子育て情報の洪水の中で心安らかに子育てする方法

 

スマホの普及で子育て情報が増えた

 

今の社会は情報が溢れています。

特にスマホが普及してからは、その量が爆発的に増えました。

 

でも、情報というものは、増えれば増えるほど玉石混淆な状態になるものです。

つまらない情報ばかり読んでいる人と、意味のある有益な情報を積極的に取りにいく人とでは、大きな差が開きます。

 

子育て情報もスマホの中にどんどん入ってきます。

有益な情報を読んで我が身を振り返ったり、新たなことを試してみたりするのはとてもよいことであり、子どものためにもなります。

 

情報がかえって子育てを大変にしてしまう

 

でも、それらの情報がかえって子育て中のママ・パパを大変にしてしまう側面もあります。

 

例えば、「叱ってばかりだと弊害があります」と書いてあるのを読めば、誰でも「なるほど。気をつけよう」と思います。

 

でも、決意したからと言って簡単に変われないことも多いわけで、しばらくすると同じことを繰り返してしまうということもよくあるはずです。

 

そこで、「私はなんてダメな親なんだ」と落ち込んでしまい、それがまたストレスになってしまうということもあるでしょう。

 

そして、そのストレスがまた子どもに向かってしまうということもあり得ます。

 

自分を責めてしまう人は、開き直ることも必要

 

真面目すぎて、すぐ自分を責めてしまう人にはありがちなことです。

これは、その人自身の生まれつきの資質にもよることもありますし、親から受けたしつけによることもあります。

 

つい自分を責めてしまう人は、一度開き直ることも必要だと思います。

 

例えば、相田みつをさんを真似して、「つまづいたっていいじゃないか にんげんだもの」と言ってみましょう。

もっと短く、「にんげんだもの」とつぶやいてみるのもいいですね。

 

同じく相田みつをさんの「おたがいになぁ 不完全 欠点だらけの にんげんですがね 」という言葉も素敵です。

 

親子ともどもお互いにしょうもない人間同士ということで、自分を許して子どもも許してあげてください。

 

自分をほめてあげよう

 

自分で自分をほめてあげることも大切です。

「自分もけっこうがんばっている」とほめてあげてください。

「そもそも生んであげただけでもすごいことだ」と思ってみるのもいいでしょう。

 

仕事ではほめられても、子育てというのはあまりほめてもらえないものです。

子育てはしっかりやって当たり前と思われてしまいがちなのです。

 

旦那も奥さんもほめてくれません。

おばあちゃんおじいちゃんもほめてくれません。

先生もほめてくれません。

子どももほめてくれません。

だ~れもほめてくれません。

 

ですから、自分で自分をほめてあげてください。

 

最後にまとめです。

 

有益な情報を積極的に取りにいき、実践することは大事です。

でも、できないからと言って自分を責めないでください。

 

自分を許して子どもも許し、自分で自分をほめましょう。

 


親野先生の連載はこちら

「親野智可等のこれで安心!子どもを伸ばす親の習慣」

 

 

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ため込まず、すぐに探せる学校プリント整理術【後編】

 

前編では、たまりやすい学校のプリントを6つに分類する方法を、ライフオーガナイザーの吉川圭子さんにお聞きしました。後編では、プリントの収納方法を、より具体的に教えてもらいます。

 

「整理の流れ」を作るとたまりにくい

 

ついおっくうになってしまいがちな学校からのプリントの整理。吉川さんによると、紙モノの情報は、まず家に入ってから出て行くまでの整理の流れを作ることが大切なのだとか。一度流れができてしまえば、あとは機械的に整理していけばいいので、かなりたまりにくくなるとのこと。

 

例えば、前回ご紹介した吉川さん宅の場合で言うと

 

・まず内容をチェックし、必要なものと不要な物に分け、不要なものはその場で処分する

  ↓

・返事が必要なものと保存するものを分ける

  ↓

・短期的に保存するものと長期保存するものを分けて収納する

  ↓

・短期的に保存するものは、出し入れしやすい場所に収納し、定期的に整理する

 

といったところ。これだけで、作業がぐんとラクになります。

 

共働き家庭は、プリントを出しておく場所を用意

 

ただ、親が働いていると、子どもが学校から帰ってすぐにプリントをチェックするのは不可能。

 

「その場合、箱などを用意して、その日もらってきたプリントを入れておく場所を作るといいでしょう。お母さんの時間があるときに、箱の中をチェックして、分類すればOKです。わが家でも、リビングのサイドボードの上にファイルボックスを置いて、そこにプリントだけでなく、教科書や給食袋なども入れるようにしていました」(吉川さん)

 

双子なので、2つ積み重ねて使用。子どもの身長に

 わせて、出し入れしやすいように横置きにしていた。   

 

プリントはボックス系の収納が基本

 

長期保存しておくプリントの収納も気になるところです。ファイルブックなどにファイリングしておく方法は良さそうですが、吉川さんによると、実は見た目はきれいでも、思いのほか収納量が少なく、出し入れしづらいとのこと。そうなると、一度しまったら入れっぱなしになりがちなのだそうです。

 

「全部をファイリングするのではなく数年単位で保存しておきたい重要書類や、絵日記や作文など思い出として長く保存したいものに限定して使うのがおすすめ。ほとんどのプリント類は、長くても1年たったら処分してしまう流動的なものなので、収納はインデックスつきのボックスなどに入れておくだけで十分です」(吉川さん)

 

子どもと相談しながら、整理しやすい方法を

 

収納方法と合わせて大事なのが、子どもが忘れずにプリントを出してくれること。どんなに収納法を考えても、子どもが学校のプリントを出さなければ元も子もありません。プリントを出すのを忘れてしまいがちな子の場合、大変でも、お母さんが声かけをして、プリント類を出す習慣をつけることが一番だと吉川さんは言います。

 

「どうしたらプリントを出せるようになるかを、子どもと相談して考えていくのも一つの方法です。例えば、ランドセルの中にうまく紙を入れられず、ぐしゃぐしゃにしてしまうので、出すのが面倒なのかもしれません。その場合は、出し入れしやすいクリアファイルに入れるようにするなど、やりやすい方法を考えてあげれば、子どもはできるようになるものです」

 

もちろん、小1ではまだ自分で説明ができませんから、そこは親が探っていく必要があります。でも、親が一方的に決めるのではなく、子どもがやりやすい方法をいっしょに考えることが、片づけの意欲を育てることにつながるのかもしれません。

 

(取材・執筆:坂本洋子)


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ため込まず、すぐに探せる学校プリント整理術【前編】

 

学級だより、月間予定表、献立表に行事の出欠届け、PTAのお知らせ…と、小学校に入学すると毎日のように学校から届くプリント類。いつの間にかたまって、探しても目的のものが見つからなかったり、部屋が散らかって見える原因になりがちです。

そこで、ライフオーガナイザーの吉川圭子さんが実際に行っているプリントの分類方法をうかがいました。

 

プリントは、その場でチェック・分類を

 

毎日のように届く学校のプリント類。ため込んでしまうとあとが大変なので、簡単でわかりやすい収納を心がけたいですよね。

3人のお子さんがいる吉川さんは、子どもがプリントを出してきたら、その場で分類して、収納・処分しているそう。

 

分類は次の6通り。収納場所も、プリントの内容によって違ってきます。

 

1 返事が必要なもの(個人面接などの行事の出欠届類)

返事が必要な書類の場合、なるべく早めに記入して、子どもに渡し、できるだけためないようにします。すぐに記入できない場合でも、ほかの書類といっしょにすると忘れてしまいがちなので、別の場所に目につきやすいように分けて置いておくのがポイント。

 

2 子どもに関係するもの(学習プリント、テストなど)

子ども部屋にあるファイルケースに入れておきます。最初のうちは、子どもは自分で入れられないので、親が整理し、だんだん自分でできるようにしていきます。

 

 

3 ほぼ毎日見返す必要があるもの(月間予定表、給食献立表など)

その月、その日にどんなことがあるのかがチェックしやすいよう、その場でキッチン近くの壁に貼りつけて、月が変わったら貼り替えます。

 

 

4 とりあえず保存しておきたいもの(学級だよりなどのおたより類、行事や保護者会の案内、PTA関係のお知らせなど)

一定期間見返すものが多いので、必要なときにすぐに取り出せるよう、ダイニングテーブル近くの引き出しに入れて、保存しておきます。1、2週間に1度は見直して、期限が過ぎたものは処分するのがポイント。

 

 

5 長期的に保存しておくもの(年度のお知らせ、クラス連絡網、PTAの資料など)

しょっちゅう見返すものではないけれど、1年間保存する必要があるもの。年度始めに配られるものが多いプリント類など。収納はファイルボックスに。

 

 

6 必要ないと思われるもの(地域のイベントなどのチラシ類)

直接わが家に関係のないチラシ類などは、その場で処分。

 

収納場所をまとめておく

 

保存場所にもひと工夫を加えると、後々の整理がラクになります。

 

「わが家ではリビングでプリントチェックをすることが多いので、見返すことのある4と5は、リビングのテーブル横のサイドボードを保存場所にしています。プリントの保管場所は、サイドボードだけと決まっているので、分類するときも、あとから探すときもスムーズにできるのでラクですよ」(吉川さん)

 

これなら、ため込まずに収納ができそうですね。後編では、スムーズにできるプリント収納のコツを、より具体的にうかがいます。

 

(取材・執筆:坂本洋子)


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新小学1年生のための「子どもスペース」の作り方【後編】

 

 

前回は子ども部屋の作り方を、ライフオーガナイザーの吉川圭子さんに教えていただきました。今回も引き続き、今から机を買うかどうか迷っている人に向けてのアドバイスをうかがいます。

 

机を買うのは、数年後でも大丈夫

 

家のスペースを考えると、子ども部屋はもちろん、学習机も、今買うべきかどうか迷っているという声も聞かれます。これについて、吉川さんのご意見をうかがったところ「1年生のうちは、勉強はダイニングテーブルで十分間に合うことが多いと思います。うちの地域の小学校の場合、1年生は宿題もプリント1枚や音読などが中心。ですから、机がなくてもすんでしまいます」とのこと。

 

また、おけいこごとをたくさんやっている子などは、その内容で机の必要度も違ってくるようです。例えば塾やお絵かきの教室に通うなら、机があれば役立つでしょう。

 

「もし、下に1〜2歳程度の年齢差で弟妹がいるのであれば、その子の入学時に、同時に購入するという方法もあります。年齢が低いとキャラクターものを欲しがりがちですが、2、3年生くらいになると、好みが変わって、シンプルなものにも興味がいくようになるものです。あわてて購入して、一時期しか使えないものを選ぶよりも失敗が少ないし、きょうだいおそろいで購入すれば、部屋もすっきり見えますよ」(同)

このとき、同時に2人兼用で子ども部屋を作るという手もありそうですね。

 

ランドセル置き場はカラーボックスで

 

机は不要でも、学校のものを置いておく場所は必要。収納家具を用意し、そこをランドセルや学用品の置き場にします。ティッシュ、ハンカチ、マスク、給食のナプキン、おけいこグッズなどもセットしておけば、自分で身支度できるようになります。

 

「登校時や遊びに行くとき、必要なものをその場所だけで出し入れできるので、身支度に時間がかかったり、忘れ物をしたりするのを防げます」(同)。

 

吉川さんによると、収納家具は、カラーボックス1台あれば十分とのこと。

ただし、よく見かける3段のカラーボックスは、ランドセルのかぶせ(ふた)の部分を手前にして置けないのが難点だとか。

「ランドセルを開けて中のものを入れ替えるとき、ふたを手前にして棚において開け閉めするのが子どもにはやりやすいのですが、通常のカラーボックスだと奥行きが足りないのです。それに1年生が一番上にランドセルを乗せようとすると、少し高すぎるのも難点。中段の棚に横にして収納するといいですね」(吉川さん)

 

最近は、ランドセルのサイズに合わせた専用のボックスなども売っているので、そういったタイプを購入するのも一つの方法。または、ダイニングキッチンにカウンターがあるお宅では、カウンター下の棚の一角を整理して、子どもの学校グッズ置き場にしていることもあるそうです。

 

入学後に様子を見て、場合によっては手直しを

 

いろいろ考えてスペースを作ったにもかかわらず、実際に入学してみると、決めたところにランドセルを置かない…なんてこともあります。

 

「あくまで親が独断で決めた場所に過ぎないので、『なんでここに置かないの!』などと叱らないでください。もしかしたら、子どもが置いている場所が、実は使いやすい場所なのかもしれません。人が環境に慣れるのには3週間くらいかかるといわれているので、3週間〜1ヶ月くらい様子を見て、やっぱり合わないかなと思ったら手直ししていけばいいと思います」(同)

 

子ども自身の意見を聞きながら、一緒に使いやすいスペースを作っていけるといいですね。

 
 

(取材・執筆:坂本洋子)


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3学期のはじまりに、友達にやさしくなれる絵本

 

3学期がはじまりました。クラスの友達と過ごすのもあと少しですね。4月の入学式から、初めての学校生活の中で一緒にたくさんのことを学んできた子どもたち。今回は、そんな友達を思いやり、互いにやさしい気持ちで接するきっかけになる絵本を紹介します。

 

友達のいいところを探したくなる『ええところ』

 

  

『ええところ』(くすのきしげのり作、ふるしょうようこ絵)の主人公は、ちょっぴり自分に自信がない女の子のあいちゃん。「わたし、このごろ おもうねん。わたしには、『ええところ』なんか ひとつも ないって」とつぶやきます。走るのも遅いし、100点なんてとったことないし……。友達のともちゃんは「そんなことないよ」と言ってくれますが、「わたしのええところ、教えて!」とお願いすると、ともちゃんは答えられません。ますます落ち込むあいちゃんです。

 

「あしたまでにかんがえてくる」と帰ったともちゃんは、翌朝ランドセルを背負ったままあいちゃんのところへ走ってきて「ええところ」を教えてくれます。それは、あいちゃんの手があったかいところ!「このまえ、手をつないだときに思ったんや。たぶんクラスでいちばんあったかいと思うわ」。

嬉しくなったあいちゃんは、「さわらせて」「あくしゅして」と集まってきたクラスのみんなの、冷たい手をあたためてあげますが、代わりに自分の手も冷たくなってしまいます。「わたしのええところが、あっというまになくなってしもた」と思うあいちゃんに、ともちゃんは……?

