鈴木さや子
日本FP協会会員 CFP®〈サーティファイド ファイナンシャル プランナー〉。
国内損害保険会社に勤務した後、退職し2人の娘さんを出産。育児をしながらFP資格を取得、開業。個人のマネー相談、企業での女性向け講演のほか、コラム執筆、ママ向けセミナーも行なっている。株式会社ライフヴェーラ代表取締役。
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年長 2017年12月13日の記事
小学校の入学準備では、ランドセル、学用品などの購入でお金がかかりますね。また、入学後の学校生活でもどれくらいお金がかかるのか、気になっているママもいるのではないでしょうか。中学3年生、小学6年生の2人のお子さんを持つファイナンシャルプランナーの鈴木さや子さんに、お話をうかがいました。
まずは、入学準備にかかるお金について教えてください。
「小学校の入学準備にかかるお金は、ご家庭や自治体、学校によって異なります。6年前、次女の公立小学校の入学準備のときに購入した物と費用を一例として紹介しますね」(鈴木さん)
【入学準備で買った物と費用】
・赤白帽子(約600円)
・指定上履き(約2,000円)
・防災頭巾・防災頭巾カバー(約3,000円)
・文房具(筆箱・鉛筆・色鉛筆など)(合計約5,000円)
・ランドセル(約40,000円)
・手提げバッグ・給食用ランチョンマットと袋・体操着袋・上履き袋(合計約3,000円)
・指定体操服(約5,000円)
合計 約58,600円
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ランドセル代(※)を引くと、学用品代は約2万円。1つ1つは高額なものではないとしても、全体で見ると意外とお金はかかるものですね。学用品の購入で、気をつけたほうがいいことはありますか?
※最近はランドセルの値段がやや上がり、平均は6万円ほどになります。
「娘の入学準備のとき、1つ失敗してしまったことがあるんです。子どもが好きなキャラクターの文房具を購入したのですが、入学説明会のときに“キャラクターものの文房具は禁止”と知り、わざわざ買い直すことに(笑)。学校や先生によって決まりごとが異なりますので、学用品は入学説明会まで待ってから購入することをおすすめします」(同)
慌てて買わずに、入学説明会を待つか、近所の先輩ママに聞いてみるのもいいかもしれませんね。
学用品の他に、入学準備ではどんなものに費用がかかるのでしょうか?
「ご家庭によって、学習机、入学式用のスーツ(子ども用、親用)などを購入される場合もあると思います。わが家の場合、これらの費用は、長女のお下がりやいただいた入学祝いの一部などでまかなうことができました。手提げバッグは学校の指定が無かったので、幼稚園で使っていたものをそのまま6年間使い続けました(笑)。また、子どもの入学式の服はお下がりにするなど、工夫次第で節約できると思います」(同)
入学祝いの一部を入学準備やお返しなどに充てたり、お下がりで出費を抑えたりする方法もあるのですね。
次に、公立小学校の学校生活でかかるお金について教えてください。公立小学校なら、授業料が0円なので、お金はあまりかからないだろうと思ってしまいますが…。
「公立小学校でも、意外とお金がかかるんですよ。文部科学省の『子どもの学習費調査(平成26年度)』によると、公立小学校でかかる1年間の費用(学校教育費、学校給食費)は、102,404円。1か月で約8,500円かかることになります」(同)
《公立小学校で1年間にかかる費用の例》
【学校教育費】計59,228円
・授業料 0円
・修学旅行・遠足・見学費 6,748円
・学校納付金など(学級費、PTA会費など) 8,259円
・図書・学用品・実習材料費など 19,484円
・教科外活動費 2,544円
・通学関係費 18,100円
・その他 4,093円
【学校給食費】43,176円
計102,404円
※参考:『子供の学習費調査(平成26年度)』(文部科学省)
※自治体や学校によって実際の費用は異なります。
内訳を見ると、給食費や図書・学用品・実習材料の費用がけっこうかかるのですね。
「はい。この内訳に入っていないものでは、小学校の行事の後に販売される写真代もありました。先日、小学校のママ友と『行事の写真に、けっこうお金がかかったね』と話したんです。次女はいま小学6年生なのですが、この前の修学旅行の写真はたくさん写っていたため、8,000円もかかりました。それでも、娘が欲しいと言った枚数よりも相当減らしたのですが…思い出の写真は、たくさん欲しくなりますよね(笑)」(同)
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●学校教育費の集金に備えるには
公立小学校でも、多くの費用がかかることがわかりました。出費に備えるための家計のやりくりについてアドバイスをお願いします。
「お伝えした調査データは、公立小学校での6年間の1年あたりの平均額で、学年が上がるほど校外学習の費用や教材費などが高くなります。習字道具、絵の具、鍵盤ハーモニカの購入などで、ちょこちょこ集金があることもあり、公立小学校では“平均すると月に8,500円程度の出費がある”という意識を持っておきましょう」(同)
「学校教育費(給食費以外)の集金で慌てないためには、毎月5,000円を専用の口座に積み立てるか、学校教育費用の封筒に入れておいて準備しておくといい」と、鈴木さん。
「集金については、保護者会や学校からのプリントで知らせてくれます。小学校に入学したらプリントをきちんと親に渡すよう、お子さんに伝えておきたいですね」(同)
入学準備や入学後にどれくらいの出費があるのか大まかにでも把握して、余裕を持って準備をしておきたいですね。
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鈴木さや子
日本FP協会会員 CFP®〈サーティファイド ファイナンシャル プランナー〉。
国内損害保険会社に勤務した後、退職し2人の娘さんを出産。育児をしながらFP資格を取得、開業。個人のマネー相談、企業での女性向け講演のほか、コラム執筆、ママ向けセミナーも行なっている。株式会社ライフヴェーラ代表取締役。
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