株式会社カジタクが提供する、片付けに特化した家事代行サービス「片付け名人」。整理収納アドバイザーの資格を持ったプロがおうちに訪問し、どんなことで困っているかのヒアリングから、収納術の提案、実際の整理収納までを行う。
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生活・しつけ
年長 2018年6月14日の記事
年長さんになると、親も「そろそろ自分でお片付けできるようになってほしい」と思いますよね。小学生になると、おもちゃや絵本だけでなく、子どもの持ち物として「学用品」というカテゴリも増えます。さらに、学校生活の中では自分の持ち物を自分で管理する必要があるため、片付けが苦手な子は「おうちでも練習してくださいね」と先生から指導を受けることも…。
そこで今回は、片付けに特化した家事代行サービス「カジタク“片付け名人”」で、整理収納アドバイザーとして多くの家庭の片付けの悩みを解決してきた山口奈穂子さんに「どうしたら子どもが片付け上手になるのか」、「自分で片付けやすい部屋づくりのコツ」について、お話しを伺いました。
子どもが床やテーブルに広げたおもちゃや本。「片付けなさい!」といくら言っても、まったく片付けず、結局最後はママが片付けることになるという家庭も多いのではないでしょうか。
「まずは片付けやすい環境を整えるところからはじめましょう。片付けの基本は“分類”と“物の住所を決めること”です。“分類”にはいろいろな分け方がありますが、子どもの場合『いつ使うか』という目線で分けるといいと思います。
例えば、工作遊びが好きな子なら、ハサミやのり、折り紙などの工作に使う物をグルーピングして、『工作セット』として同じ場所にまとめておきます。できれば、それをやる場所の近くに収納できるといいですね。いつもリビングで遊ぶのに、片付けるのは子ども部屋となると、その分、片付けがちょっと面倒になりますから。
また、『工作セット』のように、一緒に使う物をまとめたセットは、できれば引き出しやトレイごと持ち運びできるといいと思います。ハサミ、のり、えんぴつ…と一つ一つ使うたびに取りに行くのは、これまた大変ですからね」(山口さん)
今は工作がやりたい! 次は絵本が読みたい! と子どもは目の前のことにとにかく集中しがち。しかも、次から次へと興味がうつっていく…。だから、きちんと片付けないまま次のことを始めてしまうんだと思いますが、「使う場所の近くに片付ける」、「トレイや引き出しなどのセットごと、棚に入れるだけ」と片付けの仕組み自体を簡単にしてしまえば、遊びと遊びの間にパパっと片付けやすそうです。
2つのポイントを抑えて片付ける場所を決めたら、まずは親がしまってみて、後から子どもに「ここに片付けることにしようね」と教えればよいのでしょうか。
「本当に『自分で片付けられる部屋』を目指すなら、丸一日かけて、まずはお子さんと一緒に物の棚おろしから始めてください。お子さんにとって『いま必要な物』、『大切だけれど、ほとんど使っていない物』、『まったく使っていない物』のどれに当てはまるのか、一つ一つのおもちゃや絵本などを手にとって、一緒に確認しましょう」(同)
確かに、物が少なければ、それだけ片付けもしやすくなりますね。でも、子どもにいるか、いらないか聞いても、「全部いる!」となりそう…。いい聞き方はありますか?
「『いる? いらない?』という聞き方だと、ほとんど使っていない物でも『う~ん、いる!』となる可能性があるので、『最近使ってる?』という聞き方がいいと思います。小さい頃にお気に入りだったおもちゃなども、親御さんから見てほとんど使っていないようなら『小さい◯◯ちゃんにあげよっか』と、捨てる以外の選択肢を見せてもいいでしょう」(同)
ただ、物に対する思い入れは人それぞれ。ほとんど使っていない、例えばボロボロのぬいぐるみなども、「本人がこだわって『必要』と言うようなら、身近な場所に置いてあげましょう」と山口さん。そして、なかなか物が減らない場合は、1か月などの期限を決めて「保留」ボックスに入れ、やっぱり使ってないよねということを本人に確認して、押入れにしまったり、人にあげたり、処分するようにすると良いそうです。
子どもの物でも、「持ち物すべて棚おろし」となると一仕事ですが、それで子どもが自分で片付けてくれるようになるなら、ちょっとひと踏ん張り、がんばってみたいところ。ちなみに、山口さんいわく、「片付けには、教育的にも必要な要素が詰まっているんです」とのこと。どういうことなのでしょうか。
「片付けは、子どもの“判断力”を養う絶好の機会です」と山口さんは続けます。
「片付けというのは、判断・決断の繰り返しです。いる・いらないの判断がはじめにあって、いるなら、どこで・どんなときに使うかの判断が必要。いらないなら、捨てるか・人にあげるかなどの判断が必要です。実はとっても頭を使う作業だから、片付けは大人でも疲れるし、苦手と感じる人が多いんです。だからこそ、片付けは判断力を鍛えるトレーニングにもなります」(同)
さらに、片付けにはもうひとつ、教育的な側面があるのだとか。
「例えば、同じブロックでも『この大きいブロックは、小さい頃は遊んだけれど、今は遊ばないね。代わりに、こっちのパーツが小さいブロックはよく遊ぶようになったよね』と、片付けを通して、子ども自身が自分の成長を感じることができますよね。
『今の自分に必要な物は何か』を判断して、場合によってはそれまでの自分に一区切り付ける。これは、大人になってもあらゆる場面で出てきます。『今を大切にするための取捨選択』の練習として、片付けはうってつけだと思いませんか」(同)
山口さんによると「窓を開けて気持ちいい風が入ってくるお休みの日がチャンスです!」とのこと。ぜひお天気と相談しながら、少しずつでも親子で“片付けトレーニング”してみましょう。
(取材・執筆:八巻奈緒)
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