 

あいちゃんの「ええところ」をいっしょうけんめい考えるともちゃんの姿に胸を打たれます。同時にあいちゃんも、ともちゃんの「ええところ」に気づいていくのです。

 

作者は、小学校教諭の経験があり、子どもの気持ちに寄りそうお話作りに定評がある、くすのきしげのりさん。絵を描くふるしょうようこさんは、主人公が落ち込んだときには涙の色で、褒められたり友達を思いやったりするときは、花いっぱいの愛らしい絵で、子どもの気持ちを描き出しています。

 

どんな子も、学校生活の中のちょっとしたことで、自信をなくすことがあるかもしれません。そういうときに励まされる言葉は、一生のプレゼントになるかもしれませんね。関西弁のセリフがあたたかく、友達の「いいところ」を見つけた嬉しさが絵本からじんわりと伝わってきます。

 

あなたとわたしの不思議な関係。哲学的な絵本『あなた』

 

 

『あなた』(谷川俊太郎作、長新太絵)は、詩人の谷川俊太郎さんがやわらかい言葉で、深い意味を投げかける、ちょっと哲学的な絵本です。ずっと前、わたしはおかあさんのお腹にいたけれど、今は、わたしは、わたし。そして世の中には「わたし」以外のたくさんの「あなた」がいます。

 

向かい合う友達のさっちゃんも、「あなた」で、「わたし」がひとりしかいないように、「あなた」もひとりしかいない。「あんたなんかだいきらい!」「もうあんたとはあそばない!」とけんかして、家に帰って泣くとき、わたしは思います。「さっちゃんも泣いたかしら」。

引っ越してきた子を見て、「あのこだれ?」「しらない」とさっちゃんと言い合う、わたし。そのうち「あのこ」は「けいちゃん」になって、いっしょにマンガを見て遊ぶ「あなた」になる。そして、あなたから見ると、わたしは「あなた」です。

 

わたしのまわりには「あなた」がいっぱい。たくさんの「あなた」がいて、わたしは「わたし」になる……。こうして言葉で書いていると、こんがらがってきそうですが、長新太さんの絵からは「わたし」と「あなた」の不思議な関係がちゃんと伝わってきます。

 

鏡をのぞきこむように「あなた」の世界を想像すると、なんだか胸がざわざわして、同時にとても静かな気持ちになります。1年生にはちょっと難しいところもあるかもしれませんが、手元に置いておいて、友達関係でモヤモヤしたときなど、読み返してあげたい絵本です。ちなみに同じ谷川俊太郎さんと長新太さんのコンビの絵本に『わたし』という絵本があります。合わせて読むと面白いので、ぜひ探してみてくださいね。

 

『ええところ』と『あなた』。どちらも、読んでみると、今まで見ていた友達やクラスの景色がちがって見えて、やさしい気持ちになれるのではないでしょうか。

 


★連載「親子で読みたい!子どもの成長を応援する絵本」

 

 

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新小学1年生のための「子どもスペース」の作り方【前編】

 

入学を控え、子ども部屋や子どもの学校用品置き場を考え始める時期。そこで子ども目線で、毎日の学校の準備や宿題が楽しくできる子ども部屋&コーナーの作り方を、ライフオーガナイザーで、小・中学生の女の子3人の母でもある吉川圭子さんに教えていただきました。

 

机は窓から離して、ドアが見える位置に

 

小学校入学を機に、学校用品や子どものものを置くために、子ども部屋を作るという方もいるのではないでしょうか。吉川さんによると、学校の準備や勉強への集中がしやすい子ども部屋作りの基本ポイントは以下の2つだそうです。

 

・机の置き場所

部屋のレイアウト

 

「1年生のうちは、窓の外がよく見えると集中力が散漫になりやすいので、窓から離して、いろいろな情報を遮断したほうがいいですね。高学年なったら、むしろ窓のそばのほうが気分転換の効果が高くなります」(吉川さん)

 

また、ドアが子どもの背後にある場所もなるべく避けたいところ。

「これは子どもに限りませんが、人が出入りするときなど、背後から自分に何かが向かってくるというのは、感覚的にドキッとしたり、不快になったりと、落ち着かないものです。窓が横あるいは斜めに見えるくらいの位置に置くのがおすすめです」(同)

 

勉強・遊び・くつろぎ・着替えゾーンを分ける

 

部屋のレイアウトは、将来的に子ども自身が自分のものを管理できるようにすることが大切なのだとか。

 

例えば、子ども部屋を機能別に分けると

・勉強ゾーン(机)

・遊び・趣味ゾーン(おもちゃ・本)

・睡眠・くつろぎゾーン(ベッド)

・着替えゾーン(衣類)

という4つのゾーンに分けられますが、これらのそれぞれのゾーンが交わらないように配置するのがレイアウトのポイント。

 

「このルールは、引き出し収納にしても同様です。同じ引き出しにノート(勉強)とおもちゃ(遊び)を入れるとゴチャゴチャしてしまい、学校の支度が面倒になる原因になります。子どもが必要なものを自分で取り出すためには、引き出しごとに勉強道具、おもちゃ、衣類などに分けて収納するのがポイントです」(吉川さん)

 

また、ランドセルやおけいこごとのバッグ、外遊びの道具など、しょっちゅう持ち出すものの置き場所にもポイントが。

 

「玄関でもリビングでもよいのですが、出入り口のすぐそばの場所で、入って右手に置き場所を作りましょう。人は右側のほうに手を出しやすいという習性があるので、右側に家具を置いたほうが使いやすいからです。子どもによってどちらに手が出やすいかは多少違ってくるかもしれませんが、使いやすい側に収納場所を作れば、ランドセルなどの『放りっぱなし状態』ができるのを避けられます」(同)

 

リビングでも、子どもが「1人」になれる場所を

 

最近は、子ども部屋を作らず、リビングで宿題や勉強をする「リビング学習」にしている家庭も増えていますが、リビングに子ども用の机を置く場合は、キッチン寄りの場所に机を置くとよいとのこと。

 

「食事の準備をしながら子どもの宿題を見たり、時間割合わせを一緒にすることもできて便利です」(吉川さん)

 

ちなみに吉川さんのご自宅はというと、2階が3人のお子さんたちのスペースになっており、壁の少ないオープンなつくり。1階のリビングに入る大人からも子どもたちの様子がよく見えるようになっています。

 

「子ども部屋というと、壁で閉じた『個室』を与えることと考えがちですが、大切なのは、子どもが一人になりたいときになれる場所があるかどうかということ。たとえリビングの一角でも、子どもが集中して何かをしているときは、じゃまをせず、プライベートな空間を尊重する家族の配慮があれば十分。むしろ1年生のうちは、学校のことをなんでも話せる雰囲気を作ってあげたいですね」(同)

 

後編では、子どもの学習机とランドセル置き場について取り上げます。

 

(取材・執筆:坂本洋子)


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学級閉鎖になったときの過ごし方

 

こんにちは、現役小学校教諭の舟山由美子です。

 

寒くなってくると、学校では必ずインフルエンザが流行し始めます。欠席者が増えると学級閉鎖になるクラスも出てきます。そこで今回は、学級閉鎖についてお話ししたいと思います。

 

 

●学級閉鎖となる明確な基準はない

 

この冬もすでに、インフルエンザにかかって、登校しなくなる児童が増えた時期がありました。現在担任しているのが34人ほどの学級ですが、インフルエンザで6~7人ほどの欠席が出始めると、クラスの子どもは、必ずと言っていいほどこうたずねます。

 

「先生、あと何人休めば学級閉鎖になりますか?」

 

元気な子たちは、半分はわくわくしながらの質問ですが、私の答えは、いつも同じです。

 

「何人休めば学級閉鎖、とは決まっていません。決めるのは、あくまでも学校長である校長先生の判断です!」。

 

子どもだけでなく、多くの保護者も同じように、学級閉鎖になる基準があると思っておられます。まったくないというわけではありませんが、実際は判断基準というより「めやす」程度といったところでしょうか。

 

では、実際にはどのように学級閉鎖が決まるかというと、インフルエンザによる「出席停止」の児童が、あるクラスで増えてくるとします。すると、「すでに罹患している児童」「本日から登校してない児童」「発熱などして体調が悪そうな児童」がどれくらいいるのかを考慮し、インフルエンザがその学級にどのように蔓延していて、今後どんなふうに影響があるかを、学校医と相談。その上で、学校長が、翌日から学級閉鎖にするかどうかを判断します。

 

学校長の判断ですから、そこには学校の行事などがとても関係するように思います。

 

例えば、音楽会を間近に控えている場合は、あるクラスだけ学級閉鎖にするとそのクラス(や、そのクラスを含めた学年)が発表できなくなる場合があります。かといって、練習のときにほかのクラスや学年と接触することで、さらに蔓延することもあります。そうなると音楽会そのものができなくなってしまいます。ですから、インフルエンザが流行り始めたら、それほど欠席者が多くならないうちに、すぐに手を打つ…ということもあるかもしれません。

 

 

●学級閉鎖が決まったら

 

いずれにしても、こうした微妙な、さまざまな方面への配慮も併せて、最終的に学校長の判断で学級閉鎖は決まります。決定すれば、ほとんどはその翌日から閉鎖になります。基本的には、「○日から△日まで学級閉鎖となります」という文面で、家庭宛てのお知らせのプリントを配るのですが、最近は、ほとんどの学校がメール配信をしていますので、それも併せて通知します。「○日間の閉鎖」と決まったら、経験上ほとんどの場合がその期間で収まり、延長になったというケースは聞いたことがありません。

 

ちなみに、インフルエンザに罹患すると「欠席」扱いではなく、「出席停止」になります。

 

 

●学級閉鎖の間、健康な子はどう過ごす?

 

さて、インフルエンザにかかった子は、学級閉鎖の間に治療に専念するとして、健康な子はどうすればよいか、ここがとても大切なところです。

 

学級閉鎖にする理由は、「児童同士の接触を遮断して、それ以上の蔓延を防ぐため」です。ですから、担任は、家から出ないで家庭学習(ドリルやプリントなど)をするようにという指導をします。

 

ところが、健康な子どもが、とても家でじっとなどしていられません。

 

また、親御さんが働きに出ていて家にいない場合など、子どもを見ている人がいません。そうなると、平日なのに、子どもが外に出て遊んでいたり、学年によっては、子ども同士でどこかに集まるということも少なくありません。そのため、学級閉鎖になると、学級担任は念のため地域を見回ったり、各家庭に一軒一軒電話をかけて、子どもたちの様子を確認したりすることもあります。

 

また、学級閉鎖にしているのに、習いごとや塾に出かけたりする子もいます。それぞれ事情はあるのですが、そこで感染してしまう場合もあり、学校としては学級閉鎖の期間中は、習い事や塾も含めて、できるだけ外出しないようにという指導もしています。

 

共働きの家庭も増えている昨今、完全に指導に従うのは難しいという声もあるでしょうが、学級閉鎖中にどこかに出かけることで病気をもらってきてしまうと、かえって大変なことになってしまいます。各家庭のご理解と協力が欠かせないところです。

 

 


舟山由美子先生の連載はこちら

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自分を信じれば何でもできる!『カンフー・パンダ』

 

運動神経ゼロの太っちょパンダが最強のヒーローに!?

 

昨年から続くパンダブームの中、親子でパンダの話で盛り上がることも多いのではないでしょうか。2018年最初のこのコラムでは、パンダが最強のヒーローになって大活躍するアニメーション映画『カンフー・パンダ』をご紹介します。舞台は古代中国、主人公は食いしん坊でぐうたらだけどカンフーへの愛と知識は人一倍!のパンダの男の子ポー。そんなポーが、見学に行ったカンフーマスター選抜大会でなぜか“伝説の龍の戦士”に選ばれ、村を救うために凶悪な敵と戦うことになってしまうお話です。

 

“好き”スイッチを見つけるのが才能を伸ばすコツ

 

伝説の“龍の戦士”となるため、シーフー老師に弟子入りしたポーですが、厳しい修行にまったくついていけません。ポーも老師も諦めかけたとき、ポーの“食べることへの執念”に目をつけた老師が食べ物で特訓を始めると、あっという間にポーはカンフーのワザが上達! 興味や“好き”のやる気スイッチを見つけて伸ばしてあげることで、それまで隠れていた能力が開花していく。これは習い事や勉強に限らず、子どもの才能を伸ばすヒントに通じます。子どもたちも苦手なことを克服していくポーの姿を見れば、自分にもできる!と、勇気付けられるのではないでしょうか。

 

親も子も心に残したい名ゼリフがたくさん

 

ポーにはカンフーはムリだと思っていたシーフー老師に、その師匠であるカメのウーグウェイ老師が言います。「ただ信じればいいのです」。師匠であるシーフー老師がポーを信じ、ポーも自分自身の力を本気で信じ始めたときから、ポーはみるみるうちにカンフーが上達していきます。相手を信じ、自分を信じれは道は開ける。「偶然はない。すべては必然」「それぞれにふさわしい場所がある」「“これまで”と“これから”を心配しすぎない。昨日は過去のこと。明日は未知のもの。今日は天からの贈りもの(プレゼント)。だから現在=プレゼントなのだ」……子育て中のママにもグッとくる、含蓄のあるウーグウェイ老師のセリフが心に沁みます。

 

動物たちのキレのあるアクションに子どもは大喜び

 

この映画のもう1つの見どころは、動物たちのキレのあるアクションです。カンフーの師匠・シーフー老師はレッサーパンダ。その弟子の戦士集団“マスター・ファイブ”のメンバーはトラ、サル、カマキリ、ヘビ、ツル。それぞれの動物たちの特徴を活かした動きやキレのあるアクション、太っちょパンダのゴムまりのように跳ねるユーモラスな動き、そしてレッサーパンダのキュートな体型とスピーディな動きとのギャップなど、子どもたちが大喜びしそうなシーンが満載です。

 

この作品の根底に流れているテーマは親子の絆と師弟の絆。ぜひ親子で一緒に見て、お互いに感想を言い合ってみてください。ポーの過去が明かされる『カンフーパンダ2』、親子の絆に更にフォーカスした『カンフーパンダ3』も面白いので、こちらもぜひどうぞ。

 

<データ>

2008年/92分/アメリカ/監督:マーク・オズボーン、ジョン・スティーヴンソン/声の出演:ジャック・ブラック、ダスティン・ホフマン、アンジェリーナ・ジョリー/吹き替え版:山口達也、笹野高史、中尾彬、木村佳乃

 


連載「親子の会話がはずむ、年長児とママのための映画ガイド」

 

 

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子どもの誕生日には、存在そのものを無条件に肯定する言葉を

 

なぜ、子どもは誕生日が好きなのか?

