先輩ママに聞く、「小1の壁」ってどんなもの?[Vol.1]前編

子どもが保育園から小学校に上がる際に直面するという「小1の壁」。保育園に比べて学童へのお迎え時間が早くなったり、時短勤務制度が打ち切られてしまったり、学校行事やPTA活動に参加する機会が増えたりと、多くの悩みが出てくるタイミング。そこで、この連載では先輩ママたちに、「小1の壁」をどう乗り越えたかをインタビュー。働くママにも専業ママにも役立つアイデアやアドバイス満載です!

 

小1の壁_前編①

 

<今回お話を聞いたのは…>

第一屋製パン株式会社

商品本部 商品開発部 プロダクトデザイングループ

浅田有紀子さん

長男(12歳)・次男(9歳)・長女(4歳)

 

長男の出産を機に転職。時短制度勤務で3人を子育て中

 

今回お話を聞いたのは第一屋製パン・商品開発部の浅田有紀子さんです。浅田さんは3人の子育てをしながら時短勤務で働いています。まずは、現在のお仕事状況について聞きました。

「小学6年生から保育園年中までの3人の子どもがいるため、9時〜16時の時短勤務制度を使って働いています。今は夫が単身赴任中なので、子育てに仕事に、とにかく慌ただしい毎日です」

 

浅田さんは、以前は医薬品の分析会社に勤務していましたが、長男の育児休暇中に転職活動を開始。その頃は通勤に1時間半ほどかかっていましたが、これでは仕事と家庭の両立は難しいと転職を決意したそうです。

 

「1歳で長男を保育園に預けて新しい職場で仕事復帰しました。その時は、まだ幼い我が子を保育園に預けることに対して罪悪感もありました。でも、私の母も私が子どもの頃から働いていたので、同居していた祖母に愛情いっぱいに育てられたんですよね。その時の祖母と保育園が同じ役割だと気付き、私は保育園を『おばあちゃん』って思うことにしたんです(笑)。身内と同じように信頼して任せられるのが保育園。子どもに関わってくれる大人が多いほど、いろんなところからたくさんの愛情を受けて育ってくれると思います」

 

子どもを預けて働くことについて、考え方を変えてみたらポジティブになれたと浅田さん。以来、次男も長女も保育園や学童のお世話になりながら、現在まで時短勤務を続けているそうです。ちなみに、現在の浅田さんの1日のスケジュールは、以下の通りです。

 

<浅田さんの現在の1日のスケジュール>

06:00 起床

06:10 自分の身支度

06:30 洗濯物を干す

06:40 朝食準備

07:00 朝食

07:50 長男・次男登校

08:00 自宅を出る

08:10 長女を保育園に送る

09:00 出社

16:00 退社

17:00  学童へ次男のお迎え

17:30 保育園へ長女のお迎え

18:00 お風呂

18:30 夕食準備

19:30 夕食

20:00 夕食片付け

20:30 洗濯その他家事

21:00 子どもたちと一緒に就寝

 

子どもは食パンのみみが苦手?女性ならではの視点で商品開発

 

では、浅田さんは普段、具体的にはどんなお仕事をされているのでしょうか?

 

「商品開発部で新製品の企画をしています。私の所属するプロダクトデザイングループは3年前にできたばかりの新しい部署で、メンバー全員女性なんです。女性ならではの視点でマーケット調査し、いち消費者の立場で商品作りをしています」

 

そんな女性だけの部署で企画・開発された食パン「みみふわ」は、子どもが食パンのみみを残してしまうというママの悩みに答えて生まれ、「FOODEX美食女子グランプリ2017」のママの愛部門で「金賞」と「バイヤー特別賞」を見事受賞。

 小1の壁_前編②

 

「フードロスは社会問題でもあるし、食べ物を当たり前に残してしまう大人になってほしくないという思いもありました。何でみみを残してしまうのか、子どもたちに聞いてみると、やっぱり硬い食感が苦手なんだとか。そこで、ふんわり厚切りでみみまで柔らかい食パンを開発したんです」

 

家族の幸せな食卓に置かれることをイメージしてデザインされたパッケージは、ほんわかとした雰囲気のかわいらしいイラストが印象的です。

 

「パッケージの前面には『卵不使用』という表示を出したのですが、これがわかりやすくていいとママたちに好評でした。アレルゲン物質を気にするママは、パンを選ぶとき、細かくてわかりづらい商品表示の欄を見るしかなかったんですよね」

 

子どものための食材を選ぶときは特に商品表示とにらめっこしがち。そんなママの声がパッケージにまで反映されているのは嬉しいですね。「パンのみみを残しがちな子どもが、美味しく食べられるように」というコンセプトはもちろん、パッケージの細かい部分にまでママ目線が反映され、まさに子育て中のママだからこそ開発できた商品と言えそうです。

 

学校での様子を知るために、子どもと1対1で話す時間を大切に

 

新しい商品の開発をしながら忙しい日々を送る浅田さん。子どもが小学生になった時、保育園とのギャップを一番感じたのはどんな点でしょうか?

 

「長男が小1になっても、私の働き方は、引き続き9時から16時の時短勤務だったので、特に大きな変化はありませんでした。お迎えの時間に間に合わなくて困ったといったことも、私の場合はほとんどありません。ですが、一番のギャップは、学校の場合、子どもの学校での様子は本人に聞かない限りわからないということです」

 

保育園では先生と毎日顔を合わせるので、子どもがどんな風に過ごしたのか知ることができますが、小学生になると親が先生と会える機会はあまりありません。浅田さんは、そこにギャップを感じたそうです。

 

「それに、男の子はとくに親に話したがりませんし、帰宅後は家事に大忙しでゆっくり会話をする時間も取れませんでした」

 

「お友達とうまくいってるかな…勉強はついていけているかな…」と、最初は不安だらけだったという浅田さん。どうやって乗り越えたのでしょうか?

 

小1の壁_前編③

 

「どうにかして息子と1対1のコミュニケーションタイムを設けなくてはと思い、学童にお迎えに行った帰りは長男と1対1になれる唯一の時間なので、その時になるべくいろいろな話を聞くようにしました。息子もこの時間が大好きで、お迎え直後のテンションだと色々と喋ってくれるんですよ。長男が小1の時に次男が保育園の年少だったので、長男と一旦帰宅した後に、荷物を置いて今度は次男のお迎えに行っていました。兄弟がいると自宅でもなかなか1対1にはなれないので、この時間は貴重でしたね」

 

時間がない中でも、スキマ時間をうまく利用して、子どもの話をじっくりと聞く。こんな時間を意識的に作ることで、子どもが新しい環境へと入っていく際の不安が軽減されるのかもしれません。一緒にいられる時間の長さよりも、いかに子どもと向き合ってコミュニケーションを取るかが大事ということに、改めて気づかされました。

 

後編では、小学校でのママ友との付き合い方や、仕事をしながら子育てすることのメリットなどについて伺います。

 

(取材・文:宇都宮薫)


関連記事はこちら

先輩ママに聞く、「小1の壁」ってどんなもの?[Vol.1]後編

先輩ママに聞く、「小1の壁」ってどんなもの?[Vol.2]前編

先輩ママに聞く、「小1の壁」ってどんなもの?[Vol.2]後編

先輩ママに聞く、「小1の壁」ってどんなもの?[Vol.3]前編

先輩ママに聞く、「小1の壁」ってどんなもの?[Vol.3]後編

先輩ママに聞く、「小1の壁」ってどんなもの?[Vol.4]前編

先輩ママに聞く、「小1の壁」ってどんなもの?[Vol.4]後編

 

 

 毎週木曜にメルマガ発信中!

ご登録はこちらから↓

mailcp

 

 

ツイッターもやっています!

フォローはこちらから↓

 

ハロウィンに親子で見たいかわいいおばけ映画『キャスパー』

 

asia mom and daughter watching movies with home TV watching terrific movie feeling afraid sitting on the sofa couch in the living room showing tense expression on sunny holiday.

 

可愛いオバケの男の子が主人公のファンタジー・コメディ

 

今年ももうすぐハロウィン。そこで今月は、子どもと楽しく見られるおばけ映画を紹介します。この作品は、古い屋敷に住む、キュートな男の子のおばけキャスパーと、その屋敷に住むことになった12歳の少女キャットの友情を描くファンタジー・コメディ。キャットは幽霊専門カウンセラーの父とふたりぐらし。転校ばかりしているので友だちがほとんどいません。最初はおばけの出現に驚きながらも、自分と同じようにひとりぼっちで寂しい思いをしていたキャスパーと次第に友情をはぐくんでいきます。まるっこくて優しくて愛嬌抜群のキャスパー。こんなかわいいおばけなら友だちになりたい! 

 

お屋敷のお宝を狙う二人組とおばけたちの攻防戦が笑える

 

お屋敷にはキャスパーと、キャスパーをこきつかい悪さばかりする、おじさん3人組のおばけが住んでいます。実はこのお屋敷は、強欲な女性キャリガンが富豪の父から遺産として相続したもの。価値のないオンボロ屋敷を残された!と怒っていたキャリガンでしたが、権利書に「海賊の宝がある」と書かれているのを見るやいなや、弁護士のディップスを連れて遠くの屋敷まで赴きます。お宝のためおばけ退治に懸命になりますが、うまくいきません。

 

そこで呼ばれたのが幽霊専門のカウンセラー、ハーヴィ博士と娘のキャット。おばけを追い出そうとする強欲二人組とおばけたちの攻防戦が面白く、小さいお子さんも大笑いすること間違いなしです。

 

友だちがほしい!ひとりぼっちの男の子の純粋な気持ち

 

広いお屋敷に住むキャスパーの願いはただひとつ。「友達がほしい!」。でも姿を現すと逃げ出されてしまう。キャットに出会うまでは、ずっと寂しい思いをしてきました。友達が欲しくてちょっかいを出してしまったり、うまく気持ちが伝えられず泣いてしまったり、そんなキャスパーの姿は「友達が欲しいのにうまくいかない」年少さんに重なるかもしれません。

 

おばけになった理由は家族への深い愛情

 

キャットと話すうちに、生きていたころの思い出、大好きだったパパとの記憶を思い出すキャスパー。発明家だったパパはどんなに忙しくてもキャスパーと遊んでくれた。彼がおばけになったのはパパへの「思い残し」という愛情ゆえでした。パパの発明した、人間が蘇る機械のありかを思い出したキャスパーはキャットを地下の発明工房へ案内します。人間に戻ってキャットと本当に友だちになれる!と喜ぶキャスパーですが、この機械の存在を知った強欲二人組が邪魔をしにやってきて……。

 

屋敷の中は愉快なおばけ屋敷! 笑って泣ける楽しい作品

 

巨大な実験室のような地下の発明工房、ジェットコースターのような地下へ続く階段など、お屋敷の中は、まるで楽しいお化け屋敷か遊園地! 冒頭ではゴースト・バスターズも登場します。

 

ラストシーンはキャットのクラスメートがお屋敷に集って開催されるハロウィンパーティ。キャスパーとキャット親子にある奇跡が起きるのですが、その素敵な奇跡はぜひ映画を見て確かめてみてください。次々と起こる事件に笑い親子の愛情にホロリ、笑って泣ける楽しい作品。ハロウィンシーズンに親子で楽しみたい1本です。

 

<データ>

1995年/1時間40分/アメリカ/監督:ブラッド・シルバーリング 出演:クリスティーナ・リッチ:ビル・プルマン


連載「親子の会話がはずむ、年長児とママのための映画ガイド」

 

 

 

 毎週木曜にメルマガ発信中!

ご登録はこちらから↓

mailcp

 

 

ツイッターもやっています!

フォローはこちらから↓

 

シーン別に解説!年長児のイヤイヤ対処法[その3]

Print

 

2〜3歳児のイヤイヤ期が大変とはよく聞きますが、それが終わっても、言い訳がより高度になったり、感情が複雑になったりして、親としてどう対応したらいいか、小さい頃よりも難しくなるという声を聞くことがあります。そこで、『Fine coaching(ファインコーチング)』主宰の山崎洋実さんに、年長児によくあるイヤイヤのパターンごとに、対応のしかたを教えてもらいます。

 

3回目は、子どもがオモチャを投げるなど、乱暴な態度をとった時にどうすればいいのかをお聞きしました。

 

投げてはいけない理由を冷静に伝える

 

子どもは、持っていたおもちゃを投げるなど、乱暴な態度を取ることがあり、心配になります。なぜそんな態度を取るのでしょうか。

 

「保育園や幼稚園ではいい子にしていて、家でだけ反抗したり、わがままを言ったりしているのであれば、心配しないでください。親に反抗できる、わがままが言えるということは、家が心を開放できる安心する場所だということです」(同)

 

子どもなりに、外では気を張っているということですか?

 

「はい。子どもは、保育園や幼稚園で集団生活する中で、ルールを守って周りに合わせたり、友達との関係をつくったり、大人が思う以上に気を張っているものです。だから、週の後半の木曜日、金曜日に反抗的になる子もいます。大人でも、外で気を使って疲れて帰ってきたら、家ではリラックスして過ごしたいですよね。子どももそのようにして、心のバランスをとっているのです。だから、子どもは家では嵐のように元気でいいんですよ(笑)」

 

できるだけ冷静な口調で、投げてはいけない理由を伝える

 

では、やめさせるためにはどうしたらいいのでしょうか?

 

 「『投げちゃダメでしょ!』などと怒鳴りつけて感情的に叱ると、子どもは反発しやすくなります。小さな子どもの場合、なぜいけないことなのか理解していないこともあります。できるだけ普段通りの口調で『投げたら壊れてしまうよ』『人に当たったら、けがをしてしまうよ』『大事にしようね』などと伝えましょう。また、『怒ったら、物に当たらないで言葉で伝えればいいんだよ』と説明します。そのほうが、ダメとあいまいに注意するより物を投げてはいけない理由が伝わりやすいのです」(山崎さん)

 

 「乱暴な子」? それとも「元気な子」?

 

そうは言っても、自分の子どもが乱暴な態度を取ったり、落ち着きがなかったりすると心配になりますが…。

 

「ママ友に同じことを相談されたと考えてみてください。きっと『元気があっていいじゃない』というふうに言うでしょう。事実はひとつなのですが、それをどのように意味づけするかで、『乱暴な子』なのか『元気な子』なのか解釈は変えられるのです。自分の子どもには、マイナスの意味づけをしてしまいがちです。心配し過ぎず、プラスの見方をしてみてください」(同)

 

子育てのゴールは自立

 

「子育ては、子どもの『今できないこと』ばかりに目がいってしまいやすい」と山崎さん。

 

「『どうしてできないの?』と、今の子どもを見てイライラすることもあると思います。子育てのゴールは“自立”です。子どもを親にとって都合のよい子にコントロールすることではありません。長い目で見守り『いつかできるようになる』『いつか反抗期に終わりが来る』と考えてみてください」(同)

 

親としては、子どもの反抗的な態度を今すぐ直したいと思ってしまいがちですが、過剰に気にし過ぎなくていいのですね。自立というゴールに向かっていると考えると、心に余裕をもって子どもに接することができそうです。

 

(取材・執筆:掛川ゆり)


関連記事はこちら

シーン別に解説!年長児のイヤイヤ対処法[その1]

シーン別に解説!年長児のイヤイヤ対処法[その2]

どう話しかけたらいい? ずっと仲良くできるママ友の作り方

困ったときに頼れる! ママ友と信頼関係を作る方法

苦手なママ友、イライラせずに付き合うための4つの心得

 

 

 

 毎週木曜にメルマガ発信中!

ご登録はこちらから↓

mailcp

 

 

ツイッターもやっています!

フォローはこちらから↓

 

生き物の不思議に興味がわいてくる絵本

生き物の不思議に興味がわいてくる絵本

 

8月もそろそろ終わり。朝夕涼しくなって、秋の虫が鳴きはじめる季節ですね。つい最近までセミの声が響いていたのに、虫たちはちゃんと季節の移り変わりを知っています。「生き物って、不思議だな」と思ったことはありませんか?

生き物のちょっとした不思議に「へぇ〜、そうだったんだ」と感心したり、さらに興味がわいてきたり…。そんなきっかけになる絵本をご紹介します。

 

親子でにょろにょろに癒される!? 『ゆらゆらチンアナゴ』

 

 

『ゆらゆらチンアナゴ』(横塚眞己人 写真、江口絵理 文)は、チンアナゴの絵本です。でもチンアナゴって何…? じつは、姿も生態もユーモラスなことから、全国の水族館でも人気者なんです。魚なのにはんぶん砂にうまっているし、ゆらゆらゆれているし…そもそも本当に魚なの? ヘビとかミミズの仲間じゃない? 素朴な疑問が次々わいてきます。

 

にょろにょろして細長い姿。砂の穴からいっせいに顔をだしているところは、まさにあの「ムーミン」に出てくるニョロニョロの世界です。でもチンアナゴって、犬の狆(チン)に似ているアナゴだから、チンアナゴというんですって。まさか犬に似ている魚(見かけはミミズ)がいるなんて。正面から撮った写真を見ると、たしかにちょっと似てる…かな?

 

ケンカしたり、エサをとりあってからまったり、巣穴をほったり。水のなかでゆらゆらゆれる細長い生き物を見ているだけで、なんとなく癒されるような気持ちになります。気持ち良さそうだな…。ちゃんとうんちがでてくる場所もあるんだね…。親子でのんびり会話しながら楽しむのにもぴったりです(笑)。

 

本書は「ほるぷ水族館えほん」シリーズの1冊。この写真絵本シリーズはなかなかおもしろいので、『アマミホシゾラフグ』『クラゲすいぞくかん』など、気になったら他の本も手にとってみてくださいね。そして絵本を読んだあとは、水族館で実物をじーっくりながめてみるのもおすすめですよ。

 

目からウロコのだんごむしの絵本。『ぼく、だんごむし』

 

 

子どもが一度は手にのせて「みてみて!」という虫、だんごむし。『ぼく、だんごむし』(得田之久 文、たかはしきよえ 絵)は、読むとだんごむしの不思議な生態がわかって、だんごむしを見る目ががらっと変わる絵本です。

 

公園や、家のそばの植え込みなど、石をひっくり返したらいつもそこにいる。だんごむしは、子どもにとってすごく身近な生き物ですよね。でも「そういえば、何を食べてるの?」「だんごむしも、うんちをするのかな?」 意外と知らないことがいっぱい…。そもそもだんごむしって、昆虫なんでしょうか?

