困ったときに対応できるたくましさが育つ絵本5選

 

 

読者のみなさまから投稿いただいた「子育てのお悩みや疑問」のヒントになる絵本をご紹介していく当連載。第2回のテーマは「困ったときに対応できるたくましさが育つ絵本」。

 

夏休みに入り、一学期をふりかえると、子どもの成長を感じる反面、もっと自分で考えて行動できるようになってほしい…と思うこともあるのではないでしょうか。読者の方からは「新生活にも慣れてきたので、今後は少しずつ自分で判断して行動できるようになってほしい」「自立心の育つ絵本が知りたいです」という声をいただきました。そこで、子どもが「自分から行動してみたい」と思うきっかけになったり、「こんな考え方もあるんだな」と気づくことができるような、自立のヒントになる絵本を5冊、ご紹介します。

 

◆今回ご紹介する絵本

『みずやりとうばん』(廣済堂あかつき)

『ちっちゃなトラック レッドくんとブラックくん』(ひさかたチャイルド)

『どうしたらいい? ブルーカンガルー』(評論社)

『ツリーハウスがほしいなら』(ブロンズ新社)

『かべのむこうになにがある?』(BL出版)

 

 

●当番なのに、みずやりを忘れちゃった…。『みずやりとうばん』

 

 

 

 

金曜日は学校で育てている野菜畑の水やり当番の日。だけど、おじいちゃんが旅行から帰ってくるからと、慌てて家に帰ってきたなつみは、「いちにちくらい みずを やらなくても いいかな」と迷いますが…。『みずやりとうばん』(くすのきしげのり作、あおきひろえ絵)は、「あっ、忘れてた!」と気づいた後の、子どもの正直な気持ちを描きます。おじいちゃんがユーモアを交えつつアドバイスする姿や、なつみの表情、最後にとった行動が印象的。「しまった」の後、周りの大人が子どもの自主的な心に寄り添えるかどうかが成長のカギになりそうです。

 

 

●助けあうことの大切さを教えてくれる『ちっちゃなトラック レッドくんとブラックくん』

 

 

 

 

『ちっちゃなトラック レッドくんとブラックくん』(みやにしたつや作・絵)は「ちっちゃなトラックレッドくん」シリーズの1冊。いつものように届け物をたのまれた赤いトラックのレッドくんは、黒いトラックブラックくんと一緒に出発します。ブラックくんはびゅんびゅんスピードを出すし、「フンッ」といばった返事だし、自分勝手な感じ…。でもふたりが山火事に行きあったとき、ブラックくんがとった行動は…!? トラブルが起こったとき、友達や周囲と助けあうことの大切さを教えてくれる、心あたたまる絵本です。

 

 

●やりたいことができない!そんなとき。『どうしたらいい? ブルーカンガルー』

 

 

 

 

『どうしたらいい? ブルーカンガルー』(エマ・チチェスター・クラーク作・絵)は、主人公の女の子・リリーが、大人に「絵を描いて」「本を読んで」と頼んでもやってもらえないとき、ぬいぐるみのブルーカンガルーに「どうしたらいい?」と相談しながら、一人でやってみる姿を描いた絵本。ブルーカンガルーは言葉を発しませんが「リリーはなんてじょうずなんだろう!」「なんてしっかりしているんだろう!」と感心しながら見守ります。そんなまなざしに子どもは安心し、自立していくのだと感じます。

 

 

●楽しむために考えよう! 想像力を広げる『ツリーハウスがほしいなら』

 

 

 

 

『ツリーハウスがほしいなら』(カーター・ヒギンズ文、エミリー・ヒューズ絵)は「ツリーハウスがほしいなら まずは ゆったりあわてずに さあ そらをみあげよう」という言葉から始まります。想像してごらん、どんな木がいい? 道具と設計図は? 花壇があるツリーハウスや、プールに直接飛び込めるように枝からロープを垂らしたツリーハウス。眠る前に本を読みたいなら、ツリーハウスの中に図書室を作ろう。ハワイ生まれの絵本作家エミリー・ヒューズが描く絵は、子どもの冒険心を刺激します。想像をふくらませること、心の中に秘密基地を作ることは、自立心の根っこを育ててくれます。

 

 

●自分の目で「ほんとうのもの」を見る勇気。『かべのむこうになにがある?』

 

 

 

 

どこまでもずっと続いている、大きな赤い壁。壁の中に住む動物達は、壁がどこまで続いているのか、いつどうやって作られたのか、壁の外に何があるのか、誰も気にしないようです。でも知りたがりのネズミだけは違いました。「(壁のむこうは)こわいものがいっぱいある」「闇だ」とみんなが口をそろえるなか、ネズミは外を見てみたいと思います。そしてある日、鳥とともに壁を飛び越えたねずみは…? 『かべのむこうになにがある?』(ブリッタ・テッケントラップ作)は、圧迫感のある赤い壁と、壁が消えたあとのカラフルな世界が印象的な絵本。勇気を持って、思い込みを捨てれば、世界は変わると教えてくれます。

 

 

子どもの自立心が育つカギは、5冊の絵本それぞれで描かれ方が違います。親としては、なつみにアドバイスするおじいちゃんや、リリーを見守るブルーカンガルーのように、子どもの自立心に寄り添うことが大切なのかもしれません。「1年生なんだからもうこれくらいできなくちゃ」と突き放すのではなく、程よい距離で見守ることを、夏休みは意識して過ごしてみてもいいかもしれませんね。

 

(選書・執筆:大和田佳世)

 

 


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親子で海外旅行、安全に楽しく行ってくるための事前準備

 

 

旅行は、行く前の準備も大切。特に海外へ行く場合は、より万全にしておきたいものです。第1回では「事前準備から子どもと一緒にやることで、子どもの学びが深くなる」というお話もありましたが、実際には何をすればいいのでしょうか? 海外で何かが起きたときのためのリスクヘッジ法とは?

 

引き続き、『家族旅行で子どもの心と脳がぐんぐん育つ~旅育BOOK』(日本実業出版社)の著者である、旅行ジャーナリストの村田和子さんに取材。年長から小学校低学年の子どもと行く、親子海外旅行の準備についてうかがいました。

 

 

まずはパスポート申請。受け取りには子どもも同行させて

 

海外旅行には、もちろん0歳からパスポートが必要。申請から受け取りまで通常一週間程度かかるので、旅行を決めたらまずは申請に行きましょう。

 

「子どものパスポートについては、必要書類と子どもの顔写真があれば申請は親だけでできます。ただ、受け取りは本人以外できないので、子どもも同行させる必要があります。

 

事前にパパ・ママのパスポートを見せながら、海外に行った時の身分証明書であること、出入国に必要なことを説明しておきましょう。そのうえで『あなたのパスポートを取りに行くんだよ!』と言えば、子どもも事情が分かって、長い待ち時間もワクワクして過ごせると思います」(村田さん)

 

なお、アメリカ(ハワイ含む)に行く際は、家族分のESTA(電子渡航認証システム)の申請が必要。パスポート取得後、親が速やかに申請をすませましょう。

 

 

●旅の行程を共有することで、学びを深めよう!

 

「次に、親子で旅の行程を共有しておきましょう。どこへ行く、何で行く、どれぐらいの時間がかかって、何をするぐらいでいいので、全体像をつかませてあげてください」(同)

 

移動にかかる時間を共有しておくと、旅行中に時間感覚を鍛えることもできるそう。

 

「例えば、電車に2時間乗るという話をしておけば、『まだ?』と聞かれたときに『30分経ったよ。あと1時間半あるから、その間どう過ごそうか?』という会話ができます。ほかにも、駅で電車の待ち時間があるなら、『15分あるからトイレに行けるね』と話してみたり。限られた時間で何ができるかを考える練習になります」(同)

 

事前の学びというと、親子で世界地図を広げて「ここに行くんだよ!」という話もできます。

 

「地球儀や地図、Google mapなどを使った行き先チェックは必ずしておきたいですね。自分の住んでいる国からどれだけ離れていて、どんな特徴があるのか、『おばあちゃんの家がここだから、おばあちゃんの家に行くよりもずっと遠くだね』『日本よりずっと小さい国なんだね』などと会話しながら一緒に確認してください。親も意外と発見があって面白いですよ」(同)

 

事前に学んだ地形を飛行機の上から再確認することができれば、子どもの記憶にも残りそうですね! ほかに文化などで学んでおくべきことはありますか?

 

「身近なもののほうが関心を持ちやすいので、食文化について話をしておくのがいいと思います。ガイドブックやネットの情報を見せながら、どんな食べ物があるかを確認して、何を食べようか相談する程度でOK。どんな味だと思うか、どんな材料を使っているのかなど疑問を投げかけると、子どもがより興味を持つこともあります」(同)

 

現地のことを知るために、「こんにちは」「ありがとう」などのあいさつは現地語で覚えておくといいとのこと。旅行前の数日、実生活で使ってみても楽しそうです。

 

 

万が一に備えて、親がしておくべきリスクヘッジ

 

海外は言葉も文化も違う環境。何か起きたときのためのリスクヘッジには心を配ってほしいと、村田さんは話します。

 

「海外旅行保険は、必ず子どもの分も入ってください。クレジットカードの付帯保険で済ませる人が多いですが、子どもも対象になることはめったにないので、かけ忘れてしまいがちなんです。親より子どものほうが、熱を出したり物を壊したりする危険性は高いですからね」(同)

 

現地で災害などが起きたときのための準備は、どのように進めればいいでしょうか。

 

「事前に必ずチェックしておきたいウェブサイトが、外務省の『海外安全ホームページ』と『たびレジ』です。『海外安全ホームページ』には、治安情勢や感染症、犯罪事例などが紹介されているほか、緊急時の連絡先もまとめてあります。番号を控えておきましょう。

 

『たびレジ』は、現地での事件や事故、トラブルなどをメールで知らせてくれるサービス。渡航先の国や地域、期間とともにメールアドレスなどを登録しておくと良いでしょう」(同)

 

また、旅行代理店などでもらった旅程表の控えは、祖父母など、日本にいる家族に渡しておくのを忘れずに。スケジュールやホテルの連絡先なども伝えておきましょう、とのことです。

 

リスクヘッジの意味で、必ず持っていきたい持ち物はありますか?

 

「おなかの薬、風邪をひいたときの薬、持病の薬は、必ず飲みなれたものを持っていきましょう。小児科でお願いすれば、旅行に行く日数分、処方してくれるはず。持病があって心配な場合は、かかりつけ医に相談しましょう。海外用の診断書を書くなどの対応をしてくれます」(同)

 

さらに、これからの暑い季節は、熱中症対策も欠かせません。帽子、日焼け止め、飲み物、塩飴は荷物に入れておきたいそう。

 

 

●危険から身を守るため、言い聞かせたい「3つの約束」

 

「お子さんを危険から守るために、いくつか約束もしておいてください。海外で気を付けたいのは、迷子、水、トイレの3点。知らない国ではぐれたらおおごとですし、水道水は何も言わないと飲んでしまいがち。また、トイレも日本ほど行きやすい環境はありません」(同)

 

具体的には、以下のように説明するといいとのこと。

 

・「海外は日本と違うから、必ずパパ・ママと一緒に行動しようね。人混みでは必ず手をつなごう」

・「この国では水道水を飲めないから、必ずミネラルウォーターを飲もうね」

・「出かける前は、必ずホテルのトイレに行っておこうね」

 

子どもは、日本で当たり前のことが、海外では当たり前ではないことを知りません。ポイントを絞って伝え、しっかり覚えさせましょう。

 

トラブルに翻弄されては、せっかくの親子旅行も台無しに。海外旅行をかけがえのない思い出にするためにも、事前準備は入念にしておきたいものですね。

 

(取材・執筆:有馬ゆえ)

 

 


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【第1回】親子での海外旅行、行先選びやプランニングのコツは?

【第2回】親子海外旅行で初めての外国語体験! 準備や復習方法は?

【第4回】迷子にしない三原則は? 親子海外旅行の心配事Q&A

 

 

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迷子にしない三原則は? 親子海外旅行の心配事Q&A

 

 

年長のうちにしてみたい子連れでの海外旅行。「安全に楽しむためには?」「子どもの学びを深めるためにできることは?」など、この年代ならではの気になるポイントを3回にわたりお伝えしてきました。

 

最終回となる今回は、「現地で体調を崩してしまったら」「迷子になってしまったら」など親子海外旅行をする際の心配事をピックアップ。引き続き、『家族旅行で子どもの心と脳がぐんぐん育つ~旅育BOOK』(日本実業出版社)の著者である、旅行ジャーナリストの村田和子さんにお話しを伺い、Q&A形式でご紹介します。

 

 

Q「現地の食べ物、飲み物が子どもの口に合うか不安

 

A.その国の持ち込み可能な範囲で、食べなれたレトルト食品やふりかけ、ティーバッグなどを持っていきましょう。

 

「お子さんが現地の料理を食べられるか不安に感じるなら、備えとして食べ慣れた食品を持ち込むのも一つの手です。その際、何が持ち込み可能かは国ごとに異なるため、その国の観光局のホームページ等で確認をしましょう。オーストラリア、ドイツ、ニュージーランドは特に食品の持ち込みに厳しいので、注意が必要です。

 

飛行機の機内への持ち込みは、液体物は100ml以下の容器に入ったものと定められており、ペットボトルなどはNG。水分を含む食べ物も規制の対象となることが多いので、スーツケースに入れて預け入れ荷物としましょう。ただし、医薬品や乳幼児食品(ベビーフード、離乳食、調乳用のお湯など)は機内での利用分であれば認められるので、検査の際に申し出ましょう」(村田さん)

 

 

Q「感染症予防でできることは?」

 

A.予防接種を受けていない病気が流行っている国や地域には行かないこと。

 

「ポリオや破傷風、麻しん・風しん(MR)、日本脳炎など、予防接種により日本での流行が抑制されている病気も、国によっては発生・流行が見られたりします。予防接種を受けていない病気がある地域へは、渡航しないのが基本。どうしてもという場合も、渡航前に予防接種を済ませ、免疫をつけてからにしましょう。

 

第1回で紹介した外務省の『海外安全ホームページ』も参考に、旅行先でどんな病気が流行っているのかを事前に確認しておきましょう。また、蚊が媒介となってうつる病気も多いので、虫よけは必ず持っていきましょう」(同)

 

 

Q「時差が5時間以上ある場合、大人でも時差ボケを起こしがち。防止法 、解消法は?」

 

A.旅行の2、3日前から、現地時間に合わせて少しずつ生活をずらして。

 

「子どもは時差の影響を受けやすいもの。時差が気になる場合は、出発2、3日前から、食事の時間や起きる時間、寝る時間を、少しずつ現地の時間に合わせてずらしておきましょう。機内は、現地時間に合わせて消灯したり食事が出たりするので、それらにあわせて行動するのがおすすめ。現地に着いたら、朝には朝日を浴び、食事の時間には少しでも食べ物を口にするよう心がけましょう。

 

とはいえ、子どもの場合は時差ボケを免れないこともあるでしょう。時差が大きく負担がかかりそうなら、ホテルのアーリーチェックインを考えてもいいでしょう。無理をせず、時差が大きい場合は、初日はのんびり過ごすことを心がけましょう。事前に休む場所の目星をつけておくと安心です。

 

ちなみに、時差ボケはハワイ、アメリカ、カナダ方面など東回りのフライトで行く場合にきつくなる傾向にあるので、しっかり準備をしましょう」(同)

 

 

Q「現地で体調不良になってしまったら?」

 

A.海外旅行保険に入っておけば、日本語のサービスセンターで現地の医療機関を紹介してもらえます。

 

「子どもに不測の事態はつきもの。海外では医療費も日本と比較して高額なところが多いので、海外旅行保険は必ず入っておきましょう。具合が悪くなったら、まずはホテルに相談を。ホテル内にドクターがいたり提携の病院があったりする場合もあります。

 

海外旅行保険に入っていれば、受診の必要性を感じた際に、保険会社のサービスセンターに電話をして日本語で状況を説明し、適切な医療機関などを紹介してもらうことができます。受診料の支払いなどについても、そのときに詳細の指示があります。

 

また、旅行前に小児科で飲みなれた薬を処方してもらい、必ず持参を。おなかの薬、風邪や熱のときの薬、持病の薬の3種類があれば安心です。持病がある場合は、かかりつけ医に相談し、万一に備えて海外用の診断書を書いてもらうことも検討を」(同)

 

 

Q「気温差がある場所へ行くときの注意点は?」

 

A.洋服を重ね着して、こまめに体温調節を。

 

「季節や場所を問わず、旅行は重ね着が基本。日本より暑い土地、寒い土地でも、屋内では冷房や暖房がすごく効いている場所もあります。特に海外は冷房がきついことが多く、暑い場所に行く場合も、長そでの羽織物は用意していくのがベストです。

 

機内も暑かったり寒かったりすることがあるので、重ね着が基本。また、フライト中は気圧の関係で体が膨張するので、締め付けの少ない服を選んだほうがいいでしょう」(同)

 

 

Q「万が一、迷子になってしまったら、どうすればいい!?」

 

A.絶対に迷子にならないように、まずは事前にしっかり備えを!

 

「予防策は3つ。1つめは、目立つ服や小物を身に着けさせること。2つめは、子どもに日本とは状況が違うことを伝え、親から離れないよう言い聞かせておくこと。特に人混みでは親も必ず手をつなぐよう注意して。3つめは、万が一のために子どものリュックなどに親の携帯番号、宿泊先のホテルなどのメモを入れておくこと。

 

海外は言葉も通じませんし、何かあったときのリスク、大変さは日本の比ではありません。テーマパークやショッピングモールなどの迷子センターも、決してあてにしないこと!

 

なお、子どもが寝ているあいだに、部屋を離れるのも避けましょう。日本とは異なる環境で危険ですし、欧米では子どもを置いて出かけるだけで虐待とみなされることも。大人だけの時間を過ごしたいのなら、ホテルの託児サービスを利用しましょう」(同)

 

異なる文化を楽しむためにも、事前に風習や習慣について知識をつけておくことが大切。備えあれば憂いなしの精神で、安心、安全な親子海外旅行を目指しましょう!

 

(取材・執筆:有馬ゆえ)

 

 


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【第1回】親子での海外旅行、行先選びやプランニングのコツは?

【第2回】親子海外旅行で初めての外国語体験! 準備や復習方法は?

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親子海外旅行で初めての外国語体験! 準備や復習方法は?

 

 

日本語が通じない環境は海外旅行ならでは。親子で海外旅行に行くのをきっかけに、外国語に親しんでほしいと考える親御さんもいるかもしれません。

 

そこで、『家族旅行で子どもの心と脳がぐんぐん育つ~旅育BOOK』(日本実業出版社)の著者である旅行ジャーナリストの村田和子さんに、海外旅行での子どもの外国語体験を生かす方法を伝授していただきました。

 

 

●「こんにちは」と「ありがとう」は現地の言葉で言えるとベター

 

海外旅行は、生きた外国語に触れる絶好の機会です。それをよりよい経験にするために、親子で準備しておきたいこととは何でしょうか。

 

「『こんにちは』『ありがとう』のよく使う2フレーズは、英語だけでなく現地の言葉でも覚えていきたいですね。子どもが自国の言葉であいさつしてくれるのは現地の人にとってもうれしいし、コミュニケーションのきっかけになります。子どもにしてみれば、自分の言葉に反応してもらうと印象に残るし、大きな成功体験になるでしょう」(村田さん)

 

「こんにちは」「ありがとう」の2フレーズだけなら、親もハードルが低いですね。とはいえ、知らない人ばかりの環境で、すぐに子どもに外国語を使わせるのは難しそうです。

 

「その場合、まずは『旅の指さし会話帳』(情報センター出版局)を親と一緒に使って、現地でのコミュニケーションを始めるのはどうでしょう。シーン別に使える単語や文章をまとめたもので、たとえば食事のシーンなら食べ物の名前や注文の仕方などが日本語と現地の言葉で書いてあります。イラストを参照したり、親がフォローしたりすれば、お子さんでも活用できるはず。

 

この1冊があれば、本を見せて指でさすだけで買い物などのやりとりができるので、内気なお子さん、恥ずかしがり屋のお子さんでもコミュニケーションを始めやすいと思います。スマートフォンユーザー向けに、アプリ版もあります」(同)

 

指さしコミュニケーションで慣らしてから、実際の会話につなげるというわけですね。

 

なお、飛行機の機内で飲み物や食べ物を聞かれた際に、子どもに受け答えをさせるのも◎。「キャビンアテンダントの方は、子どもであっても一人前に扱おうとしてくれます。親が先回りをするのではなく、子ども自身に対応させて自信につなげてあげましょう。もちろん海外の航空会社を使った場合は、英語で会話する練習にもなります」とのことです。

 

 

コツは、上手に会話をさせようと思わないこと

 

現地のホテルなどに子どもだけで参加できるプログラムがあれば、積極的に参加させるのもよいそう。

 

「外国語を習っていてもいなくても、ホテルにキッズプログラムがあれば、積極的に参加させてみて。言葉はわからなくても、いろいろな国から来ている子どもたちと遊んだりコミュニケーションしたりする経験が大切なんです。違う言葉があることを知り、年齢によっては外国語をより身近なものとして体感できるはず。

 

我が家の息子はフィジーでキッズプログラムに参加しましたが、魚のえさやりをしたり、フェイスペインティングをしてもらって虎に変身したりと、楽しそうな様子がうかがえました。ぜひ、事前に宿泊先のホテルでキッズプログラムがあるかを調べてみて」(同)

 

確かに、子どもって言葉が通じなくても一緒になって遊んだりできるんですよね。子どもに外国語体験をさせるとき、親が気を付けるべきことはありますか?

