1995年東京女子医科大学大学院卒業。
同大小児科、社団法人至誠会第二病院小児科などを経て2005年より現職。母子愛育会あいいく病児保育室担当医師を兼務。
専門は低出生体重児のフォローアップ。 医学博士。日本小児科学会専門医、日本小児神経学会専門医。
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生活・しつけ
小学1年生 2016年10月27日の記事
子どもがインフルエンザにかかったら、家族にうつらないようにどんなことに気をつけたらよいでしょうか。
愛育病院 小児科 医学博士 石井のぞみ先生にお聞きしました。
●インフルエンザの子どもを隔離するのは有効でしょうか。
石井 「隔離して、感染者との接触をできるだけ避けるというのは、感染症対策の基本ですから、家庭内でも隔離という手段は有効です。
ただ、家族の場合、毎日接触がありますから、家族内の一人が発症した時には既に他の家族に感染している可能性もあります。発症する2~3日前から他者に感染させることができる程度にウイルスが体内で増殖しているためです。
そのため家庭内での隔離は、特に抵抗力の弱い乳児、高齢者、持病のある方などに配慮しつつ『できる範囲で』ということでよいと思います。
また隔離といっても、医療機関と違ってモニター類があるわけではありませんから、あまりに隔離を完全にしてしまうと『目が届いていない』という事にもなりかねません。子どもも不安になるでしょう。
子どもにもマスクをさせる、寝床からは出ないというような条件付きで、ドアは開放しておいてあげてもいいかもしれませんね。
看護する方(ママが多いと思いますが)の感染予防は、マスクと手洗いの徹底です。いちいち手を洗うのが煩雑であれば、プッシュ式のアルコール消毒を利用してはどうしょうか。
また看護疲れで抵抗力が低下し最後にママが感染してしまうというパターンもよくあります。生活は看護中心、その他の用事は必要最低限にしてママもよく睡眠、休息、栄養をとってください。
出来れば一時的なヘルパー(身内でもシッターさんでも家政婦さんでも)を呼んで、看護はママが中心、家事や他の兄弟のお世話はヘルプの方というように役割分担できれば理想的です」
●ママがインフルエンザにかかったらどうしたらいいでしょうか。
石井 「ともかく一刻も早く回復することが子どもにとっても家族全体にとっても大事なので、可能な限りの手助けを借りて、ママは体を休めてください。
『子どもが可哀想』
『ちょっと位なら…』と
つい自分のことは後回しになって動いてしまいがちですが、結果的には病気の期間が長引いたり、未感染の家族にうつしてしまったりするのでよくありません。デリバリーやインターネットでの買い物なども上手に利用してください。
また、その時は大変ですが、後になってみると
『ママが病気のとき、家族みんなで協力した』
『○○ちゃんのおうちでご飯を食べさせてもらった』など、
子どもにとっては普段出来ない経験ができ、良い機会になっている場合もありますよ」
この時期、子どもだけでなく、ママも十分な休養をとって、体を休めることが大切ですね。
次回は、子どもがインフルエンザになった場合、何日ぐらい学校を休ませればいいのかについてお伝えします。
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