊びながらも、自由研究(自由工作)や読書感想文など、宿題・課題がけっこうあるので、計画的に進めないと最終週にしわよせがいくことに。

 

夏休み明けにスムーズに学校生活に入れるよう、早寝早起きなどの生活リズムが崩れないように注意したいところ。

 

なお、自治体によっては、8月最終週から学校が始まるところもあります。

 

〈8月の行事一覧〉

・夏休み

・水泳指導

 

 

長いように思えても、行事がぎゅっと詰まっている1学期。あれよあれよという間に夏休みに突入していくという印象を持つ方も多いかもしれません。

 

次回は、夏休み明けから学年末までをご紹介します。

 


 
 
 
 

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★給食から帰りの会まで、学校の1日を大公開![4/1]

きゃらのコピー

小学校生活を4回にわたってご紹介するコーナー。前回は、1日の学校生活のうち朝の登校から午前の授業までを取り上げました。今回は給食から帰りの会までをご紹介します。

 

当サイト「きいて 教えて 舟山先生!」でおなじみの現役小学校教諭の舟山由美子先生に監修いただきます。

 

 

 

●給食

 

[準備・配膳]

給食は2週目から始まる学校が多いようですが、最近はどんどん早くなっている印象があります。

 

初めての給食の日は、6年生が配膳や運搬を手伝ったり、時間がかかるのを見越して1時間前から準備を始めたりします。また、給食が始まる前日に、空の容器でデモンストレーションをする学校もあります。

 

1年生が自分たちで配膳をする場合は、当番の子が給食(配膳)室まで、先生といっしょに給食ワゴンを取りに行き、副菜、汁物、ご飯、牛乳などに分担して配膳します。給食当番はマスクして仕事をします。この当番は何度も回って来るので、児童用のマスクは家庭で多めに用意しておくとよいでしょう。

 

おたまやじゃもじの使い方、どの器にどれくらいよそうのかなど、配膳の仕方なども先生がつききりで指導します。待っている児童は、もちろん黙って静かに座っているのがルールです。

 

 

[いただきます!]

配膳や準備に慣れるまでの間、1年生のみ違う献立にしている学校もあります。

 

以前は、全部食べるまで居残りになった、という記憶があるお母さんもいるのでは? 現在は、配膳のときに自分が食べられる分だけよそってくれるよう頼んだり、箸をつける前に、食べきれない分を減らしに行ってよいなど、無理に食べさせない傾向にあります。食物アレルギーの問題をもつお子さんについては、事前に学校と密接に連絡をとっておきます。

 

最初は牛乳びんや牛乳パックを開けるのがうまくできず、こぼしてしまう子も。

食べ終わって後片づけをするときも、気が抜けません。配膳の時は慎重にしている子どもたちも、食べ終わると安心してしまって、かえってお皿を割る回数が増えてしまったりするので、先生も大忙しです。

 

 

●昼休み

 

昼休みの時間は15分前後。外遊びや読書など、思い思いに過ごします。ときおり、先生もいっしょになって遊ぶ姿が見られます。

 

 

●掃除

 

昼休みの前に掃除をする学校も多くみられます。

入学当初は掃除も6年生がしてくれますが、その後は自分たちの教室と廊下を中心に、毎日掃除をします。ぞうきんの絞り方、ほうきとちりとりの使い方などは、先生や上級生から教えてもらいます。

 

 

●午後の授業

 

第1週目は、午前までの授業でしたが、2週目以降は、5時間目まで授業がある学校も出てきます。

 

 

●帰りの会

 

最初のうちは、先生がお話をしたり、連絡事項を書いたプリントの配布などが中心ですが、1カ月くらいたつと、子どもたちがその日1日にあったことを振り返って発表し合ったり、翌日に必要なものは、先生が伝えたことを子ども自身で連絡帳に書き留めるようになります。

 

慣れないうちは、宿題の有無や配付プリントの枚数、明日の持ち物などを書くのに、子どもたちも一生懸命。でも、ときには「ぞうきん」を「ぞうさん」などと書いてしまう子もいたりするので、お母さんたちも連絡帳の解読にひと苦労するかもしれません。

 

担任の先生によっては、おうちの人が連絡帳を見たというサインをもらうようにしているクラスもあります。

 

 

●下校

 

入学して1カ月が過ぎて、午後の授業が時間通りに始まると、先生や保護者が付き添う集団下校はなくなり、家が同じ方向の子どもたち同士でいっしょに帰るようになります。

 

週末は上履きや給食エプロン、体操服などを持ち帰り、家で洗濯して週明けに持ち帰るので、荷物がたくさん。金曜の下校と月曜の登校時は、新1年生にはちょっと大変です。

 

 

2回にわたってご紹介したように、学校生活は、どの時間を切り取っても初めてづくし。子どもにとっては毎日がわくわくドキドキの連続で楽しい反面、疲れもたまっているに違いありません。

 

家庭でも、一生懸命頑張っている子どものフォローをしてあげたいですね。次回からは、学校生活の1年間をご紹介します。

 

 
 
 

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★登校から休み時間まで、学校の1日を大公開![3/31]

学校の1日第1回

入学式の翌日からは、小学校生活がスタート!

子どもたちはいったいどんなふうに過ごしているのでしょうか? 当サイト「きいて 教えて 舟山先生!」でおなじみの現役小学校教諭の舟山由美子先生の監修のもと、入学後の1年生の平均的な学校生活をご紹介します。

 

以下の内容は、主に東京都の小学校の例ですが、地区や学校によって、多少の違いがあります。

 

 

●登校

 

集団登校の場合、住んでいる場所によって決められた班で登校します。斑は各学年の子が混在する縦割り斑が一般的ですが、地域によっては同じくらいの学年をまとめる横割り斑の場合もあります。

 

集合場所に指定の時間に集まって出発。

 

学校では、先生や当番の児童たちが校門などで登校する子どもたちを出迎える光景も多く見られます。

 

 

 

●教室で朝の準備

 

教室に入ったら、家から持ってきた筆箱・連絡帳袋・教科書、ノートなどをランドセルから出し、空のランドセルと一緒に体操服などをロッカーにしまいます。1年生の初日でも、入学式に配付された道具箱や学習用具など(すべてに記名して持っていく)があり、意外に荷物が多いのですが、入学直後は、多くの小学校では、担任の先生や6年生が一人ひとりについて片づけ方などを教えてくれます。

 

雨降りの日は、雨合羽を着たり、ランドセルカバーをかけたり、長靴をはいたりしなくてはなりません。その際は、ビニール袋とミニタオルなども一緒に持っていきましょう。1年生にとっては大変なことですが、必ず6年生が面倒を見てくれます。

 

 

 

●全校朝会・集会など 

 

ほとんどの学校では、週の初めは児童朝会、そのほかに集会が1~2回程度行なわれますが、新入生は、すぐには朝会・集会には参加しません。「対面式」や「1年生を迎える会」などで、お披露目されてあいさつしてから、仲間に入る学校が多いようです。

 

授業までの20分間は朝会や朝の会の時間です。

 

最初の10〜15分は、定期的に全校朝会や学年集会が開かれます。校庭や体育館に集合し、校長先生のお話を聞くだけでなく、学校によってはゲームや音楽の集会活動などをすることもあります。

それ以外の曜日では、読書タイムや朝の学習、遊びの時間として過ごします。

 

 

●クラスの「朝の会」

 

残りの5〜10分間は、クラス単位での「朝の会」。当番の日直さん(1名または2名)が司会をし、健康観察をしたり、今日1日の予定を確認します。先生のお話やスピーチ活動なども行うようになります。

 

 

 

●授業

 

授業は学校によって違いますが、毎日午前8時半から9時の間の決まった時間に始まります。授業時間は1コマ45分、科目は国語(図書の時間含む)、算数、生活科、体育、音楽、図工、学級活動など。

 

1年生の場合、本格的な授業が始まるのは入学後2週目以降で、入学後の数日間は、自己紹介、学校生活での決まりごと(お話の聞き方・返事のしかた・挙手のしかた・並び方・廊下の歩き方・トイレの使い方・水飲み場の使い方・休み時間の過ごし方など)や・机の中の道具箱のしまい方などの説明、鉛筆の持ち方やいすに座るときの姿勢の確認といった内容。

 

また、学校内の探検(生活科の授業として後日2年生と一緒に行なうところもあるようです)や健康診断などもこの時期に行なわれる学校もあります。

 

国語では、簡単な詩の暗誦をしたり、自分の名前を書いたり、ひらがなの練習を。算数は1から10までの数字の読み方・書き方・数対応(「すうたいおう」:例えば3という数字と、ケーキ3個分を指でさしたり、線でつないだりして数感覚を確立)をするところから始まります。

 

体操の授業では、初めてのお着替えも体験。基本的に肌着を脱いで体操着を着ます。最初の時間は、脱いだ物をたたんで袋にしまうところからていねいに指導しますが、着替えやすい服を着ていくと、短時間でスムーズにすませられます。

 

赤白帽子をかぶるので、特に女の子は凝った髪型をしていると帽子が入らないことがあるので、気をつけてください。

 

