ITジャーナリスト
書籍、雑誌、Webなどの記事の執筆、メディアなどの出演・監修、講演、セミナーなどを手がける。SNSなどのウェブサービスや、情報リテラシー教育などについて詳しい。元小学校教員。小学3年男児の母でもある。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)など著作多数。『あさイチ』『ホンマでっか!?TV』などメディア出演多数。
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生活・しつけ
小学1年生 2018年6月27日の記事
小学校へ入学すると、登下校や習いごとへの行き帰りなど、子どもひとりで出かける機会が増えるもの。そんなとき、今いる場所がわかったり、すぐに連絡が取れる携帯電話は便利です。子どもに持たせても大丈夫なのか。どんなことに気を付ければいいのか。自らも小学生のお子さんを持つ、ITジャーナリストの高橋暁子さんに伺いました。
子どもにキッズケータイを持たせることの一番のメリットは、いつでも連絡が取れるということ。学校の行き帰りだけならさほど心配はないかもしれませんが、友だちの家へ遊びに行ったり、習いごとへひとりで通う場合などは、子どもが今どこにいるのか、不安が付きまといます。特に両親が働いていて家に誰もいない場合には、いつでも連絡が取れると思うと安心です。
ただ、なんとなく、「子どもに持たせていいものか。まだ早いのではないか」と漠然とした不安もあります。具体的なデメリットはどんなことでしょうか?
「子どもにケータイを持たせるとなると、ネット上のトラブルに巻き込まれやすくなるのではないか、親が見せたくないような情報を子どもが勝手に見てしまうのではないかなど、不安に感じる親御さんも少なくないと思います。
しかし、後述するように、“キッズケータイ”と銘打った商品・サービスについては、ネット上のトラブルなどに巻き込まれないよう、機能が制限されていたり、セキュリティ面がしっかり工夫されているので、実際に子どもにキッズケータイを持たせている親御さんで、デメリットを感じている方は少ないようです」(高橋さん)
では、子どもが安全に使えるように、どんな点で工夫がなされているのでしょうか。
「まず電話機能ですが、特定の番号にしか電話できないようになっています。そのため、間違えて知らない人に掛けてしまったり、有料の電話サービスにつながったりすることはありません。
キッズスマホの場合は、制限の設定が通常のスマホよりとても簡単。知らない間に子どもが課金していたというような心配もありません」(同)
キッズスマホは、ほかにアプリごとに使用の可否を決められたり、使用時間の制限なども可能です。
特に大きなデメリットもなく、月額料金も500円程度だというキッズケータイ(キッズスマホなら、月額3000円程度)。ただし、親のどちらかが大手キャリア(NTTドコモ、au、Softbank)に契約していないと割高になったり、すべての機能が使えなかったりするそう。
親が大手キャリアで契約していない場合には、どんな選択肢があるのでしょうか?
「セキュリティ会社が提供しているGPS端末という選択肢もあります。いつでも居場所がわかって、親からかければ通話もできます」(同)
GPS端末の場合、料金は月額1000円ほど。キッズケータイよりは高いものの、大きな負担にはならない金額で利用できます。
「また、親と同じ格安SIMで通常のスマートフォンを持たせる方法もあります。制限用のアプリ(ペアレンタルコントロール)を利用すれば、安心して子どもにも持たせることができますよ」(同)
AppleのiPhoneなら、「iPhoneを探す」「友達を探す」などで子どもの居場所を確認でき、ペアレンタルコントロールの機能「機能制限」も標準でついています。
https://support.apple.com/ja-jp/HT205763
https://support.apple.com/ja-jp/HT201304
GoogleのAndroidなら、「ファミリーリンク」で機能制限が可能です。アプリや利用時間の管理、端末をリモートでロックすることなどもできます。
https://families.google.com/intl/ja/familylink/
「親御さんとしては、使い方がよくわからないペアレンタルコントロールは不安も多いかもしれませんが、お子さんにスマートフォンを持たせるなら、ぜひ使い方を学んで、導入してから手渡すのをお勧めします。
というのも、子どもは親が思うよりも、あっという間に使いこなしてしまうもの。『どうせわからないだろう』と放っておくのではなく、親御さんもスマートフォンの機能を学びながら理解したほうがいいでしょう。もう『デジタルが苦手』では済まない時代。どうしても難しければ、お父さんに頼むのもひとつです」(同)
ちなみに、スマートフォンは、キッズケータイほど頑丈にはできていないため、しっかりとカバーなども装備したいところ。使い方次第では、親が過去に使っていた古いスマートフォンを活用して再契約することもできそうです。
まとめると、子どもに持たせるのは、親が大手キャリアで契約していればキッズケータイ。格安SIMで機能制限アプリなどを使えるならスマートフォン。親自身が機能制限アプリを使いこなす自信がないのならGPS端末、という選択肢でしょうか。
次回は、いざ持たせる場合の注意点などを紹介します。
(取材・執筆:栃尾江美)
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