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週末・その他
小学1年生 2015年4月30日の記事
相撲やコマ、ヨーヨー遊びで運動神経がよくなる![4/30]
《家庭でできる運動神経アップ作戦 その2》 スポーツに関わる「基本動作」を身につけよう
前回は、学研リトルアスリートクラブ代表トレーナーの遠山健太さんに、運動神経が遺伝よりも、体を動かす経験や習慣と関係が深いというお話をうかがいました。
遠山さんによると、小さいうちからお父さんやお母さんと一緒に、思い切り体を動かして遊んでいれば、お子さんの運動神経をよくできるとのこと。今回は、どのような遊びをすれば、効率よく運動神経を向上させることができるのか、その方法をお聞きします。
●遊びや生活の中に、スポーツに必要な「基本の動作」がある
運動神経をアップさせるためには、どんなことをさせればいいでしょう?
遠山 「子どもに運動させるというと、今はスポーツ系のおけいこごとをイメージする人も多いかもしれませんが、前回でもふれたように、小学校低学年くらいまでの子どもの運動の基本は、遊びの中で、『基本動作』と言われる多種多様な動きを身につけることです。
重要視される基本動作の種類は研究者などによって違うのですが、具体的にどんな動きなのか、代表的なものをあげると、『立つ、しゃがむ、歩く』などの日常生活に必要な動きや『投げる、走る、跳ぶ、蹴る』といった運動に関係のある動きなどがあります。
子どもの運動能力を育てるのに非常に有効なのが、毎日の生活の中に、多くの基本動作の入った遊びを取り入れることなのです」
●相撲で力の使い方やバランス感覚が身につく
どんな遊びがおすすめですか?
遠山 「あまり場所を問わずに、すぐできそうなもので言えば、相撲です。これなら、例えば運動に自信のないお母さんでも、子どもに勝つことができますよね。見合って組み始めるのではなく、組んでからスタートさせるとやりやすいでしょう。
何度かやっているうちに、押すだけでは勝てないというのがわかってきて、引いたり、投げたり、押されないように体勢を低くしてみるなど、子どもは自分でいろいろな動きや体勢を考えるようになります。力を入れたり、抜いたりなどの感覚も、スポーツには大切な要素です。
相撲は小さい子でも、やり方によっては勝てるようになるというのも醍醐味ですね。親が行司役になって、遊びに来た友だちと相撲ごっこをするのもいいかもしれません。
小学生には少し幼く感じるかもしれませんが、お馬さんごっこもおすすめです。親が四つん這いになって、子どもが落ちないようにしっかり体をつかませながら背中に乗せ、慣れてきたら手を離して乗るようにするといいでしょう。ときには、馬役の大人が少し前後左右に体を揺らして動いてみたりします。
股関節周りを柔軟にし、腕力、握力だけでなく、腹筋や背筋も鍛えられます」
●昔ながらの玩具遊びで運動神経がアップする!?
遠山 「ほかにおすすめなのは、メンコやコマ、ヨーヨー、けん玉といった伝統的な玩具を使った遊びです。
運動と何の関係があるのか、ピンと来ない方も多いでしょうが、例えばメンコを地面に叩きつける動きは、『投げる』動作とまったく一緒。テニスやバレーボールのサーブの動きなどにも通じるものがあるのです。
ひもを使って回すコマなどは、力一杯投げるだけではうまくいかないし、ヨーヨーも、ただ力任せにやっても戻ってきません。コマ、ヨーヨーともに、腕を思い切って振って、『物』に加速を加える動作は、ボール投げに必要な動作に通じるものがあり、『投げる』という技術レベルの高い動作が自然に身につくというわけです。
ボール投げは、最近の小学校で行なわれている体力テストでも、とくに低下の著しい種目です。大人になってからでは、なかなか身につけるのが難しい動作なので、日ごろから、うまく生活の中に投げる動作を取り入れられるといいですね。
もちろん、投げる動作だけでなく、道具を扱うということは、野球のバットやテニス、卓球に代表されるようなラケット競技など『道具を操る力』が必要なスポーツのベースとなります。つまり、あらゆる面で伝統遊びは運動能力アップに役立つのです」
コマやヨーヨーと運動との関係性には、目からウロコです。
お母さんたちの中にも、ボール投げは苦手という人は多いはず。子どもには、ぜひ今のうちに身につけさせてあげたいですね。
次回はさらに、「子どもの運動能力を高めるのに役立つ動作」を取り入れる方法をお聞きしていきます。
遠山さん、ありがとうございました。