 

そんな疑問を抱いたら、さあ、いっしょに本を開いてみましょう。だんごむしは、枯れた植物や虫だけじゃなく、新聞紙やダンボールを食べる。おまけにコンクリートや石まで食べる。すごい食欲なんです。うんちは、なんと四角い! 脱皮をするときは、まず半分だけ脱皮して、皮を食べて、翌日に残りの半分を脱皮する。しかも…昆虫じゃなかった!

 

次々明かされる生態は、驚きの連続。親子で「へぇ〜!」と感心したあとは、友達の親子に「ね、知ってた? 知らなかったでしょう?」と自慢したくなることまちがいなしです。この絵本は、はり絵が美しく味わいがあって、虫がちょっぴり苦手なママにもおすすめしやすいのがポイント。発売以来、子どもたちに人気の絵本です。

 

「やあ! こんにちは」「ぼくたちにはとてもふしぎなたべものがあるんだ。なんだかわかる?」「ぼくたちのこと、飼ってみない?」 本の文章は、すべてだんごむしのせりふでできています。親子でだんごむしの不思議さ、目からウロコのおもしろさを、ぜひ感じてほしい1冊です。

 


★連載「親子で読みたい!子どもの成長を応援する絵本」

 

 

 

 毎週木曜にメルマガ発信中!

ご登録はこちらから↓

mailcp

 

ツイッターもやっています!

フォローはこちらから↓

 

シーン別に解説!年長児のイヤイヤ対処法[その1]

 年長児の反抗期_第1回

 

2〜3歳児のイヤイヤ期が大変とはよく聞きますが、それが終わっても、言い訳がより高度になったり、感情が複雑になったりして、親としてどう対応したらいいか、小さい頃よりも難しくなるという声を聞くことがあります。そこで、『Fine coaching(ファインコーチング)』主宰の山崎洋実さんに、年長児によくあるイヤイヤのパターンごとに、対応のしかたを教えてもらいます。

 

1回目は、朝、子どもが「幼稚園へ行きたくない」とグズり出した時にどうするかについてアドバイスをいただきました。

 

まず、子どもの気持ちを落ち着かせる

 

朝の登園前、子どもがグズって泣き出したら、どのように対応すればいいのでしょうか?

 

「朝は、朝食の準備や片付け、掃除、洗濯、家族の送り出しなどで慌ただしく、ママは大変ですね。そんなときに、子どもが『幼稚園に行きたくない』と言えば、『どうしてグズグズするの!』と、感情的に叱ってしまうことがあるかもしれません。でも、子どもを親の思い通りにコントロールしようとすると、子育てがつらくなってしまいます。まずは子どもの『行きたくない』という気持ちに寄り添ってみてください」(山崎さん)

 

具体的に、どうすればいいのでしょうか?

 

「子どもの悲しみ、怒りがピークのときは、何を言っても聞き入れられないので、『ちょっと座って休もう』と言い、冷たい水やお茶など飲み物を飲ませて気分を落ち着かせてもいいですね。そして、『行きたくないんだね』『ヤダよね』と子どもの気持ちに寄り添って、気持ちにYESを出し、共感します。抱きしめてスキンシップをとり、安心させてもいいですね」(同)

 

ママに甘えたくてグズることもある

 

まずは安心させることが大切なのですね。子どもが泣き止んで落ち着いてきたら、どんな言葉をかければいいのでしょうか?

 

「『どうして行きたくないのかな?』『何か嫌なことがあった?』と聞いてみてください。でも、小さな子どもは言葉でうまく説明できないことがあります。その場合は、子どもの様子、生活を振り返って理由を考え、次のように声をかけてみましょう」(同)

 

・「まだ眠いのかな?」

「週末、夏休みなど長期の休みに生活リズムが乱れ、充分な睡眠時間がとれていないと朝のグズグズにつながります。生活リズムを整えて早寝早起きを習慣にし、時間に余裕をもって登園できるといいですね。また、休み中は自由に過ごしていたので、幼稚園に行くのがイヤになっているのかもしれません。大人でも休み明けは、仕事に行きたくないと思うことって、ありますよね(笑)。親は、子どもに機嫌よく登園して欲しいと思ってしまいますが、グズグズする日があってもいいんですよ」(同)

 

・「ママと離れたくないの?」

「朝、グズり出すのは、『ママに甘えたい』『気を引きたい』という気持ちが裏に隠れているかもしれません。前述したように抱きしめて安心させ、『帰ってきたらママと一緒に遊ぼう』『今日は早めにお迎えに行くよ』などと伝えましょう」(同)

 

・「お友達と何かあった?」

「年長くらいになると、園での友達関係もこれまでより密になってきて、子どもの生活の中で友達関係が占める割合が大きくなってくるのも、この時期の子どもの特徴と言えるでしょう。園に行きたがらないのは、友達とのケンカなど、トラブルがあったのかもしれません。仲の良かった友達の話題が子どもとの会話で出てこなくなったなど、心配なことがある場合は、連絡帳などで幼稚園や保育園の先生に様子を聞いてみましょう」(同)

 

子どもの気持ちに気づいて心を満たす

 

行きたくないとダダをこねるのも、ママを困らせるためではなく、子どもにも何らかの理由があるということですね。

 

 「はい。理由を聞くとき、子どもの気持ちを理解することに意識を向けて、心を満たしてあげましょう。“満たす”というのは、子どもの言いなりになったり、物を与えたりすることではなく、幼稚園、保育園に行きたくない気持ちを受け止めてあげることです」(同)

 

子どもは、言葉にしなくてもママにわかって欲しいと思っているということですね。

 

「子どもの気持ちに寄り添って会話をすれば、『ママは自分を見ていてくれている』と安心できます。また、前述した通り、朝グズグズする理由が見つければ、解決することができます」

 

「子どもの反抗やイヤイヤは、自立していくための大事なステップ」と山崎さん。ダダをこねるということは、ママのことを信頼しているからだといいます。幼稚園に行くのを嫌がっても「わがままな子」と決めつけずに、子どもの気持ちに寄り添ってあげたいですね。

 

(取材・執筆:掛川ゆり)


関連記事はこちら

シーン別に解説!年長児のイヤイヤ対処法[その2]

シーン別に解説!年長児のイヤイヤ対処法[その3]

どう話しかけたらいい? ずっと仲良くできるママ友の作り方

困ったときに頼れる! ママ友と信頼関係を作る方法

苦手なママ友、イライラせずに付き合うための4つの心得

 

 

 

 毎週木曜にメルマガ発信中!

ご登録はこちらから↓

mailcp

 

 

ツイッターもやっています!

フォローはこちらから↓

 

シーン別に解説!年長児のイヤイヤ対処法[その2]

年長児の反抗期_第2回

 

2〜3歳児のイヤイヤ期が大変とはよく聞きますが、それが終わっても、言い訳がより高度になったり、感情が複雑になったりして、親としてどう対応したらいいか、小さい頃よりも難しくなるという声を聞くことがあります。そこで、『Fine coaching(ファインコーチング)』主宰の山崎洋実さんに、年長児によくあるイヤイヤのパターンごとに、対応のしかたを教えてもらいます。

 

2回目は、子どもから「ママなんか嫌い!」と言われたら…。子どもが言うこととはいえ、実際に言われると否定されたようでショックなこの言葉。その時どうすればいいのでしょうか。

 

親を信頼しているからこそ「嫌い」と言える

 

子どもが「ママなんか嫌い」ということは、親を否定しているということでしょうか。

 

「大切なママのことが嫌いなはずがありません。嫌いという言葉には、『ママに私のことをわかって欲しい』『私を見て欲しい』という気持ちが隠れています。ママに甘えたいから、信頼しているからこそ『嫌い』と言えるのです。だから、いいことともいえるんですよ」(山崎さん)

 

では、「ママなんか嫌い」と言われたら何と返せばいいのでしょうか?

 

「『なんでそんなことを言うの!』などと責めてしまうと、子どもは反発してきます。まずは『ママ嫌いって、大好きな○○(子どもの名前)に言われたら、ママ悲しくなっちゃうな』と気持ちを伝えましょう」

 

子どもが『嫌い』という否定的な言葉を使う場合、何か思い通りにいかないことがあって怒っているといいます。

 

「『もうちょっと公園で遊びたかったから、怒っているのかな』『今日はたくさん歩いたから、疲れたのかな』など、子どもの気持ちに寄り添いましょう。そして、おやつを食べたり、休んだりして怒りを落ち着かせます」(同)

 

イラッとしてしまっても、あとでフォローすることが大事

 

子どもの反抗的な態度に、いちいちイライラしないためにはどうすればいいのでしょうか?

 

「『イライラしない、いつも笑顔のママでいたい』と多くのママが願っているでしょう。でも、喜怒哀楽という言葉があるように、怒りは基本的な感情のひとつ。ゼロにすることはできません。だから、無理に感情を抑えるのではなく、上手に付き合えばいいんですよ」(同)

 

具体的には、何をすればいいのでしょうか?

 

「子どもの反抗的な言葉にイラッとしたら、深呼吸を繰り返したり、いったんその場から離れたりして怒りの気持ちを落ち着かせてください」(同)

 

怒りが抑えられず、『なんで、そんな言い方するの!』と感情をぶつけてしまっても、お風呂に入ったとき、寝る前など気持ちが落ち着いたときにフォローすることが大事だそう。

 

「怒るのをやめることよりも、『今日、怒ってごめんね。大好きな〇〇に嫌いって言われて悲しかったの』などと、後で気持ちを伝え直してフォローしてください」(同)

 

さらに、ママが心に余裕をつくることも大切だといいます。

 

「ママが自分の心をごきげんにすると、子どもの反抗をうまく受け流せるようになります。そのために、短時間でもいいので自由時間をつくってみてください。その時間に、おいしいスイーツを食べたり、録画しておいたドラマを観たり、友達に会っておしゃべりしたり、好きなことをします。そうすると、子どもの気持ちに寄り添う余裕が生まれます」(同)

 

子どもの反抗は、自立への大切なステップ

 

 「子どもが親に反抗的な言葉を使っても、いちいち注意せず、今は自立していくためのステップだと考えて、受け流していいのです。最初にお伝えした通り、ママが大好きで甘えたいから、嫌いと言えるのです。言葉の表面に反応するのではなく、その裏にある“気持ち”に焦点を当ててみてください」(同)

 

親に甘えたくて反抗的な言葉を使うのだとわかると、子どものことが愛おしく思えてきますね。とはいえ、毎日子どもと向き合うママは、イラっとせずにはいられないこともあるはず。うまく気分転換して、心の余裕を持って接していきたいものですね。

 

(取材・執筆:掛川ゆり)


関連記事はこちら

シーン別に解説!年長児のイヤイヤ対処法[その1]

シーン別に解説!年長児のイヤイヤ対処法[その3]

どう話しかけたらいい? ずっと仲良くできるママ友の作り方

困ったときに頼れる! ママ友と信頼関係を作る方法

苦手なママ友、イライラせずに付き合うための4つの心得

 

 

 

 毎週木曜にメルマガ発信中!

ご登録はこちらから↓

mailcp

 

 

ツイッターもやっています!

フォローはこちらから↓

 

 

親の言葉は子どもにうつる。普段どんな言葉遣いをしていますか?

pixta_17417396_S

 

小さな妹のミスに、同時に「だいじょうぶ?」と気遣う姉2人

 

私は、講演のためにあちこち移動することが多いので、その途中でいろいろな親子の光景が目に入ってきます。

 

あるとき、駅のベンチに座って食事をしている親子がいました。

お母さん、たぶん小学校高学年の女の子(長女)、たぶん低学年の女の子(次女)、たぶん入学前の女の子(三女)の4人です。

 

食事の途中で、お母さんが売店に何かを買いに行きました。

そして、お母さんがいないとき、一番下の女の子が寿司のパックを持とうとしました。

ところが、手が小さいので持ちきれずに、パックごと落としてしまい稲荷寿司が2つほどパックの外に飛び出しました。

 

すると、横にいた二人のお姉さんが、同時に「だいじょうぶ?」と言いました。

二人の声が練習したように見事にそろっていたので、私はびっくりしました。

 

お母さんの言葉が子どもにうつる

 

一番下の女の子は、もう泣きそうになっていましたが、お姉さん二人が「だいじょうぶだよ。だいじょうぶだよ。びっくりしたね」などと言いながら、パックや稲荷寿司を拾ったり、その子の手を拭いたりしてあげていました。

 

そこへお母さんが戻ってきて、何と言うかと思ったら、お母さんも「だいじょうぶ?」と言いました。

そして、「だいじょうぶだよ。だいじょうぶだよ」と言って一番下の女の子を安心させました。

 

次に、お母さんはお姉さんたちに「ありがとう。ありがとう」と言いました。

私は、なんて素敵な親子なんだろうと感動しました。

 

たぶん、お母さんがいつもこういう言葉をつかっているので、二人のお姉さんたちも自然にそれを身につけたのでしょう。

 

子どものミスに「何やってるの?ダメじゃないの」と叱るお母さん

 

また別の日にはこういう光景を見ました。

ある駅の構内で、小学校の低学年らしき男の子とお母さんが、エレベーターに向かって走ってきました。

 

お母さんが男の子の背中を押して、「急いで、急いで」と言いながら、2人はエレベーターの近くまで来ました。

 

ところが、エレベーターが閉まり始め、お母さんに押されながら慌てて乗ろうとした子どもが、ドアに肩をぶつけてしまいました。

 

すると、すかさずお母さんが「何やってるの?ダメじゃないの」と言いました。

見ていた私は「え?」と思いました。

 

「お母さん、あなたのせいでしょ」と言いたいくらいでした。

本来なら「ごめんね。だいじょうぶ?」と言うべきところです。

 

このお母さんは、自分が子どもをエレベーターに無理に乗らせようとしておきながら、ドアにぶつかったと言って叱っているのです。

 

ただのミスなのに、しかも自分が原因でそうなったのに、叱っているのです。

このお母さんは、普段からすぐに人をとがめているのではないかと疑わずにはいられませんでした。

 

そして、やがては子どももこういう姿勢や言葉を身につけてしまうのではないかと心配になりました。

 

普段から攻撃的な姿勢でいると、とっさの時にも言葉に出る

 

このお母さんのように、子どもが何かミスをしたとき、「何やってるの?ダメじゃないの」などと叱ってしまうことは多いと思います。

何か悪いことをしたわけでもなく、ただのミスなのにとがめて叱ってしまうのです。

 

でも、冒頭で紹介したお母さんのように、そうでない人もいます。

 

こういう咄嗟の瞬間に、相手をとがめる「何やってるの?ダメじゃないの」という言葉が出るか、それとも相手を思いやる「だいじょうぶ?」という言葉が出るか、その違いは大きいと思います。

 

前者は普段から常に攻撃的な姿勢でいるということであり、後者は共感的な姿勢でいるということです。

 

咄嗟の瞬間だからこそ、それが出てしまうのです。

 

ただのミスに対して、とがめる言葉、叱る言葉をやめよう

 

たとえば、子どもが醤油をこぼしたとき、あなたは何と言いますか?

「何やってるの?気をつけなきゃダメじゃないの」と言いますか?

 

このようにミスをとがめても、それで子どもが醤油をこぼさなくなるとか、行動がしっかり落ち着いてくるなどということはありません。

 

それよりも、親がこういう言葉をつかい続けることによるマイナスの影響の方がはるかに大きいです。

 

親が「何やってるの?ダメじゃないの」などという言葉をつかっていれば、子どもも兄弟や友達に同じような言葉をつかうようになってしまうのです。

 

さらには、すぐに相手をとがめる姿勢、すぐに叱ってしまう姿勢まで真似してしまいます。

 

ですから、とがめる言葉、叱る言葉をやめましょう。

「すぐ相手をとがめてしまう。叱ってしまう」という癖を直しましょう。

 

子どもを安心させる言葉や、子どもの気持ちに共感する言葉を増やすように心がけていきましょう。

 

親のすることはすべて子どもにとって見本でありモデルです。

子どもは毎日親の姿を見ているので、その影響は本当に大きいのです。

 


親野先生の連載はこちら

「親野智可等のこれで安心!子どもを伸ばす親の習慣」

 

 

 

 毎週木曜にメルマガ発信中!

ご登録はこちらから↓

mailcp

 

 

ツイッターもやっています!

フォローはこちらから↓

小1夏休み後の授業、大きく変わるポイントは?

