鈴木さや子
日本FP協会会員 CFP®〈サーティファイド ファイナンシャル プランナー〉。
国内損害保険会社に勤務した後、退職し2人の娘さんを出産。育児をしながらFP資格を取得、開業。
個人のマネー相談、企業での女性向け講演のほか、コラム執筆、ママ向けセミナーも行なっている。株式会社ライフヴェーラ代表取締役
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小学1年生 2016年5月25日の記事
将来、子どもが希望する進路に進めるように、教育資金を準備していきたいですね。
大学や専門学校など高校卒業後に進学をする場合、入学金や授業料など、まとまったお金が必要になります。無理なく教育資金を準備するには、どうすればいいのでしょうか。
ファイナンシャル・プランナーの鈴木さや子さんにお話を伺いました。
●教育資金は先取りで貯めるのがおすすめ
鈴木 「家計簿をつけたり、節約をがんばったり、細かいやりくりをしたりするのが苦手でお金をコツコツ貯める自信がない……というママもいるのではないでしょうか。
日々の生活費とは別に、住宅や車の購入、旅行などの家族のライフイベントに大きな額のお金を使うこともあり、教育資金が足りるのか不安になることもあると思います。
教育資金の準備で大切なのは、『子どもの教育のためのお金』と目的をはっきりさせ、収入から先取りして貯めることです。
手元にお金があると今必要なものに使ってしまいやすいので、生活費の残りを貯めるのはなかなか難しいですよね。
おすすすめの方法は、生活費と区別するために、お子さんの教育資金の専用口座をつくることです。この口座に児童手当をまるまる貯めたり、毎月決まった額を積立貯蓄したりしてもいいですね。
例えば、0歳から給付される児童手当を貯めていけば、中学校卒業までに約200万円(※)貯まります」
※児童手当の所得制限限度額以下の所得の場合。受給者の所得によって手当額が異なります。
●『学資保険』のメリットは?
鈴木 「また、教育資金を準備していく方法のひとつに『学資保険』があります。
学資保険の主なメリットは以下の通りです。
・決めた額を先取りで貯蓄できる
・『子どもの教育のためのお金』という目的があるから解約しにくい
・進学時など、大きなお金が必要なときに学資金を受け取れる
・『保険料払込免除』の特約をつけると、契約者(パパなど)が死亡、または所定の高度障害を負った場合、その後の払込が免除になり、進学時や満期など、当初決めた時期に学資金を受け取れる
・プランによっては子どもの医療保障や育英年金をつけられる(ただし、保障を厚くする分、同じ払込額の場合、受取額が減る)
・所得税・住民税の控除が適用される
ただし、あくまで保険なので銀行の預金のようにすぐ引き出すことはできず、契約を途中で解約すると元本割れしてしまう可能性もあります。
銀行口座に貯める教育資金とのバランスを考え、家計に負担をかけすぎない払込保険料にすることも大切です」
●学資保険の『返戻率』とは?
鈴木 「払込保険料総額に対する受取る学資金の総額の割合を『返戻率(へんれいりつ)』といい、プランによって異なります。
例えば……
【返戻率110.3%の学資保険プラン】
・払込保険料の総額 1,812,672円
・受取る学資金の総額 2,000,000円
※契約者30歳男性・被保険者0歳。22歳満期、保険料払込期間0歳から18歳まで。
上記の例の場合、払込保険料より約18万円多く受け取れることになります。
プランや加入時の年齢などによって払込保険料の額や返戻率が異なるので、シミュレーションをしてみてください。
●学資金の受け取り時期をチェック
鈴木 「さらに、学資金の受け取り時期も確認します。
プランによって満期学資金を一括で受け取るもの、進学学資金として年齢ごとに決まった額を分けて受け取るものがあります。
推薦入学の場合、高校3年生の秋には入学金など、まとまったお金が必要になることも考えられ、受け取り時期を早めに設定しておくと安心です。
より返戻率を上げたい場合は、小中高入学時の進学学資金がなく、大学入学時(17歳または18歳)から大学在学中に分割で受け取るプランがよいでしょう。
将来の家族のライフイベントを見通し、無理のない教育資金の準備の計画を立ててください」
鈴木さん、ありがとうございました。
将来、子どものやりたいことを応援するために、少額からでも“先取り”でお金を積み立てていきたいですね。
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鈴木さや子
日本FP協会会員 CFP®〈サーティファイド ファイナンシャル プランナー〉。
国内損害保険会社に勤務した後、退職し2人の娘さんを出産。育児をしながらFP資格を取得、開業。
個人のマネー相談、企業での女性向け講演のほか、コラム執筆、ママ向けセミナーも行なっている。株式会社ライフヴェーラ代表取締役
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