食べるのが遅くて、学校生活が憂うつなようです

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こんにちは。現役小学校教諭の舟山由美子です。

 

入学後しばらくは、ごく小さなことが原因で学校生活に戸惑う子どもが少なからず見られます。今回のご相談者のお子さんもそんなケースのひとつです。

 

 

Q.学校生活のちょっとしたことが気に入らず、憂うつそうです

 

次男は4月に入学してまだ1か月ちょっとですが、学校生活で心が折れることが多いらしく、ちょっと気になります。

 

もともと食べるのが遅い子なのですが、給食が始まって、自分が食べるのが一番遅いことがわかったようです。片づけに間に合わないので、トレーを給食室まで自分で運んでいるとショックを受けていました。

 

幼稚園のときから、お弁当を食べるのはクラスで一番遅かったはずなので、親としては「なぜ今ごろ?」と不思議に思うところもあります。

 

また、担任の先生(女性)についても、恐いとか、声が好きじゃないとか、不満を口にします。入学式や保護者会での私の印象では、愛想はありませんが、それほど恐いという感じではなく、さばさばした(声は少し低めの)男勝りの先生というイメージでした。ただ、息子は幼稚園時代に小柄で声の可愛い先生が大好きだったので、ちょっととっつきにくく感じているようです。

 

どれも大した問題ではないとは思うのですが、幼稚園のときはいつも楽しそうだった息子が、何となく憂うつそうに通学しているのを見ると、このまま学校に行きたくないなどと言い出さないかと心配になります。

 

担任の先生にも言いにくい内容なので、誰に相談していいかわかりません。親は何もせずに見守るだけでいいのでしょうか。それとも励ますべきなのでしょうか。励ますとしたらどのようにしたらいいのでしょう。

 

 

A.担任や子どもと話をして、必要な情報を集めましょう

 

ご相談者が「どれも大した問題ではないと思うのですが」と書かれているように、一つひとつはどれもありがちなことで、それで現在、登校しぶりをしているわけではありません。お子さんは、入学して新しい環境の中で走り出して、そのコースの途中でちょっとした「かべ」に行き当たった、ということでしょうか。

 

このお子さんは、学校でのことをよくお母さんに話してくれる子なのですね。これはとても大事なことなのです。こうした子どもに育っているからこそ、話してくれることを聞いてそれに応じる会話を通して、うまく子どもがその「かべ」を乗り越えられるようにしていきたいものですね。

 

そのときに大事なことは、

 

①必要な情報(=この場合は、担任の先生からの情報)はあらかじめ得ておく

②子どもの気持ちに共感しつつも、親(大人)の見識を示す

 

ということです。

 

保護者の方とお話をしていると、お母さんの深刻な話しぶりに比べて、教室での子どもはそれほどでもない印象を受ける場合がよくあります。逆に、教室で担任が感じる子どもの課題点について、保護者の方はほとんど感じていないこともあります。

 

これは、保護者と担任による“持ち場の違いによる情報量の差”なのだと思います。また、少人数で生活している家庭と、集団で動く学校とでは、子どもは“身の処し方”が違ってくる、ということもあると思います。ですから、個人面談や保護者会で、担任と保護者は情報のすり合わせをする必要があるのだと思います。

 

 

●食べるのが遅い原因を探って、解決策を考える

 

さて、具体的にご相談内容を見てみますと、給食を食べるのが遅くて、自分だけが給食室まで持って片付けに行かねばならないのが苦痛であるようだ、ということです。お母さんは、幼稚園の頃から一番遅かったのは分かっているはず……と思っていますが、もしかするとお子さんは、食べるのが遅くてもそれまで問題を感じていなかったかもしれません。

 

お弁当は自分のバッグにしまえばよいのですが、学校の給食はそうはいきません。クラスの給食ワゴンが行ってしまったあとは、自分のトレーを給食室に運ばねばならず、そこで初めて「自分は食べるのが遅い」と認識したのかもしれません。トレーを運んでいる途中の、まわりの目が嫌だったのかもしれません。からかう子がいたのかもしれませんし、自分が「給食ワゴンに置いていかれて遅くなった」と負い目を持ったことで、友だちがこちらを見ただけで、落ち込んだのかもしれません。プライドが高い子ほどそんな傾向があるような気もします。

 

そこで、まず担任の先生と話して、本当に食べるのが遅いのかどうか、どの程度なのかを尋ねてみるとよいと思います。最初は食べるのが遅い子でも、だんだん要領が分かってくるものです。それに教室の中で遅い子は数人いることが多く、1人だけ、ということはあまりありません。

 

また、遅い子の特徴として、食べ始めるスタートが遅いということもあります。スプーンやはしをもったまま、食べ物をいろいろ突ついている時間があったり、友だちとしばらく話してから食べ始めていたりするからです。最初から一生懸命食べているのに遅い子は、配られている量がその子にとっては多いので、配膳のとき、または配膳後に量を減らせばよいだけです。

 

まずはこのあたりの様子を担任の先生がどう見ているのかを確認して、お子さんと話をするのです。本人だけの思い込みである場合は、「最初の頃から比べると早く食べられるようになりましたね」と先生も言っていたよと励ましたり、遅くなっている理由はなぜなのかを、先生の意見も参考にして子どもと話してみたりするとよいでしょう。その上で、家でできること、たとえば、時間を決めて食べ終える習慣を子どもと一緒に決めて練習するのです。

 

 

●担任との相性は、子ども自身で折り合いをつける問題

 

2つ目の担任の先生への不満ですが、こればかりは、相性もありますし、子どもたちは、今後いろいろな先生や大人と関わっていかなければならないので、その子が自分で折り合いをつけていくべき問題なのだと思います。参考までに、私などは、最初から厳しいことを言うので、ちょっと煙たがられるのですが、面白い話をしたり、みんなが気づかない視点で褒めたりするので、こわいけど面白い先生だと思ってもらえるようです。どの先生にもその先生なりのセールスポイントがあるものです。

 

1年間は長く、いろいろなことがあります。集団生活の中でいろいろな「かべ」を乗り越えてだんだん成長していくのです。これまで通りお子さんの話をよく聞いて、「お母さんはこう思う」という大人として一つの方向を示したり、「大丈夫だよ。いつもあなたのことを見ているよ」というメッセージを伝えたりすることが大事だと思います。

 


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★「いじめをする子」に話を聞くときの10のステップ[2016/6/2]

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子どものいじめ問題を解決するためには、どのように会話を進めていけばいいのでしょうか?

前回に続き、NPO法人ジェントルハートプロジェクト理事の武田さち子さんにお話を伺います。

 

 

●子どもが話しやすい聞き方をする

 

武田 「いじめをした子に話を聞くときに知っておいていただきたい、10のステップをお伝えします。

 

 

 《話を聞くときの10のステップ》

 

【1】子どもを責めないで話を全て聞く

 

『お母さん、今から、○○(子どもの名前)に話を聞きたいことがあるよ。怒らないから本当のことを話してね』

子どもは『叱られる』と思っています。話し出しやすいように、促してください。

子どもが話し出したら途中で口をはさまないようにします。

じっくり聞くことで信頼関係ができます。

たとえ話が脱線しても、『それは関係ないことでしょ』と指摘しません。

関係ないと思えることの中に、いじめの本当の原因が見つかることもあります。

 

 

【2】小さなことから質問する

 

最初に『いじめをしたの?』と、核心をつく質問をすると、『した』『してない』としか答えられないので、何も話してくれなくなります。いじめをしていないのに認めてしまうこともあります。

 

『YES』か『NO』の答えになる質問の仕方ではなく、次の『5W1H』を意識して質問し、具体的な答えから事実を整理します。

 

いつ?(When)

どこで?(Where)

だれが?(Who)

なにを?(What)

なぜ?(Why)

どのように?(How)

 

なかなか話し出さないときは、先に他の子どもがどうしたかを聞き、その後で自分はどうしたかを聞きます。

 

話すのが苦手な子どもには、書かせるという方法もあります。

まずは事実のみをできるだけ時系列で箇条書きにして、書かせます。あるいは現場の配置図などを書かせて、その時の状況を口頭で説明させます。

 

 

【3】矛盾点やウソを見抜く

 

子どもが話すときの目線の動き、落ち着きがないなど、いつもと違うところはないかを見てください。ウソを冷静に見抜いていかなければいけません。

 

そのとき、

『ウソをついているでしょ!』

と叱らずに、

『お母さん、あなたがウソをついたらわかるよ。本当のことを言ってごらん』

などと、ごまかしが効かないことを伝えてください。

 

子どもの話を一通り聞いたら事実を整理し、あいまいなこと、矛盾点を質問します。

例えば、

『さっき、“みんな”って言ったよね。みんなって、誰と誰のことか名前を教えて?』

と、具体的な友達の名前を聞きます。まだ話していないことはないかも、確認します。

 

 

【4】なぜいじめたのか、子どもの気持ちを聞く

 

事実が整理できたら、いじめをした理由を聞きます。

 

例えば、

『生意気だから、ムカついて無視した』

という、理由を挙げたとします。

 

この『生意気だから』は、表面的な理由です。

ここで話を終えずに、心の奥にどんな思いがあっていじめをしたのか聞いていきます。

 

『どんなときに生意気だって思うの?』

『ムカつくって、どんな気持ちかな?』

『無視したとき、どんな気持ちになった?』

 

子どもに、いじめをしたときの状況や自分の気持ちを言葉で表現させます。

マイナスの感情も受け入れてください。

子どもは自分の言い分を聞いてくれたと思い、安心します。

 

 

【5】いじめられた子の気持ちを想像させる

 

次に、いじめられた子の気持ちを考えさせます。

『あなたが無視されたら、どんな気持ちになる?』

『あなたの悪口を言われたら、どんな気持ちになる?』

時間がかかっても、子どもによく考えさせてください。

 

なかにはどうしても、他人の気持ちが想像できない子どももいます。

そういう子には、

 『母さんが同じことをされたら、悲しくなっちゃうな』

 『もう二度と一緒に遊びたいと思わなくなっちゃうな』

 などとヒントを与えます。

 

 

【6】自分にも相手にも、いいところ・悪いところの両面があることを伝える

 

大人でも『いじめられる側にも原因がある』と言う人がいますが、それは大きな間違いです。どんなことでも、いじめていい理由にはなりません。

 

『○○(子どもの名前)にも、△△くん(相手の子の名前)にも、よいところ・悪いところの両面があるんだよ。悪いと思うところも見方を変えると個性になるんだよ』

『生意気なところも、見方を変えれば、自分の意見がはっきり言えるってことだよね』

『○○(子どもの名前)も失敗することがあるよね。何でもできる完璧な人はいないのだから、失敗したっていいんだよ』

 

人には、よいところ・悪いところの両面があり、いろいろな見方があることを、子どもに伝えます。

 

 

【7】なぜ、いじめがいけないのか伝える

 

いじめは人の心と身体を傷つけ、命まで奪ってしまう行為です。

 『一人から無視されるより、大勢の人から無視されるほうが、もっとずっとつらいよね』

『悪口を言われたり、無視されたりするのがつらくて死んでしまう人もいるんだよ』

『言葉や態度で相手を傷つけるのは、なぐるのと同じことだよ』

『身体の傷は治っても、心の傷は一生残るんだよ』

『人を傷つけても平気な人になってほしくないんだよ』

 など、なぜいじめをしてはいけないのか伝えます。

 

 

【8】再発防止策を話し合う

 

今度同じようなことが起きそうなときにはどうすればよいか、具体的な行動のアイデアを複数出して話し合っておきます。反省が表面的なものかどうかがわかり、再発防止につながります。

 

 

【9】話してくれたことに感謝する

 

悪いことをして、それを正直に話すのは勇気がいるものです。

 『本当のことを話してくれてありがとう』と感謝します。

自分がしたことが悪いことだと理解したときにも、『わかってくれてありがとう』と感謝します。

子どもは、『お母さんに話してよかった』と思います。

 

 

【10】いじめられた子に謝らせる

 

子どもがいじめをしたことの罪を感じ、忘れないようにするために、いじめられた子に謝罪をさせます。 

ただし、被害者の気持ちを第一にして、『会いたくない』と言われれば、手紙で謝罪します。

謝罪をすることで『いじめをしたのが悪いことだ』と実感でき、謝りに行ったという思い出が子どもの心に残って、忘れにくくなります」

 


次回の記事はこちら

「いじめ」を繰り返さないために大切なことは?

 

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ランドセル選び成功の鍵は事前リサーチ!焦らずじっくり選ぼう

小学校入学を前に、まず準備が必要なのがランドセルです。どの時期に、どんな基準でランドセルを選べばいいのか迷うところ。4人の先輩ママたちに、お子さんのランドセルを選んだ理由について、お話しいただきました。第1回は、ランドセル選びを開始した時期、選び方の基準、購入した価格についてお聞きします。

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左から、谷生 都さん(娘:小1)、中村綾子さん(娘:小6、息子:小1)、小古田綾子さん(娘:中2と小3)、大脇小枝子さん(娘:小6と小3)

 

ランドセル選びは、お店を見に行くのが第1歩

 

編集部:ランドセル購入を考え始めたのは、いつ頃からですか?

 

谷生:私は、娘が年長になった夏に、ママ友に誘われて本革製ランドセルのブランドの即売会に行きました。その時は、みんなでランドセルを下見しただけで、買うには至らず…。先輩ママから、あんまり早く買うと置き場所に困るよと聞いていたので、結局、冬に実家に帰ったときに、実家の母が、地元の老舗デパートで購入してくれました。

 

中村:うちも長女の時は、実家に帰省したときに、母に買ってもらいました。知り合いのお店に行き、娘と実母の2人で、一番軽くて、スタンダードなものを選んできました。長男は、特にこだわりはなく「黒なら何でもいい」とのことだったので、私と2人で年明けにデパートへ。いくつか背負わせてみて、私がスポーティーな形が気に入り、クラリーノ(人工皮革)素材のPUMAを選びました。

 

小古田:私は、夏ごろから店頭でランドセルをよく目にするようになったので、街へ出たときは必ずチェックするようにしていました。デザインや色の流行りや、最新の機能などをリサーチできたので、いざ買う時に選びやすかったですよ。

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編集部:リサーチした後にお子さんと一緒に買いに行ったのですか?