 

子どもは誕生日が大好きです。

なぜかというと、自分の存在そのものを無条件に肯定してもらえる日だからです。

 

ほとんどの子どもは、日頃、ほめられることより叱られることが多いです。

 

たまにほめられるにしても、勉強をがんばったとき、時間通りに着替えができたとき、お手伝いをしたとき、妹に優しくしたときなど、いろいろな条件つきです。

 

もちろん、このようなときほめることは大事ですが、それだけでは不十分です。

実は、子どもが一番うれしいのは、無条件に、自分の存在そのものを肯定的にほめられたときです。

 

例えば次のような言葉が大事です。

 

・○○君がいてくれて、ママはとてもうれしい

・毎日○○ちゃんと一緒に居られてママはとても幸せ

・ママとパパのところに生まれてくれてありがとう。大好きだよ

・あなたが、お父さんとお母さんの子どもで本当にうれしいよ

 

無条件の肯定によって基本的信頼感が育つ

 

親からこのような言葉を贈られている子は、親の愛情を実感して親に対する信頼感が高まります。

同時に、自分の存在そのものも信頼して肯定できるようになります。

つまり、他者信頼感と自己肯定感の2つが同時に高まるのです。

 

そして、この2つは人間が長い一生を生きていく上で本当に大事な、基本的信頼感の土台です。

発達心理学者のエリクソンも佐々木正美先生も、基本的信頼感とは「人を信じる力と自分を信じる力」のことだと言っています。

 

基本的信頼感がある人は、他者とよい関係を築きつつ、自分も満足できる人生を展開していくことができます。

 

誕生日にはスペシャルなお話を

 

ですから、このような言葉を日頃から子どもに贈ってあげてほしいと思います。

特に、子どもの誕生日には、ぜひ言ってあげてください。

 

さらには、誕生日というのはスペシャルな日ですから、スペシャルなお話もしてあげるといいでしょう。

 

例えば、その子がお腹の中に宿ったとわかったときの気持ちを話してあげるといいと思います。

 

看護婦さんやお医者さんがそれを伝えてくれたときの様子や、それを聞いたときのママの気持ちを具体的に描写してあげると、子どもは非常に真剣に聞いてくれます。

 

それをパパに伝えた時のことも描写してあげてください。

その場所はどこだったか、そのときの天気はどうだったか、それを聞いたときのパパの様子はどうだったか、こういうことを話してあげるといいでしょう。

 

描写によって現実感が高まり真実度が増す

 

繰り返しますが、話すときはできるだけ具体的に描写してあげてください。

なぜ描写が大事かというと、それによって現実感が高まり真実度が増すからです。

 

同じように、次のような話も、ぜひ描写しながら話してあげてください。

 

・その子がお腹の中にいたときに感じたことや、気をつけていたこと

・パパが気をつかってくれたこと

・名前について考えたこと

・お腹の中から蹴られたときのこと

・その子が生まれた日のこと。場所、周りの状況、お天気など

・出産のときのこと。家族の様子や気持ちなど。

・うまれてくれたときのうれしい気持ちやパパの様子

 

誕生日を待つまでもなく、今すぐやってあげればベスト

 

もちろん、パパ自身の口から伝えてあげることも大事です。

おじいちゃんやおばあちゃんの話も、ぜひ。

 

口で話すだけでなく、手紙に書いて読んであげるのもいいですね。

これは子どもの宝物になると思います。

 

次のようなキーワードで検索してみると、いろいろなアイデアが見つかります。

 

・子ども 誕生日 贈る言葉

・子ども 誕生日 メッセージ

 

もちろん、誕生日を待つまでもなく、今すぐやってあげればベストです。

思い立ったが吉日!

 


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「親野智可等のこれで安心!子どもを伸ばす親の習慣」

 

 

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子どもの才能を見つけるには、いろいろ試してみること

 

前回「うちの子は何が好きなのかよくわからない。何を応援すればいいかわからない」という場合に、親にできる1つめの方法として、「日頃の子どもの様子をよく観察すること」について書きました。

 

今回は、親にできる方法の2つめ。それは、子どもに向いていそうなもの、興味を持ちそうなものを子どもに紹介・推薦することです。

 

子どもが興味を持ちそうなものを見つけたら…

 

例えば、次のように言います。

 

さっき本屋さんに立ち寄ったら、「押し花セット」を売ってたよ。

一緒に見に行ってみない?

気に入ったら買ってみようよ。

あなたに向いているかもよ。

 

あるいは、次のように言います。

 

来月、児童館で「子ども向け 超かんたん プログラミング講座」というのがあるんだって。

試しにやってみるのもいいかも。

プログラミングがうまくなると、自分でゲームをつくれるようになるみたいだよ。

 

また、あるいは次のように言います。

 

パソコンとスカイプでできる口笛教室っていうのがあるんだって。

口笛が吹けるとかっこいいよね

ママと一緒にちょっとやってみない?

 

子どもに合いそうなものを見つけて紹介してあげよう

 

もちろん、強制はよくありません。

でも、このような紹介と推薦は必要です。

 

なぜなら、子どもは情報弱者だからです。

ごく身近に、あるいはそれほど遠くないところにその子にぴったりなものがあっても、子どもは自分で見つけることができないのです。

 

大人の方が情報収集力ははるかに高いです。

各種のチラシや広告、ネットの情報、ママ友達の口コミなど、大人だったら色々な情報を得ることができます。

 

常にアンテナを張り巡らして、子どもに合いそうなもの、向いていそうなもの、興味を持ちそうなものをキャッチしましょう。

 

そして、それを子どもに紹介・推薦してあげましょう。

いろいろお試しでやってみれば、その子にぴったりなものに出会える可能性が高まります。

 

向いてないものを無理に続ける必要はない

 

やらせてみて、子どもがいまいち興味を持たなかったとしたらどうすればいいでしょうか。その場合、「何か始めたからにはすぐやめないで、最低3カ月はやらせなければ」とか「やめ癖がつかないように、せめて半年は続けさせなければ」などと、つまらない思い込みをしないようにしてください。

 

そんなことを思っていると親子共々苦しむことになります。

「やめ癖」などというのは、誰が言いだしたか知りませんが、何の根拠もない作り話であり迷信です。

 

お試しでやってみて合わないようだったら、無理に続ける必要はありません。

いろいろ試しているうちにぴったりなものが見つかれば、「やめろ」と言ってもやめなくなります。

 

どの人にも生まれ持った天才がある

 

天才とは何でしょうか?

それには2つの意味があります。

1つは天が与えてくれた才能という意味です。

2つめはそれを体現した人物という意味です。

 

どの人にも生まれ持った天才があります。

それを見つけて伸ばせた人が天才と呼ばれるのです。

 

ところが、見つけられない人が多いのです。

たくさん試せば見つかる可能性が高まります。

 


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年末年始の行事に興味をもち、新しい一年の心の準備ができる絵本

 

今年ももうすぐ終わり。新しい年がやってきます。年末年始の行事やしきたりにはそれぞれ意味がありますが、ちゃんと説明できるママは意外と少ないもの。親子で絵本を楽しみながら、それぞれの由来を学ぶのはいかがでしょうか。新しい年のはじまりに興味をもち、知識を得ることは、4月の入学への心の準備にもつながります。

 

由来が学べて、ストーリーもおもしろい『おせちのおしょうがつ』

 

 

『おせちのおしょうがつ』(ねぎしれいこ作、吉田友子絵)は、ページを開いてびっくり、あたたかみのあるフェルトなどの手芸品で絵が作られている絵本です。おせち料理が、重箱の車に乗って、みんなでかがみもちの家に遊びにいくお話ですが、途中でハプニングあり、救出劇ありのストーリーがおもしろい!

 

重箱の車を運転するのは、かずのこ(タイヤはレンコン!)。途中で昆布まき、海老、ごまめ、きんぴら、伊達巻きに会い、空からはきんとんが飛んできます。おとそが乗り込んだところで、「きみはおせちりょうりじゃないもん」と嫌がった黒豆さんが端っこに寄って……川に落ちてしまったから、さあ大変。黒豆さんを助けようと、川に飛び込んだおとそ。2人が滝のほうへ流れていくのをおせち料理全員で助けようとがんばります! 昆布まきは帯をのばし、綱引きで……どうなる!? ドキドキの場面を味わいながら、細部までかわいい絵を楽しんでくださいね。

 

「こぶまき まきまき きーんとん、くろまめ まめまめ ご・ま・め、だーって だてまき きーんぴら、えびさん れんこん お・と・そ。そうさ ぼくたち おめでたい、そうよ わたしたち おめでたい♪」と、歌いながら、自然におせち料理の由来を学ぶことができます。おせち料理を作る前や食べる前、食べた後にももちろんおすすめ。年長さんが飽きずに学べる、素敵な一冊です。

 

新年の心構えにぴったり。気楽に読める『こどものこよみしんぶん』

 

『こどものこよみしんぶん』(内田かずひろ絵、グループ・コロンブス構成・文)は、こども新聞のような絵本。1月から12月までそれぞれ一見開きずつ、その月の行事や季節ならではの出来事が紹介されます。どのページからでも気楽に眺めることができ、なぞなぞコーナーや四コマ漫画、ことわざ、暦のことばといった、小さな読み物ネタがぎっしり。ひらがなが読めれば、年長さんでも1人で楽しめる一冊。イラストが豊富で読みやすいです。

 

案内人は、季節のニュースを伝える特派員「エッどんぐりクン」と、そのガールフレンド「マァどんぐりチャン」。かわいいドングリのキャラクターが子どもの心をつかみます。とくに「エッどんぐりクン」はマイクをもってあちこちに出没、レポートにインタビューに大活躍。

 

巻末では「月のみちかけ」を解説しながら、昔と今の暦の違いを記し、二十四節気も一覧化。見返しではすべてひらがなで読める七十二候の一覧もあります! 一見かわいい絵本なのに、なかなか実力派です。一年間を“1人読み”で学ぶ絵本としても、年長さんにはぴったりではないでしょうか。ただ、入学前のお子さんには理解しにくいものもありますから、親子でおしゃべりしつつ読み込む時間も作れるといいですね。

 

ご紹介した2冊はどちらも、年末年始の忙しいときに気楽に読める絵本。ストーリーやミニコーナーを楽しみつつ、あらたにスタートする年への心の準備をしてください。ちなみに、わが家の年長さんは『こどものこよみしんぶん』の4月のページを見て「一年にいちど、うそをついてもいい日があるんだって!」とびっくり。「エイプリルフールっていうんだよ」「4月にはもう小学生だね」と話すきっかけになりました。いよいよ、ピカピカのランドセルを背負う春まであと少し。節目の新年を楽しく迎えられますように!

 


★連載「親子で読みたい!子どもの成長を応援する絵本」

 

 

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学資保険の解約を避けるには、どうすればいいの?

 

「子どもの将来の教育資金のために!」と、決意して加入した学資保険。意気込んで、高い保険料を設定した家庭もあるのではないでしょうか。もしも、家計が苦しくなって、保険料を支払い続けることができなくなったら、どうすればいいの? 2人のお子さんのママでもあるファイナンシャルプランナーの鈴木さや子さんに、学資保険の解約を避ける方法を教えていただきました。

 

学資保険の保険料の負担を減らす方法

 

生活のためにまとまったお金が必要になり、契約の途中で学資保険を解約したくなったときは、どうすればいいのでしょう?

 

「学資保険を途中で解約すると、解約返戻金が支払われますが、多くの場合、払った保険料よりも戻ってくる金額は少なくなります」(鈴木さん)

 

では、解約を避けるには、どうすればいいのでしょうか?

 

「次のように、保険料を節約して負担を軽くする方法があります」(同)

 

・特約を外す

子どもの入院・通院保障などの特約を解約するなど、これまで付けていた特約を外すことで、わずかですが保険料を節約することができます。

 

・満期学資金を減らす

学資保険の満期学資金は、増やすのは難しいのですが、減らすのは可能な商品もあります。減額すれば、それだけ保険料の負担を減らせます。

 

「払い済み保険」にする方法もある

 

「『払い済み保険』とは、保険料の払い込みを中止して満期金や保障額の少ない保険に変更する制度です。これまで支払った保険料、解約返戻金をもとに、払い済みにします。満期金や保障額は少なくなりますが、保険料を支払わずに保険契約を続けることができます」(同)

 

契約者貸付を申し込む

 

「一時的に資金が必要になったとき、解約ではなく『契約者貸付』を申し込む方法があります。これは、保険会社が、契約している保険の解約返戻金の一部を契約者に貸し付けるもので、利息の支払いは発生しますが学資保険は解約せずに、そのまま継続することができます」(同)

 

ただし、これは保険会社や商品によってできない場合もあるとのこと。また、保険会社に借金するということなので、返済しなければいけません。できるだけ避けたいですね。

 

学資保険は、子どもの将来のために加入した保険。「すぐに解約」と焦らず、さまざまな方法を検討したほうがいいのですね。

 

「はい。どの方法も保険会社や商品、加入期間によって、できるものとできないものがあり、それぞれ条件も異なります。学資保険を継続するのが苦しいときは、解約を申し出る前に、保険会社に相談してみてください」(同)

 

保険会社も解約はできるだけ避けたいため、その家庭の状況に合った最適な見直し方法を教えてくれるそうです。

 

学資保険は、子どもの進学を応援するための大切な教育資金。家計のバランスをとりながら、上手に活用していきたいですね。

 

※この記事の情報は、2017年12月現在のものです。

 

(取材・執筆:掛川ゆり)

進級に向けて、春休みにやっておきたいこと

 

こんにちは、現役小学校教諭の舟山由美子です。

早いもので、もう3月。1学年の最後の月となりました。この1年間のお子さんの成長の振り返りと進級に向けての準備についてお話ししたいと思います。

 

できた経験の一つひとつが成長につながる

 

子どもは入学してからの1年で、実にさまざまなことを経験し、成長しています。

まず1年間の学校生活を通して、1日のサイクル、1カ月のサイクル、学期ごとのサイクル、そして1年間のサイクルがなんとなく分かってきたことが大きな自信になっています。その上で、仲良しの友だちや好きな教科もでき、学校で飼っているウサギに会いたいなど、楽しみができたことは子どもにとっても大きな喜びです。

 

低学年はとくに「できた!」という感情が大切です。これが中学年になると「わかった!」、高学年だと「自分で、こうやってみたい!」という気持ちになるのが、望ましい成長です。

ですから1年生の場合、入学前には書けなかった文字が書け、読めなかった文章が読め、分からなかった計算ができた、ということだけでも成長です。体も大きくなり、顔つきも入学式の頃とは全く違う子もいます。

このように、語彙力・思考力・体力・実行力など、どれをとっても、子どもの成長や変化には著しいものがあります。

 

新年度の入学式では、どの学校も新2年生が、新入生に歓迎の歌や言葉を贈る催しをします。このときの2年生の顔は、いつも晴れがましく輝いています。入学式に参列した新入生の保護者は、我が子も1年たったら、こんなふうになるのだと思ったはずです。1年間でこれだけ大きくなるのですよね。

 

物の管理をしっかりやる習慣づけを

 

春休みは、心身ともに2年生への進級の準備をする期間。2年生になる前に、春休み中に学習面や生活面でやっておくとよいことを、いくつか挙げてみましょう。

まず一つ目は物の管理を一緒にやることです。具体的には、「2年生でも引き続き使う物の手入れ・確認」と「1年生で使った物の整理」をします。

1年生の子どもにとっては初めての春休み。今、物の管理をする習慣をつけると、このあとの5年間が楽になります。「はじめが肝心」です。

 

★2年生でも引き続き使う物の手入れ・確認

 

・筆箱の中身…鉛筆・消しゴム・定規がそろっているかを確認

・色鉛筆の中身…なくなっている色鉛筆の補充

・はさみ、のり、セロハンテープ、ホチキスなどの道具の確認

・絵の具セットの中身…絵の具の補充・パレットや筆や筆洗をきれいに洗う

・体操着を確認…名前が消えていないか、ほつれているところはないかを確認し、学年や組の数字の書き換える

・鍵盤ハーモニカの確認…吹き口や、チューブが壊れていないか、どの鍵盤も音が出るか確認。できれば、吹き口をはずして唾液が流れる部分を水洗いして立てかけて乾燥させると、雑菌が流れて清潔になります

 

★1年生で使った物の整理

 

・教科書の整理…処分や保存など家庭ごとに行います

・ノートの整理…学校によって違います。2年生になっても引き続き使うこともあれば、2年生で新たにノートを用意することもあります。3月末の学校の指示を待ってください

・図工の作品や学習ファイル…家庭によって違いますが、処分するのは基本的に子どもではないので、子どもと話し合って、残しておくもの、写真だけで残しておくものを一緒に決めるなどすれば、この1年間を親子で振り返るチャンスにもなります。

 

学ぶために必要な、意欲や忍耐力を育てる機会に

 

物の管理がしっかりできれば、進級の準備は8割方終えたと言っていいでしょう。

なぜなら、「可視化」と言って、子どもは、自分の成長を目で見ることで実感できるようになるからです。「成長」というのは抽象的なものですが、子どもは具体的なものでそれを実感します。

 

あとは、ちょっと長い物語の本を読むなどして読書の習慣をつけたり、春休み中は、ついだらけてしまいがちなので、あえて運動(散歩や公園での遊びでも)やお手伝いを日課に取り入れ、規則正しいサイクルで一日を過ごしたりするとよいでしょう。

よく春休みに、2年生の予習と称して、ドリルなどをどんどんさせてしまうこともあるようですが、もう少し長い目で見ることも必要です。春休みは「学ぶ」ために必要な、意欲や忍耐力をつけることを意識されてみてはどうでしょうか。

 


舟山由美子先生の連載はこちら

「現役先生が教える、学校ってこんなところ!」

 

 

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後悔しないためには、学資保険をどう選べばいいの?

