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生活・しつけ
小学1年生 2016年11月8日の記事
★サイズの合わない靴は、子どもの姿勢を悪くする?[2016/11/8]
《子どもの健康のための正しい靴選び・1》子どもに大きめの靴を履かせていませんか? 健康に悪影響が出るかもしれません。
足は体全体を支える土台。育ち盛りの子どもにはサイズの合う靴を選び、正しい履き方を教えてあげたいですね。
『ママノート』は “子どもの足と健康” に注目し、JES日本教育シューズ協議会理事長の早川家正さんに、子どもの『正しい靴の選びや履き方』についてお話をうかがいます。
早川 「まずは、『子どもの靴選びや履き方』に関するチェックテストからスタートしましょう。下記の項目の中に、当てはまるものはありますか?
【子どもの靴の選び方・履き方 CHECKテスト】
□ 子どもはすぐに成長するから、少し大きめのサイズの靴を選んでいる。
□ 子どもが“ぬぎ履きしやすい靴”を基準に選ぶことがある。
□ 子どもが靴を履くときに、「早く履きなさい」と声かけすることがある。
□ 子どもが靴を履くとき、また履いているときに “靴のかかと部分を踏んでいる” ことがある。
□ 子どもが靴をぬぎ履きしやすいように、ヒモや面ファスナーをゆるめたまま履いていることがある。
この中で1つでもチェックがついたら、靴の選び方、履き方について見直しが必要です。」
小さめのサイズの靴は足を締めつけるイメージがあるのですが、大きめのサイズの靴も足に悪影響があるのでしょうか?
早川 「これまで、小さめの靴を履くと足のトラブルの原因になるといわれてきましたが、大きな靴でも足のトラブルは発生します。
足のサイズにぴったりの靴は、かかとがしっかり安定して足指の運動をさまたげません。
一方、大きめの靴では、靴の中で足が前後や横にズレ、指が当たります。
お子さんの足には、かかとがこすれて赤くなっていたり、タコやマメがあったり、足指が曲がって変形しているなど、足のトラブルが見られませんか?
また、サイズの合わない靴は、スムーズな歩行の妨げになり、姿勢を悪化させるなど、全身の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。
さらに、走ったり、跳ねたりしたときにふんばりにくくなり、転びやすくなるなど、安全性も心配されます。」
子どもの靴のサイズと足のトラブルに関する調査データはあるのでしょうか?
早川 「(公財)日本学校保健会『足の健康に関する調査研究委員会』が小学校1年生から高校3年生の1万人以上を対象に行った、『児童生徒の足に関する実態調査』(※)があります。
アンケート調査では、なんと70~76%の子どもが、大きめの靴を履いていることがわかり、小さい靴を履いている子どもは7~10%、サイズがぴったりの靴を履いている子どもは15~19%と少数でした。
そして、足の計測調査に参加した子どもの43%が、何らかの足のトラブルの経験をしたことがあったのです。
『サイズがぴったりの靴を履いている子ども』は足のトラブルは少なく、
『サイズの小さい靴を履いている子ども』の足のトラブルは46~47%、
『2cm以上、大きなサイズの靴を履いている子ども』の足のトラブルは最も多く48~50%でした。
つまり、大きなサイズの靴を履いている子どもの足のトラブルの発生率が最も高かったのです。
小学校低学年では、足のトラブルを経験したことのある子どもは31.5%。
『膝痛』(9.9%)『かかと痛』(6.9%)、『爪の痛み』(6.2%)、『小指曲がり』(3.8%)、『親指曲がり』(2.2%)がありました。
また、『足の親指が外側に曲がり、その指の角度が15度以上あると外反母趾の恐れがある』といわれていますが、小学校低学年から5%ほど認められ、これに該当する子どもは年齢を追うごとに増加していました。
これからさらに調査を進め、子どもたちの足のトラブルの原因について検証する必要があります。環境や食生活の変化なども考えられますが、原因のひとつとしてサイズが合わない靴が関係しているのではないかと考えています。」
小学校低学年の子どもたちに、これだけの多くの足のトラブルが見られるのは驚きました…。子どもの靴選びや履き方を見直してみたいと思います。
次回は、子どもに合った靴サイズを知るための『足のサイズの測り方』についてお話をうかがっていきます。
※『児童生徒の足に関する実態調査』…(公財)日本学校保健会『足の健康に関する調査研究委員会』が児童生徒(小学校1年生から高校3年生)1万人を対象として、三次元計測器による足計測とアンケート調査を実施し、結果を分析。JES日本教育シューズ協議会が足計測を担当した。調査期間は平成18年12月から平成20年6月まで。
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