 

小古田:でも長女の場合は、私が口を出しすぎてもどうかと思い、私の弟(娘にとっては叔父)と娘の2人で選びに行きました。デパートやセレクトショップなど色々なお店を巡り、最終的にCMで見ていた「天使のはね」の赤いランドセルを選んできました。次女は、私と2人でデパートに行って、いろいろ背負わせてみて、A4クリアファイルサイズの茶色いランドセルに決めました。

 

編集部:最近はランドセルが以前よりも大きくなっているそうですが、皆さんA4フラットファイルサイズですか?

 

小古田:A4フラットファイルが増えてはいるんですが、結局うちの小学校は、A4フラットファイルのものを持ち帰るのは学期末くらいしかないんですよね。だから今小3の次女は、長女が使っていたのを普段は持って、大きめの自分のランドセルは大きいものを持ち帰る時にだけ使っています。それと、実は、次女も本当は赤がいいって言ったんですけど、お姉ちゃんと同じじゃくていいんじゃない……と私が意見を出してしまって(笑)。その点でもお姉ちゃんのを気に入っているみたい。

 

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最新のランドセルの大きさや軽さを確認する大脇さん

 

編集部:色やデザインはある程度本人の意思を尊重してあげたほうが良さそうですね。

 

大脇:うちは、姉妹で同じ工房系ブランドのランドセルを購入しました。機能的なランドセルより、シンプルなものを背負わせてあげたくて。6年生まで背負えるよう大人っぽいランドセルを選びました。受注生産だから9月に注文して、3月中旬に届くまでワクワクしながら待ちました。受注生産でも、最近では人気の色は夏前に売り切れることもあるようですね…。

 

体が小さい子は、特に軽さがポイントに

 

編集部:デザインや色は本人の意思を尊重したほうがいい、というお話しがありましたが、親の視点としては何を一番に考えて選びましたか?

 

谷生:娘は体が小さめだったので、重さと、背負いやすさですね。いろいろなランドセルを背負わせて、身体にフィットする形状のものを選ぶようにしました。でも、まだ5歳の子に身体に合うかを確かめるのって難しかったです。

 

中村:それから、6年持ち歩ける耐久性も重要だなと思いました。スーパーで安いランドセルを購入した方がいて、デザインはかわいいけど、やはり作りが貧弱で、2~3年で壊れたという話を聞いたんです。それで、やっぱりランドセルは丈夫じゃないとダメだと思い、長女の時にはおばあちゃん任せでしたが、長男の時には自分の目で確かめ、よく触ってからランドセルを決めました。

 

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6年間使える耐久性を重視したという中村さん

 

大脇:うちの場合、私が工房系のブランドにこだわったこともあり、そのお店しか連れていかなかったんです(笑)。そのブランドの中から、強制的に子どもたちに決めてもらった感じ。

 

中村:工房系って本革で重いって聞いたんですけど、最初大変じゃなかったですか?

 

大脇:長女のは革製で、やっぱり低学年の時は重くて大変だったので、次女は同じメーカーでも軽いクラリーノ(人工皮革)にしました。やっぱり、軽い方が使いやすいみたいですね。

 

価格の相場は6万程度。祖父母におねだり派も

 

編集部:ランドセルを買う時に、価格は気にしましたか? だいたいいくらくらいの価格帯がスタンダードなのでしょうか?

 

谷生:うちは、母がプレゼントしたくれたので、値段に関しては口を出しませんでしたが、結局5万円くらい。私が見た中では安い方だったと思います。

 

大脇:うちも予算は特に考えずに買いに行きましたね。

 

小古田:値段を考えなかったなんて、すごい! うちは7万、8万もするランドセルは、あえて避けて見せませんでした(笑)。下の子の時は、だいたい平均的な価格の6万前後のランドセルを選びました。これでも安い買い物ではありませんが、ただ、1年1万円と思えば、妥当と考えなくちゃいけませんね。

 

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中村:兄弟がいるので、実感したのですが、4~5年前と比べたら、少しずつランドセルの価格が上がっているような気もするんですが、そんなことないのかしら…。

 

谷生:ボディが大きくなり、その分高くなったのかも。でも、さっき中村さんもおっしゃったように、あまり安すぎても心配。平均的な価格のものを選びたくなりますよね。

 

急いで買わなくても大丈夫! 焦らずじっくり選んで

 

編集部:今振り返ってみて、ランドセルを選ぶ時にもっとこうしておけばよかった、というのはありますか?

 

谷生:今から考えると、もっとカタログやホームページなどをきちんと見てから、お店に行けばよかったと。あまり知識もないまま、お店に行ってしまったので、購入時はすごく迷いました。

 

中村:ほんと、もう少し情報があれば、子どもに合うランドセルが買えたかもしれませんね。今は早割(早く予約すると割り引きがある)があるお店が増えていたり、遅く買うと欲しい商品が無くなるという噂があったりして、早く買う方が多い気がしますが、そこまで急がなくてもいいんじゃないかと…。先輩ママの情報や学校の方針などもよく聞いてから購入したほうが、色や大きさもその子や学校に合ったものを選べるのではないでしょうか。

 

編集部:事前にリサーチしたり、先輩ママから情報を得たりしてからのほうが、子どもに合ったものを選べそうですね。

 

次回は、大きさ、デザイン、機能性、色など子どもの希望を取り入れた、親子で納得できるランドセル選びについてお話を伺います。

 

(SPONSORED BY 株式会社セイバン

 

 

 

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★「いじめ」をしたのか話を聞くときのNG対応[2016/6/1]

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もしも、わが子が「いじめをしている」と連絡があったら……。

事実をきちんと確認するためには、子どもにどうやって話を聞いていけばいいのでしょうか。

 

前回に続き、NPO法人ジェントルハートプロジェクト理事の武田さち子さんにお話を伺います。

 

 

●子どもに話を聞くときに気をつけることは?

 

武田 「子どもがいじめをした場合、自分を守るために言い訳をしたりウソをついたりすることがあります。事実を全て話してもらうのは、とても難しいのです。

 

子どもから話を聞くときは、次の7つのNG対応をしないようにしてください。

 

 

《7つのNG対応》

 

【1】話を聞く前に怒る、責める

 

『いじめたんでしょ!』

『なんでいじめたの!』

『いじめるなんて最低!』

感情的に怒りをぶつけると、子どもは『責められている』と思って心を閉ざします。

 

子どもの心の奥にある思いを聞かずに『いじめはダメだ』と頭ごなしに言うだけでは解決しません。頭をクールダウンし、冷静になってから話を聞きます。

 

 

【2】事実を聞く前に、子どもを擁護する

 

『あなたは、いじめなんてする子じゃないよね?』

『あなたは悪くないよね?』

わが子を信じたい気持ちはわかりますが、いじめをしたことが事実なら、重大な問題を見逃すことになります。

 

 

【3】話の途中で口をはさむ

 

『そうじゃないでしょ』(否定する)

『○○だから、△△したんでしょ』(憶測で話を誘導する)

否定されると子どもは話をしなくなります。

 

また、誘導する聞き方をすると事実をきちんと把握できなくなります。

複数の人で話を聞く場合にも、事前に「話の途中で口をはさまない」ことを互いに約束してください。

 

 

【4】話を聞くのを後回しにする

 

時間が経つにつれて記憶があいまいになるため、なるべく早く聞きます。時間をおくと子どもが言い訳を考えたり、いじめをした子たちで口裏合わせをしたりするかもしれません。

 

また、遊びながら、テレビを見ながらなど、“ながら”で話を聞くと気が散ってしまいます。落ち着いて話せるタイミング、場所を選んでください。

 

 

【5】子どもの言ったことを全て信じ込む

 

「バレたくない」という思いから、子どもがウソをつくかもしれません。子どもの話の矛盾点やウソを見抜くつもりでメモを取りながら話を聞き、事実を整理します。

 

 

【6】「いじめた子」と「いじめられた子」の双方に一緒に話を聞く

 

いじめられた子は、強い恐怖を感じます。被害者と加害者、一緒に話を聞くのは絶対に避けてください。いじめをした子同士で、都合のいいように話を合わせるかもしれません。必ず個別に話を聞くようにします。

 

 

【7】「単なる子ども同士のケンカ」と軽く見る

 

子どもの話をじっくり聞かず、単なるケンカだと思って形だけ謝罪させるのは、大人の自己満足です。いじめ問題は、小さな芽のうちに摘んでおかないとエスカレートします。

 

次回は、会話の進め方についてお伝えします」

 


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★子どもがいじめをしたら、どうすればいいの?[2016/5/31]

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子どもの友達関係は、ちょっとしたことで変化するため、わが子が「いじめられる側」にも「いじめる側」にもなる可能性があります。

 

もしも、わが子が「いじめをした」という連絡があったら、親は子どもとどのように向き合えばいいのでしょうか。NPO法人ジェントルハートプロジェクト理事の武田さち子さんにお話を伺います。

 

 

●わが子が「いじめをした」と連絡があったら

 

武田 「もしも担任の先生に『お子さんがいじめをしています』と言われたら、とてもショックですよね。

 

子どもを信じ、否定したくなる気持ちはよくわかります。でも、『お子さんがいじめをしています』と伝えるのは、学校の担任の先生にとって、とても気が重いことです。それでも、『子どもたちの問題を協力して解決したい』と思って、連絡してくれたのです。

 

事実を確認する前に

『うちの子は、いじめなんてしません!』

『証拠はあるんですか?』

などと否定してしまうと、問題がさらに深刻になって解決が難しくなります。

 

実際、友だちを恐喝したり、万引きさせたり、ケガを負わせたりするなど、小学生でも犯罪行為のいじめを起こすケースもあります。

 

感情的にならずに立ち止まってください。いじめをしたのが事実なら、お子さんは大好きなお母さんに“SOSのサイン”を発しているのです」

 

 

●子どもの問題を伝えてくれたことに感謝する

 

武田 「わが子の問題で言いづらいことを伝えてくれる人は、とてもありがたい存在です。

 

いじめをする子は、心の奥に満たされない思いを抱えています。“子どものSOSに気づくチャンスを与えてくれた”と考えてください。

 

まずは、連絡をくれたことに対して、

『教えてくださって、ありがとうございます』

と、感謝の気持ちを伝えます。

 

そして、

『子どもに事実を確認して、こちらからご連絡します』

と言います。

 

いじめ問題は複雑で、原因が1つとは限りません。実はわが子がいじめを受けていて、被害者と加害者を取り違えていることもあります。解決するためには、子どもの話をじっくりと聞き、事実を確認することが第一歩です。

 

次回は、いじめをしたのか子どもに話を聞くときのNG対応についてお伝えします」

 


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☆男の子の子育てに父親はどう関わればいい?[2016/5/31]

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前回は、「すぐに勝ち負けにこだわる・・・」といったお悩みに対してアドバイスをいただきました。引き続き、花まる学習会の代表・高濱正伸先生に、男の子の子育てについてご意見をうかがいます。  

 

 

【今回のお悩みは・・・】 
 
息子の行動につい口を出してしまうのですが、夫はあまり気にならないらしく、「ここだけは言っておかなければ」という時だけ、息子に話をしています。 
男の子を育てる上で、父親と母親の役割は違うと思うのですが、父親の役割は何でしょうか?
 

 
 
【高濱先生のアドバイス】

 

●幼児期は子どもと遊び、母親の心の安定をサポートする 
 
高濱 「子どもを時間軸で見ると、0~3歳、4~9歳、10~18歳に分けることができます。 今回は4~9歳の幼児期、10~18歳の思春期に分けて話をしようと思います。 
 
幼児期の父親の役割は、とにかく子どもと遊ぶことです。父親が怪獣になりきって遊んでくれるようなことが、子どもの成長には良いのです。男の子の遊び心は、父親の影響が大きいと言えます。 
 
また、父親が息子と遊ぶ姿を見ることで、母親は『みんなで家族をやっている』と感じて、安心します」 
 
お父さんは、お母さんの心の安定をサポートする役割もあるのですね? 
 
高濱 「そうなんです。特にこの時期は、イライラしがちなお母さんをフォローし、ホッとしてニコニコするような気持ちになるよう応援するのが大事です。 

 

たとえば、週末だけでも、ママ友と出かけたり、好きな歌手のコンサートへ行く時間をプレゼントするのも良いし、共働きだったら、家事をしっかり分担するという手もあると思います」 
 
 
●思春期は、人生の厳しさを息子に伝える 
 
少し先のことになりますが、思春期になると男の子は口数が少なくなり、何を考えているのかわからなくなると聞きます。 そんな時、父親の役割はどういうものになるのでしょうか? 
 
高濱 「思春期は、人生の厳しさを息子に伝えるのが父親の役割です。 

 

『俺も中3で初めて告白したんだけど、思いきり振られてさ・・・』とか、『仕事にこういうクレーマーがいるんだけど。クレーマーって聞いたことあるか?』など、体のこと、異性のこと、仕事のことなど、父親にしか言えないことがあります。 
 
大事なのは、本当に信頼できる大人が自分をさらけ出して話をしてくれること。その体験があることで、男の子は大人に向けて脱皮ができるのです。 
 
そういう時に気をつけたいのは、お母さんが子離れできないケースです。 『私が息子を起こさないと・・・』『私が言わないと、宿題やらないんです』と言いながら、息子がかわいくて離れられないと、息子は母親に依存するようになります。 
 
なかなか難しいかもしれませんが、男の子が大人になっていくために、思春期は『口を出さずに見守る』ことを、ぜひやってみてください」 
 
 
幼児期は子どもと遊んで、母親の心の安定をサポートし、思春期は人生の厳しさを息子に伝えるのが父親の役割なんですね。 
 
高濱先生、男の子の子育てについて、心に響く数々のアドバイスをありがとうございました。 

 


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子どもが苦しみを言葉で表現できない場合、どう対応する?