入学式後の2〜3日はまだ子どもたちも緊張ぎみ。先生も、読み聞かせをしたり、歌を歌ったり、授業のときにちょっと面白い話をして笑わせたりしながら、子どもたちの緊張をほぐし、クラスの雰囲気が和やかにしていきます。

 

 

 

●休み時間

 

1時間目と2時間目の間の休み時間は5分程度。この間に次の授業の準備や教室移動、トイレに行ったりしなければならないので、最初のうちはちょっと頑張らなくてはなりませんが、徐々に時間を効率的に使えるようになってきます。

 

2時間目と3時間目の間は、学校によって多少の違いはありますが、15〜25分と少し長めの休み時間があります。校庭や体育館などで体を動かして遊びます。

 

 

 

●〈入学1週目〉下校

 

入学後しばらくの間(給食が始まるまで)、1年生は午前のみで下校です。また、1年生は5月の連休ぐらいまでは帰る地区ごとにグループに分かれ、先生や保護者に引率してもらいながら集団下校し、横断歩道での渡り方など安全な道路の歩き方を覚えていきます。

 

担任の先生以外の人がグループの担当につくことがあるので、子どもが自分の住所(○丁目・△□マンションなど)をしっかり言えるようにしておくとよいでしょう。

 

うまく言えそうにないときは、「ランドセルの内側の部分に住所が書いてあるから、そういう時はここを見せるんだよ」と教える)。さらに事前に、子どもと一緒に通学路を歩いてみて、目印になる建物などを教えておくと子どもも安心できるようです。

 

 

緊張の第1日目は、午前で終了。多くの学校では、2週目以降に給食(お弁当の学校も)や午後の授業が始まります。

次回は、給食の時間から昼休み、帰りの会までを取り上げます。

 


 
 
 
 

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勉強大好き&学力アップ「親野智可等のママゼミ」第43回 [3/30]

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●教科書こそがテストの虎の巻

 

テストの前に教科書をおさらいしておくと点数が上がります。なぜなら、学校のテストは全て教科書をもとに作られているからです。教科書は、「既にテストの答が書いてある虎の巻」といっていいくらい大事です。

 

教科書を攻略するための1つの方法として、以前、この連載で音読をお薦めしました。

↓↓↓↓↓

第21回 社会と理科の教科書を音読するとテストの点が上がる

 

今回はもう1つ、教科書クイズを紹介します。これは、教科書をもとに手作りの問題を作ってあげるというものです。

 

作り方としては、選択クイズ、穴埋めクイズ、三択クイズ、○×クイズなどがあります。

まじめな問題ばかりでなく、ちょっとしたユーモアのある問題を作ってあげると、子どもも乗ってきてくれます。

 

●選択クイズ

 

(       )の中の正しいものを○で囲みましょう。

 

日本の近くでは、雲はだいたい(東・西・下・こっち)の方から(東・西・上・あっち)の方へ動きます。

 

毎年、夏から秋にかけて日本には(宇宙人・台風)が近づくことがあり、風が強くなったり短時間にたくさんの(雨がふったり・UFOがあらわれたり)します。

 

※へんな選択肢を入れておくだけで、楽しく感じる子もたくさんいます。

 

 

●穴埋めクイズ

 

(  )に当てはまる言葉を{  }から選んで書きましょう。

 

日本の近くでは、雲はだいたい(       )の方から(       )の方へ動きます。

{ 東・西・南・北・下・上 }

 

 

●穴埋めクイズ

 

(  )に当てはまる言葉を{  }から選んで書きましょう

 

毎年、夏から秋にかけて日本には(       )が近づくことがあり、風が強くなったり短時間にたくさんの(       )が降ったりします。

 

{ 宇宙人・台風・すい星・ブタ・雪・雨  }

 

 

●三択クイズ

 

正しいものに丸をつけましょう

 

(  )1,松尾芭蕉は味わい深い俳句をたくさんつくった。

(  )2,松尾芭蕉は関ヶ原の戦いで勝ち、天下統一を果たした。

(  )3,松尾芭蕉は黄熱病の研究で世界的に注目された。

 

※まじめな問題だけだと乗ってこない子には、グッとくだけて次のような問題にするのもいいでしょう。

 

 

●三択クイズ

 

正しいものに丸をつけましょう

 

(  )1,松尾芭蕉は味わい深い鍋料理をたくさんつくった。

(  )2,松尾芭蕉は味わい深い俳句をたくさんつくった。

(  )3,松尾芭蕉は味わい深いトマトをたくさんつくった。

 

※この問題に答えるだけで、松尾芭蕉と俳句が頭の中で結びつきます。

それだけでおさらいになります。

 

 

●三択クイズ

 

正しいものに丸をつけましょう。

 

(  )1,国が行う事業は喫茶店で話し合って決められ、占いや気分に従って行われる。

(  )2,国が行う事業は国会で話し合って決められ、法律や条令に従って行われる。

(  )3,国が行う事業は日銀で話し合って決められ、占いや気分に従って行われる。

 

●○×クイズ

 

○か×をつけましょう。

 

(  )1,ツバメは春から夏にかけて日本で子育てをする。

(  )2,9月、10月になって寒くなると、ツバメはコタツで丸くなる。

(  )3,9月、10月になって寒くなると、ツバメは北の国へわたっていく。

(  )4,季節によって暮らしやすい土地を求めて移動する鳥を、わたり鳥という。

(  )5,季節によって暮らしやすい土地を求めて移動する鳥を、焼き鳥という。

 

 

●手作り問題で親の愛情が実感できる

 

ユーモアを交えた問題を作ってあげると、子どもはけっこう乗ってきてくれます。へんな問題を楽しんでいるうちに、自然にキーワードが頭に残り教科書のおさらいができます。

 

親が手作り問題を作ってくれると、それだけで子どもはうれしくなります。親の愛情を感じられるからですね。

 

「教科書クイズを作ってパパにやらせてみよう」「じいじに答えてもらおう」「先生に挑戦してみよう」などと投げかければ、子どもに問題を作らせることもできます。

 

問題を作るためには、教科書をしっかり読まなければならないので、とてもよい勉強になります。

 

☆子育てが上手くいかず、自分を責めていませんか?[3/27]

遊ぶ子供達を見つめる母親

 

 

●まじめなママほど、子育てで自分を責めてしまう

 

こんにちは。子育て心理学カウンセラーの東(ひがし)ちひろです。

 

日々、お子さんと向き合っていて、

「どうして子どもは私の言うことを聞いてくれないのだろう。もしかして、私の子育てが間違っているのかも……」

そんなふうに「自分はダメなママだ」と悩んでしまうことはありませんか?まじめなママほど、自分を責めてしまいがちです。

 

なぜ、子育てをがんばっているのに、自己否定感を感じてしまうのでしょうか。

 

その主な理由は……

・子育てはすぐに効果が現れないので、上手くいっているかどうかわからず、自信がわかない

・子どもに自分の時間や自由を取られたように感じ、自分の生きがいや将来について悲観的になってしまう

 

このような気持ちに覆われた子育てだと、自己否定感がつのり、「自分はダメなママだ」と思い込んでしまうのです。もっと、周りの人が一生懸命がんばっているママを認めてくれればいいですよね。

 

でも、パパ、おじいちゃん、おばあちゃん、近所の人も、「子育てすることは当たり前」と捉えていることが多く、なかなかほめてくれないものです。

 

 

●自分で自分をほめるだけで、自信がつく

 

人は、社会的な動物と言われています。人と関わり合って「自分らしさ」を見つけ、生きがいを持ちます。自分に自信があり、生きがいを持つ人は、「相手に認められたい」という「承認の欲求」が満たされているのです。

 

しかし、子育てママは、人に認めてもらう機会があまりありません。それは、子どもが成長している過程で、まだ結果が出ていないからです。

 

結果が見えないために、ママ自身がどう思うのか、ママの期待通りに子どもが育っているかで善し悪しを判断してしまいがちです。でも、ママが「マル」だと思っても、それが子どもにとって「マル」だとも言いきれません。

 

つまり、子育てに正解はないのです。

 

私は、子育てをがんばっているママには、全部「マル」をあげたいのです。周りの人から認めてもらうのが理想ですが、何よりもがんばっている自分自身に対して「マル」をあげましょう。

 

自分を1点も減点してはいけません。自分の全てに「マル」をあげるのです。

 

そして、「そんな自分が大好きだよ。ありがとう」と自分自身に言ってあげてください。

 

 

●自分を認める「ママほめ」を習慣に

 

それでは、ママの自信を高める3つの方法をお伝えします。

 

【1】周りの人と子育ての大変さを共有し合う

 

子育ての悩みを親や友達、知人などに話してみると、「私もそうだよ」「そうそう」とか、「私のときもそうだった」と言われることがあります。これが、「自分だけじゃないんだ」という安心感につながります。

 

社会環境や子育てに使う道具が変わっても、昔から子育ての悩みは変わらないのでしょうね。「みんなが通ってきた道なんだ」と自分を安心させてください。

 

 

【2】「ママほめ」をして自己肯定感を高める

 

「ママほめ」とは、ママがしている「当たり前」のことに焦点を当て、ささいなことでも自分自身に「マル」をあげることです。「よくやっている自分」に気づくことで、いつの間にか子どものよさにも気づけるようになり、ほめ上手のママになります。

 