舟山先生_0817

 

こんにちは。現役小学校教諭の舟山由美子です。

そろそろ夏休みも終盤。あと10日前後で夏休みも終わりという地域もあるでしょう。今回は夏休み明けからの学校の授業についてのお話です。

 

夏休み後は、授業の内容がぐんと増える

 

1年生の授業は、夏休み後からぐんと内容が増えます。1年生の夏休みの前後は、ある意味では小学校の勉強において一番変化が大きいと言えるかもしれません。

3学期制で例に挙げると、国語・算数の「基礎・基本」の学習内容は、おおよそ以下のようになります。

 

国語(言語の学習分野) 

〈1学期〉

・ひらがなの読み書き

 ↓

〈2,3学期〉

・漢字(1年生の配当漢字は80字)

・カタカナ

 

算数(計算の学習分野)

〈1学期〉

・1桁の足し算と引き算(繰り上がり・繰り下がりなし)

・繰り上がりのある足し算

・繰り下がりのある引き算

・20以上100までの数についての理解(主に3学期)

 

ここで挙げた「基礎・基本」は、今後のあらゆる学習の土台となるものです。例えば国語なら、文章を読んだり作文を書くために、まず文字を読んだり書いたりしなければなりませんし、算数なら、四則演算(+・―・×・÷)ができるようになることが必要です。

 

2学期は、この土台をしっかり学びながら、「国語」では、物語文・説明文の読み方(順序立てなど、1学期よりも目標とレベルが進んだ段階)や手紙文や作文、「算数」では、量(かさ)の大小や図形などについても学んでいきます。

 

日々の授業を理解することが次へつながる

 

授業内容が増えるというと、子どもが学校の授業にきちんとついていけるかどうか、ちょっぴり心配な親御さんもいらっしゃるかもしれません。

 

たしかに、算数であれば、1学期の足し算・引き算は簡単にできていたのに、繰り上がり・繰り下がりの計算になったとたんに、つまずくことがあります。その理由の1つは、それまで手を使って計算できていたのに、それができなくなってわからなくなるためです。また就学前に計算を教えてもらい、自分でも算数ができると思い込んでしまうこともその1つ。この場合、授業もあまり集中して聞いておらず、少し難しくなると、それまでの知識では通用しなくなってしまうのです(私は「うさぎとかめパターン」と呼んでいます)。

 

小学校の学習内容というのは(特に算数は)スパイラル式(らせん状)と言って、前にならったことを踏まえて新しい内容が付け加えられていくようになっています。1年生の学習は、どの内容も次の学習につながっていきますので、今習っていることをしっかりと理解させていくことが重要といえます。

 

子どもが授業を理解できず、つまずいているかどうかは、宿題やノートから推し量れることがあります。例えば国語なら、今習っているところの教科書をすらすら読んでいるか、算数なら、学校から持って帰ってくるプリントの出来が芳しくない、あるいはノートがしっかり書かれていない、無駄なことが書いてあるなどです。もし疑問があれば、担任の先生に尋ねるとよいでしょう。

 

授業でつまずいた子へのフォロー3ポイント

 

もしも、子どもが勉強でつまずいているかなと思われた場合は、苦手とすることに以下のようなフォローをしていくとよいでしょう。

 

①国語の場合は、教科書の音読を一緒にそばで聞く。もし、すらすら読めていなかったらゆっくりと何度も繰り返して読む練習をすることで自信をつけさせる。

 

②国語・算数を問わず、プリントで間違えたところをていねいに直させる。直したプリントをファイルしておくことで、間違いを間違ったままにしておかないし、間違ったことを乗り越えよう、という家庭の姿勢を子どもに示す。

 

③宿題をするときの様子を見守る、または宿題が終わったあとで必ずチェックすることで、ていねいに取り組む大切さを教える。

 

つまずく子は、書く字が雑になるなど、なげやりになったり無気力になったりすることが多くなります。担任の先生にも相談して、連絡を取り合い、子どもが家でがんばった翌日は、その旨を連絡帳で知らせるなどして先生に一言褒めてもらうだけでも効果があるものです。このようにして、小さなつまずきのうちに対処していくようにするとよいでしょう。

 

2学期を見据えて、夏休みの今からやっておきたいこと

 

まずは、夏休みの宿題をしっかりと「書く」ことです。そしてどの課題も手を抜かずに取り組ませましょう。なぜなら、夏休み明けすぐの評価対象だからです。

 

ただしそれは通知表に反映される云々…ではなく、「自分はがんばった!」と堂々と先生に提出できる心情が、そのあとによい影響を及ぼすからです。さらに先生に「がんばって書いてきましたね!」なんて言ってもらえたら、それだけで、その後のモチベーションが高くなります。絵日記や自由研究・図工作品などはしっかり作成すれば、選ばれて掲示され、長い期間友だちなどの目に留まります。こうしたことを経験する満足感が、後の学習意欲をもたらすことになります。

 

もう1つ、夏休みの間に「ほんの少しの予習」をしておきましょう。ただし、やり過ぎは禁物です。あまりしっかりとやってしまうと、安心して授業を聞かなくなったり、うるさく言われて勉強がいやになってしまうからです。

 

教科書を一度読んでみる、読めない漢字にふりがなをふってみる、挿し絵を見るといった程度で、あとはお楽しみということで終えるのです。無理やりにではなく、お母さんも一緒にちょっと見てみた、というスタンスでさりげなく取り組むのがよいと思います。

 


舟山由美子先生の連載はこちら

「現役先生が教える、学校ってこんなところ!」

 

 

 

 毎週木曜にメルマガ発信中!

ご登録はこちらから↓

mailcp

 

ツイッターもやっています!

フォローはこちらから↓

 

キッズヘッドホンを使ってみた!読者モニター座談会

子どもの小さい頭にもぴったりフィットして落ちないJVCの「キッズヘッドホン」は、耳に優しく設計されています。今回は、キッズヘッドホンの読者モニターにご応募いただいた3名のママさんにお集まりいただき、お子様が使った際の使用状況や感想をお聞きしました。

 

左から、M&Rさん(娘:小1)、よっちゃんさん(息子:小1)、daisotaさん(息子:小1と1歳) ※お名前はハンドルネーム
左から、M&Rさん(娘:小1)、よっちゃんさん(息子:小1)、daisotaさん(息子:小1と1歳) ※お名前はハンドルネーム

 

外出先でも自宅でも便利に使えるヘッドホン

 

編集部:お子さんはどんな時にキッズヘッドホンを使っていますか?

 

M&Rさん:娘は電車通学しているので、電車の中でヘッドホンを使って英語や音楽のCDを聞いています。あと夜に電子ピアノを練習する時、使うこともあります。

 

よっちゃんさん:うちもトイピアノを弾く時にヘッドホンを使っています。クラッシック好きの主人は『せっかく音楽を楽しむならいい音で』という考えで、『オーディオメーカーのJVCが作ったヘッドホンなら信頼できる』と、子どもに与えてとても満足しているようです。

 

daisotaさん:うちはポータブルDVDプレイヤーを観る時に使っていますね。下の子がお昼寝している時、上の子に静かにしていてもらいたくて。そんな時、ヘッドホンでDVDを観てくれていると本当に助かります。

 

よっちゃんさん:家族の生活リズムが違うと音の問題が出てきますよね。うちの子は電車が好きで、リビングのパソコンでよく電車の動画を見ているのですが、帰宅した主人がテレビをつけても、ヘッドホンがあれば同じ空間でお互い干渉することなく集中できて便利だと思いました。

 

 

ヘッドホン座談会②_ 

編集部:最近は、子ども部屋をあえて作らずに、リビング学習を取り入れるご家庭も増えていますよね。そうなると、今後成長とともにますます“音の住み分け”が必要になりそうですね。

 

M&Rさん:ニーズはすごくあると思うんです。フェイスブックにキッズヘッドホンの写真をアップしたら、『うちも欲しい』っていう反応が結構あったんですよ。子ども向けのヘッドホンがあること自体、あまり知られていないのかも。

 

daisotaさん:私もこの商品を知るまで大人用のヘッドホンを使わせていました。頭のサイズが合わなくて、前にずり落ちてくるのを繰り返していましたね。

 

M&Rさん:うちは、大人用のヘッドホンではずり落ちるからと、大人用のイヤホンを使わせてみたのですが、耳に入れるのを嫌がっていました。耳からポロっと抜けてしまうことも多かったです。

 

頭にフィットしてずり落ちない。ファッション性も◎

 

ヘッドホン座談会③_ 

 

編集部:キッズヘッドホンを使ってみてお子さんの反応はいかがでしたか?

 

M&Rさん:雑音が入りにくくクリアに聞こえるので、電車の中でも集中して音が聞けるようです。ヘッドホンに自由に貼れるステッカーが同梱されているのも子どもには嬉しいようです。早速貼ってカスタマイズを楽しんでいました。

 

よっちゃんさん:子どもってすごく正直で、気に入らないものは絶対身につけてくれないんですよ。でもこのヘッドホンはカラフルなデザインが気に入って、つけるのが楽しいみたい。

 

daisotaさん:うちも『かっこいい!』と興奮してました。頭にフィットするので、今までのヘッドホンのように前にずり落ちることもなく、快適なようです。

 

編集部:今後、キッズヘッドホンを使ってみたい場面はありますか?

 

daisotaさん:帰省の時に長時間新幹線に乗るので、ポータブルDVDプレイヤーとヘッドホンを持っていきたいです。このキッズヘッドホンなら、すごく軽いから子どもが自分のリュックで持ち運びしても負担にならないと思います。

 

よっちゃんさん:外出先での待ち時間に最適ですよね。レストランなどで飽きてウロチョロしないように、ヘッドホンを使って好きな音楽を聴かせるのもありかなと思いました。

 

M&Rさん:小学校にもタブレットやパソコンが導入されていく時代なので、ヘッドホンを使って学習する機会もますます増えていくと思います。

 

キッズヘッドホンの開発担当者に開発秘話を聞いてみた!

 

ヘッドホン座談会⑤_

 

編集部:今回は、キッズヘッドホンの開発に携わったJVC技術担当の押木かずえさんにお越しいただきました。何か聞いてみたいことはありますか?

 

よっちゃんさん:ヘッドホンの素材はどんなものを使っているのですか?

 

JVC押木さん:子どもが使うものなので、素材の安全にはかなりこだわっています。キッズヘッドホンは欧州へ輸出する際に安全基準条件を満たすことを証明するCEマークを取得しているんですよ。

 

編集部:CEマークって、よく海外のおもちゃなどに付いていますよね?

 

JVC押木さん:欧州に商品を出荷するには日本よりも厳しい審査があって、その高い基準をクリアしてるんです。特定有害物質の使用も基準に従って制限しているので、小さいお子さんが万が一舐めても安心なんですよ。

 

M&Rさん:子ども用の商品として配慮されているのですね。

 

JVC押木さん:はい。もちろん子どもの耳のことも考えていて、通常のヘッドホンだと100dB程度ある出力音圧レベルを85dBと低めに設定して、不意な大音量で耳を痛めないように配慮しています。

 

M&Rさん:子どもが電車の中で使っていると、騒音が気になってしまってむやみにボリュームを大きくしがちなので、その点でも安心できますね。

 

3111_resize

 

編集部:デザイン的にこだわったのはどんなところですか?

 

JVC押木さん:子どもたちの色の好き嫌いを徹底的に調査して、全4色のカラーリングをデザインしました。より愛着を持ってもらうために、ステッカーでカスタマイズできるようにしたのは新しい試みで好評です。自分の好きなシールやステッカーが貼れる幅にも考慮したデザインになっています。

 

daisotaさん:ヘッドバンドのサイズが簡単に調整できるのも便利だなと思いました。

 

JVC押木さん:お子様の頭のサイズに合わせてヘッドバンドの長さを7段階で調整できるようにしています。7段階の数字が丸い窓に表示される工夫をしているので、お子様でも自分のサイズがわかりやすく、ピッタリフィットすることを目指して作りました。数字が変わることで、実はお子様の成長もわかるんですよ。

 

バンド部分に指を挟みにくいような隙間のない設計や、片出しコードで取り回しが良いなど、より安全性に配慮しています。それと、1年間のメーカー保証が付いているので、万が一壊してしまっても安心です。

 

編集部:キッズヘッドホンは、見た目のかわいさだけでなく、素材や音にもとことんこだわっているのですね。安心して子どもに使わせることができそうです。

 

家電スペシャリストも太鼓判のクオリティー

 

最後に、ロボット系家電やスマート家電、スマホ、ヘッドホンなどに精通するフリーランス編集者の滝田勝紀さんにも、キッズヘッドホンのおすすめポイントを聞いてみました。

 

「しっかりとした音作りに定評があるオーディオメーカーのJVCが、見えない部分まできちんとこだわりながらも、子ども目線で遊び心たっぷりに作っているのがわかるヘッドホンです。子どもが自らつけたくなるようなワクワク感のあるデザインもいいですね。

 

ヘッドホンは耳の上に直接当てるものなので、きちんとしたクオリティーのものを使わせたいという親御さんも多いと思いますが、世の中には子ども用と謳っているわりに粗悪な商品も多く出回っています。その点、JVCが真面目に子どものことを考えて作ったヘッドホンは、安心して子どもに買い与えられる品質を持っています。

 

できるだけ安全でいい音を聞かせてあげたいという子どもの“耳育”を考えても、おすすめしたい一品です」(滝田さん)

 

小さい頃から、耳の負担が少ない音量で耳にダメージを与えることなく、いい音を聞く環境こそが、豊かな感性を養なうことに繋がるのかもしれませんね。

 

(SPONSORD BY JVC)

子どもの耳に安心!キッズヘッドホンを読者モニターが体験

子どもの耳専用に設計された子ども専用のヘッドホン「キッズヘッドホン」。大きさが子どもサイズなのはもちろん、音量が小さめに出るように設計されていて、子どもの耳にも安心して使えることが最大の特長です。今回はJVCの「 キッズヘッドホン」を20名の読者モニターの方にお使い頂き、レポートしてもらいました!

 

新幹線移動が快適に!軽くて持ち運びしやすいのもGOOD!

 

01_suu

 

「遠方に家族旅行するときに使用しました。片道2時間半の新幹線は、子どもにとって本当に長くて退屈。iPadで映画を観たりアプリで遊んだりして気分転換させたい時に、いつもは音を出せない場所でも、キッズヘッドホンなら音を聞きながら遊べるのがとても嬉しそうでした。親としては、軽いので持ち運びしやすい点も気に入りました!」

(すーさん/東京都/5歳女子・3歳女子・0歳男子)

 

3きょうだいそれぞれが、自分のことに集中して取り組めるようになりました

 

02_kaiju

 

「狭いリビングで3きょうだいがそれぞれ、タブレット学習・ゲーム・テレビを始めると、今まではそれぞれの音がガチャガチャと溢れて、子どもたちはお互いに気になって集中できていないようでした。でもヘッドホンを使えばその問題も解決!

 

タブレット学習も、早朝からピロンっ!とスイッチを入れられると周囲は音が気になってしまいますが、勉強している子どもにうるさいとも言えず…。毎回『音を小さくして!』と言うのもストレスを感じていたので有り難いです」

(怪獣ママさん/神奈川県/6歳女子・4歳男子・2歳女子)

 

音楽好きな息子。好きな時間に思いっきりピアノが弾けて喜んでいます!

 

03_yochan

 

「使ってみて便利だったのは、やはり電子ピアノでの使用でした。子どもが音楽好きで、小学校でもピアニカの練習が始まったこともあり、音楽に触れさせたいと思っていたところでした。好きな時間・空いた時間にいつでもできるのはヘッドホンのおかげです。とても喜んでいましたし、ヘッドバンドの長さを7段階に調整できるので使用感がよいのでしょう、頭にフィットして途中で外すこともありませんでした」

(よっちゃんさん/東京都/6歳男子)

 

※電子ピアノの接続端子によっては、ミニプラグを変換する変換アダプターが必要になる場合がございます。 

 

シールが貼れることに大喜び! 自分らしくカスタマイズしていました

 

04_chai

 

「まず箱を見て興味津々。シールが入っているのを見て『貼っていいの?』と一気にテンションがMAXになりました(笑)。一通りシール貼りを楽しんだあと、実際に視聴。手持ちのタブレットでYouTubeを見せてみると、『ちょっと音が小さい』と娘。私も音量を確かめてみましたが、最大音量でも割と控えめに感じ、親としては安心しました。耳に当たる部分がとてもソフトな素材なので、装着感がフワフワで気持ちいいと気に入っており、スピーカーよりヘッドホンの方がいいと言っていました」

(ちゃいさん/東京都/4歳女子)

 

装着した時のかわいさも高ポイント!おしゃれなデザインがいいですね

 

05_twins

 

「交互にヘッドホンをつけてみて、『聞こえる~!』『かわいい~♪』と二人で取り合うほど気に入った様子の双子の息子。耳に装着した時の感じも心地良かったみたいです。親としては、色がカラフルでデザインがかわいいこともポイント高いと思いました!」

(twins914さん/東京都/5歳男子の双子)

 

電車での通学中、車内の雑音も気にせず、英語リスニングに集中!

 

06_MR

 

「電車通学の時間を有効に使いたく、英単語や英語絵本のリスニングをさせてみようと思っていたのですが、車内は雑音が大きく、CDの音がとても聞きづらいので、良いヘッドホンがないか探しておりました。特に騒音が大きい地下鉄の中でも、キッズヘッドホンは音が聞き取りやすく、とても重宝しています。娘も気に入って使っているようです。音漏れもしないので、周りに迷惑にもならず安心して使えました」

(M&Rさん/神奈川県/7歳女子)

 

弟のお稽古を待つ間、兄はタブレット学習。時間に余裕ができました

 

07_emies

 

「弟のお稽古先の待合室はとても人が多く、スペースが限られているため、お兄ちゃんは弟のレッスンを見るか、お菓子を食べるかしかできませんでした。しかし、このヘッドホンを使用すれば待っている間の1時間でタブレット学習ができ、私も弟のレッスンを集中して見られるように。帰宅後の時間にも余裕ができ、その分、皆で一緒に遊べて充実した時間を過ごせています。

(エミーズさん/東京都/6歳男子・3歳男子)

 

下の子のお昼寝中も、気兼ねなくDVDが観られるようになりました

 

08_daisota

 

「下の子が昼寝中に、上の子にDVDを観せたときが、いちばん便利に感じました。今まで何度も上の子が見ているDVDの音で目を覚ましたことがあったのですが、上の子も私もストレスなく過ごせるようになりました」

(daisotaさん/東京都/6歳男子・1歳男子)

 

「使い心地がいい」「安心して使える」という声が続々と届いています

 

09_others_02

 

ほかにも、「姉が風邪をひいているとき、ヘッドホンでこっそり弟にDVDを観せられ助かりました」「大人用のヘッドホンに比べ、耳にフィットするので音質が良いと感じるようです」「端末で英単語テストをしているとき、集中しやすいのか答えをスラスラ回答していました」「子どもが好きそうな4色のカラフルな色から選べるのもいいですね!」など、皆さんがそれぞれの場面で、便利な使い方を発見されたようです。

 

子どもの耳にやさしいキッズヘッドホン。子どものタブレット学習や楽器の練習、家族旅行などでの長時間の移動時などの使用に、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

 

(SPONSORED BY JVC)

ゲームって与えてもいいの? 親が知っておきたいルール作りのコツ

ITリテラシー_第5回

 

これからの子どもが必然的に触れることになるコンピュータやITの世界。来たる日のために大人が知っておくべきことを紹介する「ITリテラシー」の連載5回目は「ゲーム機器」がテーマ。おそらく、どの親も気になっているのではないでしょうか? 与えるときのポイントを常葉大学教育学部初等教育課程 専任講師の佐藤和紀さんに教えていただきました。

 

本ならよくてゲームはよくないと言われるけど、本当?