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●苦しみを言語化できない場合、行動や身体の症状に出る

 

子どもは何か嫌なこと、苦しいこと、悲しいことなどがあったりしても、言葉で表現できないことがあります。

 

その場合、内面の苦しみが、物にあたる、弟や妹をいじめる、赤ちゃん返りする、学校を休む、自傷行為、などの行動に現れることがあります。

 

あるいは、お腹や頭が痛い、熱が出る、吐き気がする、無表情になる、不眠、円形脱毛症など、身体の症状に現れることもあります。

 

 

●心配な様子が見られたときの話しかけ方

 

このように行動や症状で心配な様子が見られたときは、次のように優しく話しかけてみましょう。

 

「どうしたの? ちょっと元気ないね。お話ししてくれるとうれしいな」

 

「何か嫌なことがあるんじゃない? お母さんにちょっとだけ教えてくれる?」

 

「何か心配な事があるのかな?ママにお話聞かせて」

 

ある程度見当がつく場合は、次のようにもう少し具体的に聞いてみるのもいいでしょう。

 

「どうしたの? 学校で何か嫌なことあったのかな?」

 

「友だちとうまくいってないのかな?」

 

「先生に叱られちゃったのかな?」

 

 

●はっきりわかっている場合は代弁も

 

さらにもっとはっきりわかっている場合は、代弁してあげるのもいいでしょう。

 

「お兄ちゃんにおもちゃを取られちゃったんだね。頭にきちゃうね。」

 

「またお友だちにあだ名で呼ばれて嫌だったんだね」

 

「せっかく練習したのにうまくいかなかったんだね。悔しいね」

 

このように親が代弁してあげることで、子どもが「わかってもらえた」と感じれば、自ら気持ちを話し始めることもあります。

 

ただし、その代弁がまったく的外れのものだったりすることもあります。その場合、子どもは「ママは何もわかってない。言ってもムダだ」と思ってしまうこともありますので、気をつけてください。

 

 

●言語化で気持ちが軽くなる

 

自分の苦しみを言葉で表現できないまま、その苦しみが行動や症状に出ていた子にとって、ほんの少しでも言葉で表現できるようになることはとても大事です。

 

それによって少し気持ちが軽くなれば、行動や症状にも改善が見られるはずです。

 

子どもが言葉で表現したときは、すぐに「そんなのだいじょうぶ、だいじょうぶ。気にしない、気にしない」「すぐ解決するよ。元気出して。ファイト、ファイト」などと励ましたりしないでください。

 

このように言われると、子どもは「そんな簡単なことじゃないよ。私がどんなに苦しいか、ママにはわからないんだ」と感じてしまいます。

 

ですから、「そうだったの。それはつらいね。苦しいよね。そんなにつらいことを、話してくれてありがとう」と共感してあげてください。

 

すると、子どもは「自分の苦しみをわかってもらえた」と感じて、さらに気持ちが軽くなります。

 

 

 ●じっくり待つことも大事

 

親が話しかけても、子どもが応じてくれなかったり、「うるさい」などと反抗したりすることもあります。

 

あるいは親が代弁のつもりで言ったことが的外れだった場合、子どもが「そんなことじゃない。放っておいて」などと言ったりすることもあるかも知れません。

 

そういうとき、決して「ちゃんと言ってくれなきゃわからないでしょ」とか「その態度は何なの」などと責めたりしてはいけません。

 

これだと、子どもは「下手に言えばもっと叱られる」「この親はわかってくれない」と感じてしまいます。

 

こういうときは、親が焦らずにじっくり待つことも大事です。そして、「ママはいつでもあなたの味方だよ。ママに何でも言ってね」と言ってあげてください。

 


前回の記事はこちら

親野智可等の子どもを伸ばす親の習慣 第3回

 

次回の記事はこちら

親野智可等の子どもを伸ばす親の習慣 第5回

 

親野先生の他記事はこちら

親野智可等の「ママも小学1年生」

親野智可等の「今日から叱らないママ」

 

 

 

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☆貝おかず「しじみの中華風卵スープ」[2016/5/27]

たっきーママ・2回目画像

 

●暖かい時季のお弁当のこと

 

こんにちは、たっきーママです。

 

そろそろ小学校や幼稚園では運動会のところもあるのではないでしょうか。

運動会のお弁当にお悩みの方は是非

『たっきーママの簡単作りおきと時短おかずで朝すぐ!弁当』

をご活用くださいね(宣伝—————!笑)

 

これから梅雨の季節になるとお弁当を傷みにくくする工夫も必要ですね。

小学校では給食でしたが、次男の通ってた幼稚園は毎日お弁当で

暖かい季節になって来ると朝、

幼稚園のクラスの前に大きなカゴが置かれるようになります。

朝、クラスに行くとまずバッグからお弁当を出してカゴに入れ、

そのカゴを先生がクーラーのついた部屋に運んでくれていました。

ありがたいことですね。

 

長男の中学はどうなんやろ? とりあえず今は保冷剤を乗せて持たせてますが、それをさらに保冷バッグに入れようかなと考え中。

なんか毎日お弁当のことばっかり考えてるわ私(笑)

 

 

ではレシピです。

今回の貝はしじみ! 

しじみと言えばおみそ汁や佃煮って感じですが、今回は中華風の卵スープです。

 

意外としじみのエキスとごま油って合うのねと自分で思いました(笑)

しっかりしじみの味も出ていて美味しいです。

 ちなみに、長男がこの「エキス」って言葉が嫌いらしくて食べる気なくすらしい(笑)

 

 

しじみの中華風卵スープ

 

【材料】(2人分)

しじみ…30個くらい

卵…1個

水…300ml

★鶏がらスープの素…小さじ2

★ごま油…ひとまわし

★塩、こしょう…各適量

 

 

【作り方】

1.しじみは砂抜きをしておく。鍋に水を入れて火にかけ、沸騰したらしじみを加える。しじみの口が開きはじめてから3分煮て、★を加える。

 

2.溶き卵をお箸で押さえながら高い位置から流し入れ、ひと混ぜしたら火を止める。

 

ふわふわな卵にするには、菜箸で溶き卵を押さえながら流し入れますが、高い位置から細く落とすとふわふわになると思います。 

このとき、スープの温度がしっかり沸騰していないと濁ってしまうので、熱々のときに!

 


前回の記事はこちら

貝おかず「あさりとキャベツのみそクリーム煮」

 

たっきーママさんの他記事はこちら

たっきーママの子育てレシピノート

 

 

 

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入学式直後から、学校に行きたがりません

funayama2016-5-2

 

こんにちは。現役小学校教諭の舟山由美子です。

 

入学から1か月が過ぎました。毎年この時期には、不登校や登校しぶりに悩む親御さんからのメールが届きます。長い休みをはさんで、不安を抱きつつも新しい展開を望むようになる時期なのかもしれません。

 

 

Q. 朝から大泣きして、家から出られないことも

 

こんにちは。こちらのサイトで似たような悩みを持った方の記事を読み、メールさせていただきました。

 

我が家にも小学1年生の女の子がいて、入学式直後から学校に行くのを強く拒否しています。朝は学校に行くのが嫌だと大泣きして家から出られないときもあります。

 

我が家は、子どもが入学後に引っ越すと転校することになりかわいそうだということで、小学校入学前に引っ越しをしてきました。共働きだったため、0歳の頃から保育園に入れていましたが、保育園をいやがることもなく、楽しみに通っていました。

 

普段は活発で友だちと遊ぶことも大好きな子供です。私も仕事があるので、学校のあと学童も通わせています。毎朝お腹が痛いと不調を訴え、学校に行くことを拒否しています。2歳になる弟がいて、保育園に通っているのですが自分も保育園に行きたいと言ったりします。

 

結局、ケンカしながらも、なんとか学校まで引っ張ってきて登校させ、授業中も別部屋で待っていたり、廊下で待っている状況が続いています(いないと不安になるようです)。カウンセラーの先生からは母子分離不安と言われました。

 

ゴールデンウィーク明けからは、学校の下駄箱で先生に引き渡して、泣いてもバイバイしましょうとなりましたが、果してそれがいいのか?と、疑問です。しかし、仕事をしていくうえではそれもいたし方ないのかと思ったりもします。

 

今後どう対応して行くべきなのか。先の見えない不安に、私自身耐え難く、精神的、肉体的にもとてもきついです。アドバイスありましたら宜しくお願いします。

 

 

A. 毅然とした態度で「学校へ行くこと」を諭しましょう

 

入学式から数日たった頃、それまでは中・高学年しか担任しておらず、今年度初めて1年生を受け持った中堅の先生がこんなことを言っていました。

 

「1年生は小さくてかわいらしくて、自分も早く担任したいな、と思っていました。でもいざ担任になったら、いろいろなことが大変で……。座り方・返事の仕方・手の挙げ方・道具の片付け方・整列の仕方・鉛筆の持ち方・プリントの配り方……あっ、給食も。もう果てしなくやることがあって。これまでは、1年生の先生がしっかり教えてくれていたから、自分は今までこういう指導をしなくてよかっただけなんだということが分かりました」と。

 

学校にいる教員ですら、こう思うのです。まして新1年生の中には、環境の変化にひどく戸惑っている子どもがいたはずです。

 

環境の変化に対応する力には、個人差があります。大人でもきっとそうでしょう。

① 好奇心の方がまさっていて、変化をちっとも苦にしない楽観的な人

② 目の前のことを、ひとつひとつ、地道に過ごしていこうとする素直な人

③ 過去の体験と比べて、現在の自分の立場を苦しいものをとらえがちな悲観的な人

 

ご相談者のお子さんは、学校に行ってびっくりしたのだと思います。なんとなく「学校は保育園(幼稚園)より楽しい場所」だとばかり思っていたのに、そうではなかった……。上記の分類では③のタイプです。だから弟の通う保育園に、自分も戻りたいと思うのでしょう。

 

でもそんなことができないのはわかっている以上、この気持ちをぶつけられるのは、お母さんです。なぜお父さんではないかというと、お父さんはどんなことがあっても仕事に行ってしまう人だとわかっているからです。お母さんのことを頼っている、これは甘えられているとも言えますが、あえて厳しい表現にすると、甘く見られている、という言い方もできると思います。

 

ご相談者は、「……先の見えない不安に、私自身耐え難く、精神的、肉体的にもとてもきついです……」と書いています。このお子さんが環境の変化にとまどって、お母さんにすがりついているので、お子さんの苦しみをダイレクトに受けとめてしまっているように見えます。カウンセラーの先生が、「母子分離不安」とおっしゃった背景には、子ども・母親の双方の分離不安があると思われたからではないでしょうか。

 

ここは、大人としての見識を保ってみませんか。

たとえば、お子さんにこんなふうに諭して言います。

 

★お父さんとお母さんは、みんなが暮らしていくためのお金を稼ぐためにお仕事に行く。弟は保育園に通う。あなたは学校に通い、放課後は学童に行く。そうやってうちの家族の生活は成り立っている。

 

★学校では、いろいろなことを勉強する。国語や算数だけではない。友達とどう仲良くなるかが大切。どんな上級生がいて、どんな先生がいて、みんなどんな人なのかも、よく見てみよう。お話してみよう。学校にいる人全員の顔が分かるようになるといいね。学校で飼っている動物もよく見てごらん。

 

★学校から帰ってきたら、たくさんお話しよう。お母さんも、今日あったことをお話するから、あなたも学校であったことを、どんなことでもいいから教えてほしい。

 

これらは、これまでも言って話して聞かせてきたことかもしれません。それでも、言い続けます。その際大事なのは、「毅然と話す」ということです。お子さんは、自分の半径1mくらいの世界で苦しんでいるのです。でも社会は広いし、お子さんが漕ぎ出す世界はもっと広くなくてはなりません。お子さんの背中をどう後押しするかが親の務めだと思うのです。

 

最初はお子さんも、これまでのように泣いてすがってくるでしょう。けれど笑顔を保って、「じゃあ、お母さんは会社に行ってきます。今日の晩ご飯はハンバーグにするね。ご飯のとき、たくさんお話しようね。約束だよ」と言って、どんなに泣いても去るのです。私の経験では、1時間泣く子は相当タフです。

 

だいたい20~30分泣けば、のども渇くし、同じ姿勢でいるので疲れるため、観念して教室に入ります。そもそも、クラスメートがじっと見て聞いているので、そのへんはだんだん自制してきます。

 

離れぎわに泣く我が子を置いていくのは、胸がつぶれる思いでしょう。けれど本当にかわいそうなのは、泣けばお母さんが自分の言う通りになってくれると、いつまでも思っている子どもです。お母さんの覚悟が大事だと思います。

 


舟山先生のほかの記事はこちら

きいて 教えて 舟山先生!

 

 

 

 

 

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☆男の子が字をきれいに書けるようにするには?【2016/5/27]

 

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前回は、「男の子はどう叱れば良いの?」といったお悩みに対してアドバイスをいただきました。引き続き、花まる学習会の代表・高濱正伸先生に、男の子の子育てについてご意見をうかがいます。

 

 

【今回のお悩みは・・・】 
 
息子の書く字が汚くて気になります。数字は6と8の区別がつかず、ひらがなはミミズがはったような文字で読めないことが多いです。どうしたら良いでしょうか?