「ママほめ」のやり方は簡単です。

今日やった「当たり前」のことを思い出してください。

例えば、家族のために朝食を作ったとしましょう。

 

「私ってえらいね。夕べ子どもの世話であまり寝ていなかったのに、朝早く起きて、みんなのために朝食を作ってえらい」と自分をほめるのです。これは、心の中でつぶやいてもいいのですが、紙に書き出すとさらに効果的です。

 

「やって当たり前だと思われていたことが、実は当たり前のことではなくて、いろいろな努力がないとできなかったんだよね。やっぱり、私って立派だね。私ってえらいね。誰もほめてくれないけど、私だけは私をほめてあげるね」

 

そして、「ママほめ」をするときは、次のことを意識してください。

 

・「私は」を主語にする

・「当たり前」のことをやった事実をほめる

「しようとしている」「心がけている」「努力している」ことでもOKです

・「えらいね」、「立派だね」、「すごいね」「いいね」など、肯定語で自分をほめる

 

その内容を「ごっくん」と心に落とし込みましょう。

そして最後に、「ありがとうございます」と自分に感謝の言葉をかけます。

 

がんばったときも、ダメダメのときも、歯磨きをするように、毎日繰り返しやってみましょう。すると、気づいたときには「ほめ回路」が太くなり、「ブレない心軸」があるママになっています。「子育て上手」は「生き方上手」なのです。

 

 

【3】自分を大好きになる

 

子どもはママのことをとても大事に思っています。ママが自分自身を嫌いになったら、ママのことが大好きなお子さんは、どう思うでしょう。自分の一番の味方は自分自身です。そのために、することがあります。

 

鏡に自分を映したときに、言葉に出して「大好きだよ」とつぶやきましょう。毎日、鏡を見るたびに繰り返します。嫌な気持ち、辛い気持ち、落ち込んだ気持ちのときこそ、鏡に向かって言いましょう。

 

「嫌なんだね。そんな私、大好きだよ」

「辛いんだね、そんな私も、大好きだよ」

「落ち込んでいるんだよね。そんな純粋な私、大好きだよ」

 

そんなふうに、ネガティブな感情もそのまま認めます。

ネガティブな感情は、「あってはいけない」と無視するとますます大きくなり、認めると小さくなります。

 

私 のFacebookでは、お互いの「ママほめ」を共有し合い、自信を持って子育てに向かっていく「ママほめ(秘密)」を行っています。興味のある方は、ぜ ひ活用してください。今回お伝えした3つの方法を効果的に実現できるようになっています。子育てをしているすべてのママが、「ハッピー子育てママ」になる ことを願っていますね。

 

※参加方法は、東ちひろへの友達申請からお願いします。

 


前回の記事はこちら

子育てのイライラを減らす3つの方法

 

次回の記事はこちら

朝の準備のグズグズ・ノロノロがなくなる3つの方法

 

関連記事はこちら

子育てのイライラの奥にある、本当の気持ちとは?

東大・京大生を育てた母の「やる気」を伸ばす声かけ

「また叱っちゃった」と自己嫌悪、どうすればいい?

 

「ダメなママ」と自分を責めていませんか?

 

 

 

 

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勉強大好き&学力アップ「親野智可等のママゼミ」第42回 [3/23]

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●語彙力は学力に直結する

 

学力を上げるためには、たくさんの言葉を身につけることが大切です。

語彙力が高ければ教科書や本を読んでもよくわかるし、自分の考えを適切に表現することもできます。

 

つまり、語彙力は学力に直結するのです。

 

私は、親子で楽しみながら語彙力を上げる方法として、国語辞典クイズをお薦めしています。

 

やりかたはとても簡単で、国語辞典の言葉の説明の部分をクイズにして、それが何という言葉を説明しているか当てさせるのです。

 

 

●試しにやってみよう

 

例えば、次の説明は何という言葉の説明かわかりますか?

 

【問題1】

 

「人々の経験や理解を超えた不思議な存在。

山姥・ぬりかべ・天狗・一つ目小僧・海坊主など。」

 

 

わからないときは、ヒントとして別の国語辞典の説明を聞かせてあげるのもいいでしょう。

 

【ヒント】

「人間が理解できない不思議な生き物。

天狗・一つ目小僧・雪女など、想像上の存在。」

 

 

正解は妖怪ですね。

今は妖怪ウォッチが流行っているので、けっこうわかるのではないでしょうか?このように、子どもが興味を持ちそうなものから始めると子どもも乗ってきてくれます。

 

 

後いくつかやってみましょう。

 

【問題2】

 

「学校や地域などで、大勢で集まって競走や遊戯を楽しみ親睦を深める行事。体育会。」

 

 

※「親睦を深める」などの説明に出てくる言葉についても、簡単に教えてあげましょう。そこでまた語彙が増えます。

 

正解は「運動会」です。

 

【問題3】

 

「学校で子どもたちに学問を教える人。先生。教員。」

 

 

※子どもたちは「先生」や「教員」と答えたいところだと思いますが、それは既に説明の中に含まれているので、他の言葉を考える必要が出てきます。

 

正解は「教師」です。

 

 

 

●難しい言葉は選択肢を用意する

 

もともと子どもが知らない言葉をクイズにするときは、選択肢を示して三択にするとよいでしょう。それでないと、絶対わかりませんので。

 

【問題4】

 

「蜜を取るために蜜蜂を飼育すること。」

次のうちのどの言葉の説明でしょうか?

 

養蜂

養蚕

養魚

 

 

正解は「養蜂」です。

これで「養蜂」「養蚕」「養魚」などの言葉を覚えられます。

 

 

いつも親がクイズを出すということではなく、子どもにも出してもらうといいですね。

問題をつくるためには国語辞典を読む必要がありますので、それが勉強になります。

 

★口答えで、乱暴な言葉を使うようになってきた![3/25]

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前回は素直に言うことをきかない子どもの口答えには、子どもがそうしたくなる理由を探ることが大切だとうかがいました。

 

でも、子どもはときとして、こちらが不快になるような言葉遣いで口答えをしてくることもあります。こんなとき、どのように対応していけばいいのでしょう。

 

前回に引き続き、子育てアドバイザーの野田友子先生に教えていただきました。

 

●傷ついたり不快な思いをしたことをはっきり伝える

 

口答えをするにしても、「うるせえんだよ」なんて、乱暴な言葉や汚い言葉を使ったりすると、ついカーッとなってしまうこともあります。

 

野田 「た しかに子どもといえど、ときに大人が傷つくような言葉を使って口答えすることもありますよね。だから親御さんがイラッとしたり、傷ついたりするのもよくわ かります。言葉遣いについては、放っておけば、ほかの人に対しても同じような言葉を使うようになっていくでしょう。何より、お母さんが子どもに対してネガ ティブな感情を抱くようになってしまうかもしれません。

 

ですから悪い言葉や汚い言葉を使って口答えするときは、そのような言葉を使わないよう、子どもに働きかけていくことが重要だと思います。

 

ただし、子どもが悪い言葉を使うのは親の反応を試しているという場合もあるんです。だから『ダメダメ!』なんて感情的に反応してしまうと、こういう言葉を使うと反応するんだとわかり、かえって親の気をひくために悪い言葉を使うことが習慣化してしまうことがあるんです。

 

それから、こどもに対抗して、同じような乱暴な言葉で応戦してしまうのも避けたいですね。結局子どもに悪い言葉を使うお手本を見せてしまっているだけになります」

 

 

●伝えるときのポイントは、短時間で切り上げること

 

では、どんなふうに対応すればいいんですか?

 

野田 「まずは冷静に、どうしてそんな言葉を使ったのかを聞きましょう。『どうしてそんな言葉使うの? ママ、すごく嫌な気持ちがしたよ』と、子どもの言った言葉で傷ついたことははっきり伝えます。このとき、子どもの全人格を否定するような口調で責めないように注意してください。

 

そ して例えば、子どもが『だって、荷物がいっぱいで重くって疲れちゃったからすぐにできないもん』などと理由を言ったら、子どもの言葉を反復しながら受け止 めることも大切ですね。もし、お母さん側に原因があるのであれば、そのことはきちんと子どもに謝りましょう。『そうか、疲れてたんだね。ママも、帰ってき てすぐにうるさく言ってごめんね』というように。

 

その後、不快な言葉を使ってほしくないということをはっきり伝えて、子どもが納得したら、もうその言葉を使わないことを約束しましょう。

 

それから、もし今後、言ってほしくない言葉を使ってしまったときにどうするか、人に使ってしまったときはどうすればいいかを、子ども自身に予測させ、考えさせてもいいですね。こうすることで、子ども自身が自分の行動や気持ちをコントロールできるようになってきます。

 

このようなやりとりは、端的にすませるのがポイント。だらだらと続けていると、お説教みたいになってしまいます。それから、親の機嫌で対応を変えないようにしましょう。同じような言葉を使ったら、ダメなものはダメと終始一貫して伝えることも大切です。

 

お母さんとのこうしたやりとりを通して、子ども自身が納得すれば、もしこの後も同じ言葉を使ってしまったときでも、『この間お約束したよね』と指摘するだけで大丈夫。

 

すぐには無理ですが、何度か繰り返していけば、そのうちきっと乱暴な言葉は使わなくなりますよ」

 

親の言うことを多少は素直に聞いてくれるようになるとうれしいのですが……。

 

野田 「でも基本的には、親の言うことに何にでも「はい」なんて、素直に従う子どもはいませんし、それが当然の姿なんですよね。

 

そ れでも、たまに子どもが『うん、わかった』って、素直に従ったら、そのときに『わかったの? お母さん、うれしいな』と、子どもの行動を喜べばいいのでは ないでしょうか。子どもから、よい返事が欲しければ、まずお母さん自身がよいストロークを打ってあげることが一番ですから」

 

子どもは親の思い通りにならないというのは、わかっていても、つい忘れてしまいがちです。しっかり心に留めておきたいですね。

野田先生、ありがとうございました。

 


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★素直に言うことを聞けない子どもにイラッ[3/24]

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小学生になると、親の言うことに何かと口答えする場面が増えてきます。

「うるさいなあ」「今、やろうと思ってたんだよ」なんて言葉にカチンときて、親のほうが感情的になってしまうことも。子どもの口答えには、どのように対応していけばいいのでしょう。

 

長年、保育園の園長を務め、現在では子育てアドバイザーとしても活動している野田友子先生にうかがいます。

 

 

●口答えは、子どもが新たに覚えた表現方法と考えて

 

この時期、親の言うことを素直にきけなくなるのは反抗期だからでしょうか?