 

「うまく会話をさせようとしないことですね。海外旅行で外国語に触れる際は、子ども自身が『違う言葉を話すんだな』『イントネーションが面白いな』などと興味を持てればいい。いろいろな人がいてさまざまな言語があること、共通の言語があればより通じ合えるとわかることが大切なんです。無理にうまく会話をさせようとすると、旅行自体が楽しくなくなってしまう可能性もあります」(同)

 

 

●興味を持てば、次の旅行を目標に学ばせてみて

 

海外旅行で外国語に触れたならば、その体験を生かしてほしいと願うのが親心。帰国後、親にできることを教えてください。

 

「旅行後は、子どもが関心を抱いたことについてより深く知る機会を持つと、ぐんとお子さんが伸びると思います。まず、子どもに外国語を使って話すのが楽しかったかどうかを聞いてみて。興味を持っていることがわかれば、実際に言葉を習わせてもいいですし、英語圏のアニメを英語で楽しんでもいいと思います」(同)

 

とはいえ、まず大切なのは、子どもがやりたいかどうか。親が勝手に決めて押し付ける形になると、その後のモチベーションにかかわってくるそうです。

 

「外国語を学ぶ際は、成功体験を重ねるためにも、次にその言語を使う土地へ旅行するまでの目標を立てるといいでしょう。たとえば、『次の旅ではレストランで注文できるようになろう!』『トイレの場所が聞けると安心だね』などの声掛けで身近な目標を設定すれば、モチベーションも上がります。次の予定がなくても、旅の写真を見ながら外国語を使った楽しさを思い出す機会を与えてあげましょう」(同)

 

海外旅行のもっとも大切な実りは、子どもの心に芽生えた興味。親は、それを大事に伸ばしてあげたいものですね。

 

(取材・執筆:有馬ゆえ)

 

 


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【第1回】親子での海外旅行、行先選びやプランニングのコツは?

【第3回】親子で海外旅行、安全に楽しく行ってくるための事前準備

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【先輩ママに聞いた!】ランドセル選び失敗エピソード

 

 

ランドセル選びをしていると、どんな色がいいのか、どんな機能があったら便利なのか、いろいろと迷ってしまいます。ランドセルを実際に使ってみると、どんな感想をもつものなのでしょうか?そこで、今回は、すでにランドセル選びを終えた、小学生の子どもを持つ先輩ママに緊急アンケート! 選ぶときにここを見ておけばよかった、こんな機能があったら便利だったなど、今だから語れるランドセル選びの失敗談を教えてもらいました!

 

 

●ポケットの大きさや仕切りなど、ランドセルの中も確認して

 

 

 

 

先輩ママの失敗エピソードで多かったのが、ランドセルの中の仕切りやポケットなどについて。

 

「ランドセル内に仕切りがあるのですが、仕切りがない方がよかったです。低学年の時は教科書などが少ない時は水筒も入れることができましたが、3年生になって、理科、社会と教科書が増えたら、仕切りのせいで水筒が入らなくなって…。今は、別持ちしなければいけません」(ナオミさん)

 

「メインで教科書などを入れる部分の外側に、もう1つサブで入れる部分があるのですが、そこの大きさがランドセルによって差がありました。サブの部分には学童用の連絡帳を入れるため、少し大きい方がよかった!」(Norikokoさん)

 

「ランドセル本体は大満足ですが、ランドセルのかぶせの内側に、ポケットがないのが残念」(すももさん)

 

実際に使用してみないとわからないポイントばかり。選ぶ際は、大きな部分にしか目がいきませんが、仕切りやポケット部分などにも注目したほうがよさそうです。

 

また、ランドセルの大型化に伴い、重さも問題に。

 

「高学年になると荷物がとても多いので入りきらず、また、デザイン重視で選んだのですが、軽さを重視すればよかったと後悔した」(ななこさん)

 

「色を重視して選んでしまいましたが、毎日重い重いと言いながら帰宅。肩のところのクッション性が薄かったのか、娘の肩に合わなかったよう」(あおそらママ)

 

「第1子は初めてのランドセルだったので、ブランドを優先してセレクトしたら、重いランドセルになってしまいました」(なれほママ)

 

「牛革を選んだら、重くて低学年のうちは大変そうです。でもいいものだし、長い目でみればよい買い物をしたと思うのですが…」(ケロさん)

 

大きさと重さのバランスを取るのがとても難しいということがわかりますよね。実際に背負わせてみて、子どもが背負っても無理がない重さであるか、また、負担を軽減する機能が付いているかなどにも気をつけたほうがよさそうです。

 

 

●親はシンプルな色を勧めたけど、もっと自由に選んでもよかった!?

 

 

 

 

色については、意外にも多かったのが以下のようなエピソード。

 

「転居先の小学校だったため、その地方の子どもたちのトレンドがわからず『浮いてしまってはいけない』とベーシックなデザインと色を選びました。入学してみたら、みな思い思いのカラー、形のものを選んでおり、もう少し自由に選ばせてあげればよかったかなとちょっと後悔」(にゃんにんじゃさん)

 

「できるだけシンプルなのがよいのかと思っていたが、周りの子たちは、意外にもっと派手で個性的でした。もう少し刺繍や飾りが派手めでもよかったのかな?」(桜mamaさん)

 

「当時好きだった落ち着いた水色は6年生になったときに似合わないのでは?と勝手に悩み、少し落ち着いたアイボリーにしました。が、今思えば、好きな色にさせてあげてもよかったのかも」(りゅなさん)

 

さまざまな色やデザインのランドセルがある中で、親としてはつい「目立ちすぎてはいけない」と思い込んでしまいます。でもランドセルは、子どもの好みや個性を発揮できるところでもあるので、できる限り子どもの希望を聞いてあげてもいいのかもしれませんね。

 

とはいえ、低学年のうちはよくても、学年が上がるに連れて、やはり派手さが気になると言う声も!

 

「パールピンクを選び、覚悟はしていたものの、4年生になった今は周りと比べて少し派手かも」(gossaさん)

 

「低学年のうちはかわいい色で嬉しいみたいですが、高学年になるとかわいすぎるのは恥ずかしいよう。色選びは大事だなと思いました」(はるさん)

 

「赤とピンクの間のような色にしたが、中学年になり、なぜこの色にしたんだろうと後悔しています」(とりさんさん)

 

「お店で見ると、リボンがついていたり、大胆な刺繍が入っているものが珍しくて目を引きますが、そういうランドセルを買った女の子のほとんどは、学年が上がると『派手でいやだ』とカバーで隠したりしていると聞きます」(ゆきのママさん)

 

色選びは迷うところですが、通う学校や周りのお友達の傾向も見つつ、子どもと相談してみてください。不安だったら、どんなランドセルの子が多いのか、子どもが通う予定の小学校の通学時間に合わせて、子どもと一緒に見に行ってもいいかもしれません。

 

 

●早すぎても遅すぎてもダメ?ランドセルの買い方エピソード

 

 

 

 

続いては、ランドセルの買い方についての失敗エピソード。「ラン活」の時期が年々早まっていますが、買う時期は早すぎても、遅すぎてもよくないようで…。

 

「あまり早い時期に買って保管期間が長くなるのも不安だったので、12月に購入しました。が、発注を受けてから製品を作るので、届くまでに1カ月以上かかり、間に合うか少し不安に。結局、間に合いましたが、秋ぐらいに注文した方がよかったと思いました」(春ママさん)

 

「ランドセル選びに動くのが遅く、本命のものが買えませんでした」(ゆっけいさん)

 

「買う時期が早すぎて、入学までに色の好みが変わってしまったので、あまり早くに購入せず、入学直前に子どもの好きな色を買った方がよかったかなと思います」(れこさん)

 

いつランドセルを購入するかは悩ましい問題ですが、人気のランドセルは早めに売り切れてしまうことも多いので、リサーチを早めに進めた上で、買う時期を見極めたほうがよさそうです。

 

また、最近はオンラインショップでランドセルを購入する人も増えています。ネットならではのこんな問題も。

 

「ネット注文をしたところ、サイズ感がいまいちわかりづらかった」(ゆうははさん)

 

「インターネットで見たランドセルの色と、実際の色が違ったことが残念でした」(てれゆさん)

 

オンラインショップで購入する際も、一度、店舗や展示会などで実物を確認してから注文を。

 

また、最近は、昨年のモデルなどをアウトレットで、リーズナブルな価格で購入することもできますが、「型落ちで購入したら、サイズが少し小さかった」(たもごっち)との声も。サイズは年々大きくなっており、機能面も、年度によってどんどん進化しているので、注意が必要です。

 

 

●使ってみないとわからない、細かいパーツの選び方とは?

 

 

 

 

また、他にもこんな声がありました。

 

「うちはやんちゃな双子男児なので、ランドセルも扱いが雑。子どもにもよると思いますが、もっと傷に強いものを選べばよかった!」(双子男子ママさん)

 

「乱暴に扱うので、コードバンのようないい素材ではなくてもよかったかなと後悔」(タイガーさん)

 

「パーツも大事。我が家のランドセルは革の素材はよかったけど、給食袋をかけるパーツが左右1つだけで、ランドセル下の止め具がマグネットでなかったりと、使い勝手の面で微妙に気になるポイントが…。細かい部分も見て選んだほうがよいと思います」(まるさん)

 

「ランドセルのサイド部分の金具の種類もよく見て。しっかりひっかかりのあるものがいいと思います」(ひろひろ。さん)

 

「かぶせの裏に、時間割表をはさむところがなくてすごく困りました。中も空けて、しっかりチェックは必要」(智さん)

 

「かぶせの裏に時間割表が入らず、入らなくても問題ないと思っていたけれど、やっぱりオプションでつけた方がよかった!」(ごんさん)

 

「トップのところに手持ちがついているものにすればよかったと思いました」(ごまあぶらんさん)

 

「半かぶせタイプにしたけれど、カバーも半分でした。下半分は保護できないのが残念」(あやのんさん)

 

このように、実際に使ってみないとわからない意見が満載。特に細かいパーツは、使用してみないとその必要性や見るべきポイントがわからないのでとても参考になりました。

 

先輩ママの失敗エピソードを参考に、後悔のないランドセル選びをしてくださいね。

 

(取材・執筆:野々山幸)

(SPONSORED BY ENJOY!ランドセル運営委員会)

 

 


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親子での海外旅行、行先選びやプランニングのコツは?

 

 

待ちに待った夏休み! 子どもが小学生になると忙しくなるし、年長のうちに海外旅行に行きたいと考える親御さんもいるのではないでしょうか? ただ、初めての子連れの海外旅行となると、行先や持ち物など迷うことも多いもの。

 

そこで今回は、『家族旅行で子どもの心と脳がぐんぐん育つ~旅育BOOK』(日本実業出版社)の著者である、旅行ジャーナリストの村田和子さんに取材。年長から小学校低学年の子どもと行く、親子海外旅行の基本のキとおすすめの行き先について教えていただきました。

 

 

●初めての海外旅行。行き先は子どもの負担を最優先に考えて

 

まず行先ですが、年長~低学年の子連れの場合、どんな基準で選べばいいのでしょうか?

 

「第一に、治安がよく衛生的であること。また感染症がある地域への渡航は、子どもの予防接種が終わっているのは絶対条件と考えて。治安や感染症の情報は、外務省の『海外安全ホームページ』でチェックできます。次に、フライトの時間ができるだけ短く、時差が小さいこと。時差が大きいと子どもは体内リズムの調整がしにくいので負担がありますし、長いフライトは親御さんも大変です」(村田さん)

 

大人だと旅先での無理も効きますが、そうは行かないのが子ども。より体への負担や安全性に気を配る必要があるということですね。

 

 

小学校低学年までは、旅先での負担が少ないリゾート系がおすすめ

 

年長から小学校低学年の子どもと一緒の場合、旅先での過ごし方も、負担が少ないプランニングがおすすめと、村田さんは続けます。

 

「この年代は、ビーチなどのリゾート地で、ホテルを中心にのんびり過ごすのがいいでしょう。街歩きもいいですが、知らない土地ではいつもより疲れるので、いつでも部屋に戻れるよう短時間にとどめるのが◎。せっかくの海外旅行と張り切ってしまいがちですが、体調を崩すと旅が台無しになってしまいますから、プランニングは腹八分目を心がけてください」(同)

 

また、この年代の子どもは、トイレにも気を配ったほうがいいとのこと。

 

「基本的に、お手洗いはホテルの部屋で済ませるほうが安心です。海外のトイレは座面が高かったり、アジア圏の場合、和式しかなかったりするので、ホテル以外で食事をとる場合は小奇麗なレストランを選ぶなどの工夫が必要です」(同)

 

 

●親の語学力に自信がないなら、個人型ツアーを活用しても

 

言葉の通じない土地で不自由しないように、と考えたとき、親が外国語に自信がないと途端にハードルが上がります。「それなら…」と村田さんが提案してくれたのは、旅行会社の夏限定個人型ツアーです。

 

「大きな旅行会社は各社、夏限定で親子連れのツアーを販売しています。ファミリーに優しく、子どもの料金体系が食事を付ける・付けない、ベッドを付ける・付けないなどバリエーション豊かなのもポイント。飛行機の席は必ず並びで取れますし、飛行機の座席を利用しない幼児は格安や無料というツアーもあるんですよ。子ども向けの体験オプションや備品のサービス、ベビーカーの貸し出しなどの特典も。子連れ海外が初めてでも、必要なことを先回りしたサービスでサポートしてくれるんです」(同)

 

それなら海外旅行慣れしていない親御さんでも安心ですね! ツアーを選ぶ際の注意点などはありますか?

 

「ツアーを選ぶ際は、どこの航空会社を使うのかもチェックして。子どもが小さなうちは、言葉やサービスの面で日系だと安心です。なお、飛行機では機内食にキッズミールや離乳食の用意があるケースも多いのですが、事前に予約が必要なので忘れずに。」(同)

 

ちなみに、親が旅行に慣れているならば個人旅行もいいそうですが、その場合は航空料金に注意したいとのこと。

 

「国際線の場合、座席を使わず膝上に乗せられるのは2歳未満。しかも大人の10%の料金がかかります。2歳以上の子どもは小児料金となり大人の75%、LCCだと、小児料金はないので大人と同じだけかかります」(同)

 

 

●今年の夏は、シンガポール&フィジーが狙いめ

 

上記を踏まえた上で、村田さんオススメの渡航先はありますか?

 

「フライト時間が約7時間半、時差が1時間と短いシンガポールがおすすめです。都市のサイズがコンパクトなので子連れでも移動しやすいうえ、街歩きやリゾートなど短期間でもさまざまな楽しみ方ができます。治安がよくてタクシーに安心して乗れるし、清潔なのもいいですね」(同)

 

自然を満喫したいなら、今年の夏はフィジーもおすすめなのだとか。

 

「フィジーは、8時間半とハワイと変わらないフライト時間ながら、時差が3時間と短い。今年の夏は直行便が復活しますし、何より手つかずの自然が残っているのがいいですね」(同)

 

 

●海外旅行のメリットは、自分の知らない世界に出合うこと

 

海外旅行の体験は、子どもにとってどんなメリットがあるのでしょうか。

 

「国内外問わず、旅は多様性を体感できる機会になります。見た目、言語、文化などが自分と異なる人々に触れ、普段自分が過ごしている世界は大きな世界のうちの一部分だと体感できるのが一番のメリットではないでしょうか。

 

大人には当たり前のことですが、子どもは実際に行ってみて初めて、世の中には自分の周りと違う世界があることを知ります。旅はそんな発見をする絶好の機会だと思います」(同)

 

知らない言語、文化に触れることによって、世界のとらえ方をも学ぶことができるんですね。では、子どもの学びを最大化しようと思ったとき、親が心がけるべきことを教えてください。

 

「大切なのは、行く前の準備から巻き込むこと。例えば、パッキングも親がしてしまうのではなく、『飛行機にこれぐらい乗って、こういうところへ行って、こういうことをするんだけど、何が必要だと思う?』と相談しながら、子どもと一緒に進めるんです。

 

事前に旅先のイメージを共有しておくと、わくわく感が増し、子どものモチベーションがすごく上がる。すると、旅先でより自主的に行動しますし、学びも大きくなりますよ」(同)

 

 

●行き先を決めるところから、ぜひ子どもと一緒に!

 

旅の計画もまた、子どもを巻き込みたいポイントのひとつだそうです。

 

「親がすべてプランニングしてしまうのではなく、プランを複数用意して、子どもに『どれに行きたい?』『それはなぜ?』と聞いてみてください。自分で選ばせることで子どものモチベーションもアップし、親にとっては、子どもの意外な興味に気づくきっかけにもなります」(同)

 

可能なら、それに合わせてプランを変更してもいいと村田さん。

 

「子連れ旅行は移動中が問題といわれますが、移動中に子どもがぐずるのは、好ましくない状態がどこまで続くかわからず不安だからです。準備やプランニングから子どもと共有しておけば、『飛行機の時間を我慢すれば楽しいことが待っているんだ!』という気持ちになり、意外に子どももがんばれたりするんですよ」(同)

 

親にとっては手間に思えますが、「コミュニケーションの機会になるし、旅がすごく楽しくなるから、夏の大型旅行だけでも試してみて」と村田さん。子どもの笑顔を思い浮かべつつ、ひと手間かけて思い出深い初海外にしてみませんか?

 

(取材・執筆:有馬ゆえ)

 

 


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「こんな夏を過ごしたい!」 夏休みが楽しみになる映画3選

 

 

いよいよ夏休み! 1年生にとっては小学校生活初めての夏休みがやってきます。宿題はたくさんあるの? どこに連れていこうか? 親のほうもなんだかソワソワしてしまいますよね。さらには、「この夏をとおして、わが子に成長してもらいたい」と期待する親心も…。

 

そこで今回は「子供がこんな風に夏休みを過ごしてくれたらいいな」と思える映画を3本ご紹介します。親子で鑑賞しても良し、パパ・ママだけで観て少年時代の気持ちを思い出すも良し、暑い夏の一日、冷たいアイスでも食べながらおうち映画館を開催しちゃいましょう!

 

 

●自然の中で思いきり遊ぼう!「やかまし村の子どもたち」

 

家が3軒しかないスウェーデンの小さな村を舞台に、そこに住む6人の子どもたちの夏休みをイキイキと描いた作品です。「長くつしたのピッピ」や「ロッタちゃん」シリーズなどで知られる、アストリッド・リンドグレーンの名作児童文学を映画化しています。

 

“やかまし村”の小学生6人は今日も元気いっぱい。リサとそのお兄ちゃんラッセとボッセ、アンナとブリッタの姉妹、そして赤ちゃんの妹がいる男の子オッレ。森や湖などたっぷりの自然の中で毎日楽しく遊びます。みんなで釣りをしたり、湖で泳いだり、干し草のベッドでお泊りをしたり、朝早く起きて水の精を探しに行ったり…。水車小屋での粉ひきや畑仕事などのお手伝いもみんなでやれば楽しい! やかまし村の毎日は、6人にとってすべてが遊びと冒険にあふれています。

 

大きな事件が起こることもなく、子どもたちの毎日がゆったりのんびり、ほんわかムードで綴られているだけの映画ですが、自然の中で小さな冒険を繰り返す子どもたちの姿を見ると「子どもにはぜひこんな夏休みを過ごしてほしい」と思わずにはいられません。今の時代、子どもたちだけで森に遊びに行く、なんてことはなかなかさせてあげられないし、大自然の中での冒険もお金を出さないと体験させてあげられなかったりもします。でも子どもは本来、自然の中でさまざまなことを学ぶもの。携帯やゲームが無くても知恵と勇気とアイデアで、イキイキと遊ぶやかまし村の子どもたちを見ながら、夏休みに子どもにどんな体験をさせてあげようか考えてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

<データ>

■やかまし村の子どもたち

1986年/1時間30分/スウェーデン/監督:ラッセ・ハルストレム/原作・脚本:アストレッド・リンドグレーン/出演:リンダ・ベリーストレム、アンナ・サリーン

 

 

●おじいちゃんから学ぶこと「夏の庭 -The Friends-」

 

近所に住む謎の老人と、小学生男子3人のひと夏の交流が描かれます。小・中学校の夏の推薦図書に上がることも多い同名タイトルの児童文学を映画化しています。

 

神戸に住む木下、河辺、山下の男子3人は小学校のサッカー仲間。“人が死んだらどうなるのか”ということに興味を持った3人は、近所のおんぼろ屋敷に住む変わり者の老人、喜八を観察することに。最初は子どもたちを邪険にしていた喜八でしたが、次第に彼らと言葉を交わすようになり、3人は荒れ放題の庭の草取りをしたり、障子を貼り換えたり、屋根のペンキ塗りをしたり、家の手入れをしてあげるようになります。そしてある台風の日、喜八を心配して集まった3人に、喜八は自分の遠い昔の戦争体験を話し出すのでした。

 

夏休みだからこそできる“おじいちゃんおばあちゃんとの体験”について考えさせられる映画です。最初は興味本位で老人に近づいた小学生男子が、交流を通じてしだいに老人や仲間との絆を深め、かけがえのないひと夏の体験をすることになります。夏休みに帰省するご家庭も多いと思いますが、田舎のおじいちゃんおばあちゃんのお手伝いをしたり、昔の体験を聞くことは、子どもにとっても貴重な体験になるはずです。

 

 

 

 

<データ>

■夏の庭 -The Friends-

1994年/1時間53分/日本/監督:相米慎二/原作:湯本香樹実/出演:三國連太郎、戸田菜穂、柄本明、坂田直樹

 

 

●夏休みならではの体験「映画ちびまる子ちゃん・イタリアから来た少年」

 

アニメでおなじみ「ちびまる子ちゃん」の映画版です。留学生を自宅にホームステイさせることになった、まるちゃんたちのひと夏の思い出を描いています。

 

夏休みを目前にしたある日、お金持ちの花輪クンの家に5人の留学生がやってきます。ホームステイを受け入れることになったまる子の家に来たのは、イタリアの少年アンドレア。実はアンドレアのおじいちゃんの名前は“マルコ”といい、昔大阪に住んでいたことがあるらしいということがわかります。花輪くんのはからいで、みんなで大阪旅行に行くことになったアンドレアとまる子は、おじいちゃんがお世話になった夫婦を探すため、大阪の街を訪ね歩きます。夫婦に会えないままアンドレアが帰国する日がやってきました。まる子は飛行機の時間まで諦めずにアンドレアと一緒に夫婦を探すことにするのですが……。

 

最初はアンドレアが気に入らなかったまる子が、子ども同士で友情を深めていく様子、異国の友だちのために一生懸命になる姿、「いつかまた会えますように」とお願いするお祭りでのワンシーンなど、親目線で見ても心を動かされるシーンがたくさんあります。出会いと別れがあり、楽しいことも悲しいこともたくさんの経験をしながら、子どもたちは成長していくのでしょう。

 

 

 

 

<データ>

■映画ちびまる子ちゃん・イタリアから来た少年

2015年/1時間34分/日本/監督:高木淳/原作・脚本:さくらももこ/声の出演:TARAKO、島田敏、中川大志、劇団ひとり、渡辺直美、ローラ

 

 

作品と同じ体験はできないかもしれませんが、親子でこれらの映画を観て、“笑って泣いて”感動するのも、親子の楽しい夏の思い出になりますよ!

