1958年生まれ。本名 杉山 桂一。
公立小学校で23年間教師を務め、退職後は、全国各地のPTAや市町村の教育講演、本の執筆に精力的に取り組んでいる。
メールマガジン「親力で決まる子供の将来」は新聞、雑誌、テレビ、ラジオなど各メディアで絶賛され、教育系メルマガとしては最大規模を誇る。
著書多数。
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生活・しつけ
小学1年生 2017年7月24日の記事
東京都内に在住のWさんは小学2年生の男の子Y太郎君のお母さんです。
旦那さんと結婚したのは20代前半でしたが、子どもがなかなかできませんでした。
Y太郎君がお腹に宿ったのは30才の時で、それがわかったときはうれしくて思わず涙がこぼれたそうです。
Y太郎君が生まれて産声を聞いたとき、そして初めて胸に抱いたとき、本当に感動して言葉も出なかったそうです。
ところが、その感動もいつしか忘れ去り、だんだんY太郎君を叱ることが増えていました。
特に小学校に入学してからは、ガミガミ叱ることが増えてしまいました。
Wさん 「やるべきことをやってくれないと、つい叱ってしまっていました。本当は叱りたくないんですけど…」
親野 「なるほど。その気持ちはよくわかります」
Wさん 「ある日、親野先生が書かれたものをネットニュースで見て、ハッとしました」
親野 「どんな内容ですか?」
Wさん 「毎日ガミガミ叱っていると、子どもは自分が愛されていないのではないかと思い始める…と書かれていました。実はそれについて心当たりがあって、最近子どもが妙によそよそしいというか、前のように素直に甘えてこなくなったように思っていました。そして、『ママ、ぼくのこと好き?』とか聞いてくることが度々あったのです」
親野 「それは気になりますね」
Wさん 「そう言われてハッとしました。『これは何とかしなくちゃ』と思って、先生のブログを読みまくったら、『叱らなくても済む工夫が大事』とか『カード式でやることを見える化』とかが出ていて、『これだ』と思い立ちました」
それでWさんは、自分なりの工夫で、Y太郎君がやりやすいように、やることを「見える化」することにしました。
いろいろ試したそうですが、今はホワイトボードとマグネットプレートを使う方法に落ち着いているそうです。
そのやり方は極めてシンプルです。
1,ホワイトボードを縦に置き、その真ん中にビニルテープを貼り、左と右に分ける
2,マグネットプレートを切り取って長方形の「やることカード」をたくさんつくる
3,カードは横書きで、帰宅後から寝るまでにやるべきことを書く
4,やる順番で、カードをホワイトボードの左側に貼る
5,やったらカードを右に移す
カードには次のようなものがあります。
「うがい・手洗い」「靴下を洗濯機に入れる」「ランドセルの中身を箱に出す」「お便りをママの席に置く」「給食袋を出す」「宿題の準備をする」「宿題」「片づけ」「明日の準備」「予定帳をママに渡す」「食べたら歯を磨く」「お風呂」「胡蝶蘭に水やり」「明日の服を出す」「うがい」
やる順番に貼るので、一番上は「うがい・手洗い」で一番下が「うがい」です。
つまり、寝る前にもうがいをして寝るわけです。
最近、口腔ケアの重要さが指摘されているのでとてもいいことですね。
1日が終わって寝るときは、カードはすべて右側に移っています。
ですから、次の日は右から左に移すようになります。
Wさん 「これがあると、やるべきことがはっきりわかってとてもいいです。まだやってないカードが残っていると、Y太郎もどうしても目についてすっきりしないみたいで、ぶつぶつ言いながらやり始めます。そういうときは、めちゃほめしてます」
親野 「やはり、見える化の効果は大きいですね。見える化してないとやらなくても平気でいられるのですが…」
Wさん 「最近、『お風呂の前に縄跳びをやる』と言って、自分で『縄跳び』というカードを作って追加しました。クラスにライバルがいて負けたくないそうです」
Wさんのお話を聞いて、私もうれしかったです。
みなさんも、わが子に合わせてひと工夫してみてください。
日ごろ叱っていることがある場合、親のほうで何らかの具体的な工夫をしないと、ずっとそのまま叱り続けることになります。
決して高望みすることなく、わが子の実情に合わせて工夫することが大事です。
カード式については下記の関連記事もご覧ください。
関連記事はこちら
★やることを見える化すると叱らなくても済む。~カードで生活習慣の見える化~
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1958年生まれ。本名 杉山 桂一。
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