 

子どもの教育資金の準備のために活用できる「学資保険」。大学進学時の入学金や授業料など、まとまったお金が必要なタイミングに学資金が受け取れるプランを選びたいですね。2人のお子さんのママでもある、ファイナンシャルプランナーの鈴木さや子さんに、学資保険の選び方をうかがいました。

 

まず、学資保険に求めることを明確にする

 

学資保険を選ぶとき、後悔しないためには具体的にどうすればいいのでしょうか?

 

「学資保険に求めることをはっきりさせておくと、家庭のニーズに合った商品を選べます。次の5つのポイントについて考えたうえで、検討してみてください」(鈴木さん)

 

【1】いつ学資金を受け取りたいか(進学祝い金、満期学資金など)

【2】貯蓄性が高いものがいいか

【3】どんな保障をつけたいか(契約者<親など>の死亡保障。子どもの入院、通院などの医療保障)

【4】満期学資金をいくらに設定するか

【5】保険料の払い込みをいつまでにするか

 

この5つのポイントは、鈴木さん自身の学資保険選びの失敗からも言えるのだそう。

 

「出産後はFP資格を取得する前だったので、学資保険について知識がなく、失敗してしまったんです。貯蓄性を期待していたけれど、払込保険料の総額に対して受け取れる学資金の額が少なく、余計な保障をつけていました。保険会社などに相談に行く前に、お伝えした5つのポイントを明確にしておくと、このような失敗を防げると思います」(同)

 

それでは、【1】~【5】の項目について、それぞれアドバイスいただきます。

 

ポイント1:分割で受け取れるタイプと一括タイプがある

 

まず、進学祝い金や満期学資金を受け取れる時期と回数は、学資保険の商品によって異なるそう。

 

「中学、高校、大学と進学の節目ごとに学資金が受け取れるタイプや、大学入学時1回だけのもの、大学4年間、毎年受け取れる商品もあります。中学、高校の進学時などに入学祝い金があるタイプの場合、満期に受け取れる額は少なくなります。どの時期に、いくら学資金でカバーしたいのか、よく検討してください」(同)

 

また、学資保険は、満期をいつに設定するかも気をつけたほうがいいといいます。

 

「学資保険は、大学入学に備える意味で、18歳満期の商品が多くなっていますが、中には17歳、20歳、22歳満期などもあります。大学の推薦入試やAO入試で、高校3年の秋に入学金や授業料の支払いが必要になることも考えられます。この場合、18歳満期では手続きをするときに満期学資金の給付が間に合わないこともあるのです。秋、冬が誕生月の子なら、17歳満期を選ぶという方法もありますね」(同)

 

ポイント2:貯蓄性を高くしたいなら返戻率を見る

 

【2】の貯蓄性を重視する場合、どう選べばいいのでしょうか?

 

「保障は最小限にして、『返戻率』(へんれいりつ)が高い商品を選びます。返戻率とは、払込保険料の総額に対する、受け取り総額の割合。この割合が高い保険は、貯蓄性が高いものです」(同)

 

この返戻率は、保険のプラン、加入年齢、中学や高校入学時の入学祝い金の有無などによって異なります。

 

「子どもの死亡・医療の保障が充実したタイプの学資保険の場合は、元本割れしている可能性が高いです。貯蓄性を重視して学資保険を検討するなら、払い込んだ保険料の総額と受け取れる給付金(祝い金、満期学資金など)の総額を比較し、受け取れる給付金が多いプランを選ぶとよいでしょう」(同)

 

貯蓄性で考えるなら、保険料を毎月払い続けていくよりも、5年、10年など短期で払い済みにすると、返戻率がアップ。ただし、払い込みが終了すると、契約者死亡以後の保険料払込みが不要になるという学資保険の性質上、保険機能がなくなり、貯蓄の機能だけ残ることも知っておきましょう。

 

ポイント3:子どもの医療保障は自治体の医療費助成しだい

 

【3】の契約者(親)の保障は、生命保険に入っていても必要でしょうか?

 

「他の生命保険で保障が得られるなら、学資保険に育英年金などの契約者の保障は必要ありません。しかし、万一のときが心配というご家庭は、保障が手厚いタイプの学資保険を選んでもいいですね」(同)

 

では、子どもの保障(入院・通院など)の特約は、つけたほうがいいのでしょうか?

 

「まずは、自治体の子どもの医療費助成をチェックしてみてください。中学生以下の子どもの医療費は無料など、助成がしっかりしているのなら、子どもの入院保障などは無理につけなくてもいいと思います。ただし、医療費助成は自治体によって異なるので、子どもの死亡保障や医療保障が必要というご家庭は、特約などでプラスするといいでしょう」(同)

 

「学資保険は、必ず貯蓄性を最優先というのでなく、その家庭のニーズに見合った商品を選ぶことが大切」と、鈴木さんはいいます。

 

ポイント4:満期金の額は大学進学時の資金を基準に決める

 

学資保険に入る場合は、最初に満期金としていくら受け取るのかを決め、そこから毎月支払う保険料を決めます。では、満期金の額は、何を基準に決めればいいのでしょうか?

 

「高校までの教育費は毎月の家計から出し、もっとも大きなお金が必要になる大学進学時の資金を、学資保険などで準備するのが基本です。そのため、学資保険の満期金は、大学進学時に必要になる資金を基準に考えます」(同)

 

満期金の額の目安は、どれぐらいですか?

 

「大学に入学する初年度にかかる費用は、受験費用なども含めると国立で約174万円、私立文系で240万円です。その他、新生活にかかる費用などを含めて約250万〜300万円が、満期金の1つの目安になります」(同)

 

さらに、進学先が遠方で自宅外通学をする可能性があるなら、プラス100~120万円の費用が必要になるといいます。

 

「もし、学資保険の満期金が100万円だとすると、学資保険だけでは大学進学の費用をまかなうことができません。そのため、不足する150~200万円を何らかの方法で補うことを考えておきましょう」(同)

 

児童手当をまるまる貯める、収入から毎月決まった額を先取り貯蓄するなど、学資保険以外の方法でも教育資金を準備しておきたいですね。

 

ポイント5:保険料の払い込み期間は延ばせないことが多い

 

【5】の「払い込みの期間」について、気をつけることは何ですか?

 

「返戻率を上げようと考えるばかりに、保険料の払い込み期間を短くすると、1回あたりの保険料がかなり高くなります。2人目が生まれたり、小学校に入って習い事が増えたりして出費が増え、保険料の支払いを続けるのが難しくなることも考えられます。途中で払い込み期間を延ばして保険料を下げることができない保険商品が多いため、1回あたりの保険料をきちんと払い続けていけるかどうか、しっかり検討しましょう」(同)

 

以上の5つのポイントを参考にして、家庭のニーズに合った学資保険を選んでください。

 

※この記事の情報は、2017年12月現在のものです。

 

(取材・執筆:掛川ゆり)


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学資保険って何? どんなタイプの家庭に向いているの?

小学1年生からでも、学資保険に入れるの?

学資保険の解約を避けるには、どうすればいいの?

 

 

 

 

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小学1年生からでも、学資保険に入れるの?

 

子どもが生まれてから学資保険のことが気になっていたものの、入るタイミングを逃したご家庭もあるのではないでしょうか。小学1年生の学資保険選びについて、ファイナンシャルプランナーの鈴木さや子さんに教えていただきました。

 

小1は学資保険選びのラストチャンス

 

そもそも学資保険は、子どもが小学生でも加入できるのでしょうか?

 

「気をつけなければならなのは、子どもの年齢制限です。ほとんどの学資保険には、加入する子どもの年齢に制限があります。対象年齢が6歳、7歳までという商品が多く、早いものだと3歳までというものもあります」(鈴木さん)

 

小学1年生なら、加入できる保険の商品もあるのですね。

 

「対象年齢が高い学資保険もあり、11歳や15歳という商品もありますが、小学1年生頃がラストチャンスになるケースが多いので、早めに検討しましょう」(同)

 

年齢が高くなるほど負担も大きくなる

 

保険料は、対象年齢の範囲内なら、0、1歳で加入しても、小学生になってから加入しても変わりませんか?

 

「学資保険は、早い時期に加入したほうが有利です。 子どもが0歳と6歳では、6歳のときのほうが契約者(親など)の年齢も高くなっているため、それだけ保険料が高くなります。また、同じ金額を貯めるとしても、0~17歳の17年で用意するのと、6~17歳の11年で用意するのでは、期間が短いほうが月々の負担が重くなります」(同)

 

しかし、保険料が高くても、「手元にまとまったお金があると別のことに使ってしまいそう」というのなら、簡単に引き出せない学資保険で貯蓄しておくメリットはあるといいます。

 

小学生からでも入れる学資保険は?

 

では、6歳でも加入できる学資保険で、貯蓄性を重視するとしたら、どんな商品がありますか?

 

「返戻率がよいのは、ニッセイ『学資保険 こども祝い金なし型』(6歳まで)、明治安田生命『つみたて学資』(6歳まで)、フコク生命の学資保険『みらいのつばさ』(7歳まで)です」(同)

 

ただし、子どもや親の加入年齢などによって保険料、受け取れる学資金は変わります。

 

「気になった商品は各社のホームページで調べたり、電話などで問い合わせたりして、充分に理解し、納得してから契約して」と、鈴木さん。家庭のニーズに合った学資保険の商品を選びたいですね。

 

マイナス金利の影響で学資保険料に変化が

 

最近の学資保険の保険料の傾向は、どうなのでしょうか?

 

「2017年4月から、保険会社の各社が軒並み貯蓄型保険の予定利率を引き下げました。その影響で学資保険の保険料は上がり、返戻率は下がってきている傾向があります」(同)

 

低金利の影響で、返戻率の高さで人気だったのに元本割れした保険商品も見られるといいます。

 

「そのため、保険ショップで学資保険の相談をしたママたちにお話を聞くと、返戻率の面で『ドル建て終身保険』をすすめられたと聞きました」(同)

 

しかし、ドル建ての保険には、リスクがあることを知っておいたほうがいいそう。

 

「教育資金は、大学進学時など使う時期が決まっていますよね。ドル建て終身保険の場合、満期時に円安になっているかどうかわからず、もし円高の場合は想定していた金額を受け取れない可能性があります。支払いもドルなので、支払う保険料が円安になれば高くなり、常に一定ではありません」(同)

 

ドル建て終身保険は、払うときも、受け取るときもドル。為替のことを知り、リスクも踏まえて検討したほうがよさそうです。

 

また、保険ショップなどでは、ドル建てではない『積立型の終身保険(一般的には低解約返戻型終身保険)』を学資保険の代わりにすすめられるケースもあると聞きます。学資保険と何が違うのでしょうか?

 

「積立型の終身保険は、払込途中に解約した場合、学資保険よりも大きく損するリスクがありますが、払込が終われば返戻率が100%を超え、少しずつ増え続ける特徴があります。

『もらう予定だった大学入学時などに解約せずに持ち続ける=増やし続けることが可能』なのが、学資保険と違うところです」(同)

 

しかし万一、契約者が死亡した際は保険金を一括で受け取るため、教育費ではなく遺族の生活費として使ってしまう可能性があります。

 

「教育資金をしっかり貯めていきたいのであれば、契約者が死亡しても予定通りの時期にお金を受け取れる学資保険の方が良いと思います。貯蓄に余裕があり、18歳時点で保険金を使わないで済むという選択肢を残したい場合は、終身保険もありだと思います。ただし、損をしないためには途中で解約しないように注意してください」(同)

 

どんな方法がわが家に合っているのかを見極めて、教育資金を準備していきたいですね。

 

※この記事の情報は、2017年12月現在のものです。

 

(取材・執筆:掛川ゆり)


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学資保険って何? どんなタイプの家庭に向いているの?

後悔しないためには、学資保険をどう選べばいいの?

 

 

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学資保険って何? どんなタイプの家庭に向いているの?

 

小学校入学が近づいてくると、教育費のことがより身近に感じられ、心配になるママもいるのではないでしょうか。教育資金を計画的に準備する方法の1つが「学資保険」です。そもそも学資保険とは何なのか、どう選べばいいのか、今からでも入れるのかなど、学資保険の基本について、2人のお子さんのママでもあるファイナンシャルプランナーの鈴木さや子さんに教えていただきました。

 

学資保険には貯蓄と保障の2つの機能がある

 

そもそも、学資保険とは何なのでしょうか?

 

「学資保険は、簡単に言うと教育資金の準備を目的とした保険で、生命保険のような機能も持ちます。大まかに分けると、次のように『貯蓄』と『保障』の2つの機能です」(鈴木さん)

 

【1】貯蓄

保険料を支払うことで、中学、高校、大学進学時などに「進学祝い金」や「満期学資金」などが受け取れる。

 

【2】保障

「保険料払込免除」の特約をつけると、契約者(親など)が死亡、または所定の高度障害を負った場合、その後の払い込みが免除になり、進学時や満期など、当初決めた時期に学資金を受け取れる。

 

計画的に教育資金を準備できること。そして、親が亡くなるなど万一の場合に学資金が受け取れる安心を得られるのが、学資保険のメリットだといいます。

 

教育方針についてまずは夫婦で擦り合わせを

 

学資保険を選ぶ前に「夫婦で子どもの進路や学費の援助について、話し合うことが大切」だと鈴木さん。

 

「家計相談でママたちにお話を聞くと、子どもの進路をどうするか、いつまで親が子どもに学費を援助するのか、夫婦で価値観が違い、進路の選択の際に揉めることがあるそうです。次のことを夫婦で話し合って、教育資金の準備に学資保険が必要か検討しておくとスムーズです」(同)

 

・子どもの進路は、どうするか?

子どもが通う中学・高校・大学は、公立か? 私立に通わせるのか? 夫婦で考えが違うことがあります。公立と私立では、準備しておきたい教育資金の額が大きく違います。

 

・親が子どもの学費をいつまで出すか?

ママは「自分は大学まで親に学費を出してもらったのだから、子どもにも同じように大学卒業まで援助したい」と考えていていたけれど、パパは「自分は高校卒業まで親に学費を出してもらって、大学は奨学金を受けた。だから、学費の援助は高校まででいい」と考えていた家庭もあります。

 

子どもの進路について、夫婦でお互いの価値観をすり合わせたうえで「いつまでに、いくら教育資金が必要なのか」をはっきりさせてから、学資保険を検討したほうがいいそうです。

 

学資保険は、貯めたお金を使ってしまうのを防げる

 

学資保険は、どんなタイプの家庭に向いているのでしょうか?