 

最近では持ち運べるポータブルゲーム機から、パソコンやタブレットなどを使ってオンラインでプレイするものまで、さまざまな「ゲーム」がありますが、親としては心配の種。「本はいいけど、テレビやゲームはダメ」と思ってしまいがちです。

 

「本や絵本は子どもによくて、テレビやゲームはよくないと言われることがあります。『読み聞かせ』は親子の関わりがとても多く、子どもがひとりで読んでも国語力や想像力の向上などが期待できます。ただし、暗い場所では目に負担がかかったり、内容によっては好ましくなかったりする場合も。テレビやゲームは、子どもだけで完結できるという特徴があり、没頭すると生活習慣が乱れたり、親子の関わりが少なくなったりするかもしれません。しかし、教養が身につくテレビ番組や教育的価値の高いゲームなど、有益なものもあります。つまり、いずれもメリットとデメリットがあるのです」

 

では子どもがゲームをするときに、メリットを生かす方法はあるのでしょうか?

 

「ゲームの時間を、親子で関わり合える時間にすることが大切なのではないでしょうか。そのために、親が一緒に楽しむのもよいと思います」

 

親が没頭してしまうと生活に支障を来しそうですが……、一度も触ったことがないより、少しでも経験するとよいことがありそうです。

 

「一緒にゲームをやってみると、なぜ多くの人がそのゲームにはまるのか、子どもが何に対して面白さを感じているのか、そのゲームが子どもにとって有害な点はないかなど、これまでわからなかったことが、わかるようになることがあります。一緒にやるのが難しいなら、ときどき見てあげるだけでもいいでしょう。親御さんも毎日忙しいとは思いますが、『放置しない』が大切です」

 

最近はゲームの中での課金やオンラインでのつながりなど、これまでのゲームにはなかったさまざまな環境があります。何ができて、何が危なくて、何が楽しいのか、といったことを親が知っておいた方が安心でしょう。

 

また、子どもがゲームの話をしても理解ができるので、親子のコミュニケーションが増えたり、子ども自身が経験をアウトプットする力につながったりするのかもしれません。

 

やり過ぎないためのルールを「子どもと一緒に」作る

 

そうはいっても「やり過ぎないでほしい」と思うのが親心。やはり厳格なルールが必要なのではないでしょうか。

 

「ルールは必要です。ただし、親が強制的に押しつけないことが大事だと思います。子どもと一緒に作るようにしてください。子どもが自分で作ったルールなら、納得した上で守ることができます」

 

親が勝手に作ってしまいがちですが、それでは破りたくなってしまうもの。自分で作れば責任が持てることでしょう。また、親がゲームを一緒に楽しんで面白さなどを理解していることで、ルールを作りもスムーズに進みそうです。

 

ルール作りのポイントは、次の5つだそう。

 

・時間に関するルール

どの時間帯にするか、1日にどれくらいか、など

 

・料金に関するルール

ソフトやアイテムの購入をしてもよいのか、自分のお小遣いで買うのか、など

 

・ネット利用に関するルール

ネット利用を許可するか、ネットでの交流を許可するか、アプリのダウンロードを許可するか、など

 

・場所に関するルール

充電器をどこに置くか、充電器を持ち運べるようにするか、自分の部屋でやってもよいか、など

 

・その他(ルールを破ったときのルールなど)

ルールを破ったら1回目は警告、1週間取り上げる、1カ月お小遣いなし、など

 

「ルールを破ったときのルール」とは、目から鱗。これも子ども自身が決めれば、納得感が増すでしょうね。

 

ペアレンタルコントロールを覚えておこう

 

ルールを決めても、こっそり破ってしまうこともあるかもしれません。また、ルールを破るつもりがなくても、うっかり危ない目に遭うことは避けたいものです。

 

「ペアレンタルコントロールはぜひ設定してください。保護者による機能制限のことで、ネット利用ができないようにもできます」

 

例えば、現在のゲーム機では、年齢制限のあるソフトやインターネットブラウザー、商品やサービスの購入など、さまざまな項目を禁止できます。スマートフォンでも設定項目やアプリが用意されているので、子どもを守るために活用しましょう。

 

「絶対にゲームを与えない」「好きなだけやらせてあげたい」など、家庭によって方針はまちまちでしょう。でもルールを決めるなら、親子で一緒に考えることが大切。また、危ない目に遭わせないような設定をしてあげるのも親の役目と言えそうです。

 

(取材・文:栃尾江美)


関連記事はこちら

ママたちが必要なメディアリテラシーってどんなもの?

「SNS」を子どもに教えるなら、まず親が使いこなそう

子どもが学ぶ前に。ママでもできる「プログラミング思考」のレッスン

教育のICT化により1人1台のタブレット。勉強はどう変わる?

 

 

 

 毎週木曜にメルマガ発信中!

ご登録はこちらから↓

mailcp

 

 

ツイッターもやっています!

フォローはこちらから↓

 

ドキドキ、わくわく。「夏の遊び」がいっぱい詰まった絵本。

 

絵本連載_夏遊び

 

小学1年生の夏休み、楽しくすごしていますか? 夏の遊びといえば、海やプール、キャンプ、花火、虫とり……。どれもわくわくするけれど、じつは夏にできる遊びって、もっとたくさんあるんです。「夏ならではの遊び」のヒントがたっぷりつまった2冊をご紹介します。

 

野外も、屋内も!夏の遊び図鑑『かこさとし あそびずかん なつのまき』

 

 

『かこさとし あそびずかん なつのまき』(小峰書店)は、『だるまちゃんとてんぐちゃん』『からすのパンやさん』の他、『かわ』『地球』『宇宙』など、さまざまな科学絵本も多い、かこさとし(加古里子)さんの絵本。御年90歳を超えた今なお、精力的に作品を作りつづけているかこさんが、数年前に出版したのがこちら。「かこさとし あそびずかん」シリーズです。今回はその中で「なつのまき」をご紹介します。

 

たとえば、みなさんなら、どんな海辺の遊びを思いつきますか? 「うみべのあそび」のページでかこさとしさんが教えてくれる砂遊びは、面白そうなものばかり! 「ゆうれいじょう」は、水を混ぜたとろとろの砂を上から垂らして、あやしい尖ったお城を造る遊び。「砂とりごっこ」や「砂山 たまころがし」、「字かくしごっこ」に「砂だんご かいどう」……。どんな遊びか知りたくなりますよね。もちろん泳ぐ前の「うみへの入り方」も、きちんと解説されています。

 

昔ながらの笹舟作りや、花や葉っぱでの鉄砲作り。光に集まる虫を観察したり、夏の鳥を探すのも遊び。石けりケンパなどのちょっとした外遊びも、いくつものバリエーションが紹介されています。

暑い夏は室内で過ごすことも多いもの。工作、手遊び、石けん遊び、絵描き歌まで載っていて、一家に一冊置いておきたくなります。

 

シンプルだからこそみんなが夢中になる遊び。年齢がちがう者どうしでも、対等に一緒に楽しめる遊び。夏の自然を満喫できる遊び。まさに、かこさとしさんの知恵がつまった貴重な一冊です。子ども同士はもちろん、ふだんはなかなか遊べないパパや、田舎のおじいちゃんやおばあちゃんとも遊んでみてください。きっと、いい夏の思い出になりますよ。

 

夜の暗闇からドキドキがやってくる!『はじめてのキャンプ』

 

 

次にご紹介したいのが『はじめてのキャンプ』(福音館書店)です。作者は、林明子さん。『はじめてのおつかい』『おふろだいすき』『こんとあき』などでたくさんのファンをもつ絵本作家さんです。『はじめてのキャンプ』は、「林明子さんに、こんな作品があったなんて!」と、私自身もうれしい驚きを感じた絵童話です。

 

ひらがなの文章に、どの見開きにもカラー挿絵が描かれ、1年生ひとり読みにぴったり。お話はこんな感じ。ちっちゃい女の子のなほちゃんは、大きい子たちが河原にキャンプに行くと聞いて「わたしもいく!」と言います。でもみんなに「ちっちゃいこはだめ!」と言われてしまいます。なぜって、重い荷物をもてないし、すぐ泣くし、薪をあつめられないし、夜こわがるし……。でもなほちゃんは「くらいそとに、ひとりでおしっこにいける!」と主張し、参加できることになりました! さあ、なほちゃんにとって、はじめてのキャンプがはじまります……。

 

キャンプにもっていくものを用意するところから、わくわくははじまります。いよいよキャンプの日、テントをはって、川に入り、川でひやしたスイカを食べて……。わ、なかなか薪を集められないと思ったら、なほちゃんはものすごく大きな薪を見つけましたよ! キャンプファイヤーに流れ星、夜はテントで……。そうそう、夏と言えば、外で聞く「こわい話」も格別なものでした。なほちゃんは、ひとりでおしっこにいけるのかな……?

 

子どもの頃の夏のわくわくがよみがえってくる『はじめてのキャンプ』。空、星、川、火、暗闇。それがあるだけで何もかもがとくべつで、とびっきりの遊びになることを思い出させてくれます。 

 

夏はやっぱり、いつもとちがう遊びをしたい! 小学1年生は、なほちゃんのように「ちっちゃいこ」と思われるかもしれません。すぐ泣くかもしれません。でも、やりとげた子どもの顔の輝きを見てみたいと思いませんか。一度きりの小1の夏休み。残りの夏を、体と心をめいっぱいつかって遊びましょうね!

 


★連載「親子で読みたい!子どもの成長を応援する絵本」

 

 

 

 毎週木曜にメルマガ発信中!

ご登録はこちらから↓

mailcp

 

ツイッターもやっています!

フォローはこちらから↓

 

過酷な砂漠で生きる家族と子どもの成長を描く『ミーアキャット』

映画連載_第5回_

 

年長さんのドキュメンタリー映画デビューにぴったり

 

アフリカのカラハリ砂漠に住むミーアキャットの生態を描いたドキュメンタリーです。ドキュメンタリーといっても家族ドラマ風なので、子どもにもわかりやすく、年長さんのドキュメンタリーデビューにピッタリの作品。

 

危険を察知して短い後ろ足2本で立ち尽くす姿や小さな手足、人間のようなしぐさが何ともいえず愛くるしいミーアキャット。暑すぎて立ちながらウトウトしてしまったり、思わず何度も「かわいい!」と叫んでしまうはず。

 

好奇心旺盛な男の子が様々な危険を経験しながら成長していく

 

映画の主人公は生まれて1ヵ月も経たない小さなミーアキャットの男の子「コロ」。そのコロの目線を通して、ミーアキャットの生態を家族ドラマ仕立てで追っていきます。好奇心旺盛なコロには目に映る何もかもが新鮮。カメや昆虫など砂漠の生き物が敵か食料かの区別もつかず、危険だとも思わず近づいたり群れからはぐれて迷子になってしまったり。

 

でも砂漠で迷子になるということは命の危険と隣り合わせ。あぶなっかしい行動ばかりのコロをお父さんやお母さん、お兄ちゃんが助けてくれます。そんなコロの姿に自分の子どもを重ねて観てしまうママも多いのではないでしょうか。

 

いつのまにかお兄ちゃんになっているコロに我が子を重ねて

 

そんなコロも、命の危険と隣り合わせの経験を重ね、お兄ちゃんとの悲しい別れを経て、いつのまにか自分が弟や妹を守る立場に成長します。すっかりたくましくなったコロ。そんなコロの姿を我が子の成長と重ね「大きくなったなあ」「できることがたくさん増えたなあ」と改めて子どもの成長の喜びを感じられるかもしれません。

 

アフリカの大自然をつぶさに捉えた迫力の映像

 

朝から38度もある灼熱の砂漠。ワシやコブラなどの天敵にいつ襲われるかわかりません。雨がまったく降らず、水や食べ物にありつくのも難しい干ばつに見舞われることもあります。そんな、厳しくも雄大なアフリカの大自然の中で、家族で助け合い知恵を絞ってたくましく生きるミーアキャット。そんな彼らの姿を、空の上から、狭い巣の中までつぶさに捉えた映像は、ネイチャードキュメンタリーに定評のあるイギリス国営放送BBCならでは。いつ敵に捕まるか!? ハラハラドキドキ、サスペンスを見ているような気分にもなります。

 

ミーアキャットについて、動物について観ながらいろいろ話したくなる

 

「ミーアキャットってかわいいね」「こんなに広い砂漠に住んでるんだね」「あんなにかわいいのに生き延びるのはすごく大変なんだね」なんて親子でワイワイ言いながら観ると楽しさ倍増です。ミーアキャットだけでなくワシ、シマウマ、ダチョウ、リス、ライオン、キリンなど砂漠に住むたくさんの動物が登場しますし、会話を楽しみながら自然に生き物や命についての知識も深めることができます。良質のネイチャードキュメンタリーはまだまだあります。この作品をきっかけに、親子で様々な作品を見てみてはいかがでしょうか。

 

 

<データ>

2008年/83分(1時間23分)/イギリス/監督:ジェームズ・ハニーボーン ナレーション:ポール・ニューマン (日本語吹き替え版)三谷幸喜


連載「親子の会話がはずむ、年長児とママのための映画ガイド」

 

 

 

 毎週木曜にメルマガ発信中!

ご登録はこちらから↓

mailcp

 

 

ツイッターもやっています!

フォローはこちらから↓

 

1年生の1学期に仲の良い友達ができなかったら…

舟山先生_第9回

 

こんにちは。現役小学校教諭の舟山由美子です。

入学時、多くの親御さんが気にすることの1つに、子どもの友だち関係があります。夏休みまでに仲のよい友だちができず、「いじめられないか」などと、心配されている方もいるかもしれません。今回は、子どもの「友だち関係」についてお話しましょう。

 

友だちが「できる」時期は人それぞれ

 

まず、友だちができないと心配されている親御さんには、「友だちは作るものではなく、できるもの」であって、大人が考える世界と子どもの世界とでは違うことがある、と考えていただければと思います。

 

友だちがいたほうがいいという考えは、この時期の子どもにとって、大人の固定観念の押しつけになることもあります。もちろん、友だちはいたほうがいいのですが、「しかるべき時期」が来ないと友だちはできないように思います。また、その時期は、子どもによっても違います。

 

それがいつごろかというと、「自分が自分である」という自我が芽生え、「自分」と「他者」を区別して考えられるようになる時期と言えばいいでしょうか。1年生でも、まるで自分のことしか目に入らない子もたまにいます。そういう子は、友だちという存在がまだあまり必要ではないため、「友だちを作りなさい」といったところで時期尚早です。今はゆっくりと見守る時期だと考えるとよいと思います。

1学期は、学校生活に慣れるのに精一杯な子もいたでしょう。子どもは夏休み明けにまた新たな成長の時期に入ります。まずは夏休みを存分に味わわせてください。

 

1年生の場合「いじめ」より「意地悪」のケースが多い

 

子どもの友だち関係で、親御さんにとってもっとも心配なのが「いじめ」の問題でしょう。

「いじめ」には厳密な定義があり、文部科学省のホームページでも確認することができます。

 

でも私は「いじめ」と「意地悪」を区別して考えた方がいいと思っています。もちろん、1年生でいじめがないとは言いませんが、多くのトラブルは「意地悪」からです。意地悪な気持ちというのは、どんな人間にもある感情です。大人ですら持て余すこの感情を、1年生の子がコントロールできないことは当然あるでしょう。しかし、子どもは純粋です。きちんと話せば「悪かった」と思う気持ちになることも多いのです。

 

我が子が泣いて帰ってくると、「いじめられた!」と思ってしまいますが、一度落ち着く意味も込めて「意地悪されちゃったか…」とつぶやいて、さてどうするか、と考えた方がよいと思います。なぜそうなったのかを子どもに聞いたり、担任の先生と確認したりして、問題を大きくしない方向で考えてみてください。「意地悪」から「いじめ」に発展しないうちに解決するようにしていきましょう。

 

集団生活だからこそ、トラブルの解決法を学ぶ

 

とはいえ、いじめに限らず、人と人がかかわり合う以上、友だち関係で何かしらのトラブルが起きる可能性はゼロではありません。

私たち大人は、トラブルがない状態がよいと思ってしまいます。特に我が子には悲しい思いをさせたくないし、苦しい体験はかわいそう、と思うのが親心でしょう。けれども、トラブルや行き違いが起きたとき、どのように解決し、折り合いをつけるかを学ぶことに、集団生活を送る意味があるのだと私は思います。親御さんの心配は尽きませんが、まだ起きていないことを思い悩まずにどんと構えていきたいものです。

 

夏休みの友だち関係、ここに注意

 

夏休み中、友だち同士でのトラブルでよく耳にするものの1つは、お金の貸し借りの問題です。「我が子にはお金を持たせないから大丈夫」とは言いきれません。さまざまな事情でそういう家庭ばかりではないからです。

 

物をもらった、借りたという物品に関わるトラブルも多く起こります。日頃から子どもの様子をよく見ていて、見慣れないものを持っていたり、帰宅してご飯を食べないなど、いつもと違う様子が見られたら注意が必要です。また、よそのお宅に行ったら、どんなものをいただいたのか、をしっかり話せるように伝えておくことが大事ですし、必ずお礼の連絡を入れるなど、親としての「大人の対応」も必要です。

 

また、帰宅時間が遅くなり、親御さんが心配するというケースも長い休みにはよく聞かれます。ほとんどの学校では、子どもだけで家電量販店や大型店舗などの商業施設に行ったり、自転車で出かけたり、お金の貸し借りやおごったりすることは、「夏休みのきまり」で禁止事項にしています。そして保護者会で周知徹底をはかったり、夏休み前の児童集会でも生活指導から何度も念を押して話しますが、それでもトラブルが起きることはあります。

 

1年生はまだそうでもありませんが、上の学年になるに従って、大きな問題も起きやすくなります。そうした意味でも、1年生のうちから、こうしたことをおうちでもしっかりと言っておくことが大事だと思います。

 

まずは家庭でのきまりごと、つまり遊びに行くときは、どこに、誰と、何時まで、というのをしっかり言わせて、守らせるようにすることが大切です。このあたりがしっかりしていると、トラブルはかなり避けらると思います。

 


舟山由美子先生の連載はこちら

「現役先生が教える、学校ってこんなところ!」

 

 

 

 毎週木曜にメルマガ発信中!

