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学校・まなび
小学1年生 2017年10月25日の記事
子どもがインフルエンザに感染! 受診のタイミングは?
インフルエンザの流行状況が気になり始めるシーズン。どんなに気をつけていても、集団生活では感染する可能性はあります。インフルエンザにかかると出席停止になりますが、発熱後すぐに受診してもインフルエンザと診断されない場合も。そこで「子どもがインフルエンザにかかったかも…」という場合の対処法と、出席停止中の家庭での過ごし方を新宿区立花園小学校の養護教諭・玉置玲奈先生に聞きました。
インフルエンザの疑いで学校をお休み。病院へはいつ行く?
インフルエンザが流行っている時期に体調が悪くなった場合、学校を休ませるかどうかはどう判断すればいいでしょうか?
「インフルエンザの初期症状は、熱、鼻水、頭痛といった普通の風邪と似たものです。クラスでインフルエンザが流行している時には、朝起きて風邪っぽい症状がみられたら、まだ熱がそれほど上がっていなくても念のため自宅で様子をみたほうがいいと思います」
インフルエンザは急激に熱が上がることもあるので、できればそばで経過を見てあげたいところですよね。では、学校を休んだ場合、病院を受診するタイミングは?
「心配がある時点ですぐに病院へ連れていってあげてください。ただ、インフルエンザは、発熱などの症状が出てからある程度時間が経過して体内でウィルスが増えないと、検査で陽性反応が出ません。症状が出てから12時間が目安と言われています。そのため、学校を早退してすぐに病院に行っても、インフルエンザかどうか判断がつかなかったという話もよく聞きます。それでも、高熱で不安な時間を過ごす前に、病院で今後の対処法を相談しておいたほうが安心ですよね」
この時期は、インフルエンザに混ざって溶連菌感染症など他の感染症が出ることも多いのだそう。そういう意味でも、一度病院に行って診断してもらうのが一番ですね。
インフルエンザで熱が下がったらどうやって過ごす?
病院でインフルエンザと診断されても、抗インフルエンザ薬を飲ませると、わりとすぐに熱が下がることも。しかし、出席停止期間中は登校することはできません。そんな時、家ではどうやって過ごさせればいいでしょうか?
「熱が下がってしまえば、子どもは動きたがりますから一日中寝ているのは難しいかもしれませんね。そんな時は、自宅でテレビを見たり本を読んだり、リラックスして過ごす分にはかまいません」
ただ熱が下がったように見えても完全に回復したわけではないと玉置先生。
「数年前まではインフルエンザを発症した子どもの出席停止期間は『解熱後2日を経過するまで』と定められていたのですが、今は『に変わっています。それは、薬の効果ですぐに熱が引くようになったものの、体内に残っているウイルスはまだ感染力を持っているから。また、一度下がったとしても再度熱が上がることがあるからです。ですから、熱が下がったからといって、出席停止期間中に外出するのは禁物ですし、できるだけ家族同士の接触、特に子ども同士の接触は避け、きょうだいを同じ空間で過ごさせないようにしたほうがいいでしょう」
また、学校をお休みしている期間中も規則正しい生活と、きちんとした睡眠、栄養をとることは心がけ、解熱しても、処方された薬をきちんと最後まで飲みきることも大切だそうです。
家族間感染を防ぐには?
子どもがインフルエンザになった時、家族間で感染が広がらないように気をつけるべきことはありますか?
「インフルエンザは基本的に飛沫感染なので、家でもお互いにマスクをしたり、こまめに手洗いをすることである程度は予防できると思います。
よく学校では、インフルエンザが流行り出したら、給食をグループごとに食べるのをやめ、正面向きのままで食べさせることがあります。これは、食事中の会話を減らし、飛沫感染の機会を少なくするためです。家でも食事を別々にとる、別の部屋で寝る、というのもすぐにできる対策のひとつだと思います」
小学生になって迎える初めての冬。インフルエンザのシーズンも元気に乗り切りたいですね。
(取材・執筆:宇都宮薫)
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