 

「家計の相談では、貯蓄を住宅購入の頭金や車の購入、旅行など大きなお金が必要になったときに使ってしまい、教育資金が足りなくなったとよく聞きます。学資保険で貯蓄すれば、銀行に預けたお金のようにはすぐ引き出せません。そのため、次のような方は学資保険で先取り貯蓄をし、教育資金を準備してもいいでしょう」(同)

 

・手元にお金があると使ってしまう

・コツコツ貯蓄するのが苦手

・貯蓄だけで教育資金がまかなえるか不安

 

学資保険は、「子どもの教育資金のため」という目的がはっきりしている保険。解約しにくく、使ってしまうのを防ぐことができるといいます。とはいえ、その意識は家庭によって差があるようで…。

 

「住宅購入の頭金のために、学資保険を解約してしまった家庭を何例も見てきました。途中で解約すると元本割れして、損をします。学資保険に加入するなら、住宅購入のタイミングなどのライフプランも立て、『教育資金のための学資保険は、途中で解約しない!』と決意しておきたいですね」(同)

 

余裕がある今のうちに先取りの貯蓄も合わせて行って

 

「学資保険だけで教育資金を準備しようとするのではなく、子どもの教育資金の専用口座をつくり、毎月、“先取り”の積立貯蓄も合わせて行って」と鈴木さん。

 

「子どもが小学校高学年になるぐらいから、塾通いなどで教育費が上がる家庭が多いです。銀行の口座に貯めるお金とのバランスを考え、学資保険は家計に負担をかけない保険料に設定しておくことも大切です」(同)

 

子どもが小さいときは余裕があり、「教育資金のため」と思うと高い保険料のプランを選んでしまいがち。“教育資金”という一部分を見るのではなく、住宅や車の購入など、ライフイベントを見通したうえで、無理なく払い続けられる学資保険を検討してみてください。

 

※この記事の情報は、2017年12月現在のものです。

 

(取材・執筆:掛川ゆり)


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小学校の入学準備・入学後にかかるお金はいくら?

 

 

小学校の入学準備では、ランドセル、学用品などの購入でお金がかかりますね。また、入学後の学校生活でもどれくらいお金がかかるのか、気になっているママもいるのではないでしょうか。中学3年生、小学6年生の2人のお子さんを持つファイナンシャルプランナーの鈴木さや子さんに、お話をうかがいました。

 

 

●入学準備にかかるお金はいくらぐらい?

 

まずは、入学準備にかかるお金について教えてください。

 

「小学校の入学準備にかかるお金は、ご家庭や自治体、学校によって異なります。6年前、次女の公立小学校の入学準備のときに購入した物と費用を一例として紹介しますね」(鈴木さん)

 

【入学準備で買った物と費用】

・赤白帽子(約600円)

・指定上履き(約2,000円)

・防災頭巾・防災頭巾カバー(約3,000円)

・文房具(筆箱・鉛筆・色鉛筆など)(合計約5,000円)

・ランドセル(約40,000円)

・手提げバッグ・給食用ランチョンマットと袋・体操着袋・上履き袋(合計約3,000円)

・指定体操服(約5,000円)

 

合計 約58,600円

 

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ランドセル代(※)を引くと、学用品代は約2万円。1つ1つは高額なものではないとしても、全体で見ると意外とお金はかかるものですね。学用品の購入で、気をつけたほうがいいことはありますか?

※最近はランドセルの値段がやや上がり、平均は6万円ほどになります。

 

「娘の入学準備のとき、1つ失敗してしまったことがあるんです。子どもが好きなキャラクターの文房具を購入したのですが、入学説明会のときに“キャラクターものの文房具は禁止”と知り、わざわざ買い直すことに(笑)。学校や先生によって決まりごとが異なりますので、学用品は入学説明会まで待ってから購入することをおすすめします」(同)

 

慌てて買わずに、入学説明会を待つか、近所の先輩ママに聞いてみるのもいいかもしれませんね。

 

学用品の他に、入学準備ではどんなものに費用がかかるのでしょうか?

 

「ご家庭によって、学習机、入学式用のスーツ(子ども用、親用)などを購入される場合もあると思います。わが家の場合、これらの費用は、長女のお下がりやいただいた入学祝いの一部などでまかなうことができました。手提げバッグは学校の指定が無かったので、幼稚園で使っていたものをそのまま6年間使い続けました(笑)。また、子どもの入学式の服はお下がりにするなど、工夫次第で節約できると思います」(同)

 

入学祝いの一部を入学準備やお返しなどに充てたり、お下がりで出費を抑えたりする方法もあるのですね。

 

 

●公立小学校でかかるお金はいくらぐらい?

 

次に、公立小学校の学校生活でかかるお金について教えてください。公立小学校なら、授業料が0円なので、お金はあまりかからないだろうと思ってしまいますが…。

 

「公立小学校でも、意外とお金がかかるんですよ。文部科学省の『子どもの学習費調査(平成26年度)』によると、公立小学校でかかる1年間の費用(学校教育費、学校給食費)は、102,404円。1か月で約8,500円かかることになります」(同)

 

《公立小学校で1年間にかかる費用の例》

 

【学校教育費】計59,228円

・授業料 0円

・修学旅行・遠足・見学費  6,748円

・学校納付金など(学級費、PTA会費など) 8,259円

・図書・学用品・実習材料費など 19,484円

・教科外活動費 2,544円

・通学関係費 18,100円

・その他 4,093円

 

【学校給食費】43,176円

 

計102,404円

 

※参考:『子供の学習費調査(平成26年度)』(文部科学省)

※自治体や学校によって実際の費用は異なります。

 

内訳を見ると、給食費や図書・学用品・実習材料の費用がけっこうかかるのですね。

 

「はい。この内訳に入っていないものでは、小学校の行事の後に販売される写真代もありました。先日、小学校のママ友と『行事の写真に、けっこうお金がかかったね』と話したんです。次女はいま小学6年生なのですが、この前の修学旅行の写真はたくさん写っていたため、8,000円もかかりました。それでも、娘が欲しいと言った枚数よりも相当減らしたのですが…思い出の写真は、たくさん欲しくなりますよね(笑)」(同)

 

◆関連記事

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●学校教育費の集金に備えるには

 

公立小学校でも、多くの費用がかかることがわかりました。出費に備えるための家計のやりくりについてアドバイスをお願いします。

 

「お伝えした調査データは、公立小学校での6年間の1年あたりの平均額で、学年が上がるほど校外学習の費用や教材費などが高くなります。習字道具、絵の具、鍵盤ハーモニカの購入などで、ちょこちょこ集金があることもあり、公立小学校では“平均すると月に8,500円程度の出費がある”という意識を持っておきましょう」(同)

 

「学校教育費(給食費以外)の集金で慌てないためには、毎月5,000円を専用の口座に積み立てるか、学校教育費用の封筒に入れておいて準備しておくといい」と、鈴木さん。

 

「集金については、保護者会や学校からのプリントで知らせてくれます。小学校に入学したらプリントをきちんと親に渡すよう、お子さんに伝えておきたいですね」(同)

 

入学準備や入学後にどれくらいの出費があるのか大まかにでも把握して、余裕を持って準備をしておきたいですね。

 

 

 

 

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小1の冬休み、生活態度を見直すための本

 

もうすぐ冬休み。寒い冬は、おうちで過ごす時間も増えますね。1年生になって初めての冬休み、学校の宿題を済ませたら、少しずつ家のお手伝いや、身の周りのことに取り組んでみてはいかがでしょうか。年末年始は親戚と会ったり、お祝いでふだんは行かないような場所に行くこともありますよね。生活態度やマナーを見直すための本を、2冊紹介します。

 

子どもの自立を手助けする本。『こどもせいかつ百科』

 

 

『こどもせいかつ百科』(田中昌子監修)は、子どもが生活の基本を身につけられる本。「朝」「昼」「夜」「学校生活」と4つの構成で、一日をとおしてわかりやすいイラストで一つ一つの手順が描かれています。

本書のいちばんのポイントは「子どもが『一人でできる』をアシストする」という視点で作られているところ! イタリアの教育思想家モンテッソーリの考え方に基づき、ていねいに生活技術を指南。ほぼすべてひらがなで書かれ、小学1年生が1人で使いやすい一冊です。

 

小1といえば、ずいぶんしっかりしてきたものの、ママに持ち物をチェックしてもらったり、身だしなみを手伝ってもらっている子もいることでしょう。成長には個人差があるものですが、ママがイライラしては子どもにも逆効果ですよね。本書ではたとえば「げんかんをきれいにつかおう」で、子どもが自分でくつを選んだり片付けたりするための、ちょっとしたママへのアドバイスも記されています。

 

「しょくじのじゅんびをしよう」や「しょっきをかたづけよう」に加え、「しっぱいしてもだいじょうぶ!」では水やお茶をこぼしたときの後始末、ふきんを子どもの手が届く位置に置く工夫など、ささいなことですが役立ちそうなポイントが書かれています。ちなみに「みだしなみをととのえよう」は、自分の問題だけではなく、他者への思いやりや気遣いという視点が大事なことも教えてくれます。そういった視点で生活態度を見直してみるのもいいですよね。最後の「学校生活」では、学校での言葉遣いや態度がきちんとできているか、参考になります。

 

豊富なイラストは、絵本作家として活躍されているスギヤマカナヨさん、つがねちかこさん、『ツレがウツになりまして』の細川貂々さんなどによって描かれています! 年末年始の大掃除や来客、そして1月からの新学期にもきっと役立つ『こどもせいかつ百科』。親子で読んでみてくださいね。

 

ふだんの食事でも、レストランでも。『テーブルマナーの絵本』

 

 

『テーブルマナーの絵本』(高野紀子作)は、発売以来増刷を重ねている絵本。動物たちのかわいらしいイラストで、しっかりとテーブルマナーについて詳述し、大好評の一冊です。和食のマナー、洋食のマナー、そして外食のマナーと、それぞれの場面でどのようなことへの配慮が必要なのか、ていねいに描かれています。

 

マナーを教えてくれるのは、くまのクンちゃんのおばあちゃん。白い割烹着姿の素敵な、やさしそうなおばあちゃんが、まずは和食のマナーについて教えてくれます。いただきます、ごちそうさまの挨拶はもちろん、お箸や器の決まった置き場所。お箸の正しい持ち方、器の持ち方。それだけでなく、「お箸の取り上げ方」も、器が手にあるときとないときの2通りで解説しています。そして、和室に入ったときに踏んではいけないもの、ふすまや障子の開け閉め、ざぶとんのすわり方など、和室でのふるまい方までしっかり解説! 大人にも勉強になる細やかさ、詳しさが、本書が売れ続けている理由なのです。

 

洋食のマナーは、ナイフとフォークの使い方から、スープで気をつけること、パスタのじょうずな食べ方、してはいけないことなど、こちらもかわいい動物の子どもたちの行動やしぐさを例にして、わかりやすく解説しています。

レストランは、ファミリーレストラン、回転寿司店、中華料理店、バイキングやビュッフェスタイルのお店など、それぞれで気をつけることが書かれていますから、年末年始の外食が増える時期に参考になりますよ!

 

2冊に共通するのは、一つ一つは決して難しいものではなく、みんなで楽しく互いに気持ちよく過ごすための心がけだということ。小さなことの積み重ねが大事なんですね。「親子で一緒に学び直そう!」という気持ちで、この冬を過ごしてみてくださいね。

 


★連載「親子で読みたい!子どもの成長を応援する絵本」

 

 

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子どもをよく観察すれば、その子のやる気の方向性を見つけられる

 

テレビを見ながら歌ったり踊ったりする子

 

前回、熱中体験の大切さについて書きました。

ひと言でいえば、子ども自身が本当にやりたいことに熱中できるように応援してあげると、よいことがいっぱい起こるという話です。

 

でも、親御さんの中には「うちの子は何が好きなのかよくわからない。何を応援すればいいかわからない」「うちの子は特に好きなことややりたいことがないみたいだ」という方もいると思います。

 

そういう場合、親にできることとして2つ方法が考えられます。

1つは、日頃の子どもの様子をよく観察することです。

そうすると、子どもの好き・嫌いや得意・不得意の傾向性が見えてきます。

 

例えば、ある男の子はNHKの「おかあさんといっしょ」や「おとうさんといっしょ」などの番組が大好きで、テレビを見ながら歌ったり踊ったりしていました。

 

それで、お母さんは歌とダンスの動画DVDを買ってあげたり、ユーチューブで歌とダンスの動画を見せてあげたりしていました。

 

そして、その後、市内にリトミックの教室があることがわかったので、そこに通わせてあげました。

 

今、その男の子はリトミック教室に毎回楽しく行っているそうです。

 

はさみで紙を切るのが好きな子

 

ある女の子は、はさみで紙を切ることが大好きです。

最初、お母さんはゴミばかり増えるのが嫌だったそうですが、子どもが楽しそうにしていたのでやらせあげていました。

 

子どもをよく見ていると、はさみで紙を切っていろいろな形をつくるのが楽しくてたまらない様子でした。

 

それでお母さんは「たくさん切れたね。いろいろな形があって楽しいね」とほめました。

そして、さらに新聞紙、チラシ広告、雑誌などを与えて、子どもに思う存分切らせてあげました。

 

あるときは丸い形に切ることにはまって、丸い紙ばかりが大量にできました。

その次は、ハート型にはまり、ハート型の紙が大量にできました。

 

最近、折り紙や色画用紙を買ってあげたら、色がきれいなのでますます張り切って切りまくっているそうです。

 

お母さんは次のように言っています。

 

「これでテストの点が上がるとかはもちろんないですし、美的センスがよくなるとか、図工の成績が上がるとか、そういうことも特にないかもしれません。でも、とにかく本人が楽しそうなので、それでいいのかなと思って応援しています」

 

すばらしいお母さんですね!

親の価値観を優先することなく、子どものやる気を優先している点がすばらしいと思います。

 

観察していると子どものやる気の方向性が見つかる

 

このように、日頃から子どもの様子を観察していることで、子どものやる気の方向性を見つけて応援することができます。

 

よく絵を描いているなら、クレヨンや色鉛筆の色数を増やす、大きなスケッチブックを用意してあげる、描いた絵を額に入れて飾る、などの応援をしてあげましょう。

 

土や砂をいじるのが好きなら、それがたっぷりできるように応援してあげましょう。

虫が好きなら虫を、花が好きなら花を応援してください。

 

親の応援があると、さらに熱中することができます。

すると、前回書いたようによいことがたくさん起こります。

 

ということで、「うちの子は何が好きなのかよくわからない。何を応援すればいいかわからない」という場合、親にできる1つめの方法は、日頃の子どもの様子をよく観察することです。

 

2つめの方法については次回書きます。

 


親野先生の連載はこちら

「親野智可等のこれで安心!子どもを伸ばす親の習慣」

 

 

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1年生にお金の価値を教えるには?