ご登録はこちらから↓

mailcp

 

ツイッターもやっています!

フォローはこちらから↓

 

成長につながる、小1冬休みの過ごし方

 

こんにちは、現役小学校教諭の舟山由美子です。

期間は短いけれど、行事が盛りだくさんの冬休み。それでも、年が明けてからはゆったりと過ごす時間も多くなります。勉強や生活習慣など、お休み中に準備しておきたいことについてお話しします。

 

3学期を見据えた学習準備のポイント

 

冬休みにも宿題はつきものですが、学校によって、また担任の先生によっても「どれくらい出すか」「どのように出すか」が違います。お正月休みということで、書き初めと大掃除などのお手伝いだけ、という先生もあれば、冬休み明けこそ学力の増進ができると考えて教科の宿題を重点的に出す先生もいます。

1年生の場合、書き初め(国語)と大掃除などのお手伝い(生活科)にプラスαとして算数の計算復習プリントなどがあるといったところが平均的でしょう。

 

冬休みの間に3学期の学習の準備をするとしたら、国語の教科書の音読、あるいは算数なら、足し算・引き算の復習などがよいと思います。

また、3学期制の学校は、冬休み前に2学期の通知表をもらいますが、これは学習達成度の「めやす」でもあります。通知表を見返しながら、少し苦手かなと思われるところを補っていくとよいでしょう。通知表の「所見欄」には、評価だけでなく、今後がんばってほしいことなども書いてあるので、そのあたりを参考にしてもいいですね。

それから、こういう休みの期間には、ぜひ読書の習慣をつけたいものです。「読む力」は「書く力」ととても関係があると言われています。新年に新しい本を買って読む、というのも子どもにとってよい体験になると思います。

 

もし前述したような通知表の評価や個人面談などで、2学期についていけなくなったところがあると分かったら、具体的にどうしたらよいかを、やはり担任の先生と確認し、話し合ったほうがよいと思います。

親御さんは、あわてて塾に通わせたり、市販のプリントやドリルをさせようとしたりしてしまうのですが、子どもによっては「読み・書き」が苦手だったり、「計算」が苦手だったりする発達上の課題がある場合があります。そんなときに、無理やりそればかりをさせても、かえってそれが嫌いになってしまいます。

担任の先生と十分に話したり、場合によってはスクールカウンセラーと相談したりしたほうがよい場合もあります。まずは、その子にとって、何がよりよい学習環境になるかを考えましょう。

 

冬休み期間にやっておきたい3つのこと

 

また、学習とは少し違いますが、お休みの間にぜひ家庭で教えていただきたいこともあります。

 

①毎日の食事・そうじや部屋の片付け・洗濯の手伝い

大掃除だけでなく、毎日の家庭の仕事の中で、できることは、どんどん手と体を動かしてさせるようにしましょう。1年生でも、ていねいに教えればできることがたくさんありますし、今後、とても戦力になります。 好奇心旺盛で、「教え」が素直に入るこの時期に仕込んでおくと、お母さん自身がとても助かるようになります。

もう少し学年が上がると、手伝いをしてほしいと頼んでもやってくれなくなるので、今がチャンスです。

 

②お正月の過ごし方を教える

例えば、年越し・新年の行事や帰省で、親戚の人と会ったときに、どんな新年の挨拶を言うのか、お年玉をいただいたときのお礼の言葉、会食の場での振る舞いなど、ある意味「家庭のしつけ」が問われることを教えましょう。

 

なぜこんなことが必要と思うかというと、中学年の担任のとき、年末やお正月三が日頃に、誰とどんな物を食べたかを、絵とともに子どもたちに描いてもらったことがあるのです。そのとき、おせち料理などの伝統的な料理をきちんと記憶していて、絵の中にいくつも描いている子がいました。そうした子たちは、お正月の意義をわかっているからこそ、おせち料理の様子もしっかり覚えているということです。そうした風習を尊び、決まり事として守っていくという伝統的な感覚を年齢が低いうちに習慣として覚えていくことは、その後の学ぶ姿勢にも影響を及ぼしてくると感じました。新年の区切りや、家庭での過ごし方をしっかりと教えることが、人として考える力の土台を作るのだと思います。

 

③学習に必要な用具や道具の管理を自分でする

・鍵盤ハーモニカは吹き口から中を水洗いして、楽器を立てて乾かす

・水彩絵の具の道具を点検し、筆やパレットをていねいに洗い、足りない絵の具を買い足す

・色鉛筆やクレパスも同様に点検する

・筆箱の中身や、教科書・ノートも一緒に点検する

 

子どもは夏休みのときよりも成長していますから、学校から持ち帰ったものの点検を自分でさせましょう。1年生の冬休みにこの習慣をつければ、今後も続けられるようになると思います。学習に必要な道具の管理を自分で行うことは、学ぶための習慣の土台を作ることになりますので、ぜひ自分でやらせてみてください。

 


舟山由美子先生の連載はこちら

「現役先生が教える、学校ってこんなところ!」

 

 

 毎週木曜にメルマガ発信中!

ご登録はこちらから↓

mailcp

 

ツイッターもやっています!

フォローはこちらから↓

 

日焼け止めと帽子で、しっかり紫外線対策を!

 夏の健康トラブル_第3回

 

夏休みの楽しみは、海やプールでの水遊び。でも、やっぱり日焼けが気になります。日焼けをしてしまうと子どもにどんな影響があるのでしょうか? 佐藤皮膚科小児科クリニックの佐藤徳枝先生に伺います。

 

急に日焼けすると、皮膚がやけど状態に

 

紫外線は気になっても、屋外、とくに海やプールでの水遊びだと、子どもが夢中になって、真っ黒に日焼けするまで遊ばせてしまいます。子どもでもそんなに紫外線を浴びるのはよくないのでしょうか。

 

佐藤先生によると、紫外線が体に与える影響には、急性障がいと慢性障がいがあるのだそうです。

 

「急性障がいとは、サンバーンといって、紫外線によるやけど状態のこと。真夏の晴れた日に20分ほど紫外線を浴びていると皮膚が真っ赤になって、ひりひりと痛みます。ひどいときには水ぶくれができ、眠れないほどに。場合によっては熱が出ることもありますが、これも急性障がいの一つです。これは紫外線によって免疫に関係する細胞が減少し、一時的に免疫力が低下してしまうためです。万が一こうした状態になったときは医療機関を受診しましょう」(佐藤先生)

 

また、長期的に見ると、日焼けにより様々な病気や症状が引き起こされます。

 

「いわゆるシワ、シミをはじめ、白内障や翼状片などの眼の病気、皮膚がんなどは、紫外線により引き起こされる慢性障がいです。これらは一種の老化現象なので、子どものうちは関係ないと思われがちですが、小さいころから大量の紫外線を浴び続けるほど、皮膚の老化や皮膚がんのリスクが高まるという調査結果が多く報告されています。子どものうちから紫外線対策を行なうことが重要なのです」(同)

 

日常的に日焼け止めを塗る習慣を

 

「できれば5〜10月くらいの紫外線の強い時期は、ふだんからしっかりと紫外線対策を行なってください」と、佐藤先生。

 

紫外線対策のポイントは、まず日焼け止めを塗ること。日焼け止めの数値の目安は、ふだんの外出時にはSPF20〜30程度のもので、海や山、プールなどに行くときはSPF30〜50以上のものを選びましょう。アレルギー反応を起こしやすい紫外線吸収剤の含まれていない、子ども向けのものが安心だそうです。一度塗っても汗や水で流れてしまうので、3時間程度を目安に、こまめに塗り直すことも大切。また、目から受ける紫外線を防ぐために、帽子をかぶるのもポイントです。

 

「水の中に入るときにはも、ラッシュガードを着るといいでしょう。紫外線対策になるうえ、すり傷防止にもなります。もし日焼けをしてしまったら、シャワーや入浴で肌をきれいにし、保湿ローションなどを塗っておきましょう。できれば、ローションは子ども向けか皮膚科で処方されたものを使ってください」(同)

 

水遊びは楽しいがゆえに、ついつい夢中になってしまいがち。どんなに楽しくても、1時間水に入ったら30分日陰で休憩するなどして、長時間続けて紫外線を浴びないようにしたいもの。

 

とはいえ、「子どもの成長には、色々な遊びをし、体を動かし、汗をかくことも必要です」と佐藤先生。紫外線について、大人が十分に理解・注意をし、戸外でたっぷりと遊ばせてあげてくださいね。

 

(取材・文:坂本洋子)


関連記事はこちら

蚊、ハチ、ダニetc.虫に刺されたときの応急処置

虫刺され予防には、肌の露出、服の色、香りなども重要に

子どもの熱中症予防のために気をつけたい5つのポイント

河川や海での水の事故をまねく「5つの油断」とは?

 

 

 

 毎週木曜にメルマガ発信中!

ご登録はこちらから↓

mailcp

 

 

ツイッターもやっています!

フォローはこちらから↓

 

教育のICT化により1人1台のタブレット。勉強はどう変わる?

 ITリテラシー_第4回

 

これからの親に必要な「ITリテラシー」を紹介していく連載の4回目は「教育のICT化」について。文部科学省では、2020年までに小中学校で1人1台の情報端末(タブレットなど)を導入することを目標に掲げています。勉強はどう変わっていくのでしょうか。家庭ですべきことは? 常葉大学教育学部初等教育課程 専任講師の佐藤和紀さんに聞きました。

 

1人1台の情報端末。どのような学習をするの?

 

2020年までに整備されるという1人1台の情報端末。「鉛筆で書かなくていいの?」という疑問を持つ親も多いのではないでしょうか。

 

「そういう質問を受けることもあります。説明するより、親御さんに体験してもらうほうがいいと思っています。保護者会で『資料を作ってプレゼンをする』という課題を出して実際にやってもらったことがあります。資料を作るのも大変で、人前で話すことも躊躇する保護者の方もいました。ところが、慣れている子どもたちはすいすいとこなしてしまうわけです。情報端末というツールを使うことで、操作しているだけではなく、人前でプレゼンするプレッシャーの中、わかりやすい資料を準備して、さらに順序立てて話をすることなど、幅広く学んでいるのだと理解していただけます」

 

鉛筆で書く勉強はもちろん必要ですが、それ以外にツールを使うことで伸びていく分野がたくさんあるのですね。

 

ところが、「自宅だけで使っていると『消費』に偏ってしまう」と佐藤さんは言います。つまり、動画を見たりゲームをしたりといった「コンテンツの消費」ばかりになってしまうそう。

 

それを避けるためには、「学校や塾などでクリエイティブなことを教わると、自宅でもやるようになる」のだとか。「クリエイティブなこと」とは、実際にプログラミングをするのはもちろん、動画や写真などを利用して何かをつくり出すような創造性の高い活動のことです。現代社会には、クリエイティブな人材が求められています。子どもにクリエイティブな思考を身につけさせたいのであれば、「どう使うか?」を教える機会が必要なのですね。

 

ガイドブック作成や年表制作など「つくる」課題を

 

「クリエイティブなこと」を子どもたちに身につけてもらうために、どんな授業や課題があるのでしょうか?

 

「私が小学校で教えていたときには、例えば、修学旅行先である日光について、これから行く人のためのガイドブックを作る課題を出したことがあります。行く前から情報収集をするのはもちろん、修学旅行中も情報を集めたり写真を取ったりして、自分たちのオリジナルコンテンツをつくっていきます。iPadで作ってもらいましたが、旅行雑誌などを分析して文字の大きさやフォント、デザインなどにもこだわってもらいました。デザインへのこだわりは、「相手意識をもつ」ことにつながります」(佐藤さん)

 

1_

 

「また、6年生の社会科では、冬休みの宿題として歴史年表を制作してもらいました。アプリはあえて自由。プレゼンテーション用のPowerPointを使う人もいれば、書類作成のWordもありました。それを印刷して、壁に貼り出しました」(佐藤さん)

 

2_

 

このように、iPadなどを使って、自分で工夫を凝らし、それをみんなにわかりやすいように表現するという経験が大切なのですね。

 

タブレットは低学年に最適。中高学年からキーボード入力を

 

学校でどのように実装するかは、まだ具体的に決まっていない部分も多く、学校ですべての台数を用意するのか、BYOD(Bring Your Own Device)といって、家庭で用意したものを学校に持っていくのか、各自治体等で検討が重ねられています。では、今後は各家庭にも、タブレットやパソコンなどがあったほうがいいのでしょうか?

 

「1人1台といっても、学校でしか使えないというケースも考えられますので、できれば自宅にもタブレットなどの情報端末を用意するに越したことはないでしょう。そうすれば、学校で学んだことを自宅でもできますから」

 

また、情報端末にはタブレットが有力なようですが、キーボードのあるパソコンの方がいい、ということはないのでしょうか?

 

「タブレットはキーボードをタイプしなくても使いこなせますし、操作が簡単なので覚えやすい。操作方法を教えることにさほど時間を費やさなくて済みますから、使い始めはタブレットの方が向いています。ただ、私たちがデスクワークの仕事でキーボードが使えないのは、もはや考えられませんよね。そう考えると、小学校の中高学年くらいからはキーボード入力ができるようになるのが望ましいでしょう」

 

まずは操作方法が難しくないタブレットからスタートし、やりたいことが増えて来る頃にキーボード付のパソコン、と移行していくのがよさそうです。

 

教育のICT化は、単にこれまでのような学習をタブレットやパソコンを使って行うのではなく、クリエイティブな感性を育てる新しい学びに活用していくということなのですね。子どもに与えても動画を見るばかり……という心配もありますが、上手に活用するためには、大人がある程度導いてあげることが大切のようです。

 

(取材・文:栃尾江美)


関連記事はこちら

ママたちが必要なメディアリテラシーってどんなもの?

「SNS」を子どもに教えるなら、まず親が使いこなそう

子どもが学ぶ前に。ママでもできる「プログラミング思考」のレッスン

ゲームって与えてもいいの? 親が知っておきたいルール作りのコツ

「スマホの動画・ゲーム」家庭ルールのポイントは?

 

 

 

 毎週木曜にメルマガ発信中!

ご登録はこちらから↓

mailcp

 

 

ツイッターもやっています!

フォローはこちらから↓

 

夏休みの宿題をメルカリで買う、代行業者に委託。それで子どもはどうなる?

親野先生_夏休みの宿題

 

子どもの心の傷になり、親に不信感を抱くようにも

 

今回の夏休みも次のようなニュースを何度も耳にしました。

 

◎メルカリで買った宿題を自分がやったと偽って学校に提出する。

◎宿題代行業者に書いてもらった読書感想文を自分が書いたと偽って学校に提出する。

 

親が子どもにこういうことをさせているとどうなるでしょう?

 

子どもの頃にした「ずる」「不正」は、一生忘れられない心の傷になる可能性があります。

親は平気でも、子どもの心はそうはいかないのです。

 

また、こういう不正を親がやらせることには、大きな弊害があります。

それは、子どもは親の人間性に対する不信感を持つようになるということです。

そして、これが後々響いてきます。

 

子どもが親の人間性に対する不信感を持ってしまう

 

こういうことをさせる親が、その後いくら立派なことを言っても、子どもは信じなくなる可能性が高いと言えます。

 

そういう親に、「ずるはいけない。正しいことをしなさい」「やっていいことと悪いことの区別をつけなさい」などと言われて、子どもが「本当にそうだ。気をつけよう」と素直に思えるでしょうか?

 

ゴミをポイ捨てする姿を見せている親が、「ゴミをポイ捨てしてはいけない。持ち帰って捨てなさい」と言っても、子どもは「本当にそうだ。気をつけよう」と思わないのと同じです。

 

生きていく上での芯となる基本的な倫理観は、親の生き方を見て身につける部分が多いのです。

 

目的のためなら手段を選ばないという生き方が身についてしまう

 

うちの子は塾での受験勉強に集中させたいので、学校の宿題をやる時間など無いと言う親がけっこういるようです。受験競争を勝ち抜くという目的のために、こういう不正行為を正当化してしまっているということですね。

 

でも、これは「目的のためなら手段を選ばなくてよい。どんなことをしてもよい。不正をしてもよい」 と教えているようなものです。

 

こういう不正をして受験競争に勝ち抜き、勝ち組路線を歩み続けて、キャリア官僚とか一流企業のエリート社員などになるのでしょうか?

 

そういう人は、「自分の目的のためなら、企業の利益のためなら、役所の省益のためなら、ちょっとくらいの不正はしてもよい」と考えてしまうかもしれません。

 

要するに、不正に対する感受性が鈍くなってしまっているのです。

 

不正に対する感受性が鈍いとどうなるか?

