清永奈穂
NPO法人 体験型安全教育支援機構 代表理事。
犯罪や地震、交通事故などの危険を察知し、自分の身を自分で守るための『安全基礎体力』をつける方法について普及活動を行う。
知識として身につけるだけではなく、子どもたちが実際に怖い場面にあったときに身を守る行動ができるよう『体験型安全教育』を行っている。
著書:『犯罪者はどこに目をつけているか』(新潮社・共著)、『犯罪と地震から子どもの命を守る!』(小学館)など。
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生活・しつけ
小学1年生 2016年5月24日の記事
子どもが小学生になると、登下校や公園で遊ぶときなど、親のつき添いなしで行動することが増えますね。
親として心配になるのは、不審者による子どもの連れ去り。その危険信号を事前にキャッチするには、どうすればいいのでしょうか。
NPO法人 体験型安全教育支援機構 代表理事の清永奈穂さんにお話を伺いました。
●不審者の出没情報をチェックするには?
清永 「テレビや新聞などで取り上げられるのは、多くの場合、連れ去りや誘拐などの事件が起こってからです。
声かけ、つきまといなど、犯罪行為までいたらない事案は、通学路や公園などの子どもの身近な場所で数多く起きており、その不審者が連れ去りをすることも考えられます。
警視庁や都道府県警、自治体では、ホームページで地域ごとの不審者の出没情報を公開していることをご存じでしょうか。(メールアドレスを登録すると、不審者の出没などの安全情報をメールで送信するサービスを行なっている自治体もあります)
まずは、インターネットで、“○○市 不審者 情報”などと、お住まいの都道府県名、市区町村名を入力して検索してみてください。例えば、次のように日付や時間、場所、声かけの言葉、不審者の特徴などの情報をチェックすることができます。
《例》
6月10日(金) 17時ごろ ○○市△△町1丁目の路上で女子児童が男に声をかけられました。
・声かけ内容 『ちょっと、ちょっと』『名前は何ていうの?』
・不審者の特徴 30歳代、身長170cmくらい、小太り、白いトレーナー、黒っぽいズボン、スニーカー、サングラス
また、学校からお便りなどで、学区内で出没した不審者の情報を知らせてくれることもあります。
お子さんにも『知らない人がじっと見ていたり、声をかけてきたりしたら、すぐお母さんに教えて』と伝えてください。
危険信号を事前にキャッチして、家庭、学校、地域、警察と情報を共有することが大切です。不審者が現れた事案・事件が起きたら、地域で防犯パトロールをして子どもたちを見守るほか、登下校時や公園などで1人にならないように注意します。
さらに、防犯ブザーを子どもが1人で鳴らせるように練習したり、電池切れになっていないか確認したりするなど、日頃の防犯対策を見直してください」
●治安はいい? 悪い? 危険信号のレベルを知る
清永 「子どもが通う学校の学区内で、事案・事件がどれぐらい発生しているかによって、危険信号のレベルがわかります。
※声かけ、つきまといなどの事案だけでなく、暴行、わいせつ行為、ひったくり、住居侵入などの窃盗、恐喝、誘拐などの事件も含めてカウントしてください。
《子どもに関わる犯罪の危険信号レベル》
■半年以上、起こっていないなら……
→青信号
地域の治安はいいほうです。でも、油断は禁物。
子どもに登下校時や公園で遊んだときの出来事を聞いたり、地域の防犯情報を確認するなど、危険信号をすぐキャッチできるようにしてください。
■半年に6件起きたら……
→黄色信号
地域の治安が悪化してきています。
例えば、ゴミ捨て場や町内会の掲示板が乱れていたり、落書きが多かったり、無断駐車・駐輪が多かったり、見た目が荒れている街は不審者が現れやすいです。地域で協力して街をキレイに保つようにします。
■月に3件起きたら……
→黄色信号が点滅
かなり治安が悪化してきています。
学校、家庭、警察、地域の人と情報を共有して子どもたちを見守り、あやしい人物がいたら二度見する、「何かお探しですか?」と声をかけるなどして、犯罪を抑止します。
■週に2回起きたら……
→赤信号
今日、子どもが連れ去られてもおかしくない危険な状況です。
子どもの登下校に大人がつき添ったり、外で遊ぶときに1人にさせたりしないようにします。また、警察にも防犯パトロールをお願いします。
自治体が発信する防犯情報から地域の治安の状況を知り、すぐに子どもたちを守るための対策を立てられるようにしてください。
次回は、不審者が子どもを狙う場所の特徴をお伝えします」
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清永奈穂
NPO法人 体験型安全教育支援機構 代表理事。
犯罪や地震、交通事故などの危険を察知し、自分の身を自分で守るための『安全基礎体力』をつける方法について普及活動を行う。
知識として身につけるだけではなく、子どもたちが実際に怖い場面にあったときに身を守る行動ができるよう『体験型安全教育』を行っている。
著書:『犯罪者はどこに目をつけているか』(新潮社・共著)、『犯罪と地震から子どもの命を守る!』(小学館)など。
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