日本FP協会会員 CFP®〈サーティファイド ファイナンシャル プランナー〉。
国内損害保険会社に勤務した後、退職し2人の娘さんを出産。育児をしながらFP資格を取得、開業。
個人のマネー相談、企業での女性向け講演のほか、コラム執筆、ママ向けセミナーも行なっている。株式会社ライフヴェーラ代表取締役
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小学1年生 2016年10月27日の記事
こんにちは。ファイナンシャルプランナーの鈴木さや子です。
私は、ママが楽しく家族と暮らしていく上で知っておくと良いお金の知識を、セミナーや執筆、また個別相談などで発信し、家庭もママ自身も、より満足度の高い生活を過ごしていけるようサポートをしています。
このコラムでは、小学生ママに知っておいて欲しいお金の情報をお届けしています。ちなみに私自身も小学生ママ8年目! 一緒に学んでいきましょう。
今回のテーマは、2016年からはじまった「ジュニアNISA(ニーサ)」です。
テレビでジュニアNISAのCMを観ることはありませんか?
「子どものための非課税投資!」というCMのフレーズを聞いて、興味を持ったママもいるのではないでしょうか。
ジュニアNISAとは、一体どんな制度なのでしょう。
■ジュニアNISAはNISAの子どもバージョン
「NISA(ニーサ)」とは、2014年に始まった「税金なしで投資ができる制度」です。
本来、株式や投資信託を買った場合、利益の20%超の税金がかかりますが、NISAを使った投資では、税金がかからずまるまる利益をもらえる、とってもオトクな制度です。
たとえば、もし利益が8万円あった場合、16,000円も得することができるのです。
そんなNISA口座を、0歳から19歳までの子どもが利用できるようになったのが「ジュニアNISA」。運用の管理は親や祖父母が代理で行いますが、お金を出すのは身内以外でもOKです。
とはいえ、NISAは投資のため、利益が出ることもあれば損をすることもあります。
そのことと、次のメリットとデメリットを知ったうえで、検討してみましょう。
■ジュニアNISAのメリット
ジュニアNISAのメリットは、主に3つあります。
【1】利益にかかる税金がタダ
ジュニアNISAを使った投資では、どんなに利益が大きく増えようと、普通ならかかるはずの20%超の税金がタダになります。
【2】18歳になるまで原則払い出せない
子どもの進学や就職に向けた資産形成を目的に創られた制度なので、18歳まで払い出せません。途中で株などを売って得たお金は、払い出すことができない特別な口座にて保管され、18歳になったら払い出せるように。
ですので、マイホームの頭金や旅行などで使ってしまうことなく、将来のために着実に取っておくことができるので安心です。
【3】マネー教育の生きた教材として使える
小学生も高学年になれば、少しずつ世の中のお金の流れや仕事に興味を持たせたいところ。
ジュニアNISAはまさに「生きた教材」。自分の口座で、自分の将来のための資産作りと知れば、自然と興味を持つはず。
子どもが打ち込んでいるスポーツなど趣味に関する業界や、応援したい企業の株取引に親子で挑戦してみる、というのもアリですよ。
●ジュニアNISAのデメリット
メリットもありますが、ジュニアNISAには始める前に知っておくべきデメリットも多くあります。
【1】投資できるのは年額80万円まで
税制優遇制度のNISAには投資金額に制限が設けられています。ジュニアNISAでは年額80万円までしか投資できず、もし使い切れなくても、翌年に繰り越すことはできません。ちなみに大人のNISAは年額120万円までです。
【2】税金がタダになるのは5年間
投資をしてから5年後までに得た売買益については税金がかかりませんが、その後はかかります。(そのとき持っている新たな非課税枠に移し替えれば、また5年間税金がかかりません)
【3】損した場合でも、他の投資で得た利益と差し引きできない
一般の投資で損した場合は、他の投資で得た利益と差し引きして税金を減らせますが、NISA口座を使うと、損しても差し引きすることができません。
【4】投資可能期間に制限がある
現行制度では、2023年までしか口座開設、投資ができません。今後の制度改正に期待されているところです。
【5】金融機関の変更ができない
「ジュニアNISA」の口座は、1人の子どもにつき1つ、と決まっており、いったん契約したら、もう変更ができません(万が一変更する場合は、変更前の口座を廃止することになり、それまで得たすべての利益に税金がかかります)。
最初の契約は慎重に行いましょう。(金融機関によって取扱商品も違うので要注意)
デメリットも多くありますが、上手に使えば、将来の教育費形成の手段の一つとして使える制度です。ママも子どもと一緒に、投資についてしっかり学べる良い機会となるでしょう。
私のブログに、「ジュニアNISAを使って大学資金を貯めてみる試算」の記事があります。こちらも参考にしてみてください。
鈴木さや子さんの連載はこちら
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日本FP協会会員 CFP®〈サーティファイド ファイナンシャル プランナー〉。
国内損害保険会社に勤務した後、退職し2人の娘さんを出産。育児をしながらFP資格を取得、開業。
個人のマネー相談、企業での女性向け講演のほか、コラム執筆、ママ向けセミナーも行なっている。株式会社ライフヴェーラ代表取締役
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