 


連載「親子の会話がはずむ、年長児とママのための映画ガイド」

 

 

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小1の自由研究。テーマ決めのポイントやコツは?

 

 

 

初めての夏休みは、子どもが黙々と進められる課題の他に、自由研究が宿題として出されます。親としてもどのように対策をすればいいか迷ってしまうのではないでしょうか? 自由研究とはどんなものか、親のサポートがどこまで必要かについて紹介した前編に続き、今回は自由研究のテーマを決めるヒントや具体的な方法を紹介します。前回同様、札幌市立屯田小学校 校長の新保元康先生に教えていただきました。

 

 

●「問題意識」を持って研究することが大切

 

頭を悩ませがちな自由研究のテーマは、どのように決めればいいのでしょうか? 例えば、ゲームやアニメが好きだからといって、それをテーマにしてもいいのでしょうか。

 

「テーマは、本当に自由です。ですから、自分の好きなアニメや漫画を研究するのもよいでしょう。大事なのは『どんな問題意識を持って研究しているか』ということ。自分が大好きなアニメでも、問題意識は子どもによってさまざまなはずです」

 

問題意識とは、子どもが感じる「疑問」と考えるとわかりやすそうです。例えば「好きなアニメ」といっても、さまざまな内容が考えられます。

 

・自分の好きなアニメはみんなが好きなアニメと同じなのか?

・年代や性別によって人気のあるアニメが違うのか?

・アニメのキャラクターを使った商品がどれだけあるか?

・そのアニメの作者はどんな人? 他の作品は?

 

「身近な『なぜ?どうして?』を親子で発見していくとよいでしょう。対象は、今食べているスイカでもいいんです。考え出すときりがないくらいに『?』が浮かんでくるものです。身近で小さな『?』の方が面白いでしょう。お金をかける必要も、遠くに行く必要もありません。『?』はどこにでもあるものなのです」

 

身近な「?」を見つけるよう、声がけをしていくとよさそうですね。「スイカについて、いくつ『?』を出せるかな?」など親子で競争すると、子どももやる気を出してくれるかもしれません。

 

「自分の興味関心をもとにテーマを決めて、じっくり深掘りするのが自由研究の面白さ」と新保先生は言います。具体的な手順として、次のように進めるとよいそう。

 

1.疑問を持つ

2.予想する

3.調査・実験・インタビュー・制作など

4.まとめ・考察

5.表現

 

まず「疑問を持つ」ところからスタートするんですね。さらに「予想する」とは高度ですが、ここが大切なのでしょう。このように進めることによって、研究の内容がより深まりそうですね。

 

「ただし、必ずしも全部をする必要はありません。1年生なら、『3.調査・実験・インタビュー・制作など』からスタートしてもいい。活動している間に疑問が出てくることもよくあります」

 

 

●親のNG行動は「叱る」「急かす」と「表現」の部分

 

子どものテーマがなかなか決まらないとき、親がどのように介入していくのがよいのでしょうか?

 

「なかなか疑問や研究方法が浮かばなければ、一緒に『不思議だね』『おもしろいね』『どうしてかな』『こうやってみようか』『これがいいのでは』と、どんどん話し合ってみてください。話し合い、一緒に動くことで子どもは少しずつコツをつかんでいきます」

 

上手に手助けしてあげられれば、親子で一緒に楽しく進めていけそうな気がしてきます。ただし、親がサポートする中で、注意すべきこともあるのだそうです。

 

「叱ったり、急かしたりするのは一番よくありません。疑問を持ち、テーマを思いつくのは、実は難しいことなのです。また、よいテーマを思いついたとしても、調べられる見通しを持つのは、さらに難しい。また、身の丈以上を目指すと、自由研究が嫌いになってしまうこともあります。何度も言うように、まずは親子で楽しめることが一番です。あくまでも主役は子ども。親は、共に楽しませてもらう人と考えましょう。

 

もうひとつ、親がやってはいけないのは『表現』の部分。親が絵を描いたり、文章を書くのはやめましょう。途中は伴走しても、ゴールを切るのは子供だけにしてください」

 

 

●まとめるのは基本的に「紙」。写真を撮っておくと役に立つ

 

学校へ持参するのですから、何らかの成果物が必要。最終的にはどんなものにすればいいのでしょうか。

 

「何らかの紙にまとめるのが基本です。2学期が始まってすぐに自由研究作品展があるので、そこに展示されることを意識して作るといいでしょう。模造紙もよいですが、画用紙や大きめのノートにまとめると、より保存しやすい。毎年同じ形式にすると、成長とともに進化した様子を後から見返せるほか、徐々にコツを覚えられます。繰り返すことで、自力でまとめられるようにもなりますよ」

 

まとめる際、大いに役立つのが「写真」だそう。

 

「子どもが自由研究に取り組んでいる様子を、たくさん写真に撮っておきましょう。『スイカを買いに行ったときの様子・服装・お店』『その日の天気・気温』『売っていたスイカの種類』……。あらゆる取り組みの様子を記録しておくと、後でまとめたり発表したりするときにとても楽しいのです。この写真記録を使えば、音楽の自由研究なども、その記録を写真で提出すれば可能になりますね」

 

まとめるときの参考にしたり、提出物に貼り付けたりと、写真の使い方は多様なのでしょう。

 

子どもが楽しめて力を伸ばせる自由研究にするためには、親の力量も大いに関係がありそうです。子どもの問題意識を引き出し、親子で楽しんで挑みたいですね。

 

(取材・文:栃尾江美)

 

 


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夏休みのお昼にピッタリ! アレンジ満載の麺料理レシピ本3選

 

 

短時間で手早く仕上がるパスタやそうめんといった麺料理は、夏休みのお昼ごはんにもぴったり。でも、メニューがマンネリ化しやすいのが悩みどころ。

 

そこで今回は、短時間で簡単に作れる麺料理のレシピ本を3冊選びました。具材を工夫すれば栄養たっぷりな一品に仕上がるのが麺料理の魅力。パスタだけでなく、そうめんやそば、うどんなどのさまざまな麺で、おいしいのはもちろん、「こんな組み合わせ、新鮮!」と感じるようなレシピが掲載された本をご紹介します。

 

 

●パスタも中華麺もうどんもフォーもそうめんも! さまざまな麺料理が掲載された一冊

 

「麺食いなので、どんな麺でも使います」という著者による一冊がこちら。掲載される麺は、パスタ、そば、うどん、中華麺、そうめん、フォー、ビーフンと種類豊富!

 

『ラクチンおいしい! こだわり麺』堤人美(講談社)

 

 

 

1章の「みんなが喜ぶ鉄板麺」では、きつねうどんやソース焼きそば、ナポリタン、カルボナーラなど、定番の麺料理を丁寧に解説。焼きそばは麺とキャベツを電子レンジで温めたり、カルボナーラは生クリームを使わずに作ったりと、家庭で作りやすいように工夫されています。

 

2章の「ちゃちゃっと作れるシンプル麺」は、材料を切ってのせるだけや、手早く炒めるだけの料理がいっぱいで、忙しいママにとって便利な章。梅干しとバターをあえたうどんや、トマトとふんわり卵の焼きそば、たらことセロリのパスタなど、手に入れやすい食材を使った簡単なレシピが並びます。

 

3章の「意外なおいしさ 変わり麺」は、少し手のかかるレシピもあるものの、意外な食材を組み合わせた麺料理が楽しい! アボカドとツナマヨを加えたそうめんや、かた焼きそばにレタスのあんかけをのせたものなど、子どもも食べやすいレシピがいっぱいです。

 

ほかにも、4章では手間のかかるソースや肉みその作りおき、コラムではだし汁やめんつゆ、鶏スープの作り方など、時間のあるときにトライしたいレシピも。これ一冊あれば、麺料理のバリエーションが一気に広がるはず!

 

 

●麺も具材も一緒にゆでれば時短でおいしく! お鍋一つでできるパスタ料理本

 

時間がないときに、鍋では麺をゆで、フライパンでは具材を炒め、ボウルではソースを混ぜ……と、同時に調理するのは大変! 洗い物のことも考えると憂うつになりますよね。

 

そんな手間を一気に省く、究極の同時調理のレシピ本があります。

 

『魔法のパスタ 鍋は1つ! 麺も具もまとめてゆでる簡単レシピ』村田裕子(主婦と生活社)

 

 

 

ひとつの鍋にパスタも具材もソースも全部入れて、まとめてゆでるだけ! この本に載っているパスタのレシピは、すべてそんな調理方法。手間がかからず、洗い物も減り、しかもおいしく仕上がるという、まさに魔法のようなレシピ本なのです。

 

たとえば、本書の最初に紹介されている「シンプルなクリームソース」なら、ソースとパスタと具を鍋に入れてふたをし、パスタのパッケージの表示時間通りに蒸し煮してから、ふたを取って1~2分煮詰め、最後に生クリームを加えてあえるだけで完成。同じような要領で、トマトソースのパスタも、ペペロンチーノも、カルボナーラもできてしまうのが驚きです。

 

1章「野菜が主役の魔法のパスタ」では、かぼちゃやれんこん、たけのこ、アスパラガス、さやいんげんなど、普通は別の鍋でゆでるような野菜も鍋でパスタとソースと一緒に熱して調理。

 

2章は「肉が主役の魔法のパスタ」、3章は「魚介が主役の魔法のパスタ」と、ボリューム満点のパスタが続きます。肉や魚から出たうまみがパスタによく絡んで、濃厚な味わいに! 鶏肉とかぶのアーリオ・オーリオや、えびとズッキーニのレモンクリームソースなど、子どもでも食べやすく、ちょっとおしゃれなレシピがいっぱいです。

 

 

●そうめんの老舗・揖保乃糸が贈る、意外な食べ方がいっぱいの一冊

 

子どもが大好きなそうめんは、ゆであがりも2分ほどと短く、つい多用してしまいますよね。でも、めんつゆにつけて食べるか、温めてにゅうめんにするかとシンプルな食べ方ばかりになりがち。そんなときに読みたいのがこの一冊。「そうめん料理バリエーション」が一気に広がります!

 

『揖保乃糸 そうめん献立帖』監修:兵庫県手延素麺協同組合(ワニブックス)

 

 

 

最初の「究極のそうめんの作り方」では、茹で方のレクチャーから。きれいな束状に盛り付けるために、そうめんの束の端を“紐で結んでから茹でる方法”と、一般的な“紐で結ばない茹で方”の2種類がそれぞれ丁寧に解説されています。さらに「本当においしいめんつゆの作り方」では、基本のめんつゆレシピに加え、たらこ豆腐つゆ、かつお梅めんつゆ、まろやか豆乳めんつゆ、ベーコンと玉ねぎの洋風つゆなどの変わり種も。

 

1章「5分で完成! お手軽そうめん」では、シンプルな具材を使った、すべて3工程で仕上がる簡単なレシピがずらり。崩した豆腐と鮭フレークを使ったり、冷やし中華風にしたり、温玉を加えてカルボナーラ風にしたり、コンソメスープを加えたりと、子どもも食べやすい手軽なレシピが並びます。

 

2章は「お悩み別! 体にやさしいそうめん」レシピ。「消化がよい」「塩分控えめ」「体を温める」「おなかの調子を整える」などのカテゴリーごとに、さまざまなレシピが紹介されています。家族の体調が悪いときも、体調にあわせて選ぶことができて便利です。消化に良い卵とじにゅうめんや豆乳鍋そうめんは、風邪気味のときに重宝しそう。

 

3章「栄養たっぷり! 具だくさんそうめん」では、納豆やキムチのような発酵食品、ひじきや切り干し大根などの乾物、たっぷりの野菜や豆・きのこなど、健康によい食品を組み合わせたレシピが並びます。子どもの健康のためにも、トライしたい料理ばかり。

 

そうめんは夏だけのもの、めんつゆと絡めて食べるもの……そんな思い込みをくつがえすような、そうめんレシピが楽しい一冊です。

 

 

いかがでしたか? いずれも簡単に作れて、家庭の麺料理のバリエーションを一気に増やせるレシピが並んだ本ばかり。さまざまな具材を加えて、栄養たっぷりの麺料理にトライしてみてくださいね!

 

(選書・執筆:富永明子)

 

 


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『ソフィアといっしょブック』を3名様にプレゼント!

 

 

大人気テレビアニメーション「ちいさなプリンセスソフィア」がまるごと1冊楽しめる、付録ムックです。大好きなソフィアのシール・おはなし・あそびがいっぱい❤

 

豪華付録はかわいいスクエア型おでかけリュック! 便利なファスナー2つタイプで、たっぷり入るのでお出かけにもぴったり。ほかにも、キャラクターシールや、ミニ紙芝居「はじまりのものがたり」つき。おはなしに出てくるアップルパイ作りや、なりきりファッション&ヘアアレンジ企画なども盛りだくさんです!

 

 

 

 

今回は、この『ちいさなプリンセス ソフィアといっしょブック ソフィアのひみつ号』を3名様にプレゼントします!

 

 

応募は終了いたしました

 

 

応募締切)2018年8月10日(金)※発送をもって発表に代えさせていただきます

 

***

 

『ちいさなプリンセス ソフィアといっしょブック ソフィアのひみつ号』

●定価:本体990円+税

●発行所:株式会社学研プラス

★商品情報はこちら

 

 


 

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小1の自由研究。親のサポートはどこまで必要?

 

 

 

入学して初めての夏休み。子どもがたくさんの宿題を持ち帰る中、気がかりなのは「自由研究」ではないでしょうか? 自由と言われても、どんなことをすればいいの? 子どもに任せておいてもいいの……? など、頭に浮かぶ疑問はさまざま。札幌市立屯田小学校 校長の新保元康先生に、その目的や考え方などをお伺いしました。

 

 

●自由研究はいつ始まったの? その目的とは?

 

親世代が子どもの頃から聞き慣れている「自由研究」だけに、改めて考えると説明が難しいもの。そもそも「自由研究」とはどんなものなのでしょうか?

 

「自由研究とは文字通り、子どもが自由に研究することです。子ども向けに付け足すなら『先生に与えられた夏休みの宿題に取り組むだけでは不十分。なぜ? どうして? と思っている問題を自分で研究しましょう!』という説明になるでしょうか。社会の変化は加速度を増し、複雑で予測困難になりつつあります。子どもたちが未来を生き抜く力を獲得するには、与えられた宿題や課題を黙々とこなすだけでは足りないのです。自ら問題を発見し、自ら学ぶ力が求められています。その力を伸ばすために、自由研究がますます重要性を高めています」

 

これからの時代を担う「自ら学ぶ力」を養うものなのですね。ただ、親の世代が子どもの頃からあったような……。

 

「そうです。自由研究は最近登場したわけではありません。自由研究の歴史は、大正時代にさかのぼるといわれています。戦後最初に出された学習指導要領には、国語や算数に並ぶ教科として自由研究がありました。その学習指導要領には、『児童の個性の赴くところに従って、それを伸ばして行くことに、この時間を用いて行きたい』との記載があり、4年生以上で週2~4時間の授業が行われることになっていました。

 

日本での自由研究への関心は、昔から強かったのです。それが今でも学校、ご家庭に綿々と受け継がれているのではないでしょうか。今の学校では、当時の学習指導要領に載っていたような『子どもたちの問題意識に基づく学習』は、総合的な学習の時間で展開されています」

 

大正時代から「自由研究」の言葉があったとは! それが、夏休みの宿題として定着していったのでしょう。

 

 

●自由研究は大きく9タイプに分けられる?

 

自由研究は、どんなことをやればいいのでしょう。「自由に」と言われるだけで、子どもの頃に毎年困っていた方も多いのではないでしょうか。

 

「何をするかはまさに自由です。テーマを決めた研究はもちろん、工作や裁縫といった手作り系など、いろいろな方法が考えられます。さまざまなキットや児童向け書籍はもとより、昨今は、Web上にたくさんの事例が紹介されています」

 

昔と違って、今はテーマや事例が探しやすくなっているのかもしれませんね。それらの事例を分析すると、次のように分けられるそうです。

 

①調査型自由研究 例)スイカの値段・味・産地調べ

②実験型自由研究 例)塩の結晶を作る

③観察型自由研究 例)天気、雲、動植物の観察

④工作型自由研究 例)マイ貯金箱、アクセサリー作成

⑤芸術型自由研究 例)絵を描く、焼き物を作る

⑥旅行型自由研究 例)家族旅行の記録

⑦作文型自由研究 例)日記や小説を書く

⑧料理型自由研究 例)夏休みのお昼ご飯は自力で作る

 

これらをミックスしても面白そうですね。

 

また、近頃はたくさんの企業や団体が子ども向けのイベントを実施しています。内容は年々工夫され、とても充実しているとのこと。これらを活用すると、親の手伝いが難しいテーマでもチャンレンジできるかもしれません。

 

 

●子ども任せにしないでほしい

 

テーマを決める際、大切なことがあると新保先生は言います。

 

「ひとつは、子ども任せにしないこと。子どもの『なぜ?』『どうして?』が原点となりますが、自由研究には大人のサポートが欠かせないのです。自由研究は『親子の知的な探険』と考えるといいでしょう。親子で一緒にワクワクドキドキしながら、『なぜ?』『どうして?』を追究していくのです。夏休みが終わると、『子どもより私の方が熱中しちゃって……』と笑うお母さんもいらっしゃいます。それでいいのです。子どもはちゃんと大人が熱中する姿を見ていて、そこからも学びを得ています」

 

さらに、テーマ決めにもうひとつ欠かせないことがあります。

 

「いろいろ話したり相談したりするのはもちろん、迷っていたら選択肢を示してあげるのもよいでしょう。ただし、最後は子どもに決めさせてください。『自分で決めた』ことで、その研究は子どものものになります。そして、その決断と努力を家族みんなで認め、喜び合いたいですね。それが、ご家庭での夏の大きな思い出になるでしょう」

 

自由研究は通常、教科の成績や通知表には関係がありません。「だから、安心して思い切った研究に取り組んでみてください」と新保先生。面倒な宿題ととらえず、その夏を思い返せるような研究ができたら、こんなに嬉しいことはありません。

 

後編は、自由研究のテーマを具体的に決める方法やヒントを紹介します。

 

(取材・文:栃尾江美)

 

 


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小1の夏休みを充実させるために、準備しておきたい3つのこと

 

 

もうすぐ初めての夏休みがやってきます。子どもたちが心待ちにしている一方で、長い休みをどう過ごして良いのかわからない、宿題を計画的にできるか不安というママもいるのではないでしょうか。

 

今回は「夏休み前に準備しておきたいこと」について、元小学校の教員であり、大学の客員准教授として活躍されている塩谷京子先生に教えていただきました。

 

 

●夏休みは子どもが心身ともに成長する大切な期間

 

長いようであっという間に終わってしまう夏休み。ともすると家でダラダラ過ごしてしまいがちですが、事前にしておくべきことはありますか?

