田宮由美
子ども能力開花くらぶ 代表
小学校教諭・幼稚園教諭・保育士
日本交流分析協会 子育て支援士
公立幼稚園・小学校での勤務を経て、現在に至る。家庭教育中心で、我が子の国公立医学部現役合格を支えた子育てから、実生活に落とし込んだ、親の心に寄り添う記事に定評がある。現在は執筆、講演を中心に幅広く活動中。
著書:『子どもの能力を決める0歳から9歳までの育て方』(KADOKAWA)
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学校・まなび
年長 2017年9月26日の記事
大人にとって、時計を読むのは簡単ですが、小さな子どもは短い針と長い針が連動して動く時計を理解するのは難しいもの。小学校に入学してから子どもが自分で時計を見て行動できるように、家庭で読み方を教えていきたいですね。その方法について、子育て支援士の田宮由美さんにアドバイスいただきました。
数字の読み書きや計算にも慣れていない子どもにとって、いきなり時計を読むのは難しいと思います。まず、時計に慣れるために家庭でできることは何ですか?
「時計は60と12いう数字がキーポイントとなり、これはまだ数字を覚えて間もない子どもにとっては、なじみの薄い区切りと言えるでしょう。そのため、現在の時刻だけ表示されるデジタル時計だと、子どもは時間の経過や計算を理解しにくくなります。リビングなど、日常生活の中で目につきやすい場所に、針の動きで、“時間の経過”が目に見える『アナログ時計』を置きましょう」(田宮さん)
アナログ時計は、短針と長針が目立つもので、1~12までの数字が見やすく大きく表示されているものを選ぶといいそう。
「子ども部屋に置く時計、目覚まし時計などは、子どもと一緒に買いに行き、好みのものを準備してもいいですね。子どもが“自分で時間を見て行動する”意識の芽生えを促すでしょう」(同)
子ども用の目覚まし時計では、読みやすいように長い針と短い針、時間と分の数字が色分けされているものも見かけます。こういったものを活用してもいいのでしょうか?
「はい。子どもが時計に興味を持つ導入として活用するのはよいと思います。子ども用の時計はパッと文字盤の数字が読めるように工夫されています。ですので時計を読む練習は、スムーズに取りかかれるでしょう、ただし、いつまでもそれに頼っているのではなく、ある程度慣れてくれば、普通の文字盤の時計を読む練習をすることをおすすめします」(同)
では、時刻を子どもに伝えるにはどうすればいいのでしょうか?
「子どもの1日の行動に密着していること、楽しみにしていることの時刻から、時計の読み方を教えていくといよいでしょう。例えば、おやつ、食事の時刻、遊びに行く時刻、好きなテレビ番組がはじまる時刻などです」(同)
いきなり『12時13分』など、分単位で時計を読むのは難しいため、最初は短い針に注目させるとよいといいます。
「『1時』、『3時』など、ジャストの時刻から読み方を教えましょう。例えば、お母さんが時計を指さして『短い針が3、長い針が12のところにきたら、3時だよ。3時になったらおやつを食べよう』と、子どもに伝えます」(同)
そのほか…
「短い針が9、長い針が12のところにきたら9時。幼稚園に行く時刻ね」
「短い針が8、長い針が12のところにきたら8時だから、寝ましょう」
このように、短針の変化に注目させ、時計の読み方に慣れていきます。
「また、『3時になったら、おやつの用意をするからお母さんに教えて』などと促せば、『3時になったよ!』と教えてくれるようになり、子どもが時計を見る習慣がつくでしょう」(同)
まずは「短針」のジャストタイムから伝えていけばいいのですね。普段の生活で時計を読む習慣をつけることが大切だとわかりました。
次回は、時計の「長針」の時刻の読み方を教えるコツをうかがいます。
(取材・執筆:掛川ゆり)
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小学校教諭・幼稚園教諭・保育士
日本交流分析協会 子育て支援士
公立幼稚園・小学校での勤務を経て、現在に至る。家庭教育中心で、我が子の国公立医学部現役合格を支えた子育てから、実生活に落とし込んだ、親の心に寄り添う記事に定評がある。現在は執筆、講演を中心に幅広く活動中。
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