 

野田 反抗期というのは、正確には2〜3歳くらいで見られるイヤイヤざかりの第一次反抗期と、中学生になってからの思春期の第二次反抗期を指すので、小1前後の時期は、むしろ第一次反抗期を過ぎて物わかりがよくなってきたころ。思春期にはまだ早いですし、反抗期が原因というわけではないんです。

 

ではどうして、日常の生活で親に対する口答えが多くなるかというと、そういう表現のしかたを覚えたから……自分の気持ちを表す新しい表現法を1つ獲得したからと考えるといいのではないでしょうか。

 

お母さんにとっては、基本的には素直で、何かというと甘えてきた幼児期とのギャップが大きくてショックだと思いますが、口答えできるようになったのも、子どものひとつの成長の表れとも言えるでしょう。

 

とはいえ、子ども自身の機嫌が良かったり、心地いい状態のときには口答えは出ないものです。何か子どものコンディションがよくないとき、不快なときに口答えすることが多いと思います。

 

まずはイラッとする気持ちを抑えて、なぜ口答えをするのか、その子の置かれている状況を冷静に考えてみましょう。

 

『小学校生活に慣れなくて、疲れすぎているのかな』とか、『いつまでも小さい子扱いして、自分が口うるさくなっているからかも?』など、子ども自身のことだけでなく、子どもの状況やお母さんの接し方も振り返ってみるといいでしょう。

 

子どもに対して矢継ぎ早に『まだ歯みがきしてないの?』とか、『早くおやつ食べて。食べ終わったら宿題をしなさいよ』などとガミガミ言っていたとしたら、やらなきゃいけないとわかっていても、子どもは素直に従えない、ということもありますよね」

 

 

●口うるさく言わずにすむ環境をつくる

 

たしかに、黙って見ていると子どもはなかなか自分から動こうとしないので、ついつい口うるさくなってしまうという場面は多いと思います……。

 

野田 「でも、そういうときの言葉って、子どもの中には入っていかないものなんですよね。子どもにも、そのときの体調や気分の波というものがありますから、そこは親も気遣ってあげたいですね。

 

だからといって、子どもの機嫌を取る必要はありませんが、例えば、学校から帰ったばかりで疲れているときだったら、少し間を置いて、ジュースでも1杯飲ませて落ち着いてから言葉がけしてみるだけでも、反応は違ってくると思います。

 

また、子どもに口うるさく言わないようにするためには、環境をととのえるこ とも1つの方法です。例えば、朝の支度にいつも時間がかかるなら、子どもが自分で着替えやすいよう、収納を工夫してみたり、宿題になかなか取りかからない なら、帰ってきてからすることを順番に紙に書いておけば、『次、何をするんだっけ?』と、ひと言声をかけるだけで促すこともできるでしょう」

 

親の接し方で口答えを減らすこともできるんですね。

 

野田先生、ありがとうございました。次回は、よくない言葉を使って口答えをする場合の接し方についてうかがいます。

 


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お花見弁当『桜デコパーツ』の作り方[3/20]

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桜のシーズンは、家族やママ友と「お花見」を計画している人もいるのでは?

『桜』をあしらった華やかなお花見弁当を持っていけば、子どもにもママ友にも「かわいい!」「おいしそう!」と喜ばれるはずです。

 

今回は、人気料理ブログ『*Ayano式* おとなごはん&こどもごはん』のフードコーディネーターAyanoさんに、ピンク色が鮮やかな『桜デコパーツ』の作り方を教えていただきました。

 

桜デコパーツ

 

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【材料】(1個分+花びら2枚分)

魚肉ソーセージ…1本

きゅうりの輪切り…2枚

薄焼き卵…少量

 

【作り方】

1.桜の土台を作る

 

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魚肉ソーセージを2mm厚さに8枚切る。

 

 

2.花びらを作る

 

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(1)を1枚だけ残し、残りは星型の縁(または包丁)で三角になるように切り込みを入れる(上写真参照)。

 

 

3.薄焼き卵で桜の花の中心を作る

 

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薄焼き卵を円型で抜き取る。

 

 

4.きゅうりで葉っぱを作る

 

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きゅうりの輪切りを3等分に切り、端2枚を使う(上写真参照)。

 

 

5.花を組み立てる

 

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(2)で作った花びらを組み合わせて、桜の花を作る(上写真参照)。花の中心には、切り込を入れていない魚肉ソーセージをおく。

 

 

6.花の中心と葉っぱを添える。

 

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(3)の薄焼き卵を花の中心にのせ、(4)で作った葉っぱを桜の花と花びらの間に添えたら完成。

桜でんぶを敷いたごはんの上にのせると、色鮮やかなかわいいデコ弁になります。パンの上にのせてもOK!

無難なスーツを入学式バージョンにアレンジ[3/18]

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前回は、ファッションスタイリストのよしなみりかさんに、入学式用のスーツやジャケットを購入する場合、着まわしを意識して、合わせたい日常着を着用していくなどのテクニックを教えていただきました。

 

今回は、すでに持っているスーツを入学式用にアレンジする方法をうかがいます。

 

 

●アクセサリーやインナーで華やかさをプラス

 

シンプルで無難なスーツなら持っていますが、これを入学式に着ることはできますか?

 

よしなみ 「そのままだと地味な印象になりやすいので、少しネックレスやコサージュなどのアクセサリーなどで華やかさを添えたいですね。

 

例えば、ネックレスはパールがおすすめです。首周りに沿うようなチョーカータイプや長めのロングネックレス、2連、3連のものもいいでしょう。ただ、入学式は昼間の時間帯に行なわれるフォーマルな儀式なので、ラインストーンなどのキラキラした装飾のものはNGです。

 

コサージュなら少しラインストーンがちりばめてあっても大丈夫。むしろ華やかさがアップします。

 

インナーの選び方でも印象が違ってきます。生地は、コットンなどのハリのある素材よりも、光沢のあるものや、体の線に添って落ちるような柔らかい印象のものを。また、フリルやボウタイ(首元でリボン状に結ぶようになっているもの)などのついたデザインのものを合わせるといいでしょう。ボウタイの場合のアクセサリーは、ネックレスやコサージュだと、首周りがうるさくなるので、つけるのであれば、さりげないブローチなどもおすすめです。

 

下の写真は私が娘の入学式のときに着たインナーですが、これくらいのドレープ感でも胸元に変化がつけられると思います。

 

 

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ちなみに、このインナーは伸縮性のあるカットソー生地に、前見頃の部分だけ透け感の ある素材を縫い合わせたものです。着心地がよく、ちょっとしたお出かけなどのときにも活躍しています。最近はこのようなカットソー系のインナーも種類が豊 富なので、チェックしてみてもいいのではないでしょうか」

 

 

 

●卒園式に着たスーツは、アイテムチェンジして

 

卒園式に着たスーツを着まわす場合のポイントはありますか?

 

よしなみ 「私の経験では、卒園式で明るい服を着ている人は少ないなという印象です。どちらかというと、黒やグレーなど暗めが多いので、卒園式に着たジャケットをそのまま入学式にスライドさせるのは難しいかもしれません。

 

もし使われるのであれば、インナーやボトムス、ジャケットを明るめのものに替えてはいかがでしょうか。

 

例えば、卒園式で黒のジャケットを着たら、入学式では、インナーもボトムも白にするとか。トップスもボトムスも同系色でまとめると、それだけで縦のラインが強調されてスタイルがよく見えますよ。

 

このとき、チェンジするアイテムの素材感や形を似通ったものにすると合わせやすいでしょう。

あるいは、同系色のアイテムで、素材感を全然違ったものをもってきたりするという方法もあります。例えばジャケットにシフォン系のスカートやワンピースなどを合わせると、スタイルに動きが出てきます」

 

手持ちのものを利用して、いろいろなコーディネートの工夫が楽しめそうですね。よしなみさん、ありがとうございました。

入学式のスーツ、1回きりにしないためには?[3/17]

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間近に迫った入学式。どんな服を着ていくか、まだ迷っているママも多いのでは?

