1958年生まれ。本名 杉山 桂一。
公立小学校で23年間教師を務め、退職後は、全国各地のPTAや市町村の教育講演、本の執筆に精力的に取り組んでいる。
メールマガジン「親力で決まる子供の将来」は新聞、雑誌、テレビ、ラジオなど各メディアで絶賛され、教育系メルマガとしては最大規模を誇る。
著書多数。
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生活・しつけ
小学1年生 2016年5月30日の記事
●苦しみを言語化できない場合、行動や身体の症状に出る
子どもは何か嫌なこと、苦しいこと、悲しいことなどがあったりしても、言葉で表現できないことがあります。
その場合、内面の苦しみが、物にあたる、弟や妹をいじめる、赤ちゃん返りする、学校を休む、自傷行為、などの行動に現れることがあります。
あるいは、お腹や頭が痛い、熱が出る、吐き気がする、無表情になる、不眠、円形脱毛症など、身体の症状に現れることもあります。
●心配な様子が見られたときの話しかけ方
このように行動や症状で心配な様子が見られたときは、次のように優しく話しかけてみましょう。
「どうしたの? ちょっと元気ないね。お話ししてくれるとうれしいな」
「何か嫌なことがあるんじゃない? お母さんにちょっとだけ教えてくれる?」
「何か心配な事があるのかな?ママにお話聞かせて」
ある程度見当がつく場合は、次のようにもう少し具体的に聞いてみるのもいいでしょう。
「どうしたの? 学校で何か嫌なことあったのかな?」
「友だちとうまくいってないのかな?」
「先生に叱られちゃったのかな?」
●はっきりわかっている場合は代弁も
さらにもっとはっきりわかっている場合は、代弁してあげるのもいいでしょう。
「お兄ちゃんにおもちゃを取られちゃったんだね。頭にきちゃうね。」
「またお友だちにあだ名で呼ばれて嫌だったんだね」
「せっかく練習したのにうまくいかなかったんだね。悔しいね」
このように親が代弁してあげることで、子どもが「わかってもらえた」と感じれば、自ら気持ちを話し始めることもあります。
ただし、その代弁がまったく的外れのものだったりすることもあります。その場合、子どもは「ママは何もわかってない。言ってもムダだ」と思ってしまうこともありますので、気をつけてください。
●言語化で気持ちが軽くなる
自分の苦しみを言葉で表現できないまま、その苦しみが行動や症状に出ていた子にとって、ほんの少しでも言葉で表現できるようになることはとても大事です。
それによって少し気持ちが軽くなれば、行動や症状にも改善が見られるはずです。
子どもが言葉で表現したときは、すぐに「そんなのだいじょうぶ、だいじょうぶ。気にしない、気にしない」「すぐ解決するよ。元気出して。ファイト、ファイト」などと励ましたりしないでください。
このように言われると、子どもは「そんな簡単なことじゃないよ。私がどんなに苦しいか、ママにはわからないんだ」と感じてしまいます。
ですから、「そうだったの。それはつらいね。苦しいよね。そんなにつらいことを、話してくれてありがとう」と共感してあげてください。
すると、子どもは「自分の苦しみをわかってもらえた」と感じて、さらに気持ちが軽くなります。
●じっくり待つことも大事
親が話しかけても、子どもが応じてくれなかったり、「うるさい」などと反抗したりすることもあります。
あるいは親が代弁のつもりで言ったことが的外れだった場合、子どもが「そんなことじゃない。放っておいて」などと言ったりすることもあるかも知れません。
そういうとき、決して「ちゃんと言ってくれなきゃわからないでしょ」とか「その態度は何なの」などと責めたりしてはいけません。
これだと、子どもは「下手に言えばもっと叱られる」「この親はわかってくれない」と感じてしまいます。
こういうときは、親が焦らずにじっくり待つことも大事です。そして、「ママはいつでもあなたの味方だよ。ママに何でも言ってね」と言ってあげてください。
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