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学校・まなび
小学1年生 2015年3月2日の記事
勉強大好き&学力アップ「親野智可等のママゼミ」第39回 [3/2]
式に関係ない数も入れて作る文章問題「ハイブリッド・ママクイズ」
●文章問題には不必要な数が出てこない
前回のコラムで次のようなことを書きました。
↓↓↓↓↓
かけ算のテストの時にはかけ算の文章問題しか出ないので、かけ算でやればいいことがわかりきっている。
子どもは、問題の文章に出てくる数をどう組み合わせるかを考えるだけでいい。
「これは何算で解くのか?」と考える必要がないので実力がつかない。
さて、これに加えて、実はもう1つ、文章問題には改善すべき点があります。
それは、文章問題の中に出てくる”要素”や”数”が少なすぎるので、どの”要素”や”数”を使えばいいのかを考える必要もない、ということです。
●単純すぎる問題
例えば次のような問題です。
1つ30円のアメ玉を5こ買いました。
全部でいくらですか?
かけ算のテストとわかりきっている上に、数が2つしか出ていません。ですから、30と5を組み合わせてかけ算にすればいいとすぐわかり、次のような式ができます。
30×5
あまりにも単純すぎますね。
もちろん、こういう基礎的な問題で少しずつ確実にやり方を覚えていく段階も大切です。基礎的な問題をたくさんこなす必要がある子もいます。
でも、やり方がわかってきたら、もう少し歯ごたえのある問題も出さなければ力はつきません。
●不必要な要素と数を混ぜる
例えば、次のように、文章問題の中に出てくる要素や数を増やせば、考える必要性が出てきます。
子どもが5人いました。
その中の4人は、30円のアメ玉を6こずつ買いました。
後の1人は20円のクッキーを8こ買いました。
アメ玉を買った子はいくらずつはらったでしょうか?
式は30×6になります。
この中には、式を作るのに不必要な5、4,20,8などの数が混ざっています。
数だけでなく、クッキーをはじめとして不必要な要素がいくつか出てきます。
ですから、出てくる数を単純に組み合わせることはできないわけで、じっくり考える必要があります。これによって応用力がつくのです。
そもそも、実際の生活では問題解決に無関係かつ不必要な要素や数がたくさんあり、その中から必要なものを見抜くことが難しいのです。
●「ハイブリッド・ママクイズ」「スペシャル・パパ問」
ということで、前回と今回で、文章問題の改善点を2つ書きました。
最近は、学校で使う教科書にも、総合的な問題ということで、この2つ改善点に配慮した問題が載っていることもあります。
でも、せいぜい1,2ページくらいです。ですから、親が手作りで問題を作ってあげるといいと思います。
そんなに難しいことではありません。もともと教科書に出ている色々な単元の問題を混ぜればいいだけです。
そして、もとの問題には出てこない、式を作るのには無関係かつ不必要な要素や数をいくつか入れればできあがりです。
「ハイブリッド・ママクイズ」「スペシャル・パパ問」などというネーミングでやらせてあげてみてください。