 

今、しきりに企業のモラルやコンプライアンスが大事と言われていますが、実際は利益のためなら何でもするところが多いです。

 

キャリア官僚たちは、いくら天下りを批判されても平気です。

いろいろな抜け道を考えて天下りを続けています。

 

立派な大学を出て、人もうらやむキャリアを積んで政治家になった人たちが、政務活動費の不正受給を平気でおこなっています。

 

子どものときに宿題で不正をしていると、大人になって同じようなことを繰り返すのではないかと心配です。

 


親野先生の連載はこちら

「親野智可等のこれで安心!子どもを伸ばす親の習慣」

 

 

 

 毎週木曜にメルマガ発信中!

ご登録はこちらから↓

mailcp

 

 

ツイッターもやっています!

フォローはこちらから↓

 

ランドセルに関するママたちの疑問に、メーカー担当者が答えます!

ランドセル第3回_1

 

先輩ママ4人による、ランドセル選びに関する座談会。第1回第2回では、ランドセルを選んだ時期や選び方についてお話しいただきました。そして、第3回では、これまでに出てきたランドセルに関する素朴な疑問を、ランドセルメーカー「セイバン」の担当者に答えてもらいます。ランドセル選びのポイントや最新機能まで、知らないと損するランドセル情報満載です。

 

教科書が増えたことで、ランドセルが大きくなった

 

今回ママたちの座談会にご登場いただくのは、「天使のはね」のランドセルで知られるランドセルメーカー「セイバン」マーケティング部の塩見佳春さん。まず、ママたちからは大きさが数年前より大きくなっていることについて質問がありました。

 

小古田:最近、ランドセルのサイズがドンドン大きくなっていますよね。何か理由があるのですか?

 

セイバン 塩見:ゆとり教育が終わって、子どもたちが学校に持っていく教科書や資料の量が大きく変わったんです。教科書のページ数の増加や、学校から配布される副教材が増えたことにより、それに対応する大きさのランドセルが2011年から販売されるようになりました。現在では、より大きなA4フラットファイルを収納できるランドセルが主流になっています。

 

小古田:A4フラットファイルを使わない学校もあったり、まだまだ学校によって差があるという話はありましたが、たくさん入るのはいいですよね。

 

セイバン 塩見:そうですね。収納力があるので、教科書だけでなく、サブバッグに入れるようなものも全部ランドセルに入れて、手ぶらで通学できるという点で、安全面でも魅力となっています。

ただ、大きくなれば、それだけ価格も高くなる傾向にあるのは事実です。また、学校の棚やロッカーに入らない学校もあるので、A4フラットファイルサイズを購入する場合、事前に学校や先輩ママに確認をした方がいいと思います。

 

素材も機能も年々進化し、6年間快適に使い続けられる

 

大脇:昔と比べて、ランドセルって6年使っても劣化しないですよね。耐久性もよくなった気がしますが、どういう点が改良されたのですか?

 

セイバン 塩見:そうですね、昔は革が剥げたり、ぺちゃんこになったランドセルを見かけましたよね。今は、本革も撥水性に優れたウレタンコーティングをしているので、革が劣化することはほとんどありません。また、人工皮革が非常に進化してきているため、セイバンでは人工皮革を多く採用しています。軽さやお手入れのしやすさ、撥水性などは本革より断然上。セイバンの商品では、キズや雨に強いオリジナル素材も使用しています。さらに、強度が求められる縫い合わせ部分などは手縫いにして、6年間維持できるように工夫しているんですよ。

 

ランドセル第3回_2
雨や汚れに強い「撥水性」にこだわった素材で、お手入れも簡単(画像提供:セイバン)

 

大脇:ランドセルの背中の一番上についている持ち手は、以前は無かったように思いますが、最近ついたものですか? こういった細かいところも年々進化しているんですね。

 

セイバン 塩見:皆さんの観察力、すごいですね。これは全部に付き始めたのは5年くらい前からです。お母さんがランドセルを持ってあげる時に持ちにくいという声が多かったので採用するようになりました。

 

ランドセルを選ぶ際にチェックしたい3つのポイント

 

中村:ランドセルを選ぶときのポイントはありますか?

 

セイバン 塩見:ユーザー目線で、お教えしたいポイントが3つあります。1つ目は、耐久性を親が確認すること。これには方法があります。まずランドセルを自分の体の前で両手で抱え込むように持ち、両腕でぎゅーっと圧力をかけてみるんです。側面の部分がぺこっとなる場合は、耐久性に問題があると考えられます。丈夫なランドセルは、圧力をかけても凹んだりしません。購入する前にぜひ試してください。

 

2つ目は、ランドセルに重りを入れて子どもに背負わせてほしいということ。本でもペットボトルでもいいですが、2キロ分くらいの重りを入れてみてください。実際の重さが実感できるとともに、背負いやすさや安定感などが確認できます。

 

3つ目は通学時間を調べてほしいということ。毎日、30分ランドセルを背負うのと、5分背負うのとでは、素材の選び方が変わってくるんです。通学時間が長ければ汗もかきやすい。汗をかきやすいお子さんや肌が弱いお子さんには、吸放湿性の悪い素材はおすすめできません。通学時間が長いお子さんには、背当て部分に通気性に優れた素材を使っているランドセルを選んであげたいものです。

 

「天使のはね」があることで、背中の負担が軽くなる!

 

編集部:セイバンさんといえば、「天使のはね」のコマーシャルが有名ですよね。そもそも「天使のはね」ってどの部分で、どういう機能なのか、教えていただけますか?

 

セイバン 塩見:天使のはねは樹脂素材でできていて、肩ベルトの上のほうに内蔵されています。背負ったときに、このはねがベルトを立ち上げるので、ランドセル全体がぐっと持ち上がり、背中の上部にぴったりと密着するようになります。ベルトが立ち上がることで、肩や背中の負担が軽減され、軽く感じられるのです。セイバンの商品には、すべて「天使のはね」が付いていて、背負いやすいよう考慮されています。試しに背負ってみると、フィット感を実感できますよ。

 

外からは見えないですが、このあたりに「天使のはね」が内蔵されているそうです(画像提供:セイバン)
外からは見えないですが、このあたりに「天使のはね」が内蔵されているそうです(画像提供:セイバン)

 

中村:肩ベルトの付け根が左右一緒に動くようにできているのも、何か理由があるのですか?

 

セイバン 塩見:セイバンの肩ベルトの付け根が左右一緒に動くのは、左右のバランスを崩れにくくするためです。左右のバランスが崩れると重心がどちらかにずれて姿勢が悪くなります。背負った時に重心を中央に保つためですね。

 

ランドセル第3回_4
実際に背負ってみて、フィット感を体感してみました

 

色の流行は年ごとに変化。学校の傾向に合わせて選ぼう

 

谷生:ちなみに、色もたくさん出ていて選ぶのに迷いますが、最近人気の色ってあるのでしょうか?

 

ランドセル第3回_5
男の子はブラック系が人気だそう(画像提供:セイバン)

 

セイバン 塩見:毎年トレンドが違うんですよ。女の子は人気カラーが分散する傾向にあって、2015年に一番人気だったのがビビッドピンクという赤に近いピンクでしたが、2016年はパープル系やブラウン系も売れていたようです。その年その年で傾向が違いますね。

 

ランドセル_グラフ_
2016年は、女子は人気が分散していました(セイバン調べ)

 

また、地域でも違いがあります。郊外だとカラフルで、都心だとベーシックな色が多いとか。子どもの好みだけで選んでしまうと、変に目立ってしまうことがあり、防犯的な観点から考えてもあまり良くないので、お子さんが行く学校の傾向を見ておくことは大事だと思います。

 

編集部:ランドセルを購入するときは、行く学校の傾向、最新の機能、色のトレンドなどを事前に知っておくと、賢く選ぶことができそうです。ランドセルは、6年間毎日使う、子どもにとって相棒のようなもの。丈夫で、背負いやすく、さらに子どもが気に入るものを選びたいものですね。

 

(SPONSORED BY 株式会社セイバン

 

 

 

 毎週木曜にメルマガ発信中!

ご登録はこちらから↓

mailcp

 

 

ツイッターもやっています!

フォローはこちらから↓

 

ホワイトボードとマグネットで「見える化」すれば、子どもが自立する

親野先生_第41回

 

子どもが生まれたときの感動を忘れ、叱るばかりの毎日に

 

東京都内に在住のWさんは小学2年生の男の子Y太郎君のお母さんです。

旦那さんと結婚したのは20代前半でしたが、子どもがなかなかできませんでした。

 

Y太郎君がお腹に宿ったのは30才の時で、それがわかったときはうれしくて思わず涙がこぼれたそうです。

 

Y太郎君が生まれて産声を聞いたとき、そして初めて胸に抱いたとき、本当に感動して言葉も出なかったそうです。

 

ところが、その感動もいつしか忘れ去り、だんだんY太郎君を叱ることが増えていました。

特に小学校に入学してからは、ガミガミ叱ることが増えてしまいました。

 

「ママ、ぼくのこと好き?」のひと言で大切なことに気づく

 

Wさん 「やるべきことをやってくれないと、つい叱ってしまっていました。本当は叱りたくないんですけど…」

 

親野 「なるほど。その気持ちはよくわかります」

 

Wさん 「ある日、親野先生が書かれたものをネットニュースで見て、ハッとしました」

 

親野 「どんな内容ですか?」

 

Wさん 「毎日ガミガミ叱っていると、子どもは自分が愛されていないのではないかと思い始める…と書かれていました。実はそれについて心当たりがあって、最近子どもが妙によそよそしいというか、前のように素直に甘えてこなくなったように思っていました。そして、『ママ、ぼくのこと好き?』とか聞いてくることが度々あったのです」

 

親野 「それは気になりますね」

 

Wさん 「そう言われてハッとしました。『これは何とかしなくちゃ』と思って、先生のブログを読みまくったら、『叱らなくても済む工夫が大事』とか『カード式でやることを見える化』とかが出ていて、『これだ』と思い立ちました」

 

ホワイトボードとマグネットプレートで帰宅後のやることを「見える化」

 

それでWさんは、自分なりの工夫で、Y太郎君がやりやすいように、やることを「見える化」することにしました。

いろいろ試したそうですが、今はホワイトボードとマグネットプレートを使う方法に落ち着いているそうです。

 

そのやり方は極めてシンプルです。

 

1,ホワイトボードを縦に置き、その真ん中にビニルテープを貼り、左と右に分ける

2,マグネットプレートを切り取って長方形の「やることカード」をたくさんつくる

3,カードは横書きで、帰宅後から寝るまでにやるべきことを書く

4,やる順番で、カードをホワイトボードの左側に貼る

5,やったらカードを右に移す

 

寝るまでにやることをカードに書く

 

カードには次のようなものがあります。

 

「うがい・手洗い」「靴下を洗濯機に入れる」「ランドセルの中身を箱に出す」「お便りをママの席に置く」「給食袋を出す」「宿題の準備をする」「宿題」「片づけ」「明日の準備」「予定帳をママに渡す」「食べたら歯を磨く」「お風呂」「胡蝶蘭に水やり」「明日の服を出す」「うがい」

 

やる順番に貼るので、一番上は「うがい・手洗い」で一番下が「うがい」です。

つまり、寝る前にもうがいをして寝るわけです。

最近、口腔ケアの重要さが指摘されているのでとてもいいことですね。

 

1日が終わって寝るときは、カードはすべて右側に移っています。

ですから、次の日は右から左に移すようになります。

 

カードを見ながらすべてやり終えて時には、とにかく褒める

 

Wさん 「これがあると、やるべきことがはっきりわかってとてもいいです。まだやってないカードが残っていると、Y太郎もどうしても目についてすっきりしないみたいで、ぶつぶつ言いながらやり始めます。そういうときは、めちゃほめしてます」

 

親野 「やはり、見える化の効果は大きいですね。見える化してないとやらなくても平気でいられるのですが…」

 

Wさん 「最近、『お風呂の前に縄跳びをやる』と言って、自分で『縄跳び』というカードを作って追加しました。クラスにライバルがいて負けたくないそうです」

 

わが子の実情に合わせてひと工夫を

 

Wさんのお話を聞いて、私もうれしかったです。

みなさんも、わが子に合わせてひと工夫してみてください。

 

日ごろ叱っていることがある場合、親のほうで何らかの具体的な工夫をしないと、ずっとそのまま叱り続けることになります。

 

決して高望みすることなく、わが子の実情に合わせて工夫することが大事です。

 

カード式については下記の関連記事もご覧ください。


関連記事はこちら

新聞を玄関ポストからリビングに運ぶには?

やることを見える化すると叱らなくても済む。~カードで生活習慣の見える化~

 

 

 

 毎週木曜にメルマガ発信中!

ご登録はこちらから↓

mailcp

 

 

ツイッターもやっています!

フォローはこちらから↓

 

夏休みの宿題、親の上手な関わり方4つのポイント

夏休み_舟山先生

 

こんにちは。現役小学校教諭の舟山由美子です。いよいよ夏休みのスタートですね。今回は、夏休みの宿題を中心にお話ししたいと思います。

 

1年生の夏休み、宿題はどれくらい出る?

 

これから9月まで、長いお休み……と言いたいところですが、最近は1週間前倒しで、8月最終週から新学期が始まる学校が多くなっています。私の勤務する東京都も同様です。授業時間の確保ということが、そのおもな理由だと思います。

 

さて、1年生にとっては、初めての「宿題」のある夏休み。学校や担任によっても違うかもしれませんが、1年生はだいたい以下のような宿題が出されます。

・ワークブックやプリント(国語・算数)

・絵日記・一行日記・あさがお日記・暑中見舞いのはがきを出す

・自由工作(自由研究)・読書感想文(1年生は本を読んでくるだけということもあります)

 

このほか、自治体ごとの課題や、学校独自の課題があるところがあります。

 

夏休みの宿題への親の関わり方4つのポイント

 

どのご家庭でも、親御さんたちが口を酸っぱくして「ちゃんと宿題しなさい」「宿題をなくさないようにしなさい」と言っているようですが、子どもはまるで他人事みたいに聞いています。

 

実際、多くの子どもにとって、大事なことの優先順位に宿題や課題がインプットされていません。子どもにまかせていては進まないので、まずは、大人がお手本を示すことで教えていただきたいと思います。そのポイントは以下の4つです。

 

①宿題の「おうち」を決める 

宿題を置いておく場所を決め、どこでやっても最後は必ずそこに置くというルールを作ります。そして親がときどきチェックします。

 

②計画を立てる   

カレンダーなどに、○月△日までに、これとこれを終わらせるというめやすを示します。

 

最初は子どもに自分で計画を立てさせるとよいでしょう。多くの子どもは、自分の力加減がわかっていないので、無理な計画を立てます。でも、自分で計画を立てる、という行為そのものが目的なので、最初はそれでよいのです。

 

親御さんは、立てた計画が進んでいるかを一緒にチェックしてください。計画通りにならなかったときに、子どもは初めて無理のない計画を立てることの意味を理解します。そこまでは絶対に叱らずに、この時点で、「じゃあ、どうしようか」と言って、改めて親も一緒に見直す時間を作りましょう。

とても手間がかかりますが、これを1年生の最初に身につけておくと、その後がスムーズに行きます。

 

③宿題にていねいに取り組む   

1年生のうちは、考えを深めるよりも、課題や提出物に取り組む姿勢を身につける段階です。そのためにはまず「提出物をていねいに書く」ことを心がけましょう。これは実はとても大切なことで、同じことを書いていても、ていねいに書いた字と書きなぐった字では、印象はまるで違います。また、自分以外の人間が見るものについて、ていねいに書き表すということは、他者意識を育てるという意味でも、とても重要です。

 

ただ、言葉で注意するだけでは、なかなか身につかないかもしれません。ですからまずは、親御さんがいろいろなことにていねいに向かってお手本を示すのが、一番の近道だと思います。

 

④最後に、宿題がすべてあるか、終わっているかをチェックする

これが一番大事かもしれません。「耳を揃えて出す」という気持ちよさを味わわせることが何よりも効果的だと思います。たとえ①から③ができなくても、これだけならできるのではないでしょうか。

 

新学期1週間前から、徐々に学校を意識した生活に

 

宿題とは別に、学校のプール開放日があります。期間は1~2週間程度で、前期・後期と分かれているところが多いようです。

参加形式も必修・自由と様々で、毎回参加すると、皆勤の賞状を出す学校もあります。

 

これは個人的な考えですが、自由参加の場合でも、都合がつくのであれば、できるだけ参加したほうがよいと思います。参加した出欠表は担任が必ず見るので、休まず来ていた子に対して、夏休み明けに「毎日プールに来ていたね!」などと、先生がほめるチャンスができ、それによって「休まずプールに通った」という達成感を感じて、2学期も前向きに学校に通うことができると思うからです。

 

また、旅行など、様々な予定を楽しまれる家庭も多いでしょうが、夏休み中に生活のリズムが乱れ、登校しぶりのもとになる子も多く見られます。そのため、新学期の始まる1週間前からは、睡眠時間(起床時間と就寝時間)、食事の時間、おやつや水を飲む時間とその内容、服装などを徐々に学校に通っているときに近づけていくと、2学期からの学校生活がスムーズに再開できるでしょう。

 


関連記事はこちら

小1夏休みの読書感想文、楽しく読める本選びのコツは?

小1夏休みの読書感想文、進め方と親のサポート方法とは?

小1の自由研究。親のサポートはどこまで必要?

小1の自由研究。テーマ決めのポイントやコツは?

 

 

 

 毎週木曜にメルマガ発信中!

ご登録はこちらから↓

mailcp

 

ツイッターもやっています!

フォローはこちらから↓

 

夏休みの学童保育では、どんな1日を過ごすの?