 

TPOに合っていることはもちろん、せっかく揃えるなら、式の後も活用したいですよね。そこで小学生2人のお子さんのママでもある、ファッションスタイリストのよしなみりかさんに、ご自身の経験をもとにしたアドバイスをいただきました。

 

 

●なりたいイメージをもつと服が決まりやすい

 

フォーマル用の服は、ふだんあまり着る機会がないだけに、どんなものを選べばいいのか迷ってしまいます。

 

よしなみ 「主婦として、子育て中心の生活をしていると、どうしても服は洗濯しやすいとか、着心地がいいとか、機能性中心で選ぶことが多いと思います。だから、いざ入学式だからと新調しても、ふだんの子育て中のライフスタイルに合っていないと、せっかく購入してもワードローブの中で眠ってしまいます。

 

でも、子どもが小学校に入ると学校行事もあるし、ママ自身が使える時間も増えてきて、ママ友との食事会などの機会もできるので、ちょっときちんとした服装が必要になることもあるんですよ。せっかくなら、そういう場にも着られるようなものを選ぶことをおすすめします」

 

 

具体的にはどんなアイテムを揃えればいいでしょう。

 

よしなみ 「基本はスーツ、またはジャケットにスカートやパンツ、ワンピースを合わせるパターンですね。入学式の場合は、ベージュなどの春らしい明るい色を選びましょう。明るい色は着慣れていないという人は、例えばグレーでも、冬とは違う明るめの色調のものを選べばOKです。

 

どんなスーツやジャケットを選べばいいかわからないという人は、『どんなふうになりたいか』イメージを立てること をおすすめします。それによって、選ぶ服が自然に決まっていくからです。例えば、フェミニンできれいめなスタイルにしたい、少しかっちりとしたマニッシュ なテイストも入れたいとか。それが難しい場合は、例えば好きな芸能人をイメージしてみて、店員さんに相談して選んでもいいと思います。

 

ち なみに私の場合は、上の子・下の子どちらのときも、ノーカラーのツイードのスーツを着ていきました。白を基調とした、少しラメの入ったカラーで、最初にこ ういうジャケットがほしいというイメージがあって、それをもとに探したものです。式の後もジャケットはカジュアルなパンツやスカートと合わせたりしている ので、かなり活躍してくれています。

 

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↑娘さんの入学式のときのよしなみさんのコーディネート。

 

 

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↑食事会や学校行事などのときには、デニムシャツやTシャツとコーディネートしてジャケットを着まわし。

 

私の場合はノーカラーですが、定番のテーラードカラーのジャケットも着まわしやすくておすすめです」

 

 

 

●スーツを買うときは、着まわしたいアイテムを着ていって

 

購入してから手持ちの服とコーディネートしてみたら、意外に合わなかったということになりませんか?

 

よしなみ 「家に帰ってから、こんなはずじゃなかったということにならないためにも、入学式用のジャケットやスーツを買いに行くときには、着まわしのときに合わせたいもの、よく着ているものを身につけていくことをおすすめします。こうすると、試着の際に、合わせて着てみて、サイズ、色、形が合うかどうかを確認できて便利ですよ。

 

合わせたい服の写真をスマホで撮ったり、頭の中に入れていくだけという人も多いのですが、服のサイズ感は、実際に着てみないとわかりませんからね」

 

なるほど、それなら簡単に実践できそうですね! よしなみさん、ありがとうございました。

次回は手持ちのスーツを入学式用にコーディネートするポイントをうかがいます。

勉強大好き&学力アップ「親野智可等のママゼミ」第41回 [3/16]

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●ウソの日記だから書きたいことが書ける

 

前回の「なりきり作文」に続いて、今回は「ウソ日記」を紹介します。

これは、本当ではないウソの日記なので、何でも自由に書くことができます。進め方はなりきり作文と同じで、見本とテーマ例を示せばオーケーです。

 

●ウソ日記の見本

 

コンビニで人魚姫に会った

 

私は、昨日、なんと、人魚姫がコンビニで買い物をしているのを見ました。

人魚姫は尾ひれを足のようにして歩いていたので、私は「歩くのがお上手ですね。」と言いました。

 

すると、人魚姫が「ありがとう。このごろ歩いてばかりで、泳ぐのが下手になって困ってるの。」と言いました。

 

「えっ、海に住んでるんじゃないんですか?」と聞いたら、「海は飽きちゃったから、陸に住んでるの。だって、海にはカラオケもないのよ。」と言いました。

 

そして、私が「カラオケでは何を歌うんですか?」と聞いたら、「友だちの浦島太郎君とデュエットで演歌を歌うの」と言いました。

 

私が「え~っ」と言うと、「太郎君とは千年前からのお友だちよ。」と信じられないことを言いました。

 

なので、「人魚姫さんは何才なんですか?」と聞いたら「レディに年を聞くものじゃないのよ。でも、こっそり教えてあげるけど、千二百才よ。だって、人魚は1万年くらい生きるのよ。」と教えてくれました。

 

私がひたすら驚いていると、人魚姫はお酒とおつまみのスルメを大量に買いまくって、「今から宴会で演歌。」と親父ギャグを言って帰りました。

 

私は、人魚姫のイメージが完全にこわれました。

 

●「ウソ日記」のテーマ例

 

○○に会った

神様に会った

未来の自分に会った

芸能人にあった

 

○○に行ってきた

宇宙旅行に行ってきた

南の島に行ってきた

 

サッカーの試合で10点入れた

ピアノのコンクールで優勝した

100万円拾った

 

今日は家で5時間も勉強した

学校の授業で発表しまくった

体育のドッジボールで大活躍した

先生にほめられた

 

大事件が起こった

信じられないことが起こった

小人と友達になった

突然うちの猫がしゃべり出した

 

親の「伝え方」ひとつで、子どもは変わる! 動く![3/11]

糸電話で遊ぶ母親と子供

 

 

前回は、子どもが人の話を聞ける子になるために、家庭で注意したいポイントをお伝えしました。

そもそも、子どもが「親の話を聞けない」のは、「話の内容を理解できていない」ことに原因があるのかもしれません。それでは、どのように伝えればいいのでしょうか?

 

NPO法人ハートフルコミュニケーション 代表理事の菅原裕子さんにお話を伺いました。

 

 

 

●曖昧な言葉より、具体的な言葉がいい

 

菅原 「子どもが親の話を聞けないのは、“伝え方”に原因があるのかもしれません。説明が具体的でないために、子どもが理解できていないのです。

 

例えば、『ちゃんとやってね』『キレイにやってね』と親から言われても、経験の少ない子どもには、“ちゃんと”や“キレイに”の意味がわかりません。

 

私が過去に受けた子育て相談では、こんな例がありました。

 

あるお母さんがお子さんにお風呂掃除をお願いするとき、『ちゃんとキレイに洗っておいてね』と伝えたそうです。

そして、掃除が終わるころにお風呂場に行ってチェックしたところ、湯船に湯垢が残っていたのだとか。これは、お子さんがお母さんに何を求められているかがわからなかったためだと考えられます。『キレイに洗って』という、漠然とした伝え方ではなく、どんなふうにキレイにして欲しいのを具体的に伝えたほうがいいのです。

 

そこで、このお母さんはお子さんに『ザラザラしたところを落として、こするとキュッキュッって鳴るようにしてね』と伝えました。すると、とてもキレイに掃除をしてくれたそうですよ。

 

このように、お子さんには、求めていることを具体的に伝えてみてください」

 

 

 

●片付けをお願いするときの伝え方は?

 

菅原 「子どもにオモチャの片付けをさせるときも具体的に伝えてください。

 

『ごはんだから、キレイに片付けて』と言うよりも、

『もうすぐ、ごはんだよ。はい、じゃあ、床にあるものをママが10個、あなたが10個拾って、おもちゃ箱に入れよう。よーいドン! 1、2、3…』

 

そんなふうに言えば、きっとアッという間に床が片付くでしょう。

この例の場合、具体的に“10個”片付けようと伝えるところがポイントです。ぜひ参考にしてください」

 

 

 

●親がコミュニケーションをとる姿を見せる

 

菅原 「子どもは親と自分との会話以外にも、夫婦、親戚、近所の人、ママ友との会話など、親が他人とどのようにコミュニケーションをとっているかをよく見ています

 

例えば、食事中にご主人が仕事の話をしているとき。

『そんなことより、今日○○がね』と話を遮ってお母さんが自分のことばかり話したり、『それは、あなただって責任があるわ』と結論づけたりしていたら、それを横で聞いているお子さんはどう感じるでしょうか。同じことは、お父さんも気をつけたいものですね。

 

親御さんがお互いの話を『そんなことがあったのね』とじっくり聞いたり、『大変だったね』とねぎらいの言葉をかけたり。和やかな雰囲気で会話を楽しんでいれば、お子さんも人の話を聞くことを自然に学んでいくでしょう。

 

親のコミュニケーション力は、子どもに大きな影響を与えるのです」

 

子どもが「話を聞いていない」と頭ごなしに否定するのではなく、まず親の伝え方を見直す必要があるのですね。

菅原さん、ありがとうございました。

☆子どもの「やる気」を下げるNGワード[3/12]

お母さんと女の子

 

 

お子さんが卒園式を終えると、もうすぐ小学校生活がスタートしますね。

親御さんとしては、お子さんに「小学校で友達をたくさん作って欲しい」「授業をしっかり聞いて、勉強をがんばって欲しい」という期待感が大きくなっているのではないでしょうか?

