野田 友子 (のだ ともこ)
NPO法人日本子育てアドバイザー協会講師 東京福祉大学・大学院講師。元東京都公立保育園園長。現在は、福祉サービス第三者評価の調査員として、600件以上もの保育園・高齢者施設などの評価を行うかたわら子育てアドバイザーとしても活動。
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生活・しつけ
年長 2016年5月19日の記事
前回は、ついつい子どもを叱ってしまうというお母さんに、叱った後の子どもへのフォローについて、子育てアドバイザーの野田友子さんにうかがいました。今回は叱った後のフォローの続きと、子どもを傷つけない叱り方についてお聞きします。
●本気の「叱り」には、フォローは不要
感情的に叱ってしまったら、クールダウンしてから子どもに対して謝ったり、スキンシップをとるとよいということでしたが、ほかに配慮したほうがよいことはありますか?
野田 「どの親御さんにも『子どもがこういうことをしたら絶対に許さない』というしつけの方針があると思います。例えば、お友達に乱暴するとか、大切な物を投げたりして粗末に扱ったなど、親の価値観や物事の良し悪しに関わることを伝えるときは、威厳を持って叱りましょう。子どもに目線を合わせて真剣な態度で叱るのがポイントです。
感情的に叱ってしまったときは、あとから謝るなどのフォローが必要ですが、この場合はその必要はありません。いつもは『さっきはごめんね』と謝ってくる親が何も言ってこないと、子どもにもその本気さが伝わります。」
●解決策を一緒に考える
野田 「そして叱った後は、なぜ叱ったかをきちんと説明しましょう。叱った直後は、子どもが泣いていたりするとなかなか人の言うことは聞けませんから、少し落ち着いてからがいいでしょう。
そのうえで、『ママはこういう理由で叱ったんだよ。こうしないためにはどうしたらいいと思う?』と子ども自身に考えさせ、一緒に解決策を決めて、これからどうするかを約束させるのです。
5歳くらいになると、話せばちゃんと理解することができますし、次に同じ状況になったときに、どうしたらよいか、自分自身でコントロールすることができるようになります」
親から「こうしなさい!」と言うだけではなく、子どもに考えさせることも必要になってくるんですね。
●叱ったことを、子どもが聞き入れたときには「ありがとう」も
野田 「その後、親子で一緒に決めたことや、親が『こうしてほしい』と言い聞かせたことなどを子ども自身がきちんと守っているときは、そのことを認めて、『ママと一緒に決めたことを守ってくれて、うれしいな。ありがとう』と伝えることも大切です。
つい疎かにしてしまいがちですが、このフォローがあれば、子ども自身のやる気もアップしますし、『ありがとう』という言葉の心地よさや気持ちの伝え方を、子どもが実感するよい機会にもなります」
たしかに、子どもに対して、「ありがとう」と言う機会はあまりないかもしれません。これからは意識していきたいと思います。
野田さん、ありがとうございました。
次回は叱り方のコツについてうかがいます。
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野田 友子 (のだ ともこ)
NPO法人日本子育てアドバイザー協会講師 東京福祉大学・大学院講師。元東京都公立保育園園長。現在は、福祉サービス第三者評価の調査員として、600件以上もの保育園・高齢者施設などの評価を行うかたわら子育てアドバイザーとしても活動。
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