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生活・しつけ
年長 2017年12月1日の記事
先輩ママに聞く、「小1の壁」ってどんなもの?[Vol.4]前編
働くママも専業ママも悩む小1の壁。先輩たちはどう乗り越えた?
子どもが保育園から小学校に上がる際に直面するという「小1の壁」。保育園に比べて学童へのお迎え時間が早くなったり、時短勤務制度が打ち切られてしまったり、学校行事やPTA活動に参加する機会が増えたりと、多くの悩みが出てくるタイミング。そこで、この連載では先輩ママたちに、「小1の壁」をどう乗り越えたかをインタビュー。働くママにも専業ママにも役立つアイデアやアドバイス満載です!
<今回お話を聞いたのは…>
株式会社リクルートジョブズ
営業本部 営業企画1部営業企画2グループ
石神由香さん
長女(9歳)・長男(7歳)
使えるものはなんでも使ってみる!試行錯誤の小1期間
今回お話を聞いたのは、『タウンワーク』や『フロム・エー ナビ』『とらばーゆ』など幅広い求人情報誌の企画・運営を行う「リクルートジョブズ」で働く石神由香さん。まず、現在のお仕事状況を教えていただきました。
「営業担当として年間200社以上の企業の採用活動・育成活動を支援した後、自社の新卒採用・営業企画を経て、2017年の春から、パートナー企業の新人育成のサポートをしています。内容は研修プログラムの考案や研修の講師など。リクルートジョブズには様々なサポート制度があり、現在の勤務時間は時短制度を利用しひと月の労働時間を150時間までとしています。また、自宅で仕事ができる『リモートワーク』の制度も週に2日間利用しています」
石神さんが「試行錯誤の連続でした」と話す長女が小1の1年間。保育園時代とはどんなギャップがあったのでしょうか。
「まずは時間の使い方ですね。学校に併設されている放課後キッズクラブが17時までだったので、別料金の時間延長を利用。民間の学童も併用しました。こちらは習い事が学童内でできるなどのメリットがあったり、送迎つきで安心だったのですが、色々な学校を送迎バスが1時間ほどかけて回り、帰りも同じようにバスで帰ってくるため、結局施設に滞在する時間が30分だけ、という日もあることがわかりまして。途中で辞めることにしました。とにかく使えるサービスは全て使い、試行錯誤していましたね」
夫・子どもとのコミュニケーションで乗り越えた小1の壁
長女の精神面でも大きな変化があったそうです。
「同じマンションから30人くらい同じ学校に行く子がいましたが、そこにはすでに出身幼稚園ごとの仲良しグループがあり、最初は親子ともども馴染めなくて。長女は、入学して初めて『仕事をしていない母親もいる』ことを知ったこともあって『こんなに寂しい思いをしてるのは私だけだ』という精神状態に陥ってしまいました」
「ママも家にいてよ」「お友だちのママはいつもいるよ」とよく言われるようになったという石神さん。長女の気持ちを思い、申し訳なく思うこともあったそうです。
「担任の先生とはマメに連絡を取り、長女の様子を聞くようにしました。また、ちょうど会社で試験的に始まったところだったリモートワークの制度を活用。『来週の○曜日は家にいるから』と具体的に伝えたり、子どもが不安定なときや夏休み期間に多めに在宅するようにしたり。結局私が家にいても、学校から帰ってきてすぐに遊びに出かけてしまうこともあるのですが、『帰るとお母さんが家で待っている』という事実だけで、心が落ち着くようでした」
また、入学のタイミングで、なんと夫が単身赴任に。ふだんはマメに連絡を取り合うほうではないそうですが、この時期は電話などでよく話し、相談しました。
「入学という変化の中、父の役割までこなそうとして手一杯になり、子どもたちにきつく接することも増えてきました。子どもたち自身の寂しさも限界に達したのを感じて、まずいなと……。子どもの気持ちを第一に夫と相談し、役割分担を明確にしました。平日は私のタイムスケジュールに沿って動かざるを得ない分、子どもたちが週末に息抜きできるように夫には『帰ってきたときはとにかく優しく接してほしい』とリクエストしました」
夫が帰ってくるのは月に2回ほどの週末でしたが、まめに連絡を取っていたため、石神さんや子どもの状況や抱えている悩み、めざす方向まで共有した状態で帰宅したそう。たとえ夫婦とも忙しくても時間を作って話す姿勢はぜひ見習いたいですね。
無理しないと続けられないことは、思い切ってやめる
また、自分の限界を見極めるきっかけになり、課題も見えてきた時期だといいます。その一つが習い事でした。
「保育園の頃は、保育時間中に習い事をさせてくれる保育園だったので、いろいろやっていました。それが親の仕事を理由に急に途切れてしまうのが嫌で、仕事の後で19時からのピアノのクラスに長男も連れて送っていた時期がありました。週1回でしたが、少し離れた場所だったこともあって親子とも疲れ果て、何を目指しているのかわからなくなってしまって。自力で通えるところを探す方向に転換しました」
また、夏休みの過ごし方も、親子で悩んだことの1つ。1年生では毎日学童に通いましたが、それを退屈に感じていたそうで、2年生では過ごし方を大きく変えました。
「約4週間という期間のうち、2週間ほどは思い切って私の鹿児島の実家に長女ひとりで預けました。残りは両親の休みに合わせて家族で過ごす1週間と、学童に通う1週間で乗り切りました」
その後、2年の2学期からは自宅のカギを持ち始め、自立のきっかけに。習い事のある日は帰宅して自分で準備をし、通うようになったそうです。
「習い事に関しては、本気でやりたいものなら基本的に何でもやらせてあげる方針です。送迎はできないので、自分で通えることも大切。新しいものを始めるときは、通う方法まで含めて本人に考えさせます。ひとりで通わせることに不安もありましたが、始めてみたら予想以上に問題なくでき、本人の自信にもつながりました」
親の意向や世間の常識ではなく、子ども自身の考えや決断を尊重する石神さんの接し方。なかなか難しいことですが、子どもの成長につながるのは間違いなさそうです。後編では、働く母として大切にしていることなどについてお聞きします。
(取材・執筆:高柳涼子)
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