 

 
 
【高濱先生のアドバイス】

 

●書くべき時に、しっかり書ければ大丈夫 
 
高濱 「基本的に、字は相手が読めれば大丈夫です。 
お母さんは、特に長男・長女に対して、『字はきれいに書きなさい。きちんと書きなさい』と、“きちんと病”になりがちですが、手紙や硬筆の時間など、書くべき時にしっかり書ければ良いのです」 
 
 
書くべき時にしっかり書ければ良いとのことですが、 
そういう時にきれいに書けなかったら、どうすれば良いですか? 

 
高濱 「それはもちろん練習する必要があります。でも、もしその子なりにすごく一生懸命書いていたら、『いつもよりきれいだね』とほめてあげてください。字がきれいな他の子どもと比べる必要はありません」 
 
 
●算数を得意とする子どもたちの中に、字のきれいな子はいない!? 

 

しかし、ノートの字が汚いと、理解できているのかと心配になるのですが・・・。 
 
高濱 「『算数オリンピック』に出るような、算数を得意とする子どもたちを見てみると、字がきれいな子はいませんね。 学校では教わりませんが、鉛筆で書くスピードが大学入試で圧倒的な差をつけるのです。 
 
私は熊本出身ですが、東京に来た時に、超難関校と言われる生徒たちの書く速さに驚きました。 
入試では、『字はきちんと書きなさい』と言われてきた子どもは負けてしまうんです。 
そのことも頭に置いて、『必要な時にきれいな字を書ければ良い』と割りきって、お子さんに接してもらえたらと思います」 
 
 
高濱先生、ありがとうございました。 
 
次回は、「すぐ勝ち負けにこだわる・・・」というお悩みについて聞いてみたいと思います。
 

 


こちらも合わせてどうぞ

ママと男の子は、ラブラブな関係でもいいの!?

 

 

 

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★小学生のときが貯めどき? 教育費準備のポイント[2016/5/26]

happy children study in the classroom

 

こんにちは。ファイナンシャルプランナーの鈴木さや子です。

このコラムでは、小学生ママに知っておいて欲しいお金の情報をお届けしていきますね! ちなみに私自身も小学生ママ歴7年です。一緒に学んでいきましょう。

 

1人あたり1000万円以上(!)と言われる教育費。小学生にあがる頃から、「子どもに好きな道を歩ませられるかな?」と不安になるママがとても多いんです。教育費の特徴や費用をあらかじめ知り、今から計画的に準備を始めましょう!

 

 

●教育費準備のポイントは2つ

 

1000万円なんて書きましたが、「一度に」そんな多額はかからないのでご安心を。教育費は長い期間をかけてかかり続けていくもの。ポイントは2つです。

 

・高校卒業までは家計から捻出できる学校に行こう

・使う時期に合わせて、複数の方法で「先取り」準備しよう

 

 

それでは、それぞれのポイントについて見ていきましょう。

 

●高校卒業まで毎月かかる金額はこれ!

 

教育費の大小は、「進路選択」にかかっていると言っても過言ではありません。小学校から大学まで、オール国公立だった場合とオール私立(文系)の場合では、なんとその差額は1379万円! 毎年捻出する金額も、小学校では4.8倍、中学では 2.8倍も違うんです。

 

家計から出し続けていけるか、という視点で進路選択すると良いですね。毎月かかる金額をご紹介します。

 

学習費グラフ画像

 

上の表では年額の平均を12ヶ月で割って出していますが、私立の場合は、半期毎に支払う学校もあるので、より一時にかかる負担が大きくなるかもしれません。(上表は全国の一部の学校のデータなので、あくまで参考値としてチェックして下さい)

 

家計から出せるところに……と言っても、高校は別。公立に進めるとは限りません。日頃のご相談では、行くつもりがなくても私立進学を想定して、家計見直しの上、高校の学費を今から貯蓄などプランニングすることをアドバイスしています。

 

 

●教育費準備の3つのコツ

 

教育費はなんとなく貯蓄してもうまく貯まりません。「必要になる時期が異なること」、「絶対に必要なお金であること」、「中長期で準備できること」といった特徴に合わせた3つのコツをお話します。

 

 

【1】必要になる時期に合わせてプランニングしよう

 

 子育てが終わったママにお話を伺うと、「お金がかかるのは大学入学時だけではない」「想定外のお金がかかった」との声多数。

 

・どうしても野球をやめたくないから中高一貫……と予定外の中学受験

・英語に目覚め留学

・バレエに没頭し、習い事費用がびっくりするくらいかかった

・浪人した

 

など、想定外のことがある教育費は、大学入学時に合わせて学資保険などだけで準備するのでは危ういのです。

 

そこで、必要になる(かもしれない)時期に合わせてお金を準備しましょう。

 

<教育費準備の一例>

・大学資金のために学資保険などで300万円

・高校での留学や浪人などのために、児童手当から約200万円(※)貯める

・その他、想定外の支出のため→積立定期預金などで月1万円+α

※0〜15歳で一度も使わなければ約200万円(所得制限ありの場合は約90万円)。

 

特に3つ目の預貯金での準備は、一番お金がかからない小学校のうちが貯めどき! 中学受験を予定している場合は、低学年のうちに集中的に貯めましょう。

 

 

【2】先取り貯蓄と教育費専用口座の活用を

 

教育費は「絶対に使うであろう」お金。ですから、生活費や住宅購入資金などに使わない工夫が必要です。今すぐ、収入から自動的に貯める仕組み「先取り貯蓄」を設定しましょう。

 

教育費のためだけの専用口座を作り、児童手当の振込先は生活口座ではなく、この口座へ。また、「これまでかかっていたけれど払わなくなった」保育園代や私立幼稚園代、やめた習い事費用、住宅ローン控除の還付金、といったお金をどんどん入金。名付けて「なかったもの貯金」を続けると、チリも積もれば……で意外と貯められますよ。

 

 

【3】預貯金だけでなく運用も考えて

 

超低金利の現代、預貯金だけではほぼ増えません。小学校入学時から大学入学まで12年間もあるので、預貯金より大きく育てることも検討を。

 

運用経験者や興味がある方なら、今年始まったジュニアNISAなどを使って運用するのも手。元本割れの可能性がありますので、教育費全てではなく、まずは少額から、一部の準備に活用すると良いでしょう。

 


鈴木さや子さんの連載はこちら

鈴木さや子の「小学生ママのためのマネーレッスン」

 

鈴木さや子さんの他記事はこちら

「学資保険」には、どんなメリットがあるの?

 

 

 

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☆きのかんち「まいぺーす入学準備マンガ」第3回[2016/5/25]

きのさん・3回目修正版

 

こんにちは、きのかんちです!

 

前回、お手紙交換のためにひらがなを書くことを覚えためんこのことを描きましたが、読みの方もグングン覚えていきました。

 

お風呂場に100円ショップで買った耐水性の「あいうえお表」を貼っているのですが、この表を使ってめんこと妹ナルが先生ゴッコのようなものを毎回していました。

 

それも良い勉強になったんだと思います。

 

遊びを通して覚えると、子どもも無理なく覚えられるのかもしれません。

 

それから数字は、2歳くらいからお風呂で数を一緒に数えていたせいか、いつの間に数えられるようになっていました。大きな数も数えられるようになってくると、お風呂の中で数える数もどんどん増えていき、のぼせ気味になることも……(笑)。

 

お風呂で数を数えるときは、夢中になってのぼせないよう、お気をつけください~。

 


きのかんちさんのマンガ一覧はこちら

きのかんち「まいぺーす入学準備マンガ」

 

 

 

 

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★不審者が子どもを狙って連れ去る場所の特徴は?[2016/5/25]

連れ去り・2回目画像

 

前回は、不審者による子どもの連れ去りの危険信号をキャッチする方法をお伝えしました。今回は、不審者が現れやすい場所について、NPO法人 体験型安全教育支援機構 代表理事清永奈穂さんにお話を伺います。

 

 

●目立たない場所、逃げやすい場所で子どもを狙う

 

清永 「不審者は事前に下見をし、待ち伏せをしていても目立たない場所、逃げやすい場所を選んで犯行に及ぶケースが多く見られます。では、その場所の特徴をお伝えしますね。

 

 

《不審者が子どもを狙う場所》

 

・曲がり角やカーブの多い、見通しの悪い道路

逃げるときに、すぐに曲がれば姿を隠せます。

 

・車が通れないぐらい、細い道が入りくんでいるところ

車で追跡されず、逃走経路がわかりにくいので犯人にとって逃げやすい場所です。

 

・人が少ない公園、駐車場がある公園

人が少なければ、犯行に及んでも目撃者が少なくて済みます。駐車場があれば車内で待ち伏せし、車で連れ去ることができます。

 

・道路の脇に木や草が生い茂っているところ

茂みに身を隠して待ち伏せしたり、人が来ても身を隠したりしやすい場所です。

 

・ガードレールがなく、車道と歩行者道路が分かれていないところ

車に乗って子どもに近づき、車内に引き入れて連れ去ります。

 

・道路脇に車が停車していたり、自転車がバラバラと置いてあったりするところ

車を停車して待ち伏せしていても目立ちません。

 

・人が住んでいない建物(アパート、工場など)があるところ

身を隠して待ち伏せでき、子どもを連れ込んでも目立ちません。

 

お子さんの行動範囲の中にこのような場所が多くあれば、1人で近づかないように伝えてください」

 

 

●子どもに危ない場所を伝える

 

清永 「このような、子どもにとって危ない場所について、『ひまわり』を頭文字にしてお子さんに伝えることができます。

 

とりきりになるところ

わりから見えにくいところ

かれ道、き道、うら道のあるところ

ようされていない家、空き地、公園などがあるところ

 

危険な場所を具体的に伝えることで、子どもは『ここは気をつけて歩こう』『ここは危ないから1人で近づかないほうがいい』と意識できるようになります」

 

清永さん、ありがとうございました。

 

 

女の子だけではなく、男の子を狙った連れ去り事件も起きているため、油断できません。時間帯によって人通りも変わるため、通学路などを歩いて危ない場所がないか親子で一緒にチェックしてみるのもいいですね。

 


関連記事はこちら

子ども自身でできる「不審者対策」って?

 

 

 

 

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☆男の子の品のない遊び、やめさせるには?[2016/5/23]

 

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前回は、「男の子は、どんなお手伝いをすれば良い?」といったお悩みに対してアドバイスをいただきました。引き続き、花まる学習会の代表・高濱正伸先生に、男の子の子育てについてご意見をうかがいます。 
 

 

【今回のお悩みは・・・】 
 
息子は、毎日品のないことを言ったり、したりして笑っています。やめて欲しいのですが・・・。 

 

 

【高濱先生のアドバイス】 

 
●バカをどれだけやれたかで、友達の中での自分の地位が決まる 
 
高濱  「男の子が、ウンコ、オケツ・・・といった言葉を言うのは健全です。幼児期は、この言葉を使うのが楽しくてしょうがないんです。そういう言葉を聞くと、男の子はゲラゲラ笑います。それによって仲間意識を共有しているのだと思います。 
 
5歳児がお尻を出して『ブリブリ~』と言うアニメが子どもたちの間で人気ですが、それを見せたくないという母親の感覚はわかります。 
 
ただ、男子世界ではまず尻出しをやらなければ、仲間に入れてもらえないのです。それをやらないと『何すましているんだ?』って思われてしまいます。 

今、医者や検事をやっているような仲間も尻出しをやっていましたよ(笑)。バカをどれだけやれたかで、友達の中での自分の地位が決まります」 
 
バカをどれだけやれたかというのが、一つのポイントなんですね? 
 
高濱  「そうです。高校生ぐらいになれば、よりユーモアセンスの高い戦いになりますが、最初の体を張っての尻出しは、基本中の基本です」 
 
 
●母は『もうやめて』と言いながらも、『こんなもんだ』と思っておく 
 
母親としては、品のないことを言ったり、したりする子どもにどう対応すれば良いのでしょうか? 
 
高濱  「母親が、『男の子は品のないことが好き』ということを理解するのはムリです。母としては、『もうやめて』と軽く言いながら、内心『こんなもんだ』と思っているのが良いと思います。 
 
男社会では、下ネタや笑われることを言ったり、やったりすることで認められるところがあります。将来仕事をする上で、男の子が同性にもてるって大事ですよ。そこを覚えておいてもらえたらと思います」 
 
男の子は、品のないことを言ったり、したりすることで、仲間意識を共有し、認めあうところがあるのですね。 
高濱先生、ありがとうございました。 
 
次回は、「男の子はどう叱れば良いの?」というお悩みについて聞いてみたいと思います。 

 


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☆男の子の叱り方がわかりません[2016/5/24]

 

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前回は、「品のないことが好き・・・」といったお悩みに対してアドバイスをいただきました。引き続き、花まる学習会の代表・高濱正伸先生に、男の子の子育てについてご意見をうかがいます。

 

 

【今回のお悩みは・・・】 

 
「おもちゃで遊んだら片付けなさい」とか「脱いだものは洗濯かごに入れて」と、毎日同じことで息子を叱っています。イライラして、『何度同じことを言わせるの!』と感情的になってしまうこともあります。男の子は、どう叱れば良いのでしょうか?

 

 

【高濱先生のアドバイス】 

 
●子どもを叱る時は、「厳しく」「短く」「あとを引かず」 
 
高濱 「男の子も女の子も、叱り方は『厳しく』『短く』『あとを引かず』が基本です。厳しく言えないというお母さんがいますが、それは子どものために良くありません。子どもを叱るのは、人間として一番熱いモノをぶつける瞬間、その子の将来を思って大切なことを伝える時間です」 
 
他に、こういう叱り方はやめた方が良いというのはありますか? 
 
