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生活・しつけ
年長 2014年12月24日の記事
外出先で子どもが大泣き…どうすればいい?[12/24]
《子どもの大泣き対処法・前編》「なんで泣くの!」などと言って責めると、余計に泣いてしまいます。
外出先で、お子さんがグズッて泣き出してしまったことはありませんか?例えば帰省や旅行などで長時間移動するときや、買い物中などに子どもが泣き出すと、困ってしまうものですよね。
そんなときは、どうすればいいのでしょうか?子育てコーチの東ちひろさんにアドバイスをいただきました。
■お母さんを困らせたくて泣くわけではない
東 「外出中、人の多い場所でお子さんが泣き出すと困ってしまいますよね。子どもに大泣きされると、周りの人の目も気になって親である自分が責められているように感じる方もいらっしゃるかもしれません。
でも、お子さんは決してお母さんを困らせたくてグズッているわけではありません。
小さな子は、大人のように感情をコントロールして我慢することが難しく、まだ体力もありません。だから、不快な気持ちが心のキャパシティをオーバーすると泣き出してしまうことがあるのです。
そのきっかけは、疲れたとき、眠いとき、『○○を買って欲しい』『もっと遊びたい』という欲求が満たされなかったとき、などさまざまです」
■「なんで泣くの!」と責めないほうがいい
東 「お子さんが大泣きして悲しみや怒りの感情を思い切りぶつけてくると、親御さんもイライラしてしまうことがあるのではないでしょうか。そこで、『なんで泣くの!』、『うるさい!』などと叱ると、お子さんはさらに大泣きしてしまうかもしれません。
ただでさえ『疲れた、嫌だ』という気持ちでいっぱいなのに、『なんで泣くの!』責められると、『ママに怒られた』と感じて悲しみが増すのです。
また、泣いているのを無視すると、子どもは『見放された』と思って、さらに機嫌が悪くなることもあります」
■共感的な声かけをしてあげる
東 「子どもはいったん泣き出すと、すぐには親の言うことを聞いてくれません。『泣く』ことによって親へ悲しみの感情を発信しているので、少し落ち着くのを待ったほうがいいのです。
人と会話をするときは、相手の伝えたいことを聞いてから、自分の言いたいことを伝え、コミュニケーションをとりますよね。この状況も同じことがいえます。
あまりにも大泣きがひどいのであれば、人の少ない場所に移動してもいいでしょう。少し落ち着いてきたら、責める言葉、否定的な言葉を使わずに、『どうしたの?』『何が嫌だったの?』と聞きます。
そして、なぜ泣いたのか理由がわかったら、
『そっか、疲れて帰りたくなっちゃったんだね』
『もっと遊びたかったんだね』
『○○が欲しかったんだね』
などと共感的な言葉をかけてあげましょう。
そこで、『もうちょっと待って』『がんばろうよ』と子どもに親の望みを言い聞かせようとする必要はありません。『ママ、○○(お子さんの名前)の気持ちわかるよ』と言葉を投げる程度でおさめてください。
また、公共の場で子どもが大声で騒いだとき、『小さい声でしゃべろうね』と言っても、『小さい』という声のボリュームがどれぐらいかがわからないことがあります。
私が過去に幼稚園の教員をしていたときは『アリさんの声でしゃべろうね』と言って、子どもなりに小さい声がイメージできるようにしました。
このように、感情的にならず、優しく声をかけてあげれば、お子さんの気持ちも落ち着いてくるはずです」
東さん、ありがとうございました。次回は、買い物中、移動中など、外出先で子どもがグズッたときの対処法をシーン別に教えていただきます。
プロフィール
幼稚園・小学校教員、中学校相談員、教育委員会勤務 (教育相談総括指導員)の経験を経て、「東ちひろマザーズセラピー」を主宰。心理学とコーチングの知識を活かし、子育てに関する電話相談や講演などを行っている。プライベートでは二児の母でもある。
著書:『男の子をぐんぐん伸ばす!お母さんのコーチング術』(メイツ出版)、『子どもが伸びる魔法のコーチング』(学陽書房)、『スペシャリスト直伝!教室で使える! ほめ方・しかり方の極意』(明治図書出版)など。
『東ちひろマザーズセラピー』