 

こんにちは、現役小学校教諭の舟山由美子です。

早いもので、もう師走。お正月もすぐそこですね。子どもにとってのお正月の楽しみのひとつが「お年玉」ではないでしょうか。今回は、子どもと「お金」についてのお話です。

 

1年生でもお金の大切さ、便利さを理解

 

小学1年生では、ふだん、自分でお店(コンビニなど)に行ってちょっとしたお菓子などを買ったり、お母さんから頼まれてお使いをしたりするなど、自分でお金を使うことができる子はいます。一方で、子どもにはお金を持たせないようにしている家庭というのもあります。そういった家庭の方針による違いは少しあるかもしれませんが、1年生にとってのお金の意識はというと、その重要性と有効性は、どの子もわかっていると思います。

 

よく、「お年玉」をいくらもらえるのか(もらったか)という話題で、子ども同士で「ぼくは、五千円もらう」とか「ぼくは、一万円もらった!」などと話しているのですが、金額が大きいほど口調が自慢げになるので、「お金」は多いほうがいいという共通認識はあるのです。

ただ、子ども時代のお小遣いやお年玉は、労せずして得るお金であるので、お金の価値や怖さについては、まだよくわかっていないかもしれません。

 

お金の価値観は家庭の教育がメイン

 

小学校では、ほぼ例外なく、集金時以外に「お金」を持ってくることを禁止しています。学校の生活指導では、買い食いや子ども同士で店に行くことも禁止しています。

ただ、放課後の公園などで一緒に遊んでいて、持っていたお菓子をもらい、その「お返し」としてコンビニで別のお菓子を買えと要求されてトラブルになるということは少なくありません。そして、それが学校のほうに持ち込まれたりすることもあります。けれども、それを学校で解決するのはなかなか困難です。その子の家庭が、ふだん「お金」を持たせているか、持たせてないのか、持たせているならどれぐらいの金額なのかで、「お金」に対しての家庭の見解が違ってくるからです。

 

学校の立場で言うと、お金は、保護者の許可があって初めて使うことができるものというスタンスです。お金というのは、家庭のいろいろな事情を映すものでもあり、子どもに対して、どのようなお金の与え方をしても、学校はそれを批判したり推奨したりすることはできないのです。

だからこそ「お金」についての価値観や、どう使うのか、ということについては家庭での教育にかかっていると言えます。

 

周囲の大人の「価値観」を映す子どもの「お金」観

 

個人的な考えとしては、1年生のうちから子ども自身がお金を使うこと自体はいけないこととはいえませんが、お金を与える以上は、ただ与えるだけでなく、お金の価値とは何なのか、子どもに教える必要があるのではないかと思います。それには、親御さん自身も、あらためてお金について考えることが重要になってきます。

 

教室では「お金は、おうちの人が一所懸命に働いて稼いだ大切なもの」という言い方をしています。ただ、お金のやりとりが発生しない学校で、お金の価値をどれだけ教えようとしても、そこには限界があるでしょう。

 

ないと困るけど、愛情の代替物でもない「お金」、使い方を誤ると怖い存在でもあります。親の管理のもとで、子どもの年齢に見合った金額を適切に使う、という経済感覚を折に触れて話し続けることが大事だと思います。

1年生ではまだ、具体的な金額を入れて話しても、理解するのは難しいかもしれませんが、お年玉をもらうお正月はよい機会と言えるでしょう。

 


舟山由美子先生の連載はこちら

「現役先生が教える、学校ってこんなところ!」

 

 

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年末は、子どもと一緒に大掃除!【後編】子どもに掃除を任せたい場所は?

 

子どもに掃除を手伝ってもらうとき、どんな場所ならまかせてもOKなのでしょう? 家事代行サービス業の山口麻里子さんにうかがいました。

 

親の目が届く場所から始める

 

子どもが大掃除に参加する場合、まずどんな場所から始めるのがいいのでしょう。

 

「基本的には、リビングまわりのお掃除がおすすめです」と、山口さん。

水回りなどは、洗剤類を使わないと汚れが落ちにくい場所。薬品の危険性もあるうえ、力も必要とするので、子どもにはまだ難しいとのこと。

また、子どもは根気が続かないため、1人で掃除をしているとすぐに飽きてしまうのだとか。親と同じ場所で掃除するか、親の目の届く場所の掃除から始めるがベスト。

 

「1箇所終わるごとに『わー、きれいになったね』『ここもやってもらうと助かるな』などと励ましたり、褒めてあげると、子どもはより掃除に熱中するようになります」(山口さん)

 

子どもが集中できるのはほこり取りやぞうきんがけ

 

また、あまり難しい作業だと、なかなか根気が続きません。子どもが集中でき、前編でご紹介した子ども用の掃除グッズを使ってできる掃除を、山口さんにいくつか挙げてもらいました。

 

・部屋のほこり取り

テレビやその裏、家具のすき間など見えないところのほこり取りはドライモップのシートをたたんで。家具と家具のすき間など手の届きにくいところは、長さが調節できるハンドタイプのモップやハタキを使うといいでしょう。テレビのコードにからみついてほこりなどは、軍手をはめた手でふき取ります。

 

「ほこりがたまっている場所ほど『こんなに取れる!』と達成感を感じるのか、とても夢中になって掃除してくれます。お母さんが『大きなほこり、どこで取れたか教えて』なんて言うと『テレビの裏にすごく大きなかたまりがあったよ!』なんて、得意になって教えてくれますよ」(同)

 

・床やドアのぞうきんがけ

フローリングの床の汚れはフェイスタオルを切ったぞうきんで水ぶきを。ぞうきんの水気が残らないよう、なるべくかたくしぼるように教えます。

リビングなどの広い場所なら、学校でのぞうきんがけと同じようにかけると子どもも競ってやってくれます。

 

・窓のサッシ掃除

窓のサッシにたまったほこりは、タオルをカットしたぞうきんを折りたたみ、割りばしの先に輪ゴムで留めて、細かいゴミをかき出してもらいます。サッシの角などにこびりついた汚れは乾いた状態でこすって、掃除機で吸い込めばスッキリきれいに。

 

・洗濯機や冷蔵庫の汚れ取り

洗濯機のフタや扉まわり、糸くずフィルターの部分、冷蔵庫のドアにある溝の部分などにたまった汚れを綿棒でかき出します。

 

こうした細かい部分の汚れ取りは、大人よりも子どもの得意技。子どもならではの能力を遺憾なく発揮でき、大人もとても助かります。

 

「これなら大掃除に限らず、日ごろからできるのではないでしょうか。片づけやお掃除ができるようになるには、子どもの頃から習慣がついていて、きれいな状態が気持ちいいと思えることが大切です。大掃除を機会に、毎日少しずつでも、自分からお掃除をする習慣をつけられるようになるといいですね」(同)

 

(取材・執筆:坂本洋子)


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年末は、子どもと一緒に大掃除!【前編】子どもの大掃除はまず準備から

 

 

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年末は、子どもと一緒に大掃除!【前編】子どもの大掃除はまず準備から

 

年末恒例の大掃除も、子どもが手伝ってくれるようになると、ママとしては大助かりですね。でも、1年生だと、どこまでまかせられるのでしょうか。家事代行サービス業の山口麻里子さんに、子どもが掃除しやすいやり方や場所についてアドバイスをいただきました。

 

準備を整えれば、子どももしっかり戦力に

 

年末の大掃除では、幼児の頃はとにかく邪魔さえしなければいいという程度でした。でも、小学生になれば、そろそろ「戦力」として期待もできようになるのではないでしょうか。

 

「大人とまったく同じ作業は無理でも、子どもに適したお掃除環境を作ってあげると、かなり親御さんの手助けになるのではないでしょうか」。

 

そう話すのは、自宅で、お客様のお子さんを対象に子ども向けのお掃除教室を開いていた山口麻里子さん。

 

「私が開いていたお掃除教室は、年中さんから小学3年生くらいの子が対象だったのですが、最初は遊び半分で参加している子でも、一からきちんとやり方を教えると真剣にお掃除を始めます。参加後も、子どもが掃除を手伝ってくれるようになったという声もたくさん聞かれますよ」(山口さん)

 

ちなみに、最初に率先して始めるのが女の子。男の子は、最初は面倒くさいと言っていても、途中からどんどん作業に夢中になっていく傾向があるのだとか。

 

子どもが大掃除に参加するためのポイント

 

子どもが大掃除に参加できるようにするには、準備も大切です。山口さんによると、そのポイントは次の3つ。

 

1 マスク着用と換気を忘れずに

掃除をしていると、たくさんほこりを吸い込むことに。時期的に風邪などの原因にもなるのでマスクは必ず着用を。また。お掃除をしている間は、換気をよくするために窓を開けておきましょう。

 

2 まず部屋を片づけてから掃除を

部屋の掃除をするときは、ある程度片づけてから掃除を始めることがお掃除の基本。物が片づいていない状態で掃除をしてもやりにくいし、特に子どもが掃除をする場合、片づいていない状態では、汚れやゴミは取りきれません。ある程度、部屋が片づけてから始めれば、子どもも思う存分掃除に集中することができます。

 

3 道具は子どもサイズでそろえる

掃除道具は基本的に大人が使うことを前提にしていますから、子どもにはとても使いにくいもの。うまく扱えない道具で掃除をしていても、すぐに嫌になってしまいます。

 

とはいえ、すべてを買いそろえる必要はなく、家にあるものを利用すれば、子どもが使いやすいお掃除グッズを用意することができるのだとか。

 

「例えばドライモップは、柄の長さが調節できるものが便利ですが、それがない場合は、モップの柄にセットせずシートだけ使えばOK。子どもにとっては柄を持ってふくよりも、自分の手に直接シートを持って使うほうがやりやすく、きれいにふき取れます」(同)

 

また子ども用の軍手があれば、手にはめて家具や家電の上のほこり取りも楽しみながらできます。ぞうきんは、厚手のものだと子どもの手では絞りづらいので、古くなったフェイスタオルなどを2分の1くらいの大きさに切ったものを使うとよいのだそう。細かいところの汚れ取り用には、綿棒やつまようじなどがおすすめです。

 

「かわいい色のバケツやバスケットなどの入れ物に、その子専用のお掃除グッズとしてまとめてあげると子どもは喜びますよ」(同)

 

これなら、子どものお掃除意欲もアップしそうですね。後編では、子どもが掃除をしやすい場所などについてお聞きします。

 

(取材・執筆:坂本洋子)


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ズーラシアンブラスのチケット(大阪市・いずみホール)を5組10名様に

指揮者のオカピを中心に、トランペットのインドライオン、トロンボーンのスマトラトラ、ホルンのマレーバクなど、希少動物たちが結成した金管五重奏「ズーラシアンブラス」。

 

2018年2月14日(水)に大阪市のいずみホールにて行われる「バレンタイン・ガラ・コンサート」では、インドライオンのオリジナルラブソング「Trumpet Love letter」をはじめ、各動物たちがソリストとして演奏。 弦楽四重奏の弦(つる)うさぎも加わり、動物たちが個性あふれる愛のメロディーを奏でます。このコンサートのS席のチケットをペアで5組の方にプレゼントいたします。

 

 

応募は締め切りました

 

 

応募締切)2018年1月19日(金) ※発送をもって発表に代えさせていただきます

 

****************************

 

ズーラシアンブラス「バレンタイン・ガラ・コンサート」

場所:いずみホール(大阪市中央区城見1-4-70)

時間:18:30開場 19:00開演

チケット料金:S席3700円 A席3200円 B席2500円

※3歳以下大人1名につき1人膝上鑑賞無料

 

★チケットの詳細はこちら

 

 

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先輩ママに聞く、「小1の壁」ってどんなもの?[Vol.4]後編

子どもが保育園から小学校に上がる際に直面するという「小1の壁」。保育園に比べて学童へのお迎え時間が早くなったり、時短勤務制度が打ち切られてしまったり、学校行事やPTA活動に参加する機会が増えたりと、多くの悩みが出てくるタイミング。そこで、この連載では先輩ママたちに、「小1の壁」をどう乗り越えたかをインタビュー。働くママにも専業ママにも役立つアイデアやアドバイス満載です!

 

 

<今回お話を聞いたのは…>

株式会社リクルートジョブズ

営業本部 営業企画1部営業企画2グループ

石神由香さん

長女(9歳)・長男(7歳)

 

子どもは意外と「できる」。親の都合で子ども扱いしない

 

2人の小学生を育てながらリクルートジョブズで働く石神由香さん。前編では試行錯誤の連続だった小1の1年間や、課題の解決方法についてお聞きしました。後編では働く母として大切にしていることや、ママ友との関係について伺います。

 

長女が3年生になった今年の春には、長男が同じ小学校に入学。2度目の「小1の壁」はあったのでしょうか。

 

「長女が想像以上に頼りになったこともあり、まったく感じませんでした。今では長女が学童で待っている長男をピックアップして習い事へ。自分の習い事にも行きます。その後、仕事を終えた私と3人で落ち合って一緒に帰宅するというのがいつもの流れです」

 

2年前には想像もできなかったスケジュールですね。信じて任せることで、どんどん頼もしいお姉さんになっているようです。

 

「私のほうも2回目で、いい意味で力が抜けてきたのかもしれません。たとえば、親が留守の家で子どもだけで過ごすなど、以前ならあり得なかったことも許可したりしています」

 

働くこと、生きることの意味をリアルな形で伝えたい

 

長男の入学では壁こそ感じなかったものの、長女と同じように「家にいてほしい」と言われたことはあったそうです。

 

「長女のときと同じくリモートワークなどで対応しました。でも本当に大切なのは、寂しさはきちんと受け止めつつも『働く母』としての自分の姿を子どもたちに見せることだと思っています。私は自分の意志とやりがいを持って仕事をしている。そしてそれは人生の大切な一部なんだ……ということは、きちんと伝えたいですね」

 

自然な形で伝えるために、仕事やお金に関する話も特に隠さずしているそう。

 

「仕事の大変さも話しますし、家にいる時に仕事の電話がかかって来た時にも必要であれば取り、休日に会社の人と会うときも連れていきます。そんな場面での相手との関係性や私の立ち居振る舞いを、子どもは本当によく見ています。あるとき学校の先生に、長女が私のことを『お仕事を一生懸命やっている人なんだよ』とちょっと自慢げに言っていると聞いたときは『これでいいんだ、少しずつでも伝わってるんだ』とホッとし、うれしかったですね。お金に関しても、自然に入ってくるものではなく苦労の対価であることは、折に触れて話すようにしています」

 

ママは誰もががんばっている。だからこそ助け合える

 

 

長女入学の際、すぐにはなじめなかったというママ友との関係はどうなっているのでしょうか。

 

「同じマンション内では、子ども同士がまず友だちになって親同士も親しくなり、助け合えるようになった方が増えています。実はさっきも『カギを忘れちゃってうちに来てるからそのまま習い事に行かせるね』というママ友からの連絡がありました。子どもも『このママなら大丈夫』というのは察しているようで、家のカギを忘れると、私に連絡せずそのお宅に直行するんです(笑)。学校では、クラスごとのLINEグループに誘っていただき、入っています。声をかけてくれる優しいママはどこにでも必ずいるはずなので、素直に頼るといいのでないでしょうか。こちらから発信はできないものの、情報が得られて助かっています」

 

石神さんのほうでも、スキルを生かして周りのママをさりげなくサポートすることで、コミュニケーションを図っています。実はパーソナルコーチングのプロ資格を持っている石神さん。

「何気ない話をするときでも『働いている・いないに関係なく、ママたちは孤独で、いろいろなことを考えているもの』という前提で接しています。『こんな話、初めてしたよ』『誰かとこういう話がしたかったの』と、心を開いてもらえることも多いですね」

 

話すときは「事柄についてではなく気持ちについて話す」ことを何より大切にしているそうです。

「子どもでも大人でも同じなのですが、起きている事実ではなく、それによって生まれた気持ちに焦点を当てて話します。そうすると、悩んでいるときやトラブルに見舞われているときほど、心を整理できます」

 

周りの人と深いコミュニケーションを重ねることで壁を乗り越え、世界を広げている石神さん。石神さんの今後の活躍はもちろん、お子さんがどんな素敵な大人に育つのか、こちらまで楽しみになった取材でした。

 

(取材・執筆:高柳涼子)


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クリスマスに親子で観たい名作コメディ『ホームアローン』

 

ひとりで留守番することになった8歳の男の子が大奮闘

 

年長さんのお世話に追われるママなら「いくつになったら子どもはひとりでお留守番できるようになるんだろう?」と一度は考えたことがあるはず。この映画は、クリスマスにたったひとりで留守番をするハメになった8歳の男の子が、泥棒から家を守ろうと奮闘する姿を描くホームコメディです。日本でも大ヒットした有名な作品なので、見たことがあるママも多いのではないでしょうか。

 

いたずらっ子が家を守るために大活躍

 

クリスマス休暇にパリへ家族旅行に行くはずだったケビンは、兄弟げんかが原因で屋根裏部屋に閉じ込められたまま置いてけぼりにされてしまいます。そこにクリスマスの留守宅を狙った泥棒二人組がやってきて…。

 

5人きょうだいの末っ子で、いつもお兄ちゃんたちからいじめられたり、パパやママから怒られてばかりだったケビンは、ひとりになってお菓子も食べ放題!テレビも見放題!と大はしゃぎ。そんなケビンですが泥棒に気づくと「ぼくはこの家の主人だ! ぼくがこの家を守らなきゃ!」と責任感が芽生え、家じゅうに様々な罠を仕掛けます。いたずらっ子ケビンの泥棒退治大作戦は大成功! 面白いように次々と罠に引っかかる泥棒たちの姿はまるでコントのようで、何度も笑ってしまいます。

 

子どもにはいつからお留守番をまかせられる?