高濱 「今の時代、お母さんは孤立していて、イライラしている方も多いと感じるのですが、自分のイライラやうっぷんを晴らすような叱り方はよくありません。そういう叱り方をしていると、子どもが自信のない子になってしまいます。 
 
また、『あの時もそうだった』と過去のことを持ち出して叱るのも反則です。子どもは『今』を生きているので、叱るのは『今、起きたこと』についてです」 
 
 
●男の子は理屈で納得することを好む 
 
叱る時は、理由をきちんと言って、説明した方が良いのでしょうか? 
 
高濱 「理由を説明するかどうかは、何を叱るかによります。たとえば、『なぜ、傘で目を突いてはいけないのか』というようなことは、『そんなの当たり前でしょ』の一言で終わって良いと思います。屁理屈につきあう必要はありません。 
 
ただ、男の子は『こうだから、こう』という理由をきちんと言われると、すっきりします。理屈で納得することを好むのです。 
 
お母さんの中には、『良い母でいようと思いながら、叱りすぎてしまう・・・』という人も多いです。息子さんの寝顔を見ながら『今日は言い過ぎたね』と謝る話もよく聞きます。 
 
“良い母”でいる必要はありません。『この子が育つためには、何ができるかな』と考えて、叱ってもらえればと思います」 
 
高濱先生、ありがとうございました。 

 

男の子を叱る時は、「厳しく」「短く」「あとを引かず」を基本に、なぜ叱っているのかという理由をきちんと言いましょう。 
 
次回は、「字が汚い・・・」というお悩みについて聞いてみたいと思います。
 


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★「学資保険」には、どんなメリットがあるの?[2016/5/25]

 

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将来、子どもが希望する進路に進めるように、教育資金を準備していきたいですね。

 

大学や専門学校など高校卒業後に進学をする場合、入学金や授業料など、まとまったお金が必要になります。無理なく教育資金を準備するには、どうすればいいのでしょうか。

 

ファイナンシャル・プランナー鈴木さや子さんにお話を伺いました。

 

 

●教育資金は先取りで貯めるのがおすすめ

 

鈴木 「家計簿をつけたり、節約をがんばったり、細かいやりくりをしたりするのが苦手でお金をコツコツ貯める自信がない……というママもいるのではないでしょうか。

 

日々の生活費とは別に、住宅や車の購入、旅行などの家族のライフイベントに大きな額のお金を使うこともあり、教育資金が足りるのか不安になることもあると思います。

 

教育資金の準備で大切なのは、『子どもの教育のためのお金』と目的をはっきりさせ、収入から先取りして貯めることです。

 

手元にお金があると今必要なものに使ってしまいやすいので、生活費の残りを貯めるのはなかなか難しいですよね。

 

おすすすめの方法は、生活費と区別するために、お子さんの教育資金の専用口座をつくることです。この口座に児童手当をまるまる貯めたり、毎月決まった額を積立貯蓄したりしてもいいですね。

 

例えば、0歳から給付される児童手当を貯めていけば、中学校卒業までに約200万円(※)貯まります」

※児童手当の所得制限限度額以下の所得の場合。受給者の所得によって手当額が異なります。

 

 

●『学資保険』のメリットは?

 

鈴木 「また、教育資金を準備していく方法のひとつに『学資保険』があります。

 

学資保険の主なメリットは以下の通りです。 

 

・決めた額を先取りで貯蓄できる

 

・『子どもの教育のためのお金』という目的があるから解約しにくい

 

・進学時など、大きなお金が必要なときに学資金を受け取れる

 

・『保険料払込免除』の特約をつけると、契約者(パパなど)が死亡、または所定の高度障害を負った場合、その後の払込が免除になり、進学時や満期など、当初決めた時期に学資金を受け取れる

 

・プランによっては子どもの医療保障や育英年金をつけられる(ただし、保障を厚くする分、同じ払込額の場合、受取額が減る)

 

・所得税・住民税の控除が適用される

 

ただし、あくまで保険なので銀行の預金のようにすぐ引き出すことはできず、契約を途中で解約すると元本割れしてしまう可能性もあります。

 

銀行口座に貯める教育資金とのバランスを考え、家計に負担をかけすぎない払込保険料にすることも大切です」

 

 

●学資保険の『返戻率』とは?

 

鈴木 「払込保険料総額に対する受取る学資金の総額の割合を『返戻率(へんれいりつ)』といい、プランによって異なります。

 

例えば……

【返戻率110.3%の学資保険プラン】

 ・払込保険料の総額 1,812,672円

・受取る学資金の総額 2,000,000円

※契約者30歳男性・被保険者0歳。22歳満期、保険料払込期間0歳から18歳まで。

 

上記の例の場合、払込保険料より約18万円多く受け取れることになります。

 

プランや加入時の年齢などによって払込保険料の額や返戻率が異なるので、シミュレーションをしてみてください。

 

 

●学資金の受け取り時期をチェック

 

鈴木 「さらに、学資金の受け取り時期も確認します。

 

プランによって満期学資金を一括で受け取るもの、進学学資金として年齢ごとに決まった額を分けて受け取るものがあります。

 

推薦入学の場合、高校3年生の秋には入学金など、まとまったお金が必要になることも考えられ、受け取り時期を早めに設定しておくと安心です。

 

より返戻率を上げたい場合は、小中高入学時の進学学資金がなく、大学入学時(17歳または18歳)から大学在学中に分割で受け取るプランがよいでしょう。

 

将来の家族のライフイベントを見通し、無理のない教育資金の準備の計画を立ててください」

 

鈴木さん、ありがとうございました。

 

将来、子どものやりたいことを応援するために、少額からでも“先取り”でお金を積み立てていきたいですね。

 


他記事はこちら

突然の集金あり!?「小学校でかかるお金」準備のコツ

 

 

 

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★子どもの連れ去りの危険信号をキャッチする方法[2016/5/24]

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子どもが小学生になると、登下校や公園で遊ぶときなど、親のつき添いなしで行動することが増えますね。

 

親として心配になるのは、不審者による子どもの連れ去り。その危険信号を事前にキャッチするには、どうすればいいのでしょうか。

 

NPO法人 体験型安全教育支援機構 代表理事清永奈穂さんにお話を伺いました。

 

 

 ●不審者の出没情報をチェックするには?

 

清永 「テレビや新聞などで取り上げられるのは、多くの場合、連れ去りや誘拐などの事件が起こってからです。

 

声かけ、つきまといなど、犯罪行為までいたらない事案は、通学路や公園などの子どもの身近な場所で数多く起きており、その不審者が連れ去りをすることも考えられます。

 

警視庁や都道府県警、自治体では、ホームページで地域ごとの不審者の出没情報を公開していることをご存じでしょうか。(メールアドレスを登録すると、不審者の出没などの安全情報をメールで送信するサービスを行なっている自治体もあります)

 

まずは、インターネットで、“○○市 不審者 情報”などと、お住まいの都道府県名、市区町村名を入力して検索してみてください。例えば、次のように日付や時間、場所、声かけの言葉、不審者の特徴などの情報をチェックすることができます。

 

《例》

6月10日(金) 17時ごろ ○○市△△町1丁目の路上で女子児童が男に声をかけられました。

 

・声かけ内容 『ちょっと、ちょっと』『名前は何ていうの?』

・不審者の特徴 30歳代、身長170cmくらい、小太り、白いトレーナー、黒っぽいズボン、スニーカー、サングラス

 

 

また、学校からお便りなどで、学区内で出没した不審者の情報を知らせてくれることもあります。

 

お子さんにも『知らない人がじっと見ていたり、声をかけてきたりしたら、すぐお母さんに教えて』と伝えてください。

 

危険信号を事前にキャッチして、家庭、学校、地域、警察と情報を共有することが大切です。不審者が現れた事案・事件が起きたら、地域で防犯パトロールをして子どもたちを見守るほか、登下校時や公園などで1人にならないように注意します。

 

さらに、防犯ブザーを子どもが1人で鳴らせるように練習したり、電池切れになっていないか確認したりするなど、日頃の防犯対策を見直してください」

 

 

●治安はいい? 悪い? 危険信号のレベルを知る

 

清永 「子どもが通う学校の学区内で、事案・事件がどれぐらい発生しているかによって、危険信号のレベルがわかります。

 

※声かけ、つきまといなどの事案だけでなく、暴行、わいせつ行為、ひったくり、住居侵入などの窃盗、恐喝、誘拐などの事件も含めてカウントしてください。

 

 

《子どもに関わる犯罪の危険信号レベル》

 

半年以上、起こっていないなら……   

→青信号

 

地域の治安はいいほうです。でも、油断は禁物。

 

子どもに登下校時や公園で遊んだときの出来事を聞いたり、地域の防犯情報を確認するなど、危険信号をすぐキャッチできるようにしてください。

 

 

半年に6件起きたら……   

→黄色信号

 

地域の治安が悪化してきています。

 

例えば、ゴミ捨て場や町内会の掲示板が乱れていたり、落書きが多かったり、無断駐車・駐輪が多かったり、見た目が荒れている街は不審者が現れやすいです。地域で協力して街をキレイに保つようにします。

 

 

月に3件起きたら……

→黄色信号が点滅

 

かなり治安が悪化してきています。

 

学校、家庭、警察、地域の人と情報を共有して子どもたちを見守り、あやしい人物がいたら二度見する、「何かお探しですか?」と声をかけるなどして、犯罪を抑止します。

 

 

週に2起きたら……

→赤信号

 

今日、子どもが連れ去られてもおかしくない危険な状況です。

 

子どもの登下校に大人がつき添ったり、外で遊ぶときに1人にさせたりしないようにします。また、警察にも防犯パトロールをお願いします。

 

自治体が発信する防犯情報から地域の治安の状況を知り、すぐに子どもたちを守るための対策を立てられるようにしてください。

 

 

次回は、不審者が子どもを狙う場所の特徴をお伝えします」

 


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★親野智可等の「ママも小学1年生」第4回[2016/5/23]

 

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●子どものマイナス面を伝えすぎるのは考えもの
 
ゴールデンウィークが終わったころ、多くの学校で家庭訪問が行われます。
私が家庭訪問でいつも感じていたのは、自分の子どもの欠点をたくさん挙げる親がけっこう多いということです。
 
たとえば次のような感じです。
 
「うちの○○はだらしがなくて、いつも使った物を出しっぱなしで・・・。
おまけに小さいときから落ち着きがなくて・・・」
 
「この子は、何度言われても自分のやるべきことができなくて困るんですよ。
妹は自分でどんどんできるのに」
 
「何をやっても遅いんです。
御飯を食べていても途中で箸が止まってボウッとしていて・・・」
 
「やることが雑で困っちゃいます。ノートの字も雑で・・・。
おまけに泣き虫で弟にも泣かされているんですよ。
なんというか気が小さくて、挨拶もできなくて・・・」
 
「好き嫌いが多くて困ってしまいます。
やっぱりこういうのはわがままに育てたからでしょうか?」
 
私は、親がこういう話をしすぎるのは子どものためにならないと思います。
この時期、先生は子どものことをまだよく知りません。
そこで、こういうマイナスなことをたくさん伝えてしまうとどうなるでしょう?
 
先生がそれを真に受けて、
「な~んだ。この子はそういう子なのか。困った子だな」
と思ってしまうかも知れません。
 
「この親自身がマイナス思考だから、子どものいいところが見えないんだな」
と考えて、割り引いて受け取ってくれる先生ならいいですが、真に受けてしまう先生も多いはずです。
 
なにせ、親がそう言っているのですから。
 
 
●「うちでもがんばってるんですが・・・」のひと言が子どもを守ってくれる
 
もちろん、先生に伝えるべきことは伝える必要があります。
たとえば、次のようなことです。
 
友達が少なくて自分から誰かを誘って遊べないという場合、先生に頼んで気の合いそうな子を紹介してもらうといいでしょう。
 
食べ物のアレルギーがあるとか持病があるなど、健康上の重要な情報は確実に伝えます。
このような重大なことは、すでに健康調査票などの書類に書いて提出してあったとしても、念のため面と向かって直接伝えることがとても大切です。
 
また、冒頭で書いたような悩みで、
「これだけは伝えておいた方が子どものためだ」
と思うことは伝えた方がいいでしょう。
 
ただ、伝え方が大事です。
 
たとえば、
「マイペースでなんでも時間がかかるんです。
先生やお友達にもご迷惑をおかけするかも知れません。
家でもストップウォッチやタイマーで意識させているのですが・・・」
のように言います。
 
ポイントは「うちでもがんばってるんですが・・・」と伝えることです。
 
というのも、学校で実際に困った状況があったとき、先生は「家のひとはちゃんとわかっているのかな?親はどう思っているのかな? ちゃんと指導しているのかな?」と感じるからです。
 
多くの場合、先生には「親はわかってないんじゃないかな」と感じられ、それがけっこうストレスになります。
 
あらかじめ「ちゃんとわかっていて、努力もしている」ということを伝えておけば、そういうとき先生も「家でもがんばっているんだから、まあ、しょうがないか」と思えるようになります。
 
そうすれば、子どもに必要以上に強い指導をしてしまうこともなくなります。つまり、子どもを守ることにつながるのです。
 
このことはよく心に刻んで覚えておいて、親が子どもを守る必要があるときに応用してください。勉強ができない、給食が食べられない・・・などにも使えます。
 


前回の記事はこちら

親野智可等の「ママも小学1年生」第3回

 

次回の記事はこちら

親野智可等の「ママも小学1年生」第5回

 

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☆やってはいけない叱り方ってあるの?[2016/5/20]

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前回は、子育てアドバイザー野田友子さんに、しつけのために叱った後の子どもへの対応についてうかがいました。今回は、叱るときに注意したいことをお聞きします。

 

 

 ●叱るときは行為を叱る、子どもの人格を否定しない

 

その1で、叱らないことがストレスになるくらいなら、叱ってもOKとお話しいただきました。そのように言ってもらえると、親としてはちょっと気持ちが軽くなりますが、叱るときに何か注意したほうがいいことはありますか?