 

しかし、子どもへの声かけによっては、入学前のやる気を下げてしまう場合があるといいます。NPO法人ハートフルコミュニケーション 代表理事の菅原裕子さんにお話を伺いました。

 

 

●これはNG! 子どものやる気を下げる言葉

 

菅原 「最初に、お子さんのやる気を下げてしまう言葉の代表的な例を挙げます。

下記の言葉は、つい言ってしまう言葉なのではないでしょうか。

 

1.プレッシャーを与える言葉

『小学生になったら、全部自分でやらなきゃいけないのよ』

 

2.脅す言葉

『そんなことしていたら、小学校に行けないよ』

 

3.誰かと比較する言葉

『○○ちゃんは、もう足し算ができるんだって』

 

それでは、なぜこれらの言葉が子どものやる気を下げてしまうのか、一緒に考えてみましょう」

 

 

●期待を押し付けるのではなく、事実をほめる

 

菅原 「最初の『小学生になったら、全部自分でやらなきゃいけいのよ』という言葉は、先を見通して、自分でできるようになって欲しいという思いからのものですよね。

 

また、焦って『そんなことしていたら、小学校に行けないよ』と脅すような声かけをしてしまうこともあるかもしれません。これらの言葉を使うと、お子さんを不安にさせてしまい、小学校に行くのが楽しみではなくなってしまいます。

 

そもそも、『入学準備』は焦ってすることではなく、これまでの生活で少しずつしていくことです。

 

例えば、『1人で着替える』ことについて。

子どもが自分で着替えようとしたら、口を出さずに待ってあげます。着替え終わったら『着たね~!』(できたね~!)と、まずは喜んでください。

 

その上で、できていないことがあれば、『あれっ、ボタンを留めるところが1つずつズレているね。自分で直してみる?』と、どこを直せばいいのかを具体的に言ってあげます。

 

ここで、『ちゃんと着られてないじゃない!』と言っても、どこが“ちゃんと”できていないのかを具体的に言ってあげないと、子どもは理解できません。

 

また、最も大切なポイントは、『自分で着た』という“事実”を親が喜ぶこと。

よく使ってしまいがちなのが、『上手に着られたね』という評価言葉です。

 

評価してしまうと、『上手でなければいけない』と子どもにプレッシャーを与え、できなかった場合に『もうやりたくない』と、子どものやる気を下げる可能性があります。

 

『自分で着られたね』と、やった“事実”を評価することによって、子どもの『次も自分でやってみよう』という意欲につながるのです」

 

 

●子どもの友だちと比較しないで

 

菅原 「『○○ちゃんは、もう足し算ができるんだって』などという、人と比較する言葉も悪気なく使ってしまいがちですよね。親御さんとしては、子どもの競争心を掻き立てるためにと思って使う言葉なのではないでしょうか。

 

しかし基本的に、人は人と比べられることに対してストレスを感じます。

子どもによっては、それでがんばろうと燃える子もいますが、人と比較されると『自分はお母さんに愛されていないのではないか』と受け取る子もいます。

 

また『○○ちゃんは、まだひらがなが書けないんだって。あなたは書けてえらいわ』と、自分の子を優位に言うのもやめてください。

 

『○○ちゃんに負けないように、もっとがんばらないといけないんだ』と捉え、親の期待に応えようとがんばりすぎて潰れてしまう子もいます。

 

今回お伝えした、『期待を押し付ける言葉』、『脅す言葉』、『人と比べる言葉』は、親御さん自身も、言われたら嫌な言葉なのではないでしょうか?

 

親の声かけは子どもの気質によって受け取り方が異なります。お子さんが今どう思っているのかを見極めた上で、やる気を上げる声かけをしてあげることが大切なのです」

 

菅原さん、ありがとうございました。

次回は、子どもの入学前の気持ちを知る方法についてお話を伺います。

「インタビューごっこ」で子どものやる気アップ![3/13]

勉強する女の子とお母さん

 

 

前回は、入学前に子どものやる気を下げてしまう言葉として、下記の3つの例を挙げました。

 

・期待を押し付ける言葉

・脅す言葉

・誰かと比較する言葉

 

他にも、「学校に行くのが楽しみだね」という一見前向きな言葉も子どもを不安にさせてしまう場合があるのだそうです。

NPO法人ハートフルコミュニケーション 代表理事の菅原裕子さんにお話を伺いました。

 

 

●子どもの気持ちを先取りした言葉に注意

 

菅原 「まず親御さんに知っていただきたいのは、お子さんの気質によって、言葉の受け取り方が違うということです。

 

例えば『小学校に行くのが楽しみだね。新しいお友達ができるかな?』という言葉。

これは、前向きで良い声かけと受け取られる方が多いのではないでしょうか。しかし、『小学校に行くのが楽しみ』と、子どもの気持ちを親が先取りし、プレッシャーをかけている言葉とも捉えられます。

 

実際に『小学校に行くのが楽しみだな』とワクワクしている子なら、この声かけによって期待感がより膨らむでしょう。

 

ところが、『幼稚園のお友達と別れて不安だな…』と感じている子にとっては、『僕は不安だけど、楽しみにしなきゃいけないのかな』『新しい友だちができるか心配だな』と受け取ることもあります。

 

ですので親御さんには、お子さんとの会話から小学校に行くことについてどう思っているのかを知っていただきたいのです。それを知らずにプレッシャーをかけてしまうと、『学校に行きたくない』と思ってしまうかもしれません」

 

 

●入学前に子どもと「インタビューごっこ」をしよう!

 

菅原 「入学前のお子さんの気持ちを知るために、『インタビューごっこ』をしてはいかがでしょうか。

 

例えばお母さんがインタビュアーになりきり、紙を丸めてマイクに見立てて(マイクのオモチャを使っても)、お子さんに入学前の気持ちをインタビューします。

 

『はい、それでは今から、ママが○○ちゃん(子どもの名前)にインタビューします。小学校1年生になりますが、お気持ちはいかがですか?』

 

そう質問して、お子さんが『うれしい』と言ったら、『何がうれしいの?』とさらに質問して、『だって、給食がはじまるでしょ、新しい友達ができるでしょ』など、どんな心境かを答えてくれるでしょう。

 

インタビューをしてみて、子どもの不安な気持ちに気づくこともあるかもしれません。

 

例えば、『△△ちゃん(幼稚園の友達の名前)と別々の学校だからヤダ』と子どもが言ったら、『そうですね~。△△ちゃんと学校が別々なのは悲しいよね。ママも悲しいです』と、子どもの気持ちに共感します。

 

そして、『じゃあ、△△ちゃんとは、別々の小学校に行っても遊びますか?』『小学校で新しい友達を作りますか?』と、質問していってもいいですね。

 

インタビューごっこという行為自体も子どもにとって楽しめると思います。

 

『小学校に行くのを楽しみにするべき』というのは、大人の希望の押し付けです。お子さんがどう思っているのか、楽しく会話する中で聞いてみてください」

 

 

●事実を明るく、楽しそうにほめてやる気アップ!

 

菅原 「第一子のお子さんの小学校入学であれば、お母さん自身もはじめての経験ですよね。わからないことが多いと、不安になったりするのではないでしょうか。

 

他の子もできるのに、家の子はできない、どうしよう……と思うこともあるかもしれません。でも、大丈夫です。小学校に入学し、新しい環境に慣れてくれば、周りの子と同じようにできるようになるはずです。

 

できないことばかりを気にするのではなく、今できていることを喜んであげてください。前回もお伝えしましたが、『えらい』『いい子』『上手』という評価言葉は必要ありません。

 

あまり『上手』と、評価言葉を使ってほめすぎると『上手にやらなければいけない』『失敗したくない』とストレスになります。

 

だから、上手であることをほめるのではなく、できた“事実”を具体的に、うれしそうにほめるのがポイントです。

 

洋服を自分で着られたら

『あっ、ボタンが自分でかけられたね!』

 

朝、自分で起きられたら

『あっ、自分で起きた!』

 

そんなふうにママが明るく、うれしそうに言えば、お子さんの『次も自分でやろう』という内発的なやる気を引き出すことができるのです。ぜひ、今日から意識してみてくださいね」

 

上手い・下手よりも「できた」事実を喜ぶことが、子どものやる気につながるのですね。

菅原さん、ありがとうございました。

子どもが「親の話を聞かない」のは、なぜなの?[3/10]

リビングに座る家族

 

 

お子さんに対して、「小学生になったら授業で先生の話をしっかり聞いて欲しい」と思っている親御さんは多いのではないでしょうか?