 

この映画が作られたアメリカでは小学生の子どもにひとりで留守番させるのも法律で禁じられている州が多いそうですが、ケビンはひとりになったことがわかると、今までやったことのない洗濯や買い物にもチャレンジ。それまで「できっこない」と言われていたことができるようになって、ちょっと得意げです。子どもは「自分ひとりでできた!」ことが増えると嬉しいもの。この映画をきっかけに、いろいろな家の仕事を教えてみてはいかがでしょうか?

 

いなくなってわかる家族の大切さ

 

普段怒られてばかりのケビンは「家族なんてキライ! こんな家族消えちゃえ!」とつい叫んでしまいます。自分ひとりで留守番をすることになった時、クリスマスにサンタが願いを叶えてくれたんだ!と最初は大喜びするケビンですが、やっぱりさびしくなって「家族を戻してください」とお願いします。一方、ケビンを置いてきてしまったことに気づいたママは、クリスマスシーズンで交通手段の確保に苦戦しつつも必死で家に戻ろうとします。そんな我が子を思う母の気持ちも痛いほどよくわかり、胸がきゅっとなってしまいます。

 

大笑いしたあと、「家族ってやっぱりいいな」と思える、クリスマスに親子で楽しむのにぴったりの作品です。

 

 

 

<データ>

1990年/103分/アメリカ/監督:クリス・コロンバス 出演:マコーレー・カルキン ジョー・ペシ/ダニエル・スターン


連載「親子の会話がはずむ、年長児とママのための映画ガイド」

 

 

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学童へ出張授業を提供。スミセイアフタースクールプログラムとは?【後編】

学校と同じくらいの時間を過ごすことになる学童や放課後クラブ。共働き世帯が増え、学童や放課後クラブの需要が増えている今、「スミセイアフタースクールプロジェクト」では、学童の“中身”を見直す取り組みを行っています。前編では、埼玉県鳩ヶ谷小学校の放課後学童クラブで実施されたプログラムの様子をレポートしました。

 

後編では、このプロジェクトを立ち上げた住友生命保険相互会社・ブランドコミュニケーション部・ソーシャルコミュニケーション室の須之内たか美さんと、2005年から小学生の放課後支援活動に取り組み、このプロジェクトにも運営主体として関わっている放課後NPOアフタースクールの押塚岳大さんに、詳しくお話しを聞いてみたいと思います。

 

【写真左】住友生命・須之内さん/【右】放課後NPOアフタースクール・押塚さん

【写真左】住友生命・須之内さん/【右】放課後NPOアフタースクール・押塚さん

 

保護者が「もっと充実した学童を」と思っていても言えない理由

 

学童の見学や申込みも始まるこの時期、働くお母さんたちの最重要課題は預け場所の確保だと思います。できれば宿題を見てほしい、ゲーム機以外の遊びが充実したところがいいといった学童の「中身」はやはり後回しになりがちだと思うのですが。

 

押塚さん「私たちの団体(放課後NPOアフタースクール)も、この時期、保護者の方からたくさんのお問い合わせをいただきます。もちろん、預け場所がないというご相談もありますが、実は多いのが『預けたいと思える施設がない』というお悩みです。近所の学童を見学したけれど、雰囲気が良くないように感じたなど、『預けられればそれでいい』と思っている保護者の方は、実は少ないようです。預けたい施設が見つからないという理由でお仕事を辞めてしまうお母さんたちの話も聞きます」

 

須之内さん「私自身も我が子が学童のお世話になっていますし、自社にもたくさんのワーキングマザーが在籍していますが、子どもが学童を楽しんでいないと、親は安心して子どもを預けることができないんですよね。このプロジェクトをはじめたきっかけも、子どもが安心して楽しく過ごせる場所としての“学童”を支援することが、子どもの成長や女性の社会進出の応援につながると思ったからです」

 

 

押塚さん「学童というのはいろいろなところに場所や物をお借りしながら予算も限られた中で運営していることが多く、何か子どもたちに良いことをやろうと思ってもすぐに実現できない現実があるんです。保護者の方も、学童スタッフの苦しい立場を知っているからこそ、学童に対してより良い質を求めづらい。そこで、まずはきっかけとして『スミセイアフタースクールプログラム』のような外部の力を利用してほしいとお答えしています」

 

学童に関わる大人同士のコミュニケーションがカギになる

 

取材では子どもたちがプログラムを楽しんでいる様子が特に印象的でした。一方で学童の運営や関わるスタッフさんにとってこのプログラムにはどんな意義があるのでしょうか?

 

須之内さん「このプログラムは、子どもたちに向けた授業の前後に、保護者や学童スタッフ、行政関係者等に向けた『アフタースクール勉強会』を実施しています。どうすればもっと充実した放課後を過ごせるかをワークショップ形式で話し合うのですが、『キャッチボールなら、○○君のお父さんが元高校球児だから、教えてくれるかもしれない』『○○ちゃんのお母さんが調理師免許を持っているから、何か一緒にできないか相談してみよう』など、身近なリソースを見付ける良いきっかけにもなるんです」

 

押塚さん「学童にはスタッフ、保護者、小学校、行政、地域の方々と、たくさんの大人たちが関わっていて、実は皆さん『子どものために何かしたい』という思いをそれぞれが持っている。ただ、どう関わっていいか分からないというのが皆さん本音のようです。この勉強会のような機会を通じて大人同士がコミュニケーションを深めていくことが、子どもにとっての“良い放課後”を作るカギだと思っています」

 

鳩ヶ谷小学校放課後児童クラブで行われた「アフタースクール勉強会」の

料。右下にあるのが、先生方がワークショップで考えた「活動計画シート」。

 

勉強会を通じて、学童スタッフと保護者の距離がより身近に

 

勉強会でコミュニケーションを深めることで、地域を巻き込んだ取り組みにまで発展した例もあるようです。徳島県にある学童クラブで実施された勉強会には、学童スタッフ3名、保護者6名が参加し、日頃学童に対して抱えている思いなどを話し合いました。

 

ワークショップでは「思いっきり遊びたい」「スポーツをやりたい」という子どもたちの声を取り上げ、さらに「子どもと一緒に遊びたい」という保護者の思いを取り入れたプログラムにしようということに。地域のシニアを巻き込んだスポーツレクリエーションと、小学生v.s.保護者で真剣勝負をする親子ドッジボール対決の2つのプログラムが出来上がりました。

 

学童スタッフの皆さんは、この勉強会を通じて「保護者の方にもたくさんアイディアがあって、これからはもっと頼ってもいいのかな」との感想を抱いたとのこと。ひとつのきっかけで学童スタッフと保護者の信頼が深まり、良い連携が出来上がった例ですね。

 

地域ぐるみの支援で、学童をインフラに

 

最後に、このプロジェクトの今後の展望を教えてください。

 

押塚さん「これまで全国160か所以上の学童・放課後クラブにプログラムを届け、こんなのもあるよっていう仕組みをお見せすることができたので、あとはその地域の方々でぜひ取り組みを継続してほしいと思っています」

 

須之内さん「自分たちが小学生のころは、友だちと集まって秘密基地を作ったり、公園で日が暮れるまで遊んだりしていましたよね。今の子どもたちは様々な理由でそれができないことが多いので、それに取って代わるものとして地域や社会の手を借りた学童が、保育園や小学校のような当たり前の“インフラ”になる日が来るといいなと思います」

 

地域の繋がりが薄れ、家族の孤立化が様々な社会問題を生んでいるなか、「子ども」という未来ある存在を中心に少しずつ繋がりを取り戻すことができたら……。子どもと地域の可能性を信じて活動を続けるお二人の姿に、明るい未来を見た取材でした。

 

(取材・執筆:八巻奈緒)


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先輩ママに聞く、「小1の壁」ってどんなもの?[Vol.4]前編

子どもが保育園から小学校に上がる際に直面するという「小1の壁」。保育園に比べて学童へのお迎え時間が早くなったり、時短勤務制度が打ち切られてしまったり、学校行事やPTA活動に参加する機会が増えたりと、多くの悩みが出てくるタイミング。そこで、この連載では先輩ママたちに、「小1の壁」をどう乗り越えたかをインタビュー。働くママにも専業ママにも役立つアイデアやアドバイス満載です!

 

 

<今回お話を聞いたのは…>

株式会社リクルートジョブズ

営業本部 営業企画1部営業企画2グループ

石神由香さん

長女(9歳)・長男(7歳)

 

使えるものはなんでも使ってみる!試行錯誤の小1期間

 

今回お話を聞いたのは、『タウンワーク』や『フロム・エー ナビ』『とらばーゆ』など幅広い求人情報誌の企画・運営を行う「リクルートジョブズ」で働く石神由香さん。まず、現在のお仕事状況を教えていただきました。

 

「営業担当として年間200社以上の企業の採用活動・育成活動を支援した後、自社の新卒採用・営業企画を経て、2017年の春から、パートナー企業の新人育成のサポートをしています。内容は研修プログラムの考案や研修の講師など。リクルートジョブズには様々なサポート制度があり、現在の勤務時間は時短制度を利用しひと月の労働時間を150時間までとしています。また、自宅で仕事ができる『リモートワーク』の制度も週に2日間利用しています」

 

石神さんが「試行錯誤の連続でした」と話す長女が小1の1年間。保育園時代とはどんなギャップがあったのでしょうか。

 

「まずは時間の使い方ですね。学校に併設されている放課後キッズクラブが17時までだったので、別料金の時間延長を利用。民間の学童も併用しました。こちらは習い事が学童内でできるなどのメリットがあったり、送迎つきで安心だったのですが、色々な学校を送迎バスが1時間ほどかけて回り、帰りも同じようにバスで帰ってくるため、結局施設に滞在する時間が30分だけ、という日もあることがわかりまして。途中で辞めることにしました。とにかく使えるサービスは全て使い、試行錯誤していましたね」

 

夫・子どもとのコミュニケーションで乗り越えた小1の壁

 

長女の精神面でも大きな変化があったそうです。

 

「同じマンションから30人くらい同じ学校に行く子がいましたが、そこにはすでに出身幼稚園ごとの仲良しグループがあり、最初は親子ともども馴染めなくて。長女は、入学して初めて『仕事をしていない母親もいる』ことを知ったこともあって『こんなに寂しい思いをしてるのは私だけだ』という精神状態に陥ってしまいました」

 

「ママも家にいてよ」「お友だちのママはいつもいるよ」とよく言われるようになったという石神さん。長女の気持ちを思い、申し訳なく思うこともあったそうです。

 

「担任の先生とはマメに連絡を取り、長女の様子を聞くようにしました。また、ちょうど会社で試験的に始まったところだったリモートワークの制度を活用。『来週の○曜日は家にいるから』と具体的に伝えたり、子どもが不安定なときや夏休み期間に多めに在宅するようにしたり。結局私が家にいても、学校から帰ってきてすぐに遊びに出かけてしまうこともあるのですが、『帰るとお母さんが家で待っている』という事実だけで、心が落ち着くようでした」

 

また、入学のタイミングで、なんと夫が単身赴任に。ふだんはマメに連絡を取り合うほうではないそうですが、この時期は電話などでよく話し、相談しました。

 

「入学という変化の中、父の役割までこなそうとして手一杯になり、子どもたちにきつく接することも増えてきました。子どもたち自身の寂しさも限界に達したのを感じて、まずいなと……。子どもの気持ちを第一に夫と相談し、役割分担を明確にしました。平日は私のタイムスケジュールに沿って動かざるを得ない分、子どもたちが週末に息抜きできるように夫には『帰ってきたときはとにかく優しく接してほしい』とリクエストしました」

 

夫が帰ってくるのは月に2回ほどの週末でしたが、まめに連絡を取っていたため、石神さんや子どもの状況や抱えている悩み、めざす方向まで共有した状態で帰宅したそう。たとえ夫婦とも忙しくても時間を作って話す姿勢はぜひ見習いたいですね。

 

無理しないと続けられないことは、思い切ってやめる

 

 

また、自分の限界を見極めるきっかけになり、課題も見えてきた時期だといいます。その一つが習い事でした。

 

「保育園の頃は、保育時間中に習い事をさせてくれる保育園だったので、いろいろやっていました。それが親の仕事を理由に急に途切れてしまうのが嫌で、仕事の後で19時からのピアノのクラスに長男も連れて送っていた時期がありました。週1回でしたが、少し離れた場所だったこともあって親子とも疲れ果て、何を目指しているのかわからなくなってしまって。自力で通えるところを探す方向に転換しました」

 

また、夏休みの過ごし方も、親子で悩んだことの1つ。1年生では毎日学童に通いましたが、それを退屈に感じていたそうで、2年生では過ごし方を大きく変えました。

 

「約4週間という期間のうち、2週間ほどは思い切って私の鹿児島の実家に長女ひとりで預けました。残りは両親の休みに合わせて家族で過ごす1週間と、学童に通う1週間で乗り切りました」

 

その後、2年の2学期からは自宅のカギを持ち始め、自立のきっかけに。習い事のある日は帰宅して自分で準備をし、通うようになったそうです。

 

「習い事に関しては、本気でやりたいものなら基本的に何でもやらせてあげる方針です。送迎はできないので、自分で通えることも大切。新しいものを始めるときは、通う方法まで含めて本人に考えさせます。ひとりで通わせることに不安もありましたが、始めてみたら予想以上に問題なくでき、本人の自信にもつながりました」

