1952年、婦人少年協会として、労働省婦人少年局(現・厚生労働省雇用均等・児童家庭局)の外郭団体として発足。1980年に財団法人となり、1999年「女性労働協会」に名称変更。
働く女性の地位向上、および女性労働者の福祉の増進を図ることを目的とした、さまざまな事業を展開しており、その一つとして、全国のファミリー・サポート・センターのネットワーク拠点として、運営に役立つような各支援を行っている。
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年長 2018年6月21日の記事
子どもが幼稚園入園・小学校入学のタイミングで復職を考えているママにとって、お迎え時間の確保や子どもの病気など、不安は多いものですよね。そんなとき“ファミリー・サポート・センター”略してファミサポの助けを借りられたら心強いかもしれません。そこで、“ファミサポ”とは何か、利用するときの流れや注意点などを、全国のファミリー・サポート・センターのネットワークの拠点となっている「一般財団法人 女性労働協会」の小林恭子さんにお話を伺いました。
─ 子育てをしていると耳にする “ファミサポ”ですが、どのようなものなのでしょうか?
「“ファミサポ”は地域で子育てを支え合うために生まれた、会員同士の相互援助活動です。育児の援助を受けたい人と、行いたい人が、互いに “ファミリー・サポート・センター”に登録して会員となり、センターが仲介して会員同士が支え合う仕組みです。“ファミリー・サポート・センター”の設立運営は各市区町村が行います」(小林さん)
ちなみに、援助を受けたい人を「依頼会員」、援助を行いたい人を「提供会員」と呼ぶそうですが、呼び方も市区町村によって様々で、前者を「利用会員」や「ファミリー会員」、後者を「協力会員」や「サポート会員」と呼ぶ自治体もあるそうです。
─ どのようなことをお願いできるのでしょうか?
「保育園・幼稚園・小学校・学童クラブなどへの送迎、保育施設の時間外や学校の放課後の預かり、保護者の買い物や行事参加などの外出時の預かり、保護者の病気や冠婚葬祭などの急用時の預かりができます。
保育園や学童クラブと違い、保護者が仕事をしていなくても利用できますし、『子育てから離れてちょっとリフレッシュしたい』という目的での預かりも可能です。ちなみに病児・病後児の預かりは地域によるので問い合わせてみてください」(同)
─ 保護者が仕事をしていても、していなくても利用できるのですね。
「そうですね。理由を問わず依頼があれば、そして依頼に対して受けてくださる方がいらっしゃれば、柔軟に幅広く、子どもの預かりを利用できます」(同)
─ 預かりのときは、どこで保育をするのでしょうか。
「以前は安全面から『提供会員の自宅で保育を行う』のが原則でしたが、現在は『依頼会員の自宅で保育を行う』ことも増えてきています。どこでお子さんを預かることが、お互いに安心できるのか、依頼会員と提供会員が互いに納得できれば、自由度は高くなってきています」(同)
─ 料金はかかるのでしょうか?
「はい。市区町村によって1時間あたりの利用料金が決まっています。だいたい800円前後という自治体が多いですが、夜間などはもう少し料金が上がることもあります。活動終了時に、依頼会員さんから提供会員さんに、直接現金でお支払いいただくことになっています」(同)
─ 「相互援助活動」であっても、お金を払ってサービスを利用するのですね。
「“ファミサポ”は、あくまで提供会員さんが自分の空いた時間に、善意で、依頼会員さんの子育てのお手伝いをするというものです。どちらかというとボランディア的な活動であり、1時間あたりの利用料金は援助に対するお礼の気持ちとしての謝礼金です。サービスでなく、地域住民の方々の善意によるサポートだと思っていただければと思います」(同)
─ 掃除や料理など、家事援助はお願いできますか?
「ファミリー・サポート事業は、あくまでひとりのお子さんに対して、お子さんが安心・安全に過ごせるために、提供会員さんがサポートするという事業です。掃除などの家事援助は行っていません。ただ、お子さんの食事援助については対応しているところもありますし、事故防止の観点から行っていないところもあります」(同)
─ 習い事や塾の送迎はどうでしょうか。
「最近は、習い事の送迎の依頼が増え、多くのセンターが対応していますが、地域によっては行っていないこともあります。また、夜間の対応時間が決まっているところもあるので、詳細は近隣のサポート・センターに問い合わせてください」(同)
─ 夜間の預かりも可能なのですか?
「あくまで、空いている提供会員さんがいらっしゃった場合ではありますが、可能なところもあります。元々、ファミリー・サポート・センター事業は1994(平成6)年に労働省(当時)の管轄ではじまった事業で、育児休業の制度が整っていない環境の中でも、働き続けなければいけない親御さんをサポートする意味合いがありました。
夜勤がある看護師さんなどを支援するため、泊まりのサポートもできるようになっています。近年は地域によって、泊まりのサポート活動を実施しているところと、実施していないところがあります」(同)
─ 万一、事故が起きた場合の補償はありますか。
「ファミリー・サポート事業は国の事業であり、運営する都道府県、市区町村は必ず保険に入らなければいけないことになっています。依頼会員、提供会員が保険料を払うことはありません。援助活動中に生じた事故については、『傷害保険』と『賠償責任保険』で補償されることになっています」(同)
“ファミサポ”は「子育てから離れてちょっとリフレッシュしたい」という目的での利用もOK。保育園や学童クラブと違って、保護者が仕事をしていなくても利用できるのですね。
後編では、具体的な登録の流れや、注意点についてさらに伺います!
(取材・執筆:大和田佳世)
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1952年、婦人少年協会として、労働省婦人少年局(現・厚生労働省雇用均等・児童家庭局)の外郭団体として発足。1980年に財団法人となり、1999年「女性労働協会」に名称変更。
働く女性の地位向上、および女性労働者の福祉の増進を図ることを目的とした、さまざまな事業を展開しており、その一つとして、全国のファミリー・サポート・センターのネットワーク拠点として、運営に役立つような各支援を行っている。
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