 

・注意しても、言うことを聞かない

・親の話を上の空で聞いている

 

家庭でお子さんがそんな様子だと、心配になってしまいますよね。

人の話をしっかり聞ける子になるためには、家庭でどんなことに気をつければいいのでしょうか? NPO法人ハートフルコミュニケーション 代表理事の菅原裕子さんにお話を伺いました。

 

 

 

●叱り過ぎると親の話を聞かなくなる

 

菅原 「お子さんが『親の話をしっかり聞かない』と感じたら、『何でママの話を聞かないの!』などと叱る前に、どうして聞かないのかを考えてみてください。

 

子どもは、親からいつも小言を言われ、叱られてばかりいると、『ママの話を聞きたくない』と、無意識に耳を塞いで話を聞かなくなります。

例えば、次のような言葉です。

 

・脅す言葉

『そんな子、ママ知らないよ』

『○○できないと、小学校に行けないよ』

 

・否定的な言葉

『あなたって本当にダメな子ね』

『バカ! 違うでしょ』

 

・誰かと比較する言葉

『○○ちゃん(子どもの友だち)はできていたよ』

『お兄ちゃんを見習いなさい!』

 

・人の悪口、グチ

『お父さんったら、全くしょうがないわね』

『○○さん(友人、知人など)って、本当に嫌な人ね』

 

人の話をしっかり聞ける子にしたいと思ったら、まずは子どもが嫌がることを親が言わないことです」

 

 

 

●親子の会話タイムを大切にして

 

菅原 「親自身が子どもの話を落ち着いて聞いていないために、人の話を聞くことを学べていない場合もあります。

 

例えば、夕食の支度をしているとき。

子どもが『あのね、今日幼稚園でね、先生がね~』と話しかけてきたとします。

ここでつい、『ごめん、忙しいから後にして』『それはいいから先に○○しなさい』などと言ってしまうことはありませんか?親に話を聞いてもらえなかったり遮られたりすると、子どもは人の話を聞くことを学べません。

 

忙しいのはわかりますが、一生の中でお子さんと向き合える子育ての時間は限られています。反抗期を迎えると、自分から話をしてくれることも少なくなります。

 

だから、お子さんの話を聞く時間を大切にしてください。

 

『それで、○○ちゃんはどうしたの?』

『そのときあなたはどうしたの?』

『それはがんばったね』

 

そんなふうに、子どもの話を聞いて対話をする時間は、とても貴重なのです」

 

 

 

●子どもの話に親が結論を出さない

 

菅原 「子どもと会話をしているときに、つい別のことを指摘したくなるときがあるかもしれません。

 

『何を言っているの、あなただって○○したでしょ?』と話をすり替えたり、『そんなことは気にしなくていいいの』と結論を出したり。そうすると、子どもは否定されたと感じます。

 

親子の会話では、『それで、あなたはどう思ったの?』『あなたはどうしたいの?』などと、子どもに結論を出させるように、促してください。

 

親にじっくり話を聞いてもらえれば、子どもの心が満たされ、話を落ち着いて聞けるようになるはずです」

 

叱り過ぎないこと、子どもの話をじっくり聞くことが大切なのですね。

次回は、子どもが親の話をしっかり聞くようになる“伝え方”についてお話を伺います。

勉強大好き&学力アップ「親野智可等のママゼミ」第40回 [3/9]

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●「おもしろそう。書いてみたい」と思えることが大事

 

作文や日記が苦手という子はたくさんいます。そういう子には、「おもしろそう。書いてみたい」と思えるテーマを用意してあげると効果的です。

 

そこでお薦めなのが、なりきり作文です。これは、自分が何かになりきったつもりで書く作文です。

例えば次のようなものです。

 

 

●なりきり作文の見本

 

わたしは椅子です。

足が4本もあるんだよ。

この4本の足で踏ん張って、いつもみんなの身体をささえているんだ。

わたしのおかげで、みんなはのんびり休んだり、ご飯を食べたり、テレビを見たりできるんだよ。

ね、わたしってえらいでしょ。

 

でも、ときどき嫌なことがあるよ。

だって、くさいおならをする人がいるんだもの。

それに、ご飯やお茶をこぼしてそのままにしてる人もいるんだよ。

 

わたしに手があったら、そういう人はつかまえて、バツとしてくすぐっちゃおうかな。

 

 

それに、わたしに手があったら食事中にお茶碗を持ってあげることもできるよね。

誰か疲れてる人がいたら、肩ももんで上げられるね。

ああ、手が欲しいよ~。

 

●進め方

 

やりかたとしては、まず見本を読み聞かせて、どのようなものか理解してもらいます。

親が先に作っておいて、読み聞かせてあげるとさらにいいですね。これなら、「よおし、自分も!」という気持ちになります。

 

それから、下にあるようなテーマ例の中から選んで書くテーマを決めます。もちろん自分で考えたものでもオーケーです。

 

この作文は、いつも書いているものと違って、想像の翼を広げて自由に書くことができます。ですから、いつもの作文や日記は苦手な子でも意外とのってくることがあります。

 

楽しい雰囲気で子どもをのせながら進めるのがコツです。

 

 

●なりきり作文のテーマ例

 

ぼくは回転寿司のお皿です

わたしはティッシュです

せっしゃはタイヤキでがんす

わたしは芸能人です

ぼくはお笑い芸人です

おいらは妖怪なり

吾輩は犬である

わたしは○○の先生です

わたしは○○家の先祖です

ぼくは○○家の子孫です

わたくしは宇宙連邦の大統領ですぞ

俺様はカラスだ

ぼくはミッキーマウスです

わたしはテレビです

おいらは鉛筆でありんす

われわれは宇宙人だ

ぼくはランドセルです

わたしはバナナです

 

デコ弁『みつばちデコパーツ』の作り方[3/6]

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寒さが和らぎ、春が近づいてくると気分もウキウキしてきますよね。

お子さんが喜ぶように幼稚園のお弁当に春らしいモチーフのデコをしてみませんか?

 

今回は、人気料理ブログ『*Ayano式* おとなごはん&こどもごはん』のフードコーディネーターAyanoさんに、お花の近くに飛ぶかわいい『みつばちデコパーツ』の作り方を教えていただきました。

 

 

 

みつばちデコパーツ

 

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【材料】(1個分)

焼きのり…適量

スライスチーズ…適量

チェダースライスチーズ…1枚

ゆでグリーンピース…2粒

炒めパスタ…1本(作り方はページ下参照)

トマトケチャップ…少量

 

【作り方】

1.のりで円形を作る

 

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紙に円型をのせて線をひき、はさみで円形に切り取る。

この型紙に合わせて、のりを2枚切る。

 

 

2.のりでみつばちの形を作る

 

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(1)の円形のりを半分に切る。

もう1つの円形は、しま模様になるように切り取る(上写真参照)。

 

 

3.チーズでみつばちの土台を作る

 

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円型でチェダースライスチーズを2枚抜き取り、ハート型でスライスチーズを1枚抜き取る。

 

 

4.みつばちの土台を組み立て、模様を作る

 

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(3)のチーズを上写真のように置き、(2)のカットしたのりをのせる。

のりをパンチ(またはハサミ)でカットし、目を作ってチーズの上にのせ、ほっぺの部分に竹串などでトマトケチャップをつける。

 

 

5.みつばちの触角を作る

 

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炒めパスタにゆでグリーンピースを刺す。

 

 

6.デコパーツをのせる

 

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サンドウィッチやごはんの上に(4)で作ったみつばちをのせ、(5)で作った触角を刺したら完成。

※お好みでゆでにんじんで作ったお花、きゅうりで作った葉っぱなどを飾ると、よりキュートになります。

 

 

●「炒めパスタ」の作り方について……

 

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フライパンに底から1cmぐらいの少し多めのサラダ油を入れて熱し、スパゲッティ適量を入れてきつね色になるまで炒め、揚げ焼きにします。

一度にたくさん作っておき、デコ弁の飾りやパーツの固定に使ったり、コンソメ、粉チーズ、ガーリックパウダーなどをまぶしておやつにしたりしても。

上写真のように、保存容器にキッチンペーパーを敷いておくと、油を吸って長持ちします。

 

 

 

 

新連載「東ちひろの子育てセラピー」始まります! (2/26配信)

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こんにちは、ママノート編集部です。

 

明日から月1回掲載の新連載、

 

「東ちひろの子育てセラピー」

 

がスタートします!

 

東さんは、これまでに幼稚園・小学校教員を経験し、現在は心理学とコーチングの知識を活かして「子育て電話相談」を行われている「子育て心理学カウンセラー」です。

 

相談者のママたちからは、「東さんのアドバイスを実行したら、びっくりするほど子どもの行動が変わり、子育てがラクになった」という声をたくさんいただいているとのこと。

 

新連載のコラムでも、「ハッピーな子育てママ」になっていくためのお手伝いをしていただきます。ぜひチェックしてみてくださいね!

勉強大好き&学力アップ「親野智可等のママゼミ」第39回 [3/2]

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●文章問題には不必要な数が出てこない

 

前回のコラムで次のようなことを書きました。

↓↓↓↓↓

かけ算のテストの時にはかけ算の文章問題しか出ないので、かけ算でやればいいことがわかりきっている。

子どもは、問題の文章に出てくる数をどう組み合わせるかを考えるだけでいい。

「これは何算で解くのか?」と考える必要がないので実力がつかない。

 

さて、これに加えて、実はもう1つ、文章問題には改善すべき点があります。

 

それは、文章問題の中に出てくる”要素”や”数”が少なすぎるので、どの”要素”や”数”を使えばいいのかを考える必要もない、ということです。

 

 

●単純すぎる問題

 

例えば次のような問題です。

 

1つ30円のアメ玉を5こ買いました。

全部でいくらですか?

