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週末・その他
小学1年生 2014年5月13日の記事
強い日差しから子どもの体を守ろう! [5/13]
《子どもの紫外線対策・前編》 毎日の日焼け止めの使用や帽子の着用が基本
さわやかな風が心地よい季節。過ごしやすい反面、5月、6月からは紫外線もどんどん強くなってきています。
学校では運動会やプールなどで屋外にいる時間が増えてくる時期ですが、今の時期からどんな紫外線対策をすればいいのでしょうか。
佐藤皮膚科小児科クリニック院長の佐藤徳枝先生にうかがいました。
●通学時はあまり神経質にならずに、休日にしっかり対策を
小学校では、5月以降から屋外で活動する時間が増えてきますが、毎日の通学でどんな紫外線対策をすればよいでしょうか?
佐藤 「太陽から降り注がれる紫外線は、4月くらいから増え始め、6~7月でピークを迎え、9月くらいまで多い日が続きます。この時期には、特に重点的に紫外線対策を行ないましょう。
基本的な日焼け対策としては、
・ 紫外線の多い時間帯(午前10時~午後2時)の外出を避ける。
・ 帽子や長袖の服で、肌の露出を避ける
・ 日焼け止めを塗る
といったことがあげられます。
とはいっても学校では、外に出る時間帯は自分で決められませんし、プールのときに日焼け止めを塗るのを禁止しているところもあるようです。
それにそもそも子どもは、暑い日に長袖の服を着るのを嫌がりますから、徹底的な紫外線対策をしようとしても、ちょっと難しいかもしれませんね。
それでも朝、登校する前にお母さんが顔や腕、首筋など露出する場所に日焼け止めを塗っておくだけでもいいと思います。
1日1度だけだと効果は薄れるのですが、通学時の紫外線対策としては有効です。
また紫外線をたくさん浴びると、皮膚の免疫に関する細胞が働かなくなり、免疫力が低下して熱が出たり、口唇ヘルペスができることもあります。
運動会の練習などで長時間屋外にいて疲れている日は、夜、ぐっすり眠るようにしてください。
以上のことに気をつけていれば、あとはあまり神経質にならなくても大丈夫です。
そのかわり休日に海や山などに出かけるときには、しっかり紫外線対策をしましょう。日焼け止めの使い方については、次回詳しくお話しします」
●くもりや雨の日でも、紫外線は降り注いでいます
くもりや雨の日など日差しが強くないときは、紫外線対策はしなくても大丈夫なのでしょうか?
佐藤 「紫外線には、波長の違うUV-A、UV-B、UV-Cの3種類があります。
このうち皮膚がんや日焼けの原因になり、特に人体に有害と言われているUV-Bは、薄い雲でも80%が通過します。
またUV-Aは、太陽から地表面に届く紫外線に占める割合は約95%にもなり、夏だけでなく1年中降り注いでいます。
深刻な健康被害はありませんが、肌のより深い組織にまで届くので、将来的に皮膚のシミやシワができる原因になります。
夏の晴天の日だけでなく、年間を通じて過度に紫外線を浴びないようにする習慣をつけましょう」
佐藤先生、ありがとうございました。
次回は、日焼け止めや帽子などのUV対策グッズの選び方、使い方などについてうかがいます。
プロフィール
(医)徳枝会 佐藤皮膚科小児科クリニック院長
http://www.hifu-codomo.com/
東京医科大学病院小児科、大久保病院皮膚科勤務を経て、東京・練馬区にクリニックを開業。
平成16年には、病児保育室「こどもデイケアプリムラ」を解説。