大和田佳世(おおわだ かよ)
絵本・児童書のライター。出版社勤務を経て、絵本紹介サイトなどで執筆。作家へのインタビューも行う。9歳、5歳、1歳を子育て中です。毎回、この時期ならではのおすすめの絵本を紹介していきます。
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生活・しつけ
年長 2018年2月27日の記事
もうすぐ春。年長さんは、4月になれば、いよいよ小学生です。「一年生」になったら、学校ではどんなことが待っているのでしょう。小学校が楽しみになる絵本を2冊ご紹介します。
『一ねんせいになったら』(まど・みちお詩、かべやふよう絵)は、まど・みちおさんの童謡「一ねんせいになったら」が絵本になったもの。「一ねんせいになったら、一ねんせいになったら、友だちひゃくにんできるかな…。」誰もが一度は聞いたことがある、新一年生にぴったりの歌の絵本化です。
一緒に歌えば元気になる歌詞と、100人の子どもが登場する、迫力ある絵が魅力。かべやふようさんが、のびのびしたタッチで子どもたちを描いています。
新しいランドセルがうれしくてたまらない男の子や、お母さんが入学準備のためにたくさんの学用品に名前を書いているところを、横からのぞきこむ女の子。ちょっぴり不安な顔もしつつ、楽しみでスキップしているところも描かれます。「ひゃくにんでたべたいな、ふじさんのうえで、おにぎりを」の場面では、本当に100人がおにぎりをもつ絵が壮観! 最後は、桜の花びらが舞う校庭でいろいろな表情を見せる100人の子どもたちと、とびっきりの笑顔が描かれます。
歌詞は、3番まで。「この歌、知っている」というみなさんも、3番までは覚えていない方もいるのではないでしょうか。絵本には、3番までの歌詞にあわせて、入学前の風景と、入学後の友だちとの風景が交互に登場します。巻末には楽譜もついているので、ぜひ親子で歌いながら読んでみてくださいね。
「一ねんせいになったら、一ねんせいになったら、友だちひゃくにんできるかな…。」歌いながらページをめくれば、不安なんか吹き飛びます! わくわくして明るい気持ちでいっぱいになる絵本です。
『1ねん1くみの1にち』(川島敏生 写真・文)は、写真絵本。登校、朝の会、国語、算数、休み時間…と、小学校1年生のクラスの1日を追った写真絵本です。教室では、和気あいあいとおしゃべりする子だけでなく、ぼーっと外をながめる子がいたり、入り口になぜか上履きが落ちていたり、体操着の袋をうまく開けられない子がいたり…。いろいろな子が1つのクラスにあつまって過ごす、リアルな様子がわかります。
新1年生にとってはわからないことだらけの新生活ですが、この絵本を読むと、給食の時間、掃除の時間なども含め、1日の流れや、教室の雰囲気がつかめます!
教室を定点で追っていく写真の中では、忘れ物したり、いたずらしたり、と楽しいストーリーが展開。笑顔がはじける休み時間には、校庭の木にのぼったり、虫を見つけたり、先生も一緒にドッジボールをして遊ぶ姿も。この日の時間割は、国語、生活、算数、体育、音楽。音楽の授業では「一ねんせいになったら」をみんなで歌います。
「ランドセルの中のものぜんぶ」「みんなのふでばこぜんぶ」「教室の中にあったものいろいろ」など1点ずつ物を並べたページや、「1か月の給食ぜーんぶ」が撮影された見開きページ、図工室や理科室、みんなが下校したあと、真っ暗になった夜の学校のページもおもしろいですよ。
ありのままを、生き生きと見せてくれる子どもたちの写真に、学校生活が楽しみになってきます。写真に添えられた、子どもたちの言葉は個性にあふれ、ひとつひとつ読んでいて飽きません。全ページ、「小学校って、こんなところなんだ」とリアルに想像できる1冊です。
さあ、4月からここに仲間入りです。どんな学校生活が待っているか、楽しみですね。
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大和田佳世(おおわだ かよ)
絵本・児童書のライター。出版社勤務を経て、絵本紹介サイトなどで執筆。作家へのインタビューも行う。9歳、5歳、1歳を子育て中です。毎回、この時期ならではのおすすめの絵本を紹介していきます。
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