 

かけ算のテストとわかりきっている上に、数が2つしか出ていません。ですから、30と5を組み合わせてかけ算にすればいいとすぐわかり、次のような式ができます。

 

30×5

 

あまりにも単純すぎますね。

もちろん、こういう基礎的な問題で少しずつ確実にやり方を覚えていく段階も大切です。基礎的な問題をたくさんこなす必要がある子もいます。

 

でも、やり方がわかってきたら、もう少し歯ごたえのある問題も出さなければ力はつきません。

 

 

●不必要な要素と数を混ぜる

 

例えば、次のように、文章問題の中に出てくる要素を増やせば、考える必要性が出てきます。

 

子どもが5人いました。

その中の4人は、30円のアメ玉を6こずつ買いました。

後の1人は20円のクッキーを8こ買いました。

アメ玉を買った子はいくらずつはらったでしょうか?

 

式は30×6になります。

 

この中には、式を作るのに不必要な5、4,20,8などの数が混ざっています。

数だけでなく、クッキーをはじめとして不必要な要素がいくつか出てきます。

 

ですから、出てくる数を単純に組み合わせることはできないわけで、じっくり考える必要があります。これによって応用力がつくのです。

 

そもそも、実際の生活では問題解決に無関係かつ不必要な要素や数がたくさんあり、その中から必要なものを見抜くことが難しいのです。

 

 

●「ハイブリッド・ママクイズ」「スペシャル・パパ問」

 

ということで、前回と今回で、文章問題の改善点を2つ書きました。

 

最近は、学校で使う教科書にも、総合的な問題ということで、この2つ改善点に配慮した問題が載っていることもあります。

 

でも、せいぜい1,2ページくらいです。ですから、親が手作りで問題を作ってあげるといいと思います。

 

そんなに難しいことではありません。もともと教科書に出ている色々な単元の問題を混ぜればいいだけです。

 

そして、もとの問題には出てこない、式を作るのには無関係かつ不必要な要素や数をいくつか入れればできあがりです。

 

「ハイブリッド・ママクイズ」「スペシャル・パパ問」などというネーミングでやらせてあげてみてください。

 

勉強大好き&学力アップ「親野智可等のママゼミ」第38回 [2/23]

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●かけ算のテストではかけ算の問題しか出ない

 

授業で一つの単元が終わると、その単元のテストが行われます。例えば、かけ算の単元が終わるとかけ算のテスト、割り算の単元が終わると割り算のテストというようにです。

 

テストの中には計算問題だけでなく文章問題も含まれます。このうち、計算問題はいいのですが、文章問題の出し方には大いに改善すべき点があります。

 

それは、かけ算のテストの時にはかけ算の文章問題しか出なくて、わり算の時にはわり算の文章問題しか出ないという点です。

 

子どもたちもそのことを知っています。

 

 

●「これは何算で解くのか?」と考える必要がない

 

ですから、かけ算のテストの時にはすぐかけ算の式だと気がつき、わり算の時にはわり算だと気がつきます。

 

後は、問題の文章に出てくる数をどう組み合わせるかを考えるだけでいいのです。「これは何算で解くのか?」と考える必要はまったくないのです。

 

例えば、かけ算のテストでは次のような文章問題が出ます。

 

お皿が8枚あります。

どのお皿にもおまんじゅうが5こずつのっています。

おまんじゅうは全部で何こあるでしょうか?

 

そして、わり算のテストでは次のような文章問題が出ます。

 

クッキーが30こあります。

6人で分けると1人分は何こになりますか?

 

前者の式は5×8で、後者の式は30÷6です。

実に簡単です。

 

 

●いろいろな種類の問題を混ぜて出す

 

こういうテストでは、子どもたちが本当にその単元の内容を理解しているかを知ることはできません。また、こういう問題ばかりやらされていては、文章問題を解く力もつきません。

 

なぜなら、文章問題で一番大切なのは「これは何算で解くのか?」と考えることだからです。

 

このような問題ばかりやらせていると、単元テストはよくできるのに、まとめの実力テストは全然できないということが起こります。

 

つまり、本当の実力がついていかないのです。

 

では、本当の実力をつけるにはどうすればいいのでしょうか?その答は明らかで、いろいろな種類の問題を混ぜればいいのです。

 

「これは何算で解くのか?」と考える必要がある問題をやらせることが大事なのです。

 

★給食って、全部食べなければいけないの?

給食って、全部食べなければいけないの?

 

 

「うちの息子は好き嫌いが多い上に小食なんです。私が子どもの頃は、給食は無理してでも全部食べなければいけなくて、つらかった記憶があるので心配です」
このお母さんの心配、よくわかります。

 

編集部のスタッフにも、
「給食を食べ終わるまで外に遊びに出させてもらえなかった」
なんて経験の持ち主がいました。

 

今の学校給食はどうなっているのでしょうか?
教育評論家の親野智可等先生にお話しをうかがってきました。

 

 

親野 「給食でつまずく子って、本当にびっくりするぐらい多いんです。
本来は楽しいはずの給食で苦痛を味わわせるなんて、私は絶対によくないことだと思います。
食事の量は、大人でも個人差がありますよね。
体調にもよりますし、学校で食べることに緊張感を持っている子もいます。
このような生理的なことは絶対強制してはいけないことなのですが、
『これくらいは食べさせなければ』
と考え、強い指導をする先生はいますね。
『あと一口だけ食べなさい』
なんていっても、その一口が本人にはものすごく大変なときだってあるでしょう」

 

 

そうですよね。
大人なら「今日はこれくらいにしておこう」と自分で食事量が決められるのに、子どもだから決められないというのはおかしな話ですよね。

 

 

親野 「現在は、ほとんどの学校が
『配膳するときに、食べられるだけの量をもらって残さないようにする』
という指導をしています。
でも、食べられると思って盛ってみたけど、いざ食べ始めたらムリだったということはよくあることです。
大人でもバイキング料理などでそういう経験をしたことがあるでしょう。

 

食が細いお子さんをお持ちのお母さんは
『うちの子は食が細いので量を減らしぎみでお願いします』
と先生にあらかじめ伝えておくといいでしょう。

 

それでもその先生がちょっと『なるべく食べさせる』傾向の先生だった場合は、
『無理に食べさせられると悩んでしまうので』とか、
『幼稚園のとき、無理に食べさせられて登園しぶりになってしまったので』
とか言ってみます。
そうすれば、それほど深刻な問題だと伝わります。
それに「登校しぶり」されては困るので先生も考えるでしょう。
実際、給食が原因で登校渋りになる子は意外なほど多いので、そんなことにならないようにしてあげてほしいと思います」

 
本来楽しいはずの食事の時間が苦痛な時間になってしまってはかわいそうですね。
ましてや、それがもとで学校に行きたくなくなるなんてことには、絶対ならないでほしいです。

 

量についてうかがいしましたが、「好き嫌い、偏食」についてはどうですか?

 

親野 「『量については寛大でも、偏食はなくさなければ』
と考える先生もいますよね。
でも、大人と子どもの感覚は違っていて、子どもにとっての『生理的に無理』というのがあるそうです。
例えば、ナスが嫌いな子って多いんです。
専門家の話で、最近分かったというのですが、子どもはナスの、あのグニャッとした食感を、『腐っている』と本能的にとらえるのだそうです。
だから食べない、と。

 

子どものうちに偏食を直そうと、あまり思い過ぎないほうが良いですね。

 

私は、子どもの頃、マーマレードが大嫌いで、出されるたびに苦痛で……、鼻をつまんで食べていました。
でも、大きくなって食べてみると
『こんなにうまいものだったんだ』なんてね(笑)。
そんなものですから。

 

もちろん、食べられるように工夫をすることは大事です。
そのために調理の工夫などをしてあげてほしいと思います。
でも、直そうと思いすぎるのは良くない。
工夫はするけれど、それでだめなら目をつぶりましょう。

 

無理に食べさせれば、一生嫌いになってしまうかもしれません。
苦痛になっちゃって、食事が怖い、給食が怖い、なんて弊害が出てしまっては取り返しがつきません。
それに偏食を直す指導で登校しぶりになってしまうこともよくあることです。

 

これに関しても、小学校の先生に先に言っておくことです。
先生も対応を考えてくれるでしょう」

 

親野先生ありがとうございます!
「登校しぶり」なんて、ちょっと脅しっぽい感じですがそれくらい「うちの子にとって深刻な問題なんだ」と伝えることが大事だということです。

 


 

給食の指導についてポイントは三つ。

 

(1) 小食の子は、量を加減してもらえるようにあらかじめ先生に伝えておく
(2) 偏食がある場合は、食べられる工夫をしつつも、無理に押し付けすぎない
(3) どうしても食べられないものは、「家でも努力をしているので、学校で無理に食べさせないでほしい」ことを先生に伝える

 

今の学校給食は、メニューも豊かでとってもおいしそうです。
それぞれの学校で、がんばって工夫している様子がうかがえます。
子どもたちに、「給食の時間を楽しんで味わってもらいたい」という願いは、親も先生も同じですから、協力していきたいものですよね。

 


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