 

野田 「どんなに感情的に叱ったとしても、これだけは気をつけてほしいのは、子どもの全人格を否定しないということです。『勉強しないあなたは嫌い』とか『片づけない子は知らないよ』とか、そうした言葉を言いそうになったら自分を抑えるようにしましょう。

 

叱るときは、行為を叱ること。『ご飯までに片づけるって言ったでしょ!』などと、行為そのものに対してはびしっと言いましょう。全人格を否定されたら、子どもに限らず、人は立ち直りにくいものです。いくら後でごめんねって言っても、その心の痛手が消えないこともあります。『人格』と『行為』を分けること。これに注意しておくと後の修正がききやすいでしょう」

 

「○○しないなら知らないよ」なんて、つい親が言ってしまいがちな言葉ですね。気をつけます

 

 

●叱るなら明るく叱ろう

 

野田 「また、これはその人のキャラクターにもよるので、絶対にこうしてほしいというのではありませんが、叱るのであれば『明るく叱る』こと、第三者が聞いていて辛くなるような叱り方をしないことでしょうか。

 

例えば、低いトーンの声で、ぐだぐだと、いつまでもお説教するような叱り方は子どもも嫌になってしまいます。叱りたくなったら、あえて声のトーンを高くして、一気に叱ってみるというのもひとつの方法かもしれません。

 

いずれにしても、子どもに対する感情の昂りを、お母さん自身がいつまでも引きずらないようにすることが大切ですね」

 

自分なりに、あえて明るく叱ってみるようにすると、今までと気分が違ってくるかもしれません。

 

 

 ●日頃から、親の思いや価値観を伝えておく

 

野田 「叱らないようにするのは難しいですが、叱る回数を減らすために常日頃からしておくとよいことがあります。それは、叱っているときではなく、平穏な状態のときに、子どもに対して、してほしいこと、してほしくないこと、親の考えや価値観といった親の思いを伝えておくということです。

 

親は意外と、子どもがしてほしくないことをしたときにしか伝えていないものです。そうするとどうしても『叱る』ことになってしまう。でも、あらかじめ子どもに言っておけば、子ども自身も親が叱るような行動をすることは減ってくるはずです。

 

また、これをしたときにはこうなるよとか、こうするためにこうしておこうね、などと前もって『予告』しておくことも効果的です。

 

例えば、子どもが『ゲームを買って』と言ってきたら、いくら欲しいと言っても『お誕生日までね』として、『それまでにカレンダーに印をつけて楽しみにしててね』などと言って待たせるようにします。子どもは本当に欲しい物は、○をつけて楽しみに待てますが、あまり欲しくないことは、途中で○がつけられなくなるんですね。

 

このように予告しておくことで、『買って』『ダメ!』というやりとりをしなくてすみ、子どもも『待つ』ことを覚えられます。結果的に叱ることを予防できるというわけです。そして、予告して、約束したことは必ず守りましょう。お互いの信頼関係は崩さないようにすることが大切です」

 

叱ってもOKとはいっても、子どもの側から考えると、叱り方には十分注意して、叱らないようにする対策もしていきたいですね。

 

野田さん、ありがとうございました。

 


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☆男の子におすすめのお手伝いって?[2016/5/20]

 

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前回は、「すぐにケンカをする・・・」といったお悩みに対してアドバイスをいただきました。引き続き、花まる学習会の代表・高濱正伸先生に、男の子の子育てについてご意見をうかがいます。

 

 

【今回のお悩みは・・・】

 
女の子は自分からお手伝いをする子も多いようですが、男の子はこちらから言わないと、なかなかやりません。何かお手伝いをさせたいのですが、男の子だからこそすると良いお手伝いはありますか?

 

 

【高濱先生のアドバイス】 
 
●お手伝いは、「工夫する力」「やり抜く力」「集中力」をつける良い機会 
 
高濱 「男の子だからこそオススメというお手伝いは、特にありません。部屋の片付け、お風呂掃除、洗濯物たたみなど、お手伝いは何でも良いです。むしろ、1つのお手伝いを毎日継続的にやることが大事です」 
 
なぜ、1つのお手伝いを継続的にやることが大事なのですか? 
 
高濱 同じことを繰り返しやっていくうちに、『こうしたらうまくいく』ということがわかっていくからです。 
 
私は小学校1年生の頃、五右衛門風呂を沸かすという手伝いをしていました。それが自分にとっては誇りだったんです。2つ下の弟には、まだできなかったので。 
 
でも、初めは全然火がつかなかったんです。数々の失敗を経ながら工夫していくうちに、空気穴の存在を知り、『火は生きている』ということを学びました。 
 
お手伝いは、『工夫する力』『やり抜く力』『集中力』を身につける良い機会です。こうした力は、世の中に役立ちます」 
 
そもそも、どうやったら子どもはお手伝いをするようになるでしょうか? 
 
高濱 「子どもが一生懸命やるのは、『生活の中で必然性があること』と『おもしろいこと』の2つです。たとえば、『○○くんがお風呂洗ってくれないと、家族み んながお風呂に入れないんだ』と言われると、子どもは動きます。また、『お母さんと○○くん、どっちが洗濯物をたたむのが早いか競争ね』と、お手伝いを遊 びやゲームとして提示すれば、一生懸命やりますよ」 
 
 
●「お母さんの役に立てて嬉しいという」気持ちで手伝って欲しい 
 
お手伝いをした後『ごほうびが欲しい』と言われたのですが、あげても良いですか? 
 
高濱 「基本的に、ごほうびはなしの方が良いと思います。ごぼうびがもらえるから手伝うという“報酬志向”だと、本質的な力が阻害されます。人は誰もが『役に立ちたい』と思って生きているんです。お手伝いは、『お母さんの役に立てて嬉しい』という気持ちでやって欲しいです。 
 
ただし、社会的な生活をおくる上で必要な掃除や洗濯などではない、たとえば肩たたきのような特別なお手伝いは、仕事を学ぶという点で、1回10円ぐらいのごほうびであれば問題ないと思います。 
 
お手伝いは社会参加です。小さい頃から『自分が役に立っている』という体験は、自信につながります。そのためにも、お手伝いが終わった時には、『○○くんが 手伝ってくれると、あっという間に終わるね。ありがとう』とか、『きれいにできたね。とっても助かったわ』と必ず声をかけてあげてください」 
 
 
お手伝いは、どんなことでも毎日継続的にすることでさまざまな力がつき、自信にもつながるのですね。高濱先生、ありがとうございました。 
 
次回は、「品のないことを言ったり、したりする・・・」というお悩みについて聞いてみたいと思います。 
 


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☆男の子って、友だちとケンカばかり![2016/5/19]

 

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前回は、「熱が冷めやすく、あきっぽい・・・」といったお悩みに対してアドバイスをいただきました。引き続き、花まる学習会の代表・高濱正伸先生に、男の子の子育てについてご意見をうかがいます。

 

 

【今回のお悩みは・・・】

 

息子は、何か気に入らないと、すぐに友達を叩いたり、モノを投げたり、ケンカばかりします。どうしたら良いでしょうか? 

 

 

【高濱先生のアドバイス】

 

●男の子は、ケンカをしながら仲良くなっていく

 
高濱 「男の子がケンカするのは健全です。叩くことは、オスの行為。女性とは違います。女の子、男の子それぞれのケンカの仕方を見ると、女の子同士は、無視するなど、精神的な圧迫でいじわるすることが多いのですが、男の子同士は、すぐに突き合います。

 

男の子の場合、ケンカができなければ仲間に入れません。ケンカをしながら仲良くなっていくのです。『このやろう!』とやり合っているのが楽しいのです」
 
男の子と女の子では、ケンカの仕方がずいぶん違うのですね。

 

高濱 「はい。そんな中、『相手が痛いでしょ。やめなさい』と、よかれと思ってすぐにケンカを止めるお母さんがいますが、それは男の子同士の健全な関わりを阻害してしまいます。男の子同士のケンカを問題視する必要はありません」

 

 
●男の子同士のケンカには、2つのルールがある

 
男の子同士のケンカを問題視する必要はないとのことですが、モノを投げたりするのは、やっぱり危険ですよね?

 

高濱 「当社で行っているキャンプでは、男の子を集めて、『ケンカをしても良いけれど、ケンカにはルールがある』と伝えています。

 

『一つは、素手でやること。もう一つは、最後は仲直りすること。モノを投げるのは卑怯だ』と言うと、『そのルールなら納得』といった様子が見てとれます。“ケンカせずに、みんな仲良く”といった変な平和主義は、子どもたちにとって胡散臭いんですよ」

 

先生は、男の子たちの親分みたいですね(笑)。 
でも、ケンカが行きすぎてしまう時もありますよね?

 

高濱 「基本的に、ケンカはやりたいだけやらせますが、“良い加減”という見極めも大事です。そのため、ケンカの途中で仲裁に入る時もありますし、子どもたちが自分でやめる時もあります」

 
ちなみに、女の子とケンカした場合は・・・?

 

高濱 「相手が女の子だったら、ケンカを止めます。小学生までは男の子よりも女の子の方が強いし、弁が立つけれども、女の子に手を出すことは、やっぱりダメですね。 とにかく、男の子同士のケンカと仲直りは成長につながりますから、お母さんは見守ってみてください」

 
高濱先生、ありがとうございました。 
 


ケンカは素手で、最後は仲直りというケンカの2つのルールを子どもに伝え、子どものケンカは見守っていきましょう。 
 
次回は、「男の子は、どんなお手伝いをすると良い?」というお悩みについて聞いてみたいと思います。

 


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☆本気で叱った後は、どうフォローすればいい?[2016/5/19]

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前回は、ついつい子どもを叱ってしまうというお母さんに、叱った後の子どもへのフォローについて、子育てアドバイザー野田友子さんにうかがいました。今回は叱った後のフォローの続きと、子どもを傷つけない叱り方についてお聞きします。

 

 

●本気の「叱り」には、フォローは不要

 

感情的に叱ってしまったら、クールダウンしてから子どもに対して謝ったり、スキンシップをとるとよいということでしたが、ほかに配慮したほうがよいことはありますか?

 

野田 「どの親御さんにも『子どもがこういうことをしたら絶対に許さない』というしつけの方針があると思います。例えば、お友達に乱暴するとか、大切な物を投げたりして粗末に扱ったなど、親の価値観や物事の良し悪しに関わることを伝えるときは、威厳を持って叱りましょう。子どもに目線を合わせて真剣な態度で叱るのがポイントです。

 

感情的に叱ってしまったときは、あとから謝るなどのフォローが必要ですが、この場合はその必要はありません。いつもは『さっきはごめんね』と謝ってくる親が何も言ってこないと、子どもにもその本気さが伝わります。」

 

 

●解決策を一緒に考える

 

野田 「そして叱った後は、なぜ叱ったかをきちんと説明しましょう。叱った直後は、子どもが泣いていたりするとなかなか人の言うことは聞けませんから、少し落ち着いてからがいいでしょう。

 

そのうえで、『ママはこういう理由で叱ったんだよ。こうしないためにはどうしたらいいと思う?』と子ども自身に考えさせ、一緒に解決策を決めて、これからどうするかを約束させるのです。

 

5歳くらいになると、話せばちゃんと理解することができますし、次に同じ状況になったときに、どうしたらよいか、自分自身でコントロールすることができるようになります」

 

親から「こうしなさい!」と言うだけではなく、子どもに考えさせることも必要になってくるんですね。

 

 

●叱ったことを、子どもが聞き入れたときには「ありがとう」も

 

野田 「その後、親子で一緒に決めたことや、親が『こうしてほしい』と言い聞かせたことなどを子ども自身がきちんと守っているときは、そのことを認めて、『ママと一緒に決めたことを守ってくれて、うれしいな。ありがとう』と伝えることも大切です。

 

つい疎かにしてしまいがちですが、このフォローがあれば、子ども自身のやる気もアップしますし、『ありがとう』という言葉の心地よさや気持ちの伝え方を、子どもが実感するよい機会にもなります」

 

たしかに、子どもに対して、「ありがとう」と言う機会はあまりないかもしれません。これからは意識していきたいと思います。

 

 

野田さん、ありがとうございました。

次回は叱り方のコツについてうかがいます。

 


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☆「また叱っちゃった」と自己嫌悪、どうすればいい?[2016/5/18]

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「できるだけ子どもを叱らないようにしたい」   そう思っていても、ついつい叱ってしまい、「また叱っちゃった……」などと自己嫌悪に陥ったり、ストレスがたまったりしてしまうこともしょっちゅう。

 

そんなお母さんのために、今回は「叱ってしまったときにどうするか」ということについて、子どもへのフォローを中心に、子育てアドバイザー野田友子さんにうかがいました。

 

 

●『私は叱る母親』と認めてしまうことも大切

 

「今日こそは優しいママでいよう」と思ったそばから、「早く支度しなさい!」などと怒ってはイライラしてしまう毎日、という親御さんの声も多く聞かれます。叱らないようにすることが、かえって次の怒りを生んでしまうのですね。

 

野田 「叱らないようにするのって、難しいですよね。叱らないですめばそれが理想なのには違いないんですが、完璧にできる人なんて、そうそういません。

 

ちょっとイライラしているときなどは、ついグチグチ言ってしまうでしょう。すると前のことも思い出して、このあいだもこうだったでしょ、ああだったでしょとなる。悪循環ですよね。

 

ついガミガミと叱ってしまっては罪悪感を感じて落ち込んでしまうという人は、叱る自分を嫌だと思っているでしょう。

 

もちろん、感情的に子どもを叱るのはよいことではありませんが、「叱らないようにしなきゃ」という思いが、かえって自分を追いつめているのであれば、むしろ『私は叱る母親』と認めてしまうほうがよいのではないでしょうか。

 

真面目なお母さんたちにとっては、口にする以上に難しいことかもしれませんが、それができるだけでだいぶ気持ちが楽になるはずです」

 

 

●叱った後に、子どもに対して「ごめんね」を

 

なるほど。叱るというのを前提にしてしまうということですか?

