東ちひろ
幼稚園・小学校教員、中学校相談員、教育委員会勤務 (教育相談総括指導員)の経験を経て、「一般社団法人子育て心理学協会」を設立。心理学とコーチングの知識を活かし、子育てに関する電話相談や講演などを行っている。プライベートでは二児の母でもある。
著書:『男の子をぐんぐん伸ばす!お母さんのコーチング術』(メイツ出版)、『子どもが伸びる魔法のコーチング』(学陽書房)、『スペシャリスト直伝!教室で使える! ほめ方・しかり方の極意』(明治図書出版)など。
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生活・しつけ
年長 2015年9月25日の記事
●ママが“聴き上手”になると子どもが変わる
こんにちは。子育て心理学カウンセラーの東ちひろです。
子どもは、ときどき親の言うことや周りの言うことに耳を貸さなかったり、言ったことと反対の行動をしたりすることがあります。
そんな子どもと接していると、イライラしてしまうこともありますよね。
今回は、「人の話をしっかり聴ける子になる3つの方法」をお伝えします。
【1】親自身が“子どもの話の聴き方”を見直す
家事で忙しいときに子どもが話しかけてきたとき、「後にして」とあしらうことはないでしょうか。
エネルギーいっぱいの元気な子は、「ママが自分の話をきちんと聴いてくれない」と感じると、だんだん好き勝手に行動するようになります。
それをいくら注意しても効果はあまりなく、子どもは困った行動を繰り返してしまいます。「何回言ってもわからない」という悪循環にはまってしまうのです。
そこで、親御さん自身が“子どもの話の聴き方”を見直してみてください。
子どもの話をきちんと聴くことは、子どもの存在そのものを認めたことになります。
子どもの話すことを全面的に肯定して聴いてあげると、自然に子どもの自己肯定感が高くなり、やる気と自信がアップします。子どもの心が満たされると、人の話をしっかり聴けるようになるのです。
とはいえ、「家事などで忙しいときに子どもの話をしっかり聴いてあげる余裕がない」というママもいるのではないでしょうか。
たとえ1日に1回でも2回でもいいので、子どもから話をしてきたときは、「うんうん」「なるほどね」と、あいづちだけでもいいので聴き役になってみてください。家事をしながらなど、ちょっとずつで大丈夫ですよ。
【2】親子の会話の割合は、「2:8」がいい
会話量は、「ママの話2:子どもの話8」と考えてみてください。
「子どもよりも、つい自分の方がたくさんしゃべってしまう」というママは、“会話量は私が2で子どもが8”と、ときどき思い出すだけでもOK。最初は難しくても、2~3か月で聴き上手になっていくはずです。
誰でも「自分のことをわかって欲しい」という思いを持っています。子どもだったら、なおさらです。だから、子どもが話しかけてきたら、
「ふ~ん」「へえ~」「ほ~」「なるほどね」
と、あいづちをうちながら、話を聴いてあげましょう。
たとえ、それが子どもの自慢話でもいいのです。
前述したように、自分の話を肯定的に聴いてもらうということは、「自分の存在そのもの」を肯定的に見てもらえていると感じます。だから、ママに聴いてもらえた子どもは、とても心のしっかりした強い子に育ちます。
【3】ネガティブな感情も否定せずに聴いてあげる
子どもの心の中にネガティブな感情があると、人の話を聞かなくなる場合があります。
お子さんは、何かイヤなことがあったとき、「○○ちゃん(友達の名前)から、意地悪された」「仲間外れにされた」などと、ぐちゃぐちゃなネガティブな感情をママに伝えることはないでしょうか?
そんなときには、「あなたは、不満ばっかり!」「あなたも悪いんじゃない?」などと絶対に否定しないことです。
一度、ネガティブな感情を吐き出させてしまいましょう。子どもの心の中に不満が残るとそれがふくらみ、イライラして落ち着かなくなったり、ダラダラしてやる気がない状態になったりします。
ネガティブな感情を吐き出す方法は、ママが全面的に味方になって子どもの話を聴いてあげることです。
「ふ~ん、それは嫌だよね」「仲間に入れてほしいよね」と味方になります。
子どもにとって、ママは自分の味方になってくれる大切な存在なのです。
だから、言いたいことがあっても、いったん子どもの言い分を尊重します。
自分の気持をママにわかってもらえたと感じると、子どもの心は強くなります。
逆に、わかってもらえないと不満がどんどんふくらみ、人の話を聴かなくなります。
ネガティブな感情が減れば、子どもはまた元気に過ごすようになるはずです。
今回お伝えした3つの方法を意識して、まずは3日間、お子さんに接してみてください。
自己肯定感が高まって心に余裕ができ、人の話をしっかり聴けるようになるはずです。
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幼稚園・小学校教員、中学校相談員、教育委員会勤務 (教育相談総括指導員)の経験を経て、「一般社団法人子育て心理学協会」を設立。心理学とコーチングの知識を活かし、子育てに関する電話相談や講演などを行っている。プライベートでは二児の母でもある。
著書:『男の子をぐんぐん伸ばす!お母さんのコーチング術』(メイツ出版)、『子どもが伸びる魔法のコーチング』(学陽書房)、『スペシャリスト直伝!教室で使える! ほめ方・しかり方の極意』(明治図書出版)など。
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