夏の学童

 

学童保育は、夏休みなど学校の長期休業中にも子どもを通わせられる場所。働く親にとって、とても心強いですよね。

夏休みの長い1日、子どもたちはどのように過ごしているのか、全国学童保育連絡協議会 事務局次長の千葉智生さんにお話をうかがいます。

 

学習、プール(水泳)、遊び…学童で過ごす1日のスケジュール

 

子どもたちは夏休みの学童保育で、どのように1日を過ごすのでしょうか? 千葉さんによると、夏休み中も生活リズムにメリハリをつけて過ごせるようにしているそう。日によって、また学童保育によっても多少の違いはありますが、一般的なスケジュールを教えてもらいました。

 

【夏休みの1日スケジュール】

 

■8:00~8:59 自宅から学童保育へ行く

開所時間は施設によって異なりますが、8時台に子どもたちが登所してきます。

 

■9:00 プール、学習、遊びの時間

《プール》

夏休みの午前中、多くの小学校では学年ごとに学校のプール(水泳)の時間があり、希望者が参加します。学童保育の子どもたちも、希望者は学童保育から学校が開いているプールへ行きます。

 

《学習》

他の学年の子たちがプールに行っている間、学童保育にいる子たちは学習タイム。午前中は涼しいので、集中して取り組めます。ただし、子どもが集中できる時間は限られるので、学習時間は30分から1時間ほどを設定していることが多いです。夏休みの宿題、復習のドリルなどを家庭から持参します。

 

《公園で遊び》

小学校のプールがない日は、近場の公園へ遠足に行くこともあります。公園に水遊びができる環境があれば、着替えを持って行きます。

 

《工作》

夏休みは時間がたっぷりあるので、じっくり工作に取り組むことができます。必要に応じて指導員が作り方を教え、割り箸鉄砲、紙テープを使った箱作り、ミサンガ、お弁当の袋作りなど手芸をすることもあります。

 

■12:00 昼食

持参したお弁当を食べます。

また、夏休みに数回、子どもたちと昼食作りをする施設もあります。子どもたちからのリクエストでメニューを決めることもあります。

 

■13:00 お昼寝(1~2年生)

暑さがピークを迎える13~14時頃は、お昼寝タイム。指導員が子どもたちに本を読み聞かせながら、30分~1時間ぐらい、ごろごろと横になってリラックスします。上級生のなかには静かに読書をする子もいます。

 

■14:30 遊びなど自由時間

外や室内で遊ぶなど、自由に過ごします。

 

■15:30 おやつ

ゼリー、果物、お菓子など、おやつの内容は日によって変わります。

 

■16:00 遊びなど自由時間

外や室内で遊ぶなど、自由に過ごします。

 

■17:45 掃除

当番、担当の場所を決めて、子どもたちで協力して掃除をします。

 

■17:00~19:00 帰りの支度、帰宅

保護者のお迎えを待って帰宅をします。

 

※学童保育所によって、開設時間、スケジュールが異なります。

 

夏休みならではのイベントがある日も

 

上記のような毎日を過ごしつつ、時にはイベントを企画する学童保育も多いそうです。なかには、保護者も一緒に参加できるイベントを行うこともあるとか。

 

「多くの学童保育では、夏休みの行事があります。例えば、保護者の方も参加して肝だめしをしたり、スイカ割りをしたり。また、キャンプ、流しそうめん、プラネタリウム、映画鑑賞など、学童保育によっていろいろなイベントが計画されています」

 

学童保育の仲間と過ごす特別な1日。夏休みの思い出になりそうですね。

学童保育に通うことで生活にメリハリがつき、楽しい体験もたくさんできるのですね。

 

保護者は、お弁当の準備が大変!?

 

他に、普段の学童保育での生活と変わることはありますか?

 

「夏休み中は学校の給食がないので、昼食は持参したお弁当を食べます。忙しい保護者の方は、毎日のお弁当作りが大変ですよね。こったものではなくても、おにぎりと買ったお惣菜をお弁当箱に詰めたりするなど、無理なく工夫して作る保護者の方もいます」

 

夏休みは普段よりも学童保育で過ごす時間が長くなります。そのため、子どもたちも心の余裕ができて、学童保育の指導員さんたちに色々な話をしてくれることもあるそう。学校とはまた違った環境の中で、指導員さんや仲間たちと過ごす時間は貴重なものになりそうです。お弁当作りは大変ですが、指導員さんの協力を得ながら、子どもが充実した毎日を過ごせるようにしたいですね。

 

(取材・執筆:掛川ゆり)


関連記事はこちら

 

小1夏休みの読書感想文、楽しく読める本選びのコツは?

小1夏休みの読書感想文、進め方と親のサポート方法とは?

 

夏休みの宿題、親の上手な関わり方4つのポイント

 

 

 

小1の夏休みを充実させるために、準備しておきたい3つのこと

小1の夏休み、はじめての自由研究のヒントが得られる本

 

 

 

 毎週木曜にメルマガ発信中!

ご登録はこちらから↓

mailcp

 

ツイッターもやっています!

フォローはこちらから↓

 

「24hコスメ」のスティックファンデーションとパウダーを2名様に

「24hコスメ」は天然由来成分100%でできている国産のナチュラルコスメシリーズ。肌への負担が少なく、敏感肌でも安心、肌の潤いもキープしてくれます。このシリーズの中から「24h スティックカバーファンデーション」と「プレミアム UVフェイスパウダー」をセットにして2名様にプレゼント。

 

24h スティックカバーファンデーション…肌への優しさを追求し、化学成分を使わずに植物オイルと植物エキスを練り固める発想で誕生したスティック型のファンデーション。美容クリームのような伸びと高いカバー力を兼ね備え、化粧直ししてもヨレない。

 

プレミアム UVフェイスパウダー…紫外線吸収剤不使用で、天然由来ミネラルと保湿成分からできているフェイスパウダー。紫外線をしっかり防ぎながらも、石鹸でオフできる。重ねても白浮きしないのも嬉しい。

 

 

7月プレゼント画像

 

 

 

応募は締め切りました

 

 

 

応募締切)2017年8月9日(水) ※発送をもって発表に代えさせていただきます

 

******************************

「24hコスメ」

24h スティックカバーファンデーション(4743円+税)

プレミアム UVフェイスパウダー(2300円+税)

 

★商品情報はこちら

 

 

 毎週木曜にメルマガ発信中!

ご登録はこちらから↓

mailcp

 

 

ツイッターもやっています!

フォローはこちらから↓

 

子どもが学ぶ前に。ママでもできる「プログラミング思考」のレッスン

teacher and student boy learning computer.

 

親が身につけたいITリテラシーの連載。3回目は「プログラミング教育」がテーマです。2020年から小学生のプログラミング教育が実施されることを知っている方も多いことでしょう。ところが「何のためにプログラミングを学ぶの?」「親ができることは何?」などたくさんの疑問が頭に浮かぶのではないでしょうか。そこで、プログラミング教育に関するさまざまな疑問について、常葉大学教育学部初等教育課程 専任講師の佐藤和紀さんにお伺いしました。

 

プログラミングを学ぶと、身近な機械が動く仕組みを理解できる

 

最近では、子ども用のプログラミングツール「Scratch」や、プログラミングを学ぶ講座も増えていますが、そもそも「プログラミング」とは何なのでしょうか……?

 

「例えば、自動販売機など身近なものを考えるとわかりやすいでしょう。前に立つと電気が点き、入れた金額に応じて買えるもののボタンが点灯します。ボタンを押すと選んだ品物が出てくる。こういったルールや仕組みで動くように設計するのが『プログラミング』です。プログラミングは、『順序』『分岐』『繰り返し』という3つの処理を組み合わせて作成していくものです」

 

ボタンを押す前に品物が出てきてしまっては困ります。これは『順序』が制御されているということ。また、押したボタンに応じた品物が出てくるのは『分岐』によるもの、また、品切れにならない限り何度でも買えるのは『繰り返し』実行するようになっているからなんですね。

 

「このような例は身の回りにたくさんあります。ところが、私たちは仕組みを理解しないで無意識に利用して生活していることが多い。その仕組みを考えたり、知ったりすることがプログラミング教育のひとつの意図でもあります。また、今後AIの進化によって生活が変化していく中で、AIやコンピューターに振り回されるのではなく、上手に生活や仕事に生かせる人材を育成したい。それがプログラミング教育導入の目的です。つまり、プログラミングが世の中を支えている、と理解することに主眼を置いています」

 

「どういう仕組みで動いているのか?」と考えてみることから

 

子どもたちがプログラミング教育を受けるにあたり、親が準備しておくべきことや知っておくべきことはあるのでしょうか?

 

「まずは、プログラミングとは何かを理解するために、身近な機械がどんな仕組みで動いているのだろう? と考えてみてはどうでしょうか。最近は電子レンジや全自動洗濯機など、さまざまな身の回りの家電にもコンピューターが入っています。例えば電子レンジなら、ボタンを押したら明るくなり、ダイヤルを回すと温めの時間が設定できる、といった動きの順番を意識するだけでもよいと思います」

 

意識をして考えていることで、子どもが機械の動き方などに疑問を持ったとき、一緒に考えることができそうです。

 

プログラミング教育のもう1つの目的は論理的思考力を養うこと

 

プログラミング教育を行うもう1つの目的として、プログラミング的思考=論理的に物事を考える力を養うということがあるそうです。

 

掃除のフローチャート_軽

 

フローチャートとは、この図のように「処理」を1つの箱、「順序」を矢印で表したもので、プログラミングを書く前の構想や、ビジネスの現場で業務の流れを把握するのに使われます。ここでは「もう1回」といった繰り返しも表現されています。

 

「このようにプログラミング的思考を身につけるためには、必ずしもコンピューターが必要なわけではありません。家庭で行うならば、朝の支度などを、フローチャートで書いてみてはどうでしょうか? どうやったら効率的に、無駄なくできるか。コンピューターに詳しくないお母さんでも、日々、プログラミング的思考で生活していることがわかると思います」

 

プログラミング的思考のレッスンとして、子どもと一緒に考えても面白そうです。

 

家庭科を習うからといってすべての人が裁縫を仕事にするわけではないように、プログラミングもすべての人が使うようになるわけではありません。身の回りの機械や電化製品がなぜ動くのかを理解したり、プログラミング的思考を身につけたりするために行うのが「プログラミング教育」をとらえていくとよいのかもしれませんね。

 

(取材・執筆:栃尾江美)


関連記事はこちら

ママたちが必要なメディアリテラシーってどんなもの?

「SNS」を子どもに教えるなら、まず親が使いこなそう

教育のICT化により1人1台のタブレット。勉強はどう変わる?

ゲームって与えてもいいの? 親が知っておきたいルール作りのコツ

「スマホの動画・ゲーム」家庭ルールのポイントは?

 

 

 

 毎週木曜にメルマガ発信中!

ご登録はこちらから↓

mailcp

 

 

ツイッターもやっています!

フォローはこちらから↓

 

小1の夏休み、はじめての自由研究のヒントが得られる本

絵本連載_第9回

 

もうすぐ夏休み。はじめての夏休みは、わくわくすることでいっぱいですよね。同時にやってくるのが、夏休みの宿題。小学1年生にとってはじめての「夏休みの自由研究」です。自然観察、理科の実験、工作……「どれにする?」と聞いても、ピンとこない1年生が多いのでは。そこで、ヒントになりそうな本をご紹介します。

 

自由研究のヒントがいっぱい!『好奇心をそだて考えるのが好きになる 科学のふしぎな話365』

 

 

『好奇心をそだて考えるのが好きになる 科学のふしぎな話365』(日本科学未来館 監修)は、分厚い図鑑のような本です。でも開いてみると分かるのですが、フルカラーのイラスト満載で、漢字にはすべてふりがなが振られ、絵本感覚で読める本なのです。1年365日分、毎日ひとつずつ「科学のふしぎ」についてのお話が載っていて、またそのテーマが身近ですごくわかりやすい!

 

たとえば7月は「アイスクリームはどうやってつくるの?」(食べものと飲みもののふしぎ)でなめらかなアイスクリームと空気の関係についておしえてくれたり、「ホタルはどうして光るの?」(生きもののふしぎ)でオスとメスの会話を解き明かしたりします。「指もんってなんのためにあるの」(からだのふしぎ)では、人間や動物の体のしくみに興味がわきますし、「海の水がしょっぱいのはなぜ?」(自然と地球のふしぎ)では、マグマや塩化ナトリウムという言葉もつかって、海にとけているいろいろな物質について説明してくれます。

 

オタマジャクシの育て方や、牛乳パックを使った雨量計の作り方、紫外線、空気圧の実験など、実際に子どもが自分で「やってみる」「たしかめる」ことへの結びつけ方もばっちり。身の回りのことを「科学」の目線でとらえなおすきっかけになる本です。

 

小学1年生は、「自由研究ってなにすればいいの?」と戸惑うのがあたりまえ。最初から自分ですべてできるお子さんはいません。具体的なやり方よりもまずは、「自由研究って楽しいかも」「ふしぎなことがいっぱいあるんだね」「なんでも自由研究にできちゃいそうだね」という気持ちになれることが大事です! そして親自身が「おもしろいな」って思うことも大事。子どもと一緒に共感しながら好奇心を育てていけば、「自由研究、なにやろうかな」とだんだん自分で考えられるようになるのではないでしょうか。

 

壮大な自由研究にチャレンジしてみたくなる『ウエズレーの国』

 

 

もう一冊ご紹介したいのはこちら。『ウエズレーの国』(ポール・フライシュマン 作/ケビン・ホークス 絵)です。

仲間はずれにされ、町でひとりだけ浮いていた少年、ウエズレーは、夏休みに「じぶんだけの作物をそだてて、じぶんだけの文明をつくるんだ! すごい自由研究になりそうだ」とひらめきます。庭をたがやし、タネをそだて、大きくなった作物から洋服も作ってしまう。はじめは遠巻きにしていた近所の子たちも、だんだんおもしろそうだと気づきはじめます。ウエズレーはあたらしい数のかぞえ方を発明し、「遊び」を考えだし、とうとう文字まで発明してしまうのです!

 

ウエズレーが作った、ウエズレーの国、ウエズランディア。じぶんで作った空中ベッドで、夜空をみあげて涼しくすごすウエズレーの自由に満ちた姿。美しい絵と深いテーマに、子どもも大人も、心を揺さぶられます。

ウエズレーはなんて自由に見えることでしょう。作者のポール・フライシュマンは歴史、音楽、自然科学を愛する児童文学作家。『ウエズレーの国』は、一人の少年の「自由研究」が、町や周囲の人を変えていくという視点でも読むことができます。

 

『ウエズレーの国』というわくわくする絵本を読むと、自由研究は、学習のひとつのテーマだけれど、広く考えれば「生きることをより楽しむ」学びにつながること、人生はこれから先もっと広がっていくことを教えてくれます。ふだんの生活をリセットして、心と体を大きく成長させる夏休み。小学1年生ならではの、のびのびとしたチャレンジで、よい夏をすごしてくださいね。

 


★連載「親子で読みたい!子どもの成長を応援する絵本」

 

 

 

 毎週木曜にメルマガ発信中!

ご登録はこちらから↓

mailcp

 

 

ツイッターもやっています!

フォローはこちらから↓

子どもを人前で叱るのは逆効果!恨みだけが残る場合も

親野先生_第40回

 

他の子どもの前で、大声で叱る先生

 

過日私が講演に行ったある幼稚園で見たのですが、ある先生が年長児とおぼしき子どもを叱っていました。

何を叱っていたのかよくわかりませんでしたが、よくないと思ったのは他の子どもたちの前で大声で叱っていたことです。

 

子どもはかろうじて立ってはいましたが、上半身を前に深くかがめて今にも倒れ込みそうな様子でした。

 

先生の話に心を開いているようには到底見えませんでした。

 

人前で叱られると自尊心が傷つき、恥ずかしさで頭がいっぱいに

 

大声で叱るのもよくないですが、他の子がいるところで子どもを叱るのは、本当によくないです。

人前で叱られると、子どもの自尊心が非常に傷つきます。

 

小さな子どもでも、恥ずかしく感じる気持ちは十分にありますし、こういう状態では恥ずかしさで頭がいっぱいになってしまうものです。

 

すると、なぜ叱られているのかとか、これから何をどう改めるべきなのかなどを考えるところまで頭が回りません。

 

他の子のいないところで、静かな落ち着いた声で

 

これは家庭においても言えることです。

親はつい他のきょうだいのいるところで叱ってしまいますが、これはよくないですね。

他のきょうだいにも聞かれているということだけで、子どもは素直になれません。

 

他の子のいないところで、目の高さを合わせて、静かな落ち着いた声で話すことが大事です。

 

また、親が一方的に言いたいことを言うのではなく、子どもの言い分も共感的に聞きながら進めてください。

 

そして、ときには問答によって子どもにも考えさせながら、子どもが納得するように上手に教えてあげてください。

 

子ども自身が、「本当にそうだなあ。これからは気をつけよう」と思えるようにしないと、意味がありません。

 

「見せしめ効果」をねらっても、本人の心には届かない

 

親や先生が他の子どもの前で叱るのは、「見せしめ効果」をねらっているからです。

1人の子どもを叱ることで、他の子どもにもわからせようというねらいがあるのです。

 

でも、そもそも、見せしめにされた子ども、つまり一番肝心な叱られている子どもの心に届いていません。

ですから、その子の成長に結びつかないのです。

 

さらに、たびたびこういうことがあると、子どもは親を恨むようになります。

きょうだい関係にも悪影響が出ます。

 

これは大人の例で考えればすぐわかることです。

例えば、職場において、上司が部下を人前で叱ったとします。

一度でもこういうことがあれば、人前で恥ずかしい思いをさせられた部下は上司を恨むでしょう。

素直に反省するどころの話ではありません。

 

こういう上司の下では、職場の人間関係も悪くなります。

お互いがオープンな気持ちで付き合うことはできなくなり、心を許せない人間関係が支配するようになります。

 

「これは大人同士でもできることだろうか?」を判断基準に

 

こういう心理は大人でも子どもでも同じなのです。

ですから、子育て中の親は、常に、「これは大人同士でもできることだろうか?」と考える習慣をつけるとよいと思います。

 

大人同士でやってはいけないことは、子ども相手にもやってはいけないのです。

「これは大人同士でもできることだろうか?」を判断の基準にしてください。

 


親野先生の連載はこちら

「親野智可等のこれで安心!子どもを伸ばす親の習慣」

 

 

 

 毎週木曜にメルマガ発信中!