 

「夏休みは、体も心も大きく成長する大切な時期です。また、子どもたちは小学校に入学してからの3カ月半で、規則正しい生活リズムや小学生としての生活の仕方が身についてきました。それらのリズムを崩すことなく有意義な時間を過ごすために、事前に親子でしておきたいことが3つあります」(塩谷先生)

 

夏休みの過ごし方を親子でイメージする

 

まずは、夏休みをどのように過ごしていこうか親子でイメージすることが大切と塩谷先生。

 

「初めての夏休みを迎える子どもたちは、ワクワクと同時に、やるべき宿題が出されていることで少し不安があるかもしれません。そこで、夏休みの過ごし方をイメージする時間を親子で作ること、これがステキな夏休みのスタートを切る第一歩になります」(同)

 

そもそも夏休みとは「1学期の間に学校でしてきたことを、家でやる期間と考えるとわかりやすいですよ」と塩谷先生。 

 

「たとえば、子どもに『いつも学校に行ってどんなことをしてる?』と尋ねてみてください。勉強、給食、掃除、昼休みに友達と遊ぶ……いろいろ教えてくれると思います。それらを『家でやる期間が夏休みなんだよ』と言い換えましょう。

 

なかには『遠足に行ったよ』と教えてくれる子もいるかもしれませんね。『同じように、家族でもお出かけする日を作ろうか!』というように、親子でコミュニケーションをとりながら夏休みをどう過ごすかを考えていくといいと思います」(同)

 

学校でしていることを家に置き換えることで、夏休みの過ごし方が具体化されますね。

 

「学童に行っている子や習い事をしている子も多いと思うので、それらは夏休みであっても変わらず、いつも通りと捉えます。あくまでも、学校で過ごしていた時間が家で過ごす時間に置き換わると考えると、夏休みの過ごし方をイメージしやすいでしょう。

 

だいたいの項目が出てきたら、夏休みのタイムスケジュールをざっくりと立てます。『細かく立てすぎないこと』と『予定なので変更はあって当たり前』、この2つを意識しながら、カレンダーやスケジュール表などに書き出してみるといいですね。目に見える形にすることで、夏休みの具体的な過ごし方を子どもが想像できますよ」(同)

 

夏休みを過ごす「自分の場所」を作ろう

 

「家での過ごし方がイメージできたら、次は夏休みを過ごす場所を作ります。学校の教室に自分専用の机やロッカーがあるように、家の中にも子ども専用のスペースやコーナーを作ってあげることが大切です。

 

『学校では教科書やノートはどこに置いてる?』とひとつひとつ子どもに教えてもらいながら、『そういう場所をお家でも作ろうね』と場所を作っていきましょう」(同)

 

いつも宿題をしている机ではダメでしょうか?

 

「もちろんそれでも構いませんが、たとえばデスクマットに挟んでいるシートを変えたり、机周りを整理したりして、普段と雰囲気が違う夏休み仕様にしてあげるといいと思います。これで視覚的にも『夏休み』だと意識できます。ここで夏休みを楽しく過ごしたいな、と思えるような場所を子どもと相談しながら作りましょう。

 

また、周りに余分な物があると宿題に集中できません。使わないおもちゃなどはもちろんですが、夏休み前に学校から持ち帰ってきたものも、見えない場所に片付けてしまうのがおすすめです」(同)

 

学校で使っているものまで片付けるのはなぜですか?

 

「あくまでも『夏休み用』と気持ちを切り替えることが目的です。夏休みは、普段よりもずっと長い時間を家で過ごします。家での過ごし方を学ぶ大切な時期でもあるのです。

 

たとえば、『夏休みに使わないランドセルは、学校が始まるまで大切にしまっておこうね』、『学校で毎日使っていた道具箱もしまっておこうか』、『夏休みに使う文具は引き出しに入れておく?』というように、話し合いながら机周りを夏休みモードに変えていきます。そうすることで、子どもは『夏休み』をしっかり意識して過ごすようになります」(同)

 

夏休みの宿題をひとつひとつ分類しよう

 

「夏休みのイメージができ、過ごす場所が作れたら、次はいよいよ宿題です。まずは、『どんな宿題が出た?』と子どもに宿題の内容を教えてもらい、ひとつひとつカードや紙に書き出していきます。

 

書いたカードは、いつも目につく場所に貼ったり、机のシートに挟んでおいたりしておきます。こうしておけば、親子共にどんな宿題があったかを忘れませんよね。

 

すべてカードに書けたら、次は色をつけたり、印をつけたりして『1人でやった方が楽しい宿題』と『お家の人と一緒にやった方が楽しい(一緒にやりたい)宿題』にわけてみましょう」(同)

 

宿題を分類するのですか?

 

「親子で話し合いながら分類することで、宿題をどう進めていくかを子どもがイメージしやすくなるのです。1人でやると言ったものはもちろん1人で、一緒にやりたいと挙げたものは、最初からそばで一緒にやってあげましょう。この分類をすることで、この先何でもかんでも親に依存することなく、自分自身で宿題や課題に取り組んでいく姿勢が育めます。

 

また、宿題の分類ができると、最初に立てたスケジュールを調整していくことができます。ママと一緒にやりたい宿題は、夕飯後など親の手が空く時間に。1人でやりたい宿題は午前中に1人でやる、というように、より具体的に夏休みの過ごし方がイメージできますし、生活のリズムを崩すことなく過ごすことができますよ」(同)

 

大切なのは、子どもの自主性を尊重しながら、親子で話し合って考えていくということ。今回ご紹介した3つを夏休みのスタート時点でやっておけば、8月後半になって「まだ宿題をやってないの? 小学生なんだから自分でやりなさい!」なんて叱らなくてもよさそうですね。

 

初めての夏休みをより楽しむために、そしてこれから何回もある夏休みをより豊かな時間にするために、小1の夏休みの準備時間を大切にしましょう!

 

(取材・執筆:水谷映美)

 

 


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先輩ブロガーママに聞いた!こだわりのランドセル選び【後編】

 

 

いざランドセル選びを始めてみると、あまりの種類の多さに、何を基準に選べばいいのか迷ってしまう人も多いはず。そこで、今回は、ブログにアップしたランドセル選びの記事が、好評を集めているnagominoさんに直撃インタビュー。現在小学3年生の娘さんのランドセル選びの際、合計7か所の店舗、展示会などに実際に足を運び、徹底的にリサーチを行ったというnagominoさん。後編では、実際に2年半使ってみての感想や、改めて必要だと思う購入時のセレクトポイントなどを伺いました。

 

 

●ランドセルに水筒まで!重さへの対策はしっかりと

 

現在小学3年生になったというnagominoさんの娘さん。実際に毎日ランドセルを使ってみての、率直な感想を聞きました。

 

「今のところ、ランドセルが壊れたり、何か不具合があるということはありません。傷がつきにくい革だったようで、なじんでしまうのか目立った傷も一切なし。帰宅すると、勢いよく床に投げ落としたりと、かなり荒く使っている娘ですが、3年生の今でも買った当時と同様、きれいなランドセルのままです。本革のランドセルはやはり美しいなと思います」

 

最近のランドセルは、6年間きれいなままという話を聞くことが多いですが、nagominoさんも同じように実感しているということですね。

 

「子どもの毎日の通学の持ち物を見ていて思うのは、今の小学生は教材などが多く、ランドセルはとにかく重いということ。手提げ袋を持って荷物を分散させるか、ランドセルにすべての荷物を詰め込むかは、学校や子どものタイプにもよると思うのですが、うちの娘は後者。登校時には、教科書などの他に、満タンの水筒も入れて行きます。私が持ってもずっしり来るので、やはり、背カンが立ち上がって背中と密着することで重さの負担が感じにくくなる『背負いやすい機能』は必要かなと思います」

 

水筒、給食袋、上履きまでランドセルの中に詰めていく場合もあるので、ランドセル選びの際に、重さへの対策はしっかりと考えたほうがよさそうです。

 

 

●色は黒・赤が多いけど、派手な色でも意外と気にならない

 

ランドセル選びの際に、徹底したリサーチを行ったnagominoさん。入学後もランドセルのことが気になり、周りの友達のランドセルもチェックしていたそう。実際の小学校では、どんなランドセルを選んでいる子が多いのでしょうか?

 

「カラーは、男の子は黒系、女の子は赤系と、ベーシックなカラーが多い印象でした。ただ、パープルや水色などの、流行のカラーのランドセルの子ももちろんいます。私は、あまりにカラフルな色だと目立ってしまうのではと思い敬遠し、娘にも『赤かピンクのシンプルなものがいいよね』と刷り込みをしていました(笑)。でも、小学校への登校は私服で、皆さんカラフルな色の洋服を着ているので、実際はそこまで気にはならないかなと思います」

 

では、どんなメーカーを選ぶ子が多いのでしょうか?

 

「娘の通っていた幼稚園では工房系メーカーを選ぶ子が多かったのですが、全体で見ていくと、工房系のランドセルを持っている子は半数以下なのではと思います。セイバンやフィットちゃんなど、専門メーカーの背カン機能付きのランドセルや、イオンなどの大型ショッピングモールのオリジナルランドセルがやはり多かったと思います」

 

どんなランドセルを持っているかは、地域や学校によっても大きく異なります。気になる方は、子どもが通う予定の小学校の登校時などに、実際に小学生が背負っているランドセルを見て、リサーチをするのがおすすめです。

 

 

●本革にこだわらずセレクトを。しっかりした持ち手は使いやすい!

 

ランドセルを数年使ってみて、今改めて、ランドセルを選ぶ際のポイントがあったら教えてください!

 

「先ほどもお話したように、小学生のランドセルは本当に重いです。我が家が購入した本革のランドセルにはとても満足していますが、正直、今は軽くて丈夫なクラリーノなどの人工皮革でもよかったと思います。本革や工房系が人気だと思いますが、こだわりすぎずに、子どもへの負担が軽いランドセルを選んだほうがいいのではないかなと思います」

 

もう1つ、nagominoさんが使ってみてわかったことがあったそうです。

 

「選ぶときにはまったく着目しておらず、使ってみてわかったのですが、背カンの上についた持ち手はしっかりしていたほうがいいです!帰宅すると娘が勢いよくランドセルを投げ下ろすので、それを防止するために私が持ち手を持って下ろしたり、机の横にかけておくときにも使います。持ち手が大きく、しっかりしているととても使いやすいので、ぜひ選ぶ際に注目してみてください」

 

さらに、1つ後悔していることがあるとか。

 

「私は心配からいろいろと調べすぎて、ランドセル選びを純粋に楽しめませんでした。機能面など、ある程度は下調べをして親が誘導することも必要だと思いますが、使うのは子ども。子どもの意見を尊重しつつランドセル選びを家族で楽しんでほしいと思います」

 

貴重な体験を聞かせていただき、とても勉強になりました!

 

nagominoさんブログ「なごみ日和

 

(取材・執筆:野々山幸)

 

 


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夏休みの読書感想文に無理なく楽しく取り組むコツ【後編】

 

 

夏休みの宿題の大きな課題といえば「読書感想文」。前回は、読書感想文用の本の選び方と、選んだ本をまずは親が音読してあげることで理解が深まるということを教えてもらいました。今回は、具体的な感想文の書き方と親ができるサポートについて、引き続き、元小学校の教員であり、大学の客員准教授として活躍されている塩谷先生に教えていただきます。

 

 

●親が読み聞かせしたら、次は子ども自身で読んでみよう

 

読書感想文用の本が決まり、親が読み聞かせをしたら、子どもにはじめの感想を聞き出しましょうと塩谷先生。

 

「『どうしてこの本を選んだの?』『気に入ったところは?』など、お母さんが子どもに質問してみましょう。大切なのはどのような質問をするかではなく、返ってきた内容をすべてメモしておくことです。このメモが、後でとっても生きてきます」(塩谷先生)

 

いよいよ子どもが自分で読む番ですね。

 

「そうです。最初から自分では読めないけれど、一度耳で聞いて内容を理解したものなら、子どもは読んでいくことができます。『次は自分でも読んでみようか』と声をかけると、指を添えながら、声に出しながら、たどたどしくても自分で読んでいくでしょう。この体験が重要です」(同)

 

これで「読書感想文の本を読んだ」ところまで進んだわけですね。

 

 

●本の内容と自分の体験を結びつけていく

 

自分で本を読み終えた子どもからは、きっといろいろな感想が出てきますね。

 

「『物語』であれば、おそらく『おもしろかった』とか『ちょっと怖かった』といった感情の言葉が出てくるでしょう。『説明的な文章』であれば、『このページのことは知ってたよ』とか『これは初めて知った』などと自分の知識の話題が出てくるかもしれません。

 

そのような言葉が出てきたら、『本当だね、そういえば◯◯が幼稚園の頃にも同じようなことがあったよね』とか『前に一緒にセミを捕まえにいったとき、こんな失敗したよね』というように、子ども自身に関係する体験と本の内容を繋げてあげること。これをぜひやってみてください」(同)

 

本の内容について、子どもとたくさんやりとりをするのですね。

 

「最初に好きなジャンルの本を選ばせた理由は、好きなことであれば本の内容が自分の体験に結びつきやすいからです。とはいえ、なかなか感想が出てこないこともあります。本を読んで感じたことはたくさんあるのですが、子どもはまだまだ語彙が少ないので、感情を言語化することが難しいのです。そんな言葉にはできない部分を、親が引き出してあげることがポイントです。

 

『誰が出てきた?』『どんなことが起きた?』『この本の中で、初めて知ったことはなに?』というように、親御さんからいろいろ尋ねてみてください。そして、子どもが言ったことは、すべてそのままメモしておきます」(同)

 

なるほど、たくさん溜まったメモをつなげていけば、読書感想文になるということでしょうか!

 

「その通りです。メモがたくさん溜まるほど、感想文の内容が色濃くなります」(同)

 

 

●感想メモをもとに文章を作ろう!

 

いよいよ感想文の作成に入るわけですが、親御さん自身も作文が苦手で子どもにどう教えたらいいのかわからないというケースも多いと思います。具体的にはどのように進めていけばいいのでしょうか?

 

「読書感想文は、大きくわけて次の3つのまとまりから構成されます。

・この本を選んだ理由(動機)

・本の感想(読んだときに感じたこと、どんな点がうれしかったか、初めて知ったことなど)

・自分の体験に絡めた感想

 

おそらく、分量でいうと800文字くらいだと思います。原稿用紙2枚分。1年生の段階で800字なんて書いたことがないですよね。だからこそ、お母さんがとったメモを元に3つのまとまりに分類し、文章にしてあげればいいのです。ただし、親の言葉に変換してしまってはダメですよ。あくまでも、子どもから出てきた言葉そのものを組み立ててあげることです」(同)

 

子どもがどんなことを言ったか忘れていたら、最初のメモを読んで思い出させてあげたらいいですね。

 

「大事なのは、親の思うとおりに書かせようとしないこと。できあがった文章を読み上げてみると、少し詰まる箇所やおかしいなという点もあると思います。そこを再びお母さんと一緒に考えながら、手直ししていきます。

 

ここでワンポイントです。メモの中でコレ!というとってもいい言葉を選んで、感想文の最後に書いてあげると、文の終わりがしっかりと締まります」(同)

 

こうしてできあがった感想文を声に出して読むと、まるで自分が教科書に載っているような文章を作ったようですごく感動しますね!

 

 

●読書感想文が宿題に出される理由とは

 

こうしてお話を伺うと、読書感想文はすぐにできる宿題ではないなと感じました。何日も時間をかけて仕上げていくと、より内容の濃いものが書けるのですね。

 

「図書館に行って本を選ぶのに1日、おうちの人が音読するのに1日、子どもが音読するのに1日というように、ゆっくりでいいので楽しみながら取り組んでほしいですね。読書感想文の宿題を通して、本を読んで感じたことを文章にすることってなんて楽しいんだろう!と感じてほしいです。それから、作文の文章は日常会話とはちょっと違いますよね。話し言葉と読み書きの言葉は違うという点に気づいてほしいという狙いもあります」(同)

 

具体的にはどういうことでしょうか?

 

「たとえば『僕この本読んで、すっごくおもしろかった!』ではなく『僕はこの本を読んで、とてもおもしろかったです』というように、話し言葉から書き言葉に変えて文章にするということです。今後、みんなの前で発表する際にも必要な力となります。もちろん最初からはうまく直せないので、親子でのやり取りを通して、習得していけたらいいと思います。

 

文章が完成したら、最後に清書をして完成です。この清書をするという行為も、文章を推敲するという大切な経験となりますよ」(同)

 

 

●読書感想文が宿題に出ていなくても、今後の学びに必ず役立つ

 

小学校によっては、一年生では読書感想文が宿題に出されないところもあるようです。現に、筆者の息子は2年生ですが、昨年は読書感想文の宿題はありませんでした。けれど、塩谷先生にアドバイスしてもらった方法が、毎週末の「あのね帳」という作文の宿題にとても役立ちました。

 

「いきなり文章を書くことは大人でも難しいです。まずは感想や自分の想いを口に出して、親がメモをし、少しずつ組み立てていくという手順で練習していくと、次第に自分だけの力で文章が書けるようになります。もしも、夏休みの宿題に読書感想文がない場合も、今回お伝えした文章の書き方を覚えておいて子どもと一緒に取り組んでいけば、この先の文章力向上につながりますよ」(同)

 

読書感想文は、単に本を読んで感想を書くだけではない、それ以上の大きな意味を持つ大切な宿題であることがわかりました。この夏休みは、ぜひゆっくりと時間をかけて、親子で楽しみながら読書感想文の宿題に取り組んでみてはいかがですか?

 

(取材・執筆:水谷映美)

 

 


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夏休みの読書感想文に無理なく楽しく取り組むコツ【前編】

 

 

夏休みの宿題といえば「読書感想文」が大きなテーマです。この春小学校に入学したばかりの子どもや親にとっては、初めての読書感想文にどう取り組んだらいいのか悩んでしまうところ。そこで今回は、元小学校の教員であり、大学の客員准教授として活躍されている塩谷京子先生に「読書感想文に楽しく取り組むためのコツ」について教えていただきました。

 

 

●子どもの好きなジャンルを知ろう

 

読書感想文で読む本を課題図書の中から選ぶ場合もありますが、今回は好きな本を自由に選べるケースについてアドバイスをしていただきます。まずは読む本を選ぶこと、ここが大きなハードルだと思うのですが、どのようにして本選びを進めたらいいでしょうか?

 

「読書が好きな子、あまり得意ではない子、さまざまだと思いますが、小1の子どもたちにとって、本を読んでさらに感想文を書くというのはとっても難しいことですよね。ここは、おうちの方がうまくサポートしてあげることが重要です。

 

まずは、お子さんに『学校の国語の授業で、あいうえおを習った以外にどんなことをやった?』と質問をしてみてください。このとき、国語の教科書を手元に置いておくとわかりやすいです。

 

すると、『はなのみち』『くちばし』(光村図書)、『とんこととん』『どうやってみをまもるのかな』(東京書籍)、『くまさんとありさんのごあいさつ』『すずめのくらし』(教育出版)、『いいものみつけた』『いきもののあし』(学校図書)など、1学期の国語の時間に習ったいくつかのタイトルが出てくると思います。

 

次に、『その中で、どのお話が好き?』と聞いてみましょう。この質問で、子どもの好きなジャンルの見当がつくのです。光村図書の教科書を例にすると、『はなのみち』は『物語』ですから、登場人物が出てくるお話が今でも心に残っているということになります。『くちばし』は『説明的な文章』ですから、事実を伝えた文章の方が好みかもしれないと予想がつきます」(塩谷先生)

 

音読の宿題で教科書の内容を知ってはいましたが、子どもがどの話が好きかまでは考えたことがありませんでした!

 

「どの学校の教科書でも、1学期の間に『物語』と『説明的な文章』の両方を習っているはずです。『はなのみち』が好きな子であれば、読書感想文も『物語』の本を選べばいいですし、『くちばし』が好きな子は、事実が書かれた『説明的な文章』を選ぶと書きやすいですよ」(同)

 

 

●図書館に行って子どもと一緒に本を選ぼう

 

最近はネットなどでもさまざまな情報が得られますが、やはり実物を手に取って本を選ぶのが一番だと塩谷先生。おすすめは図書館に行くことなのだそう。

 

「子どもの好みがわかったら、一緒に公共図書館に行って本を選びましょう。『くちばし』が好きな子どもであれば、『くちばしみたいな本で面白そうなものを探そうか』と声をかけます。5冊ほど選ばせたら、その本を仲間分けしていきます。

 

もしも選んだ中に図鑑があったら『これは写真だけで、文字があまり書いてないね。くちばしとは少し違うね』というように、適した本を親子で探していきましょう。登場人物のセリフがある『物語』なのか、第三者が事実を説明している『説明的な文章』かを、親も一緒になって考えながら仕分けしていくといいですね」(同)

 

探している本がどこにあるかわからない場合は、どうしたらいいでしょうか?

 

「公共図書館には必ずレファレンスというコーナーがあります。そこでスタッフの人に教科書を見せながら、『読書感想文を書きたいのですが、『くちばし』のように生き物や植物のことが書いてある本はありますか?』などと相談すると、いろいろと教えてくれますよ。ぜひ利用してみてください」(同)

 

選定していく中で、もしかするとはじめに答えたジャンルではないものを選ぶかもしれません。

 

「それはそれでいいのです。大切なのは、じっくりと内容を見て、親子で楽しみながら本を探すこと。こうして選んだ数冊を借りて帰りましょう。

 

この段階では、まだ1冊に絞れなくても構いません。もちろん、お気に入りの1冊に出会えた場合はその本でOKですが、すぐにはコレと決められない子も多いと思います。気になる本を何冊か持ち帰って、おうちでゆっくりと中身を読んでから、最終的に1冊を決めれば大丈夫ですよ」(同)

 

 

●まずはお母さんが読み聞かせしてあげましょう

 

何冊か読書感想文用の本を選んだら、次はお母さんが声に出して読んであげることが一番だと塩谷先生。「1日1冊ずつ子どもの前で読んであげましょう」とのことですが、いきなり子どもに読ませるのはよくないのでしょうか?

