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生活・しつけ
小学1年生 2015年4月8日の記事
子どもの兄弟ゲンカは、どう仲裁すればいいの?[4/8]
《子どもの兄弟ゲンカ対処法・1回目》親がやみくもに仲裁しないで。兄弟ゲンカはコミュニケーション力を伸ばす貴重な経験です。
たとえ子ども同士でも兄弟ゲンカを止めるのは大変なもの。どのように仲裁すればいいのか気になるママもいるのではないでしょうか?
子どもの兄弟ゲンカの親の関わり方について、NPO法人子育て学協会会長 山本直美さんにお話を伺いました。
●兄弟ゲンカに親が白黒つけなくてもいい
山本 「お子さんが兄弟ゲンカをはじめたとき、『ケンカしちゃダメでしょ!』、『悪いのはどっちなの?』などと、すぐに仲裁に入ったり、善悪の白黒をつけたりしていませんか?
その場で兄弟のどちらかのせいにすると、不満がつのって余計にケンカがヒートアップしてしまうかもしれません。
基本的には、親御さんが『兄弟仲良くね!』と、ケンカしているお子さんたちに呼びかけるだけでいいのです。親がいちいち『原因は?』、『どっちが悪いの?』などと言って、干渉する必要はありません」
●兄弟ゲンカを通して世の中のルールを理解する
山本 「兄弟ゲンカは、子どものコミュニケーション力の成長につながる貴重な経験です。
ケンカをした後、相手のことを“許す”のは、大人でも難しいのではないでしょうか。子どもの方が許すのが上手で、大人の方が頑固でなかなか相手を許せず、謝らないこともありますよね(笑)。
兄弟ゲンカをして感情的にぶつかっても、後で冷静になったときに『悪いことを言っちゃったな』などと相手の気持ちを想像して反省することができます。
また、おもちゃなどの物の取り合いで兄弟ゲンカしたときなどは、『独り占めできないんだな』、『何でも自分の思い通りになるわけではないんだ』ということもわかるようになるのです」
●ケンカ中は、親の言うことを聞けないもの
山本 「とはいえ、相手に物を投げたり、殴り合ったりしてケガにつながるような兄弟ケンカであれば、親御さんが止めてください。
お子さんたちがケンカ中で感情的になっているときは、親が何を言っても聞き入れられないものです。時間をおき、親子で落ち着いて話せるとき(食卓を囲んでいるとき、休日など)に、『相手をぶったり、物を投げたりしたらケガをさせてしまうんだよ。ママはね、ケガしそうだなと思ったら、どんな理由でも止めるよ』と、お子さんたちに伝えてください。
子どもなりに、“相手にケガをさせてはいけない”というルールが理解できます」
なるほど、家庭によって「ここからは親が止める」という兄弟ゲンカをしたときのルールを決めておくといいのですね。
次回は、「兄弟ゲンカを止めるとき、言ってはいけないこと」についてお伝えします。
プロフィール
チャイルド・ファミリーコンサルタント。
株式会社アイ・エス・シー代表。NPO法人子育て学協会会長。
幼稚園教諭を経て、大手託児施設の立ち上げに参画。95年、株式会社アイ・エス・シーを設立し、保護者と子どものための教室『リトルパルズ』を開設。
『ゆるママ講座』、『できパパ講座』を開催し、全国各地で講演会活動を行っている
著書:『子どものココロとアタマを育む 毎日7分、絵本レッスン』(日東書院本社)、『デキるパパは子どもを伸ばす―今すぐ取り組める13のステップ』(東京書籍)