大和田佳世(おおわだ かよ)
絵本・児童書のライター。出版社勤務を経て、絵本紹介サイトなどで執筆。作家へのインタビューも行う。9歳、5歳、1歳を子育て中です。毎回、この時期ならではのおすすめの絵本を紹介していきます。
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生活・しつけ
小学1年生 2017年12月12日の記事
もうすぐ冬休み。寒い冬は、おうちで過ごす時間も増えますね。1年生になって初めての冬休み、学校の宿題を済ませたら、少しずつ家のお手伝いや、身の周りのことに取り組んでみてはいかがでしょうか。年末年始は親戚と会ったり、お祝いでふだんは行かないような場所に行くこともありますよね。生活態度やマナーを見直すための本を、2冊紹介します。
『こどもせいかつ百科』(田中昌子監修)は、子どもが生活の基本を身につけられる本。「朝」「昼」「夜」「学校生活」と4つの構成で、一日をとおしてわかりやすいイラストで一つ一つの手順が描かれています。
本書のいちばんのポイントは「子どもが『一人でできる』をアシストする」という視点で作られているところ! イタリアの教育思想家モンテッソーリの考え方に基づき、ていねいに生活技術を指南。ほぼすべてひらがなで書かれ、小学1年生が1人で使いやすい一冊です。
小1といえば、ずいぶんしっかりしてきたものの、ママに持ち物をチェックしてもらったり、身だしなみを手伝ってもらっている子もいることでしょう。成長には個人差があるものですが、ママがイライラしては子どもにも逆効果ですよね。本書ではたとえば「げんかんをきれいにつかおう」で、子どもが自分でくつを選んだり片付けたりするための、ちょっとしたママへのアドバイスも記されています。
「しょくじのじゅんびをしよう」や「しょっきをかたづけよう」に加え、「しっぱいしてもだいじょうぶ!」では水やお茶をこぼしたときの後始末、ふきんを子どもの手が届く位置に置く工夫など、ささいなことですが役立ちそうなポイントが書かれています。ちなみに「みだしなみをととのえよう」は、自分の問題だけではなく、他者への思いやりや気遣いという視点が大事なことも教えてくれます。そういった視点で生活態度を見直してみるのもいいですよね。最後の「学校生活」では、学校での言葉遣いや態度がきちんとできているか、参考になります。
豊富なイラストは、絵本作家として活躍されているスギヤマカナヨさん、つがねちかこさん、『ツレがウツになりまして』の細川貂々さんなどによって描かれています! 年末年始の大掃除や来客、そして1月からの新学期にもきっと役立つ『こどもせいかつ百科』。親子で読んでみてくださいね。
『テーブルマナーの絵本』(高野紀子作)は、発売以来増刷を重ねている絵本。動物たちのかわいらしいイラストで、しっかりとテーブルマナーについて詳述し、大好評の一冊です。和食のマナー、洋食のマナー、そして外食のマナーと、それぞれの場面でどのようなことへの配慮が必要なのか、ていねいに描かれています。
マナーを教えてくれるのは、くまのクンちゃんのおばあちゃん。白い割烹着姿の素敵な、やさしそうなおばあちゃんが、まずは和食のマナーについて教えてくれます。いただきます、ごちそうさまの挨拶はもちろん、お箸や器の決まった置き場所。お箸の正しい持ち方、器の持ち方。それだけでなく、「お箸の取り上げ方」も、器が手にあるときとないときの2通りで解説しています。そして、和室に入ったときに踏んではいけないもの、ふすまや障子の開け閉め、ざぶとんのすわり方など、和室でのふるまい方までしっかり解説! 大人にも勉強になる細やかさ、詳しさが、本書が売れ続けている理由なのです。
洋食のマナーは、ナイフとフォークの使い方から、スープで気をつけること、パスタのじょうずな食べ方、してはいけないことなど、こちらもかわいい動物の子どもたちの行動やしぐさを例にして、わかりやすく解説しています。
レストランは、ファミリーレストラン、回転寿司店、中華料理店、バイキングやビュッフェスタイルのお店など、それぞれで気をつけることが書かれていますから、年末年始の外食が増える時期に参考になりますよ!
2冊に共通するのは、一つ一つは決して難しいものではなく、みんなで楽しく互いに気持ちよく過ごすための心がけだということ。小さなことの積み重ねが大事なんですね。「親子で一緒に学び直そう!」という気持ちで、この冬を過ごしてみてくださいね。
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