 

「小学校低学年の子どもの長所は、なんといっても耳がいいことです。目から入ってくる情報よりも耳から入ってくる情報の方が圧倒的に多いのです。ましてや、文字自体は読むことができても、文章として意味を考えながら読むことはまだまだ難しい年齢。学校でも、必ず先生が読んだ後に続いて子どもたちが音読しているはずです。一緒に挿絵や写真を見ながら、まずはお母さんが読み聞かせてあげましょう。もちろん、『自分で読みたい』と子どもが手に取って読み始めたら、その気持ちを優先します。

 

3冊借りてきたら3日かけて、ゆっくり読んであげましょう。一気に読むと余韻が残らず、お話が混同してしまうこともあるからです。すべて読み終わったら『どれが一番おもしろかった?』と子どもに尋ねます。選んだ1冊を、読書感想文として書けばいいのです」(同)

 

ちなみに、どれくらいのボリュームの本が小1に適しているのか気になりますが、子どもが中身を見ながら選んだ本であれば、多少長くても読めるのだそうです。何か困ったら、公共図書館のレファレンスで相談してみるといいですね。次回は、感想文を仕上げるための具体的な手順と親ができるサポートについて教えてもらいます。

 

(取材・執筆:水谷映美)

 

 


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学童ママ必見! 毎朝サクッと作れるお弁当レシピ本3選

 

 

学童ママにとって、夏休みのお弁当作りは大きなテーマ。育ちざかりの子どものために、おいしくて栄養たっぷりのお弁当を作ってあげたい! でも、毎朝のお弁当作りは大変…。そこで、忙しい朝でも簡単&楽ちんに、おいしく作るコツがたくさん詰まったレシピ本を3冊選んでご紹介。もちろんどれも短い時間で作れて、入手しやすい食材や調味料を使ったものばかりです!

 

 

●「これだけでいいの?」と心配になるほどお手軽&簡単に作れる一冊

 

本の冒頭が「毎朝のおべんとう作りには『ゆるさ』が大切です」から始まる一冊。時間のない朝でも、驚くほど簡単に作れるレシピがずらりと並びます。

 

『なんにも作りたくない日もOK! ゆるべんとうレシピ』平岡淳子(枻出版社)

 

 

 

 

ブロッコリーにチーズをのせてグリルしたり、ウインナをケチャップで炒めたり、豆類をオリーブ油であえてサラダにしたり、えびをベーコンで巻いて焼いたり…。1品を作るのに5分どころか、3分くらいで済みそうなレシピが満載! 簡単すぎて「これで本当においしそうなお弁当が作れるの?」と心配するなかれ。掲載されているお弁当見本は、ボリューム満点です。

 

さらには、洗いものの手間を省くために、複数の料理でフライパンを使いまわしたり、包丁を使わずに手でちぎったり、冷凍食材や缶詰を活用したりと、簡単&時短で作るためのコツやアイデアもたっぷり! 弱火で煮込んだり、余熱で火を通したりすることで、賢く「ほったらかす」方法も教えてもらえます。

 

さらに、週末にまとめて作りたい、作りおきおかずも満載! 5日分のお弁当おかずを作りおきするための買い出しリストも掲載されています。レシピは、5日分のおかずすべてを、わずか3時間程度で作り終えるように工夫されています。食品保存のテクニックが書かれたコラムも参考になります。

 

毎朝は超簡単レシピを使って、ゆるく調理。でも、週末はちょっとだけ頑張って作りおきしておく。うまく組み合わせると、お弁当作りがぐっと楽になりそうです!

 

 

●遊び心がいっぱい! お弁当作りが楽しくなるコツが詰まった一冊

 

お弁当は義務で作っているけど、楽しめる余裕なんてない…。そんなとき、ちょっと目線を変えてくれるレシピ本があります。

 

『見ためは地味だがじつにウマイ! 作りたくなるお弁当』heavydrinker(KADOKAWA)

 

 

 

 

著者のheavydrinkerさんは、3児のママ。Instagramに投稿した写真が話題になり、書籍化されました。見た目の良さとおいしさはもちろんですが、本書の魅力は彼女の「実験魂」にあります。

 

ポリシーは「おかずは3品。多くても4品まで」「冷めたらおいしくない“なら”入れない」「無理して作りおきしない」の3つ。著者がこれまで、いかに手軽に、冷めてもおいしく仕上がるか、研究してきた成果がこの本に盛り込まれています。そして、当日の朝でもすぐに作れる簡単な料理が勢ぞろい!

 

朝寝坊したい日にピッタリの、そぼろを使った多色弁(手軽な食材を使用した3色から7色まで!)や、「究極の手抜き」として市販のお惣菜を使った巻き寿司などの嬉しい提案がいっぱい。メインのおかずを「のせるだけ」のお弁当も多く、楽にボリューム満点に仕上げるアイデアが満載です。

 

調味料は一般的なものばかりですが「これを使うだけでおいしくなるの?」と目からウロコの使い方も。たとえば、時間がたってもお肉をしっとりさせる方法や、卵のふわふわを保つ方法も、身近なアレを使うだけ! いつもの卵焼きやから揚げも手軽な具材を使ってバリエーションを出すアイデアがたくさん。

 

レシピの見出しもユニークなものが多く、おかずが少ない日にかけたい野菜ふりかけには「罪滅ぼしの味つきご飯」、前夜に漬け込んでおけば朝は焼くだけの鶏肉料理には「鶏もも肉、完全制覇!」、安くておいしいちくわには「お給料日前のおいしい味方 練り物の王者ちく天」など、読んでいて楽しい一冊です。

 

 

●大人も満足、子どもも食べやすいレシピが満載!詰め方のコツも詰まった一冊

 

「どうせ子どものお弁当を作るなら、家族の分も作っちゃおうかな」というご家庭もあるかと思います。そんな方には、毎朝、家族5人分のお弁当を作り続けてきた著者による「見た目の美しい」、かつ「無理なく作れる」レシピ本を。家族分のお弁当ということで、どの年代でも食べやすい定番おかずがいっぱい!

 

『毎日無理なく作るための手間なしレシピと美しい詰め方のこつ 続けられるおべんとう』いづいさちこ(誠文堂新光社)

 

 

 

 

メインのおかずは、子どもが食べやすいように工夫したレシピが多いのが特徴。ケチャップやマーマレード、マヨネーズ、ヨーグルトなどを使った、やさしい味わいのおかずが並びます。ほかにも、カレー粉やトムヤムペーストを使った、ほんのりエスニックなおかずや、めんつゆやみそを使った和のおかずもあり、バリエーション豊か。もちろん、どれも3~4プロセスで作れる、簡単なレシピです。

 

また、著者は「副菜は作り置き」と考え、野菜や卵をたっぷりと使った作り置きレシピも紹介。どんなメインのおかずとも組み合わせやすいよう、すっきりとした味わいのレシピが多くなっています。

 

さらに本書には、行楽時に持っていきたい「季節のイベントべんとう」の章も! 運動会にはボリューミーな肉巻きおにぎり、ピクニックにはぎょうざの皮を使ったおしゃれで簡単なキッシュなど、アイデアがいっぱい。

 

手軽に作れる「サンドイッチべんとう」の章では、野菜をたっぷり使ったサンドイッチのレシピが並び、子どもに野菜を食べさせたいママにはもってこい。ひじきやきんぴらを入れたバーガーや、浅漬けや干物を入れたサンドなど、自分では思いつかないようなヘルシーな和のレシピが多いのも嬉しいところです。

 

そして特筆すべきは、本書に掲載された美しいお弁当写真の数々。すべてのお弁当に、詰め方の解説がついていて、崩れにくくてきれいなお弁当を作るのに便利です!

 

 

いかがでしたか? 毎朝大変なお弁当作りも、これらのレシピ本を読むと気分が変わったり、コツがつかめたりして、楽しみになるはず! 頑張りすぎずに、ほどよく手抜きできるレシピを試してみましょう。

 

(選書・執筆:富永明子)

 

 


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子どもにケータイを初めて購入。準備やルールはどうすればいい?

 

 

 

小学校に上がると、子どもがひとりで行動する機会が増えるもの。両親ともに働いていたりすると、「ちゃんと家に帰ったかな?」「習い事は行けただろうか?」と心配になっても見に行くことはできません。そんなときに心強いのがケータイやスマホ。子どもに持たせておけば、居場所がわかったり連絡を取ることもできます。前編では、端末の選び方を紹介しましたが、後編ではいざ持たせる場合の心づもりやルールなどを、引き続き、ITジャーナリストの高橋暁子さんに伺います。

 

 

●持っていく際のルールを明確に

 

そもそもケータイの持ち込みは原則禁止としている学校も多いようです。ただ、申請をすれば持参できるなど、学校によって決まりが異なるのでまずは問い合わせを。また、持参してもよい場合には、学校では使わない、といった家族のルールが必要です。

 

「子どもは大人と違って『持たずに遊びに行ってしまう』ということが意外と多いもの。また、電話に出るという習慣もあまりありません。大人の感覚で『そこまで言っておく必要があるかな?』と思うようなことも一つ一つ言って聞かせながら、心配な点はそれぞれの家族で違うので、それに合う約束ごとを決めるとよいですね」(高橋さん)

 

具体的な例を挙げると、

 

・ひとりで出かけるときには、必ず持っていく

・電話が鳴ったら必ず出る

・メールは必ず読んで返信する

・出かける前に戸締りをして、「戸締りしたよ」メールをお母さんにする

 

上記のようなルールを決めているご家庭もあるそう。小学校低学年の場合、まだまだ自分でTPOを判断して行動するのは難しいもの。できるだけ具体的に使い方や決まりごとを伝えるたほうがいいようです。

 

 

●スマホの場合はインターネットのルールも決めて

 

小1では、まだ持たせるご家庭は少ないかもしれませんが、スマホの場合には、インターネットが使えるようになるので、出かけ先だけでなく自宅で過ごすときのルールも必要になります。また、危険についてもしっかりと教えることが大切。口約束だけでなく、前編でも紹介した機能制限(ペアレンタルコントロール)をきちんと利用しましょう。

 

「子どもはあっという間に覚えて、思わぬ使い方をしてしまうもの。裏技などもネットで検索してすぐに使えるようになるので、親がアプリで制限するのが得策です。例えば、いつの間にか動画を自分で撮影してYouTubeにアップロードしていた、など驚くような事例がたくさんあります」(同)

 

・スマホの利用は1日に1時間まで

・夜9時以降は使わない

・使うときはリビングで使い、自分の部屋には持ち込まない

・ネットには個人情報は書き込まない

・悪口など他の人が嫌なことは書かない

・ネットで知り合った人には会わない

・ゲームで課金しない

 

例えば上記のようなルールが考えられますが、インターネットにまつわるトラブルは日夜変化するもの。親自身がITリテラシーを磨きながら、ルールもその都度見直しましょう。

 

 

●ケータイなしでも動ける練習を

 

ケータイがあればいつ・どんな時でも連絡が取れると思いがちですが、過信は禁物。例えば、家に置いたまま、持っていくのを忘れて出かけてしまったり、充電が切れてしまったり……。そんなトラブルを見越して、購入前にケータイなしでも動ける練習をしておいたほうがよいでしょう。

 

「例えば、出かける前に『行き先』と『帰宅時間』を必ず告げてから出かけるという習慣をつけておいた方がいいですね。また、ケータイがないときの親への連絡手段として、児童館へ行って大人に頼む、マンションで管理人の方にお願いするなど、いくつかの具体的な対策を伝えておいたほうがいいでしょう。さらに、公衆電話の使い方も練習しておくと安心です」(同)

 

ケータイに頼り切っていると、いざというときに親自身もどう動けばいいかわからなくなってしまいます。子どもが適切に動けるよう、一緒にシミュレーションしておきましょう。

 

キッズケータイを持たせる目的は、子どもを危険から守ること。身の安全や、インターネットの脅威から守ることを第一に、その後に使い過ぎや視力の心配も加えていきたいですね。

 

(取材・執筆:栃尾江美)

 

 


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【夏休み前に知りたい!】ランドセルの疑問にママノート編集部が答えます

 

 

年長ママの皆さん、ランドセル選び、楽しんでいますか? 親子で納得いくものを…と思っても、「実はランドセルについてあまり知らない」「どう選んでいいかわからない」という声も多数。そこでママノートでは、ランドセル選びについて困っていること、知りたいことをアンケートで大募集。これまで、ママノート編集部が、メーカー、先輩ママなどに取材してきた知見を生かし、ママたちの疑問、質問に、まとめてお答えする企画。ランドセルを夏休みに親子や3世代で揃って見にいく前に、知っておきたい情報満載です。

 

 

●インターネット、カタログで情報収集してからお店へ

 

 

 

 

Q1「お店に行く前に、事前に情報収集をする方法は?」(あきさん)

 

A:メーカーのホームページを見たり、カタログ請求してみよう!

 

各メーカーのホームページが充実しているので、事前にインターネットで情報収集をするのがおすすめ。また、サイトからカタログ請求ができるメーカーも多数あります。カタログには、商品情報、機能の紹介はもちろん、ランドセルの選び方指南や過去にランドセルを購入した人へのインタビューなどが掲載されているメーカーもあり、それぞれの特徴を打ち出した楽しい作りになっています。カタログだからこその情報が得られることもあります。

 

 

Q2「ランドセルにはどんなメーカーがあるの?どこに見に行けばいい?」(ゆかこさん)

 

A:ランドセルの製造や販売をしているメーカー・お店は、大きく分けて4つ。

 

ランドセルの製造や販売しているメーカー・お店は、主に以下の4つのカテゴリーに分けられます。

 

・ランドセル大手メーカー(セイバン、ふわりぃ、フィットちゃんなど)

・本革が主流の工房系メーカー(土屋鞄製造所など)

・総合スーパー(イオン、イトーヨーカドーなど)

・百貨店(三越伊勢丹、高島屋など)

 

大手メーカーは、背負いやすさなどを追求し、さまざまな機能が充実。全国の百貨店や総合スーパーなどで扱っているので、見にいきやすいのも魅力です。全国の主要都市には、直営店もあります。

 

工房系は、本革の素材と職人さんの手作りならではの仕上がりの美しさが魅力。こちらは販売店舗が少ないので、直営店か、展示会に足を運ぶのがおすすめ。

 

総合スーパーもオリジナルのランドセルを販売。最近は、色やデザインのバリエーションが豊富など、各社で特徴を打ち出しています。全国各地にお店があるので、実物を手にとって確認しやすいのも選ばれるポイントです。

 

百貨店では、さまざまなブランドとのコラボしたオリジナルランドセルを販売しています。ここでしか買えない、デザイン性を重視したランドセルも多数。

 

 

さらに、最近では、ファッションブランドやインテリアメーカーなどでもオリジナルのランドセルを販売するケースも。

こだわりたいポイントや、見に行きやすいお店があるかなどのさまざまな条件から、どこでランドセルを探すかを決めましょう。

 

 

●色や素材、重さ…ランドセルの基本情報をおさらい

 

 

 

 

Q3「最近の人気の色は何ですか?」(こうたんママさん)

 

A:男の子は黒、女の子は分散化傾向にあり

 

男の子は圧倒的に黒を選ぶ方が多いようです。その中でも、黒をベースに、背中の部分にカラフルな色を使っていたり、ブルーやグリーンのステッチが入っていたりと、細かなところで個性を出すのが最近のトレンドです。

女の子は分散化傾向。ベーシックな赤やピンク、茶系などを中心に、パープルや水色なども同じぐらい人気を集めています。

 

 

Q4「本革とクラリーノの違いは?それぞれのメリット・デメリットを知りたいです」(ユッキさん)

 

A:革の上質感を楽しみたいなら本革、軽さならクラリーノ

 

本革の魅力は、その見た目の美しさと、一生ものと言われる丈夫さです。デメリットは、クラリーノなどの人工皮革に比べて200〜300g重くなってしまうこと、また人工皮革よりも水に弱いということもあります。ただ、ランドセルでは、防水加工を施しているので、少しの雨で傷んだり、壊れたりすることはなさそうです。

「人工皮革」の中でも、ランドセルに使われている代表的な素材がクラリーノ。繊維が綿のようにからまりあった不織布やポリウレタンから作られた、本革に似た素材のこと。合皮とは異なるもので、合皮よりもさらに本革に近く、強度があります。クラリーノは、軽くて丈夫で水に強いことが大きなメリット。防水もバッチリなので、雨に濡れても軽く拭くだけでOK。お手入れも簡単です。本革ほどの上質感はないものの、6年間は十分に使える耐性もあります。

どちらもそれぞれにメリット・デメリットはありますが、体が小さい、通学時間が長いという子どもは、軽さを重視してクラリーノを選ぶことが多いようです。

 

 

Q5「やはり大容量のほうがいいの?メーカーごとにサイズは違う?」(メグロコのパパさん)

 

A:今年からほとんどのメーカーがA4フラットファイル対応に

 

昨年まではメーカーによりA4クリアファイルサイズか、それより大きいA4フラットファイルサイズかという違いがありました。ところが、小学校の教科書や資料集などの大型化、A4フラットファイルを利用する小学校の増加により、今年からは、ほとんどのメーカーがA4フラットファイル対応のサイズに。内寸幅で23cm前後のものが大半です。

子どもの体が小さく、重いランドセルだと心配だという場合は、素材をクラリーノなどの人工皮革にする、デザインで今年流行の半かぶせタイプを選んでフルカバーより軽くする、といった対策をとりましょう。

 

 

Q6「昔に比べて、価格の幅が広く、また高価なのはなぜ?」(恭ちゃんさん)

 

A:昔より値段が上がっているのはランドセルの大型化が理由

 

3万円代のリーズナブルなものから、コードバンという最高級の革を使った10万円を超えるものもありますが、平均的には、本革で6万円〜9万円、クラリーノで5万円〜7万円くらいです。昔に比べて価格が高くなっているという声もよく聞きますが、理由としては、ランドセルが大型化していることや機能が工夫されていることなどが挙げられます。

とはいえ、家庭によりランドセルにかけられる予算はさまざまなので、幅広く設定しているというのが現状のようです。

 

 

Q7「背負い心地に違いはある?背カンの機能はやはり必要?」(ずくなしあこほさん)

 

A:背負い心地を重視するなら、背カン機能に注目して!

 

ランドセルの背負い心地は、素材、重さ、肩ベルトの形状やクッション性、背中部分のクッションの当たりなど、さまざまな要素によって変わります。

中でも「背カン」と呼ばれる、ランドセル本体と肩ベルトをつなぐ部分は、各メーカーそれぞれの工夫が見られます。肩ベルトが自然に立ち上がり、背中に密着することで重さを感じにくくさせる背カンや、左右の背カンが連動して動いて、左右のバランスを取ってくれたり、それとは逆に別々に動くことによって、背負っている時の激しい動きに対応する背カンも。子どもへの負担を軽くする工夫が満載なので、ぜひ子どもに背負わせたときに、注目してみてください。

 

 

Q8「防水機能って全部ついているの?防水といってもどのぐらい水に耐えられるの?」(四人兄弟のママさん)

 

A:本革でも防水コーティングがあるので安心

 

ほとんどのメーカーのランドセルは、防水対応になっています。クラリーノは水に強いことが大きな特徴なので、雨に濡れても問題なし。軽く拭けばOKです。また本革の場合も、防水のコーティングがされているものが多いので、雨に濡れても傷んだり、しわしわになることはありません。ただ、濡れた場合はすぐに乾かす、大雨の時には雨カバーを使用するなど、ある程度のお手入れは必要です。また、ヌメ革など一部の素材には防水加工がされていないものもあります。

 

 

Q9「6年間しっかり使える耐久性はある?傷がつきにくいものは?」(ジュリーさん)

 

A:最近のランドセルは丈夫で壊れにくい、6年間保証もあり

 

最近のランドセルの大半は、丈夫で耐久性があり、傷がつきにくくなっていて、「6年使っても、壊れもしないし綺麗なままで、もったいないくらい」という先輩ママの声も聞くほど。とはいえ、よく動く背カン、肩ベルト、ロック錠の部分は稀に壊れることもあるようですが、多くは6年間保証がついていて、購入した店舗やメーカーで修理してもらえます。修理中は、代用できるランドセルの貸し出しをするところが多く、毎日使うランドセルでも安心ですね。

 

 

●いざ店舗へ、購入の際に気をつけることは?

 

 

 

 

Q10「近所に店舗がなく、実際に見られない商品があり、ネットなどの情報だけだと少し心配。ランドセルはネットや通販で買っても大丈夫?」(しまそらさん)

 

A:実際に背負ってみると印象が変わることもあります

 

一度も実物のランドセルを見ずに、ネットや通販で購入するのはやはり心配。実際に見ると、印象が変わることも多いようです。できれば子どもと一緒に店舗や展示会に足を運んで、一度は背負ってみましょう。機能、重さ、背負い心地など、しっかり確認を。その上で、ネットや通販で注文をすれば、間違いないはずです。

 

 

Q11「実際に背負った時に見るポイントってありますか?」(くまくまさん)

 

A:背中とランドセルの間の隙間や、重りを入れた時の背負い心地はぜひお店でチェックを。

 

肩ベルトが食い込んでいたり、痛く感じないかはしっかりチェック。また、背中とランドセルの間に空間ができすぎると、肩ベルトに負担がかかり、ランドセルを重く感じやすくなります。背中とランドセルは、できるだけフィットしているほうがおすすめ。大人でも背負える大きさなので、親が自ら背負って確認するといい、という声もあります。教科書と同じぐらいの重さの重りを用意している店舗もあるので、ぜひ重りを入れてみて、実際の通学と同じ条件で背負ってみましょう。

 

 

Q12「子どもと親で意見が分かれたらどうすれば?子どもが、高学年になったら飽きてしまいそうな色を選ぶので、どう説得すべきか悩んでいます」(そらてりさん)

 

A:子どもが愛着を持って使えるように、お互いのいい着地点を見つけましょう

 

親は赤や茶色など落ち着いた色がいいのに、子どもはパープルがいいと言い出した…といったエピソードはよく聞きます。その場合、同じパープルでも、少し落ち着いた色味をすすめるなど、お互いが納得できる着地点を見つけましょう。ただ、子どもが6年間愛着を持って使えるように、ある程度意見を聞くことも大切ですよね。何度か見に行っているうちに、子どもの気持ちが少しずつ変わることもあるようなので、一回で決めてしまわないほうがいいかもしれません。一生の思い出になるかもしれないランドセル選び、何度かお店に足を運んで、親子で、または3世代で、楽しく選べるといいですね。

 

 

Q13「年々購入時期が早くなり、早めに完売すると聞くけど、いつまでに買えばいいの?」(さとかさん)

 

A:限定商品でなければ、まだまだじっくり選んで間に合います。

 

工房系のメーカーの限定色や、百貨店の人気ブランドとのコラボ商品など、生産量の少ない商品は、夏前には売り切れてしまうことがあるようですが、ランドセル大手メーカーや総合スーパーのオリジナルランドセルなどは、それほど早く売り切れることはないようです。また、どのメーカーも、黒や赤などのベーシックなデザインであれば、年末〜年明けの注文でも間に合うという話も。すでに購入予定のメーカーがあれば、完売状況や注文受付について、早めに確認をしておくのがおすすめ。

 

子どもにとっては、一生に一度のランドセル選び。最近では祖父母も一緒に3世代で選びに来ているファミリーも見かけます。納得行くまで、いろいろなランドセルを手に取って、背負ってみて、6年間大切に使えるお気に入りを探せるといいですね。

 

(取材・執筆:野々山幸)

(SPONSORED BY ENJOY!ランドセル運営委員会)

 

 


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★連載「年長ママ必見!2018年ランドセル特集」

 

小1での習慣化がポイント。学校生活に朝食がなぜ大事なの?

