中野康伸
中野こどもクリニック院長。医学博士。
川崎市立川崎病院小児科、神奈川県立こども医療センター内科医長、南フロリダ大学医学部免疫学教室、自治医科大学講師を経て、1994年より現職。
日本小児アレルギー学会 、日本小児科学会(専門医) 、日本アレルギー学会(専門医) 、日本東洋医学会(専門医)に所属。
「中野こどもクリニック」(横浜市港北区)
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生活・しつけ
年長 2017年1月10日の記事
インフルエンザ、ノロウイルスなどの風邪が流行する季節は、子どもの体調管理により気をつけたいですね。ウイルスに負けない抵抗力をつけるためには、どうすればいいのでしょうか?
昔から「寒くても子どもには薄着をさせたほうがいい」ともいわれていますが……。中野こどもクリニック 院長・中野康伸先生にお話を伺いました。
■冷えやすい体質の子に無理に薄着をさせないで
中野 「『子どもは風の子』ということわざがありますが、子どもたちは寒い日でも公園などで元気いっぱいに遊んでいますよね。そんな様子を見ていると、冬は風邪予防のためにお子さんにどんな服装をさせるべきか、迷われることがあるのではないでしょうか? クリニックでもお母さんたちからよく質問を受けます。
寒くても子どもに薄着をさせると体が鍛えられるイメージをお持ちかもしれませんが、“薄着でいると免疫力が上がる”という科学的な根拠はありません。
ですので、お母さんがその日の気温、環境(室内・屋外)や、お子さんの体質、体調などから考えて、何を着せるのかを判断すればいいのです。
同じ気温・環境下でも、子どもによって体質は異なり、寒がる子、暑がる子、どちらでもなく適応できる子がいるものです。
唇が青くなってブルブル震えている寒がりの子に、無理に薄着をさせるのはおすすめできません。逆に、暑がりで汗をかいている子に厚着をさせる必要もありません。
子どもは大人に比べて新陳代謝が高く、体から熱が奪われやすくなっています。そのため、服で防寒することは体の熱を逃がさないための“保温”という意味でも大切です」
■冷えやすい体質だと風邪をひきやすい
中野 「大人に冷え症の人がいるように、子どもにも冷えやすい体質の子がいることをご存知でしょうか。風邪をひきやすい子は、手足が冷えています。
実際に、クリニックで鼻水が出ている子の手を触ると、ひんやりと冷えていることがあります。手足が冷えているということは、体の抹消の循環や血流が悪いということ。血流が良くなければ、免疫細胞が全身に届かず抵抗力も弱くなります。
体質は遺伝するので、お母さんが冷え症であれば、お子さんも体が冷えやすい体質かもしれません。お子さんの手足を触ってみて、冷えているか、温かいかをチェックしてみてください。冷えていれば、上着を一枚多く着せたり、靴下をはかせたりして保温してあげましょう」
ときどき子どもの手足を触ってあげて、冷えているのか、温かいのかをチェックしてあげることが大切なのですね。
次回は、抵抗力を上げる方法についてお話を伺います。
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中野康伸
中野こどもクリニック院長。医学博士。
川崎市立川崎病院小児科、神奈川県立こども医療センター内科医長、南フロリダ大学医学部免疫学教室、自治医科大学講師を経て、1994年より現職。
日本小児アレルギー学会 、日本小児科学会(専門医) 、日本アレルギー学会(専門医) 、日本東洋医学会(専門医)に所属。
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