清永奈穂
NPO法人 体験型安全教育支援機構 代表理事。
犯罪や地震、交通事故などの危険を察知し、自分の身を自分で守るための『安全基礎体力』をつける方法について普及活動を行う。
知識として身につけるだけではなく、子どもたちが実際に怖い場面にあったときに身を守る行動ができるよう『体験型安全教育』を行っている。
著書:『犯罪者はどこに目をつけているか』(新潮社・共著)、『犯罪と地震から子どもの命を守る!』(小学館)など。
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生活・しつけ
年長 2016年12月6日の記事
ショッピングセンターやレジャー施設に出かけたとき、旅行や帰省などで遠出したときなど、ちょっと目を離したすきに、子どもが迷子になってしまうことが考えられます。
子どもを迷子にさせないためには、どうすればいいの?
もしも迷子になってしまったとき、どう行動すればいい?
子どもの迷子対策について、NPO法人 体験型安全教育支援機構 代表理事の清永奈穂さんにお話をうかがいました。
●迷子にならないために、子どもと約束しておくこと
清永 「お子さんを迷子にさせないために、出かけるときは、
『今日は、○○(場所名)に行くよ。
はぐれてしまわないように、ママから絶対に離れてはいけないよ』
などと、行く場所や“親のそばから離れない”ことを約束しましょう。
ショッピングセンター、レジャー施設など、人が大勢いるところでも子どもが1人になったところを狙った連れ去りが起こることがあります。
小学生になっても、監視員のいないプレイコーナーでは1人で遊ばせない、子どもだけでトイレに行かせないなどの配慮が必要です。ショッピングセンターのトイレの入口のあたりで子どもが1人になるタイミングを狙っている不審者がいて、連れ去りが起きた事例もあります」
●子どもに伝える、迷子になったときの行動
清永 「子どもが迷子にならないように、親が責任を持って見守ることが基本ですが、小学生からは、もしも迷子になってしまったときの“自分を守る力”を身につけていくことも大切です。
次の3つを子どもに伝えましょう。
【1】親の携帯電話の番号を覚えておく
迷子になったとき、親の携帯に電話ができるよう、子どもに携帯番号を覚えさせましょう。
施設のスタッフに親の携帯番号を伝えて連絡してもらえば、早く見つけることができます。
一緒に携帯番号をくり返しつぶやいて覚えたら、ときどき『ママの携帯の番号は?』と、質問して忘れないようにしてください。
【2】迷子になったら、やみくもに動き回らない
親とはぐれてしまったことでパニックになり、あちこち動き回ってしまう子もいます。
はぐれた場所から移動してしまうと見つけにくくなってしまうため
『迷子になったら、動き回ってはダメだよ。その場にいて、遠くに行かないでね。ママは、大きな声であなたの名前を呼んで探すからね』
などと、子どもに伝えてください。
【3】警備員やお店の人に迷子になったことを伝える
周りの一般の人ではなく、警察官や警備員、施設のスタッフに、迷子になったこと、自分の名前を伝えられるようにしましょう。
一般の人でも、多くの人は施設のスタッフに伝える、一緒に親を探すなど親切に対応してくれると思いますが、子どもの連れ去りをする不審者がいることも考えられます。
そのため、知らない人が
『お母さんを探してあげるよ』
と声をかけてきても、
『大丈夫です。自分でお店の人に聞きます』
と断るよう、子どもに伝えます。
知らない人にはついて行かない、車には絶対に乗らないことも約束してください。
また、子どもと一緒に出かけたときに、
『あの制服を着ている人が警備員さんだよ』
『ネームホルダーをつけている人が、店員さんだよ』
などと、困ったらどんな人に相談すればいいのか、具体的な特徴を説明してもいいですね。
また、外で迷子になってしまった場合でも、
『交番やお店に入って助けを求めてね』
と、伝えておきます」
●子どもが迷子になったときの親の対応
清永 「もしもお子さんが迷子になってしまったら、恥ずかしがらずにその場で大きな声を出して、お子さんの名前をくり返し呼びましょう。
5分経っても見つからなければ、ショッピングセンターやレジャー施設ならスタッフに伝え、館内放送で呼び出すなど、対応してもらいます。
このとき、子どものその日の服装について聞かれますが、親御さんが特徴をはっきり覚えていないケースが多いようです。
『リボンの柄が入ったピンクのトレーナー、茶色のスカート、白いリュックサック』
など、出かけるときにお子さんの服装の特徴を覚えておきましょう。
休日によく出かけるショッピングセンターなど、“慣れている場所”こそ、油断して子どもを迷子にさせてしまうことがあります。
子どもを見守ること、1人にさせないことを基本に、もしも迷子になってしまった場合も冷静に対応できるよう、今回お伝えした対策を参考にしてみてください」
「うちの子は迷子にならないだろう」と決めつけるのではなく、もしも迷子になったらどうするのか、子どもに行動を伝えておくことが安全のために大切なのですね。
清永さん、ありがとうございました。
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清永奈穂
NPO法人 体験型安全教育支援機構 代表理事。
犯罪や地震、交通事故などの危険を察知し、自分の身を自分で守るための『安全基礎体力』をつける方法について普及活動を行う。
知識として身につけるだけではなく、子どもたちが実際に怖い場面にあったときに身を守る行動ができるよう『体験型安全教育』を行っている。
著書:『犯罪者はどこに目をつけているか』(新潮社・共著)、『犯罪と地震から子どもの命を守る!』(小学館)など。
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