小学校に入学すると先生方によく言われるのが「朝ごはんをきちんと食べてきましょう」ということ。確かに朝食を抜くと1日中元気が出ない気がしますよね。朝食をしっかり食べると身体にどんなことが起こるのでしょうか? 朝食が大事な理由、そしてどんなものをどのくらい食べたらいいのか、さいたま市立大東小学校の栄養教諭で、管理栄養士でもある佐竹未希先生に聞きました。

 

 

 

 

●「朝食」と「朝の光」で体のリズムを整える

 

「朝ごはんが大事」と言われるのはなぜでしょうか?

 

「朝食には、体温を上げたり、内臓の動きをスタートさせたりする働きがあります。そして朝の光を浴びることで、体の1日のリズムをコントロールする脳内の『時計遺伝子』が動き始めます。この『朝食』と『朝の光』両方の要素がそろうことで、体温、血圧、代謝などのリズムが整うのです。朝食を食べずにこのバランスが崩れると、エネルギー代謝が制御されて、運動能力が低下します。さらには脂肪合成が促進され肥満などの生活習慣病の要因にとなるとも言われています」(佐竹先生)

 

小学校の食に関する指導では、「朝食で3つのスイッチ(体のスイッチ・頭(心)のスイッチ・おなかのスイッチ)を入れよう」と、子どもたちに教えているそうです。1日の始まりとなる朝食は、育ち盛りの子どもにとって重要な役割を果たしているのですね。

 

 

●朝食は「主食+2品以上」を目指して

 

朝食にはどんなものを食べたらいいでしょうか?

 

「主食+主菜+副菜+汁物を揃えて食べるのが理想的な朝食です。しかし、さまざまなアンケート結果を見ると、主食だけ、もしくは主食+1品という朝食をとっている児童が多いのが実態です。主食だけでは、体が食べたものをエネルギー源としてうまく活用できないため、主菜や副菜から、たんぱく質やビタミンを補う必要があります。主食+主菜+副菜といったバランスのよい朝食を食べた時と、主食だけの朝食を食べた時を比べると、認知能力や意欲の面で大きな差がでるという研究報告もあります。ですから、最低でも、主食+2品以上(副菜、主菜、果物、牛乳・乳製品)を目指してみましょう」(同)

 

朝から何品目も揃えなければ!と意気込むと大変な気もしますが、前日に作り置きしたおかずを活用するなどして、主食とおかず、味噌汁に果物や乳製品を足せば難しいことはなさそうです。

 

では、子どもの朝食はどれくらいの量が目安になりますか?

 

「1年生の量であれば、500mlのお弁当箱の半分を主食、残り半分の3分の1に主菜(大豆、たまご、肉、魚などの料理)、3分の2に副菜(野菜、いも、海藻、果物)を入れるイメージです。

農林水産省が出している「食事バランスガイド」を参考にすると、おにぎり1個、目玉焼き、ほうれん草のおひたし、具沢山味噌汁、みかん1個くらいの量が、理想的な朝食の量になります」(同)

 

味噌汁に具をたくさん入れるだけでも、摂取できる食品数がぐんと増えますね。これなら忙しい朝でも無理なく続けられそうです。

 

 

(画像提供:キッコーマン)

 

 

●無理に食べさせるのはNG。食に対して主体的な関わり方を

 

1年生では食の細い子もいますが、どうしたらいいでしょうか?

 

「全部食べきることだけを目標にすると、結局無理強いすることになり、食べることが嫌いになりかねません。本人が食に対して主体的に関わるようになるために、まずは『自分で食べるものや量を決められる』ようになることが大切です。『これくらい食べるべき』ではなく、『このくらい食べられたらもっといいよね』を子どもと一緒に考えていけるといいと思います」(同)

 

背が伸びる速さが違うように、食べることができる量も子どもによって違うと佐竹先生。小学1年生に対する給食指導の特徴は、「ほめる」「自分が何をすべきか考えさせる」「給食の楽しさを実感させる」「子どもたちの心を育てる」ことだそうです。

 

「あとは食べ方を伝えることも大切です。飲み込み方がわからなくていつまでも口をもごもごさせている子には、『30回噛んだら飲み込んでいいんだよ』とか、食べるのが遅い子には『あと何口食べたら終わりだね』と見通しを持たせます。好き嫌いに関していえば、大人がおいしそうに食べているのを繰り返し見ているうちに、自分も食べてみようという気になることが多いですね」(同)

 

子どもに食べてほしいという気持ちを押し付けることなく、食べる楽しみを一緒に見つけていけるといいですね。

 

 

●学校生活を充実させる!子どもに大事な栄養素は?

 

質の良い朝食で学校生活を充実させるためにも、小学校低学年の子どもにとって特に大事な栄養素を教えてもらいました。

 

 

(画像提供:キッコーマン)

 

 

<身体の成長に必要な栄養素>

・カルシウム(多く含む食品:牛乳/ヨーグルト/チーズ/ししゃも/生揚げ/小松菜/切干大根/大根やかぶの葉など)

・マグネシウム(多く含む食品:海藻類/ナッツ類など)

 

「身体の成長のためには、土台となる骨を作るカルシウムを小学生の時期にしっかり摂らなければなりません。特に女子は男子よりも成長のピークが早く、小学校高学年くらいから急激に伸びる子が多いため、低学年の頃からカルシウムを欠かさず摂取してほしいです。マグネシウムも合わせて摂ると、カルシウムが身体に吸収され、骨に定着するのを助けます」(同)

 

<運動する子に大事な栄養素>

・たんぱく質(多く含む食品:肉類/たまご/魚介類/大豆など)

・鉄分(多く含む食品:レバー/まぐろ/赤身の肉/あさり/かつお/えだまめなど)

 

「運動が好きな子は、けがを予防するためにも、朝食ですばやく身体を温めて、活動できる状態にすることが大切です。栄養素としては、たんぱく質を摂るといいでしょう。たんぱく質は、食事をしたときに生まれる熱量が多いので、効率良く身体が温まります。ホットミルクなどがおすすめです。また、スポーツ貧血を予防するためには、たっぷりと鉄分を補給するといいでしょう」(同)

 

<学力向上に役立つ栄養素>

・炭水化物(多く含む食品:米/小麦/イモ類など)

・ビタミンB1(多く含む食品:豚肉/落花生/のり/玄米/雑穀類など)

・食物繊維(多く含む食品:オクラ/ごぼう/グリンピース/豆類/きのこ類など)

・DHAやEPA(多く含む食品:青魚など)

 

「頭をうまく働かせるには、脳のエネルギー源となる炭水化物がまず必要です。さらに、摂取した炭水化物を効率よくエネルギーに変えるためには、ビタミンB1の助けがいります。ビタミンB1の吸収をよくするためには、アリシンを多く含むにんにくやタマネギをプラスするとよいでしょう。

また、おなかの調子がいいと学校でも落ち着いて授業に集中できるので、腸内の環境を整えることも大切です。そのためには、食物繊維を多く含む食べ物を意識して毎日の食事に取り入れてほしいです。DHAやEPAを多く含む青魚は、脳の神経を健やかにすると言われています。ぜひ積極的に食べましょう」(同)

 

 

●忙しい朝。理想的な朝食を手軽に実現するには?

 

子どもの成長に大切な栄養素を取り入れて、毎日きちんとした朝ごはんを作るのは理想的ではありますが、少しハードルが高いと感じる人もいるかもしれません。

そんな時におすすめしたいのが、「うちのごはん」シリーズです。

 

キッコーマン「うちのごはん」シリーズとは、炒めるだけ、煮るだけ、混ぜるだけ、あえるだけの工程で、手軽に手作り料理ができる和風おそうざいの素。

たとえば、「混ぜごはんの素 五目ごはん」は、熱々のごはんにサッと混ぜるだけで、具材がたっぷり入ったごはんに。

 

 

 

「彩り野菜おかずの素 ブロッコリーの香ばしじゃこ醤油」は、電子レンジで“チン”した「ブロッコリー」にあえるだけで、ほんのり甘いおかかしょうゆ味の副菜ができあがります。

 

 

 

忙しい朝の時間帯。なかなか理想通りにできない現状も、「うちのごはん」シリーズがあれば手軽に改善することができそうです。

 

小学生になり、心も身体もぐんぐん成長していく子どもたち。朝ごはんをしっかり食べる習慣を小1のうちから身につけて、健やかな学校生活を送れるようにサポートしてあげたいですね。

 

(取材・執筆:宇都宮薫)

(SPONSORED BY キッコーマン)

 

 

そろそろケータイを持たせた方がいい? どんなタイプを選べばいい?

 

 

小学校へ入学すると、登下校や習いごとへの行き帰りなど、子どもひとりで出かける機会が増えるもの。そんなとき、今いる場所がわかったり、すぐに連絡が取れる携帯電話は便利です。子どもに持たせても大丈夫なのか。どんなことに気を付ければいいのか。自らも小学生のお子さんを持つ、ITジャーナリストの高橋暁子さんに伺いました。

 

 

●キッズケータイはメリットこそあれ、デメリットはない

 

子どもにキッズケータイを持たせることの一番のメリットは、いつでも連絡が取れるということ。学校の行き帰りだけならさほど心配はないかもしれませんが、友だちの家へ遊びに行ったり、習いごとへひとりで通う場合などは、子どもが今どこにいるのか、不安が付きまといます。特に両親が働いていて家に誰もいない場合には、いつでも連絡が取れると思うと安心です。

 

ただ、なんとなく、「子どもに持たせていいものか。まだ早いのではないか」と漠然とした不安もあります。具体的なデメリットはどんなことでしょうか?

 

「子どもにケータイを持たせるとなると、ネット上のトラブルに巻き込まれやすくなるのではないか、親が見せたくないような情報を子どもが勝手に見てしまうのではないかなど、不安に感じる親御さんも少なくないと思います。

 

しかし、後述するように、“キッズケータイ”と銘打った商品・サービスについては、ネット上のトラブルなどに巻き込まれないよう、機能が制限されていたり、セキュリティ面がしっかり工夫されているので、実際に子どもにキッズケータイを持たせている親御さんで、デメリットを感じている方は少ないようです」(高橋さん)

 

 

●キッズケータイは機能が制限されているから安心

 

では、子どもが安全に使えるように、どんな点で工夫がなされているのでしょうか。

 

「まず電話機能ですが、特定の番号にしか電話できないようになっています。そのため、間違えて知らない人に掛けてしまったり、有料の電話サービスにつながったりすることはありません。

 

キッズスマホの場合は、制限の設定が通常のスマホよりとても簡単。知らない間に子どもが課金していたというような心配もありません」(同)

 

キッズスマホは、ほかにアプリごとに使用の可否を決められたり、使用時間の制限なども可能です。

 

特に大きなデメリットもなく、月額料金も500円程度だというキッズケータイ(キッズスマホなら、月額3000円程度)。ただし、親のどちらかが大手キャリア(NTTドコモ、au、Softbank)に契約していないと割高になったり、すべての機能が使えなかったりするそう。

 

 

●親が格安SIMなど、大手キャリアじゃない場合は?

 

親が大手キャリアで契約していない場合には、どんな選択肢があるのでしょうか?

 

「セキュリティ会社が提供しているGPS端末という選択肢もあります。いつでも居場所がわかって、親からかければ通話もできます」(同)

 

GPS端末の場合、料金は月額1000円ほど。キッズケータイよりは高いものの、大きな負担にはならない金額で利用できます。

 

「また、親と同じ格安SIMで通常のスマートフォンを持たせる方法もあります。制限用のアプリ(ペアレンタルコントロール)を利用すれば、安心して子どもにも持たせることができますよ」(同)

 

AppleのiPhoneなら、「iPhoneを探す」「友達を探す」などで子どもの居場所を確認でき、ペアレンタルコントロールの機能「機能制限」も標準でついています。

https://support.apple.com/ja-jp/HT205763

https://support.apple.com/ja-jp/HT201304

 

GoogleのAndroidなら、「ファミリーリンク」で機能制限が可能です。アプリや利用時間の管理、端末をリモートでロックすることなどもできます。

https://families.google.com/intl/ja/familylink/

 

「親御さんとしては、使い方がよくわからないペアレンタルコントロールは不安も多いかもしれませんが、お子さんにスマートフォンを持たせるなら、ぜひ使い方を学んで、導入してから手渡すのをお勧めします。

 

というのも、子どもは親が思うよりも、あっという間に使いこなしてしまうもの。『どうせわからないだろう』と放っておくのではなく、親御さんもスマートフォンの機能を学びながら理解したほうがいいでしょう。もう『デジタルが苦手』では済まない時代。どうしても難しければ、お父さんに頼むのもひとつです」(同)

 

ちなみに、スマートフォンは、キッズケータイほど頑丈にはできていないため、しっかりとカバーなども装備したいところ。使い方次第では、親が過去に使っていた古いスマートフォンを活用して再契約することもできそうです。

 

まとめると、子どもに持たせるのは、親が大手キャリアで契約していればキッズケータイ。格安SIMで機能制限アプリなどを使えるならスマートフォン。親自身が機能制限アプリを使いこなす自信がないのならGPS端末、という選択肢でしょうか。

 

次回は、いざ持たせる場合の注意点などを紹介します。

 

(取材・執筆:栃尾江美)

 

 


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よく聞く“ファミサポ”ってどんなもの?【後編】

 

 

子どもが幼稚園入園・小学校入学のタイミングで復職を考えているママにとって、お迎え時間の確保や子どもの病気など、不安は多いものですよね。そんなとき心強い味方となりそうな“ファミリー・サポート・センター”略してファミサポについて、いつどのような内容をお願いできるかをお聞きした前編に引き続き、実際に利用する際のポイントについて、全国の“ファミサポ”のネットワークの拠点となっている「一般社団法人 女性労働協会」の小林恭子さんにお話を伺います。

 

 

●具体的な利用の流れは?

 

─ 初めて“ファミサポ”を利用したい場合、どうすればよいですか?

 

「まずは地域のファミリー・サポート・センターに登録してください。登録後、『○月○日の何時に保育園にお迎えに行き、そのあと1時間の預かりをお願いします』などセンターに電話等で依頼をします。するとセンターのアドバイザーが、依頼内容に合いそうな提供会員さんを紹介してくれます。

 

活動の前には、「事前打ち合わせ」として、お子さんをお預かりする環境(提供会員さんの家など)で、顔合わせを行います。アドバイザーが同席することが多いそうです。

 

そこで『この方にお願いしようかな』、『このお子さんだったら預かれるかな』といった双方の合意ができれば、初めて活動が成立します。そして、活動後に直接当人同士でお支払いという形になります。」(小林さん)

 

2回目以降、同じ提供会員さんにお願いする場合、依頼会員と提供会員の合意がとれれば直接やりとりをして依頼していいですよというセンターもありますが、毎回センターに問い合わせて、その都度、提供会員さんを紹介してもらうセンターもあるそうです。

 

●提供会員はどんな方?

 

─ 提供会員さんには、どんな方がいらっしゃるのですか。

 

「子育てが一段落され、子育ての経験を生かしたい、困った親御さんの役に立ちたいという50代、60代の一般の方が中心です。また、提供会員はお子さんを預かるため、安全・事故対策も含めた、援助活動に必要な講習を必ず事前に受けます」(同)

 

有資格者もいらっしゃるという話を聞きますが、どうなんでしょうか。また、女性だけでなく、男性の提供会員さんもいるのでしょうか。

 

「そうですね、中には元保育士さんや元看護師さんもいらっしゃいます。ただ、必ずしもそういう方ばかりということはなく、一般の方がほとんどです。また提供会員さんはほぼ女性ですが、男性もときどきいらっしゃいます。定年後などに地域で熱心に活動を支えてくださる男性はありがたい存在で、あちこちのセンターで「イクジイ」として頼りにされている方もいます(笑)」(同)

 

 

●違う人に変更してほしい…というお願いは可能?

 

─ 子どもがとても活発な子だったり、内気だったり、提供会員さんとの相性が心配になったときに、顔合わせ後に変更していただくことはできるのでしょうか。

 

「もちろんできます。サポート・センターによっては、あらかじめ複数の提供会員さんとの顔合わせをおすすめするところもあります。また、病児・病後の預かりを行っているセンターにおいても、必ず一度はお子さんが元気なとき、通常の預かりを一度経験してから、非常時の預かりをするようにおすすめしています」(同)

 

 

●利用する際の注意点やNGポイントは?

 

─ ファミリー・サポート事業を利用する方に向けて、注意点や、こういったことは避けてほしいというNGポイントはありますか。

 

「“ファミサポ”は、依頼会員と提供会員との間に良好な関係が築ける素晴らしい仕組みです。ただ、会員同士で直接やりとりをして活動をする際には、活動前に必ず、センターにご連絡をいただくことをお願いしたいのです」(同)

 

─ どのように連絡すれば良いのでしょうか?

 

「『以前お願いした○○さんに、何日の何時から1時間お願いしています、内容は〇〇です』のように、事前に連絡いただくようにしています。連絡がないと、何か事故があった場合に「本当に活動中の事故なのか」が特定できません。何より、活動内容をセンターが把握できていないと、活動の安全を確保するための対応ができません。「事前打合せ」を行うのも、会員同士の顔の見える関係での「安心」「安全」を最優先させているからなのです」(同)

 

─ こういう依頼は困ったなと思うことはありますか。

 

「『宿題をさせて』、『ピアノの練習をさせておいて』といった学習指導などは、ファミリー・サポート事業には入っていません。投薬は、病児預かりを行っているセンターに限られます。また突然のキャンセルや、多めに依頼時間をとっておいて、当日一方的に短縮するといったことが続くと提供会員さんも困ってしまいます。ファミサポの趣旨を理解して、会員相互の信頼関係を損なわないような利用をお願いできればと思います」(同)

 

 

●まずは登録しておけば、いざというとき心強い助けになる

 

─ よい会員さんとのマッチングのためにも、余裕をもって登録を済ませておいたほうがよさそうですね。

 

「転勤先で知人や親族が近隣にいない方、シングルマザーの方など、核家族化が進む中で“ファミサポ”が切実に必要とされ、果たしてきた役割もあります。あくまで“ファミサポ”は、料金は介在するものの、相互援助活動が基本です。子育てで困ったときや育児にちょっと疲れたときのために、あらかじめ登録しておいて、提供会員さんと顔合わせをしておき、いざというとき活用いただけたらと思います」(同)

 

実際に「“ファミサポ”のおかげで何とか仕事を続けることができた」という声も多いそう。また仕事中の育児に限らず、同じ地域に頼りになる提供会員さんがいるというのは心強いもの。実際に長く人間関係が続いて、お子さんの結婚式に、かつての提供会員さんが呼ばれるといった素敵なお話もあるそうです。

 

 

 “ファミサポ”は事前登録、事前打ち合わせが必要なため、準備期間がかかります。また、会員同士の援助活動であることを理解した上で、利用することが必要です。一見、面倒にも見えますが、子どもが家族以外の地域の方々と関わるきっかけになったり、育児中のちょっと困ったときに頼りにできる利点がありそうです。まずは近隣のサポート・センターに登録してみて、自分に合った利用方法を探せればいいですね。

 

(取材・執筆:大和田佳世)

 

 


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小学校のプールは日焼け止め禁止って本当? 子どもの紫外線対策

 

 

真っ黒に日焼けした子どもの肌は元気な証……と称えられていたのも今は昔。子どもの頃からのUVケアが大切だと言われている現代では、幼児のうちから日焼け止めを常用している人も多いですよね。でも、小学生になると水泳の授業が始まり、子どもの紫外線対策をどうするべきか悩んでしまいます。新宿区立花園小学校の養護教諭・玉置玲奈先生に日焼けのこと、そして小学校での日焼け止め使用事情について聞きました。

 

 

●皮膚の老化を早める日焼け。予防とアフターケアが大切

 

日焼けをすると体にどんな影響があるのでしょうか?

 

「日焼けとは、日光に含まれる紫外線を浴びて、皮膚が炎症を起こしている状態です。皮膚がヒリヒリして赤くなる程度の日焼けは1度熱傷、水ぶくれができるほどになると2度熱傷のやけどに値します。子どもの頃から紫外線を大量に浴び続けると、シミやシワなど皮膚の老化を早め、皮膚ガンを起こしやすくなるといわれています。

 

日焼けを予防するためには、日焼け止めを塗る、つばのある帽子を着用する、長袖を着る、日差しの強い時間帯の外出は避けるなど、日差しから肌を守る工夫が必要です」(玉置先生)

 

では、もしも日焼けしてしまった場合、応急処置としてできることはありますか?