ご登録はこちらから↓

mailcp

 

 

ツイッターもやっています!

フォローはこちらから↓

 

小1で初めての通知表。先生からの評価を次に生かすには?

学校って0706

 

こんにちは。現役小学校教諭の舟山由美子です。夏休みももうすぐですが、その前に、3学期制の学校では、1年生にとって初めての通知表が渡されます。わが子が学校でどのように「評価」されているかを知ることのできる機会です。

 

最近の通知表はパソコンで管理されています

 

通知表といえば、ひと昔前はすべて手書きでした。現在は、多くの学校でパソコン処理されています。文字などもすべてパソコンで入力され、印刷した状態のものが渡されます。

手書きの通知表の頃は、私などは身を清めるほどの思いで、間違いがないよう下書きをし、集中して清書していました。書き終わると紙の束の重さがずっしりと感じられ、「これは、子どもたちと私との汗の結晶だ!」などと感慨に浸ったものです。

今は、出力後にタッチミスが見つかっても文章を直すことが可能ですし、字に自信がない先生のなかにはパソコン処理になったことを喜んでいる方もいます。

 

1年生1学期の評価は「よい/がんばりましょう」のみ

 

評価項目は学校ごと、あるいは自治体ごとに形式が違います。例として私の勤務先の例を中心にご紹介していきましょう。

 

★学習の評価 

国語・算数・生活科・体育・図工・音楽ごとに《絶対評価※》によって、「たいへんよい/よい/がんばりましょう」のチェックがつきます。ただし、多くの学校で、1年生の1学期だけは、各教科とも「よい/がんばりましょう」の2点のどちらかになります。上にきょうだいがいるならともかく、初めて見ると、うちの子は「たいへんよい」がなぜないの?と、あせってしまう人もいるかもしれません。また、1学期は教科への評価ではなく、「関心・意欲・態度」だけを評価する学校もあります。

 

※指導目標をもとに設定された基準で評価すること

 

★生活の評価   

おもな項目は、あいさつをしっかりとしているか、身の回りの整理整頓ができているか、なにごとにも一所懸命取り組んでいるか、忘れ物をしないか、給食やそうじなどの当番の仕事をしっかりしているか、友達と協力して仲よく過ごしているかなど。「できる/もうひとがんばり」で評価されるところが多いようです。

 

★担任からの「所見欄」

いわゆる、先生からの言葉です。1人わずか5行から10行くらいの欄に、びっしりと今学期をまとめる言葉が入ります。文字通り、先生がどのように見ているのかを知る欄であり、ほとんどの先生は、この「所見欄」に多くのエネルギーをさきます。それだけ家庭に伝えたい、見てもらいたいという思いがあるからと言っていいでしょう。

このほかに出欠の欄や自治体によっては英語の評価などが入るところもあります。

 

うまく学校生活を送れているかを知ることが目的

 

1学期は学習成績よりも、学校に慣れたか、授業や学校生活にまじめに取り組んでいるかなど、学校生活のスタートがうまくいっているかを知ることが、通知表の主目的といっていいでしょう。ですからまずは、通知表をもらってきたら、1学期を無事に終えたことについて「よくがんばったね」と、子どもをほめてください。

 

そして学習面について「がんばりましょう」の項目にチェックがついた教科があったら、それはなぜなのか、お子さんと一緒に考えてみましょう。多くの場合、その教科の授業に集中できない理由があるものと考えられます。

 

また、生活面で「忘れ物がある」「当番の仕事をしない」などにチェックがある場合もそのままにせず、連絡帳はしっかり書いているのか、お知らせのプリントを持ってきているのか、などを一度担任の先生と確認をするとよいと思います。

 

先生からの「所見欄」については、「先生はうちの子を正しく評価していない」と思われる方もいるかもしれません。私は、教師からの評価とは、ある意味ビルの窓から中をうかがうような作業の結果だと思っています。この場合の「ビル」の建物は子どものこと。その中を知りたくても入る事はできず、窓からのぞくしかありません。どんなに目をこらしても、見えない部分が必ずあり、窓から見える範囲でしか「評価」できないのです。つまり、「評価」とはそれぐらいのもどかしさがあるということです。ただし、たくさんの死角があるのに、そこが見えたのですから、ある意味では真実のひとつであるともいえます。

 

もし、通知表について疑問に思ったことがあったら、先生に尋ねましょう。クレームという形ではなく、その子どもについての双方の見方を「すりあわせる」ということです。夏休み前の個人面談などは、すりあわせの機会を学校が作っていると言うこともできます。もし個人面談が設定されていなくても、学校は、基本的にいつでも保護者との面談をします(ただし日程の調整は必要)ので、ぜひ相談してください。質問や疑問をそのままにせず、子どもの「次」につなげていきましょう。

 


舟山由美子先生の連載はこちら

「現役先生が教える、学校ってこんなところ!」

 

 

 

 毎週木曜にメルマガ発信中!

ご登録はこちらから↓

mailcp

 

ツイッターもやっています!

フォローはこちらから↓

 

夏に読みたい、自然をめいっぱい体験したくなる絵本

絵本連載

 

いよいよ夏休みがはじまりましたね。わくわくでいっぱいの子どもたちが目に浮かびます。夏は、いつもとちがった生活体験ができるチャンス。旅先や田舎で、自然を身近に感じることは、子どもを成長させてくれます。もしかしたら家でだってできることがあるかも……。そんな2冊をご紹介します。

 

海辺のいとこの家で遊ぶ、夏の一日。『だいちゃんとうみ』

 

 

『だいちゃんとうみ』(太田大八 作・絵)は、長崎県生まれの絵本作家、太田大八さんが描いた絵本です。夏休み、だいちゃんは、海の近くに住むいとこのうちに遊びに行きました。まだ朝暗いうちから、いとこのこうちゃんと一緒に、だいちゃんは船着き場へ走っていきます。漁師のおじさんに、魚やエビなどをわけてもらうのです。

 

朝ご飯がすむと、小川でカワエビをすくい、それをエサにして海に出て魚を釣ります。こうちゃんのお兄さんが船を出してくれるのです。お昼には、浜辺で“みな”という貝を採って、“みなめし”を炊きます。日が暮れ、海と空があざやかに染め上げられ、だんだんあたりがうす暗くなっていくまで、だいちゃんは一日を外で過ごします。ご飯の炊けるにおい、たきぎのにおい、動物たちのにおい……。いろんなにおいが漂ってきそうな絵本です。

 

作者の子どもの頃の、夏の海辺の生活をいきいきと描き出した絵本。出版されてから40年近くたった今でも、読み継がれるロングセラーです。この絵本を読むと、海辺に泊まりに行きたくなります。貝を拾ったり、釣りをしたり、朝や夜の海を見たり……。海辺で過ごす何気ないひとつひとつが、子どもにとっては宝物になりそう。早朝から夕暮れまで、繊細な色のうつりかわりを、ぜひあじわってほしい絵本です。

 

遠くへ出かけなくても、自然体験はできます!『はちうえはぼくにまかせて』

 

 

もう一冊ご紹介したいのは、こちら。『はちうえはぼくにまかせて』(ジーン・ジオン作、マーガレット・ブロイ・グレアム絵)です。黄・青・緑だけで描かれているのに、こんなに愛らしい絵本ができるのか!と感動しちゃうほど、温かいイラストがかわいい絵本です。

 

「なつやすみはどこもいかないから、なんでもすきなことをやっていい」とお父さんに言われたトミーは、近所の人たちの旅行中、鉢植えをあずかることにします。お父さんもお母さんも、家に帰ってきたら、うちじゅう植木鉢でいっぱいでびっくり。お父さんは植木鉢につまずいて「こんなくだらないもの、いっぱいならべたの、だれだい?」とどなります。

 

迷惑顔のお父さんですが、トミーはへっちゃら。鉢植えの世話が上手なトミーのおかげで、植物はどんどんのびて、からまりあって、家の中はまるでジャングルに! 鉢植えに囲まれてご飯を食べ、鉢植えに囲まれてテレビを見る。トミーは「こんなおもしろいこと、いままでにいちどもなかった」と思います。さて、どんどん伸びていく植物を見て、トミーがどうしたかというと……?

 

作者のジーン・ジオンとマーガレット・ブロイ・グレアムはご夫婦で、ふたりで絵本をいくつも作っています。『どろんこハリー』『うみべのハリー』を読んだことがある方は、この絵に見覚えがあるかもしれませんね。トミーが1日2セントで預かった植木鉢は、夏休みが終わる頃には、元気になってさらに増えて、素敵な場面をみせてくれます!

 

トミーの鉢植えのダイナミックさにはかないませんが、ふだん暮らしている家を、こんなふうに緑でいっぱいにする夏休みもいいですよね。

「ぼくにまかせて」と言って、植物でも生き物でも、夏休みの間、きちんとお世話することができれば、それは立派な自然体験。子どもが夏に出会う「自然」はきっと様々です。わくわくしながら、親も一緒に感動できたらいいですね。

 


★連載「親子で読みたい!子どもの成長を応援する絵本」

 

 

 

 毎週木曜にメルマガ発信中!

ご登録はこちらから↓

mailcp

 

ツイッターもやっています!

フォローはこちらから↓

 

「SNS」を子どもに教えるなら、まず親が使いこなそう

ママのITリテラシー_第2回_pixta_20516706_S

 

今の子どもたちを正しく導くための「ママが備えておきたいITリテラシー」。連載の第2回は、SNSについて紹介します。TwitterやFacebook、LINEといったSNS(ソーシャルネットワークサービス)は、使ったことのない人にとっては未知のもの。ところが、これからの子どもたちは当たり前のように使うと考えておいた方がいいでしょう。SNSと上手に付き合うために、どのような心がけが必要なのでしょうか? 常葉大学教育学部初等教育課程 専任講師の佐藤和紀さんに聞きました。

 

子どもに使わせるなら、まずは自分が使ってみてから

 

今後、子どもがスマホを持つようになったり、インターネットを使うようになると、SNSとの接触は避けられないでしょう。来たるべき日のために、親ができることは何でしょうか?

 

「子どもに使わせる前に、親があらかじめ知っておくほうがよいでしょう。SNSに限らず、親がわからないことを子どもにやらせることで、トラブルを招くケースもありますよね。例えば、自転車に乗れない親が、子どもに自転車の危険性を教えるのが難しいということに近いと思います」(佐藤さん)

 

では、SNSとはどんなもので、どんな種類があるのでしょうか。

 

「SNSとは、インターネット上で人と人とのつながりを生むサービスの総称です。手軽に投稿できるため、失敗も増えてしまうという特徴があると思います。それぞれのSNSにはコミュニケーションのテンポもあるので、テンポよく返信したことによって失敗が増えるケースも多いのでしょう。失敗を防ぐためには、発信前に読み返して、相手にとって不快になる表現はないか、SNS空間で不快になる人はいないか、と考えて発信するとよいでしょう」(佐藤さん)

 

SNSは道具。使っていくうちに上手になる

 

簡単なミスをしがちなSNS。失敗を防ぐため、まずどんな種類があるのか押さえておきましょう。TwitterやFacebookなどが代表的ですが、それぞれ特徴が異なります。

 

TwitterやFacebookは、「公開」の設定にしていると誰でも見ることができます。そのため、友だちに話しているような感覚で投稿すると、大きなトラブルになることも。SNSのミスには、誰かを傷つけてしまうような大きなできごとから、マナーを知らずに恥をかくといった小さなミスまで、さまざまなレベルがあります。

 

「SNSも、ひとつの道具。道具は使い込んでいくと、上手に活用できるようになります。よく知らない道具で、いきなり無茶をしないことが大切でしょう。最初はミスをして学んでいくのもよいですが『絶対にしてはいけないミス』は判断できなければなりません。その際には、日常生活に置き換えてみてください。例えば、プライベートな写真をいきなり街中に貼り出すようなことは誰もしないのと同じで、写っている人に無断で写真をSNS上にアップしてはいけないわけです」(佐藤さん)

 

また、最初は周りの人がどうしているのかをよく観察しながら、マナーを学んでいくという方法もあるそうです。

 

承認欲求を抑え、想像力を働かせることが大事

 

また、SNSでのトラブルの原因としてよくあるのが、誰にでもある「承認欲求」が強く出てしまうケース。承認欲求が、使い方を惑わせることもあるのだとか。

 

「SNSに対しては、承認欲求が強くなる傾向があります。友だちの数や、『いいね』の数などを求めがちです。そのことを理解してある程度気持ちを抑えるようにすると、不用意な投稿が減るのではないでしょうか」(佐藤さん)

 

「不用意な投稿」とは例えば、見る人を思いやらない内容が挙げられます。防ぐためには、承認欲求を抑えることに加え、想像力が必要なのだそうです。

 

「知人が写っている写真をアップしてしまったあと、一緒に写っている人が『公開して欲しくなかったのに』と思うケースもあります。迷惑に感じる人がいないかどうか、想像力を働かせる必要があるでしょう。一度投稿した情報は、基本的に取り消せないと考えておいた方がいい。特に、子どもの写真をアップする場合には、悪用されるリスクも考え、非公開にするといった対策も検討しましょう」(佐藤さん)

 

親が自分でSNSを使ってみて、やっていいことと悪いことの境界線を感覚として掴んでおくのは大切かもしれません。それによって、子どもにもしっかりと伝えられるのでしょう。

 

(取材・執筆:栃尾江美)


関連記事はこちら

ママたちが必要なメディアリテラシーってどんなもの?

子どもが学ぶ前に。ママでもできる「プログラミング思考」のレッスン

教育のICT化により1人1台のタブレット。勉強はどう変わる?

ゲームって与えてもいいの? 親が知っておきたいルール作りのコツ

突然の高額請求!?子どものネットトラブルに要注意

 

 

 

 毎週木曜にメルマガ発信中!

ご登録はこちらから↓

mailcp

 

 

ツイッターもやっています!

フォローはこちらから↓

 

夏に親子で観るのにぴったり!イルカと少年の友情物語『フリッパー』

 第4回

 

カリフォルニアの海を舞台にした少年とイルカの友情物語

 

南フロリダの小さな島を舞台に、14歳の少年とイルカの友情を描くハートフルな物語です。海辺に住む漁師の伯父ポーターの元に、夏休みの間だけ預けられることになったサンディ。両親が離婚したばかりで反抗期真っ盛りのサンディはポーターに反発してばかりです。そんなある日、母親を殺された子どものイルカを密猟者の目をごまかして、海に逃がしてあげたことから、そのイルカがサンディに会いに来るようになります。サンディは、イルカに“フリッパー”と名付け、友情を深めて行くのですが……。

 

つぶらな瞳のイルカ、フリッパーがカワイイ!

 

イルカって口を開けると笑ったように見えませんか? フリッパーのキューキューと鳴く声も、挨拶をするようにヒレをパタパタと振るしぐさも、サンディの姿を追うように泳ぐ様子も本当にかわいいです。もちろん水の中を縦横無尽に泳ぎ回る姿もカッコいい! 高くジャンプをしたり、ボールをパスしたり芸達者なフリッパーはたちまち子供たちの人気者になっていきます。調教をうけたバンドウイルカの見事な演技と、当時、水中撮影の第一人者だったカメラマンなどによる美しい海中シーンは一番の見どころです。

 

イルカと友だちになりたい! そんな夢を疑似体験

 

少年サンディの目線で、まるでイルカと一緒に遊んでいるような体験を味あわせてくれるこの映画、子どもたちの「イルカと友だちになりたい!」という夢を疑似体験することができます。映画を見ながら「いいなあ、イルカと友だちになりたい!」と言い出すお子さんもいるかもしれませんね。

 

美しい南の島で成長する少年のひと夏の経験

 

反抗期で最初はふてくされていたサンディも、毎日サンディの元にやってくるフリッパーに話しかけたり、遊んだりしているうちにどんどん少年らしい笑顔を取り戻していきます。イルカは頭がいいと言われているので、人間の感情を読み取るし、信頼できる人間かどうかも判断しているのでしょう。人懐っこいフリッパーのかわいさと、美しい自然と海や空の青さに癒されます。海洋汚染など、環境問題といったテーマも盛り込まれているので、年長さんなら、親子で一緒に自然や海、海の生き物を守ることについて話してもいいと思います。

 

夏に親子で楽しむにはぴったりの映画

 

年長さんの頃から動物が大好きな小学生の娘と、この映画を一緒に観てみました。サンディに寄り添ったり、まるで人間のように愛くるしいフリッパーの表情やしぐさ、華麗にジャンプをする姿が登場するたびに「かわいい! すごい!」と大喜びしていました。親子で楽しめる、夏にぴったりの作品です。水族館に行く予定があれば、その前後に観ると、おでかけがより楽しめるのではないでしょうか。ちなみに主演は「ロード・オブ・ザ・リング」主役のイライジャ・ウッド。子役時代のイライジャも、フリッパーに負けないくらいキュートです。

 

 

 

<データ>

1996年/91分(1時間31分)/アメリカ/監督・脚本:アラン・シャビロ 出演:イライジャ・ウッド ポール・ホーガン


連載「親子の会話がはずむ、年長児とママのための映画ガイド」

 

 

 

 毎週木曜にメルマガ発信中!

ご登録はこちらから↓

mailcp

 

 

ツイッターもやっています!

フォローはこちらから↓