東ちひろ
幼稚園・小学校教員、中学校相談員、教育委員会勤務 (教育相談総括指導員)の経験を経て、「一般社団法人子育て心理学協会」を設立。心理学とコーチングの知識を活かし、子育てに関する電話相談や講演などを行っている。プライベートでは二児の母でもある。
著書:『男の子をぐんぐん伸ばす!お母さんのコーチング術』(メイツ出版)、『子どもが伸びる魔法のコーチング』(学陽書房)、『スペシャリスト直伝!教室で使える! ほめ方・しかり方の極意』(明治図書出版)など。
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生活・しつけ
年長 2015年10月30日の記事
●子どもに「あなたが大好き」という気持ちを伝える
こんにちは。子育て心理学カウンセラーの東ちひろです。
子どものいじめに関するニュースを聞いたとき、どんなことを考えますか?
「わが子には関係ない」と思われる親御さんもいらっしゃると思います。
しかし、これからの子どもの友達関係の中で、いじめる側、ときにはいじめられる側になることも考えられます。
いじめをする子といじめられる子は、真逆のように思われるかもしれませんが、実は心の根っこに1つ共通点があります。
それは、“自分に自信がない”ことです。
いじめをする子は、自分に自信がないから人をいじめて優位に立った気分になり、心を満たそうとします。
一方、いじめられる子は、友達から嫌なことをされても自分に自信がなくて気持ちをうまく伝えられず、ときには誰にも相談できずにどんどんネガティブな気持ちになってしまうことがあります。
では、子どもに自信を持たせたいと思うとき、ママはどんなことをするといいのでしょうか?
子どもが自信を持てるような習い事をするといいでしょうか?
実は、習い事ではなく、ママが家庭でできる方法があります。
それは、「あなたが大好き」という気持ちを子どもに「言葉」や「行動」で伝えるといいのです。
この気持ちが伝わると、子どもの心はぐっと安定してきます。
以下の3つの方法で、子どもに「あなたが大好き!」という気持ちを伝えてみませんか?
【1】目に見えたことを言葉にして伝える
よく「子どもをほめましょう」と言われますが、家庭で“昨日よりも今日のできがよくなる”ことは、そんなに多くはありません。
そこで、目に見えたことを言葉にして伝えると、子どもの存在を承認することができます。特別に立派なことができなくても大丈夫ですよ。
例えば、「よく寝たみたいだね」「寒そうだね」「たくさん遊んだね」などと言葉にして伝えるのです。
「えっ!? この程度のことでいいの?」と思われるかもしれませんが、これをやろうと思うと子どものことを日頃からよく見ていないと言えません。
「ママは自分のことを見ていてくれている」と、自分の存在を認められたと感じるので子どもの自信につながります。
【2】子どもの話を肯定的に聞く
「わが子が友達から仲間外れにされてしまった」
そんなとき、ママは胸を痛めます。
その理由は、子どもが仲間外れにされると、自分自身も仲間外れにされていると感じるのです。つまり、子どもと自分の2人分悲しくなります。
そんなとき、まずは子どもの話を全面的に肯定して聞きます。
途中で口をはさまずに、「なるほど」「そうなんだ」などと肯定して聞くのです。
「あなたも悪い」は、禁句です。子どもは「ママは自分の気持ちをわかってくれない」「相談してもムダだ」と思うようになります。
子どもの“怒りの感情”や“不安の感情”は、ママにわかってもらえると小さくなり、わかってもらえないとさらに大きくなるという性質があります。
ママに自分のネガティブな感情をわかってもらえると、子どもの怒りや不安の感情が小さくなります。
それはママ自身の感じる感情にもいい作用をするのです。
【3】友達とのトラブルの対応を教える
もしも、わが子がいじめる側になったとき、何がダメなのかを具体的に伝え、それをママが嫌だと思っていると伝えます。
例えば、「叩くことがダメなの」と何がダメなのかを具体的に伝え、その後、「ママは、すぐに○○(子どもの名前)が友達を叩くことが悲しい」とママの気持ちを伝えましょう。
一方、自分の子どもがいじめられる側になったときには、まずは子どもの気持ちに共感しましょう。たとえば、「それはイヤだったよね。それはママもイヤだな」という感じです。
そして、その後に、いじめられたときの対応を教えましょう。
よく、「イヤなことをされたら、やめてと言いなさい」と言う人がいますが、大人でも「やめて」という言葉は言いにくいものです。
そこで、もしも子どもが友達から叩かれた場合は、「やめて」と言うのではなく「痛い!」という言い方があることを伝えましょう。その方が言いやすいです。
そして、日頃から「困ったことがあったらいつでもママに教えてね。ママはあなたの味方だよ」と伝えておきましょう。
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幼稚園・小学校教員、中学校相談員、教育委員会勤務 (教育相談総括指導員)の経験を経て、「一般社団法人子育て心理学協会」を設立。心理学とコーチングの知識を活かし、子育てに関する電話相談や講演などを行っている。プライベートでは二児の母でもある。
著書:『男の子をぐんぐん伸ばす!お母さんのコーチング術』(メイツ出版)、『子どもが伸びる魔法のコーチング』(学陽書房)、『スペシャリスト直伝!教室で使える! ほめ方・しかり方の極意』(明治図書出版)など。
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