 

親の意向や世間の常識ではなく、子ども自身の考えや決断を尊重する石神さんの接し方。なかなか難しいことですが、子どもの成長につながるのは間違いなさそうです。後編では、働く母として大切にしていることなどについてお聞きします。

 

(取材・執筆:高柳涼子)


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学童へ出張授業を提供。スミセイアフタースクールプログラムとは?【前編】

「第2の待機児童問題」があるとされる小学生の学童保育は、多くの働くママにとって「入れるだけでも有り難い」存在なのではないでしょうか。仕事が終わるまでの数時間、子どもたちが安全に過ごせる“居場所の確保”は、共働き世帯には死活問題ですよね。

 

一方、需要が増えているからこそ、徐々にその中身にも注目が集まってきています。小学生になり、子どもたちもより個性や主体性が強くなってきたからこそ、学校でも家でもない場所で、我が子が、誰と、どんなふうに過ごしているのかは気になるのが本音ではないでしょうか。

 

そこで今回は、学童の質を上げる活動をしている「スミセイアフタースクールプログラム」について取材しました。これからの学童保育について考えるきっかけとして、プログラムに参加した子どもたちの様子や、取り組みを支える大人たちの思いをお伝えしたいと思います。

 

TVでもおなじみの松延康先生のサイエンス教室

 

全国の学童保育や放課後子ども教室が、無料で応募することができるスミセイアフタースクールプログラム。当選すると、様々なジャンルで活躍するプロフェッショナルの方々が学童へやってきて、出張授業を受けることができます。現在は年間50箇所で開催されているのだとか。

 

今回取材でお邪魔した埼玉県鳩ヶ谷小学校の放課後学童クラブは、木が生い茂る小学校の敷地内にある、どこか伸び伸びとした雰囲気が漂う学童クラブ。この学童の子どもたちが今回受けるのは「いのちかがやくサイエンス」(全90分)のプログラムです。この日の講師である、テレビでもおなじみの松延康先生が登場すると、子どもたちから歓声が上がります。

 

プログラムは、まず最初に、子どもが科学に興味を持ってくれるような面白い実験を見せるところから始まります。

 

 

先生「みんなこの水は何色に見える?」

子どもたち「透明~~!!」

先生「え、赤でしょ! この水は心のキレイな人には赤に見えるんだよ!」

子どもたち「え~!ウソだぁ~!」

 

 

先生「じゃあ、大人たちの汚れた心を、この“ヨーコさん”に吸い取ってもらうと……。今度は何色に見える?」

 

 

子どもたち「え~っ!? 赤くなった!?」

 

クラブの先生たちも巻き込んだ演出に、1年生から6年生まで大盛り上がり。その後も、子どもたちの興味を刺激するような実験とお話しが続きます。

 

先生の実験で科学への興味が刺激されたところで、次は  子どもたち自身が科学の力を自ら体験するパートへ。

 

今回は、スノードーム作りにチャレンジします。2人1組でペアになってスノードーム作りに挑戦です。まずはペットボトルに入れた水とアルギン酸ナトリウムをよく混ぜるところから。

 

 

 

 

全身を使って、みんなでシェイク、シェイク、シェイク!!

 

よーく混ざったら、絵の具で好きな色を付けて、スノードームの“雪のもと”の出来上がり。この“雪のもと”を、塩化カルシウム水溶液の中に一滴ずつ落として、雪の粒を作ります。

 

 

 

一粒ずつ慎重に……。みんなすごい集中力です。

 

 

マスコットを浮かべてフタをしたら、カラフルなスノードームの完成!

 

 

同じ仕組みで作ったお土産のペンダントまでもらって、みんなニコニコです。

 

楽しい実験でワクワクが最高潮に達したところで、先生から科学のお話し。「ゴーヤのツルは引っ張られても切れにくいように秘密の工夫がしてある」、「サンマの背中が青くてお腹が銀色なのは、オシャレじゃなくてちゃんとした理由がある」など、普段気にも留めないような身近なものにも、たくさんの不思議が潜んでいるということを教えてくださいました。

 

 

プログラムが終わる頃には、キラキラした眼差しですっかり科学の世界に魅了された様子の子どもたち。先生のお話しも、誰一人ふざけることなく真剣に聞いていました。

 

普段の授業の倍の長さにもかかわらず、一年生から六年生までがフルで楽しんでいた今回のプログラム。はじめは何が始まるのか不思議そうにしていた低学年の子や、お疲れ気味だった高学年のお兄さんお姉さんも、最後にとてもいい笑顔になっていたのが印象的でした。

 

実験を通じて“sense of wonder”を引き出すきっかけ作りを

 

今回、子どもたちに実験を通じて科学の楽しさを教えてくれたのは、多くの幼稚園や小中学校で実験授業を行ったり、テレビでもおなじみの松延康先生。子どもたちに、実験を通じて好奇心を育てて欲しいと語ります。

 

 

「実は最近、小学校の理科で実際に実験をやる授業が減っているようなんです。それって、子どもが好奇心を育てるチャンスが減っているとも言えるんですよね。だから私は一人でも多くの子どもたちに実験を届けたいという思いで、このプログラムに協力しています」(松延先生)

 

実験を通じて「子どもの“sense of wonder”(不思議さに驚き!なぜ?と思う感性)」のきっかけを作りたいと言う松延先生。そのために、実験で不思議を楽しむ気持ちを盛り上げたあと、必ず身近な不思議のお話しをするようにしているのだそうです。

 

普段はなかなか出会うことができない、様々な分野の第一線で活躍する先生から、授業を受けたり話を聞くことができるスミセイアフタースクールプログラム。他にも現役の医師による「心臓外科医のシゴト」、昆布や煮干など様々なものからダシをひいて和食の奥深さに触れる「にほんのおだし」、元プロ野球選手から直接キャッチボール指導を受けられる「夢へのキャッチボール」など、16種類のプログラムが用意されています。今回も子どもたちにとって、思い出深い、良い体験になったのではないかと感じました。

 

学校、行政、地域…たくさんの方の協力で充実した学童が提供できる

 

今回、このプログラムに応募した鳩ヶ谷小学校放課後児童クラブの木村美紀子先生によると、外部の先生を招いてのプログラムは、子どもたちにとって良い刺激となるので、今後も続けていきたいとのこと。

 

また、スミセイアフタースクールプログラムでは、子どもたちへの出張授業のほか、学童を支えるスタッフや地域の方と、このプログラムを運営している「放課後NPOアフタースクール」のメンバーで学童のあり方について話し合う勉強会が行われるのも特徴の1つ。この勉強会が、学童での取り組みを見直す良いきっかけになるようです。

 

「学童は学校、保護者、地域の方など様々な方にお世話になってようやく良い運営ができるということに、改めて気付かされました」と語ってくれました。

 

次回は、プロジェクトを通じて全国160か所を超える学童を見てきたからこそ分かる、子どもたちの放課後の現状とこれからの展望について、住友生命保険相互会社・ブランドコミュニケーション部・ソーシャルコミュニケーション室の須之内たか美さんと、放課後NPOアフタースクール・マネジャーの押塚岳大さんに伺いたいと思います。

 

(取材・執筆:八巻奈緒)


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「文字が読める楽しさ」を教えてくれる絵本

 

 

もうすぐ12月。来年の入学へのカウントダウンがはじまりますね。年長さんの中には、もうすっかり文字を読めるようになった子、まだまだ練習中の子、いろんなお子さんがいると思います。あらためて親子でこんな本を読むと「字が読めるって、楽しい!」と思えるのではないでしょうか。2冊ご紹介します。

 

字をおぼえたがらない男の子の話。『へっちゃらトーマス』

 

 

『へっちゃらトーマス』(パット・ハッチンス文・絵、小宮由訳)は、これまで一度も字をおぼえようとしたことがない男の子、トーマスのお話です。先生が「字をおぼえなさい」と言っても…「かんけいないね」。「ペンキぬりたて」の立て札が読めずに、頭からペンキをかぶることになっても…「かんけいないね」。デパートの扉の「ひく」が読めずに逆に押してしまって、扉の前のお客さんたちをひっくり返してしまっても…「かんけいないね」。

 

とにかく「かんけいないね」の一言なんです! みんなは当然、「字がよめんのか!」とか、トイレから出てきた女の人も「男と女の字もよめないの!」と言って怒ります。字をおぼえたがらないトーマスが巻き起こす珍騒動。くすっと笑っちゃうようなやりとりが続きますが、とうとう交通標識を読めないばかりに、トーマスが交通事故の原因になり、警察につかまってしまいます! さあ、トーマスは字をおぼえる気になるのでしょうか…?

 

『ティッチ』や『ロージーのおさんぽ』などがロングセラーとなって長年愛されているアメリカの作家、パット・ハッチンスの絵童話です。まさか字が読めないためにこんなことまで起きないでしょ!?と言いたくなるのですが、パット・ハッチンスらしい茶目っ気や、吹き出しのせりふ、独特の色彩からおしゃれな風刺絵のような雰囲気が漂います。気になるのは、最後に「だれが」牢屋のトーマスに字を教えたかということなんですが…。答えは、ぜひ本を読んでみてくださいね!

読み聞かせはもちろん、はじめての1人読みにもぴったりの、ユーモラスな絵童話です。最後には、字が読めるようになって、ちょっぴり人生がかわったトーマスの姿も描かれていますよ。

 

ねこたち、立て札を読みますよ。『11ぴきのねこ ふくろのなか』

 

 

次は、大人気の「11ぴきのねこ」シリーズの中から『11ぴきのねこ ふくろのなか』(馬場のぼる作)をご紹介します。

いつものようにとらねこたいしょうを先頭に、11ぴきのねこが元気よく出かけます。どこへって? きょうは遠足だそうです。空は晴れていい天気。一列に並んで歩いて行くと、お花畑に立て札が立っていました。「わあー、きれい」「はながいっぱい」「たてふだがたってるよ」「は、な、を、と、る、な……」。

おやおや、次へページをめくると目に飛び込んでくるのは、お花畑で花をとるねこたち! 立て札の文字が読めても、「ひとつだけひとつだけ」とみんなで花をとってしまえば、立て札の意味がありませんよね。

 

ねこたちはこの調子で「きけん!はしをわたるな」という橋をわたり、「ふくろにはいるな」と書いてある大きな袋に入ってしまいます。そこに、ウヒアハという化け物があらわれて、袋をかついでいってしまったから、たいへん! まったく、ねこたちったら…。せっかく立て札が読めたのに。

 

でも、そこはさすがに11ぴきのねこ。持ち前の知恵と団結力で…? さあ、ねこたちがどうなったのか、立て札の効果はあったのか、読んでみてくださいね。本書は1982年に刊行された絵本なので、子どもの頃に読んでいるママもいらっしゃるのではないでしょうか。ママとなった今、昔とはちがった視点で読むと、また新しい面白さを親子であじわえるかもしれませんよ。

 

2冊とも、文字が読めるか読めないかで、だいぶ運命が変わってくるお話。でももちろん、文字を読めたからといって、そのあとどう行動するかは本人次第!というユーモアや示唆にも富んでいます。文字を覚えたての年長さんには刺激的ですが、「やっぱり、文字が読めるって楽しい!」と思ってもらえたらいいですね。

 


★連載「親子で読みたい!子どもの成長を応援する絵本」

 

 

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親がやってほしいことをやる力は子どもの将来に必要?

 

やりたいことに熱中できている子が一番幸せ

 

各地の幼稚園・保育園、小・中学校で講演するとき、私は子どもの熱中体験の大切さについてよく話をします。

自分が本当にやりたいことに熱中できている子は一番幸せです。

 

そのとき幸せホルモンがたくさん出て、生きる喜びを感じることができます。

すると自分自身の存在を肯定できるようになります。

 

明るく楽しい毎日を送れるようになります。

たまっていたストレスも解消され、気持ちが安定します。

すると、兄弟や友達にも優しく親切になれます。

 

楽しいことをたくさんやらせてくれて、ほめてくれる親のことが大好きになります。

親子関係がよくなり、素直な気持ちが出てきます。

 

熱中してたくさんやっていると、それが得意になります。

これによって自分に自信を持てるようになります。

すると、他のことでもできそうな気がしてきます。

 

やりたいことをやっているとき地頭がよくなる

 

楽しいと感じながら頭を使っているとき、脳の血流がアップして脳が活性化されます。

これが脳全体によい影響を与えます。

 

脳科学によると、頭がいいというのは、シナプスの数が多いということです。

シナプスとは、脳の神経細胞(ニューロン)同士をつないで情報をやり取りする情報の交差点のようなものです。

 

これは、本人が喜びを感じながら脳を使っているときにどんどん増えます。

認識力、理解力、情報処理力、記憶力、想像力、創造力、表現力などが、ぐんぐん伸びます。

 

つまり、地頭がよくなるということであり、脳の性能がアップするということであり、コンピュータでいえばCPUの性能がアップするということです。

 

地頭がよくなったところに勉強を入れればスイスイ入るわけです。

 

「そんなことより、○○をやりなさい」はNG

 

親は、つい、「いつまで『きかんしゃトーマス』で遊んでるの?それは幼稚園で卒業でしょ。そんなのテストに出ないよ。そんなことより、○○をやりなさい」などと言ってしまいがちです。

 

でも、それはもったいないです。

せっかく本人がやる気を持って頭の性能をアップしているのですから。

 

たしかに「きかんしゃトーマス」はテストには出ませんが、このとき子どもの地脳がどんどんよくなっているということを忘れてはいけません。

 

親は自立の意味を勘違いしている

 

子どものやる気の最前線は、親の願うそれとはいつも違うところにあります。

親は、勉強、習い事、手伝い、整理整頓、お手伝いなどについて、やる気になってくれることを願っています。

 

そして、それを進んでやってくれる子を「自立した子」と呼んでいます。

 

親がやってほしいことをやってくれないと、「うちの子はやる気がない」と言います。

「自立してない子」とも言います。

 

そうではありません。

それは自立しているのではなく、むしろ逆です。

それは「親がやってほしいことをやってくれる育てやすい子」「親にとって都合のよい子」になったに過ぎません。

 

「親がやってほしいことをやる力」と「主体性を持って人生を切り開いていく力」は正反対

 

熱中体験の効果をいろいろ書いてきましたが、最後にまとめると、自分がやりたいことを思う存分やることの楽しさを味わうことが大切ということです。

 

そういう子は、「自分がやりたいことを自分で見つけて自分でどんどんやっていける子」になります。

 

これが真の自立であり、自分の人生を自分でつくっていく力です。

これが主体的な生き方というものであり、主体的な学びもそれにくっついてきます。

 

2020年に大学入試改革が行われますが、何のためにおこなうかというと、「主体性を持って人生を切り開いていく力」を養うためです。

これは、『高大接続システム改革会議「最終報告」』の冒頭に出てくる、一番のキーワードです。

 

これからの世の中は、少子化による人口減少、経済規模縮小、超高齢化、人工知能、グローバル競争など、かつて私たちが経験したことのないような変化が急速にやってきます。

 

そのような中で、「主体性を持って人生を切り開いていく力」が本当に必要だということです。

 

「人に言われたことをやる力」「親がやってほしいことをやる力」ではないのです。

 


親野先生の連載はこちら

「親野智可等のこれで安心!子どもを伸ばす親の習慣」

 

 

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