 

野田 「叱るのを我慢してためておくと、いつか必ず何十倍にもなって爆発します。それな『母親とは叱ってしまうものだ』と割り切って、小出しに叱っていくのもひとつの方法です。ただし叱ってしまった後の子どもへのフォローはていねいにしてあげましょう。

 

例えば、子どもがそんなに悪くなかったのに、感情的に怒りすぎたとお母さん自身が感じたときは、『大きな声を出して悪かったわね、ごめんね』などと謝るとよいでしょう。

 

親が謝るなんてと思う方もいるかもしれませんが、私は子どもだからって、謝らなくていいということはないと思います。ただし、だからといって子どものご機嫌をとるということではないので、そこは混同しないようにしましょう。

 

でも、謝るのにもタイミングが必要です。叱った直後だと親の謝り方も形式的になるし、『あ、お母さん、また言っている』などと子どもに思われてしまうこともあります。これではせっかく謝っても、子どもに気持ちが伝わりません。

 

叱った後は少し間を置いて、別の部屋に行くとか、家事をするなどしてクールダウンすること。謝るのはその後にしましょう。子どもが叱られたことでへこんでいるようなら、『ごめんね』と言いながら、ぎゅっと抱きしめるなど、スキンシップをとってもいいでしょう。

 

また、ときには、『ママ、疲れてたんだよね』『寝不足だから、怒りっぽくなっちゃった』と、親が自分の気持ちや状態を伝えましょう。子どもにも親がいつも完璧な状態でいるわけではないということが理解できるようになります。

 

子どもの側も強情で、叱られて悔しがっているようだったら、謝るよりも、ちょっと間を置いてから『一緒に公園で遊ぼうか』とか『お買い物に行く?』などと声をかけて、気持ちを切り替えるようにするといいですね」

 

叱るのを我慢しなくていいと思うだけで、少し気持ちが軽くなりそうですね。野田さん、どうもありがとうございました。

 

次回は引き続き、叱った後のフォローについてうかがいます。

 


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☆男の子が落ち着きがないのはなぜ?[2016/5/17]

 

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前回は、「お風呂に入らず寝てしまう・・・」といったお悩みに対してアドバイスをいただきました。引き続き、花まる学習会の代表・高濱正伸先生に、男の子の子育てについてご意見をうかがいます。

 

 

【今回のお悩みは・・・】

 

息子は片時もじっとしていることができません。目を離すと、すぐどこかへ走って行ってしまったり、食事中でも周りに面白そうなことがあると、席を立ってしまったり。少し落ち着いて欲しいのですが・・・。

 

 

【高濱先生のアドバイス】

 

●男の子は、次々に関心が移るのが特徴

 

高濱 男の子がじっとしていないのは当たり前。むしろ落ち着きがないのは健全です。

 

男の子の特徴の一つに、次々に関心が移り変わるというのがあります。特に、動くものに関心が行くことは、脳科学的に確かめられているんです」

 

男の子には、そういう特徴があるのですね。

 

高濱 「はい。また、男女問わずですが、幼児期の子どもにとって動き回ることは体の血液を循環させるために必要なんです。だから、じっとしていないというのもあります。その中でも、特に男の子の方が落ち着きがありません」

 

 

●高校生以降に伸びるタイプの子は、小さい頃落ち着きがなかった子も多い

 

片時もじっとしていない子の場合、そのままで大丈夫なのでしょうか?

 

高濱 「じっとしていられない多動の子は、天才肌も多いんです。それに掘り下げる力や行動力があるといった持ち味があります。社会人としての道はたくさんあるので、まったく問題ありません。

 

私の経験から言うと、男の子は成長して、お母さんと同じぐらいの体格になったらピタッと落ち着きます。高校生以降に伸びるタイプの子は、小さい頃は落ち着きがなかったという子も多いですよ」

 

それを聞いて、少し安心しました。

ところで、高濱先生はどんなお子さんだったのですか?

 

高濱 「私は完全に多動でした。自分としては、落ち着いて世の中を眺めていた記憶があるのですが、近所のおじさんやおばさんには、『正伸は、もう落ち着きがなくて・・・』と言われ、苦笑いしました」

 

 

●メリハリをつければ、男の子もじっとする時間を作れる

 

落ちつきがない子に対して、何かできることはないでしょうか?

 

高濱 「メリハリをつければ、男の子もじっとする時間を作れます。花まる学習会では、子どもたちに『姿勢!』と言うと、4~5分は良い姿勢でいられます。

 

じっとしているゲームも良いですね。『誰がしゃべらないで、じっとしていられるか?』と声をかけたら、男の子たちはすぐ反応します。前回も言いましたが、ゲーム性に弱いんです。そういうことを言われると、すぐ勝ちたくなってしまう生き物なので、それを利用してみるのも一つの手です。

 

ただ、基本的に男の子はじっとしていない生き物だと思って、イライラせずに見守ってみてください」

 

高濱先生、ありがとうございました。

次回は、「すぐに飽きてしまう・・・」というお悩みについて聞いてみたいと思います。

 

 


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☆男の子が飽きっぽいのはどうして?[2016/5/18]

 

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前回は、「片時もじっとしていない・・・」といったお悩みに対してアドバイスをいだきました。引き続き、花まる学習会の代表・高濱正伸先生に、男の子の子育てについてご意見をうかがいます。

 

 

【今回のお悩みは・・・】

 
息子は熱が冷めやすく、すぐに飽きてしまうことが多いです。 
「新幹線が見たい!」と言うので連れていっても、すぐに「もういい」と言ったり、「戦隊もののベルトが欲しい」と言うので誕生日に買っても、すぐに飽きてしまったり・・・このままで大丈夫でしょうか?

 

 

【高濱先生のアドバイス】

 

●所有したものは、すぐに飽きる。創造性のあるものが一番楽しい

 

高濱 「すぐに飽きてしまうものが何かによって、気にした方が良い場合と、そうではない場合とがあります。 
たとえば、『ゲームが欲しいというので、せっかく買ったのに、すぐ飽きてしまった』というのは健全です。所有したものは、すぐに飽きます。所有の中に本当の喜びはありません。男の子にとって一番楽しいのは、お城をつくるなどクリエイティビティ(創造性)のあるものです」

 

 

●「すぐ飽きる」ではなく、「すぐ満足する」という見方で接してみて

 

「所有の中に本当の喜びはない」というのは、深い言葉ですね。

 

高濱 「そうですね。それから前回もお話ししましたが、男の子は関心が次々に移り変わるのは当たり前なんです。興味が変わる速度が速いんですね。見方を変えれば、男の子は『すぐ飽きる』ではなく、『すぐ満足する』とも言えます。そう思って、男の子に接してもらえればと思います」

 

 

●自分でやりたくて始めた習い事が続かない時は、注意が必要

 

「すぐ満足する」という視点で見ると、男の子が違って見えますね。

では、すぐ飽きることで問題となるのは、どういう時でしょうか?

 

高濱 「たとえば、男の子が自分で『やりたい』と言って始めた習い事が続かない時です。

 

子どもが『辞めたい』と言った時に、わがままで言っているのか、軽い気持ちで、適当に『やっぱりやめようかな』と言っているのか、それとも本当につらいのか判断が必要になります。

 

もしかしたら、習い事の先生に陰でつねられていたなど、お母さんにも言えないことがあるかもしれません。子どもが『辞めたい』と言った時には、どういう気持ちで言っているのか、その見立てが必要です。それはお母さんにしかわからないと思います」

 

母親の皮膚感覚が大事なのですね。高濱先生、ありがとうございました。

 


次回の記事はこちら

男の子って、友だちとケンカばかり!

 

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☆男の子って、お風呂に入らなくても平気?[2016/5/16]

 

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高濱正伸先生は、「数理的思考力」「国語力」「野外体験」を重視した、幼稚園児から小学生向けの学習教室「花まる学習会」の代表です。

 

保護者などを対象とした講演会は年間130回に及び、“追っかけママ”がいるほどの人気ぶり。そんな高濱先生に、男の子の育て方についてアドバイスをいただきました。

 

 

【今回のお悩みは・・・】
 
息子が汗をかいたまま布団に入って寝てしまったり、お風呂に入らなかったりします。きれいにしてから寝て欲しいのですが、どうしたら良いでしょうか?

 

 

【高濱先生のアドバイス】

 

●お風呂に入ることを“役割”に

 

高濱 「まず、男の子の子育て全般に言えることですが、女性で、かつ成人であるお母さんにとって、男であり幼児である男の子はどんなに想像しようと思っても想像しきれない“違う生き物”なんです。この“違う”という認識がすごく大事です。『こういう生態なんだ』と納得するまでには時間がかかるかもしれませんが、カブトムシを観察するように男の子を見てみてください」

 

カブトムシを観察するように見るのですね(笑)。

 

高濱 「そうです。それを踏まえた上で質問に答えると、男の子は『汗をかいても、乾くからいいじゃん』と心から思っています。しかも、『お風呂に入って体を洗うなんてめんどうくさい』と。

 

その点についてはしつけが必要です。『汗をかいたまま寝たら布団が汚れるし、お風呂に入らないと臭くなって嫌われたりするよ』と説明します。と同時に、お風呂に入ることを “役割”にすると良いと思います」

 

お風呂に入ることが“役割”ですか?

 

高濱 男の子は『これとこれがあなたの役割ね』って言われると、サッサとやります。それがお母さんのためになるならば、なおさらです。男の子にとって、母親は女神であり崇高な人。お風呂に入らないことも含め、自分がすることでお母さんを困らせようなんて、ちっとも思っていないんです」

 

 

●男の子は、競技性があるものや勝ち負けに反応する

 

男の子がお風呂に入る習慣をつけるために、他に工夫できることはありますか?

 

高濱 「たとえば、『夜8時ピッタリにお風呂に入ると偉い!』というように、ゲーム感覚を取り入れてみてはどうでしょうか。そうすると、男の子は『8時ちょうどに入った!』とか『1秒遅れた!』と言いながら入ります。競技性のあるものや勝ち負けに反応するなど、男の子を動かすにはイロハがあるんです。それを活かしながら、歯磨きと同じようにお風呂に入る習慣をつけることが大切です」

 

ゲーム感覚を取り入れながら、お風呂に入る習慣をつけるというのは、面白いですね。高濱先生、ありがとうございました。

 

次回は、「男の子はじっとしていることができない」というお悩みについて聞いてみたいと思います。
 


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子どもの抱える苦しみ悩みを解決するには? NGな対応とOKな対応

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●子どもがショッキングなことを言ったとき

 

「もう学校なんか行きたくない。学校なんか行ったってしょうがない」

「私なんていない方がいいんだ。もう消えてしまいたい」

「自信がなくなっちゃった。ぼくなんか何をやってもダメだよ」

 

もし、お子さんがこのようなことを言ったらどうしますか?

親としてはショックですよね。

 

親自身がパニックになっておろおろしてしまうかも知れません。

それで、焦ってしまって次のようなことを言ってしまいがちです。

 

「急にどうしちゃったの? そんなこと言わないで」

「そんなことないってば。あなたはがんばれるよ。大丈夫よ」

「そんなこと言われるとお母さん悲しいよ。お母さんを困らせないで」

「何言ってるの? そんなこと言ってないでもっとがんばりなさい」

 

このようなことを、甲高い声でとがめるような口調で言ってしまいがちです。

 

 

●まずは共感を最優先に

 

このように言われると、子どもは叱られているように感じてしまいます。

そして、「お母さんは、ぜんぜん私の気持ちをわかってくれないな。私がどんなにつらくて苦しいかわかろうともしてくれない」と思ってしまいます。

 

そして、「やっぱり言うんじゃなかった。もう何も言わないようにしよう」と思って、口を閉ざすようになり、ストレスを自分の中に溜め込むようになります。

 

こういうNGな対応にならないために、まずは親が冷静になることが大切です。

そして、閑かな落ち着いた声で、しかも優しく温かい口調で次のように言ってください。

 

「そうなんだ……。すごくつらいんだね。よっぽどイヤなことがあったんだね。ママにお話聞かせて」

 

「それはつらいね。でも、よく言ってくれたね。ありがとう。何があったのか教えてくれる?」

 

このように共感的に言ってもらえると、子どもは話しやすくなります。

 

というのも、「お母さんは私のことをわかろうとしてくれている。お母さんなら私のつらい気持ちをわかってくれる」と思えるからです。

 

大切なのは、まず子どもへの共感を最優先して、その次にもう少し詳しく話してもらうという順番にすることです。

 

 

●言語化できない場合はもっと難しい

 

ところで、大人から見ると子どもたちの生活は気楽そうに見えますが、実は、そうではありません。

 

いじめられた、友だちとケンカした、先生に叱られた、親に叱られた、勉強などで自信をなくした、などなど、子どもたちにも日々いろいろな困難や悩みが生じます。

 

そのとき、冒頭のように言葉で親に伝えられる場合は、それがたとえショッキングな言葉であったとしても、症状的にはまだマシと言えます。

 

本当に難しいのは、子どもが言葉にできないまま悩み苦しんでいるときです。

それについては、次回書きたいと思います。

 


前回の記事はこちら

親野智可等の子どもを伸ばす親の習慣 第2回

 

親野先生の他記事はこちら

親野智可等の「今日から叱らないママ」

 

 

 

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★鉛筆やマジック、クレヨンの汚れを落とすには?[2016/5/13]

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前回は、泥や食べ物の汚れを落とすのに便利な「魔法の水」の作り方をNPO法人日本洗濯ソムリエ協会橋本さんに教えていただきました。今回は、鉛筆やクレヨンでの汚れなどの落とし方についてもお聞きしました。

 

 

●落書き汚れにクレンジングオイルや除光液が活躍!

