田宮由美
子ども能力開花くらぶ 代表
小学校教諭・幼稚園教諭・保育士
日本交流分析協会 子育て支援士
公立幼稚園・小学校での勤務を経て、現在に至る。家庭教育中心で、我が子の国公立医学部現役合格を支えた子育てから、実生活に落とし込んだ、親の心に寄り添う記事に定評がある。現在は執筆、講演を中心に幅広く活動中。
著書:『子どもの能力を決める0歳から9歳までの育て方』(KADOKAWA)
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学校・まなび
年長 2017年9月14日の記事
前回は、ひらがなを読むための練習方法や字形を覚える方法を、子育て支援士の田宮由美さんにお聞きしました。今回は、そこから1歩進んで、鉛筆で書けるようになる方法をお聞きします。文字を書くことに慣れていない子どもは、お手本にそったなぞり書きを嫌がることも。そんな時、どうすればいいのでしょうか。
今まで、鉛筆で文字を書いたことがない子どもに書くことを教えるのは難しいもの。まず、書くことに集中させるためには、どうすればいいでしょうか?
「遊びに行く予定があったり、周りにオモチャなど気の散るものがあったりして『早く遊びたい!』と、別のことに気が向いていると集中モードになれません。例えば、夕食後など落ち着いて練習できる時間帯を選び、事前に周りのオモチャを片付けるなどして集中して取り組めるように工夫してみてください」(田宮さん)
ドリルなどでひらがなの練習をするとき、子どもがマスからはみ出して書くと気になって注意したくなります。
「お母さんとしては、お手本通り上手に書いて欲しいという思いがあるかもしれませんが、『はみ出しちゃダメでしょ!』などと叱ってしまうと、子どもは書くのが嫌になってしまいます。小学校入学前は、ひらがなの字形をおおよそつかめればいいので、マスから少しくらいはみ出しても気にしなくていいんですよ」(同)
では、ひらがなの字形をつかむにはどうすればいいでしょうか?
「ママがノートの1ページに大きくひらがなを書いて、子どもにお手本を見せてもいいですね。大きい文字のほうが、子どもは字形がつかみやすくなります。そして、子どもにお手本の文字を指でなぞらせます。それから、ノートの反対のページに『同じように書いてみよう』と促してみてください」(同)
お手本を見るだけではなく、指でなぞる動きによって字形を覚えやすくなるのですね。また、書き順を教えても、子どもは最初、その意味をなかなか理解できません。そのため、書き順を守ることの重要性を伝えることも大切だそう。
「書き順を守ることによって『文字が書きやすくなって、きれいな形になるのよ』などと伝えましょう」(同)
「い」「こ」、「あ」「お」などの字形が似ているひらがなは、子どもが書き間違えやすいようです。どうすればいいでしょうか?
「次のように、文字を擬人化したり、身近な物に例えたりして形の違いを伝えると、子どもはおもしろがって注目します。印象に残るので、間違えにくくなりますよ」(同)
・「こ」「い」の違い
「い」が寝転んだら「こ」になったね。
・「あ」「お」の違い
「あ」にリボンをつけたら、「お」になったね。(「お」の右上の線をリボンに)
下のお洋服を着がえたのかな?(「あ」と「お」下の字形の違いを服に)
・「は」「ほ」の違い
「は」に天井がついたら、「ほ」になったね。(「ほ」の上の線を天井に)
このように親子で会話をしながら伝えていくと、子どもは文字が生き物なったように感じ、より興味を持って楽しく学び、形の違いもしっかりつかめそうですね。
小さなマスに細かく文字を書くよりも、ノート1ページに大きくダイナミックに書けば、子どもが手を動かし、文字を表現する気持ちよさも感じられそうです。子どもがひらがなを書くことが「楽しい!」と思えるように、練習につき合ってあげたいですね。次回は、時計の読み方の練習法についてうかがいます。
(取材・執筆:掛川ゆり)
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小学校教諭・幼稚園教諭・保育士
日本交流分析協会 子育て支援士
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著書:『子どもの能力を決める0歳から9歳までの育て方』(KADOKAWA)
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