 

「日焼けした肌をとにかく冷やすことが大切です。タオルで巻いた保冷剤などを日焼けした箇所に当てて、火照りがおさまるまで冷やしましょう。また、日焼けの後の肌は乾燥し体内の水分も不足しているので、しっかり水分補給をしてください。炎症がひどい場合には、皮膚科を受診してくださいね」(同)

 

前日に受けた日焼けが翌日になってもヒリヒリ痛んで、学校の保健室に駆け込んで来る子も多いそうです。日焼け後のアフターケアは大事なのですね。

 

 

●プールでの日焼け止め使用は学校に相談を

 

この時期の小学校でもっとも日焼けしそうな時間といえば、水泳の授業です。小学校のプールでは日焼け止めを使用できるのでしょうか?

 

「小学校では、プールの授業時に日焼け止めを塗ることは原則禁止しているところが多いと思います。水に溶けた日焼け止めで濾過フィルターが目詰まりして、水質に影響を与える可能性があるというのが大きな理由です。また低学年の子どもが日焼け止めを自分で全身くまなく塗ることは難しいと思います。

 

ただ、うちの学校の場合は禁止と明言してはおらず、相談を受けたらその都度判断して許可する場合もあります。以前勤めていた学校でも、アトピー性皮膚炎等で肌に影響があるから日焼け止めを使わせてほしいと相談を受けたことがありました。学校の方針や保護者の考え、お子さんの身体の状態もそれぞれですので、先生に相談してみるのが一番いいと思います」(同)

 

玉置先生の学校では、紫外線対策としてラッシュガードの着用は認めているそうです。日焼け止めやラッシュガードの使用については、学校によって対応は様々なので、心配がある場合は直接問い合わせてみましょう。

 

 

●日焼け止めとラッシュガードの使用状況は? 全国10校の小学校に聞きました。

 

小学校のプールで、日焼け止めとラッシュガードの使用が可能かどうか、全国10校の小学校にアンケート調査を実施。その結果、日焼け止めは原則禁止でも、申し出があれば許可するという小学校が多いことがわかりました。また、ラッシュガードを禁止にしている小学校は今回の調査の中にはありませんでした。

 

【日焼け止め】

使用可能:1校

使用禁止:2校

原則禁止だが申し出があれば許可する:4校

ルールなし:3校

 

【ラッシュガード】

着用可能:5校

着用禁止:0校

原則禁止だが申し出があれば許可する:5校

 

【各小学校のコメント】

「日焼け止め、ラッシュガードとも保護者からの申し出があれば許可しています。基本的には健康上の理由での申し出としていますが、特に厳しくチェックしているわけではありません。以前、ゴーグルも同じような経緯がありましたが、結局今は全員つける方向になっています。今後は日焼け対策も色々変わってくるかもしれません」(群馬県前橋市の小学校)

 

「バレエなどの習い事で日焼けをすることができない等、一部の子どもから事情があって申し出がある場合は許可しています。アレルギー等の場合は、もっといろいろな対応があると思います。それ以外の子は、学校に日焼け止めは持ってきていません」(富山県高岡市の小学校)

 

「水質の心配、そして日焼け止めを全員が使用し始めると更衣時間がさらに必要になり、活動時間が減るので、原則禁止にしています。申し出があれば養護教諭が窓口になって保護者と相談をします。実際に認めている例もあります。ただ低学年の子は、日焼け止めを自分でうまく使うことはなかなか出来ないです」(愛知県春日井市の小学校)

 

「川崎市教育委員会は2年前に耐水性の日焼け止めであれば使用を認めるようにとの通達を出しています。ラッシュガードの着用を許可していますが、フードが付いていたり、ダボダボの物は泳ぎに支障が出るので、できるだけ身体に密着する物を着用するようにお願いしています」(神奈川県川崎市の小学校)

 

日焼け止めは原則NGでも、ラッシュガード着用可の小学校は増えてきているようです。子どもの日焼け対策についてはこれからもしっかり考えていきたいですね。

 

(取材・執筆:宇都宮薫)

 

 


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先輩ブロガーママに聞いた!こだわりのランドセル選び【前編】

 

いざランドセル選びを始めてみると、あまりの種類の多さに、何を基準に選べばいいのか迷ってしまう人も多いはず。そこで、今回は、ブログにアップしたランドセル選びの記事が、好評を集めているnagominoさんに直撃インタビュー。現在小学3年生の娘さんのランドセル選びの際、合計7か所の店舗、展示会などに実際に足を運び、徹底的にリサーチを行ったというnagominoさん。当時のセレクトポイントや、使ってみての実感なども教えてもらいました!

 

 

●素敵なサイトには惑わされず、情報収集に徹して

 

娘さんが年長の6月頃から、ランドセル選びを始めたというnagominoさん。まずはスマートフォンでの情報収集からスタートしました。

 

「最初に、平均的な価格帯、牛革・人工皮革のクラリーノ・コードバンといった素材の違いがあること、A4フラットファイル対応かどうかのサイズの問題(2018年度は多くのメーカーでA4フラットファイル対応になっていると思います)など、ランドセル選びの基本をリサーチしました。よく見ていたのは、ランドセルの機能についてのサイトや、実際にランドセル選びをした経験のある方のブログ記事でした。

 

でも、ネット上では、購入後の使用感や口コミなどはあまり見かけなかったので、実際に使った感想を聞きたいと思い、小学生の子どもを持つ友人数人にも話を聞きました。友人からは、率直な意見が聞けてとても勉強になりました」

 

最初は検索&友人の口コミで、気になることは調べ、その後店頭へ。

 

「実際に手に取ると印象が変わることも多かったですね。とても素敵なホームページを作っているメーカーは多いですが、商品のよしあしと必ずしも直結しないと思うので、ほどほどで見ておくのがいいのかも(笑)」

 

あくまでもリサーチ段階では、重さ、サイズ、展示会のお知らせなど、情報を得ることに徹したそうです。

 

 

●親も背負ってみることで、背カンの機能の必要性を実感!

 

そして、7か所の店舗や展示会に足を運んだというnagominoさん。土屋鞄、中村鞄、池田屋、大峡製鞄、黒川鞄など、早期の売り切れが予想される工房系を中心に、コクヨ×あんふぁんのランドセルを扱うビッグカメラ有楽町店まで、都心を中心に店舗を巡ったそうです。では、ランドセルを実際に見るときのポイントはありますか?

 

「見た目の美しいランドセルはたくさんありましたが、見れば見るほど、やはり背負やすさは大切だなと思いました。思えば、自分が子どもの頃もランドセルといえば『肩が痛い』という印象で…。背負いやすさには、肩ベルトの食い込みと、背中のクッションの当たりのやわらかさが大事だろうと、夫と話し合い、その2点をよく見て、必ず娘に背負わせることにしていました。

 

ただ…ランドセル選びの後半戦は、娘がだんだんと飽きてしまって。ちゃんと背負ってくれなくなってきたので、私と夫が背負ってみることにしました。傍から見ると恥ずかしい光景かもしれませんが(笑)、親も背負ってみると違いがすごく分かるので、これはおすすめです! 特に、小学生の荷物と同等のおもりを入れて背負ってみた際は、肩への食い込みや背負いやすいかどうかが体感できました」

 

親も背負ってみるとは、そのこだわりぶりに脱帽!また、nagominoさんがもうひとつこだわったのが、実際に店舗のスタッフから話を聞くこと。

 

「ランドセルの製法や素材の違いなどは、よく聞いていましたね。人工皮革と迷っていたので、革製のランドセルは重くないんでしょうか?という質問はしていました。中には、ランドセル自体が軽ければよいというわけではない、というお話もありました。

 

また、『背カン機能』については、聞いておいて本当によかったと思いますね。セイバンの天使のはねや、フィットちゃんのような、背カン(ランドセル本体と肩ベルトをつなぐ部分)が立ち上がって背中にフィットするという、背負いやすい機能があることを知りましたが、こういった機能がないランドセルも多くありました。背カン機能について知ったことは、のちのちランドセル選びの決め手にもなりましたね」

 

 

●背中の当たりがやわらかい+背カン機能付きのランドセルに決定

 

これだけ調べて、悩み抜いたnagominoさんの娘さんが、最終的に選んだランドセルとは?

 

「実際に背負って見て『当たりがやわらかく、重さを感じにくくて背負いやすい』と夫も私も意見が一致したのが、大峡製鞄のランドセルでした。これは娘も背負ってみて言っていました。ただ、工房系の大峡製鞄には背負いやすい機能がついておらず、やはり子どもへの負担を考えると、背カン機能がついていたほうがいいのでは…と悩みました。そんな中、たまたま入った三越伊勢丹で、大峡製鞄と三越伊勢丹がコラボしたオリジナルランドセルを発見!三越伊勢丹オリジナルとして、背カンの立ち上がり、そして背カンが左右別々に動く機能が付いているということなのです。

 

『背負いやすく当たりがやわらかい大峡製鞄×三越伊勢丹ブランドだからつけられる背カンの背負いやすい機能』ということで、私から見たら、ついに理想のランドセルに出会った!という感想でした。すでにランドセル選びに飽きていた娘が、背負った途端に目を輝かせて『これが一番背負いやすい!』と言ったこともあり、こちらに決めました!」

 

nagominoさんの娘さんが購入したランドセルは「三越伊勢丹オリジナル<大峽製鞄>スーパータフランドセル レッド」だということ(詳しい商品名は年度により変わるので要確認)。こだわり抜いて、納得の上に決めたランドセル選び、とても参考になりました!

 

次回は、実際に2年半使用してみた感想や、これからランドセル選びをする人へのアドバイスを教えてもらいます。

 

nagominoさんブログ「なごみ日和

 

(取材・執筆:野々山幸)

 

 


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よく聞く“ファミサポ”ってどんなもの?【前編】

 

 

子どもが幼稚園入園・小学校入学のタイミングで復職を考えているママにとって、お迎え時間の確保や子どもの病気など、不安は多いものですよね。そんなとき“ファミリー・サポート・センター”略してファミサポの助けを借りられたら心強いかもしれません。そこで、“ファミサポ”とは何か、利用するときの流れや注意点などを、全国のファミリー・サポート・センターのネットワークの拠点となっている「一般財団法人 女性労働協会」の小林恭子さんにお話を伺いました。

 

 

●“ファミサポ”は会員同士の相互援助活動

 

─ 子育てをしていると耳にする “ファミサポ”ですが、どのようなものなのでしょうか?

 

「“ファミサポ”は地域で子育てを支え合うために生まれた、会員同士の相互援助活動です。育児の援助を受けたい人と、行いたい人が、互いに “ファミリー・サポート・センター”に登録して会員となり、センターが仲介して会員同士が支え合う仕組みです。“ファミリー・サポート・センター”の設立運営は各市区町村が行います」(小林さん)

 

ちなみに、援助を受けたい人を「依頼会員」、援助を行いたい人を「提供会員」と呼ぶそうですが、呼び方も市区町村によって様々で、前者を「利用会員」や「ファミリー会員」、後者を「協力会員」や「サポート会員」と呼ぶ自治体もあるそうです。

 

 

●お願いできる内容は?

 

─ どのようなことをお願いできるのでしょうか?

 

「保育園・幼稚園・小学校・学童クラブなどへの送迎、保育施設の時間外や学校の放課後の預かり、保護者の買い物や行事参加などの外出時の預かり、保護者の病気や冠婚葬祭などの急用時の預かりができます。

 

保育園や学童クラブと違い、保護者が仕事をしていなくても利用できますし、『子育てから離れてちょっとリフレッシュしたい』という目的での預かりも可能です。ちなみに病児・病後児の預かりは地域によるので問い合わせてみてください」(同)

 

─ 保護者が仕事をしていても、していなくても利用できるのですね。

 

「そうですね。理由を問わず依頼があれば、そして依頼に対して受けてくださる方がいらっしゃれば、柔軟に幅広く、子どもの預かりを利用できます」(同)

 

─ 預かりのときは、どこで保育をするのでしょうか。

 

「以前は安全面から『提供会員の自宅で保育を行う』のが原則でしたが、現在は『依頼会員の自宅で保育を行う』ことも増えてきています。どこでお子さんを預かることが、お互いに安心できるのか、依頼会員と提供会員が互いに納得できれば、自由度は高くなってきています」(同)

 

 

●“ファミサポ”はサービスではなく、地域住民のサポートと考えよう

 

─ 料金はかかるのでしょうか?

 

「はい。市区町村によって1時間あたりの利用料金が決まっています。だいたい800円前後という自治体が多いですが、夜間などはもう少し料金が上がることもあります。活動終了時に、依頼会員さんから提供会員さんに、直接現金でお支払いいただくことになっています」(同)

 

─ 「相互援助活動」であっても、お金を払ってサービスを利用するのですね。

 

「“ファミサポ”は、あくまで提供会員さんが自分の空いた時間に、善意で、依頼会員さんの子育てのお手伝いをするというものです。どちらかというとボランディア的な活動であり、1時間あたりの利用料金は援助に対するお礼の気持ちとしての謝礼金です。サービスでなく、地域住民の方々の善意によるサポートだと思っていただければと思います」(同)

 

 

●掃除などはNG、習い事の送迎はOKの場合が多い

 

─ 掃除や料理など、家事援助はお願いできますか?

 

「ファミリー・サポート事業は、あくまでひとりのお子さんに対して、お子さんが安心・安全に過ごせるために、提供会員さんがサポートするという事業です。掃除などの家事援助は行っていません。ただ、お子さんの食事援助については対応しているところもありますし、事故防止の観点から行っていないところもあります」(同)

 

─ 習い事や塾の送迎はどうでしょうか。

 

「最近は、習い事の送迎の依頼が増え、多くのセンターが対応していますが、地域によっては行っていないこともあります。また、夜間の対応時間が決まっているところもあるので、詳細は近隣のサポート・センターに問い合わせてください」(同)

 

 

●夜間の預かりが可能な場合も

 

─ 夜間の預かりも可能なのですか?

 

「あくまで、空いている提供会員さんがいらっしゃった場合ではありますが、可能なところもあります。元々、ファミリー・サポート・センター事業は1994(平成6)年に労働省(当時)の管轄ではじまった事業で、育児休業の制度が整っていない環境の中でも、働き続けなければいけない親御さんをサポートする意味合いがありました。

 

夜勤がある看護師さんなどを支援するため、泊まりのサポートもできるようになっています。近年は地域によって、泊まりのサポート活動を実施しているところと、実施していないところがあります」(同)

 

 

●補償保険で会員をサポート

 

─ 万一、事故が起きた場合の補償はありますか。

 

「ファミリー・サポート事業は国の事業であり、運営する都道府県、市区町村は必ず保険に入らなければいけないことになっています。依頼会員、提供会員が保険料を払うことはありません。援助活動中に生じた事故については、『傷害保険』と『賠償責任保険』で補償されることになっています」(同)

 

“ファミサポ”は「子育てから離れてちょっとリフレッシュしたい」という目的での利用もOK。保育園や学童クラブと違って、保護者が仕事をしていなくても利用できるのですね。

後編では、具体的な登録の流れや、注意点についてさらに伺います!

 

(取材・執筆:大和田佳世)

 

 


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暑い季節が到来! 子どもの熱中症を防ぐには?

 

 

日差しが強く照りつける暑い季節でも、元気いっぱいに外で遊ぶ子ども達。この時期、心配なのは熱中症ですよね。子どもの熱中症を防ぐためにはどんなことに気をつければいいのでしょうか。新宿区立花園小学校の養護教諭・玉置玲奈先生に聞きました。

 

 

●めまいや吐き気、意識障害も…。熱中症の症状って?

 

熱中症になるとどんな症状が現れるのでしょうか?

 

「熱中症とは、高温多湿な暑熱環境に身体が適応できないことで引き起こされる、様々な症状の総称です。身体は体温が上昇すると汗をかいて放熱しますが、発汗などで体内の水分や塩分のバランスが崩れると、体温調節機能が働かなくなってしまいます。すると、めまい、立ちくらみ、頭痛、吐き気、重度になると意識障害など様々な症状が現れます」(玉置先生)

 

玉置先生によると、小学校では、めまい・だるさ・顔面蒼白・体が熱いなどの初期症状を訴えて保健室に来る子どもが多いのだとか。運動会練習の際、顔面蒼白なのに、体は熱くて汗が多量という症状の子が何人かみられたこともあったそうです。

 

脳機能障害などの後遺症を残したり、死亡することもある熱中症。もしも熱中症かな?と思う症状があった場合、どうしたらいいのでしょうか?

 

「まずは日陰やクーラーが効いた室内など、涼しい場所に移動しましょう。体温を下げるために、着ている服を緩めます。保冷剤や濡れタオルなどがあれば、首や脇、足の付け根などにあて、集中的に冷やしてください。自力で水分を摂取できるようなら水やスポーツドリンクを飲ませます。自力で水分が摂れなかったり、意識がないような場合にはすぐに救急車を呼んでください」(同)

 

症状の悪化を防ぐためにも現場での応急処置が大切なのだそう。症状が良くならない場合は、医療機関を受診しましょう。

 

 

●学校にいる間も適宜水分補給が大切

 

予防のために、学校ではどんな指導をしているのですか?

 

「休み時間の外遊び中も休憩を取り、こまめに水分補給をするように指導しています。体育の授業も45分間休憩なしで行うことはなく、適宜水分補給の時間を設けています。喉が渇いたと感じた時には身体はすでに枯渇状態なので、乾く前の水分補給が理想的です。子どもは、暑い中でも休むことを忘れてノンストップで遊んでしまいがちなので、日陰で涼んだり、水分補給してクールダウンする時間を持つことを習慣づけてほしいですね」(同)

 

玉置先生によると、熱中症対策には汗で失われた電解質を補えるスポーツドリンクが最適と言われていますが、運動量が多くない子どもが常飲するには糖分が多いそうです。運動量の多い部活やスポーツをしているのでなければ、水やお茶でこまめに水分を補給しましょう。

 

「また夏休みの間などクーラーの効いた部屋で長時間過ごしていると、水分補給を忘れがちになります。涼しい環境下でも身体は乾いてしまうので水分補給をするようにしましょう。子どもが外に遊びに行くときには、水筒と帽子を忘れずに持たせてあげてくださいね」

 

 

●朝食をしっかり食べることも熱中症対策のひとつ

 

熱中症対策として他にするべきことはありますか?

 

「これからの時期はとくに、朝食をきちんと食べて、塩分、水分をしっかり摂ってから学校に来てほしいと思います。寝ている間に思った以上の汗をかいていて、朝起きた時には身体の水分はカラカラの状態です。そんな状態のままで登校すると、登校時、歩いている間に熱中症になってしまうことも。朝食も、メニューによっては水分が十分に摂れていない可能性があるので、朝はコップ1杯程度の飲み物を飲む習慣をつけるといいですね」(同)

 

朝食を食べないことで水分や栄養がしっかり摂れていないと、熱中症のリスクも上がるのだそう。でも、朝は時間のゆとりがないせいで、朝食をちゃんと食べてこない子も多いのだとか。

 

「ゆとりを持って朝食を食べるためにも、まずは生活リズムを整えることが大切です。暑い時期は食欲がなくなりがちなので、夜は早く寝て、いつもより早く起床すると、朝食の時間には頭も胃腸もすっきり目覚めて食欲もわきやすくなると思いますよ」(同)

 

夏はとくに早寝早起きに気をつけて、朝食をしっかり食べて来ることが大切なんですね。夏の暑さはこれからが本番。子どもと一緒に熱中症になりにくい生活習慣を作っていきたいですね。

 

(取材・執筆:宇都宮薫)

 

 


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『学研の夏休みドリル 小学1年』を3名様にプレゼント!

 

 

『学研の夏休みドリル 小学1年』は、算数と国語が1冊にまとまった、1学期の復習用ドリルです。1回分は1ページで、無理なく学習できます。特製夏休みシール、夏休みうきうきカレンダー、1年生の漢字表、たしざんシート、別冊のくわしい解答解説など、学習に役立つ付録も満載!

 

今回は、この『学研の夏休みドリル 小学1年』を3名様にプレゼントします!

