東ちひろ
幼稚園・小学校教員、中学校相談員、教育委員会勤務 (教育相談総括指導員)の経験を経て、「一般社団法人子育て心理学協会」を設立。心理学とコーチングの知識を活かし、子育てに関する電話相談や講演などを行っている。プライベートでは二児の母でもある。
著書:『男の子をぐんぐん伸ばす!お母さんのコーチング術』(メイツ出版)、『子どもが伸びる魔法のコーチング』(学陽書房)、『スペシャリスト直伝!教室で使える! ほめ方・しかり方の極意』(明治図書出版)など。
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生活・しつけ
年長 2015年8月7日の記事
こんにちは。子どもの自信とやる気を引き出す子育て心理学カウンセラーの東ちひろです。
お子さんが2人以上いるご家庭は、にぎやかで楽しいこともたくさんありますよね。
それだけに、ときには子どもたちが兄弟(姉妹)ゲンカをすることもあるのではないでしょうか。
でも、兄弟ゲンカは悪いことばかりではありません。
ケンカを通して、相手の気持ちを理解したり、自分のわがままを通すとどうなるのか知ったりすることもできます。
しかし、子どもたちが目に余るケンカを繰り返していたら、どうすればいいか迷ってしまいますよね。
今回は、そんな兄弟ゲンカを減らす方法をお伝えします。
子どもたちのケンカが絶えないときは、「ココロ貯金」(心のエネルギー)の見直しの時期です。
いくら親が怒っても、ケンカは減りません。逆に、お母さんのイライラが増えるばかりです。
そうならないためには、子どものココロが落ち着いているときに、プラスの関わりを積極的にしていくのです。
「ココロ貯金」が貯まると、兄弟が仲良くなりますし、意欲的な状態になります。
兄弟姉妹は仲間であり、お母さんを取り合うライバルでもあります。
特に、上の子が「お母さんから大事にされていないな」と思い込んでいるとき、大事にされている(と思っている)下の子に意地悪をすることがあります。だから、上の子どもにえこひいきするぐらいでちょうどいいのです。
上の子は、自分のお母さんとの時間を弟・妹に奪われたという「愛情の喪失」を感じています。親御さんの愛情を独り占めにした過去の経験がありますから、愛情の喪失感も大きいのです。
一 方で、下の子どもは、上の子に比べてまだ手かかる分、お母さんと一緒の時間が長いので、話を聴いてもらう時間も長いですし、スキンシップの回数も多くなり ます。自然と下の子の方に「ココロ貯金」が貯まるのです。上の子にも十分に貯まるように、次のように意識して、子どもの「ココロ貯金」を満たしましょう。
一般的に、1人目の子は「しっかりした子に育てたい」という親の思いから、しつけが厳しくなり、2人目からはゆるくなることがあります。
上の子には「できて欲しい」と思い、下の子には上の子の子育ての経験から「できなくても仕方がない」と思います。だから、1人目、2人目でお母さんの要求水準(できて欲しいことのハードル)の高さが違うことがあります。
兄弟姉妹では、下の子ほど「甘え上手」のようです。お母さんが怒っているときは近寄らず、空気を読んで上手に甘えてきます。すると、上の子が「私のことは見てくれないの?」と、すねたり、下の子にちょっかいを出しはじめたりします。
そんなときは、「急がばまわれ!」です。
・何事も上の子を一番にする(入浴時に体を洗う順番、おやつを出す順番など)
・上の子のそばを歩いただけで「いい子、いい子」と頭をなでる
・「さすがー! お兄ちゃん(お姉ちゃん)だね」と下の子がまだできないことをしたときに、きっちり認める声をかける(手が洗えた、自分で着替えができた、宿題ができたなど)
などなど、まずは上の子に「ココロ貯金」チャージをしてみてください。
上の子には、下の子の1.3倍のえこひいきするぐらいがちょうどいいです。
まだ手のかかる下の子に比べて上の子には意識が向きにくいものです。
私も、2人の娘の子育てをしていて、それを実感しています。
あ る日、上の子が幼稚園から帰ってきたときのことです。私が長女のおしゃべりを「ふ~ん、へ~、そうなんだ。なるほどね」と聴いていると、下の子がいつの間 にかイスの上によじ登っていていたんです……。この頃は、下の子にいつも目が離せない状態でした。同じような経験を持つお母さんもいるのではないでしょう か?
よく動く「下の子」の相手をしながら、心を配っているのは、「上の子」に対して。つまり、意識と行動を別々に向けるのです。
上の子は「お母さんは自分のことを見てくれている」と思えるので、兄弟姉妹ゲンカが叱らなくても減っていくはずです。
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幼稚園・小学校教員、中学校相談員、教育委員会勤務 (教育相談総括指導員)の経験を経て、「一般社団法人子育て心理学協会」を設立。心理学とコーチングの知識を活かし、子育てに関する電話相談や講演などを行っている。プライベートでは二児の母でもある。
著書:『男の子をぐんぐん伸ばす!お母さんのコーチング術』(メイツ出版)、『子どもが伸びる魔法のコーチング』(学陽書房)、『スペシャリスト直伝!教室で使える! ほめ方・しかり方の極意』(明治図書出版)など。
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