 

鉛筆やクレヨン、マジックの汚れも落ちにくいんですよね…。

 

橋本 「クレヨンや日焼け止めなどの油性の汚れには、メイク落とし用のクレンジングオイルを使います。オイルを汚れの部分につけてつまみ洗いをし、そのあと食べこぼしのときと同じ要領で、洗濯機で洗います。クレンジングはオイルタイプがなければ、ジェルやクリームでも大丈夫です。もちろん、お母さんの服のファンデーションや口紅などの汚れにも使えますよ。

 

鉛筆やボールペン、マジックなどの場合には、ネイル落としに使う除光液で落とします。使い方はクレンジングオイル同様に、汚れになじませてつまみ洗いした後、洗濯機で洗います。どちらの場合も液を汚れになじませた直後は、汚れが広がるように見えますが、その後洗濯機洗いすれば落ちるので心配いりません」

 

服の汚れにもクレンジングオイルや除光液が役に立つんですね。実際にやってみたら、小さなマジックのシミが落ちたので感激しました! 

 

 

夏もの衣類は汗汚れをしっかり落として

 

橋本 「これからの季節、特に子どもはたっぷり汗をかきますから、汗汚れを落とすことも大切です。クローゼットにしまっておいた夏服を、次の年に出してみたら黄ばんでいたという経験のある方も多いのではないでしょうか。

 

この黄ばみの原因が汗。しっかり汚れが落ちているように見えていても、実は汗の汚れが落ちていないことがほとんどなのです。

 

5〜6歳の子は成長期なので、翌年も同じものを着るということは少ないでしょうが、下にきょうだいなどがいる場合は、きれいな状態で保管できれば、お下がりにして再活用することもできると思います。

 

汗を落とすためのポイントは、体温より少し高めのぬるま湯を使って洗うことです。汗汚れの成分は、脂肪、タンパク質、アンモニア、塩分の4種類に分けられます。水洗いでもタンパク質やアンモニア、塩分は落ちやすいのですが、脂肪はなかなか落ちません。そのため繊維に残った脂肪分が酸化して黄ばみの原因になってしまいます。

 

すすぎも重要です。最近の洗濯機は節水タイプが多く、洗剤も1回のすすぎでよいというタイプが増えています。ふだんはそれでもよいと思いますが、シーズン最後の洗濯の際には、ふだんより1回多めにすすぎをして、洗剤分を残さないようにすることをおすすめします」

 

 

夏物の黄ばみ対策は、大人の衣類にもぜひ役立てたいと思います。

 

橋本さん、ありがとうございました。

 


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★汚れた体操着や給食エプロンが簡単にキレイに![2016/5/12]

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泥・土ぼこりで汚れた体操着や靴下、食べ物のシミがついた給食着など、学校で使う衣類のお洗濯って困りませんか? 汚れ別に専用の洗剤を使ったり、つけ置き洗いをするのも手間がかかります。

 

こんなとき、特別な道具を揃えなくても、泥汚れや食べ物のシミが落とせる方法があるのだそうです。NPO法人日本洗濯ソムリエ協会橋本さんに、その方法を伺いました。

 

 

台所用中性洗剤とオキシドールでできる「魔法の水」

 

体操服や靴下の泥汚れや給食着の食べ物のシミは、洗濯してもなかなか落ちなくて困ります。いちいち専用の洗剤を使い分けたり、つけ置き洗いするのも面倒だし…。

 

橋本 「頑固な汚れはついこすって落としたくなりますが、泥汚れも食べ物の汚れも、繊維の奥に汚れが入ってしまうことで落ちにくくなるので、こすり洗いは避けましょう。給食着など、すぐに洗うのが難しい物もあるでしょうが、汚れは時間がたつほど落ちにくくなります。基本的には、シミや汚れがついたら、1分でも1秒でも早く洗いましょう

 

 

泥汚れや食べ物の汚れを落としたいというときに、私たちがおすすめしているのが、『魔法の水』です。

 

材料は次の3つです。

 ・台所用洗剤

 ・オキシドール

 ・水

 

これらを1:1:1の割合で混ぜるだけで完成です。1回の洗濯なら大さじ1杯ずつくらいで十分でしょう。

 

 

この「魔法の水」を汚れている部分に歯ブラシなどでなじませたあと、洗濯機で普通に洗います。汚れが強い場合は、汚れの下の部分にタオルを敷いて、上から歯ブラシで魔法の水をしみこませ、軽く(トントンと)たたいてタオルに汚れを落とし込むようにするといいでしょう。

 

台所用洗剤には油分を分解、オキシドールには漂白する働きがあるので、ほとんどの汚れに対応可能です。汚れによっては、完璧にとはいえなくても、気にならないくらいにキレイになると思います。

 

ただし食べこぼしの場合、カレーやチョコレート、珈琲などには効果がありますが、ケチャップやワインなどの赤みのある汚れは落ちにくい傾向があります。その場合は、オキシドールの量を2〜3倍程度に増やして使ってください。ワイシャツやブラウスの襟汚れなどにも効果がありますよ。

 

 

汚れが広範囲に渡っている場合や、全体的に汚れがきつい場合は、台所用洗剤、オキシドール、水を1:5:5の割合で混ぜ、スポンジなどにひたして汚れた部分をこすってから洗濯機洗いをしてみるとよいでしょう。

 

綿や麻のほか、ウールやポリエステルなどの素材にも使えます。ただし、色落ちがするものには使えないので注意が必要です。色物や柄物を洗うときは、目立たない部分に魔法の水を浸したティッシュをあてて軽く押さえてみてください。

 

 

また、オキシドールは非常に蒸発しやすいため、作り置きができません。台所のシンクのヌメリ取りにも使えるので、余ったら試してみてはいかがでしょう」

 

この方法なら、時間がかかるつけ置きをしたり、泥汚れ専用の洗剤を買う必要もないので助かります。大人ものの衣類にも使えるのがうれしいですね。

 

 

橋本さん、ありがとうございました。

 

次回は、泥や食べ物以外の汚れ落としと衣替え時期のお洗濯のポイントについてうかがいます。

 


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勉強やテストのケアレスミスをなくすには?

0512_舟山先生 

 

こんにちは。現役小学校教諭の舟山由美子です。

 

2年生になると、学習に関するお悩みが見受けられるようになってきます。今回届いたメールも、学校で親御さんから相談されることの多いご相談内容のひとつです。

 

 

Q.じっくり読めばわかる問題もささいなミスで減点に

 

小学2年生の息子がいます。

 

息子は国語(特に漢字)に興味があるものの、主人公の気持ちを考える問題が苦手なようです。例えば『(問題の文章を読んで)このときの◯◯君はどんな気持ちだったでしょう』などです。

 

3択など、答えを選ぶ問題ならなんとか理解できるようなのですが、選択肢のないものだと( )の後ろに『まるで(   )のようだ』などの文章で(  )の最後に『のようだ』と締めくくる言葉がプリントに書いてあるにも関わらず『~のようだのようだ』と書かなくてもいい語尾をつけてしまったりします。

 

本人が締めくくりの言葉に気づけばいいのですが、答えの文章を当てはめることに真剣になっているのか、はたまた締めくくりの語尾が見えてないのか……。テストでもたびたび訂正され、減点されてしまっています。

 

また、算数の文章問題が苦手で、きっちり読めば解けるような問題でも、数字だけを見て計算してしまうのか、足し算と引き算の区別がつかなくなっています。

 

「全部で・合わせて」「ちがいは・どちらが」など言葉で区別できるように教えてはいるのですが、理解しにくいようで……

 

このようなケアレスミスを改善するにはどうしたらいいでしょうか?

                                (匿名希望)

 

 

A.「よく読む」ことが身につけば、ミスは少なくなる

 

こうした悩みは、多かれ少なかれ、ほとんどの親御さんが思っていることです。個人面談でも、「学習面の悩みトップ3」に入ると思います。

 

ご相談者は「ケアレスミス(不注意な間違い)」と書かれています。国語の問題にせよ、算数の文章問題にせよ、大人がそばについて言って聞かせて(子どもに)答えを言わせたら、正しく答えられるので、大人のほうはこうした間違いを「ケアレスミス」だと思っています。しかし、ことはもう少し複雑なだと私は思っています。

 

ひとつは、話を耳で聞いて理解することと、文章を目で読んで理解することには、ときに大きな隔たりがあるからです。

 

私たち人間は、赤ちゃんの頃から耳で聞いて理解し、考えたことを口で話す「回路」を使ってきました。就学時になると、今度は目で読んだことを理解して、手を使って文字で表すという「回路」が加わります。これは大きな変化です。ある子どもたちにとっては、「聞いて話す」の回路と「読み書き」の回路とでは、そのつながりやすさにおいて、深い谷のような隔たりがあるように感じられるようです。

 

ですから、1年生のころのテストプリントには絵がたくさんあったり、できるだけ具体物を使うようにしたり、考えたことを話させてから答えを書くようにしたりして、この隔たりを埋めたり、2つの回路の間に“橋”をかけるような指導をするのです。

 

こうした指導をしている期間に、すんなりと回路の間に橋をかけられればよいのですが、そうならない子もいます。私の印象では、「早合点をしがちな子」です。たとえば、質問を言い終わらないうちからさっさと答えを書いたり、書く文字もそそっかしくて「ていねいに書きましょう」と注意されたりする子です。

 

こういうお子さんは、目で読む文字に、あまり必要性を感じていません。聞いたらわかるのに、何でそれを書かなければならないのかと、まどろっこしさを感じているはずです。

 

ですから、文章問題の設問の重要性も、本人は重要だとは思っていないので、安易に答えて間違えます。算数の足し算・引き算でも「全部で・合わせて」「ちがいは・どちらが」というのは、「これさえあれば問題がわかる魔法の言葉だよ!」と教えても、先ほどの回路の間に橋がかかっていないと、「魔法の言葉」どころか「混乱の種」にしかならないのです。

 

こうして、耳で聞いたらわかるようなことでも、読んで書くとなると間違えてしまうため、だんだん苦手意識をもつようになります。学校の評価の多くは、いわゆるペーパーテストでなされるので、この点数がはかばかしくないと、勉強が苦手という意識が子にも親にも植え付けられてしまうのだと思います。

 

 

間違いは悪いことではないということも教えたい

 

さて、そこでどうするかです。

 

低学年のクラスに30人の児童がいると、丈夫な「橋」がかかっている子が3分の1。とりあえず「橋」がかかっているものの、あぶなっかしい「つり橋」であったり「橋」を渡るのを忘れていたりする子が3分の1いる、と仮定します。

 

私は、よく「読む・書く」ことに重点を置いて、教科書の物語文をそのままていねいにノートに「視写(=教科書の文通りに書き写すこと)」をして、書き終えたら、教科書を閉じてそのノートを見て「ひとマスあける(改行)」「、(てん)」「。(まる)」も声に出して発表するという授業をしていました。

 

1度やってみると、書き落としのない子と、文字が抜け落ちる子とに分かれます。でも次にやると、文字の抜け落ち率がぐんと減ります。こうして、読む文字に対して慎重さが出るようになり、「よく読むとは、こういうことなんだな」と実感できるようになるようです。

 

ただし、授業で行うには時間がかかるので、そんなにひんぱんにできません。また、本当にやってほしい「橋がかかっていない子」がやると、とても時間がかかって、ほかの子との差がどんどん開いてしまうのです。

 

そこで、こういった「橋渡し」の作業をお家でやってみてはいかがでしょうか。教科書の物語文でもいいですし、お母さんが読み聞かせをしてきた本でもいいと思います。長さは、ノートに2ページ分くらいから始めるとよいでしょう。短いと感じるかもしれませんが、こうした子どもにとってノート2ページをしっかり書くというのは、とてもすごいことなのです。

 

そして大切なのは、最初のうちはお母さんも一緒に書く、ということです。これ以上できないというくらい、ていねいに書いて、お子さんを驚かせてください。

一緒に書くと、お母さん自身も文章への理解が深まると思います。そして、家では決してせかさないことです。お子さんが書き終えるまで待ちます。

 

お互いに書き終えたら、それぞれノートを交換して、一緒にゆっくり読んでみましょう。「ひとマスあける(改行)」「、(てん)」「。(まる)」も声に出します。お互いの声で確認しながら、違っていたら、赤鉛筆で直します。

 

ここで、お母さんがわざと間違えておいて、「お母さん、間違えちゃったな」と言いながら、ていねいに書き直して、もう一度、言い直します。これをする目的は、間違いは悪いことではない、ということを教えるためです。間違えたら直せばいいし、次に間違わないように気をつければよいだけのことだからです。

 

勉強に苦手意識をもっている子ほど、間違いを隠そうとして、あわててごまかして、その結果、何も身につかないことが多いのです。

 

こんなふうに、「読む・書く」を家で補習するのです。書くノートのページ数を少しずつ増やしたり、かかった時間を記録しておいたり、お母さんが食事の支度をしている間に子どもだけで書いたりします。無理強いせず、何度かやってみると、「橋」がかかったかな?と思うような出来事が出てくるかもしれません。

 

こうしたことは個人差が大きいのです。多くの子は、いずれ理解することですが、今のうちに、お家でもこのようなに取り組みをされてはいかがでしょう。

 


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