 

 

応募は終了いたしました

 

 

応募締切)2018年7月13日(金)※発送もって発表に代えさせていただきます

 

***

『学研の夏休みドリル 小学1年』

●定価:本体560円+税

●発行所:株式会社学研プラス

★商品情報はこちら

 


 

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2018年 メーカー別ランドセル最新事情【専門メーカー以外のランドセル編】

さまざまな種類があるランドセル。この連載では、これまでランドセルの主要メーカーに取材し、メーカーごとの発売時期、イチオシなどを詳しく教えてもらってきました。しかし、取材するうちに、ランドセルメーカー以外のランドセルもあることが判明。今回は、そんな専門メーカー以外のおしゃれなランドセルをご紹介します。

 

 

 

 

●どこか懐かしいビームス by ビームスのベーシックランドセル

 

【ビーミング by ビームス ランドセルのポイント】

・素材

人工皮革(ベルバイオ5)

・重さ

1220g

・人気カラー

男の子はブラック、女の子はレッド、キャメルなどのベーシックカラー

・販売時期

カタログは4月26日(木)より配布。販売期間は2018年4月26日〜2018年8月19日。

・特徴

☆ベーシックでシンプルな飽きのこないデザイン

☆リフレクターを各所に配置して、360°どこからでも光を反射して安全

☆素材は雨にも汚れにも強い人工皮革『ベルバイオ5』

 

 

 

 

【今年度のイチオシ】

ビーミング by ビームス / 別注 ランドセル(カラー:グリーン)

54,000円(税込)

新色のグリーン。オンラインショップと限定2店舗(グランエミオ所沢店、テラスモール湘南店)のみで販売。

(画像提供:ビーミング by ビームス)

 

おなじみのセレクトショップ「ビーミング by ビームス」のランドセルは、ブラック、ネイビー、キャメル、レッド、新色のグリーンの5色展開。どこか懐かしさも感じさせる、シンプルなランドセルが魅力です。

 

「ベーシックかつシンプルで、6年間飽きのこないデザイン。落ち着いた発色で、金具にもつや消し調の高級金具を使ったり、錠前部分にオリジナルの刻印が入ったり、ベーシックな中にもビーミング by ビームスならではのオリジナリティが光ります。

また、丈夫で機能性にもすぐれているのが特徴。リフレクター(反射板)をかぶせ、肩ベルト、サイドに施したことで、360°どこからでも自動車の光などを反射し、暗い場所での安全性を確保しました。雨にも汚れにも強い人工皮革『ベルバイオ5』を使っているので、お手入れがしやすいこともポイントです」(ビームスプレス梅田悠貴さん)

 

おしゃれなママ・パパたちの間で注目のランドセル。受付は8月までですが、受注数の上限に達し次第終了となります。

 

 

●サイドのステッチ、内側のイラストなどおしゃれ心が満載のアクタス

 

 【アクタスランドセルのポイント】

・素材

人工皮革「クラリーノエフ」が中心

・重さ

1100g前後と軽いものが多い

・人気カラー

男女ともに使えるキャメルカラーが人気

・販売時期

店舗での予約開始は2月末から、オンラインショップでの予約は4月末からスタート

・特徴

☆サイドのアーガイル柄ステッチ、内側の北欧風イラストなど抜群のデザイン性

☆流行のハーフカバーモデル

☆2段階の中仕切り付き。荷物の量に応じて仕切りを使い分け!

 

 

 

 

 

【今年度のイチオシ】

ハーフカバーモデル(カラー:キャメル)

58,320円(税込)

キャメルのみ、サイドのアーガイル模様のステッチをピンクと水色の2色から選べる。

(画像提供:アクタス)

 

人気のインテリアショップ「アクタス」。流行のハーフカバーやサイドのアーガイル模様のステッチ、内側には北欧テイストのイラストを使うなど、トレンドがいっぱい詰まったランドセルが注目を集めています。

 

「ランドセルの顔とも言えるかぶせの部分は、ベーシックな全かぶせデザインと、カバーが短く使いやすい半かぶせデザインの2種類を用意。特にアクタスらしい半かぶせのデザインは人気です。色味も、ドルフィンブラック、ワイズネイビー、キャメル、モードピンク、レッドの5種類を揃えました。特に上品なキャメルの支持が高く、実績シェアは50%以上です。

使いやすさにもこだわり、サイズは、A4フラットファイルがすっぽり収まる内寸約24cmの横幅に加え、約14cmの縦幅で業界最大級の収納力を実現。また、上下非対称の2段階の中仕切り付きのため、荷物の量に応じて仕切りを使い分けることで、荷物のズレ・ガタつきを防ぎます。肩ベルトは、内径を長く、外径を短くした『3D ベルト』。本体を体に密着させて、体感重量を軽減させます」(アクタスマーケティング部 関洋之さん)

 

カジュアルかつ上品なデザインと、背負やすさを両立させたアクタスのランドセルは、アクタスの各店舗で背負って試すことができます。

 

 

●先輩ママの声を反映して背負いやすさを追求。コクヨ×あんふぁんのランドセル

 

 【コクヨ×あんふぁんランドセルのポイント】

・素材

人工皮革「クラリーノ」が中心

・重さ

1150g前後

・人気カラー

男の子はブラックにブルーステッチ、女の子はローズピンク、キャメルなど落ち着いた色が人気

・販売時期

カタログは4月より無料配布、4月より全国の販売店で注文受付中。詳しくは公式サイトをご確認ください。6~7月に大阪、東京、名古屋、仙台の4か所の「あんふぁんフェス」に出展予定。

・特徴

☆A4ファイルや水筒、袋物もスッポリ入る驚きの収容力!

☆毎日使っても6年間型崩れしにくい丈夫さ

☆飽きのこないシンプルなデザイン

 

 

 

 

【今年度のイチオシ】

スイーツコレクション(カラー:キャメル)

58,320円(税込)

人気のキャメル色の本体色に、チョコレートやビスケットを連想させるスイーツモチーフをあしらったモデル。

(画像提供:コクヨ)

 

文房具メーカー「コクヨ」とママ向けのフリーペーパー「あんふぁん」が一緒に作った、コクヨ×あんふぁんランドセル。あんふぁんの読者など、多くの先輩ママの声を集めて形にしました。

 

「『安全に通学してほしい』、『笑顔あふれる通学であってほしい』といったママたちの願いから誕生したのが、手荷物をできるだけ減らせるように大マチの収容力を高めた『手ぶらランドセル』です。タテヨコスーパーワイドサイズで、当社で従来販売していたランドセルと比べて、外寸はそのままで、大マチ収容量が約30%アップ。教科書以外の荷物もどんどん詰めて、手ぶらで通学ができます。荷物が増えると型崩れしやすくなるので、荷物の入り口である口前部分の歪みに対する強度をアップ。背カン部分は丈夫な金属製を使用するなど、とにかく背負いやすい、使いやすい工夫が満載です」(コクヨ南花織さん)

 

水筒や袋物の種類によって収容できない場合もあります。

文房具メーカーであるコクヨのランドセルということで、大型の書店など、ランドセル売り場以外で気軽に見て、試せるのもうれしいですよね。全国の取扱店及びイベント情報は公式サイトにて公開しています。

 

ランドセル専門メーカー以外だからこその、デザイン性やママの声を反映した機能は大きな魅力。こだわりすぎず、柔軟にいろいろなメーカーをチェックすると、より理想のランドセルに出会えるかもしれません。

 

(取材・執筆:野々山幸)

 

 


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お家の中の整理・収納、プロに依頼するメリットは?

 

 

年長さんになると、小学校入学に向けて「自分で片付けできるようになってほしい」と考える親御さんも多いのではないでしょうか。また実際、小学校では自分の持ち物は自分で管理するように指導されます。片付け上手になっておくに越したことはないですよね。

 

とは言え、「そもそも親自身も片付けが苦手で…」、「子どもにどう教えたらいいのか分からない」という声もちらほら…。そこで今回は、整理・収納のプロにお片付けの指南を受けながら、実際の作業まで手伝ってもらえるという“片付け専門”の家事代行サービスについて、「カジタク“片付け名人”」サービスキャストの山口奈穂子さんにお話しを伺いました。

 

 

●“片付け専門”サービスは、普通の家事代行と何が違うの?

 

家事代行サービスというと、日常的な家事(掃除や料理)を頼むものというイメージがあります。“片付け専門”というのは、それらのサービスとはどう違うのでしょうか。

 

「一般的な家事代行サービスは、あくまで日常的な家事を代行するサービスです。片付けについても、掃除の延長として、“出しっぱなしの物を元の場所に戻す“のが基本になります。

 

対して、片付け専門のサービスでは、まずはお客様が困っていることのヒアリングから始めます。例えば、キッチンの使い勝手が悪いとか、家族がリビングに物を出しっぱなしにするとか…。そういったお悩みを解決するような収納場所や収納方法をお客様と一緒に考えていきます」(山口さん)

 

「カジタク“片付け名人”」の場合、スタッフはすべて整理収納アドバイザーの資格を持ったプロだと言います。片付けを体系的に学び、様々なノウハウを持ったプロにアドバイスがもらえるのは心強いですね。

 

 

●サービスの具体的な内容と、上手な使い方

 

実際に片付け専門サービスを使おうと思った場合、どのような流れで、具体的にどんなサービスが受けられるのでしょうか。

 

「“片付け名人”の場合、1回の片付けにつき4時間のサービスをご提供します。ご予約いただいた日時に整理収納アドバイザー1名がご自宅まで伺い、まずは30分から1時間のヒアリングを行って、おうちのどの場所を片付けるか決めます。その後、残りの時間で、ご指定の日時に再度訪問し、収納物の確認→いる・いらないの仕分け→収納→ゴミ捨てといった一連の作業を、お客様と一緒に行います。

 

ちなみに、スタッフ2名で伺って、2時間で終わらせるパターンもあります。どちらが良いかはお客様にお選び頂けますが、『複数の目で見てアドバイスしてもらいたい』、『長時間だと疲れるから短時間で終わらせてほしい』という理由で、2名×2時間の方が人気です」(同)

 

気になるお値段ですが、1回1万9800円とのこと(別途交通費が一律960円かかります)。リピート率も高く、「リビングが散らからなくなったから、次はキッチンを使いやすく」と依頼する方も多い一方、「片付けの基礎を学べたので、次は同じやり方で子ども部屋をやってみます」と、ワザを自分のものにして、上手に活用する方もいるそうです。

 

 

●“片付け専門サービス”Q&A

 

サービスを利用するにあたり、他にも気になることがたくさん。山口さんに一問一答でお答えいただきました。

 

Q.事前に準備しておく物や、やっておいた方が良いことはありますか?

「ゴミ袋と雑巾だけご用意ください。いらないと分かっている物は、事前に処分しておくと時間を有効に使えますが、もちろんそのままにしておいてもOKです」

 

Q.すごく散らかっているのですが、少しは片付けた方がいいですか?

「そのままで大丈夫です、ご安心ください。片付けがいもありますし」

 

Q.収納グッズは買っておいた方がいいですか?

「買わなくてOKです。基本的におうちにある物を使って収納します。また、ご要望があれば収納グッズのアドバイスもしますので、買うならサービスの後が良いと思います」

 

Q.作業中は、家にいなくてもいいですか?

「ひとつひとつ、使用頻度や要・不要を確認しながら進めますのでご在宅をお願いしています。作業自体はスタッフにお任せでも、お手伝い頂いても、どちらでも結構です」

 

Q.子どもも同席して大丈夫ですか?

「もちろんです! 子ども部屋や、子どもスペースの片付けの場合、同席して頂いた方が良いかもしれません。確認しながら一緒に片付けを進めることで、お子様自身が自分の物を把握し、自分でお片付けしやすい環境にできると思います」

 

他人に家の片付けを頼むなんて…と少し心のハードルがありましたが、お話しを聞くと心配無用のようです。あれこれ考える前に、まずは一度相談してみると良いかもしれませんね。

 

 

●家庭ごとに違う“わが家の”片付けルール

 

今までたくさんの家庭の片付けをお手伝いしてきた山口さんですが、片付けこそオーダーメイドの家事であり、すべての家庭に当てはまる正解がないものだと言います。

 

「家族構成や間取りなどで違うのはもちろんですが、何より、その家の価値観で片付けの正解は変わってきます。収納方針も『ちょっと出し入れが不便でも、モデルルームのようにスタイリッシュにしたい』という方もいれば、『多少見栄えは悪くても、出し入れしやすいのが一番』という方もいます。

 

さらに、リビングひとつ見ても、『家族の時間を大事にしたい』という考えで、お子さんのおもちゃなどを中心に収納しているおうちもあれば、『仕事の来客が多いので』と、落ち着いた雰囲気を大事にしているおうちもあります。

 

教科書どおりの正解がないからこそ、ご家族がどんな価値観を大事にしているのかを見つめ直していただいて、我々はその価値観に合った『わが家の片づけルール』作りのお手伝いをさせてもらいたいなと思っています」(同)

 

いくら本やテレビで収納テクニックを学んでも、まずは前提の「どんな家にしたいか」というビジョンをはっきりさせないことには始まらないということですね。そういったことも、プロと相談しながら進めることによって、自分の頭の中を整理でき、1人で片付けるよりも効率的な片付けができそうです。

 

(取材・執筆:八巻奈緒)

 

 


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年長でお片づけの習慣づけを!子どもが片付けやすい部屋づくり

 

 

年長さんになると、親も「そろそろ自分でお片付けできるようになってほしい」と思いますよね。小学生になると、おもちゃや絵本だけでなく、子どもの持ち物として「学用品」というカテゴリも増えます。さらに、学校生活の中では自分の持ち物を自分で管理する必要があるため、片付けが苦手な子は「おうちでも練習してくださいね」と先生から指導を受けることも…。

 

そこで今回は、片付けに特化した家事代行サービス「カジタク“片付け名人”」で、整理収納アドバイザーとして多くの家庭の片付けの悩みを解決してきた山口奈穂子さんに「どうしたら子どもが片付け上手になるのか」、「自分で片付けやすい部屋づくりのコツ」について、お話しを伺いました。

 

 

●物は“使うタイミング”でまとめ、“使う場所”の近くに収納

 

子どもが床やテーブルに広げたおもちゃや本。「片付けなさい!」といくら言っても、まったく片付けず、結局最後はママが片付けることになるという家庭も多いのではないでしょうか。

 

「まずは片付けやすい環境を整えるところからはじめましょう。片付けの基本は“分類”と“物の住所を決めること”です。“分類”にはいろいろな分け方がありますが、子どもの場合『いつ使うか』という目線で分けるといいと思います。

 

例えば、工作遊びが好きな子なら、ハサミやのり、折り紙などの工作に使う物をグルーピングして、『工作セット』として同じ場所にまとめておきます。できれば、それをやる場所の近くに収納できるといいですね。いつもリビングで遊ぶのに、片付けるのは子ども部屋となると、その分、片付けがちょっと面倒になりますから。

 

また、『工作セット』のように、一緒に使う物をまとめたセットは、できれば引き出しやトレイごと持ち運びできるといいと思います。ハサミ、のり、えんぴつ…と一つ一つ使うたびに取りに行くのは、これまた大変ですからね」(山口さん)

 

今は工作がやりたい! 次は絵本が読みたい! と子どもは目の前のことにとにかく集中しがち。しかも、次から次へと興味がうつっていく…。だから、きちんと片付けないまま次のことを始めてしまうんだと思いますが、「使う場所の近くに片付ける」、「トレイや引き出しなどのセットごと、棚に入れるだけ」と片付けの仕組み自体を簡単にしてしまえば、遊びと遊びの間にパパっと片付けやすそうです。

 

 

●子どもと一緒に一日かけて「整理・収納」してみよう!

 

2つのポイントを抑えて片付ける場所を決めたら、まずは親がしまってみて、後から子どもに「ここに片付けることにしようね」と教えればよいのでしょうか。

 

「本当に『自分で片付けられる部屋』を目指すなら、丸一日かけて、まずはお子さんと一緒に物の棚おろしから始めてください。お子さんにとって『いま必要な物』、『大切だけれど、ほとんど使っていない物』、『まったく使っていない物』のどれに当てはまるのか、一つ一つのおもちゃや絵本などを手にとって、一緒に確認しましょう」(同)

 

確かに、物が少なければ、それだけ片付けもしやすくなりますね。でも、子どもにいるか、いらないか聞いても、「全部いる!」となりそう…。いい聞き方はありますか?

 

「『いる? いらない?』という聞き方だと、ほとんど使っていない物でも『う~ん、いる!』となる可能性があるので、『最近使ってる?』という聞き方がいいと思います。小さい頃にお気に入りだったおもちゃなども、親御さんから見てほとんど使っていないようなら『小さい◯◯ちゃんにあげよっか』と、捨てる以外の選択肢を見せてもいいでしょう」(同)

 

ただ、物に対する思い入れは人それぞれ。ほとんど使っていない、例えばボロボロのぬいぐるみなども、「本人がこだわって『必要』と言うようなら、身近な場所に置いてあげましょう」と山口さん。そして、なかなか物が減らない場合は、1か月などの期限を決めて「保留」ボックスに入れ、やっぱり使ってないよねということを本人に確認して、押入れにしまったり、人にあげたり、処分するようにすると良いそうです。

 

子どもの物でも、「持ち物すべて棚おろし」となると一仕事ですが、それで子どもが自分で片付けてくれるようになるなら、ちょっとひと踏ん張り、がんばってみたいところ。ちなみに、山口さんいわく、「片付けには、教育的にも必要な要素が詰まっているんです」とのこと。どういうことなのでしょうか。

 

 

●片付けで、子どもの“判断する力”を養おう

 

「片付けは、子どもの“判断力”を養う絶好の機会です」と山口さんは続けます。

 

「片付けというのは、判断・決断の繰り返しです。いる・いらないの判断がはじめにあって、いるなら、どこで・どんなときに使うかの判断が必要。いらないなら、捨てるか・人にあげるかなどの判断が必要です。実はとっても頭を使う作業だから、片付けは大人でも疲れるし、苦手と感じる人が多いんです。だからこそ、片付けは判断力を鍛えるトレーニングにもなります」(同)

 

さらに、片付けにはもうひとつ、教育的な側面があるのだとか。

 

「例えば、同じブロックでも『この大きいブロックは、小さい頃は遊んだけれど、今は遊ばないね。代わりに、こっちのパーツが小さいブロックはよく遊ぶようになったよね』と、片付けを通して、子ども自身が自分の成長を感じることができますよね。

 

『今の自分に必要な物は何か』を判断して、場合によってはそれまでの自分に一区切り付ける。これは、大人になってもあらゆる場面で出てきます。『今を大切にするための取捨選択』の練習として、片付けはうってつけだと思いませんか」(同)

 

山口さんによると「窓を開けて気持ちいい風が入ってくるお休みの日がチャンスです!」とのこと。ぜひお天気と相談しながら、少しずつでも親子で“片付けトレーニング”してみましょう。

 

(取材・執筆:八巻奈緒)

 

 


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小学校で流行することも… 夏に気をつけたい感染症とは?

 

 

暑い日が続き体力を消耗しやすい夏。ウイルス性の夏風邪や皮膚炎など、様々な感染症が流行りやすいシーズンでもあります。夏に気をつけたい感染症にはどんなものがあるのでしょうか? 新宿区立花園小学校の養護教諭・玉置玲奈先生に聞きました。

 

 

●夏風邪や皮膚疾患が流行りやすい季節

 

夏に流行する感染症にはどんなものがありますか?

 

「『夏風邪』と呼ばれるウイルス感染症には、咽頭結膜熱(プール熱)、ヘルパンギーナ、手足口病などがあります。いずれも飛沫感染や接触感染するので、小学校では予防のために手洗いうがいをするよう指導しています。ただ、インフルエンザが流行る冬には手洗いうがいの習慣がしっかりついていたのに、夏になると気を抜いて、適当になってしまっている子が多い印象ですね」(玉置先生)

 

自宅でも、手洗いうがいを促す声かけが冬より甘くなりがちですよね。夏だからといって油断せず、年間を通して手洗いうがいをすることが大事なんですね。

 

「ほかには、皮膚の疾患であるとびひや、頭髪に寄生するアタマジラミもこの時期に増えると言われています。正確には、どちらも1年中発生がみられるものですが、プール開き前の検査で見つかりやすくなっているのでしょう。プールでは集団の場で直接肌が触れ合ったり、タオルを貸し借りすることでウイルス性の感染症や皮膚疾患がうつることもあるので、プール指導が始まる前の時期に保健だよりで注意喚起しています」(同)

 

夏に気をつけたい感染症はたくさんあるのですね。その中でも小学校の流行でよく耳にする「咽頭結膜熱・手足口病・とびひ」の3つについて、さらに詳しく聞きました。

 

 

●喉の痛みや結膜炎が特徴「咽頭結膜熱(プール熱)」

 

「咽頭結膜熱(通称:プール熱)は、アデノウイルスによって引き起こされる感染症です。プールを介して流行することがあるため『プール熱』とも呼ばれていますが、プール以外でも飛沫感染や接触感染で広がります。年間を通して発生し、夏季はとくに流行しやすいと言われています。

 

主な症状は、高熱と咽頭の腫れや痛み。また結膜が充血し、目やにや涙が多く出ることもあります。アデノウイルスに対するワクチンはないため、対症療法となります。病院に行ったあとは自宅で安静に過ごしましょう、咽頭結膜熱は出席停止になりますので、主な症状がなくなって2日経過するまでは、登校を控えてください」(同)

 

 

●手足や口の中に水疱性の発疹が現れる「手足口病」

 

「手足口病は、コクサッキーウイルスA6、A16、エンテロウイルス71などのエンテロウイルス属によって引き起こされる感染症です。感染経路は、飛沫感染、接触感染、糞口感染。5歳以下の乳幼児に多い病気ですが、小学生低学年でも見られることがあります。

 

手のひらや足、口の中の粘膜などに痛みを伴う小さな水疱性の発疹が現れ、熱が出ることもあります。口の中の水疱が潰れて痛むと食事を取るのが苦痛になることも。刺激のあるものは避け、脱水症状にならないように水分補給をしっかりしましょう。手足口病は出席停止扱いにはなりませんが、医師と相談して登校できるかどうかを判断してください」(同)

 

 

●皮膚を引っ掻いて広がりやすい「伝染性膿痂疹(とびひ)」

 

「ブドウ球菌や溶血性連鎖球菌(溶連菌)によって引き起こされる皮膚の感染症です。虫刺されやあせも、傷口などから菌が皮膚に入り、水ぶくれやかさぶたができます。火の粉が飛び火するように全身の皮膚に広がることから『とびひ』と呼ばれています。

 

患部を掻きむしることでどんどん体に広がってしまい、接触感染で他の人にもうつります。虫刺されやあせもができやすい夏は、特に皮膚を清潔に保つようにしましょう。とびひも出席停止扱いにはなりませんが、心配な場合は医師と相談してくださいね」(同)

 

飛沫感染や接触感染で子どもの間に広がっていく夏の感染症。予防の基本は手洗いとうがいです。プールが始まり、子ども同士接触する機会が増える夏は、しっかり予防対策したいですね。

 

(取材・執筆:宇都宮薫)

 

 


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